JP2000203662A - 断熱折り畳み式コンテナ― - Google Patents

断熱折り畳み式コンテナ―

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JP2000203662A
JP2000203662A JP11012497A JP1249799A JP2000203662A JP 2000203662 A JP2000203662 A JP 2000203662A JP 11012497 A JP11012497 A JP 11012497A JP 1249799 A JP1249799 A JP 1249799A JP 2000203662 A JP2000203662 A JP 2000203662A
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bottom plate
heat
container
insulating
temperature
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Susumu Kusaka
進 日下
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Nikko Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食料品、医薬品、化学品、電子機器等の様に
冷凍、冷蔵、保温、物品保護等を求められる各種製品を
工場や配送センターから小売店や各家庭等に運搬する際
に使用する保冷用、製品保護用のコンテナーにおいて、
外部の温湿度環境や、衝撃から製品を保護することがで
きる断熱折り畳み式コンテナーを提供する。 【解決手段】 矩形の底板と、該底板の四辺から夫々立
設した側壁とから成る箱体2と、該箱体の上面開口を開
閉自在に閉止する蓋体3と、から成る断熱構造のコンテ
ナー1において、箱体を構成する底板の上面に断熱材料
から成る断熱底板20を添設することにより、コンテナ
ーの保冷性、保温性を高めた。また、底部断熱板上に断
熱壁30を立設して箱体内の空間を仕切って複数のエリ
ア31、32を形成し、一方のエリアに所要量のドライ
アイスと冷凍品を収容するとともに、他方のエリアに冷
蔵品を収容することにより、該ドライアイスを用いて冷
凍品の冷凍保存と、冷蔵品の冷蔵保存を実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保冷、保温能力を
向上した断熱折り畳み式コンテナーに関し、特に食料
品、医薬品、化学品等の様に冷凍、冷蔵、保温等を求め
られる各種製品を工場や配送センターから小売店や各家
庭等に運搬する過程で、外部の温湿度環境や、振動、衝
撃から製品を保護することができる断熱折り畳み式コン
テナーにおける保冷、保温能力の向上に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】生鮮食料、加工食品等の食料品、医薬
品、化学品等の各種商品の中には、工場、小売店、配送
センター等から出荷されて配送先に届けられるまでの長
い間に保冷、保温状態を継続して維持、管理することが
求められるものが多い。例えば生活協同組合の様に、注
文された各種食品を、工場や配送センター等においてコ
ンテナーに詰め込んでから、トラックに積んで各家庭等
の配送先に配送するシステムを採用する業者にあって
は、コンテナーとして、資源の再利用、物流コスト低減
等の要請から繰り返し使用に耐え得る十分な強度を備
え、且つ取扱性に優れた軽量の樹脂材料から成るものを
採用する傾向にある。樹脂材料を用いたコンテナーにお
いて断熱性を確保するために、従来から例えばブロー成
形によって中空状態に加工された中空樹脂体の内部に樹
脂発泡材料等から成る断熱材を注入したものや、硬質合
成樹脂発泡成形品等が使用されている。このタイプのコ
ンテナーは断熱効果に加えて外部応力に対する強度の点
でも優れているので、温湿度のみならず、衝撃等の外力
からも内部の食品等を保護する機能を備えている。
【0003】また、未使用コンテナーの取扱性、運搬
性、収納保管性を高める為に、最近のコンテナーは折り
畳み式に構成されているため、組み立て使用時には各構
成要素(板材)間の繋ぎ目、折れ目からの冷気や温気の
漏れに起因した保冷性、保温性の低下は止むを得ないも
のとされている。ところで、生活協働組合は一週間に一
度、複数世帯を一組とするグループ、或は個々の世帯に
対してコンテナーに収納した状態で、注文された各種食
料品等の製品を供給している。グループが対象となる場
合は当番の世帯に全員の分を届ける。コンテナーは断熱
材料から構成した箱体であり、冷凍品、冷蔵品、野菜等
の食品等を個別のコンテナーに収容して供給する。上記
の様に従来のコンテナーは、運搬時、収納時等の利便を
図る為に折り畳み構造であることが多いが、組み立てて
使用する際に折りたたみヒンジ部の気密、保温性が十分
でなく、保冷、保温性が悪かった。バブル経済の崩壊に
より、多くの家庭の主婦が家計を助ける為に働き始める
状況が現出すると、昼間に届けられた冷凍、冷蔵製品
が、主婦が帰宅した夕刻には昇温して品質、鮮度、味が
低下するという不具合があった。このため、生協離れが
加速し、多くの主婦達は手荷物の増大という不便を忍び
ながらも、帰宅途中でスーパー等の食料品店で保冷、保
温管理が行き届いた食料品を購入することが多くなって
いる。
【0004】また、従来、冷凍品、冷蔵品の合計注文量
が、一つのコンテナーに収容し得る程度の量しか注文さ
れない場合であっても、冷凍品と冷蔵品とでは保存温度
が違う為、別々のコンテナーに収納する必要があり、使
用するコンテナー数が増える為、運搬業者にとっても購
入者にとっても不便であった。とくに、複数世帯ではな
く、個々の世帯に配送する場合には、一つのコンテナー
により十分に納まる量の冷凍品、冷蔵品が注文されるこ
とが多いが、この場合にも上記の理由によって冷凍品、
冷蔵品を別々のコンテナーに収納する必要があり、不便
が生じていた。なお、生活協同組合の如き配送形態を採
る場合、理想としては、夏冬とわず、冷凍品は環境温度
が25℃である場合に、−15〜−20℃の範囲の温度
で8時間保冷し続ける必要があり、冷蔵品は5〜10℃
の温度範囲で8時間冷蔵し続ける必要がある。しかし、
従来のコンテナーにおいては、ドライアイス等の保冷剤
や、蓄冷剤を多量に使用しない限り、上記理想の状況を
作り出すことは不可能であり、保冷剤等の量を増大させ
ることにより、コンテナー内に収納可能な製品のスペー
スが減殺され、運搬コストが増大するというマイナス要
素が増大する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に従来の樹脂
製断熱材料を使用した箱形のコンテナーにあっては、回
収時を考慮して分解、組み立て自在に構成した場合に、
底板、側板等の各構成要素間の連結部の保冷、保温性が
十分でなかった為、大量の保冷剤、蓄冷剤を使用しない
限り、理想的な温度範囲で理想的な時間だけ保冷、保温
することが困難であった。本発明は上記に鑑みてなされ
たものであり、食料品、医薬品、化学品、電子機器等の
様に冷凍、冷蔵、保温、物品保護等を求められる各種製
品を工場や配送センターから小売店や各家庭等に運搬す
る際に使用する保冷用、製品保護用のコンテナーにおい
て、外部の温湿度環境や、衝撃から製品を保護すること
ができる断熱折り畳み式コンテナーを提供することを目
的としている。特に、一つのコンテナー内に保冷温度、
保温温度が異なる製品を収納することにより、使用コン
テナー数の削減、使用保冷剤量の減少を図ることを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、矩形の底板と、該底板の四辺か
ら夫々立設した側壁とから成る箱体と、該箱体の上面開
口を開閉自在に閉止する蓋体と、から成る断熱構造のコ
ンテナーにおいて、上記箱体を構成する底板の上面に断
熱材料から成る断熱底板を添設することにより、コンテ
ナーの保冷性、保温性を高めたことを特徴とする。請求
項2の発明は、矩形の底板と、該底板の四辺から夫々立
設した側壁とから成る箱体と、該箱体の上面開口を開閉
自在に閉止する蓋体と、から成る断熱構造のコンテナー
において、上記箱体を構成する底板の上面に断熱材料か
ら成る断熱底板を添設するとともに、断熱底板上に断熱
仕切り板を立設して箱体内の空間を仕切って複数のエリ
アを形成し、一方のエリアに所要量のドライアイスと冷
凍品を収容するとともに、他方のエリアに冷蔵品を収容
することにより、該ドライアイスを用いて冷凍品の冷凍
保存と、冷蔵品の冷蔵保存を実現したことを特徴とす
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の一形態例を詳細に説明する。図1(a) (b) (c) 及び
(d) は本発明の断熱折り畳み式コンテナーの組み立て手
順を示す斜視図である。このコンテナー1は、断熱構造
を備えた5枚の板材をヒンジを介して連結した状態で一
体成形したものであり、その材質は、樹脂、木材、金属
等のいずれであってもよいが、この形態例では、例えば
ポリプロピレンとポリエチレンを配合した樹脂材料をブ
ロー成形することによって所要の中空部を有した外皮体
を成形した後で、この外皮体の中空内部に発泡断熱材
(例えば硬質発泡ポリウレタン)を芯材として充填した
構成を有している。図1(a) (b) に示したコンテナー1
は、上面が開口した箱体2の上面に蓋体3をかぶせるこ
とによって閉止することができ、この箱体2を一定の手
順により展開してから折り畳むことにより平板状にコン
パクト化することができる。
【0008】箱体2は、図1に示す様に上記断熱構造、
材料から成る4枚の矩形の側壁板10、11、12、1
3と、一つの側壁板12の底辺によって上下方向に起倒
自在に枢支された底板14とから一体構成されている。
この箱体2を構成する各板は、図1(a) 乃至(d) に示し
た手順によって箱体状に組み立てられる。このような折
り畳み式のコンテナーは、各構成要素10〜13をヒン
ジ部15を介して折り畳み自在に連結しているため、こ
のヒンジ部15から冷気等が漏出し易く、コンテナー内
部温度を維持する上での障害となっている。そこで、本
発明では、図2(a) (b) に示した如く、断熱底板20を
底板14の上面と、各側壁10〜13の内壁に夫々密着
するように押し込むことにより、底部に位置する4つの
ヒンジを介した冷気の逃げを防止し、保冷性を大幅に高
めている。この断熱底板20の材質としては、弾性を有
し、且つ熱伝導率が0.032(W/mK)以下のもの
を用いる。具体的には、例えば発泡ポリエチレン、発泡
ウレタンを例示することができるが、これに限る訳では
ない。仮に、熱伝導率が0.032(W/mK)を越え
る材質であっても、肉厚を厚くする等の調整により、断
熱底板として使用することは可能である。なお、発泡ス
チロールは脆性が低く、容易に欠け、破損を起こす為、
長期使用が困難であり、断熱底板としては適切ではな
い。
【0009】このような断熱底板20を用いた場合に
は、冷凍品を収納する場合の保冷剤(ドライアイス)、
冷蔵品を収納する場合の蓄冷剤を必要最小限使用するだ
けで、理想的な温度にて理想的な期間だけ保存すること
が可能となる。保冷剤等の使用量を減少することによ
り、コンテナー内の商品収容スペースを増大できるの
で、有利である。次に、図3(a) (b) は本発明の他の形
態例であり、この形態例では断熱底板20の上に断熱仕
切り板30を立設することにより、コンテナー内部を複
数エリア31、32に仕切っている。そして、一方のエ
リア内に所要量の保冷剤を充填することにより、当該エ
リア内の温度を冷凍に適した温度に保冷する一方で、他
方のエリアの温度を冷蔵に適した温度に保冷することが
できる。つまり、この形態例では、底板の四辺に沿って
存在するヒンジ部からの冷気洩れを断熱底板20により
防止する一方で、断熱仕切板30を用いて断熱底板20
上の収容空間を複数のエリアに仕切り、一方のエリアを
冷凍エリア31とし、他方のエリアを冷蔵エリア32と
したので、冷凍エリア31内に収容した保冷剤(ドライ
アイス)によって冷凍エリア内の冷凍製品を保冷する一
方で、冷凍エリア31内の保冷剤と冷凍製品からの冷温
が断熱仕切板30を介して隣接する冷蔵エリア32に伝
達されることによって、冷蔵エリア内の冷蔵製品を冷
蔵、保冷することができる。この際、冷蔵エリア内に蓄
冷剤を収容する必要がないので、蓄冷剤を節約し、冷蔵
製品を収容するスペースを増大することができる。な
お、本発明の断熱底板と、断熱仕切板を適用可能なコン
テナーとしては、図示したものに限るわけではなく、種
々の折畳式コンテナーに適用することができる。次に、
本発明を適用した断熱折り畳み式コンテナーを用いた試
験結果を実施例として説明する。なお、いずれの試験
も、昭和炭酸株式会社に依頼して得た結果であり、信頼
性が極めて高い試験結果である。
【0010】
【実施例1】まず、断熱底板20をコンテナーの内底面
に敷設して行った試験結果を示す。 (1)試験方法 容器 ・容器外寸:490W×375L×405Hmm ・壁厚・内容積:上・下面(底面ボード含む)60mm
側面20mm・43L ・内部底面に断熱材ボード(断熱底板20、肉厚26m
m)を使用 試験条件 ・商品サンプル ・だんしゃくコロッケ(600g×4) ・カップ入りアイスクリーム(150g×4) 合計重量:3.0kg ・ドライアイス形状:ペレット状(袋入り) ・ドライアイス充填量:500g・1000g ・環境温度:25℃ ・温度計測器:安立計器製データーロガー(AM7002
+熱伝対(Type E )) ・試験日:平成10年11月4〜5日 なお、商品サンプルの配置品と温測定位置については、
図2(b) 、図4(a) (b) (c) を参照。 試験方法 1)商品サンプルに温度センサーを取り付けた後、冷凍
庫に一晩放置し、品温を均一化させた。 2)ドライアイスを商品上部に充填。 3)環境試験エリアにて品温変化を測定。
【0011】試験結果 1)平均品温、及び、各サンプルの品温は、添付のグラ
フ(図5、図6)の通り。 2)ドライアイス充填時より平均品温が−15℃に到達
するまでの所要時間は、次表の通り。 3)図5はペレットドライアイス500gを使用した場
合の温度変化を示すグラフである(図4(b) 参照)。冷
凍品は、コンテナー内において−15〜−20℃の温度
範囲で8時間冷凍し続ける必要があるが、いずれの商品
についても8時間を越えて−15℃の品温を維持するこ
とはできなかった。但し、商品の配置によっては6時間
以上−15℃以下を保持することができたので、実用性
は十分にある。次に、図6はペレットドライアイス10
00gを使用した場合の温度変化を示すグラフである
(図4(c) 参照)。このグラフから明らかなように全て
の商品についての全ての測定位置において、−15℃以
下の温度でほぼ8時間保冷し続けることができた。な
お、充填量500gのサンプルでは、品温のバラツキが
大きくなっているが、これは袋入りドライアイスの使用
により、冷却力の及ぶ範囲が狭くなったためと思われ
る。この影響は充填量1000gにおいても見られる
が、袋が大きくなっているため500g充填の場合に比
べ、バラツキは小さくなっている。
【0012】
【実施例2】次に、断熱底板20と断熱仕切り板30を
併用した場合の試験結果は、次のとおりである。 (1)試験方法 容器(コンテナー) ・容器外寸:490W×375L×405Hmm ・壁厚・内容積:上・下面(底面ボード含む)60mm
側面20mm・43L ・内部底面に断熱材ボード(断熱底板20、肉厚26m
m)を使用 ・冷凍エリア・冷蔵エリア間の仕切には断熱材ボード
(断熱仕切り板30、肉厚30mm)を使用 試験条件 ・商品サンプル 冷凍品 ・だんしゃくコロッケ(600g×4) ・カップ入りアイスクリーム(150g×4) 冷凍品重量合計:3.000g 冷蔵品 ・模擬冷蔵品(水100g×2) 冷蔵品重量合計:200g ・ドライアイス形状:ペレット状(袋入り) ・ドライアイス充填量:500g・1000g ・温度計測器:安立計器製データーロガー(AM7002
+熱伝対(Type E)) ・試験日:平成10年11月18〜20日 なお、商品サンプルの配置品と温測定位置については、
図3(b) 、図7(a) を参照。
【0013】試験方法 1)商品サンプルに温度センサーを取り付けた後、冷凍
庫に一晩放置し、品温を均一化させた。 2)ドライアイスを商品上部に充填。 3)環境試験エリアにて品温変化を測定。 試験結果 1)各サンプルの品温は、添付のグラフ(図8〜図1
1)の通り。 2)ドライアイス充填時より最も高い冷凍品温が−15
℃に到達するまでの所要時間は、次表の通り。 3)図8はペレットドライアイス500gを冷凍エリア
内に配置した場合の冷凍エリア内における各商品サンプ
ルについての温度変化を示すグラフであり、測定箇所は
図7(a) に示した4か所である。商品とドライアイスの
配置は、図3(b)、図7(a) 、(b) 等に示した通りであ
る。このグラフから明らかなように、ドライアイスを5
00g投入した場合には、理想の保冷条件、即ち−15
〜−20℃の範囲の品温で8時間保冷し続けることはで
きなかったが、いずれの商品についてもドライアイス投
入から6〜7時間経過するまでの間は−15℃以内の品
温に抑えることができたので、十分な実用性を発揮して
いる。
【0014】次に、図9はペレットドライアイス500
gを冷凍エリア内に配置した場合の冷蔵エリア内におけ
る冷蔵品サンプルについての温度変化を示すグラフであ
る。他の測定箇所は図7(a) に示した4か所である。商
品とドライアイスの配置は、図3(b) 、図7(a) 、(b)
等に示した通りである。このグラフから明らかなよう
に、ドライアイスを500g投入した場合には、理想の
冷蔵条件、即ち、5〜10℃の温度範囲で8時間冷蔵し
続けることはできなかった。次に、図10はペレットド
ライアイス1000gを冷凍エリア内に配置した場合の
冷凍エリア内における各商品サンプルについての温度変
化を示すグラフであり、測定箇所は図7(a) に示した4
か所である。商品とドライアイスの配置は、図3(b) 、
図7(a) 、(c) 等に示した通りである。このグラフから
明らかなように、ドライアイスを1000g投入した場
合には、理想の保冷条件、即ち−15〜−20℃の範囲
の温度で8時間以上保冷し続けることができた。つま
り、いずれの商品についてもドライアイス投入から8時
間経過するまで、−15℃以下の品温に抑えることがで
きた。
【0015】次に、図11はペレットドライアイス10
00gを冷凍エリア内に配置した場合の冷蔵エリア内に
おける冷蔵品サンプルについての温度変化を示すグラフ
である。他の測定箇所は図7(a) に示した4か所であ
る。商品とドライアイスの配置は、図3(b) 、図7(a)
、(c) 等に示した通りである。このグラフから明らか
なように、ドライアイスを1000g投入した場合に
は、理想の冷蔵条件、即ち、5〜10℃の温度範囲で冷
蔵品を8時間以上冷蔵し続けることができた。なお、今
回の試験は、冷凍品について凍結しやすい状況を考慮し
て試験を行ったが、冷蔵品サンプルの凍結は見られなか
った。つまり、冷凍品については理想的な温度環境にて
理想的な期間保冷することができる一方で、断熱仕切板
30を隔てて隣接した冷蔵エリア32内にある冷蔵品に
ついては、所要温度以下にて所要時間保冷することがで
きたばかりでなく、冷蔵品が凍結することによる品質の
低下等の不具合をもたらすことがなかった。また、各エ
リア内に収容した商品が占める容積は、各エリアの内容
積に比べてはるかに小さいので、各エリア内に収容する
各商品の数量が増大することにより商品が占める容積が
増大すれば、商品自体が有する低温度によって保冷効果
が更に増幅され、より少ないドライアイス量にて対応す
ることが可能となる。
【0016】
【発明の効果】本発明は以上のように、食料品、医薬
品、化学品、電子機器等の様に冷凍、冷蔵、保温、物品
保護等を求められる各種製品を工場や配送センターから
小売店や各家庭等に運搬する際に使用する保冷、保冷、
製品保護用のコンテナーにおいて、外部の温湿度環境
や、衝撃から製品を保護することができる。特に、従来
の折りたたみ式コンテナーにおいては、組立た時にヒン
ジ部から冷気の洩れが発生して理想の温度にて理想の時
間だけ保冷することが困難であったが、本発明では、極
めて簡単かつ低コストな断熱底板、断熱仕切板をコンテ
ナー内に配置するだけで、保冷温度、保冷時間を理想に
近づけることが容易となる。従って、生活協同組合のよ
うに、昼間にコンテナーに積めて配達した冷凍品、冷蔵
品が、配達後数時間経過した夕方になって開梱される際
に、既に解凍したり昇温して品質や味が低下するという
不具合を解消できる。従って、昼間働きに出た主婦が帰
宅途中でスーパーマーケット等において購入した重い食
料品を家まで持って歩くと言う不便を甘受してまで生協
を拒否する理由がなくなり、主婦の所謂生協離れを防止
することができる。また、搬送業者にとっても、一つの
コンテナー内に冷凍品と冷蔵品を仕分け収容することが
できるため、使用するコンテナー数を減少することがで
きる為便利であり、このことは同時に利用者にとっても
便利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) (b) (c) 及び(d) は本発明の断熱折り畳み
式コンテナーの組み立て手順を示す斜視図。
【図2】(a) 及び(b) は本発明の第1の形態例を説明す
る為の分解斜視図、及び組み付け状態を示す縦断面図。
【図3】(a) 及び(b) は本発明の第2の形態例を説明す
る為の分解斜視図、及び組み付け状態を示す縦断面図。
【図4】(a) は本発明の第1の実施例における商品の配
置と測定位置を示す図、(b) 及び(c) は商品とドライア
イスの収容状態を示す斜視図。
【図5】ペレットドライアイスを500g充填した場合
の商品サンプル品温を示す図。
【図6】ペレットドライアイスを1000g充填した場
合の商品サンプル品温を示す図。
【図7】(a) は本発明の第2の実施例における商品の配
置と測定位置を示す図、(b) 及び(c) は商品とドライア
イスの収容状態を示す斜視図。
【図8】ペレットドライアイスを500g充填した場合
の冷凍エリアにおける商品サンプル品温を示す図。
【図9】ペレットドライアイスを500g充填した場合
の冷蔵エリアにおける商品サンプル品温を示す図。
【図10】ペレットドライアイスを1000g充填した
場合の冷凍エリアにおける商品サンプル品温を示す図。
【図11】ペレットドライアイスを1000g充填した
場合の冷蔵エリアにおける商品サンプル品温を示す図。
【符号の説明】
1 コンテナー、2 箱体、3 蓋体、10、11、1
2、13 側壁板、14 底板、15 ヒンジ部、20
断熱底板、30 断熱仕切り板、31 冷凍エリア、
32 冷蔵エリア。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形の底板と、該底板の四辺から夫々立
    設した側壁とから成る箱体と、該箱体の上面開口を開閉
    自在に閉止する蓋体と、から成る断熱構造のコンテナー
    において、 上記箱体を構成する底板の上面に断熱材料から成る断熱
    底板を添設することにより、コンテナーの保冷性、保温
    性を高めたことを特徴とする断熱折り畳み式コンテナ
    ー。
  2. 【請求項2】 矩形の底板と、該底板の四辺から夫々立
    設した側壁とから成る箱体と、該箱体の上面開口を開閉
    自在に閉止する蓋体と、から成る断熱構造のコンテナー
    において、 上記箱体を構成する底板の上面に断熱材料から成る断熱
    底板を添設するとともに、断熱底板上に断熱仕切板を立
    設して箱体内の空間を仕切って複数のエリアを形成し、 一方のエリアに所要量のドライアイスと冷凍品を収容す
    るとともに、他方のエリアに冷蔵品を収容することによ
    り、該ドライアイスを用いて冷凍品の冷凍保存と、冷蔵
    品の冷蔵保存を実現したことを特徴とする断熱折り畳み
    式コンテナー。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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