JP2000202850A - 機構部品一体型成形体、その金型及びそれによる成形方法 - Google Patents

機構部品一体型成形体、その金型及びそれによる成形方法

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JP2000202850A
JP2000202850A JP337599A JP337599A JP2000202850A JP 2000202850 A JP2000202850 A JP 2000202850A JP 337599 A JP337599 A JP 337599A JP 337599 A JP337599 A JP 337599A JP 2000202850 A JP2000202850 A JP 2000202850A
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mold
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mechanical component
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Seiji Yamamoto
誠司 山本
Hirotaka Miyazaki
広隆 宮崎
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Polyplastics Co Ltd
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Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法精度が良好で、表面外観性に優れ、特に
機構部品に傷等の外観不良が無い樹脂製機構部品一体型
成形体、その金型、及びそれによる製造方法を提供する
こと 【解決手段】 軸(1)の両側に機構部品(2)及び
(4)を有する樹脂製機構部品一体型成形体において、
機構部品(2)及び(4)の互いに向き合う側面(3)
及び(5)の少なくともいずれか一方に同一樹脂製の段
差(6)を一体として設けた機構部品一体型成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸の両側に設けら
れた二つの機構部品の向かい合う側面上に樹脂製の段差
を一体として設けた樹脂製機構部品一体型成形体、特に
機構部品一体型回転体、その金型及びそれによる成形方
法、特に中空成形法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂製機構部品一体型成形体、例えば軸
の両側に歯車、カム、ローラー、プーリー等の機構部品
が設けられた樹脂製成形体は、自動車、一般事務機器、
精密機械、電子、電気等の各分野に幅広く使われてい
る。そして生産性が良く軽量でかつ錆びないという理由
から近年ますますその利用が拡大している。しかし、樹
脂製機構部品一体型成形体の多くは軸長さが長く、樹脂
を金型内に射出後、冷却時に軸方向の収縮が大きいの
で、金型の開き時や成形品の金型からの突き出し時に成
形品に傷が付くという問題が生じる。すなわち、図8に
示すように、その収縮により機構部品2及び4には軸方
向に収縮力(応力)が掛るため、成形品が金型から離れ
る時に金型の角が機構部品の側面3及び/又は5に当た
り、樹脂製機構部品の側面に傷が付き、機構部品の精度
を低下させ、機構部品一体型成形体としての機能を損な
う場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、寸法
精度が良好で、表面外観性に優れ、特に機構部品に傷等
の外観不良が無い樹脂製機構部品一体型成形体、その金
型、及びそれによる製造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、射出成形
時に樹脂製機構部品の側面3及び/又は5に段差4を一
体として設けることにより、例えば歯車のような機構部
品の歯の部分に傷を与えないことを見い出し、本発明を
完成するに至った。
【0005】すなわち本発明の1は、軸(1)の両側に
機構部品(2)及び(4)を有する樹脂製機構部品一体
型成形体において、機構部品(2)及び(4)の互いに
向き合う側面(3)及び(5)の少なくともいずれか一
方に同一樹脂製の段差(6)を一体として設けた機構部
品一体型成形体を提供する。本発明の2は、段差の高さ
hが下記式(i)を、段差の径dが下記式(ii)を満た
す本発明の1に記載の機構部品一体型成形体を提供す
る。 0.1S×L≦h (i) D/3≦d≦D (ii) (上記式で、Sは樹脂の成形収縮率、Lは側面(3)及
び(5)の距離、dは段差の径、Dは段差の設けられる
側面の外径(機構部品の最大外径)である。)本発明の
3は、機構部品(2)及び(4)の少なくともいずれか
一方が歯車であり、該歯車に設けられた段差の径dがさ
らに下記式(iii)を満たす本発明の2に記載の機構部
品一体型成形体を提供する。 D/3≦d≦D−2D3 (iii) (上記式で、dは段差の径、Dは段差の設けられる側面
の外径(歯外径)、D3は歯の高さである。) 本発明の4は、中空射出成形方法により成形された本発
明の1〜3のいずれかに記載の機構部品一体型成形体を
提供する。本発明の5は、軸(1)の両側に機構部品
(2)及び(4)を有する樹脂製機構部品一体型成形体
用金型において、機構部品(2)及び(4)の互いに向
き合う側面(3)及び(5)を成形する金型面の少なく
ともいずれか一方に、段差用凹部(16)を有すること
を特徴とする機構部品一体型成形体用金型を提供する。
本発明の6は、段差の高さhが下記式(i)を、段差の
径dが下記式(ii)を満たす本発明の5に記載の機構部
品一体型成形体用金型を提供する。 0.1S×L≦h (i) D/3≦d≦D (ii) (上記式で、Sは樹脂の金型から取り出し時の温度の成
形収縮率、Lは側面(3)及び(5)の距離、dは段差
の径、Dは段差の設けられる側面の外径(機構部品の最
大外径)である。) 本発明の7は、機構部品(3)及び(5)の少なくとも
いずれか一方が歯車であり、該歯車に設けられた段差の
径dがさらに下記式(iii)を満たす本発明の6に記載
の機構部品一体型成形体用金型を提供する。 D/3≦d≦D−2D3 (iii) (上記式で、dは段差の径、Dは段差の設けられる側面
の外径(歯外径)、D3は歯の高さである。) 本発明の8は、本発明の5〜7のいずれかに記載の金型
を使用して樹脂を射出成形する機構部品一体型成形体の
成形方法を提供する。本発明の9は、金型内に溶融樹脂
を注入後、成形機のノズル、又は金型のランナ、ゲート
もしくはキャビティ内に設けられた注入口から加圧流体
を注入して中空成形することを特徴とする本発明の8に
記載の機構部品一体型成形体の成形方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を図1により説明する。樹
脂製機構部品一体型成形体とは、軸1の両側に機構部品
2及び機構部品4を持ち、樹脂を射出成形してこれら軸
及び機構部品を一体成形した成形体である。機構部品
は、例えば軸の両側に歯車、カム、ローラー、プーリー
等を持ち、機構部品2及び4は同じでも異なっていても
よい。機構部品2及び機構部品4の側面3及び側面5は
実質的に平行に向かい合っている。なお、軸はさらに機
構部品の外側に延長されていてもよい。側面は軸から直
接に直角に立ち上がっていても、軸から丸み乃至は角度
をもって、直角に立ち上がっていてもよい。また、機構
部品一体型成形体は、回転体であっても、非回転体であ
っても特に制限はないが、好ましくは回転体である。
【0007】軸の形状、長さ、太さには特に制限はない
が、両側に設けられた機構部品2及び機構部品4の径よ
りは細い。
【0008】段差6は機構部品2及び機構部品4の互い
に向かい合う側面3及び側面5の少なくともいずれか一
方の面上に機構部品と一体的に射出成形により設けら
れ、側面3及び側面5の両方の面上に設けられてもよ
い。段差6は必要であれば、機構部品4の外側の機構部
品の側面が向かい合わない側面に設けられても構わな
い。軸を介して機構部品2と機構部品4が結合され、さ
らに機構部品4の反対方向にさらに軸を介して他の機構
部品が結合されている場合には、機構部品4の両側の側
面に段差を設けることがこのましい。
【0009】射出成形用の金型は移動金型11と固定金
型12からなり、溶融樹脂が金型側注入口19より金型
内に注入される。移動金型11と固定金型12には段差
用凹部16が設けられている。段差用凹部16の形状は
特に制限が無く、成形される段差が側面と平行であって
も、やや外径方向に肉薄になっていてもよい。また段差
の最外周は角が取れた構造であってもよい。段差は必要
に応じて階段状に多段に設けられてもよい。また、段差
は軸から丸みをもって立ち上がっていてもよい。
【0010】本発明の樹脂製機構部品一体型成形体は中
が樹脂で密に詰まっていても、中空であってもよい。中
空成形法としては、キャビティに連結された副キャビテ
ィ(補助キャビティ)を有する金型を用い、キャビティ
内に未充填部が残らないように溶融樹脂を充填し、次い
で加圧流体を該樹脂内に注入する方法(フルショット
法)、副キャビティを設けずキャビティ内に未充填部を
残して溶融樹脂を充填し、次いで加圧流体を該樹脂内に
注入して金型内に完全に樹脂を行き渡らせる方法(ショ
ートショット法)又は、一種のショートショット法であ
るが溶融樹脂をキャビティ内に射出中に加圧流体を溶融
樹脂内に注入する方法(溶融樹脂・加圧流体同時注入
法)等のいずれの方法も使用できる。フルショット法で
は、加圧流体による効果を向上させる目的で、金型内に
副キャビティを設け、加圧流体注入時に製品キャビティ
中の一部の樹脂を逃がすことができる。副キャビティを
設ける場合には、副キャビティをキャビティに連通して
設け、キャビティ中の一部溶融樹脂を加圧流体によリ副
キャビティに押出しながら成形品内に中空部を形成する
方法により、樹脂のヘジテイションによる外観の発生を
抑制し、かつ大きな中空率の成型品が得られる。副キャ
ビティの容量によって、製品の中空率を調整することが
できる。中空成形の場合には、溶融樹脂が金型内キャビ
ティに注入された後、加圧流体が金型側注入口19を経
て、成形品側注入口9から金型キャビティ内の溶融樹脂
内に注入される。中空成形法の加圧流体注入口は成形機
シリンダーのノズル、ランナ、ゲート或いはキャビティ
内に設ける。加圧流体は、例えば、ゲートの中心部を通
過し、製品部分に到達する。加圧流体がゲートの中心部
分を通過して成形内に到達することにより、成形品の軸
の中心部に中空形状が均一に形成される。したがって、
真円度、肉厚均一性に優れ、重心と回転中心が一致する
ようになる。
【0011】中空成形法により得られた、成形体の中空
率は5〜80%。好ましくは10〜60%である。
【0012】加圧流体を溶融樹脂内に注入するタイミン
グは、フルショットの場合には、樹脂を金型内に100
重量%充填後約10秒以内、好ましくは6秒以内に加圧
流体を溶融樹脂内に注入する。キャビティ内に溶融樹脂
を射出した後、時間が経過すると溶融樹脂は金型表面側
から固化が進み、成形品内部に中空形状を形成すること
が困難になる。加圧流体を溶融樹脂内に注入するタイミ
ングは、ショートショットの場合には、樹脂を金型内に
30〜95重量%、好ましくは40〜90重量%充填後
約10秒以内、好ましくは6秒以内である。
【0013】上記加圧流体としては、常温においてガス
状または液状で、射出成形の温度及び、圧力下で、成形
に用いる溶融樹脂と反応または相溶しないものが使用さ
れる。例えば、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンなど
の不活性ガス、炭酸ガス、空気、水、グリセリン、流動
パラフィンなどが挙げられ、好ましくは窒素であり、加
圧して使用される。
【0014】加圧流体を用いた中空成形法は、通常の射
出成形機と加圧流体注入装置の組み合わせによって行わ
れる。加圧流体注入装置は、樹脂の射出後、または射出
中に配管を通して樹脂中にガス体を注入し、所定時間、
ガス圧を保持する装置であり、ガス体を予め高圧に圧縮
し、アキュームレーターに蓄え、注入時に配管を通して
高圧ガスを導入する方法又は一定量のガスをポンプによ
リ連続して装入、加圧する方法等が挙げられる。
【0015】本発明で得られる一体型樹脂製成形体を射
出成形する際は、軸一体型樹脂製成形品の中心線が水平
でもよいが、好ましくは鉛直になるよう金型内にキャビ
ティを配置し、成形品下端面にゲートを設けることがで
きる。
【0016】注入された樹脂は、機構部品一体型成形体
に成形され、冷却後金型が開かれ、成形体が突き出され
て取り出される。成形体は軸方向に大きく収縮するが、
金型が開かれる時、及び/又は成形体が突き出される時
に、金型の角17により、段差6が傷を受けたりする
が、向かい合う側面3及び5は傷を受けない。したがっ
て、例えば機構部品が歯車であり、その側面に段差が設
けられれば、歯車は傷を受けない。
【0017】金型は樹脂の融点又は軟化点より充分低く
設定される。例えば機構部品として一般的に用いられる
ポリアセタール樹脂の場合、通常30〜100℃に設定
されることが多いが、目的によってはこれ以上の温度に
設定してもよい。段差の高さh及び径dはその段差が設
けられる側面が傷を受けないために次の関係を満たす必
要がある。 0.1S×L≦h (i) D/3≦d≦D (ii) (上記式で、Sは樹脂の成形収縮率、Lは側面(3)及
び(5)の距離、dは段差の径、Dは段差の設けられる
側面の外径である。) hの上限は特に制限はないが、大きすぎると段差を設け
た機構部の成形精度を低下させるおそれがある。hが上
記範囲未満では段差を設けることによる効果が見られな
い。dが上記範囲未満では金型の角により側面に傷が付
きやすくなる。dが上記範囲を超えると段差が機構部よ
り突き出し、機構部の作用の妨げとなる。機構部品
(2)が歯車である場合には、該歯車に設けられた段差
の径dがさらに下記式(iii)を満たす必要がある。 D/3≦d≦D−2D3 (iii) (上記式で、dは段差の径、Dは段差の設けられる側面
の外径(すなわち歯外径)、D3は歯の高さである。) dが上記範囲未満では金型の角により歯の側面に傷が付
きやすくなる。dが上記範囲を超えると歯車としての作
用に悪影響を及ぼす。なお、上記において、成形体が回
転体でない場合には、径は円への換算径を意味する。
【0018】本発明で使用される樹脂は、特に制限はな
く、樹脂の成形収縮率が1%以上の場合に特に有効であ
り、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂樹脂でもよいが、好
ましくは熱可塑性樹脂であり、熱可塑性樹脂としてはポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類;ポ
リスチレン、ABS樹脂;ポリ塩化ビニル;各種ナイロ
ン等のポリアミド類;ポリアセタール;ポリカーボネー
ト;変性ポリフェニレンエーテル;ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリ
エステル;ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポ
リアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレー
ト、ポリサルフォン、ポリエーテルサルホン、ポリエー
テルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオ
ロエチレン、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。中
でもポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタ
レート(PBT)等が好ましい。樹脂には、耐熱性、機
械的強度等を向上する目的で必要に応じて無機又は有機
の充填剤を配合することができる。充填剤としては、ガ
ラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミド繊維等の繊維
類;ガラス(石英)粉、ガラス(石英)ビーズ、ガラス
(石英)バルーン、等ガラス類;アスベスト類;酸化ア
ルミ、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素等のセラミ
ック類、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、硫酸カルシ
ウム、カオリン、クレー、パイロフェライト、ベントナ
イト、セリサイト、ゼオライト、ネフェリンシナイト、
タルク、アタルパルジャイト、ウォラストナイト、PM
F、フェライト、マイカ、雲母、ケイ酸カルシウム、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、酸化亜
鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化鉄、二硫化モ
リブデン、黒鉛、石こうなど、及びこれらの混合物が挙
げられる。これらの充填剤は1種以上を混合使用しても
よい。これらの充填剤の形状は繊維状、球状、粒状、中
空状、放射状等の形状であってもよい。また、大きさ、
充填量は、従来の充填剤として用いられる範囲である。
目的に応じて他の樹脂を配合してもよく、その他、酸化
防止剤、老化防止剤、耐光安定剤、耐候安定剤、捕捉剤
等の公知の安定剤や、可塑剤、滑剤、離型剤等の添加剤
を配合してもよい。
【0019】例えば図2に示すように、距離Lが50〜
500mm、dが10〜50mm、材料に無充填POM
(収縮率2%)等を使用した場合には、軸方向の側面に
厚み0.1〜2.0mm、好ましくは0.1〜1.0m
mの段差を設ける。
【0020】段差の形状は、図3のような円形対称形状
の方が寸法精度的には優れているが、図4のように円形
が複数に分割された形状でも、または図5のような非円
形状でも構わない。さらには、四角、六角、八角等であ
っても構わない。必要な場合には非対称形でも構わな
い。
【0021】本発明は軸と機構部品を一体化して成形を
行なう際に有効であり、歯車、ローラー、プーリー、カ
ム等の様に側面の傷が問題となる場合に特に有効であ
る。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】[実施例1]図6に示すように、全長が21
0mm、軸径が8mmで、片側の端面に歯幅4mm、外
径25mm、モジュール1の歯車があり、その歯車の中
心部分に補助キャビティが連結され、図7に示すように
軸方向の歯底面に外径φ22mm、厚み0.4mmの段
差を設けた。また、歯車から100mm離れた位置に径
φ12mmのローラーが設けてある。そして、他方の軸
部端面にゲートを設けた。この金型で、成形収縮率が2
%である無充填ポリアセタールを用い、シリンダー温度
を200℃、金型温度を80℃に設定し、中空成形用の
加圧媒体に窒素ガスを使用して、中空射出成形を行っ
た。その結果、得られたサンプルの歯車に傷はついてお
らず、良品が得られた。また、得られた成形体の中空率
は30%であった。
【0024】[実施例2]軸方向の歯の側面に設ける段差
が外径φ8mm、厚み0.4mmである以外は実施例1
と同じ金型、材料、成形条件で成形を行なった。その結
果、得られたサンプルの歯車に傷はついておらず、良品
が得られた。
【0025】[実施例3]段差の厚みを0.2mmにした
以外は、実施例1と同様にして中空射出成形を行った。
その結果、得られたサンプルの歯車に傷はついておら
ず、良品が得られた。
【0026】[比較例1]軸方向の歯側面には何も段差を
設けず、歯側面と歯車部は同一の平面上にある事以外は
実施例1と同じ金型、材料、成形条件で成形を行なっ
た。その結果、得られたサンプルの歯車に傷がつき、外
観上問題なだけでなく、歯車精度も悪く、不良品となっ
てしまった。
【0027】[参考例1]段差の厚みを0.1mmにした
以外は、実施例1と同様にして中空射出成形を行った。
その結果、得られたサンプルの歯車部分にやや傷がつい
た。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば寸法精度が良好で表面外
観性に優れ、機構部品に傷等の不良が無い樹脂製機構部
品一体型成形体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機構部品一体型成形体及びその金型の
一例の縦断面図である。
【図2】本発明の機構部品一体型成形体の他の一例の縦
断面図である。
【図3】本発明の機構部品一体型成形体の機構部品及び
段差の一例の正面断面図である。
【図4】本発明の機構部品一体型成形体の機構部品及び
段差の他の一例の正面断面図である。
【図5】本発明の機構部品一体型成形体の機構部品及び
段差の他の一例の正面断面図である。
【図6】実施例1の機構部品一体型成形体の段差部を記
載していない縦断面図である。
【図7】実施例1の機構部品一体型成形体の段差部の縦
断面図である。
【図8】従来の機構部品一体型成形体及びその金型の一
例の縦断面図である。
【符号の説明】
1 軸 2,4 機構部品 3,5 側面 6 段差 9 成形品側注入口 11 移動金型 12 固定金型 16 段差用凹部 19 金型側注入口
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:08 31:32 Fターム(参考) 4F202 AA23 AG07 AH04 AH12 CA11 CB01 CK13 CK41 4F206 AA23 AG07 AH04 AH12 JA05 JN27 JQ81

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸(1)の両側に機構部品(2)及び
    (4)を有する樹脂製機構部品一体型成形体において、
    機構部品(2)及び(4)の互いに向き合う側面(3)
    及び(5)の少なくともいずれか一方に同一樹脂製の段
    差(6)を一体として設けた機構部品一体型成形体。
  2. 【請求項2】 段差の高さhが下記式(i)を、段差の
    径dが下記式(ii)を満たす請求項1に記載の機構部品
    一体型成形体。 0.1S×L≦h (i) D/3≦d≦D (ii) (上記式で、Sは樹脂の成形収縮率、Lは側面(3)及
    び(5)の距離、dは段差の径、Dは段差の設けられる
    側面の外径(機構部品の最大外径)である。)
  3. 【請求項3】 機構部品(2)及び(4)の少なくとも
    いずれか一方が歯車であり、該歯車に設けられた段差の
    径dがさらに下記式(iii)を満たす請求項2に記載の
    機構部品一体型成形体。 D/3≦d≦D−2D3 (iii) (上記式で、dは段差の径、Dは段差の設けられる側面
    の外径(歯外径)、D3は歯の高さである。)
  4. 【請求項4】 中空射出成形方法により成形された請求
    項1〜3のいずれかに記載の機構部品一体型成形体。
  5. 【請求項5】 軸(1)の両側に機構部品(2)及び
    (4)を有する樹脂製機構部品一体型成形体用金型にお
    いて、機構部品(2)及び(4)の互いに向き合う側面
    (3)及び(5)を成形する金型面の少なくともいずれ
    か一方に、段差用凹部(16)を有することを特徴とす
    る機構部品一体型成形体用金型。
  6. 【請求項6】 段差の高さhが下記式(i)を、段差の
    径dが下記式(ii)を満たす請求項5に記載の機構部品
    一体型成形体用金型。 0.1S×L≦h (i) D/3≦d≦D (ii) (上記式で、Sは樹脂の成形収縮率、Lは側面(3)及
    び(5)の距離、dは段差の径、Dは段差の設けられる
    側面の外径(機構部品の最大外径)である。)
  7. 【請求項7】 機構部品(3)及び(5)の少なくとも
    いずれか一方が歯車であり、該歯車に設けられた段差の
    径dがさらに下記式(iii)を満たす請求項6に記載の
    機構部品一体型成形体用金型。 D/3≦d≦D−2D3 (iii) (上記式で、dは段差の径、Dは段差の設けられる側面
    の外径(歯外径)、D3は歯の高さである。)
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載の金型を
    使用して樹脂を射出成形する機構部品一体型成形体の成
    形方法。
  9. 【請求項9】 金型内に溶融樹脂を注入後、成形機のノ
    ズル、又は金型のランナ、ゲートもしくはキャビティ内
    に設けられた注入口から加圧流体を注入して中空成形す
    ることを特徴とする請求項8に記載の機構部品一体型成
    形体の成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002210782A (ja) * 2001-01-19 2002-07-30 Ricoh Co Ltd 円筒形状プラスチック成形品及びその製造方法

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