JP2000202570A - Ecrプラズマを用いた反応性スパッタリングによる金型の離型処理方法 - Google Patents

Ecrプラズマを用いた反応性スパッタリングによる金型の離型処理方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳造用の金型の表面に、c−BN相を多量に
含んだ離型処理用のBN皮膜を簡単且つ確実に、しかも
比較的低コストで形成できるようにする。 【解決手段】 磁場コイルとマイクロ波供給部と窒素ガ
スと希ガスの混合ガスの供給部とを備えた真空処理槽の
内部に、粉体状の固体ボロンターゲットを配設すると共
に、前記磁場コイルとマイクロ波供給部からの電磁エネ
ルギーを用いた電子サイクロトロン共鳴法により前記混
合ガスを電離して真空処理槽内にECRプラズマを生成
し、プラズマイオンによって固体ボロンターゲットから
スパッターさせたボロン原子を真空処理槽内に配設した
金型の表面に固着堆積させ、金型表面に窒化ホウ素皮膜
を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金型鋳造法に於いて
使用する金型の離型処理技術の改良に係り、金型表面に
所謂離型膜としての機能を有する窒化硼素皮膜(以下、
BN皮膜と呼ぶ)を、ECRプラズマを用いた反応性ス
パッタリングによつて形成するようにした金型の離型処
理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従前から、アルミ合金やマグネシゥム合
金等を用いる金型鋳造に於いては、作業性や成型品外表
面の平滑性の向上、金型寿命の延伸等を図るため、金型
の表面に有機バインダ系や有機エマルジョン系、無機鉱
物系等の離型剤を用いて所謂離型膜が形成されている。
しかし、上述の如き離型剤を用いた場合には、離型膜の
不安定さに起因する成型品の表面欠陥や離型不良、有機
物の炭化による金型の汚損等の発生が不可避であり、離
型膜の形成に時間がかかって作業性が低下することとも
相俟って、金属鋳造の現場に実用上様々な問題が生じて
いる。
【0003】一方、上述の如き問題を解決するものとし
て、金型表面に耐摩耗性や耐剥離性、摺動性、離型性等
に優れたボロンの窒素化合物の皮膜(窒化硼素皮膜)を
形成し、当該BN皮膜を従前の離型剤から成る離型用皮
膜に代えるようにした技術が開発されている。
【0004】即ち、窒化ホウ素(BN)は、結晶構造に
よって立方晶系閃亜鉛鉱型のもの(c−BN)と六方晶
系のグラファイトと類似した構造のもの(h−BN)と
六方晶系のウルツ鉱型のもの(w−BN)等に大別さ
れ、h−BNの方は、その特性がグラファイトに類似
し、軟質ながらも摺動性に優れているため、固体潤滑剤
として各種摺動部材の摩擦係数を下げるために用いられ
ている。また、c−BNの方はダイヤモンドに次ぐ高硬
度を有しており、熱的・化学的安定性に優れると共に、
高絶縁性と高熱伝導率を有しており、工具等の特に耐摩
耗性を必要とする分野への応用研究が、多方面で進めら
れている。更に、w−BNの方は高硬度であって優れた
熱的・化学的安定性を有しており、c−BNと同様に工
具等の耐摩耗性が要求される分野への応用が研究されて
いる。
【0005】ところで、前記h−BNは、低温下で容易
に粉状体として合成することができ、また、各種物理的
蒸着(PVD)法や化学的蒸着(CVD)法により容易
に膜状にも合成することができる。これに対して、c−
BNは、これまで高温・高圧下で、またw−BNは高温
下で夫々人工的に合成されるものであるためその製造コ
ストが非常に高くなり、しかも合成される形態がバルク
状になるため、応用範囲も限られていた。そのため、c
−BN及びw−BNを薄膜合成させようとする試みが、
各種のPVD法やCVD法によって行われている。
【0006】例えば、特公平2−59863号には、ホ
ウ素を含有する蒸発源から基体上にホウ素分を蒸着さ
せ、この蒸着層に窒素を含むイオン種を発生するイオン
発生源からイオン種を照射することによりBN膜を形成
する方法に於いて、前記イオン種の加速エネルギーをイ
オン種の原子当たり5〜100keVとすること、蒸着
及び照射をイオン種よりも低エネルギーレベルに活性化
された窒素原子又は窒素化合物の雰囲気中で行うこと、
基体に負のバイアスを印加すること等の方策を採用する
ことにより、c−BN皮膜やw−BN皮膜を基体上に形
成する方法が開示されている。
【0007】また、特開平5−163027号には、真
空容器内に設けたイオンビームスパッター用イオン源か
らのアルゴンイオンビームスパッターにより金属ホウ素
の成分を基体に蒸着し、同時にイオン照射用イオン源か
らAr/N2 =0.3の混合ガスのイオンを40keV
の加速電圧下で照射することにより、成形型の表面に混
合層を形成すると共に、その後前記混合ガスイオンの加
速電圧を10keVにし乍らB/N組成比が約1となる
ように前記蒸着速度を調整することにより、混合層の外
方にBN膜を形成すること、及び上記BN膜の形成に際
して、混合ガスイオンの混合比(Ar/N)と加速電圧
を調整することにより、前記BN皮膜をc−BN又はw
−BN皮膜を形成し得ることが開示されている。
【0008】更に、特開平7−102360号には、真
空容器内にボロン含有物質の蒸着源等を設け、基体上に
ボロン含有物質を蒸着(又はスパッターによる固着)さ
せると共に、これと同時又は交叉或いは蒸着等の後にイ
オン源からN+ イオン等を蒸着面へ照射させ、基体上に
到達するボロン(B)原子数と窒素(N)原子数の比
(B/N輸送比)やイオン種、照射イオンの加速エネル
ギー、電流密度(イオン流密度)等を調整することによ
り、基板上に三層構造(第1層…B原子とc−BN又は
w−BN、第2層…B原子とc−BN又はw−BNとh
−BN、第3層…c−BN又はw−BNとh−BN)の
皮膜を形成する方法が開示されている。
【0009】上記特公平2−59863号、特開平5−
163027号及び特開平7−102360号等に開示
の皮膜形成方法は何れも技術的に優れたものであり、高
い実用的効用を奏するものである。しかし、これ等の各
皮膜形成方法にも解決すべき多くの問題点が残されてい
る。先ず、その中でも特に問題となる点は、何れの方法
もB含有物質の蒸着機構(又はスパッター機構)と、基
体の表面に形成した蒸着層へのイオン照射機構との両機
構を夫々別個に必要とするため、皮膜形成装置の構造が
複雑になり、設備の大型化や製造コストの高騰等を招く
と云う難点がある。
【0010】また、上記従前の皮膜形成技術では、成形
型との密着性、成型品の離型性、耐酸化性、平滑性、硬
度等の点に於いて優れた特性を具備した皮膜を形成する
ことができると述べられているが、現実の金型への適用
に際しては、均一な厚みのc−BN又はw−BN皮膜を
形成することは相当に困難であり、実用化は現実に不可
能に近いと云う問題がある。
【0011】例えば、特公平2−59863号に於いて
は、「イオン種のイオン加速エネルギーをイオン種の原
子当り5〜100keVに保つと共に、蒸着及び照射を
イオン種よりも低エネルギーのレベルに活性化されたN
原子又はN化合物の雰囲気下で行なわなければならな
い」が、一定のレベルに活性化されたN原子又はN化合
物の雰囲気の中でイオン種のエネルギーレベルを所定値
に保持することは相当に困難なことであり、結果として
均一な皮膜厚さの、しかもc−BN相又はw−BN相の
成分の高い皮膜を得ることができないと云う問題があ
る。
【0012】同様に、特開平5−163027号では、
蒸着速度とイオンガスの混合比とイオン照射の加速電圧
とミキシング時間の4種の制御要素を最適条件下に保持
しなければ、所定の厚みc−BN又はw−BN皮膜を生
成することが不可能である。換言すれば、4種の制御要
素の内の何れの条件が欠けてもc−BN又はw−BN皮
膜を生成することは不可能であり、実用的なc−BN又
はw−BN皮膜を容易に得ることができないと云う問題
がある。
【0013】このことは、特開平7−102360号に
於いても同様であり、B/N輸送比とイオン種と照射イ
オンの加速エネルギーと電流密度(照射イオン電流の密
度)の4種の制御要素を最適条件下におくことにより、
3種類の成分の異なる皮膜層を基体1上に形成しようと
するものであるが、現実には第1層(B原子と、c−B
N並びにw−BNの何れか一方又は両方とから成る皮
膜)の形成そのものが実験室的にも不可能に近いもので
あり、実用化を著しく計り難いと云う問題がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従前のBN皮
膜の形成に於ける上述の如き問題、即ち夫々独立した
B含有物質のスパッター機構(又は蒸着機構)と、蒸着
層上へのイオン照射機構とを必要とするため、皮膜形成
装置の構造が複雑となって小型化を計り難いうえ、製造
コストが高騰すること、金属鋳造用金型等の外表面
に、実際にc−BN皮膜やw−BN皮膜を形成すること
は著しく困難であり、実用化を図り難いこと、c−B
N皮膜やw−BN皮膜を形成するためには、B/N輸送
比やイオン種、照射イオンの加速エネルギー等の多くの
制御要素を最適条件下に保持する必要があり、皮膜形成
装置の制御性等の点からも、現実にc−BN皮膜やw−
BN皮膜の形成が著しく困難なこと等の問題を解決せん
とするものであり、ECRプラズマ源からのイオンを用
いて、高純度の固体ボロンターゲットのスパッタリング
と基体上のボロン蒸着層の照射との両方を同時に行なう
と共に、ボロンターゲット及び金型にDC又はRFバイ
アスを印加することにより、構造の比較的簡単な皮膜形
成装置を用い、しかもより少ない制御要素のコントロー
ルでもって、金属鋳造用金型の表面にc−BN又はw−
BN成分の比較的高い離型用のBN皮膜を容易に形成で
きるようにした、ECRプラズマを用いた反応性スパッ
タリングによる金型の離型処理方法を提供するものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、磁場
コイルとマイクロ波供給部と窒素ガスと希ガスの混合ガ
スの供給部とを備えた真空処理槽の内部に、粉体状の固
体ボロンターゲットを配設すると共に、前記磁場コイル
とマイクロ波供給部からの電磁エネルギーを用いた電子
サイクロトロン共鳴法により前記混合ガスを電離して真
空処理槽内にECRプラズマを生成し、プラズマイオン
によって固体ボロンターゲットからスパッターさせたボ
ロン原子を真空処理槽内に配設した金型の表面に固着堆
積させ、金型表面に窒化ホウ素皮膜を形成するようにし
たことを発明の基本構成とするものである。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の発明に於い
て希ガスをアルゴンガスに、固体ボロンを高純度の固体
ボロンにすると共に、固体ボロンターゲットに高電圧の
DCバイアス電圧を印加し、更に金型に少なくともDC
300Vのバイアス電圧又は高周波のRFバイアス電圧
を印加するようにしたものである。
【0017】請求項3の発明は、請求項1の発明に於い
て、先ず金型に少なくとも300Vの高周波のRF自己
バイアス電圧を印加した状態でBN皮膜を形成し、金型
表面にc−BN相を多く含むBN皮膜を形成したあと、
金型のバイアス電圧を減少させ、前記c−BN相を多く
含んだBN皮膜の上にh−BN相のBN皮膜を形成する
ようにしたものである。
【0018】請求項4の発明は請求項1の発明に於い
て、先ず金型にh−BNを多く含むBN皮膜を形成した
あと、金型に少なくとも300Vの高周波のRFバイア
ス電圧を印加して、前記BN皮膜の上にc−BN相を多
く含むBN皮膜を形成し、その後金型のバイアス電圧を
減少させて前記c−BN相を多く含むBN皮膜の上にh
−BN相のBN皮膜を形成するようにしたものである。
また、請求項5の発明は請求項1の発明に於いて、混合
ガス内の窒素ガスの分圧を調整することにより金型表面
へのBN皮膜の堆積速度を制御し、金型表面に近い部分
のBN皮膜ほど、その堆積速度を小さくするようにした
ものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明の実施に使用する
金型用離型膜形成装置の断面概要図であり、図に於いて
1は真空処理槽(チャンバー)、2は混合ガス供給口、
3はマイクロウェーブ入射窓、4は排気口、5はボロン
ターゲット支持装置、6は金型支持装置、7はボロンタ
ーゲットのバイアス用電源、8は金型のバイアス用電
源、9・10はプラズマ輸送用磁場コイル、11はマイ
クロ波供給部、12は窒素供給源、13はアルゴン供給
源、14・15はマスフローコントローラ、16はガス
混合部、17はターボ分子ポンプである。
【0020】前記真空処理槽(チャンバー)1はステン
レス鋼等により所望の内容積を有する筒状体に形成され
ており、混合ガス供給口2やマイクロウェーブ入射窓
3、排気口4等が設けられている。
【0021】前記ボロンターゲット支持装置5はセラミ
ック製のるつぼ5aと、これを支持する電気絶縁材製の
支持台5b等から形成されており、チャンバー1の壁面
に支持固定されている。また、前記るつぼ5a内には、
純度が99.9%の粉体状の固体ボロン5cが適宜量充
填されており、当該固体ボロン5cの充填層にはボロン
ターゲット用バイアス電源7の負極側が接続されてい
る。尚、ボロンターゲット支持装置5は、固体ボロン5
cの外表面がチャンバー1の中心軸線上の共鳴点に位置
するように配設されている。
【0022】前記金型支持装置6は金型保持架台6aと
架台6aを回動並びに傾動させる駆動部6b等から形成
されており、金型保持架台6aの前面に金型6cが、そ
の表面(離型膜形成面)をボロンターゲット装置5と対
向せしめた状態で固定されている。尚、金型6cとして
は、ダイス鋼等の特殊工具鋼の他に、一般的な鋼材も多
く使用される。また、金型6cの外形寸法には、離型膜
形成の点からの技術的な制約は無いが、チャンバー1の
内容積から必然的に金型6cの外形寸法が制約を受ける
ことは勿論である。
【0023】前記ボロンターゲットのバイアス用電源7
は、るつぼ5a内の固体ボロン5cに負の直流バイアス
を印加するものであり、約1〜10KVの直流電圧が印
加される。同様に、前記金型6cのバイアス用電源8
は、支持架台6a上の金型6cに負の直流バイアスを印
加するものであり、100〜500Vの直流電圧又は高
周波のRF直流電圧が適宜に印加される。
【0024】尚、図1の実施形態に於いては、前記金型
バイアス用電源8として直流電圧(DCバイアス)を用
いているが、RFバイアス(例えば13.56MHzの
100〜500Vの自己バイアス)を用い、後述するよ
うに金型6cの外表面に形成された堆積皮膜にイオンに
よるたたき作用を加え、これによって金属面との密着性
を高めたり、皮膜密度を高めるようにしてもよい。
【0025】前記プラズマ輸送用磁場コイル9・10
は、最大磁場が1500〜5000G程度となるように
選定されており、後述するように、チャンバー1内に生
成された高密度プラズマを磁場により移動させ、高密度
プラズマによるボロン原子のスパッタリングやスパッタ
ーされたボロン原子のイオン化、金型6c側への移動等
を促進する。
【0026】前記マイクロ波供給部10は公知の2.4
5GHzのマイクロ波を導波管を通してチャンバー1内
の有磁場高密度プラズマ内へ供給するものであり、マイ
クロ波電力は1000W〜10KW程度の間に適宜に選
定される。
【0027】前記窒素ガス供給源12及びアルゴンガス
供給源13からは、マスフローコントローラ14・15
を介して窒素N2 とアルゴンArの混合ガスが、所定の
流量並びに混合比(N2 /Ar)でもってチャンバー1
内へ供給される。また、前記ターボ分子ポンプ17には
2000〜5000l/sのターボ分子ポンプが用いら
れており、内径約1000〜1500mmφのチャンバ
ー1内は、10-6torr程度の真空度にまで排気され
る。
【0028】即ち、本発明に於けるプラズマ源は前記磁
場コイル10・11とマイクロ波供給部12とから構成
したECRプラズマ源であり、所謂電子サイクロトロン
共鳴法(Electron Cyclotoron R
esonance ECR)により、チャンバー1内の
混合ガス(放電ガス)を電離して高密度プラズマ(Ar
及びN2 の不活性ガス放電、1011〜1012cm-3)を
生成する。また、生成された高密度プラズマ(ECRプ
ラズマ)は、磁場内でプラズマイオンスパッタリング法
によりボロンターゲット(固体ボロン)5aからボロン
原子をスパッターさせ、更に、前記スパッターされたボ
ロン原子は、高密度プラズマ内でプラズマ電子と衝突す
ることによりイオン化され、当該有磁場高密度プラズマ
内で形成されたボロンのイオンが、金型6cの表面に順
次固着・堆積し、これによってBN皮膜が形成されて行
くことになる。
【0029】次に、本発明による離型膜の形成について
説明する。先ず、金型支持装置6の支持架台6aに離型
膜を形成すべき金型6cを固定し、その被処理面がボロ
ンターゲット支持装置5に保持された固体ボロン5cと
略対向するように、駆動部6bの作動によって金型支持
架台6aの姿勢調整を行なう。また、ボロンターゲット
支持装置5のるつぼ5a内へ純度99.9%の粉体状の
固体ボロン5cを充填する。尚、るつぼ5aはチャンバ
ー1の中心軸線上の共鳴点に配置されており、固体ボロ
ン5cと金型6cとの距離は50〜300mm程度に選
定される。更に、マイクロ波供給部11、両バイアス用
電源7・8及び両磁場コイル9・10等をスタンバイの
状態とする。
【0030】次に、ターボ分子ポンプ17を作動させ、
チャンバー1内を10-7Torr程度の真空度にまで排
気する。その後、混合ガス供給口2から所定流量のAr
ガスのみを先ず供給し、Ar放電によって約30〜60
分間、チャンバー1の内壁面や金型6cの内表面、ボロ
ンターゲット5cの表面等を洗浄する。
【0031】次に、前記Ar放電下の洗浄が完了する
と、N2 供給源を開放し、ガス混合部16に於いて形成
した所定流量・所定混合比(Ar/N2 ≒0.5〜3.
0)の混合ガスをチャンバー1内へ供給する。この場
合、混合ガスの供給によりチャンバー1の内圧は2〜5
×10-3torr程度にまで上昇するが、その後はター
ボ分子ポンプ17の排気量とのバランスでほぼ10-3
度の定真空度に保持される。
【0032】マイクロ波供給部11からのマイクロ波入
射電力は金型6cの大きさに応じて約100W〜10K
W程度に調整される。また、プラズマ輸送用磁場コイル
の磁場は2000〜4000G程度に調整される。更
に、マイクロ波の入射により形成された高密度プラズマ
(ECRプラズマ)イオンの衝突により、ターゲットで
ある固体ボロン5cの温度が上昇すると、その抵抗率は
急激に減少する(20℃の抵抗率4×106 Ωcmが3
00℃で約10-1Ωcmとなる)。固体ボロン5cの抵
抗率が減少すると、電源7を調整して固体ボロン5cの
バイアスが−2.5〜5.0KV程度の適宜の値に調整
する。
【0033】一方、前記固体ボロン5cのバイアス電源
の調整と同時に金型6cのバイアス電源8の方を調整
し、金型6cに50〜500V程度のDCバイアスを印
加するように金型バイアス電源8を調整する。
【0034】上述の如き状態下に於いて、ECRプラズ
マ源からのプラズマ中のイオン衝突によってボロン原子
をスパッターさせ、金型6cの外表面に堆積膜(BN
膜)を形成する。尚、ターゲット表面の温度は赤外線放
射温度計(図示省略)より連続的に測定されており、約
600°〜800℃の温度にまで上昇する。
【0035】金型6cの外表面に堆積したBN皮膜を所
謂c−BN相を多量に含む皮膜とするためには、堆積膜
からの再スパッターを生じない限界付近の電圧(約30
0V)にまで、金型6cのバイアス電圧を上昇させ、堆
積膜に混合作用を加える必要がある。この混合作用を増
強すると云う観点から、前記金型6cのバイアス電圧は
高周波例えば13.56MHZ程度のRF自己バイアス
とし、イオンやN2 励起原子によってBN皮膜に断続的
なたたき作用を加えるのが、膜品質(密着性やc−BN
相の量を増すこと)を高めるうえで好都合である。
【0036】金型6cの表面に形成するBN皮膜は、金
型表面側をc−BN相の皮膜とし、その上方にh−BN
相の皮膜を形成するのが望ましい。c−BN相は熱伝導
性や機械的強度等に優れているからであり、また、h−
BN相は潤滑性や平滑性に優れているからである。
【0037】また、BN皮膜の堆積速度は、そのスピー
ドが遅い方(例えば0.2〜0.5nm/sec)が、
BN皮膜の内部応力が圧縮応力性となり、皮膜の平滑化
及び金型6c表面への密着性等の点で好都合である。
尚、BN皮膜の堆積速度を上昇させた場合には、BN皮
膜の内部応力が前記とは逆に引っ張り性の応力となり、
金型6cへの固着力が低下したり、膜質が粗になる等の
不都合を生ずることになる。しかし、金型6cの温度を
上昇例えば300℃〜600℃に上昇させることによ
り、前記引っ張り性の応力は圧縮性の応力に変化するた
め、金型6cの温度を上昇させることにより、BN皮膜
の堆積速度を上昇させて金型処理速度の向上を図りつ
つ、高品質のBN皮膜を形成することができる。
【0038】加えてECRプラズマの所謂シース作用、
即ち金型表面の凹凸部を円滑につつみ込む作用を制御す
ることにより、大きな凹凸のある金型表面であっても、
表面全体に比較的均一な厚みのBN皮膜を容易に形成す
ることが可能となり、ボロン原子イオン流の陰となる部
分の皮膜厚さが小さくなったり、或いは膜形成が不均一
になることを防止することができる。尚、通常の金属鋳
造用金型に於いては、数ミクロンの厚さを有する離型処
理膜(BN皮膜)が形成されることになる。
【0039】
【実施例1】直径約150mmφ、長さ約300mmφ
のチャンバー1を用い、Ar/N2=1、マイクロ波入
力P=350W(2.45GHz)、チャンバー1の作
動圧力2.4×10-3torr、ターゲットは固体ボロ
ン(セラミックるつぼ…直径20mm、深さ5mm)、
ターゲットバイアスはDC=2.5KVとして、作動時
に於けるターゲットの温度とターゲットの抵抗率との関
係を調査した。その結果、赤外線放射温度計を用いた計
測によれば、ターゲット表面温度は約800℃であり、
また、その時のボロンターゲットの抵抗率は約10-1Ω
cmであった。
【0040】
【実施例2】ボロンターゲットのバイアスDC1kV、
マイクロ波入力電力P200W(2.45GHz)、金
型(高速度工具鋼20mm×20mm×厚さ2mm)の
バイアス(浮遊電圧)の条件下で、N2 ガスの分圧と金
型表面のBN皮膜の堆積速度との関係を調査した。その
結果、N2 分圧比0.02のときBN皮膜堆積速度Vf
は約0.5nm/sec、N2 分圧比0.1のときVf
=約0.2nm/secであった(尚、Ar/N2 混合
気体の全圧は2.4×10-3torrであり、N2 の分
圧/全圧をN2 分圧比とする)。BN皮膜堆積速度Vf
のN2 分圧比による変化は、主にボロンターゲットに入
射するイオン流速の変化を反映しているものと考えられ
る。
【0041】
【実施例3】N2 分圧6×10-4torr、マイクロ波
電力P=200W、Ar/N2 混合ガスの全圧2.4×
10-3torrのとき、ターゲットのバイアス電圧DC
T とBN皮膜の堆積速度Vfとの関係を調査した。その
結果は、DCT =0.6KVのとき、Vf=0.04n
m/sec、VDCT =1.2kVのときVf=0.22
nm/sec、DCT =1.5kVのときVf=0.8
nm/secであり、ターゲットのバイアス電圧DCT
の増加と共に、BN皮膜の堆積速度nm/secも増加
する。
【0042】
【実施例4】PVDプロセスによってBN皮膜を合成す
る場合、c−BN相皮膜を形成するためには、成長中の
BN皮膜に高エネルギーを有するイオンを同時に放射す
る必要がある。しかし、照射イオンのエネルギー値が過
大になれば、堆積物質が再スパッタされることになり、
BN皮膜の成長が停止する。前記照射イオンエネルギー
の限界値は、イオン種や照射イオンと堆積原子(ボロ
ン)の流束比に依存する。
【0043】金型6cへ飛来するボロン原子の流束LB
は、一般にLB =103 NA ・ρ・R/Mm(s-1・m
-2)として表わされる。但し、NA はアボガドロ数、ρ
はBNの密度(kg/m3 )、Rは堆積速度(m/
s)、MmはBNの分子量(24.8)である。また、
イオン流束Liの方は、Li=Is/eS(s-1
-2)として表わされる。但し、Isは金型のバイアス
電流(A)、eは素電荷量(C)、Sは金型外表面積
(m2 )である。金型にDCバイアスを印加し、シース
によってイオンを加速し、どの程度のバイアス値まで、
再スパッタ無しでBN皮膜の成長が可能か否かを調査し
た。結果を、金型のバイパス電圧と、ボロン原子の流束
LB とイオン流束Liとの比Li/LB との関係で示す
と、Li/LB の値が101 〜102 程度と高い場合に
は、BN皮膜が成長するためには金型のバイアスをDC
300V以下にする必要のあることが判明した。また、
金型に到達するボロン原子の流束を増加させるか、或い
はイオン流束Liを減少させることが、イオン照射エネ
ルギーの制御範囲を広げるために必要であることが判明
した。
【0044】
【実施例5】ESCA(Electoron Spec
troscopy for Chemical Ana
lysis)によりBN皮膜の分析を行なった。即ち、
2 分圧6×10-4torr、マイクロ波入力電力20
0W、金型電位(浮遊電位)の条件で形成したBN皮膜
をESCAによりスペクトル分析した。その結果、BN
皮膜中のBとNの比はB/N=1となっていることが判
明した。即ち、N2 の分圧が全圧の1/4程度であって
も、B/Nの組成比は1に近くなることが判った。
【0045】
【実施例6】FT−IR(Fourier Trasf
orm−Infra Red Spectroscop
y)によるBN皮膜の相の同定を行なった。即ちBNに
おけるSP2 結合とSP3 結合での赤外の吸収帯の違い
を利用して、所謂反射法によりBN皮膜の相同定を行な
った。図2はその結果を示すものであり、曲線Aは金型
6cのバイアスを浮遊電位とした場合、また曲線B1
びB2 は金型バイアスをDC300V及びDC300以
上としたときのBN皮膜のFT−IRスペクトルを示す
ものである。曲線B1及びB2 には、SP3 結合による
吸収ピーク(1060cm-1)が明らかに見られる。
尚、曲線B1 では約60%程度のc−BNが、また、曲
線B2 では約80%程度のc−BNが得られていること
が確認されている。当該実施例6から、ボロン・イオン
流束比を改善することによって高エネルギーイオンの照
射を可能にすること、及びRFバイアス方式により断続
的に金型表面へのイオン照射エネルギーを制御すること
により、BN皮膜の中のc−BN相の成分を高めること
が可能になることが示されている。
【0046】
【実施例7】一端を固定した短冊型のモリブデン基板上
に[実施例1]と同じ条件下でBN皮膜を形成し、形成
過程で発生する皮膜の内部応力による基板の曲りを、光
てこ法を用いてその場測定し、膜厚に対するBN皮膜の
内部応力及び全応力を測定した。その結果、皮膜堆積速
度が0.06〜0.3nm/secと小さい場合には、
内部応力は圧縮応力となること、また、皮膜堆積速度が
0.35〜0.6nm/secと大きい場合には内部応
力が引っ張り応力になること、更に、基板の温度が30
0℃〜400℃以上になると、引っ張り性の内部応力が
圧縮性の内部応力に転換することが、夫々判明した。
尚、形成中の膜厚は水晶振動式膜厚計によって測定をし
た。
【0047】
【発明の効果】本発明に於いては、プラズマ源として所
謂ECRプラズマを用いているため、従前のスパッタ機
構(又は蒸着機構)と蒸着層へのイオン照射機構とを夫
々独立にチャンバー内に設ける必要が無い。その結果、
BN皮膜形成装置の構造の単純化が図れると共に、大型
の金型であっても、金型表面全体に均一な厚みのBN皮
膜を形成することが可能となる。
【0048】また、本発明に於いては、金型に少なくと
も300VのDCバイアス電圧又は高周波のRF直流バ
イアス電圧を印加することにより、比較的容易に且つ確
実に、c−BN相を多量に含むBN皮膜を形成すること
ができ、従前のBN皮膜形成方法に比較して、実用化を
確実に図ることができる。本発明は上述の通り優れた実
用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に使用する金型の離型膜形成装置
の概要を示す説明図である。
【図2】本発明により形成したBN皮膜のFT−IRス
ペクトルを示すものである。
【符号の説明】
1は処理槽(チャンバー)、2は混合ガス供給口、3は
マイクロ波入射窓、4は排気口、5はボロンターゲット
支持装置、5aはるつぼ、5bは支持架台、5cは粉体
状固体ボロン、6は金型支持装置、6aは金型支持架
台、6bは架台の回動・傾動駆動部、6cは金型、7は
ボロンターゲットのバイアス電源、8は金型のバイアス
電源、9・10はプラズマ輸送用磁場コイル、11はマ
イクロ波供給部、12は窒素ガス供給源、13はアルゴ
ンガス供給源、14・15はマスフローコントローラ、
16はガス混合部、17はターボ分子ポンプ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁場コイルとマイクロ波供給部と窒素ガ
    スと希ガスの混合ガスの供給部とを備えた真空処理槽の
    内部に、粉体状の固体ボロンターゲットを配設すると共
    に、前記磁場コイルとマイクロ波供給部からの電磁エネ
    ルギーを用いた電子サイクロトロン共鳴法により前記混
    合ガスを電離して真空処理槽内にECRプラズマを生成
    し、プラズマイオンによって固体ボロンターゲットから
    スパッターさせたボロン原子を真空処理槽内に配設した
    金型の表面に固着推積させ、金型表面に窒化ほう素皮膜
    を形成するようにしたことを特徴とするECRプラズマ
    を用いた反応性スパッタリングによる金型の離型処理方
    法。
  2. 【請求項2】 希ガスをアルゴンガスに、固体ボロンを
    高純度の固体ボロンにすると共に、固体ボロンターゲッ
    トに高電圧のDCバイアス電圧を印加し、更に金型に少
    なくともDC300Vのバイアス電圧又は高周波のRF
    バイアス電圧を印加するようにした請求項1に記載のE
    CRプラズマを用いた反応性スパッタリングによる金型
    の離型処理方法。
  3. 【請求項3】 先ず、金型に少なくとも300Vの高周
    波のRFバイアス電圧を印加した状態でBN皮膜を形成
    し、金型表面にc−BN相を多く含むBN皮膜を形成し
    たあと、金型のバイアス電圧を減少させ、前記c−BN
    相を多く含んだBN皮膜の上にh−BN相のBN皮膜を
    形成するようにした請求項1に記載のECRプラズマを
    用いた反応性スパッタリングによる金型の離型処理方
    法。
  4. 【請求項4】 先ず金型にh−BNを多く含むBN皮膜
    を形成したあと、金型に少なくとも300Vの高周波の
    RFバイアス電圧を印加して、前記BN皮膜の上にc−
    BN相を多く含むBN皮膜を形成し、その後金型のバイ
    アス電圧を減少させて、前記c−BN相を多く含むBN
    皮膜の上にh−BN相のBN皮膜を形成するようにした
    請求項1に記載のECRプラズマを用いた反応性スパッ
    タリングによる金型の離型処理方法。
  5. 【請求項5】 混合ガス内の窒素ガスの分圧を調整する
    ことにより金型表面へのBN皮膜の堆積速度を制御し、
    金型表面に近い部分のBN皮膜ほど、その堆積速度を小
    さくするようにした請求項1に記載のECRプラズマを
    用いた反応性スパッタリングによる金型の離型処理方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011168848A (ja) * 2010-02-19 2011-09-01 Nagaoka Univ Of Technology 窒化ホウ素皮膜
KR20180114329A (ko) * 2017-04-10 2018-10-18 박순옥 입방정계 질화붕소(cBN) 박막의 합성 방법

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