JP2000202287A - 金属パラジウム物性を制御した水素添加反応用パラジウム触媒及びその製造法 - Google Patents

金属パラジウム物性を制御した水素添加反応用パラジウム触媒及びその製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パラジウム、アルミナを構成成分とする触媒
において、アルミナ表面積を変えることなく制御した金
属パラジウム表面積を有し、同時に特定のパラジウム結
晶面を有する水素添加反応用触媒及びその製造法の提
供。 【解決手段】 金属パラジウム表面積が1〜350m
/g・パラジウムの範囲であり、その表面積が1〜15
0m/g・パラジウムである場合はパラジウムの結晶
面が主として(100)、(110)であり、その表面
積が150〜350m/g・パラジウムの範囲である
場合はパラジウム結晶面が(111)である水素添加反
応用触媒で、ジニトロジアンミンパラジウム−硝酸溶液
をアルミナ担体に担持し、直ちに還元するか、熱処理後
還元することにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】石油化学工業の基礎原料とし
ての各種オレフィン化合物類は、通常ナフサのスチ−ム
クラッキングによって製造されるが、その中には高不飽
和炭化水素化合物類が含有されており、高分子化学工業
用原料として使用するためにはこれら化合物類を除去し
なければならない。
【0002】高不飽和炭化水素化合物類除去方法として
は、これら化合物を触媒存在下に水素と選択的に反応さ
せて除去する方法、及び溶剤抽出によって除去する方法
等があるが、本発明による触媒は前者の高不飽和炭化水
素化合物を選択的に水素添加し、高純度のオレフィン化
合物を得るための反応に適用され、その他不飽和アルデ
ヒドの選択的水素化反応及び高級オレフィン類の完全水
素添加反応に適用される。
【0003】
【従来の技術】高不飽和炭化水素化合物類の水素添加反
応に対しては多くの金属が活性を有していることが知ら
れているが、石油化学工業の中で行われているオレフィ
ン化合物類を精製するための水素添加反応の場合、副反
応としてのオレフィン化合物類水素添加によるオレフィ
ン類の損失を防止するために高選択性を有する触媒が必
要で、それに適合したものとしてパラジウム系触媒が使
用されている。
【0004】選択水素添加反応で使用されるパラジウム
系触媒は高選択性であるだけでなく活性にも優れている
ために反応は低温度から開始され、別の副反応として起
こる触媒表面への炭素質物質付着等によって活性が低下
し、反応効率の低下が認められてきたら徐々に反応温度
を上昇させ、高不飽和炭化水素化合物類が未反応のまま
生成系に含有されるのを防ぎつつ操業され、オレフィン
化合物類の水素添加反応が活発になる限界点付近まで温
度が上昇したら反応を中断し、触媒を再生処理した後、
再使用される。
【0005】パラジウム触媒存在下でのオレフィン化合
物類とアセチレン化合物類の反応性を比較するとアセチ
レン化合物類の方が著しく高いが、反応系に通常存在す
る量はオレフィン化合物類の方が圧倒的に多いので、ア
セチレン化合物類の水素添加に平行してオレフィン化合
物類の水素添加も起こり、この副反応としてのオレフイ
ン化合物類水素添加反応をできるだけ起こさない触媒で
あることが目的化合物の収率上好ましい。
【0006】この他に別の副反応としての高不飽和化合
物類の重合による炭素質物質の触媒上への析出も起こ
り、触媒の活性を低下させるので、選択的水素添加反応
を長期間、安定的に操業することを困難にし、触媒の再
生頻度を高くするので、出来るだけこの物質の析出が少
ない触媒であることが好ましく、又不飽和アルデヒド類
の選択的水素添加反応においても低副反応触媒が好まし
いことは言うまでもない。
【0007】これら選択性が要求される触媒の場合は金
属パラジウム表面積が比較的小さい触媒が好結果を示す
のに対し、高級オレフィン類の完全水素添加反応の場合
は高活性であることが重要で、金属パラジウム表面積が
比較的大きなパラジウム系触媒が使用される。
【0008】触媒の物性を改善することは副反応を抑制
する方法として有力で、その技術も提案されており、例
えば米国特許第4762956号明細書にはパラジウム
・アルミナ触媒の担体アルミナとして、3種類のアルミ
ナ水和物混合物を高温焼成することが、特公昭58−0
17835号公報にはパラジウム・アルミナ触媒の担体
として表面積が55〜120m/gのアルミナを使用
することが、特公昭63−017813号公報及び特公
昭54−135711号公報にはパラジウム・アルミナ
触媒のパラジウム結晶の大きさを少なくとも50Å(オ
ングストローム)以上とすることが、欧州特許第643
01号明細書中にはパラジウム・アルミナ触媒におい
て、助触媒成分として銀を含有し、担体は表面積が3〜
7m/gのαアルミナで、パラジウム担持層の厚さが
300ミクロン以下とすることが開示されている。
【0009】触媒の物性改善に関するものの中で、有効
成分であるパラジウムの物性改善を開示しているもの
は、パラジウムの結晶子径を50Å(オングストロー
ム)以上とすることのみであり、特定のパラジウム微結
晶面を露出させ、担体の表面積を変えることなく金属パ
ラジウム表面積のみを制御する方法は見られず、又不飽
和アルデヒドの選択水素添加反応の高活性化に関して
は、特開昭51−113801号公報に助触媒成分とし
てのコバルト及び/又は亜鉛を添加することが開示され
ているにみで、金属パラジウムの物性改善に関するもの
は見られない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】アルミナ担持パラジウ
ム触媒において、担体としてのアルミナ表面積を変える
ことなく、単位重量当たりの金属パラジウム表面積を制
御し、かつ特定の結晶面を露出した水素添加反応用触媒
及びその製造法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等はパラジウム
触媒について、各種パラジウム原料を使用してアルミナ
担体に担持後、乾燥、焼成、還元を行った触媒調製の中
で、パラジウム原料の種類、各工程の処理条件の違いに
より金属パラジウムの表面積、X線回折法により測定さ
れる表面に露出した結晶面、触媒への吸着水素の脱離の
様子について研究した結果、パラジウム原料としてジニ
トロジアンミンパラジウム−硝酸溶液を使用したパラジ
ウム触媒は、通常触媒と異なる特異性を有することを発
見した。
【0012】即ち、パラジウム原料としてジニトロジア
ンミンパラジウム−硝酸溶液をアルミナ担体に担持後、
直ちに還元するか、室温〜350℃の温度範囲で熱処理
後還元すると金属パラジウム表面積が1〜150m
g・パラジウムであり、パラジウムの結晶面が主として
(100)、(110)を示し、水素を吸着させた後加
熱脱離させた時、脱離ピーク温度が40〜90℃、及び
120〜170℃の温度範囲にあり、後者の温度範囲に
於ける水素脱離量が前者の1.5〜2.5倍であり、ジ
ニトロジアンミンパラジウム−硝酸溶液をアルミナ担体
に担持後、350〜600℃の温度範囲で熱処理し、次
いで還元すると金属パラジウム表面積が150〜350
/g・パラジウムであり、パラジウム結晶面が(1
11)を示し、水素を吸着させた後加熱脱離させた時、
脱離ピーク温度が40〜90℃、及び120〜170℃
の温度範囲にあり、前者の温度範囲に於ける水素脱離量
が後者の1.5〜2.5倍であるという興味ある現象を
示した。
【0013】この金属パラジウム表面積の処理温度に対
する挙動に関しては、驚くべきことに処理温度が高くな
る程金属パラジウム表面積が高くなり、しかもその表面
積が1〜150m/g・パラジウムの範囲にある場合
はパラジウムの結晶面が主として(100)、(11
0)からなっており、通常の塩化パラジウム原料で得ら
れるパラジウム物性挙動、即ち処理温度が高くなる程パ
ラジウム表面積は低下し、又パラジウムの結晶面は(1
11)からなっていることと相違する特異な物性挙動で
あった。
【0014】一方、ジニトロジアンミンパラジウム−硝
酸溶液をアルミナ担体に担持後、350〜600℃の温
度範囲で熱処理し、次いで還元した場合にはパラジウム
結晶面に関しては(111)を示し、通常触媒と同様で
あるが、金属パラジウム表面積は150〜350m
g・パラジウムであり、通常触媒が有する金属パラジウ
ム表面積よりかなり高い。
【0015】また、その触媒性能に関しては、比較的低
金属パラジウム表面積を有する触媒はオレフィン中の高
不飽和化合物の選択的水素添加反応及び不飽和アルデヒ
ドの選択的水素添加反応に対し高性能を示し、高表面積
を有する触媒は高級オレフィン類の完全水素添加反応に
対し高性能を示すことを見出し、更に詳細に検討を加え
ることにより本発明の目標を達成した。
【0016】本発明触媒は、ジニトロジアンミンパラジ
ウム−硝酸溶液を原料として使用し、これをアルミナ担
体に担持させ、次いでそのまま還元するか、熱処理した
後還元する方法によって調製される。
【0017】パラジウム原料を担体上に担持する方法は
ジニトロジアンミンパラジウム−硝酸溶液に担体を加
え、担体の吸着作用を利用するソーキング法、担体の細
孔容積内にジニトロジアンミンパラジウム−硝酸溶液を
満たすことにより物理的にジニトロジアンミンパラジウ
ムを担持させる浸漬法、含浸法、及びジニトロジアンミ
ンパラジウム−硝酸溶液を担体上にふりかけるスプレー
法等によって行われる。
【0018】本発明にて使用するアルミナ担体表面積は
1〜350m/gであり、パラジウム原料に関しては
ジニトロジアンミン−硝酸溶液、又はパラジウムのアン
ミン錯塩類、若しくは有機系パラジウム化合物であるこ
とが必要で、他のパラジウム原料では担体表面積を変え
ずに金属パラジウム表面積のみを制御することは困難で
あり、特に高表面積アルミナ担体の低金属パラジウム表
面積触媒、或いは低表面積アルミナ担体の高金属パラジ
ウム表面積触媒を製造することは困難である。
【0019】パラジウム原料を担体に担持後、直ちに還
元するか又は乾燥、焼成後還元するが、焼成は担体上に
担持された金属パラジウム表面積を制御する手段であ
り、触媒が目的とする反応に適した物性を有するように
するために慎重に焼成温度を選定する必要があり、本発
明においては室温〜600℃の範囲で実施される。
【0020】焼成温度は600℃が限界で、これ以上の
温度で熱処理すると金属パラジウム表面積を低下し、原
料としてジニトロジアンミンパラジウム−硝酸溶液を使
用した特徴が失われ、又600℃付近の高温で熱処理す
る場合は予めアルミナ担体を同等以上の温度で焼成処理
しておき、パラジウム原料担持物熱処理時にアルミナ表
面積変化が起きないようにしておくことが必要で、その
ために高温処理の場合に使用する担体表面積はおよそ1
50m/g以下のものでなければならず、低温熱処理
の時にだけ350m/gのような高表面積アルミナを
使用することが出来る。
【0021】熱処理した触媒中間体としてのパラジウム
担持物は次いで還元するが、その方法は気相、液相どち
らでもよく、気相還元の場合、パラジウムに対し還元性
を有するガスであればどのようなガスも使用することが
出来るが、実用上から水素が好ましく、又乾燥を含めた
熱処理を行なわず直ちに気相還元する場合も同様に行う
ことが出来る。
【0022】パラジウム担持物を液相還元する場合もパ
ラジウムに対して還元性を有し、触媒毒となる硫黄、塩
素、重金属類を含有しない物質の溶液であれば如何なる
溶液も使用可能であるが、実用上の面からヒドラジン、
アルコール類、ギ酸のアルカリ塩、ホルマリン、ナトリ
ウムボロンハイドライド等が使用され、又乾燥を含めた
熱処理を行なわず直ちに液相還元する場合も同様に行な
うことが出来、触媒は液相還元終了後、水洗、乾燥して
最終触媒とする。
【0023】得られた触媒につき、X線回折法により測
定される表面に露出した結晶面測定、触媒への水素吸着
及び吸着水素の脱離状況測定、一酸化炭素吸着による金
属パラジウムの表面積測定を行うことによって確認され
た本発明触媒の通常触媒と異なる物性上の相違点を以下
に示す。
【0024】先ず、第一の特異性として認められたの
は、ジニトロジアンミンパラジウムをアルミナ担体に担
持後の熱処理工程における温度の違いによりその後の還
元品のパラジウム表面積が大きく変わり、その傾向は6
00℃付近までは、焼成温度の上昇に伴いパラジウム表
面積が直線的に高くなり、一般的に見られる処理温度が
高くなるほど表面積は低下する傾向と逆の現象を示して
おり、その際のパラジウム単位重量当たりの表面積は1
〜350m/g・パラジウムであり、通常触媒のパラ
ジウム表面積では150〜200m/g・パラジウム
が上限値であることから非常に高パラジウム表面積の触
媒が得られたことである。
【0025】第二の特異性として認められたのは、還元
法の違いにより得られた触媒のパラジウム表面積が大き
く異なり、液相還元でのものに比べ、気相還元の触媒の
場合には金属パラジウム表面積が著しく大きくなる特徴
を有していることである。
【0026】第三の特異性としては、パラジウム原料と
してジニトロジアンミンパラジウム−硝酸溶液をアルミ
ナ担体に担持後、直ちに還元するか、室温〜350℃の
温度範囲で熱処理後還元した触媒は金属パラジウム表面
積が1〜150m/g・パラジウムであり、パラジウ
ムの結晶面が主として(100)、(110)を示し、
水素を吸着させた後加熱脱離させた時、脱離ピーク温度
が40〜90℃、及び120〜170℃の温度範囲にあ
り、後者の温度範囲に於ける水素脱離量が前者の1.5
〜2.5倍であり、ジニトロジアンミンパラジウム−硝
酸溶液をアルミナ担体に担持後、350〜600℃の温
度範囲で熱処理し、次いで還元すると金属パラジウム表
面積が150〜350m/g・パラジウムであり、パ
ラジウム結晶面が(111)を示し、水素を吸着させた
後加熱脱離させた時、脱離ピーク温度が40〜90℃、
及び120〜170℃の温度範囲にあり、前者の温度範
囲に於ける水素脱離量が後者の1.5〜2.5倍である
ことである。
【0027】これは通常触媒においてはパラジウム原料
を担体に担持後、直ちに還元するか熱処理後還元する
と、金属パラジウム表面積は150〜200m/g・
パラジウムを上限として処理温度が高くなるにつれて直
線的に減少し、結晶面に関してはすべて(111)を示
すのみであることと著しく相違している。
【0028】これら触媒につき加圧式気相流通式反応装
置によりオレフィン中に少量含有される高不飽和炭化水
素化合物を選択的に水素添加する反応、例えばC3溜分
中のメチルアセチレン、プロパジエンの選択的水素化反
応、及び不飽和アルデヒドの選択的水素添加反応、例え
ばシトラールのシトロネラールへの反応を低パラジウム
表面積触媒で行なったところ高性能を示し、又高級オレ
フィンの完全水素添加反応、例えばC〜C16オレフ
ィンの水素添加反応を高パラジウム表面積触媒で行なっ
たところ同様に高性能を示すことを確認し、本発明を完
成した。
【0029】
【発明の効果】本発明によって得られるパラジウム/ア
ルミナ触媒は、アルミナ担体表面積を変えることなく金
属パラジウム表面積のみが制御され、パラジウム微結晶
の露出結晶面が特定化された触媒で、低金属パラジウム
表面積触媒はオレフィン中に少量含有される高不飽和炭
化水素化合物を選択的に水素添加する反応及び不飽和ア
ルデヒドを選択的に水素添加する反応に対し、高パラジ
ウム表面積触媒は高級オレフィンの完全水素添加反応に
高性能を示し、目的に合った金属パラジウム表面積を有
する触媒を容易に製造することが出来る実用性の高い触
媒製造法である。
【0030】
【実施例】次に本発明の内容を実施例によって具体的に
説明するが、得られた触媒については物性測定として、
X線回折によるパラジウム微粒子の結晶面の測定、パラ
ジウムに対する水素吸着、脱離試験による触媒に対する
水素の吸着特性測定、一酸化炭素吸着によるパラジウム
表面積測定を行ない、性能測定としてはプロピレン中の
プロパジエン、メチルアセチレンの選択的水素添加反応
を加圧流通式反応装置によって、シトラールのシトロネ
ラールへの選択的水素添加反応を加圧攪拌式オートクレ
ーブによって、又高級オレフィンの完全水素添加反応を
加圧流通式反応装置によって行なった。
【0031】即ち、パラジウム微結晶の結晶面測定は、
触媒をX線回折測定し、パラジウムの(200)、(2
20)、(111)回折ピークの半値幅より(10
0)、(110)、(111)面の結晶子径を算出し、
パラジウムに対する水素の吸着、脱離による脱離水素量
の測定は、触媒を110℃で60分水素処理し、次いで
30℃に冷却後60分間水素気流中に保存することによ
って触媒上に水素を吸着させ、次いで吸着された水素を
3℃/分で300℃まで加熱し、その間に脱離してきた
水素量を測定することによって行い、又パラジウム表面
積は触媒を水素還元した後300℃で脱気、次いで0℃
で一酸化炭素を吸着させ、求められた吸着量から下記計
算式によって算出した。
【数1】
【0032】触媒の性能測定については、オレフィン中
の高不飽和化合物選択的水素添加反応としてのプロピレ
ン中のプロパジエン、メチルアセチレン水素化反応を加
圧流通式反応装置によって下記の条件によって行った。
【0033】プロピレン中のプロパジエン、メチルアセ
チエレン選択水素添加試験 触媒還元及び試験条件 触媒還元、及び試験条件は以下の通りである。 還元条件 触媒量 5ml GHSV 1000 hr.−1 温度 110 ℃ 圧力 20 kg/cm2G 時間 17 hr. ガス組成 水素 100 % 試験条件(条件III) 触媒量 5 ml GHSV 20 hr.−1 反応温度 20 ℃ 圧力 25 kg/cmG 反応時間 24 hr. 水素量 1.4mol/(メチルアセチレン+フ゜ロハ゜シ゛エン) 原料組成(mol%)メチルアセチレン 0.3088フ゜ロハ゜シ゛エン 0.0784フ゜ロヒ゜レン 94.3462フ゜ロハ゜ン 5.2304
【0034】触媒性能算出方法 原料及び生成物の分析結果より出口のメチルアセチレン
が5ppmになった時のプロピレン濃度を反応速度式より求
め、触媒性能としてプロピレンgainを次の式により求め
た。
【数2】フ゜ロヒ゜レンgain(mol%)=出口フ゜ロヒ゜レン濃度(mol%)−
入口フ゜ロヒ゜レン濃度(mol%)
【0035】別の反応として行なったシトラールのシト
ロネラールへの選択的水素添加反応を加圧回転式オート
クレーブによって次に示す条件で行なった。
【0036】シトラールのシトロネラールへの選択的水
素添加反応試験 触媒還元及び試験条件 触媒還元、及び試験条件は以下の通りである。 還元条件 触媒量 3 ml GHSV 1000 hr.−1 温度 110 ℃ 圧力 20 kg/cmG 時間 17 hr. ガス組成 水素 100 % 試験条件 触媒量 3 ml 反応温度 50 ℃ 水素圧力 20 kg/cmG 回転数 800rpm 原料 3vol.%シトラール含有シクロ
ヘキサン溶液
【0037】触媒性能算出法 原料及び生成物中のシトラール、シトロネラール含有量
より下記式によってシトラール転化率及びシトロネラー
ルへの選択性をもとめた。 A;原料中のシトラールvol.% B;生成物中のシトラールvol.% C;生成物中のシトロネラールvol.% シトラール転化率(%)=〔(A−B)/A〕×100 シトロネラールへの選択率(%)=〔C/(A−B)〕
×100
【0038】更に、高級オレフィンの完全水素添加反応
としてC〜C16オレフィンの水素添加反応を加圧流
通式反応装置によって次に示す条件で行なった。
【0039】C〜C16オレフィンの完全水素添加反
応試験 触媒還元及び試験条件 触媒還元、及び試験条件は以下の通りである。 還元条件 触媒量 50 ml GHSV 1000 hr.−1 温度 250 ℃ 圧力 20 kg/cmG 時間 3 hr. ガス組成 水素 100 % 試験条件 触媒量 50 ml 反応温度 110 ℃ 水素量(モル比) 20 WHSV 2 原料 C〜C16オレフィン 臭素指数 1100〜1007.5mg/g
【0040】実施例1 パラジウム含有量が1.8g/Lであるジニトロジアン
ミンパラジウム−硝酸溶液150ccを300ccのビ
ーカーに秤取り、この液に直径1.6mm、表面積10
0m/gのアルミナ担体90gを浸漬、1時間保持す
ることによって、担体上にパラジウム化合物を担持さ
せ、中間体としてのジニトロジアンミンパラジウム担持
アルミナを得た。
【0041】この中間体を別に準備しておいた60℃に
加温の5%蟻酸ソーダ水溶液に1時間漬けることによっ
てパラジウム還元を行い、次いで水洗、110℃で20
時間乾燥することによって実施例1の触媒を調製した。
得られた触媒について行なったパラジウム含有量、X線
回折によるパラジウム結晶面、一酸化炭素吸着によるパ
ラジウム表面積の測定結果を表1に、触媒への吸着水素
の脱離水素量測定結果を表2にそれぞれ示した。
【0042】実施例2 実施例1に於ける中間体としてのジニトロジアンミンパ
ラジウム担持アルミナを100℃で20時間空気中で乾
燥後、別に準備しておいた60℃に加温の5%蟻酸ソー
ダ水溶液に1時間漬けることによってパラジウム還元を
行い、次いで水洗、110℃で20時間乾燥することに
よって実施例2の触媒を調製した。得られた触媒につい
て行なったパラジウム含有量、X線回折によるパラジウ
ム結晶面、一酸化炭素吸着によるパラジウム表面積の測
定結果を表1に、触媒への吸着水素の脱離水素量測定結
果を表2にそれぞれ示した。
【0043】実施例3 実施例1に於ける中間体としてのジニトロジアンミンパ
ラジウム担持アルミナを100℃で20時間空気中で乾
燥後、更に電気炉内に於いて200℃で5時間空気中で
焼成し、次いで別に準備しておいた60℃に加温の5%
蟻酸ソーダ水溶液に1時間漬けることによってパラジウ
ム還元を行い、更に水洗、110℃で20時間乾燥する
ことによって実施例3の触媒を調製した。
【0044】得られた触媒について行なったパラジウム
含有量、X線回折によるパラジウム結晶面、一酸化炭素
吸着によるパラジウム表面積の測定結果を表1に、触媒
への吸着水素の脱離水素量測定結果を表2にそれぞれ示
し、加圧流通式反応装置によって行なったプロピレン中
のメチルアセチレン、プロパジエンの選択的水素添加反
応試験結果を表3に示した。
【0045】実施例4 実施例1に於ける中間体としてのジニトロジアンミンパ
ラジウム担持アルミナを100℃で20時間空気中で乾
燥後、更に電気炉内に於いて350℃で5時間空気中で
焼成し、別に準備しておいた60℃に加温の5%蟻酸ソ
ーダ水溶液に1時間漬けることによってパラジウム還元
を行い、次いで水洗、110℃で20時間乾燥すること
によって実施例4の触媒を調製した。得られた触媒につ
いて行なったパラジウム含有量、X線回折によるパラジ
ウム結晶面、一酸化炭素吸着によるパラジウム表面積の
測定結果を表1に、触媒への吸着水素の脱離水素量測定
結果を表2にそれぞれ示した。
【0046】実施例5 実施例1に於ける中間体としてのジニトロジアンミンパ
ラジウム担持アルミナを100℃で20時間空気中で乾
燥後、更に電気炉内に於いて500℃で5時間空気中で
焼成し、別に準備しておいた60℃に加温の5%蟻酸ソ
ーダ水溶液に1時間漬けることによってパラジウム還元
を行い、次いで水洗、110℃で20時間乾燥すること
によって実施例5の触媒を調製した。得られた触媒につ
いて行なったパラジウム含有量、X線回折によるパラジ
ウム結晶面、一酸化炭素吸着によるパラジウム表面積の
測定結果を表1に、触媒への吸着水素の脱離水素量測定
結果を表2にそれぞれ示した。
【0047】比較例1 パラジウム含有量が1.8g/Lである塩化パラジウム
水溶液150ccを300ccのビーカーに秤取り、こ
の液に直径1.6mm、表面積100m/gのアルミ
ナ担体90gを浸漬、1時間保持することによって、担
体上にパラジウム化合物を担持させ、中間体としての塩
化パラジウム担持アルミナを得た。
【0048】この中間体を別に準備しておいた60℃に
加温の5%蟻酸ソーダ水溶液に1時間漬けることによっ
てパラジウム還元を行い、次いで水洗、110℃で20
時間乾燥することによって比較例1の触媒を調製した。
得られた触媒について行なったパラジウム含有量、X線
回折によるパラジウム結晶面、一酸化炭素吸着によるパ
ラジウム表面積の測定結果を表1に、触媒への吸着水素
の脱離水素量測定結果を表2にそれぞれ示した。
【0049】比較例2 比較例1に於ける中間体としての塩化パラジウム担持ア
ルミナを100℃で20時間空気中で乾燥後、更に電気
炉内に於いて200℃で5時間空気中で焼成し、別に準
備しておいた60℃に加温の5%蟻酸ソーダ水溶液に1
時間漬けることによってパラジウム還元を行い、次いで
水洗、110℃で20時間乾燥することによって比較例
2の触媒を調製した。
【0050】得られた触媒について行なったパラジウム
含有量、X線回折によるパラジウム結晶面、一酸化炭素
吸着によるパラジウム表面積の測定結果を表1に、触媒
への吸着水素の脱離水素量測定結果を表2にそれぞれ示
し、加圧流通式反応装置によって行なったプロピレン中
のメチルアセチレン、プロパジエンの選択的水素添加反
応試験結果を表3に示した。
【0051】比較例3 比較例1に於ける中間体としての塩化パラジウム担持ア
ルミナを100℃で20時間空気中で乾燥し、更に電気
炉内に於いて500℃で5時間空気中で焼成後、別に準
備しておいた60℃に加温の5%蟻酸ソーダ水溶液に1
時間漬けることによってパラジウム還元を行い、次いで
水洗、110℃で20時間乾燥することによって比較例
3の触媒を調製した。得られた触媒について行なったパ
ラジウム含有量、X線回折によるパラジウム結晶面、一
酸化炭素吸着によるパラジウム表面積の測定結果を表1
に、触媒への吸着水素の脱離水素量測定結果を表2にそ
れぞれ示した。
【0052】実施例6 実施例2に於ける5%蟻酸ソーダ水溶液によるパラジウ
ム還元に代えて300℃に於ける水素還元を行うことに
より、実施例6の触媒を調製した。得られた触媒につい
て行なったパラジウム含有量、X線回折によるパラジウ
ム結晶面、一酸化炭素吸着によるパラジウム表面積の測
定結果を表1に、触媒への吸着水素の脱離水素量測定結
果を表2にそれぞれ示した。
【0053】実施例7 実施例3に於ける5%蟻酸ソーダ水溶液によるパラジウ
ム還元に代えて300℃に於ける水素還元を行うことに
より、実施例7の触媒を調製した。得られた触媒につい
て行なったパラジウム含有量、X線回折によるパラジウ
ム結晶面、一酸化炭素吸着によるパラジウム表面積の測
定結果を表1に、触媒への吸着水素の脱離水素量測定結
果を表2にそれぞれ示した。
【0054】実施例8 実施例4に於ける5%蟻酸ソーダ水溶液によるパラジウ
ム還元に代えて300℃に於ける水素還元を行うことに
より、実施例8の触媒を調製した。得られた触媒につい
て行なったパラジウム含有量、X線回折によるパラジウ
ム結晶面、一酸化炭素吸着によるパラジウム表面積の測
定結果を表1に、触媒への吸着水素の脱離水素量測定結
果を表2にそれぞれ示した。
【0055】実施例9 実施例5に於ける5%蟻酸ソーダ水溶液によるパラジウ
ム還元に代えて300℃に於ける水素還元を行うことに
より、実施例9の触媒を調製した。得られた触媒につい
て行なったパラジウム含有量、X線回折によるパラジウ
ム結晶面、一酸化炭素吸着によるパラジウム表面積の測
定結果を表1に、触媒への吸着水素の脱離水素量測定結
果を表2にそれぞれ示した。
【0056】実施例10 パラジウム含有量が0.27g/45ccであるジニト
ロジアンミンパラジウム−硝酸溶液を、直径1.6m
m、表面積220m/gのアルミナ担体90gにスプ
レーすることにより担体上にパラジウム化合物を担持さ
せ、中間体としてのジニトロジアンミンパラジウム担持
アルミナを得た。
【0057】この中間体を100℃、20時間乾燥後、
60℃に加温の5%ヒドラジン水溶液で1時間処理する
ことによってパラジウムの液相還元を行ない、次いで水
洗、110℃、20時間乾燥することによって実施例1
0の触媒を調製した。得られた触媒について行なったパ
ラジウム含有量、X線回折によるパラジウム結晶面、一
酸化炭素吸着によるパラジウム表面積の測定結果を表1
に、触媒への吸着水素の脱離水素量測定結果を表2にそ
れぞれ示した。
【0058】実施例11 実施例10において、中間体としてのジニトロジアンミ
ンパラジウム担持アルミナを100℃、20時間乾燥
後、350℃、5時間焼成した以外は実施例10と同様
にして実施例11の触媒を調製した。
【0059】得られた触媒について行なったパラジウム
含有量、X線回折によるパラジウム結晶面、一酸化炭素
吸着によるパラジウム表面積の測定結果を表1に、触媒
への吸着水素の脱離水素量測定結果を表2にそれぞれ示
し、加圧流通式反応装置で行なったシトラールのシトロ
ネラールへの選択的水素添加反応試験結果を表4に示し
た。
【0060】比較例4 実施例10において、ジニトロジアンミンパラジウム−
硝酸溶液に代えてパラジウム含有量が0.27g/45
ccである塩化パラジウム水溶液を使用した以外は実施
例10と同様にして比較例4の触媒を調製た。得られた
触媒について行なったパラジウム含有量、X線回折によ
るパラジウム結晶面、一酸化炭素吸着によるパラジウム
表面積の測定結果を表1に、触媒への吸着水素の脱離水
素量測定結果を表2にそれぞれ示した。
【0061】比較例5 実施例11において、ジニトロジアンミンパラジウム−
硝酸溶液に代えてパラジウム含有量が0.27g/45
ccである塩化パラジウム水溶液を使用した以外は実施
例11と同様にして比較例5の触媒を調製した。
【0062】得られた触媒について行なったパラジウム
含有量、X線回折によるパラジウム結晶面、一酸化炭素
吸着によるパラジウム表面積の測定結果を表1に、触媒
への吸着水素の脱離水素量測定結果を表2にそれぞれ示
し、加圧流通式反応装置で行なったシトラールのシトロ
ネラールへの選択的水素添加反応試験結果を表4に示し
た。
【0063】実施例12 実施例1において、表面積100m/gのアルミナ担
体に代えて34m/gの担体を、パラジウム含有量
1.8g/Lのジニトロジアンミンパラジウム硝酸溶液
に代えて含有量4.2g/Lの溶液を、5%ギ酸ソーダ
に代えて5%ホルマリン溶液を使用した以外は実施例1
と同様にして実施例12の触媒を調製した。得られた触
媒について行なったパラジウム含有量、X線回折による
パラジウム結晶面、一酸化炭素吸着によるパラジウム表
面積の測定結果を表1に、触媒への吸着水素の脱離水素
量測定結果を表2にそれぞれ示した。
【0064】実施例13 実施例8において、表面積100m/gのアルミナ担
体に代えて34m/gの担体を、パラジウム含有量
1.8g/Lのジニトロジアンミンパラジウム硝酸溶液
に代えて含有量0.3g/Lの溶液を使用した以外は実
施例8と同様にして実施例13の触媒を調製した。得ら
れた触媒について行なったパラジウム含有量、X線回折
によるパラジウム結晶面、一酸化炭素吸着によるパラジ
ウム表面積の測定結果を表1に、触媒への吸着水素の脱
離水素量測定結果を表2にそれぞれ示した。
【0065】実施例14 実施例12において、パラジウム含有量4.2g/Lの
ジニトロジアンミンパラジウム硝酸溶液に代えて含有量
9.0g/L溶液を使用した以外は実施例12と同様に
して実施例14の触媒を調製した。得られた触媒につい
て行なったパラジウム含有量、X線回折によるパラジウ
ム結晶面、一酸化炭素吸着によるパラジウム表面積の測
定結果を表1に、触媒への吸着水素の脱離水素量測定結
果を表2にそれぞれ示した。
【0066】実施例15 実施例13において、表面積34m/gのアルミナ担
体に代えて350m/gの担体を用いた以外は実施例
13と同様にして実施例15の触媒を得た。
【0067】得られた触媒について行なったパラジウム
含有量、X線回折によるパラジウム結晶面、一酸化炭素
吸着によるパラジウム表面積の測定結果を表―1に、触
媒への吸着水素の脱離水素量測定結果を表2にそれぞれ
示し、加圧流通式反応装置で行なった高級オレフィンと
してのC〜C16オレフィンの完全水素添加反応試験
結果を表5に示した。
【0068】比較例6 実施例13において、表面積34m/gのアルミナ担
体に代えて350m/gの担体を、パラジウム含有量
4.2g/Lのジニトロジアンミンパラジウム硝酸溶液
に代えてその含有量4.2g/Lの塩化パラジウム水溶
液を使用した以外は実施例13と同様にして比較例6の
触媒を調製した。
【0069】得られた触媒について行なったパラジウム
含有量、X線回折によるパラジウム結晶面、一酸化炭素
吸着によるパラジウム表面積の測定結果を表1に、触媒
への吸着水素の脱離水素量測定結果を表2にそれぞれ示
し、加圧流通式反応装置で行なった高級オレフィンとし
てのC〜C16オレフィンの完全水素添加反応試験結
果を表5に示した。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】
【0074】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂田 五常 富山県婦負郡婦中町笹倉635番地 日産ガ ードラー触媒株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 AA09 BA01A BA01B BA27A BA27B BA27C BB12A BB12B BB12C BC72A BC72B BC72C BE14A BE14B BE14C CC02 DA08 EA02X EA02Y EC25 FA02 FB14 FB16 FB30 FB34 FC07 FC08 4H006 AA02 AC11 BA25 BA81 4H039 CA19 CB10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウム、アルミナを構成成分とし、
    金属パラジウム表面積が1〜350m/g・パラジウ
    ムの範囲であり、その表面積が1〜150m /g・パ
    ラジウムである場合はパラジウムの結晶面が主として
    (100)、(110)であり、水素を吸着させた後加
    熱脱離させた時、脱離ピーク温度が40〜90℃、及び
    120〜170℃の温度範囲にあり、後者の温度範囲に
    於ける水素脱離量が前者の1.5〜2.5倍であり、そ
    の表面積が150〜350m/g・パラジウムの範囲
    である場合はパラジウム結晶面が(111)であり、水
    素を吸着させた後加熱脱離させた時、脱離ピーク温度が
    40〜90℃、及び120〜170℃の温度範囲にあ
    り、前者の温度範囲に於ける水素脱離量が後者の1.5
    〜2.5倍であることを特徴とする金属パラジウム物性
    を制御した水素添加反応用パラジウム触媒。
  2. 【請求項2】 構成成分としてのパラジウム含有量が
    0.02〜5wt.%であり、アルミナ担体の表面積が
    1〜350m/gである請求項1記載の金属パラジウ
    ム物性を制御した請求項1記載の水素添加反応用パラジ
    ウム触媒。
  3. 【請求項3】 ジニトロジアンミンパラジウム−硝酸溶
    液を原料として用い、ジニトロジアンミンパラジウムを
    アルミナ担体に担持後、直ちに還元するか又は熱処理し
    た後還元することにより、担体表面積を変えることなく
    金属パラジウム物性を制御した請求項1記載の水素添加
    反応用パラジウム触媒の製造法。
  4. 【請求項4】 金属パラジウム表面積を1〜150m
    /g・パラジウムの範囲に制御する場合はジニトロジア
    ンミンパラジウムをアルミナ担体に担持後直ちに還元す
    るか又は室温〜350℃の温度範囲で熱処理を行ない、
    その表面積を150〜350m/g・パラジウムの範
    囲に制御する場合はジニトロジアンミンパラジウムをア
    ルミナ担体に担持後350〜600℃の温度範囲で熱処
    理を行なう請求項3記載の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006054515A1 (ja) * 2004-11-17 2006-05-26 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. パラジウム含有担持触媒の製造方法
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