JP2000202018A - 拡張カテ―テル用拡張体 - Google Patents
拡張カテ―テル用拡張体Info
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Abstract
有する拡張体を作製するのは困難であった。また、これ
までの拡張体成形に関しては原料チューブ状部材からブ
ロー延伸加工によって成形されていたがその適切な延伸
倍率の制御幅が狭く安定的な拡張体生産には困難があ
り、成形条件での拡張体性質をコントロール可能な拡張
体が求められていた。 【解決手段】 拡張体材料として特定の物性を有するポ
リウレタン材料、そのショア硬度が75Dより大きく8
2Dより小さく、伸びが250%より小さく、ガラス転
移点が37℃より小さいことを特徴とし、または、熱可
塑性ポリウレタンがポリオール成分を含み、ポリウレタ
ン中のポリオール成分の重量比率が25%以上であるこ
とを特徴とするポリウレタン材料を選択することで、単
一、または少種の原料チューブ状部材から異なる性質を
有した拡張体を安定的に製造することが可能で、大きい
膨張特性の制御幅を与えられ、薄肉、高耐圧、柔軟性に
富む拡張体が得られる。
Description
る治療や手術に使用される拡張カテーテルに関するもの
である。
閉塞した体内通路に対しての体内通路形成療法に用いら
れている。この治療方法においてはカテーテルの拡張体
部は患者の体内通路を経て狭部位中に挿入されそこで圧
力流体を内部に導入することにより拡張され、狭窄、ま
たは閉塞した管部を拡張治療する。一般に拡張カテーテ
ルはチューブ状の本体とその全長に沿った位置に圧力を
導入することによって拡張可能であるような拡張体を有
する形状をとっている。拡張カテーテルは主に治療対象
の血管などの体内通路に沿って挿入され治療箇所で拡張
体に圧力導入されることで拡張治療が行われる。
な耐圧性を有すること、あらかじめ定められた拡張圧力
に対する拡張外径の関係(膨張特性)を有することであ
り、概ね4気圧(約0.4MPa)から10気圧(約1
MPa)の各定めた公称圧力に対する拡張外径が公称拡
張値として表示されている。使用に際しては治療部位で
あるところの体内通路径に応じて公称拡張値および膨張
特性を参考に拡張体を搭載した拡張カテーテルとその治
療拡張圧が選択されることは一般の体内通路形成術とし
て広く知られている。さらには拡張時に曲がった体内通
路に追随できるように拡張体の円周方向と軸方向の強度
バランスが計算されていること、拡張治療後に減圧され
た時点で良好な折り畳み性を有していることがさらに好
ましい。また、形状的には拡張体直管部の肉厚は折畳ま
れたとき小さな外径を有するようになるべく薄い方が好
ましく、直管部の両端の円錐部分の肉厚も同じ理由によ
り、加えて再使用時の病変部再突入性を良くするために
なるべく薄い方が好ましい。また、カテーテルのチュー
ブ本体との接続部分となる円錐部分の両端のスリーブ部
分に関してもカテーテルの柔軟性、細さを損なわないた
めに可能な限り薄い方が好ましい。拡張体の折り畳み形
状保持性に関しては拡張体の壁肉厚がある程度厚い方が
有利であるため、低強度材料−厚肉拡張体が比較的良好
な折り畳み形状保持性を有しているが材料強度が弱いた
め拡張体の強度が充分でなく、高強度材料を厚肉化する
と折り畳んだ際のカテーテル拡張体部分の柔軟性が全く
失われ意味をなさなくなり、それらのバランスをとるこ
とが好ましい。
用、または提案されている材料としてはポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン、ポリビニルアセテート、
アイオノマー、ポリ塩化ビニール、ポリアミド、ポリア
ミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性
エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等
があげられる。
料は強度が強いことから特公昭63−26655、特公
平3−37941に示されているように薄膜、高耐圧の
拡張体が形成可能であり、圧力に対する拡張体径の変化
が少ないという低膨張特性を有する拡張体材料として代
表的な物である。しかしそのガラス転移点が60℃以上
であるため室温、体温付近で用いられた場合には拡張体
自体が堅く、拡張した際には体内通路に対する追随性が
悪く、高圧で拡張を行った場合には治療対象部を損傷す
る危険が高かった。また折り畳み性が悪く、折り畳んだ
際に拡張体がカテーテル本体に沿って翼状に形取る性質
を有し、狭い治療対象体内通路に挿入する際には不利で
あった。さらに同様にガラス転移点が高く室温、体温付
近で拡張体が過度の結晶状態をとっていることから皺が
取れにくく、皺の部分でピンホール破壊を起こしやすい
という問題が存在した。ポリアミド材料から成形された
拡張体はPET材料に匹敵するほどの高耐圧性、低膨張
特性を有し、しかもある程度の柔軟性を持っているため
PETバルーンの不利な点であった折り畳み時の翼状形
態化、ピンホール破壊性は若干改善されている。しかし
ポリアミド材料は材料の引っ張り強度が高いため壁厚を
薄く作られることが多く、カテーテル周囲に折り畳んだ
際の形状保持性が悪い場合が多く、拡張後の再折り畳み
性はほとんどみられなかった。
イオノマー、ポリ塩化ビニールおよびそれらの共重合
体、混合体から成形されたバルーンは材料強度が比較的
弱いため高膨張特性であり、耐圧的に低いものしか得ら
れず、また求められる拡張圧に耐えられるようにするた
めに拡張体壁厚を増さざるを得ない。壁厚が増すことで
折り畳み性は良く、再折り畳み性も良かったが、拡張体
をカテーテル本体に沿って折り畳んだ際にはかさばりや
すく不利であった。
するために近年、充分な強度を有し、かつ柔軟性がある
ために優れた材料であるブロックコポリマーである熱可
塑性エラストマー材料からなる拡張体が提案され、特表
平04−500024、特開平06−304920、特
開平09−56806ではポリウレタン系熱可塑性エラ
ストマーに関して、特表平09−509860ではポリ
アミド系熱可塑性エラストマーに関してそれぞれブロッ
クコポリマーである熱可塑性エラストマーが拡張体に有
利に適用されることが開示されている。特表平04−5
00024では限定された制限された膨張を行うことが
でき且つ拡張操作中に受ける圧力に満足に耐えられるよ
うにショア硬度75D以上、ガラス転移点38℃以上ポ
リウレタン中のポリオールの重量割合が約2〜約25重
量%であるポリウレタン材料から約0.7MPaの圧力
まで拡張体の径が変化しない著しい低膨張特性を有した
拡張体が提示されている。特開平06−304920で
はショア硬度74D以上、極限伸び率250%であるポ
リウレタン材料から5%〜20%の膨張性(公称値から
約1MPaへ圧力を上昇させた場合の拡張体外径膨張
率)と拡張体壁の引張強さ14000psi(約95M
Pa)以上を有する拡張体が提示されている。また、特
開平09−56806ではガラス転移点が−50〜37
℃であるポリウレタン材料より膨張時外径が最大で45
%である高膨張特性を有した拡張体が提示されている。
特表平09−509860ではショア硬度60D以上の
ポリエーテル成分を5%〜50%含み極限伸びが300
%以上であるポリアミド系熱可塑性エラストマー材料よ
り膨張圧を6気圧から12気圧まで増加させたとき拡張
体の径の膨張が7%以上であるような拡張体が提示され
ている。
に拡張体材料として熱可塑性エラストマーを含む数多く
の材料が提案されているが、一方で治療部位に対して望
まれる拡張体の膨張特性は一定ではない。つまり、高度
に石灰化が進行したような比較的高圧での拡張が要求さ
れる治療部位には圧力の変化に対して比較的径変化の小
さい低膨張性の拡張体を、治療範囲がある程度の広範囲
にわたり径変化が大きい病変部位にはそれらにサイズ的
に対応可能なように圧力に対して比較的径変化の大きい
高膨張性の拡張体が望まれる。しかし、同種の材料で低
膨張性、高膨張性の拡張体を作製するのは困難で、製品
として上記2種類の膨張特性を持った拡張カテーテルを
つくるためには多種の拡張体材料およびそれらに対応す
るように最適化されたシャフト用の材料、接着剤等を選
択しなければならず、工業生産的に非常に不利であっ
た。
料チューブ状部材からブロー延伸加工によって成形され
ていたがその適切な延伸倍率の幅は狭く、好ましい拡張
体を得るためには原料チューブ状部材の寸法形状、チュ
ーブに加工した際の特性を厳密にコントロールする必要
があった。すなわち、ある原料チューブから所定のサイ
ズの拡張体を成形しようと試みるとその厚さ、膨脹特
性、耐圧性がほぼ自動的に決まり、その制御幅が狭かっ
たことから、好ましい拡張体を得るためには原料チュー
ブ状部材を最適化するためには大きな手間がかった。ま
た、一方で拡張体は統計的に安定な耐圧性、精密な膨脹
特性が求められるために原料チューブにわずかな変動、
狂いが生じた場合にも拡張体として求められる統計的に
安定な耐圧性、精密な膨脹特性が保証できなくなる場合
があり、それらの変動、狂いを成形で吸収可能なよう
な、成形条件で拡張体の性質をある程度コントロール可
能なような拡張体が求められていた。
は熱可塑性ポリウレタン樹脂から成形された拡張カテー
テル用拡張体であって、該ポリウレタンのショア硬度が
75Dより大きく82Dより小さく、伸びが250%よ
り小さく、ガラス転移点が37℃より小さいことを特徴
とする拡張カテーテル用拡張体であり、単一、または少
種の原料チューブ状部材から異なる性質を有した拡張体
を安定的に製造することが可能であることから上記課題
を解決するものである。また、本発明の好ましい態様に
おいては、熱可塑性ポリウレタンがポリオール成分を含
み、ポリウレタン中のポリオール成分の重量比率が25
%より大きいことである。
えられ、特にある程度の膨張特性を有しながら、薄肉、
高耐圧の拡張体を提供でき、柔軟な拡張体であることか
ら既存の拡張体と比較しても総合的にバランスがとれた
優れた拡張体を提供可能である。
いて望ましい特性を有する特定の材料からなる拡張体に
関するものであり、それらの諸特性、ショア硬度はJI
S K7311またはASTM2240に、伸び(極限
伸び)はJIS K7311またはASTM412に示
される方法によって測定可能であり、ガラス転移点は既
存のDSC測定装置を用いて、ポリウレタン中のポリオ
ール成分の重量比率は既存のH−NMRのスペクトル分
析装置によって測定可能である。
ョア硬度は75Dより大きく、82Dより小さいことが
必要で、さらには75Dより大きく79Dより小さいこ
とが好ましい。伸びは250%より小さいことが必要
で、220%より小さいことがさらに好ましい。また、
ガラス転移点は37℃より低いことが体温での使用時に
おいて柔軟性を示すことから必要である。
成形されるのに適切な材質、直径、肉厚であるチューブ
状パリソンを型内に配置し、ブロー成形して製造され
た。拡張用カテーテルに用いる拡張体部分は拡張時にか
けられる内圧に対して十分な強度を与えるためブロー延
伸加工によって作られるが、ブロー成形の前にチューブ
の軸方向へ延伸を加えておくとより好ましい。また、軸
方向の延伸後に、チューブ状パリソンの比較的低温状況
下で高内圧を加え、パリソンを径方向へ最終的な拡張体
外径より小さい径へ膨張変形させておく操作を加えるこ
とが好ましい。チューブは、軸方向への延伸後に、ブロ
ーされて円周方向へ延伸を加えられて拡張体に成形され
る。また、ブロー後には必要に応じて拡張体の形状と寸
法を固定するため、または強度を増すために熱固定処理
が行われる場合がある。
説明する。
ラス転移点が−9℃、極限伸びが220%、ポリウレタ
ン中のポリオール成分の重量比率が27%であるような
ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(日本ミラクトラ
ン製ポリウレタン樹脂E381PSKL)から外径0.
95mm、内径0.44mmであるような拡張体の原料
チューブ状部材を押出成型器により作製、55℃に温調
された金型内で軸方向に約1.3倍に延伸した上で内部
に約3.5MPaの圧力を導入、円周方向に外径がもと
の原料チューブ部材の約2倍になるように、拡張体に成
形する箇所を膨張変形させた。次に別の内径約3.0m
mの円筒空間を有した金型内に膨張変形させた該原料チ
ューブをセットし、約104℃の温度に加熱、内部に
2.2MPaの圧力を導入し拡張体を成形した。金型冷
却後拡張体を取り出し公称拡張値3.0mmの拡張体を
得た。この拡張体の円筒部分の厚さは0.025mm、
円錐部両端の円錐部分の中央部分の厚さは0.033m
m、遠位側スリーブ部分の厚さは0.065mmであっ
た。
ブ部材を55℃に温調された金型内で軸方向に約1.5
倍に延伸した上で内部に約3.5MPaの圧力を導入、
円周方向に外径がもとの原料チューブ部材の約2倍にな
るように拡張体に成形する箇所を膨張変形させた。次に
別の内径約3.0mmの円筒空間を有した金型内に膨張
変形させた該原料チューブをセットし、約104℃の温
度に加熱、内部に2.2MPaの圧力を導入し拡張体を
成形した。金型冷却後拡張体を取り出し公称拡張値3.
0mmの拡張体を得た。この拡張体の円筒部分の厚さは
0.021mm、円錐部両端の円錐部分の中央部分の厚
さは0.028mm、遠位側スリーブ部分の厚さは0.
057mmであった。
ブ部材を55℃に温調された金型内で軸方向に約1.9
倍に延伸した上で内部に約3.5MPaの圧力を導入、
円周方向に外径がもとの原料チューブ部材の約2倍にな
るように拡張体に成形する箇所を膨張変形させた。次に
別の内径約3.0mmの円筒空間を有した金型内に膨張
変形させた該原料チューブをセットし、約104℃の温
度に加熱、内部に2.2MPaの圧力を導入し拡張体を
成形した。金型冷却後拡張体を取り出し公称拡張値3.
0mmの拡張体を得た。この拡張体の円筒部分の厚さは
0.018mm、円錐部両端の円錐部分の中央部分の厚
さは0.025mm、遠位側スリーブ部分の厚さは0.
058mmであった。
びが380%であるようなポリウレタン系熱可塑性エラ
ストマー(Themedics社製ポリウレタン樹脂T
ecothaneTT1065)から外径0.75m
m、内径0.30mmであるような拡張体の原料チュー
ブ状部材を押出成型器により作製、55℃に温調された
金型内で軸方向に約1.2倍に延伸した上で内部に約
3.5MPaの圧力を導入、円周方向に外径がもとの原
料チューブ部材の約2.5倍になるように、拡張体に成
形する箇所を膨張変形させた。次に別の内径約3.0m
mの円筒空間を有した金型内に膨張変形させた該原料チ
ューブをセットし、約101℃の温度に加熱、内部に
2.4MPaの圧力を導入し拡張体を成形した。金型冷
却後拡張体を取り出し公称拡張値3.0mmの拡張体を
得た。この拡張体の円筒部分の厚さは0.024mmで
あった。
びが350%であるようなポリウレタン系熱可塑性エラ
ストマー(日本ミラクトラン社製ポリウレタン樹脂ミラ
クトラン E574)から外0.93mm、内径0.4
7mmであるような拡張体の原料チューブ状部材を押出
成型器により作製、55℃に温調された金型内で軸方向
に約1.9倍に延伸した上で内部に約3.0MPaの圧
力を導入、円周方向に外径がもとの原料チューブ部材の
約2倍になるように、拡張体に成形する箇所を膨張変形
させた。次に別の内径約3.0mmの円筒空間を有した
金型内に膨張変形させた該原料チューブをセットし、約
104℃の温度に加熱、内部に2.4MPaの圧力を導
入し拡張体を成形した。金型冷却後拡張体を取り出し公
称拡張値3.0mmの拡張体を得た。この拡張体の円筒
部分の厚さは0.030mmであった。
びが380%であるようなポリウレタン系熱可塑性エラ
ストマー(Dow Chemical社製ポリウレタン
樹脂Pellethane 2363−75D)から外
0.75mm、内径0.30mmであるような拡張体の
原料チューブ状部材を押出成型器により作製、55℃に
温調された金型内で軸方向に約2.0倍に延伸した上で
内部に約2.0MPaの圧力を導入、円周方向に外径が
もとの原料チューブ部材の約2.5倍になるように、拡
張体に成形する箇所を膨張変形させた。次に別の内径約
3.0mmの円筒空間を有した金型内に膨張変形させた
該原料チューブをセットし、約104℃の温度に加熱、
内部に2.4MPaの圧力を導入し拡張体を成形した。
金型冷却後拡張体を取り出し公称拡張値3.0mmの拡
張体を得た。この拡張体の円筒部分の厚さは0.022
mmであった。
うなポリウレタン系熱可塑性エラストマー(Theme
dics社製ポリウレタン樹脂Tecoplast T
P−470)から外0.75mm、内径0.30mmで
あるような拡張体の原料チューブ状部材を押出成型器に
より作製、内径約3.0mmの円筒空間を有した金型内
にセットし、約150℃の温度に加熱、内部に2.5M
Paの圧力を導入し拡張体を成形した。金型冷却後拡張
体を取り出し公称拡張値3.0mmの拡張体を得た。こ
の拡張体の円筒部分の厚さは0.020mmであった。
の膨張特性を表した図を示す。図1から示されるよう
に、本発明の実施例1、2、3は同一の原料チューブ状
部材から成形されたにもかかわらず、図1に示されるよ
うに非常に広い範囲の膨張特性を示した。これは、拡張
カテーテルに求められる用途、性質に応じていちいち材
質種、原料チューブ状部材のサイズを変える必要なく、
ある程度の自由度を持って拡張体を成形可能であること
を表しており工業的に非常に有利であることを示すもの
である。
を、本発明の範囲外のポリウレタン樹脂から成形された
拡張体である比較例1、2、3、4と高膨張特性を有す
る市販のポリエチレン製の公称値3.0mmの拡張体
(比較例5)と、低膨張特性を有する市販のポリエチレ
ンテレフタレート(PET)製の公称値3.0mmの拡
張体(比較例6)と37℃において内圧を加えて破壊し
て比較したデータを表1に示す。ここで用いる拡張体の
計算強度は以下に示す既存の管状体にかかる内圧の方程
式より求めた。
m)) T:拡張体肉厚(mm) また、コンプライアンスとは単位圧力(1kgf/cm
2)あたりの拡張体の直径増加を示す。表1に示すよう
に本発明の実施例1〜3はコンプライアンスが0.01
2から0.039までと、低膨張特性に近い範囲から高
膨張特性の範囲までの広い範囲にコントロール可能で、
かつ充分な破壊強度を有していた。
形された拡張体である比較例1、2、3、4に関して、
比較例1はコンプライアンスが拡張カテーテルに用いる
には大きすぎ、また、拡張時に径方向のみだけでなく、
軸方向へも非常に大きい変形が観られ、拡張カテーテル
に用いるには不適当であった。
する高膨張特性拡張体が得られたが、比較的小さなコン
プライアンスを示す低膨張特性拡張体は作成不可能であ
った。また、比較例1より軽程度であったが、拡張時に
径方向のみだけでなく、軸方向へも大きい変形が観ら
れ、拡張カテーテルに用いる場合には不都合であった。
する高膨張特性拡張体が得られたが、比較的小さなコン
プライアンスを示す低膨張特性拡張体は作成不可能であ
った。また、拡張時に径方向のみだけでなく、軸方向へ
も大きな変形が観られ、拡張カテーテルに用いる場合に
は不都合であった。
イアンスが急激に大きくなり、一定のコンプライアンス
特性を示さず、破壊圧力も低いため拡張カテーテル用の
拡張体として用いるには不適当であった。
の厚さは市販の高膨張特性を有するポリエチレン製の拡
張体(比較例5)と比較して充分薄いにもかかわらず破
壊圧力は上回っており、また拡張体自身も柔軟であるこ
とから総合的に優れていた。
較例6)と比較すると、市販のPET製の拡張体は拡張
体自体が堅い、拡張した際には体内通路に対する追随性
が悪い、また折り畳み性が悪い、折り畳んだ際に拡張体
がカテーテル本体に沿って翼状に形取る、皺の部分でピ
ンホール破壊を起こしやすいという問題が存在するが、
本発明による拡張体である実施例1〜3の拡張体は厚さ
的には厚いが、すべて耐圧性を備えながらも柔軟性を有
していることから上記問題は発生せず総合的に優れた拡
張体であった。
同一材料種、同一形状の材料よりこれまで不可能だった
異なった膨張特性を有する拡張体を容易に製造可能であ
る。また、拡張体成形時の成形条件範囲が広いので安定
的な拡張体の製造が可能である。また、本発明は拡張体
として好ましい低膨張特性から高膨張特性の幅を有しな
がら、薄肉、高耐圧、柔軟性に富む、バランスがとれた
優れた拡張体が提供される。
形状の材料よりこれまで不可能であった異なった膨張特
性を有するように製造可能であり、拡張体成形時条件に
よる拡張体特性の大きいコントロール幅を有しているの
で工業的に有利である。また、拡張体として好ましい低
膨張特性から高膨張特性の幅を有しながら、薄肉、高耐
圧、柔軟性な、バランスがとれた優れた拡張体が提供さ
れる。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性ポリウレタン樹脂から成形され
た拡張カテーテル用拡張体であって、該ポリウレタンの
ショア硬度が75Dより大きく82Dより小さく、伸び
が250%より小さく、ガラス転移点が37℃より小さ
いことを特徴とする拡張カテーテル用拡張体。 - 【請求項2】 熱可塑性ポリウレタンがポリオール成分
を含み、ポリウレタン中のポリオール成分の重量比率が
25%より大きいことを特徴とする請求項1記載の拡張
カテーテル用拡張体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01163499A JP3684890B2 (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | 拡張カテーテル用拡張体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01163499A JP3684890B2 (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | 拡張カテーテル用拡張体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000202018A true JP2000202018A (ja) | 2000-07-25 |
JP3684890B2 JP3684890B2 (ja) | 2005-08-17 |
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ID=11783388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01163499A Expired - Fee Related JP3684890B2 (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | 拡張カテーテル用拡張体 |
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JP (1) | JP3684890B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004509712A (ja) * | 2000-09-28 | 2004-04-02 | ボストン サイエンティフィック リミテッド | 医療用具用バルーンの製造方法 |
JP2005319289A (ja) * | 2004-04-08 | 2005-11-17 | Kaneka Corp | カテーテルバルーン |
-
1999
- 1999-01-20 JP JP01163499A patent/JP3684890B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004509712A (ja) * | 2000-09-28 | 2004-04-02 | ボストン サイエンティフィック リミテッド | 医療用具用バルーンの製造方法 |
JP2005319289A (ja) * | 2004-04-08 | 2005-11-17 | Kaneka Corp | カテーテルバルーン |
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JP3684890B2 (ja) | 2005-08-17 |
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