JP2000199928A - 投写型表示装置 - Google Patents

投写型表示装置

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JP2000199928A
JP2000199928A JP11001319A JP131999A JP2000199928A JP 2000199928 A JP2000199928 A JP 2000199928A JP 11001319 A JP11001319 A JP 11001319A JP 131999 A JP131999 A JP 131999A JP 2000199928 A JP2000199928 A JP 2000199928A
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恵二郎 内藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源から射出される光を効率よく利用できる
技術を提供する。 【解決手段】 投写型表示装置は、光源部と、光源部か
ら射出される光源光を3種類の分割色光に分割し、この
際、3種類の分割色光のそれぞれの色がそれぞれ循環的
に3色に変化するとともに互いに異なる色となるように
3種類の分割色光を生成する分割色光生成部と、分割色
光生成部から射出される3種類の分割色光から、画像を
表示するための画像光を形成する電気光学装置と、画像
光をスクリーンに投写して画像を表示させるための投写
光学系とを備える。また、電気光学装置は、画像光を形
成するための画像光形成領域を備え、画像光形成領域は
3種類の分割色光のそれぞれが入射する3つの区分領域
に区分されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、投写型表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来の単板式の投写型表示装置
の一例を示す説明図である。この装置は、光源900
と、略円板状のカラーホイール920と、カラーホイー
ル920を回転させるためのモータ922と、液晶パネ
ル950と、光源900から射出される光を液晶パネル
950に導くための2つのレンズ910,930と、投
写光学系960とを備えている。
【0003】光源900から射出された光は、第1のレ
ンズ910によって集光されてカラーホイール920に
入射する。略円板状のカラーホイール920は、回転軸
を中心とする略扇形状の3つの色フィルタを有してい
る。各色フィルタは、光源900から射出される光に含
まれるR,G,Bの3つの色光のうちのいずれか1つの
色光のみを透過させる機能を有している。したがって、
カラーホイール920が1回転する間に、異なる3つの
色光が順次カラーホイール920から射出される。カラ
ーホイール920を透過した色光は、第2のレンズ93
0を通過した後、液晶パネル950に入射する。
【0004】液晶パネル950は、供給される画像デー
タに従って、入射される色光に応じた画像光を形成す
る。液晶パネル950によって形成された各色光に応じ
た画像光は、投写光学系960によってスクリーン98
0に投写され、スクリーン980上に画像が表示され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図1に示す装
置では、カラーホイール920を透過する色光は、光源
900から射出される光に含まれる3つの色光のうち1
つである。このため、液晶パネル950に入射される光
は、光源900から射出される光のうちのほぼ1/3程
度しか利用されておらず、光の利用効率が悪いという問
題があった。
【0006】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、光源から射出さ
れる光を効率よく利用できる技術を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の装
置は、投写型表示装置であって、光源部と、前記光源部
から射出される光源光を3種類の分割色光に分割し、こ
の際、前記3種類の分割色光のそれぞれの色が、それぞ
れ循環的に3色に変化するとともに互いに異なる色とな
るように前記3種類の分割色光を生成する分割色光生成
部と、前記分割色光生成部から射出される前記3種類の
分割色光から、画像を表示するための画像光を形成する
電気光学装置と、前記画像光をスクリーンに投写して画
像を表示させるための投写光学系と、を備え、前記電気
光学装置は、前記画像光を形成するための画像光形成領
域を備え、前記画像光形成領域は前記3種類の分割色光
のそれぞれが入射する3つの区分領域に区分されてい
る、ことを特徴とする。
【0008】本発明の装置を用いれば、光源部から射出
された光に含まれる色光をすべて用いることができるの
で、光源部から射出された光を効率よく利用することが
可能である。
【0009】上記の装置において、前記分割色光生成部
は、3種類の色フィルタが形成された回転可能な略円板
状の第1および第2のカラーホイールを備え、前記光源
光は、前記第1のカラーホイールを照射した後に前記第
2のカラーホイールを照射することにより前記3種類の
分割色光に分割され、前記第1および第2のカラーホイ
ールが回転することにより、前記3種類の分割色光のそ
れぞれの色がそれぞれ循環的に3色に変化するようにし
てもよい。
【0010】このように、分割色光生成部が2つのカラ
ーホイールを備えれば、それぞれのカラーホイールに形
成された色フィルタを用いて光源部から射出された光か
らうまく3種類の分割色光を生成することができる。
【0011】上記の装置において、前記第2のカラーホ
イールの回転軸は第1のカラーホイールの回転軸と同じ
であることが好ましい。
【0012】このようにすれば、2つのカラーホイール
を個々に駆動する場合に比べ、2つのカラーホイールの
動作を同期させる手間が省略できる。
【0013】また、上記の装置において、前記分割色光
生成部は、3種類の色フィルタが形成された回転可能な
カラーホイールを備え、前記光源光は、前記カラーホイ
ールの1つの色フィルタを照射した後に他の1つの色フ
ィルタを照射することにより前記3種類の分割色光に分
割され、前記カラーホイールが回転することにより、前
記3種類の分割色光のそれぞれの色がそれぞれ循環的に
3色に変化するようにしてもよい。
【0014】このようにすれば、分割色光生成部は、1
つのカラーホイールで3種類の分割色光を生成すること
ができる。
【0015】さらに、上記の装置において、前記電気光
学装置の前記3つの区分領域に応じた前記画像データを
調整するための画像データ調整部と、前記画像データ調
整部から入力される前記画像データに基づいて前記電気
光学装置を駆動するための駆動部と、を備え、前記画像
データ調整部は、入力される1フレーム分の元画像デー
タを構成する3色の色成分データのそれぞれを前記3つ
の区分領域と対応するようにそれぞれ3つの分割色成分
データに分割し、各色成分データのそれぞれ3つの分割
色成分データを組み替えることにより、前記3種類の分
割色光の色の配列が異なる3つの状態に対応した3組の
組替え画像データを生成する組替えデータ分配部を備え
ることが好ましい。
【0016】このようにすれば、画像データ調整部にお
いて、3種類の分割色光に応じた1フレーム分の3つの
組替え画像データをうまく生成することができる。
【0017】上記の装置において、前記画像データ調整
部は、さらに、3つのメモリプレーンを含むフレームメ
モリユニットを備え、前記3つのメモリプレーンのそれ
ぞれは前記3つの区分領域に対応した3つのデータ区分
領域に区分されており、前記3つのデータ区分領域に
は、1組の前記組替え画像データを構成する3つの前記
分割色成分データがそれぞれ書き込まれ、前記3つのメ
モリプレーンに書き込まれた前記3組の組替え画像デー
タが、前記3種類の分割色光の色の配列が異なる3つの
状態に応じて順次読み出されて前記駆動部に出力される
ことが好ましい。
【0018】このようなフレームメモリユニットを備え
れば、3種類の分割色光に応じた3組の組替え画像デー
タをそれぞれのメモリプレーンに記憶することができ
る。また、3つのメモリプレーンに記憶された3つの組
替え画像データが、順次、駆動部に出力されることによ
り、1フレーム分の画像データによって表される画像を
スクリーン上に表示することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】A.投写型表示装置の構成:次
に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図
2は、本発明の実施例としての投写型表示装置の光学系
の概略を示す説明図である。この装置は、光源部100
と、3種類の分割色光(後述する)を生成するための分
割色光生成部200と、3つの区分領域に区分された液
晶パネル300と、液晶パネル300に形成された画像
光をスクリーン420に投写して画像を表示させるため
の投写光学系400とを備えている。なお、液晶パネル
300が本発明の電気光学装置に相当する。
【0020】光源部100は、光源110と集束レンズ
系120とを備えている。光源110は、ランプ102
とリフレクタ104とで構成されている。ランプ102
から射出された光は、リフレクタ104によって略平行
な光線束となって出力される。なお、ランプ102とし
ては、R,G,Bの各色成分の光の強度がほぼ等しいも
のが好ましく、例えば、ハロゲンランプを用いることが
好ましい。集束レンズ系120は、光源110から射出
される略平行な光線束から、より小さな直径を有する略
平行な光線束を生成する機能を有している。このよう
に、光線束を集束させることにより、後述するカラーホ
イールを照射する光スポットを小さくすることができ
る。
【0021】分割色光生成部200は、2つのカラーホ
イール202,204と、2つのカラーホイールを回転
させるためのモータ210と、ミラー206とを備えて
いる。
【0022】図3は、分割色光生成部200の機能を示
す説明図である。2つのカラーホイール202,204
には、それぞれ3つの透過型色フィルタが形成されてい
る。第1のカラーホイール202と第2のカラーホイー
ル204は同じものである。また、2つのカラーホイー
ル202,204は、モータ210(図2)の同じ回転
軸210aの異なる位置に固定されており、同時に一定
速度で回転する。
【0023】第1および第2のカラーホイール202,
204の第1の色フィルタFTRは、赤色の波長領域の
光(以下、「赤色光R」と呼ぶ)を透過させ、他の波長
領域の光を反射させる機能を有している。同様に、第2
および第3の色フィルタFTG,FTBは、それぞれ緑
色、青色の波長領域の光(以下、それぞれ「緑色光
G」、「青色光B」と呼ぶ)を透過させ、他の波長領域
の光を反射させる機能を有している。なお、本実施例の
各色フィルタとしては、誘電体多層膜が用いられてい
る。
【0024】光源部100(図2)から射出された3色
の色光R,G,Bを含む光は、回転軸210aからやや
傾いた方向に沿って第1のカラーホイール202を照射
する。図3に示すように、第1のカラーホイール202
の第1の色フィルタFTRを照射する場合には、赤色光
Rのみが第1の色フィルタFTRを透過し、他の色光
G,Bは第1の色フィルタFTRで反射される。
【0025】第1のカラーホイール202で反射された
光は、第2のカラーホイール204を照射する。このと
き、図3に示すように、第1のカラーホイール202の
第1の色フィルタFTRで反射された光が第2のカラー
ホイールの第3の色フィルタFTBに入射するような位
置関係で、2つのカラーホイール202,204が配置
されている。したがって、第2のカラーホイール204
の第3の色フィルタFTBに入射する光に含まれている
2つの色光G,Bのうちで、青色光Bが第3の色フィル
タFTBを透過し、緑色光Gは第3の色フィルタFTB
で反射される。
【0026】第2のカラーホイール204を透過した光
は、ミラー206に入射する。ミラー206は、3色の
色光R,G,Bのすべてを反射する機能を有しているの
で、図3において、第2のカラーホイール204を透過
した青色光Bは、ミラー206においてそのまま反射さ
れる。なお、本実施例のミラー206としては、誘電体
多層膜が用いられているが、金属ミラーなどを用いても
よい。
【0027】上記のようにして、光源部100から射出
された光は、3つの色光に分割される(以下、分割され
た色光を「分割色光」と呼ぶ)。2つのカラーホイール
202,204が図3の状態から時計回りに少し回転し
た状態では、光源部100から射出された光が、第1の
カラーホイール202の第2の色フィルタFTGを照射
する。このとき、上記と同様にして、緑色光Gが第1の
カラーホイール202を透過し、青色光Bが第2のカラ
ーホイール204で反射され、赤色光Rがミラー206
で反射される。
【0028】このようにして2つのカラーホイール20
2,204が一定速度で回転することにより、第1のカ
ラーホイール202を透過した第1の分割色光DL1
は、赤色光R,緑色光G,青色光Bと循環的に変化す
る。このとき、第2のカラーホイール204で反射した
第2の分割色光DL2は緑色光G,青色光B,赤色光R
と変化し、ミラー206で反射した第3の分割色光DL
3は、青色光B,赤色光R,緑色光Gと変化する。この
ように、3つの分割色光DL1〜DL3のそれぞれの色
は、所定の順序で循環的に変化し、かつ、3つの分割色
光DL1〜DL3の色は常に互いに異なるように変化し
ている。
【0029】ところで、2つの色フィルタの境界におい
ては、光源部100から射出された光は、同時に2つの
色フィルタを照射する。このような場合には、各分割色
光DL1〜DL3には、同時に2つの色が含まれてしま
う。したがって、2つのカラーホイール202,204
を照射する光のスポット径はできるだけ小さくすること
が好ましい。あるいは、光は2つのカラーホイール20
2,204の周辺部を照射するようにしてもよい。こう
すれば、カラーホイールが1回転する間に、光がカラー
ホイールの境界を照射する時間を短縮することができ
る。
【0030】本実施例においては、2つのカラーホイー
ル202,204は、1つのモータ210によって駆動
されているが、2つのモータを用いて別々に駆動するよ
うにしてもよい。ただし、この場合には、上述したよう
な3種類の分割色光DL1〜DL3をうまく生成できる
ように2つのモータを同期させる必要がある。すなわ
ち、2つのカラーホイールを同じ回転数となるように制
御するとともに、2つのカラーホイールに形成された色
フィルタの位置関係をうまく調整する必要がある。これ
に対し、図3に示すように、同じ回転軸上に2つのカラ
ーホイールを配置すれば、2つのカラーホイール20
2,204を同期させる手間を省略できるという利点が
ある。
【0031】なお、本実施例においては、第1ないし第
3の分割色光DL1〜DL3は、互いにほぼ平行な光と
なって、2つのカラーホイール202,204およびミ
ラーから出力される。
【0032】図2に示すように、本実施例の分割色光生
成部200は、さらに、3種類の分割色光DL1〜DL
3のそれぞれを液晶パネル300に導くための3つの垂
直方向拡大レンズ212,214,216と、3つのス
リット222,224,226と、3つの水平方向拡大
レンズ232,234,236とを含む導光系を備えて
いる。
【0033】3つの垂直方向拡大レンズ212,21
4,216は、各分割色光DL1〜DL3の光線束を紙
面に垂直な方向に拡大する機能を有している。略円形の
分割色光DL1〜DL3は、3つの垂直方向拡大レンズ
212,214,216を通過した後、略楕円形の光線
束となる。3つのスリット222,224,226は、
略長方形の開口部を有している。したがって、各スリッ
ト222,224,226を通過した分割色光DL1〜
DL3は、液晶パネル300において区分されている3
つの各区分領域CA1〜CA3の形状(長方形)に適し
た略長方形の光線束となる。3つの水平方向拡大レンズ
232,234,236は、スリット222,224,
226を通過した各分割色光DL1〜DL3の光線束を
紙面と水平方向に拡大するとともに、各分割色光DL1
〜DL3を液晶パネル300の各区分領域CA1〜CA
3に導く機能を有している。
【0034】なお、図2に示す3つの垂直方向拡大レン
ズ212,214,216としては、例えば、紙面に平
行な方向に母線を有するシリンドリカルレンズを用いる
ことができる。また、3つの水平方向拡大レンズ23
2,234,236としては、例えば、紙面に垂直な方
向に母線を有するシリンドリカルレンズを用いることが
できる。
【0035】液晶パネル300は、前述のように、3つ
の区分領域CA1〜CA3に区分されている。各区分領
域CA1〜CA3の画素には、入射する3種類の分割色
光DL1〜DL3に応じた画像データが供給される。例
えば、第1の分割色光DL1の赤色光Rが第1の区分領
域CA1に入射する場合には、第1の区分領域CA1内
の各画素は、赤色成分の画像データに基づいて駆動され
る。このとき、第2の分割色光DL2の緑色光Gが第2
の区分領域CA2に入射するので、第2の区分領域CA
2内の各画素は、緑色成分の画像データに基づいて駆動
される。このようにして、液晶パネル300には、3種
類の分割色光DL1〜DL3に応じた画像光が形成され
る。なお、本明細書においては、液晶パネル300のう
ち画像光を形成する領域を、特に画像光形成領域と呼ん
でいる。
【0036】上記のように、液晶パネル300の各区分
領域CA1〜CA3のそれぞれには、入射する分割色光
DL1〜DL3に応じた色成分の画像データが供給され
るので、各区分領域CA1〜CA3には、他の分割色光
が入射しないようにすることが好ましい。このため、本
実施例においては、液晶パネル300の光入射面側に、
他の分割色光が入射するのを防止するための遮光板31
0が設けられている。
【0037】図4は、種々の遮光板を示す説明図であ
る。図4(A)は、図2に示す遮光板310を示してい
る。図4(B)は、その変形例である遮光板310’を
示している。
【0038】図4(A)に示す遮光板310では、液晶
パネル300の2つの区分領域CA1,CA2の境界お
よび2つの区分領域CA2,CA3の境界の位置に、2
つの遮光部SLが配置されている。これにより、各区分
領域CA1〜CA3に他の分割色光が入射するのを防ぐ
ことができる。すなわち、各区分領域の開口部分ALに
は、1種類の分割色光のみが入射し、他の各分割色光は
入射しない。
【0039】図4(B)に示す遮光板310’では、図
4(A)と同様に、液晶パネル300の各区分領域CA
1〜CA3の2つの境界の位置に、2つの遮光部SL’
が配置される。この遮光部SL’は、液晶パネル300
の光入射面に対して垂直に設けられた板状体である。こ
のような遮光部SL’を用いれば、図4(A)に示す遮
光部SLを用いる場合よりも、より確実に各区分領域に
他の分割色光が入射するのを防ぐことができる。
【0040】図4(A)に示す遮光部SLを用いる場合
には、液晶パネル300の各区分領域CA1〜CA3の
境界付近は、分割色光が全く入射しない遮光領域とな
る。一方、図4(B)の遮光部SL’を用いる場合に
は、遮光部SL’の板厚程度の遮光領域が生ずる程度な
ので、遮光領域をかなり小さくすることができるという
利点がある。
【0041】前述した液晶パネル300の各区分領域C
A1〜CA3によって形成される画像光は、投写光学系
400によってスクリーン420上に投写され、スクリ
ーン420上には液晶パネル300に供給された画像デ
ータに従って画像が表示される。
【0042】図2に示す分割色光生成部200では、同
じ回転軸上に配置された2つのカラーホイール202,
204を用いて分割色光DL1〜DL3を生成している
が、他の方法を用いて分割色光を生成してもよい。
【0043】図5は、分割色光生成部200の第1の変
形例を示す説明図である。ただし、図5では、図3の2
つのカラーホイール202,204およびミラー206
に相当する部分のみが図示されている。この分割色光生
成部200では、1つの略円板状のカラーホイール27
2と2つのミラー276,278が用いられている。カ
ラーホイール272には、図3と同じ3つの色フィルタ
FTR,FTG,FTBが形成されている。
【0044】図5の状態では、光源部100から射出さ
れた3色の色光R,G,Bを含む光は、カラーホイール
272の第1の色フィルタFTRに入射している。この
場合には、赤色光Rのみが第1の色フィルタFTRを透
過し、他の色光G,Bは第1の色フィルタFTRで反射
される。
【0045】カラーホイール272で反射された光は、
第1のミラー276で反射された後、再度カラーホイー
ル272に入射する。図5においては、第1の色フィル
タFTRで反射された色光G,Bは、第2の色フィルタ
FTGに入射している。このとき、緑色光Gのみが第2
の色フィルタFTGを透過し、青色光Bは第2の色フィ
ルタFTGで反射される。第2の色フィルタFTGで反
射された青色光Bは、第2のミラー278でそのまま反
射される。
【0046】このようにしても、光源部100から射出
された光から、3つの分割色光DL1〜DL3を生成す
ることができる。なお、図5に示すように1つのカラー
ホイール272を用いた場合にも、第1ないし第3の分
割色光DL1〜DL3は、互いにほぼ平行な光として、
カラーホイール272およびミラー278から出力され
る。
【0047】図6は、分割色光生成部200の第2の変
形例を示す説明図である。ただし、図6では、図3の2
つのカラーホイール202,204およびミラー206
に相当する部分のみが図示されている。この分割色光生
成部200では、略中空円柱状(ドラム状)のカラーホ
イール282と2つのミラー286,288が用いられ
ている。このカラーホイール282では、その円柱面に
図3,図5と異なる3つの反射型色フィルタFRR,F
RG,FRBが形成されている。第1の色フィルタFR
Rは、赤色光Rのみを反射し、他の色光G,Bを透過す
る機能を有している。同様に、第2および第3の色フィ
ルタFRG,FRBは、それぞれ緑色光G、青色光Bを
反射し、他の色光を透過する機能を有している。
【0048】光源部100から射出された3色の色光
R,G,Bを含む光は、カラーホイール282の回転軸
(図示せず)と垂直で、かつ、回転軸を通らない方向に
向かってカラーホイール282に入射する。図6の状態
では、第1の色フィルタFRRに入射している。この場
合には、赤色光Rのみが第1の色フィルタFRRで反射
され、他の色光G,Bは第1の色フィルタFRRを透過
する。第1の色フィルタFRRで反射された赤色光R
は、第1のミラー286で反射される。
【0049】第1の色フィルタFRRを透過した色光
G,Bは、第2の色フィルタFRBに入射する。このと
き、2つの色光G,Bのうち、青色光Bが第2の色フィ
ルタFRBで反射され、緑色光Gが第3の色フィルタF
RBを透過する。
【0050】第2の色フィルタFRBで反射された青色
光Bは、第3の色フィルタFRGに入射する。このと
き、青色光Bは、第3の色フィルタFRGを透過する。
透過した緑色光Gは、第2のミラー288でそのまま反
射される。
【0051】このようにしても、光源部100から射出
された光から、3つの分割色光DL1〜DL3を生成す
ることができる。なお、図6に示す場合にも、第1ない
し第3の分割色光DL1〜DL3は、互いにほぼ平行な
光としてカラーホイール282および2つのミラー28
6,288から出力されている。
【0052】ところで、液晶パネル300に入射させる
光はできるだけ平行な光であることが好ましい。図2で
は、図示の便宜上、各分割色光DL1〜DL3は、液晶
パネル300のパネル面に対してかなり大きな入射角度
で入射しているが、実際には、各レンズ232,23
4,236と液晶パネル300との間隔を大きくする等
の処置により、ほぼ平行な光として入射される。
【0053】図7は、投写型表示装置の変形例を示す説
明図である。この装置は、図2に示す装置とほぼ同じで
あるが、分割色光生成部200の光射出側に3つの平行
化レンズ342,344,346が設けられている点が
異なる。このように、3つの平行化レンズ342,34
4,346を設けることにより、液晶パネル300に入
射する光を略平行光とすることができる。なお、この装
置の平行化レンズとしては、例えば、シリンドリカルレ
ンズを用いることができる。
【0054】また、この装置においては、3つの平行化
レンズ342,344,346の2つの境界位置に、境
界から光入射側に向かって2つの遮光板352,354
が設けられている。この遮光板352,354によっ
て、1つの平行化レンズに隣り合う2種類の分割色光が
重なって入射するのを防ぐことができる。
【0055】上記のように、図7の装置では、ほぼ平行
な分割色光DL1〜DL3が液晶パネル300に入射す
るので、各区分領域CA1〜CA3に他の分割色光が入
射する恐れが少ない。なお、図7では省略されている
が、図2に示すような遮光板310を液晶パネル300
の光入射面側に設けるようにしてもよい。
【0056】上記の図2,図7に示す装置においては、
いずれも液晶パネル300が1つのみ使用されている
が、液晶パネルを2つ用いて投写型表示装置を構成して
もよい。
【0057】図8は、液晶パネルを2つ用いた装置の構
成示す説明図である。ただし、図8では、2つの液晶パ
ネル302,304と、合成プリズム390と、投写光
学系400のみが示されている。2つの液晶パネル30
2,304は、図7に示すような2組の光学系の液晶パ
ネルであり、他の部分の図示は省略されている。
【0058】合成プリズム390は、2つの液晶パネル
302,304から射出された画像光を合成する機能を
有しており、例えば、周知の偏光ビームスプリッタを用
いることができる。合成プリズム390では、2つの三
角プリズムの界面に誘電体多層膜390fが形成されて
いる。この誘電体多層膜390fは、p偏光光を透過
し、s偏光光を反射する特性を有する。したがって、図
8に示すように、第1の液晶パネル302からp偏光光
の画像光を射出し、第2の液晶パネルからs偏光光の画
像光を射出すれば、合成プリズム390によって2つの
画像光をうまく合成することができる。
【0059】図8に示すような合成プリズム390を用
いれば、図2あるいは図7に示すような光源部100か
ら液晶パネル300までの光学系を2組用いることがで
きるので、投写光学系400によって投写される画像光
の輝度を大きくすることが可能である。なお、図8にお
いて、液晶パネル302,304に入射する分割色光D
L1〜DL3は、p偏光光とs偏光光との双方を含む光
であるが、各組の光源部から射出されるすべての光の偏
光方向を偏光変換して1種類の直線偏光に揃えておくこ
とにより、さらに、画像光の輝度を大きくすることが可
能である。例えば、液晶パネル302,304を通過す
る際に偏光方向が90度回転する場合には、図8の第1
の液晶パネル302用の第1の光源部から射出されるす
べての光をs偏光光とし、第2の液晶パネル304用の
第2の光源部から射出されるすべての光をp偏光光とす
ればよい。なお、上記の偏光変換は、偏光ビームスプリ
ッタとミラーとの組み合わせにより実現可能である。
【0060】なお、図8においては、合成プリズム39
0を用いて、2つの液晶パネルに形成される2つの画像
光が合成されているが、2つの画像光は、レンズ等を用
いて合成するようにしてもよい。
【0061】B.投写型表示装置の電気的構成:図9
は、図2,図7に示す投写型表示装置の電気的構成を示
すブロック図である。この装置には、CPU600と、
ビデオデコーダ610と、同期分離回路620と、AD
変換部622と、ビデオプロセッサ630と、2組のフ
レームメモリユニット640,642と、駆動部650
と、液晶パネル300と、モータ制御部660と、モー
タ210とが備えられている。モータ210と液晶パネ
ル300は、図2,図7に示すものと同じである。CP
U600とビデオプロセッサ630とは、バス600a
を介して接続されている。また、バス600aには、モ
ータ670を制御するためのモータ制御部660が接続
されている。
【0062】ビデオデコーダ610には、ビデオレコー
ダやテレビなどから出力されたアナログ画像信号AV1
が入力される。アナログ画像信号AV1は、輝度信号と
色信号と同期信号とが重畳された信号である。ビデオデ
コーダ610は、入力されたアナログ画像信号AV1か
ら、R,G,Bの3色のデジタル色信号DR1,DG
1,DB1で構成されるデジタル画像信号DV1を生成
して出力するとともに、垂直および水平同期信号VSY
NC1,HSYNC1を分離して出力する。なお、出力
されたデジタル画像信号DV1と2つの同期信号VSY
NC1,HSYNC1とは、ビデオプロセッサ630に
入力される。
【0063】一方、同期分離回路620には、パーソナ
ルコンピュータから出力されたアナログ画像信号AV2
が入力される。アナログ画像信号AV2は、アナログ色
信号と垂直および水平同期信号とを含んでいる。同期分
離回路620は、アナログ画像信号AV2から垂直およ
び水平同期信号VSYNC2,HSYNC2と、3色の
色信号で構成されるアナログ色信号AV2’とを分離し
て出力する。アナログ色信号AV2’はAD変換部62
2に入力される。
【0064】AD変換部622は、3つのAD変換器を
含んでいる。AD変換部622は、アナログ色信号AV
2’に含まれる3色の色信号のそれぞれを順次AD変換
して、3色のデジタル色信号DR2,DG2,DB2で
構成されるデジタル画像信号DV2を出力する。デジタ
ル画像信号DV2と2つの同期信号VSYNC2,HS
YNC2とは、ビデオプロセッサ630に入力される。
なお、AD変換部622におけるアナログ色信号AV
2’のAD変換は、ビデオプロセッサ630から出力さ
れるドットクロック信号DCLK(後述する)に従って
実行される。
【0065】ビデオプロセッサ630は、入力されたデ
ジタル画像信号DV1,DV2に基づいて、液晶パネル
300に供給するための画像データを生成する。
【0066】図10は、ビデオプロセッサ630の内部
構成の一例を示す説明図である。ビデオプロセッサ63
0は、サンプリングクロック生成部631と、データセ
レクタ632と、制御部634と、マルチプレクサユニ
ット636と、書込・読出制御部638とを備えてい
る。制御部634は、バス600aを介してCPU60
0と接続されており、CPU600からの指示に基づい
てビデオプロセッサ630内の各部を制御する。
【0067】サンプリングクロック生成部631には、
図9のビデオデコーダ610から出力された第1の同期
信号VSYNC1,HSYNC1と、同期分離回路62
0から出力された第2の同期信号VSYNC2,HSY
NC2とが入力されている。サンプリングクロック生成
部631は、制御部634から供給される制御信号CT
RSに基づいて、第1および第2の同期信号のいずれか
一方を選択し、選択された同期信号に基づいてサンプリ
ングクロック信号SCLKを生成する。生成されたサン
プリングクロック信号SCLKは制御部634に入力さ
れ、制御部634におけるビデオプロセッサ630内の
各部の制御に利用される。また、サンプリングクロック
生成部631は、第2の同期信号VSYNC2,HSY
NC2が選択された場合には、AD変換部622に供給
するためのドットクロック信号DCLKを出力する。
【0068】データセレクタ632には、2つのデジタ
ル画像信号DV1,DV2が入力されている。データセ
レクタ632は、制御部634から供給されるセレクト
信号SELに基づいていずれか一方を選択し、デジタル
画像信号DVを出力する。選択されたデジタル画像信号
DVには、3色のデジタル色信号(以下、「色成分デー
タ」と呼ぶ)DR,DG,DBが含まれている。
【0069】マルチプレクサユニット636は、入力さ
れた3つの色成分データDR,DG,DBを後述するよ
うに分配して、3つの組替え画像データF1,F2,F
3を生成する機能を有している。なお、マルチプレクサ
ユニット636は、制御部634から供給されるスイッ
チ信号SWに従って制御される。
【0070】図11は、マルチプレクサユニット636
の処理を示すタイミングチャートである。図11(A)
〜(C)は、それぞれマルチプレクサユニット636に
入力される色成分データDR,DG,DBを示してい
る。各色成分データDR,DG,DBの1水平同期期間
(以下では、「1H期間」とも呼ぶ)内には、1水平ラ
インの画像の最左端から最右端までの画素に対応する色
成分データが順に並んでいる。したがって、例えば、図
11(A)に示す1H期間の色成分データDRは、1水
平ラインの画像の左側部分を表す分割色成分データDR
lと、1水平ラインの画像の中央部分を表す分割色成分
データDRcと、1水平ラインの画像の右側部分を表す
分割色成分データDRrとに区分できる。他のデジタル
色信号DG,DBについても同様である。
【0071】図11(D)は、マルチプレクサユニット
636に入力されるスイッチ信号SWを示している。ス
イッチ信号SWは、3つの信号値SW1,SW2,SW
3が1H期間毎に繰り返し現れる信号である。なお、各
信号値SW1〜SW3の出力期間は、1H期間のほぼ1
/3の期間である。マルチプレクサユニット636は、
このスイッチ信号SWに従って、入力された色成分デー
タDR,DG,DBに含まれる各分割色成分データを分
配し、3つの組替え画像データF1〜F3を出力する3
つのマルチプレクサ(図示せず)を備えている。
【0072】図11(E)〜(G)は、3つの組替え画
像データF1,F2,F3を示している。図11(E)
に示す分配された第1の組替え画像データF1は、1H
期間毎に3色の分割色成分データを含んでいる。すなわ
ち、図示するように、組替え画像データF1は、その1
H期間に、1ラインの左側部分の赤色成分データを表す
分割色成分データDRlと、1ラインの中央部分の緑色
成分データを表す分割色成分データDGcと、1ライン
の右側部分の青色成分データを表す分割色成分データD
Brとを含んでいる。また、図11(F)に示す第2の
組替え画像データF2は、その1H期間に、1ラインの
左側部分の緑色成分データを表す分割色成分データDG
lと、1ラインの中央部分の青色成分データを表す分割
色成分データDBcと、1ラインの右側部分の赤色成分
データを表す分割色成分データDRrとを含んでいる。
図11(G)に示す組替え画像データF3についても同
様に、その1H期間に1ラインの画像をほぼ3等分した
際の3色の分割色成分データDBl,DRc,DGrを
含んでいる。次の1H期間では、2ライン目の画像が1
ライン目と同様に分配されている。
【0073】このようにして、1垂直同期期間(以下、
「1V期間」とも呼ぶ)内の各色成分データDR,D
G,DBに含まれる分割色成分データがそれぞれ分配さ
れることによって組み替えられ、1V期間の組替え画像
データF1〜F3を得ることができる。
【0074】図12は、マルチプレクサユニット636
に入力される3つの色成分データDR,DG,DBと、
マルチプレクサユニット636から出力される3つの組
替え画像データF1,F2,F3との関係を示す説明図
である。図12(A)〜(C)には、1V期間の3つの
色成分データDR,DG,DBがそれぞれ示されてい
る。図12(D)〜(F)には、1V期間の3つの組替
え画像データF1,F2,F3がそれぞれ示されてい
る。図示するように、各色成分データDR,DG,DB
は各水平ラインをほぼ3等分するように分割され、それ
ぞれの分割色成分データは、分配されて3つの組替え画
像データF1,F2,F3を構成する。
【0075】書込・読出制御部638には、マルチプレ
クサユニット636から出力された3種類の組替え画像
データF1〜F3が入力される。書込・読出制御部63
8は、1V期間の3つの組替え画像データF1〜F3で
構成される1フレーム分の画像データDTを、2組のフ
レームメモリユニット640,642(図9)に交互に
書き込む。
【0076】図9の2つのフレームメモリユニット64
0,642は、それぞれ3つのメモリプレーン640a
〜640c,642a〜642cから構成されている。
各メモリプレーンは、3つのデータ区分領域に区分され
ており、各区分領域には1V期間の各組替え画像データ
F1〜F3を構成する各分割色成分データが書き込まれ
る。なお、メモリプレーンの各データ区分領域は、実際
には区分されていないが、異なる色の色成分データにつ
いての3つの分割色成分データが書き込まれるので、本
明細書においてはこれを区分と呼んでいる。各メモリプ
レーンには、図12(d)〜(e)に示す3つの組替え
画像データF1〜F3がそれぞれ書き込まれる。例え
ば、第1のフレームメモリユニット640の第1のメモ
リプレーン640aには、第1の組替え画像データF1
が書き込まれる。同様に、第2のメモリプレーン640
bには第2の組替え画像データF2が書き込まれる。第
3のメモリプレーン640cには第3の組替え画像デー
タF3が書き込まれる。このとき、第2のフレームメモ
リユニット642の各メモリプレーン642a〜642
cには、次の1V期間の組替え画像データF1〜F3で
構成される1フレーム分の画像データDT’が書き込ま
れる。
【0077】また、書込・読出制御部638は、2つの
フレームメモリユニット640,642に書き込まれた
1フレーム分の画像データDT,DT’を交互に読み出
し、駆動部650(図9)に供給する。
【0078】なお、書込・読出制御部638の動作は、
制御部634から供給される書込制御信号CTRWと読
出制御信号CTRRとによって制御されている。制御部
634は、サンプリングクロック生成部631から入力
されるサンプリングクロック信号SCLKに応じた書込
制御信号CTRWを出力し、駆動部650から入力され
る同期信号VSYNC3,HSYNC3に応じた読出制
御信号CTRRを出力する。
【0079】上記の説明から分かるように、本実施例に
おけるビデオプロセッサ630および2つのフレームメ
モリユニット640,642が本発明の画像データ調整
部に相当する。また、本実施例におけるマルチプレクサ
ユニット636が本発明の組替えデータ分配部に相当す
る。
【0080】図9の駆動部650は、供給された1フレ
ーム分の画像データDTに従って液晶パネル300を駆
動する。ただし、1フレーム分の画像データDTとし
て、1V期間の3つの組替え画像データF1〜F3が含
まれるので、垂直同期信号VSYNC3の1V期間に、
入射する3種類の分割色光DL1〜DL3の循環的に変
化するそれぞれの色に応じた3つの組替え画像データF
1〜F3を順次供給して液晶パネル300を駆動する。
【0081】図13は、液晶パネル300の各区分領域
CA1〜CA3に供給される3つの組替え画像データF
1〜F3を示す説明図である。上記のように、これらの
組替え画像データF1〜F3は、1V期間にF1(図1
3(A)),F2(図13(B)),F3(図13
(C))の順に供給される。図13(A)は、第1の組
替え画像データF1が液晶パネル300に供給された際
の様子を示している。このとき、液晶パネル300の各
区分領域CA1〜CA3には、それぞれ赤色の分割色成
分データDRl、緑色の分割色成分データDGc、青色
の分割色成分データDBrが供給されている。図13
(B)は、第2の組替え画像データF2が液晶パネル3
00に供給された際の様子を示している。このとき、各
区分領域CA1〜CA3には、それぞれ緑色の分割色成
分データDGl、青色の分割色成分データDBc、赤色
の分割色成分データDRrが供給されている。図13
(C)についても、同様に、第3の組替え画像データF
3が液晶パネル300に供給された際の様子を示してい
る。
【0082】図13(A)〜(C)に示すように、液晶
パネル300に1V期間に3つの組替え画像データF1
〜F3を供給することにより、1フレーム分の画像デー
タDTを供給することができる。このように1フレーム
分の画像データDTが供給された各区分領域CA1〜C
A3に、順次、分割色光DL1〜DL3(図2,図7)
を入射させれば、液晶パネル300において、各分割色
成分データに応じた画像光が形成される。
【0083】ところで、各分割色光DL1〜DL3は、
前述のように、モータ210がカラーホイール202,
204(図2,図7)を回転させることによって生成さ
れる。モータ210の動作は、モータ制御部660から
出力される制御信号CTRMによって制御されている。
すなわち、モータ制御部660には、制御部634(図
10)およびバス600aを介して駆動部650から出
力された垂直同期信号VSYNC3が供給されている。
モータ制御部660は、入力された垂直同期信号VSY
NC3に基づいてモータ210を制御するための制御信
号CTRMを出力する。こうすれば、液晶パネル300
に順次供給される3つの組替え画像データF1〜F3の
切換タイミングに応じて、液晶パネル300の各区分領
域CA1〜CA3に3種類の分割色光DL1〜DL3を
うまく入射させることができる。
【0084】なお、上記においては、液晶パネル300
は、その長辺をほぼ3等分する3つの区分領域CA1〜
CA3に区分されているが、その短辺をほぼ3等分する
ように区分領域を設けてもよい。
【0085】図14は、液晶パネル300の短辺をほぼ
3等分した区分領域を設けた場合に、各区分領域CA
1’〜CA3’に供給される組替え画像データを示す説
明図である。この場合には、各区分領域CA1’〜CA
3’には異なる分割色成分データで構成される組替え画
像データG1〜G3が供給されている。
【0086】図15は、図14に示すように区分された
液晶パネル300に供給する組替え画像データG1〜G
3を生成する際のマルチプレクサユニット636の処理
を示すタイミングチャートである。図15(A)〜
(C)は、それぞれマルチプレクサユニット636に入
力される色成分データDR,DG,DBを示しており、
図11(A)〜(C)と同じデータである。各色成分デ
ータDR,DG,DBの1V期間には、1フレームを構
成する複数の水平ラインの色成分データが、画像の最上
端から最下端まで順に並んでいる。したがって、例え
ば、図11(A)に示す1V期間の色成分データDR
は、画像の上側部分を表す分割色成分データDRuと、
画像の中心部分を表す分割色成分データDRmと、画像
の下側部分を表す分割色成分データDRdとに区分でき
る。他のデジタル色信号DG,DBについても同様であ
る。
【0087】図15(D)は、マルチプレクサユニット
636に入力されるスイッチ信号SW’を示している。
スイッチ信号SW’は、3つの信号値SW1’,SW
2’,SW3’が1V期間毎に繰り返し現れる信号であ
る。なお、各信号値SW1’〜SW3’の出力期間は、
1V期間のほぼ1/3の期間である。マルチプレクサユ
ニット636は、このスイッチ信号SW’に従って、1
V期間の各色成分データDR,DG,DBに含まれる分
割色成分データを分配し、3つの組替え画像データG1
〜G3を出力する。
【0088】図15(E)〜(G)は、3つの組替え画
像データG1,G2,G3を示している。図15(E)
に示す分配された第1の組替え画像データG1は、1V
期間に3色の分割色成分データを含んでいる。すなわ
ち、第1の組替え画像データG1は、その1V期間に、
画像の上側部分の赤色成分データを表す分割色成分デー
タDRuと、画像の中心部分の緑色成分データを表す分
割色成分データDGmと、画像の下側部分の青色成分デ
ータを表す分割色成分データDBdとを含んでいる。ま
た、図15(F)に示す第2の組替え画像データG2
は、その1V期間に、画像の上側部分の緑色成分データ
を表す分割色成分データDGuと、画像の中心部分の青
色成分データを表す分割色成分データDBmと、画像の
下側部分の赤色のデータを表す分割色成分データDRd
とを含んでいる。図15(G)に示す組替え画像データ
G3についても同様に、その1V期間に画像をほぼ3等
分した3色の分割色成分データDBu,DRm,DGd
を含んでいる。
【0089】上記のように、順次、1V期間内の各色成
分データDR,DG,DBに含まれる分割色成分データ
をそれぞれ分配することによって、1V期間の組替え画
像データG1〜G3を得ることができる。これにより、
図14に示すように、液晶パネル300の短辺をほぼ3
等分するように3つの区分領域CA1’〜CA3’を設
けた場合にも、各区分領域に応じた組替え画像データG
1〜G3(図15(E)〜(G))を供給することがで
きる。上記の説明から分かるように、この組替え画像デ
ータG1〜G3は、スイッチ信号SW’の周期のみを変
更することによって容易に生成することができる。な
お、この場合には、図2,図7に示す光学系の配置は、
液晶パネル300の区分領域CA1’〜CA3’に応じ
て変更すればよい。
【0090】以上、説明したように、本実施例において
は、分割色光生成部において、光源部から射出された光
から3種類の分割色光を生成している。また、液晶パネ
ルにおいては、3種類の分割色光に応じた画像光を形成
するために、画像光形成領域が3つの区分領域に区分さ
れており、各区分領域に適した組替え画像データが供給
される。これにより、光源部から射出された光に含まれ
る色光をすべて用いることができるので、光源部から射
出された光を有効に利用して投写型表示装置を構成する
ことが可能となる。
【0091】なお、この発明は上記の実施例や実施形態
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能であり、
例えば以下のような変形も可能である。
【0092】(1)上記実施例では、電気光学装置とし
て、液晶パネル300(図2,図7)を用いているが、
これに代えてマイクロミラー型光変調装置を用いるよう
にしてもよい。なお、マイクロミラー型光変調装置は、
アレイ状に配置された微少な鏡の傾きを制御することに
より、光束を変調して画像光を生成する装置である。マ
イクロミラー型光変調装置としては、例えば、DMD
(デジタル・マイクロミラー・デバイス)(TI社の商
標)を用いることができる。本発明の電気光学装置とし
ては、一般に、画像信号を画像光に変換する種々の装置
を利用することができる。
【0093】(2)上記実施例(図2,図7)では、液
晶パネル300の各区分領域CA1〜CA3に入射させ
る光線束の形状を決定するための3つのスリット22
2,224,226を、各分割色光DL1〜DL3が生
成された後で用いているが、スリットは各分割色光DL
1〜DL3を生成する前に用いてもよい。例えば、光源
部100から光が射出される位置にスリットを配置して
もよい。この場合には、スリットを1つ用いるだけで済
むという利点がある。
【0094】(3)また、上記実施例(図2,図7)で
は、3つのスリット222,224,226を用いて、
液晶パネル300の各区分領域CA1〜CA3に入射さ
せる光線束の形状を決定しているが、3つのスリットに
代えて、水平方向拡大レンズ232,234,236上
にマスクを設けるようにしてもよい。
【0095】(4)上記実施例では、図9,図10に示
すように、マルチプレクサユニット636で各組替え画
像データF1〜F3を生成した後に、組替え画像データ
F1〜F3を2組のフレームメモリユニット640,6
42に書き込んでいるが、駆動部650の直前で各組替
え画像データF1〜F3を生成するようにしてもよい。
この場合には、図10において、マルチプレクサユニッ
ト636と書込・読出制御部638との順番を入れ替え
ればよい。すなわち、書込・読出制御部638に入力さ
れる色成分データDG,DB,DRをそのまま2組のフ
レームメモリユニット640,642に書き込み、読み
出す際にマルチプレクサユニット636において組替え
画像データF1〜F3を生成するようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の単板式の投写型表示装置の一例を示す説
明図。
【図2】本発明の実施例としての投写型表示装置の光学
系の概略を示す説明図。
【図3】分割色光生成部200の機能を示す説明図。
【図4】種々の遮光板を示す説明図。
【図5】分割色光生成部200の第1の変形例を示す説
明図。
【図6】分割色光生成部200の第2の変形例を示す説
明図。
【図7】投写型表示装置の変形例を示す説明図。
【図8】液晶パネルを2つ用いた装置の構成を示す説明
図。
【図9】図2,図7に示す投写型表示装置の電気的構成
を示すブロック図。
【図10】ビデオプロセッサ630の内部構成の一例を
示す説明図。
【図11】マルチプレクサユニット636の処理を示す
タイミングチャート。
【図12】マルチプレクサユニット636に入力される
3つの色成分データDR,DG,DBと、マルチプレク
サユニット636から出力される3つの組替え画像デー
タF1,F2,F3との関係を示す説明図。
【図13】液晶パネル300の各区分領域CA1〜CA
3に供給される3つの組替え画像データF1〜F3を示
す説明図。
【図14】液晶パネル300の短辺をほぼ3等分した区
分領域を設けた場合に、各区分領域CA1’〜CA3’
に供給される組替え画像データを示す説明図。
【図15】図14に示すように区分された液晶パネル3
00に供給する組替え画像データG1〜G3を生成する
際のマルチプレクサユニット636の処理を示すタイミ
ングチャート。
【符号の説明】
100…光源部 102…ランプ 104…リフレクタ 110…光源 120…集束レンズ系 200…分割色光生成部 202,204…カラーホイール 206…ミラー 210…モータ 210a…回転軸 212,214,216…垂直方向拡大レンズ 222,224,226…スリット 232,234,236…水平方向拡大レンズ 272…カラーホイール 276,278…ミラー 282…カラーホイール 286,288…ミラー 300…液晶パネル 302,304…液晶パネル 310…遮光板 342,344,346…平行化レンズ 352,354…遮光板 390…合成プリズム 400…投写光学系 420…スクリーン 600…CPU 600a…バス 610…ビデオデコーダ 620…同期分離回路 622…AD変換部 630…ビデオプロセッサ 631…サンプリングクロック生成部 632…データセレクタ 634…制御部 636…マルチプレクサユニット 638…書込・読出制御部 640,642…フレームメモリユニット 640a〜640c,642a〜642c…メモリプレ
ーン 650…駆動部 660…モータ制御部 670…モータ 900…光源 910,930…レンズ 920…カラーホイール 922…モータ 950…液晶パネル 980…スクリーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA13 HA06 HA12 HA21 HA24 HA28 MA06 5C060 BA04 BA09 BC01 DA04 EA00 GA01 GB01 GB06 HB26 HC01 HC17 HC20 HC22 JA11 JB06 5G435 AA00 AA04 BB12 BB17 CC12 DD02 DD05 FF03 FF05 FF07 FF13 GG01 GG02 GG03 GG08 GG12 GG13 GG28 GG46 LL15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投写型表示装置であって、 光源部と、 前記光源部から射出される光源光を3種類の分割色光に
    分割し、この際、前記3種類の分割色光のそれぞれの色
    が、それぞれ循環的に3色に変化するとともに互いに異
    なる色となるように前記3種類の分割色光を生成する分
    割色光生成部と、 前記分割色光生成部から射出される前記3種類の分割色
    光から、画像を表示するための画像光を形成する電気光
    学装置と、 前記画像光をスクリーンに投写して画像を表示させるた
    めの投写光学系と、を備え、 前記電気光学装置は、 前記画像光を形成するための画像光形成領域を備え、 前記画像光形成領域は前記3種類の分割色光のそれぞれ
    が入射する3つの区分領域に区分されている、ことを特
    徴とする投写型表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の投写型表示装置であっ
    て、 前記分割色光生成部は、 3種類の色フィルタが形成された回転可能な略円板状の
    第1および第2のカラーホイールを備え、 前記光源光は、前記第1のカラーホイールを照射した後
    に前記第2のカラーホイールを照射することにより前記
    3種類の分割色光に分割され、 前記第1および第2のカラーホイールが回転することに
    より、前記3種類の分割色光のそれぞれの色がそれぞれ
    循環的に3色に変化する、投写型表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の投写型表示装置であっ
    て、 前記第2のカラーホイールの回転軸は第1のカラーホイ
    ールの回転軸と同じである、投写型表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の投写型表示装置であっ
    て、 前記分割色光生成部は、 3種類の色フィルタが形成された回転可能なカラーホイ
    ールを備え、 前記光源光は、前記カラーホイールの1つの色フィルタ
    を照射した後に他の1つの色フィルタを照射することに
    より前記3種類の分割色光に分割され、 前記カラーホイールが回転することにより、前記3種類
    の分割色光のそれぞれの色がそれぞれ循環的に3色に変
    化する、投写型表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の投
    写型表示装置であって、さらに、 前記電気光学装置の前記3つの区分領域に応じた前記画
    像データを調整するための画像データ調整部と、 前記画像データ調整部から入力される前記画像データに
    基づいて前記電気光学装置を駆動するための駆動部と、
    を備え、 前記画像データ調整部は、 入力される1フレーム分の元画像データを構成する3色
    の色成分データのそれぞれを前記3つの区分領域と対応
    するようにそれぞれ3つの分割色成分データに分割し、
    各色成分データのそれぞれ3つの分割色成分データを組
    み替えることにより、前記3種類の分割色光の色の配列
    が異なる3つの状態に対応した3組の組替え画像データ
    を生成する組替えデータ分配部を備える、投写型表示装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の投写型表示装置であっ
    て、 前記画像データ調整部は、さらに、 3つのメモリプレーンを含むフレームメモリユニットを
    備え、 前記3つのメモリプレーンのそれぞれは前記3つの区分
    領域に対応した3つのデータ区分領域に区分されてお
    り、 前記3つのデータ区分領域には、1組の前記組替え画像
    データを構成する3つの前記分割色成分データがそれぞ
    れ書き込まれ、 前記3つのメモリプレーンに書き込まれた前記3組の組
    替え画像データが、前記3種類の分割色光の色の配列が
    異なる3つの状態に応じて順次読み出されて前記駆動部
    に出力される、投写型表示装置。
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