JP2000198816A - 芳香族系ポリマ―のスルホン化物の製造方法および芳香族系ポリマ―のスルホン化物を含む帯電防止剤 - Google Patents

芳香族系ポリマ―のスルホン化物の製造方法および芳香族系ポリマ―のスルホン化物を含む帯電防止剤

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JP2000198816A JP11000951A JP95199A JP2000198816A JP 2000198816 A JP2000198816 A JP 2000198816A JP 11000951 A JP11000951 A JP 11000951A JP 95199 A JP95199 A JP 95199A JP 2000198816 A JP2000198816 A JP 2000198816A
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正典 小松
Takeshi Yamada
剛 山田
So Shigematsu
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
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    • C08F8/36Sulfonation; Sulfation

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スルホン化度が低くかつ均一であって、樹脂
用添加剤として有用なスルホン化物を効率よく得ること
の可能な、芳香族系ポリマーのスルホン化物の製造方法
を提供する。 【解決手段】 (1)芳香族系ポリマーと、スルホン化
剤の0.2〜2.0倍モルの量の1種または2種以上の
ルイス塩基とを、ハロゲン化炭化水素溶媒に溶解する工
程、および(2)得られた溶液に、芳香族系ポリマーの
芳香族モノマー単位あたり0.05〜1.0倍モルの量
のスルホン化剤を添加する工程を含む、スルホン化度が
60%以下である芳香族系ポリマーのスルホン化物の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族系ポリマー
のスルホン化物の製造方法、および芳香族系ポリマーの
スルホン化物を含む帯電防止剤に関する。特に、本発明
は、樹脂用の内部帯電防止剤などの添加剤として使用す
るのに好適な、芳香族系ポリマーのスルホン化物の製造
方法、および、特定のスルホン化度を有する芳香族系ポ
リマーのスルホン化物を含む、樹脂用内部帯電防止剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族系ポリマーのスルホン化物は、樹
脂用の添加剤として有用である。この場合、芳香族系ポ
リマーのスルホン化物を樹脂用の添加剤として使用する
には、スルホン化物と樹脂との間に相溶性があることが
要求される。芳香族系ポリマーのスルホン化方法とし
て、例えば、特開昭62−174205号公報には、特
定の攪拌機を用い、剪断力が0.08〜1.5〔N/c
2 〕となる条件下で、スルホン化剤とポリスチレンと
をハロゲン化炭化水素溶媒中で反応させることなどを特
徴とする、ポリスチレンのスルホン化方法が開示されて
いる。また、特開平8−253529号公報には、被ス
ルホン化剤、スルホン化剤および溶媒からなるスルホン
化原料内部に所定の剪断力が作用するように原料を反応
器中で攪拌して得られたスルホン化反応生成物の一部
を、再び反応器に導入することなどを特徴とする、ポリ
スチレンなどのポリマーのスルホン化方法が開示されて
いる。これらの方法は、スルホン化剤の反応性が高いこ
とから、スルホン化物の反応収率が高くなるという利点
がある。しかしながら、スルホン化度の低いスルホン化
物を得ることを目的とする場合には、スルホン化剤の使
用量を少なくしても、生成物はスルホン化度の極めて高
いポリマーのスルホン化物と未反応のポリマーとの混合
物となってしまい、スルホン化度が低くかつ均一である
ものを得ることは困難であった。
【0003】また、特開平8−27222号公報には、
重量平均分子量2,000〜100,000でありかつ
分子量分布が2.0〜2.8である水溶性スチレン系重
合体のスルホン化物からなる分散剤が開示されており、
さらに、特開平8−27223号公報には、スチレン系
重合体と添加剤としてのエーテル化合物及び/又はカル
ボニル基含有化合物とを溶解してなるハロゲン化炭化水
素溶媒に、スルホン化剤を導入することを特徴とする、
分子量分布がシャープな水溶性スチレン系重合体のスル
ホン化物の製造方法が開示されている。しかしながら、
これらの方法は、得られるスルホン化物の分子量分布が
シャープであるという利点があるものの、添加剤の量が
少ないためその制御が困難であり、またスルホン化度の
低いポリマーのスルホン化物を得る方法を教示するもの
でもない。
【0004】さらに、特開平2−52032号公報に
は、脂肪族ジエン重合体を無水硫酸とジオキサンなどの
電子供与性化合物からなる錯体を用いてスルホン化する
ことによる分散剤の製造方法が開示されている。また、
特開平2−227403号公報には、脂肪族ジエン系重
合体をスルホン化する方法において、無水硫酸とN,N
−ジメチルホルムアミドなどの電子供与性化合物との錯
体を使用することが開示されている。しかしながら、こ
れらの方法によれば、まず無水硫酸と電子供与性化合物
とを反応させて錯体を形成し、得られた錯体を回収し、
更にバッチ処理により重合体のスルホン化を行なう必要
があるため、作業工程が煩雑となり、製造装置も大型の
ものとなってしまうという問題がある。以上のとおり、
スルホン化度が低くかつ均一な芳香族系ポリマーのスル
ホン化物を効率よく製造することが可能な方法は得られ
ていないのが現状であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、スルホン化度が低くかつ均一であって、樹脂用添加
剤として有用なスルホン化物を効率よく得ることの可能
な、芳香族系ポリマーのスルホン化物の製造方法を提供
することを目的とする。本発明はまた、低スルホン化度
の芳香族系ポリマーのスルホン化物を含む、樹脂用内部
帯電防止剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、芳香族系
ポリマーのスルホン化物を樹脂用の添加剤として使用す
る場合に、スルホン化物のスルホン化度が60%を越え
るような高いものである場合には、スルホン化物の極性
が高すぎることに起因して、スルホン化物と樹脂との間
の相溶性が低くなるという知見に基づいて、上記の目的
を達成するために鋭意検討した結果、芳香族系ポリマー
をハロゲン化炭化水素溶媒中でスルホン化剤によりスル
ホン化するにあたり、特定量のルイス塩基を使用するこ
とにより、スルホン化度が60%以下と低くかつ均一な
芳香族系ポリマーのスルホン化物を得ることができるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明
は、(1)芳香族系ポリマーと、スルホン化剤の0.2
〜2.0倍モルの量の1種または2種以上のルイス塩基
とを、ハロゲン化炭化水素溶媒に溶解する工程、および
(2)得られた溶液に、芳香族系ポリマーの芳香族モノ
マー単位あたり0.05〜1.0倍モルの量のスルホン
化剤を添加する工程を含む、スルホン化度が60%以下
である芳香族系ポリマーのスルホン化物の製造方法を提
供する。本発明はまた、スルホン化度が5〜60%であ
る芳香族系ポリマーのスルホン化物を含むことを特徴と
する、樹脂用内部帯電防止剤を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の方法においては、芳香族
系ポリマーとして、芳香族モノマー単位を構成成分とす
る任意のポリマーを使用することができる。芳香族系ポ
リマーの例としては、ポリスチレン、ポリα−メチルス
チレン、スチレン/α−メチルスチレンコポリマー、ス
チレン/ブタジエンコポリマー、スチレン/イソプレン
コポリマー、スチレン/アクリル酸またはアクリル酸エ
ステルコポリマー、スチレン/マレイン酸コポリマー等
の、芳香族モノマー単位を構成成分とする任意のポリマ
ーを挙げることができる。この場合、本発明で使用する
芳香族系ポリマーは単独のものであってもよく、あるい
は2種以上を混合したものであってもよい。また、芳香
族系ポリマーの重量平均分子量は、ポリマーの粘度やオ
リゴマーの含有率によるスルホン化反応への影響の観点
から、1,000〜1,000,000、好ましくは
1,000〜500,000、より好ましくは1,00
0〜300,000である。
【0008】本発明の方法で使用するルイス塩基の例と
しては、特に限定されるものではないが、ジオキサン、
ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル化合物、ジメチルアニリン、トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリ
ジン、ピペラジン等のアミン系化合物の他、ジメチルホ
ルムアミド、チオキサン、モルホリン、パルミチン酸エ
チル、アセトフェノン、安息香酸、リン酸トリエチル等
を挙げることができる。これらのうち、ジオキサン、ジ
ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルム
アミド、安息香酸が特に好ましい。本発明の方法におい
ては、ルイス塩基の使用量は、スルホン化剤の0.2〜
2.0倍モルの量であり、スルホン化剤の0.4〜1.
8倍モルの量であるのが好ましく、さらに好ましくはス
ルホン化剤の0.5〜1.5倍モルの量である。ルイス
塩基は単独のものであってもよく、あるいは2種以上を
混合したものであってもよい。
【0009】本発明の方法で使用するハロゲン化炭化水
素溶媒としては、スルホン化剤に不活性なものであれ
ば、特に限定されるものではないが、スルホン化剤の溶
媒への溶解性の観点から、炭素数1〜2の脂肪族ハロゲ
ン化炭化水素が好ましく用いられる。このようなハロゲ
ン化炭化水素の具体例としては、メチレンジクロリド、
ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、塩化エチ
ル、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,1,
2,2−テトラクロルエタン、クロロホルム、エチレン
ジブロミドなどが挙げられる。ハロゲン化炭化水素溶媒
の使用量は、溶媒中の芳香族系ポリマーの濃度が重量で
1〜40%、特に3〜25%となるような量であるのが
好ましい。
【0010】本発明の方法で使用するスルホン化剤とし
ては、芳香族系ポリマーをスルホン化することができる
ものであればよく、特に限定されるものではないが、無
水硫酸、発煙硫酸、濃硫酸等を挙げることができ、なか
でも無水硫酸が好ましい。スルホン化剤の使用量は、得
られる芳香族系ポリマーのスルホン化物のスルホン化度
が60%以下、好ましくは5〜60%となるような量で
ある必要があり、所望のスルホン化度を得、かつ副生成
物の形成を防止する観点から、芳香族系ポリマーの芳香
族モノマー単位あたり0.05〜1.0倍モルの量であ
るのが好ましく、さらに好ましくは0.1〜0.8倍モ
ルの量である。
【0011】スルホン化剤は、芳香族系ポリマーおよび
ルイス塩基を溶解したハロゲン化炭化水素溶媒に任意の
方法で導入してもよく、あるいはハロゲン化炭化水素溶
液と同時にガス状あるいは液状で連続的に供給してもよ
い。この場合、導入あるいは供給は、反応混合物に適当
な剪断力が作用するように、ミキサーなどを使用して攪
拌しながら行なうのが好ましい。スルホン化反応は、反
応の進行速度、および溶媒の飛散や芳香族系ポリマーの
分子内又は分子間架橋の発生などの問題の観点から、0
〜55℃、好ましくは10〜50℃の温度範囲で行なう
のが好適である。スルホン化反応槽中の反応混合物の滞
留時間は、反応温度にもよるが、通常2〜30分程度と
するのが好ましい。
【0012】本発明の方法においては、スルホン化反応
により得られた生成物をオーバーフローなどにより回収
した後に、熟成工程を行なうのが好ましい。熟成は、温
度10〜50℃において0.5〜2時間程度行なうのが
好ましい。スルホン化反応により得られた生成物を、所
望により上記熟成工程を行なった後に、中和、溶媒分離
することにより回収する。中和剤としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカ
リ金属水酸化物、メチルアミン、エチルアミン、ジメチ
ルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン等のア
ミン化合物、またはアンモニアなどを好適に使用するこ
とができる。本発明の方法により得られた生成物を、そ
のまま各種用途に使用することも可能であるが、必要に
応じて塩類等の副生物の除去を行なってもよい。また、
生成物を濃縮し、あるいは常法により乾燥して、製品と
することもできる。このようにして得られた製品は、樹
脂用の添加剤として有用である。
【0013】本発明の帯電防止剤は、スルホン化度が5
〜60%である芳香族系ポリマーのスルホン化物を含む
ことを特徴とする、樹脂用内部帯電防止剤である。芳香
族系ポリマーとしては、上記本発明の方法との関係で列
挙したものを使用することができるが、これらのうち、
ポリスチレン、スチレン/イソプレンコポリマー、スチ
レン/マレイン酸コポリマーが特に好ましい。本発明の
帯電防止剤を使用する樹脂としては、ポリエチレン(P
E)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、アクリル樹
脂、ポリスチレン(PS)樹脂、アクリロニトリル−ス
チレン共重合体(AS)樹脂、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)樹脂、ポリカーボネート
(PC)樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂
などを挙げることができる。本発明の帯電防止剤は、こ
れらの樹脂のうち特にABS樹脂、PET樹脂、PC樹
脂、PPE樹脂などの樹脂に使用する帯電防止剤として
有用である。本発明の帯電防止剤の使用量は、樹脂10
0重量部当たり0.1〜20重量部、好ましくは0.3
〜15重量部の量とするのが好適である。本発明の帯電
防止剤は、樹脂用の内部帯電防止剤であるため、たとえ
ば粉末状、ワックス状、ペースト状などの状態でペレッ
トまたは粉末状の樹脂とともに均一に混合して混合物を
得るか、または押出機などで該帯電防止剤を添加したコ
ンパウンドを調製した後に、該混合物またはコンパウン
ドを各種成形機に供給することにより成形を行なうなど
の方法により、本発明の帯電防止剤が樹脂の内部に練り
込まれるようにして使用するのが通常である。
【0014】
【発明の効果】本発明の方法によれば60%以下の範囲
でスルホン化度を制御することにより、低スルホン化度
で均一の芳香族系ポリマーのスルホン化物を簡易に製造
することが可能となる。また、本発明によれば、樹脂と
の相溶性が良好な内部帯電防止剤を得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例1 ポリスチレン(PS、分子量5,000)を1,2−ジ
クロロエタン(EDC)に溶解して、濃度11%の溶液
を調製した。この溶液に、スルホン化剤として使用する
無水硫酸のSO3 の量に対し等モルとなる量(ポリマー
のEDC溶液100gに対し3.7g)のジオキサンを
添加し、溶解した。得られた溶液および無水硫酸を、そ
れぞれ別のノズルを通して、ホモミックラインフローミ
キサーを装備しEDCを満たした内径が0.15mのス
ルホン化反応槽に、ミキサーの羽根直近に導入されるよ
うに供給した。この場合において、無水硫酸の供給速度
を、無水硫酸の量がスチレンユニットあたり0.4倍モ
ルとなるように設定した。また、スルホン化反応の反応
温度を20℃とし、反応槽内における反応混合物の滞留
時間を約10分として、オーバーフローにより反応生成
物を得た。得られた反応生成物を熟成槽に入れ、温度4
0℃で0.5時間熟成を行なった。これを水酸化カリウ
ム水溶液を用いてpH7に中和した後、水と溶媒をトッ
ピングして製品とした。得られた製品中のK2 SO4
をイオンクロマトグラフィーで測定した後、元素分析を
行なうことにより、製品である芳香族系ポリマーのスル
ホン化物の全芳香族ユニットに対するスルホン化度を算
出した。算出されたスルホン化度は34%であった。
【0016】実施例2 スチレン/無水マレイン酸=3/1のコポリマー(分子
量3,000)を1,2−ジクロロエタンに溶解して、
濃度15%の溶液を調製した。この溶液に、スルホン化
剤として使用する無水硫酸のSO3 の量に対し0.5倍
モルの量(ポリマーのEDC溶液100gに対し2.8
g)のジメチルホルムアミドを添加し、溶解した。無水
硫酸の供給速度を、無水硫酸の量がスチレンユニットあ
たり0.7倍モルとなるように設定したこと、および反
応温度を40℃としたことを除いて、実施例1の場合と
同様の方法によりスルホン化反応を行った。得られた反
応生成物を熟成槽に入れ、温度50℃で1時間熟成を行
なった。これを実施例1と同様の方法により製品とし、
スルホン化度を算出したところ、60%であった。
【0017】実施例3 スチレン/α−メチルスチレン=1/1のコポリマー
(分子量10,000)を四塩化炭素に溶解して、濃度
8%の溶液を調製した。この溶液に、スルホン化剤とし
て使用する無水硫酸のSO3 の量に対し2倍モルの量
(ポリマーのCCl 4 溶液100gに対し2.6g)の
アセトフェノンを添加し、溶解した。無水硫酸の供給速
度を、無水硫酸の量がスチレンユニットあたり0.15
倍モルとなるように設定したこと、および反応温度を1
5℃としたことを除いて、実施例1の場合と同様の方法
によりスルホン化反応を行った。得られた反応生成物を
熟成槽に入れ、温度15℃で2時間熟成を行なった。こ
れを実施例1と同様の方法により製品とし、スルホン化
度を算出したところ、8%であった。
【0018】実施例4 ポリスチレン(分子量200,000)をEDCに溶解
して、濃度3%の溶液を調製した。この溶液に、スルホ
ン化剤として使用する無水硫酸のSO3 の量に対し等モ
ルの量(ポリマーのEDC溶液100gに対し1.8
g)のジオキサンを添加し、溶解した。無水硫酸の供給
速度を、無水硫酸の量がスチレンユニットあたり0.7
倍モルとなるように設定したこと、および反応温度を1
5℃としたことを除いて、実施例1の場合と同様の方法
によりスルホン化反応を行った。得られた反応生成物を
熟成槽に入れ、温度35℃で2時間熟成を行なった。こ
れを実施例1と同様の方法により製品とし、スルホン化
度を算出したところ、59%であった。
【0019】比較例1 ポリスチレン(分子量8,000)をEDCに溶解し
て、濃度10%の溶液を調製した。この溶液に、スルホ
ン化剤として使用する無水硫酸のSO3 の量に対し0.
035倍モルの量(ポリマーのEDC溶液100gに対
し0.1g)のジエチルエーテルを添加し、以下実施例
1の場合と同様の方法により反応を行った。得られた生
成物は、未反応のポリスチレンを55%含んでいた。ま
た、反応したポリスチレンのスルホン化度は75%であ
った。
【0020】比較例2 ポリスチレン(分子量5,000)をEDCに溶解し
て、濃度10%の溶液を調製した。一方、ジオキサン8
0gに無水硫酸44gを添加して、あらかじめ錯体を形
成させた溶液を準備した。この錯体溶液を前記EDC溶
液に添加してスルホン化反応を行なうことを試みたが、
錯体溶液中に結晶が析出し、反応後すぐにノズルが閉塞
してしまった。このため、ポリスチレンとスルホン化剤
として使用する無水硫酸の供給モル比も変動してしま
い、その結果反応物中に多量の未反応物が存在してしま
った。
【0021】実施例5 実施例1で得られた芳香族系ポリマーのスルホン化物
を、ポリカーボネート100重量部に対して5重量部添
加し、300℃でロール練りした後、プレス成形して、
ポリカーボネート板を得た。このポリカーボネート板
を、25℃−60%RHおよび25℃−40%RHの雰
囲気下で24時間調湿した後、印加電圧500Vで電圧
を1分間印加した後の表面固有抵抗値を、ハイレスター
型抵抗測定装置を使用して測定した。対照として、芳香
族系ポリマーのスルホン化物を添加しないポリカーボネ
ート板を作成して、同様の測定を行なった。結果を以下
の表に示す。
【0022】
【表1】 表1 表面固有抵抗値(Ω) 25℃−60%RH 25℃−40%RH 実施例5 3×1012 9×1012 対 照 1016以上 1016以上
【0023】比較例3 実施例1で得られた芳香族系ポリマーのスルホン化物に
代えてスルホン化度が90%のポリスチレンスルホン酸
カリウムを使用したことを除いて、実施例5の場合と同
様の方法により、ポリカーボネート板を得、表面固有抵
抗値を測定した。得られたポリカーボネート板は、ポリ
スチレンスルホン酸カリウムがポリカーボネート中に均
一に混合されておらず、小粒子が不均一に分散した状態
のものであった。また、表面固有抵抗値は1016以上で
あり、ポリスチレンスルホン酸カリウムを添加すること
による帯電防止効果は全く認められなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重松 創 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BB031 BB121 BC031 BC061 BC122 BG001 BN151 CF061 CG001 CH071 FD102 4J100 AB02P AB03P AB03Q AJ02Q AJ09Q AS02Q AS03Q BA56H CA01 CA04 CA31 DA01 HA61 HB52 JA24

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルホン化度が60%以下である芳香族
    系ポリマーのスルホン化物の製造方法であって、(1)
    芳香族系ポリマーと、スルホン化剤の0.2〜2.0倍
    モルの量の1種または2種以上のルイス塩基とを、ハロ
    ゲン化炭化水素溶媒に溶解する工程、および(2)得ら
    れた溶液に、芳香族系ポリマーの芳香族モノマー単位あ
    たり0.05〜1.0倍モルの量のスルホン化剤を添加
    する工程を含む、前記方法。
  2. 【請求項2】 スルホン化度が5〜60%である芳香族
    系ポリマーのスルホン化物を含むことを特徴とする、樹
    脂用内部帯電防止剤。
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