JP2000198211A - インクジェット記録ヘッド用クリ―ニング装置、インクジェット記録ヘッド用クリ―ニング方法、インクジェット記録装置、およびワイパ― - Google Patents

インクジェット記録ヘッド用クリ―ニング装置、インクジェット記録ヘッド用クリ―ニング方法、インクジェット記録装置、およびワイパ―

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JP2000198211A
JP2000198211A JP11147288A JP14728899A JP2000198211A JP 2000198211 A JP2000198211 A JP 2000198211A JP 11147288 A JP11147288 A JP 11147288A JP 14728899 A JP14728899 A JP 14728899A JP 2000198211 A JP2000198211 A JP 2000198211A
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recording
jet recording
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Yoshitaka Okamura
美隆 岡村
Takeshi Yazawa
剛 矢澤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録ヘッドの側面部におけるインクの堆積を
防止することができるインクジェット記録ヘッド用クリ
ーニング装置、インクジェット記録ヘッド用クリーニン
グ方法、インクジェット記録装置、およびワイパーを提
供すること。 【解決手段】 記録ヘッド1と相対移動するシート状の
ゴム製ワイパー3に、記録ヘッド1の側面1a,1bと
対向するスリット3a,3bを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッド用クリーニング装置及び方法と、それに用いられる
ワイパー及びそれを備えたインクジェット記録装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に
基づいて、用紙やプラスチック薄板等の被記録材(記録
媒体)に画像を記録していくように構成されている。こ
のような記録装置は、記録方式により、インクジェット
式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等
に分けることができる。
【0003】例えば、シリアルタイプの記録装置の場合
は、被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉する方向
に、記録手段が主走査する。このシリアルタイプの記録
装置においては、被記録材を所定の記録位置にセットし
た後、被記録材に沿って主走査方向に移動するキャリッ
ジ上に搭載した記録手段によって、被記録材に1行分の
画像を記録する。その後に、被記録材の副走査方向への
所定量の送り(ピッチ搬送)を行い、その後に再び停止
した被記録材に対して、次の行の画像を記録する。この
ような動作を繰り返すことにより、被記録材全体に対し
ての記録が行われる。
【0004】一方、ラインタイプの記録装置の場合は、
記録手段を主走査せずに、被記録材の搬送方向の副走査
によって画像を記録する。このラインタイプの記録装置
においては、被記録材を所定の記録位置にセットした後
に、定位置の記録手段によって、一括して1行分の記録
を行う。その後、被記録材の副走査方向への所定量の送
り(ピッチ送り)を行い、さらに、次の行の記録を一括
して行う。このような動作を繰り返すことにより、被記
録材全体に対しての記録が行われる。
【0005】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)により被記録材に対してインクを吐出して記
録を行うものである。このようなインクジェット記録装
置においては、記録手段のコンパクト化が容易であり、
かつ高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙
に特別の処理を必要とせずに記録することができる。さ
らに、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式で
あるため騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用し
てカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有
している。中でも、被記録材の幅方向(紙幅方向)に多
数の吐出口を配列したラインタイプの記録ヘッドを使用
するラインタイプのインクジェット記録装置は、記録の
一層の高速化が可能である。
【0006】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録ヘッドの場合は、エッチ
ング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロセスを
経て、基盤上に製膜された電気熱変換体、電極、液路
壁、天板などを形成することができる。この結果、高密
度の液路配置(吐出口配置)を有する記録ヘッドを容易
に製造することができ、一層のコンパクト化を図ること
ができる。一方、被記録材の材質に対する要求も様々な
ものがある。近年では、通常の被記録材である紙や樹脂
薄板(OHP等)等のほかに、薄紙や加工紙(ファイリ
ング用のパンチ孔付き紙、ミシン目付き紙、任意な形状
の紙など)を使用することが要求されるようになってき
ている。
【0007】上述のインクジェット記録装置において
は、インクタンクからインクジェット記録ヘッドにいた
るインク供給系に、塵埃や気泡等の異物が混入すること
がある。インクジェット記録ヘッドに設けられた吐出口
に連通する液路は、一般に内径が数十ミクロン程度と小
さい。そのために、塵埃や気泡等の異物が液路に到達す
ると、それらが液路の内壁に付着してインクの流れを阻
害するおそれがある。この場合には、インクの吐出効率
を低下させたり、記録信号に対するインクの吐出応答性
を低下させ、甚だしい場合には、吐出口に目詰まりを引
き起こして、インクの吐出不能を含む吐出不良にいたら
しめることがある。また、インクジェット記録ヘッドの
液路にインクが充填されたままで、長時間インクの吐出
が行われなかった場合にも、インクの構成成分が増粘
し、それが液路に固着してインクの吐出不良を生じるこ
とがある。
【0008】また、インクジェット記録装置において、
インクジェット記録ヘッドのインク吐出口面にインク滴
や水滴、塵等の異物が付着する場合がある。この場合に
は、これらの付着物によって吐出されるインク滴が引っ
張られ、その吐出方向が偏向して、画像品位が低下する
ことがある。
【0009】そこで、これらの不都合を解消すべく、イ
ンクジェット記録装置においては、他の記録装置には見
られない固有の構成が設けられている。すなわち、液路
内のインクをクリーニングするための手段や、インク吐
出口面を良好な状態にするための手段を含む、吐出不良
の回復系が設けられる。
【0010】これら回復系による吐出不良の回復方法と
しては、例えば、液路内に新しくインクを導く方法があ
る。この方法の場合には、インクを吐出するためのエネ
ルギを発生する吐出エネルギー発生素子を駆動して、所
定のインク受容体に向けて、画像の記録に寄与しないイ
ンクを記録ヘッドから吐出させる方法(「予備吐出」ま
たは「空吐出」と称される)がある。また、インク供給
系を加圧したり、あるいはインク吐出口からインクを吸
引するなどして、液路に所定の圧力を作用させることに
より、吐出口からインクを強制的に排出させる方法
(「ポンピング」と称される)もある。
【0011】さらに、インクの吐出方向の偏向を予防す
べく、記録ヘッドのインク吐出口面をクリーニングする
方法として、インク吐出口面に摺接するワイピング部材
を用いる方法がある。この方法の場合は、ワイピング部
材と記録ヘッドを相対移動させることにより、吐出口付
近に付着したインク滴、塵等の異物をワイピングして払
拭する(「ワイピング」と称される)。
【0012】ワイピング部材としては、ウレタンゴム等
の弾性を持った部材が一般に用いられ、ワイピング部材
の性能は、材質や機械的な設定条件による。その性能を
常時維持するためには、ワイピング部材そのものの表面
を清浄にしておくのが好ましい。そのために、ワイピン
グ部材を吸収体等に押し当てることにより、ワイピング
でかきとられたインクを、その吸収体等に吸収させるク
リーニング機構が設けられていることが多い。
【0013】また、ワイピング部材によりかきとられた
インクがヘッド側面に回り込んだ場合には、次のような
問題が生じるおそれがある。すなわち、その回り込んだ
インクが増粘して堆積することにより、その増粘インク
が、被記録材の搬送手段としてのピンチローラ部に付着
し、給紙された被記録媒体を汚したり、また、記録ヘッ
ドの着脱の際に、記録ヘッドの外装およびユーザの手を
汚したりするおそれがある。さらに、記録ヘッドにおけ
る電気的なコンタクト面を汚して、信号線の導通を阻害
するなど、記録装置の動作に悪影響を及ぼす恐れもあ
る。
【0014】次に、より具体的な従来例として、インク
ジェット記録装置における記録ヘッドのクリーニング方
法について説明する。
【0015】例えば、記録ヘッドのノズル部分、つまり
インクの吐出口部分を弾性部材によりキャッピングした
後に、そのキャップ内の圧力を負圧にすることにより、
記録ヘッドのノズル部分に詰まったゴミや、増粘してし
まったインク等をノズル部分から除去する方法(以下、
「吸引回復」という)がある。また、記録ヘッドにイン
クを供給する経路内にポンプ手段を備え、そのポンプ手
段によってインクを記録ヘッドに送り込むことにより、
記録ヘッドのノズル部分に詰まったゴミや、増粘してし
まったインク等をノズル部分から押し出す方法(以下、
「加圧回復」という)がある。さらに、上記の吸引回復
や加圧回復の後に、記録ヘッドのフェイス面つまりイン
ク吐出口の形成面(インク吐出口面)に残ったインク滴
をきれいに除去するために、そのフェイス面に弾性部材
を押し付けてインク滴を拭き取る(以下、「ワイピン
グ」という)方法がある。このワイピング動作は、連続
した印字等の記録を行った時に、ノズルから吐出された
インクのミスト等が記録ヘッドのフェイス面に付着して
しまうことによる不具合を防ぐため、つまり、そのミス
トが成長してノズル部分にかかってしまって、インク滴
の吐出の妨げになるという不具合を防ぐために、所定時
間経過後に自動的に行うこともある。
【0016】通常、このようなワイピング動作をするワ
イピング手段としては、シート状のゴムで形成された弾
性部材が用いられている。その弾性部材は、記録装置の
形態に応じて、記録ヘッドのノズル列、つまり吐出口列
に対して直交する方向にワイピングしたり、ノズル列方
向にワイピングしたりする。さらには、ワイピング手段
の幅を記録ヘッドのフェイス面の幅に対して狭くした
り、またはフェイス面全域をワイピング可能なように、
ワイピング手段の幅をプリントヘッドのフェイス面の幅
よりも広くしたものがある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ワイピング手段にあっては、記録装置が長期間の印字等
の記録を続けたときに、そのワイピング手段に付着した
インクが増粘して、そのワイピング手段に堆積するおそ
れがある。また、記録ヘッドのフェイス面の幅よりもワ
イピング手段の幅が狭い場合には、ワイピング手段が当
接しないフェイス面上の部位にインクが堆積するおそれ
がある。また、記録ヘッドのフェイス面の幅よりもワイ
ピング手段の幅が広い場合には、増粘したインクがフェ
イス面の側面部に堆積したりする。ワイピング手段の当
接しないフェイス面上の部位にインクが堆積した場合に
は、記録用紙の挙動により、記録ヘッドと記録用紙がこ
すれてしまい、記録用紙が汚れてしまうおそれがある。
また、増粘したインクがフェイス面の側面部に堆積した
場合には、その堆積したインク量が多いと、そのインク
がピンチローラに付着して、そのインクが記録用紙に転
写してしまうおそれがある。
【0018】ワイピング手段にインクが堆積してしまう
という課題については、ワイピング手段をクリーニング
するワイパークリーナをさらに配置することによって対
処できる。すなわち、そのワイパークリーナによってワ
イピング手段を常にきれいな状態に保つことができる。
【0019】しかし、ワイピング手段の当接しない記録
ヘッドのフェイス面上の部位にインクが堆積する課題に
ついては、別な対策が必要である。それは、記録ヘッド
とワイピング手段との相対位置が変わらない限り、ワイ
ピング手段が当接しないフェイス面上の位置に増粘イン
クの堆積が発生してしまうからである。そこで、ワイピ
ング動作を行うときに、記録ヘッドとワイピング手段と
の相対位置を微妙にずらして、増粘インクの堆積を少し
でも減らすことが考えられる。さらには、記録ヘッドの
幅より広い幅のワイピング手段を別に備えて、フェイス
面上の増粘インクの堆積を防止することが考えられる。
しかし、フェイス面の側面部にインクが堆積してしまう
という問題の根本的な解決にはなっていなかった。
【0020】図29,図30は、記録ヘッドのフェイス
面の側部にインクが堆積した場合の課題を説明するため
の図である。
【0021】図29に示すように、キャリッジCに搭載
されるインクジェットヘッドH(111,112)にお
いて、記録ヘッドの側面21の上方には、記録ヘッドに
対する駆動信号を受けるための接点22を有した電気コ
ンタクト部23が配されている。一方、キャリッジCに
は、ヘッド(111,112)のそれぞれを受けるため
の装着部がある。それらの装着部の各々に配された電気
コンタクト部24,25は、ヘッド側の電気コンタクト
部23と接触することによって装置側の信号を伝達する
接点22Aを有している。なお、電気コンタクト部2
4,25は、装置本体の制御系と接続されている。ま
た、ヘッドHは、図29中の矢印のように開口から入り
込むようにして、キャリッジCに装着される。ここで、
ヘッドHの側面21には、ノズル面20をクリーニング
した際に回り込んでしまったインク堆積物Iが付着して
いる。
【0022】このようにインク堆積物Iが付着したヘッ
ドHを、図30に示すように、キャリッジCに対して着
脱した場合には、その装着あるいは抜脱時に、ヘッドH
の側面21のインク堆積物IがキャリッジCの電気コン
タクト部24,25と接触するおそれがある。インク堆
積物Iが電気コンタクト部24,25と接触した場合に
は、短絡などの事故を引き起こすことになり、ひいて
は、装置本体の制御系を破損させてしまうことにもなり
かねない。
【0023】本発明の他の目的は、記録ヘッドの側面部
におけるインクの堆積を防止することができるインクジ
ェット記録ヘッド用クリーニング装置、インクジェット
記録ヘッド用クリーニング方法、ワイパー、およびイン
クジェット記録装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録ヘッド用クリーニング装置は、インク吐出口からイ
ンクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドとの相対移
動によって、前記インク吐出口が位置する前記記録ヘッ
ドの吐出口面をクリーニングするクリーニング装置にお
いて、前記記録ヘッドの側面と対向する側面付着物除去
用部材を備え、前記記録ヘッドの側面は、前記記録ヘッ
ドと前記クリーニング装置との相対移動方向にほぼ沿っ
て延在し、かつ前記吐出口面の側縁に位置することを特
徴とする。
【0025】本発明のインクジェット記録ヘッド用クリ
ーニング方法は、インク吐出口からインクを吐出可能な
インクジェット記録ヘッドとの相対移動によって、前記
インク吐出口が位置する前記記録ヘッドの吐出口面をク
リーニングするクリーニング方法において、前記記録ヘ
ッドの前記吐出口面をクリーニングすると共に、前記吐
出口面の側縁に位置する側面に付着した付着物を除去す
ることを特徴とする。
【0026】本発明のインクジェット記録装置は、イン
ク吐出口からインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて、
被記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置に
おいて、前記記録ヘッドの側面と相対移動可能な側面付
着物除去用部材を備え、前記側面は、前記インク吐出口
が位置する吐出口面の側縁に位置することを特徴とす
る。
【0027】本発明のワイパーは、インク吐出口からイ
ンクを吐出可能な記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画
像を形成するインクジェット記録装置に備えられるワイ
パーであって、前記記録ヘッドの側面と相対移動可能な
側面付着物除去用部材を有し、前記側面は、前記インク
吐出口が位置する吐出口面の側縁に位置することを特徴
とする。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0029】以下の実施形態において、使用するインク
は、カーボンやインク性染料等の導電性を呈する色材を
有するか、もしくは、固着物や液体状で導電性を示すも
のである。記録ヘッドにおけるヘッド側面とは、キャリ
ッジもしくは記録ヘッドと、クリーニング部材との相対
的な移動方向に関して、側方に位置する面、つまり、そ
の相対的な移動方向にほぼ沿って位置する面の少なくと
も1つの面をいう。
【0030】また、このヘッド側面に付着して蓄積され
るインクの状態は、本発明者の知見によると、吐出口面
から側面に向かう付着範囲は3mm程度であり、側面か
らさらに側方に突出する高さは約2.1mm程度であっ
た。そのため、側方と対向する付着物除去用部材の長さ
は3mm以上あることが好ましく、その部材は、吐出口
面に関して、側面側とは反対側まで延在していることが
好ましい。加えて、ヘッド側面からの付着物除去用部材
の離間距離は、除去する付着物の量によっても異なる。
理論上は、その離間距離を2mm以下とすることによっ
て、ヘッド側面と対向する位置で付着物をヘッド側面か
ら移動できるが、実際上は、1mm以下の距離とすれば
よい。なお、以下の実施形態では、スリットカット幅は
0.5mmという代表的な値としたが、0.3mm〜
0.7mmを目安にすれば理解できよう。
【0031】また、ヘッド側面付着物除去用部材の材質
は、剛体でも、プラスチックやゴム材料でもよいが、ヘ
ッド吐出口面を摺擦クリーニングする部分を一体的に構
成する場合は、弾性を有していることが好ましい。
【0032】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態としてのインクジェット記録装置の分解斜視
図、図2,図3は、図1の装置におけるキャップ部分の
拡大斜視図、図4,図5は、図1の装置におけるワイピ
ング手段部分の拡大図である。
【0033】図2において、1は、インクを吐出可能な
記録ヘッド、2は、矢印A1,A2の主走査方向に往復
移動するキャリッジである。本例のキャリッジには、2
つの記録ヘッド1が交換可能に搭載される。記録ヘッド
1は、インクタンクと結合することによって、インクジ
ェットカートリッジを構成するものであってもよい。図
3において、6はキャップ、7はキャップホルダー、8
はキャップスライダーである。図4,図5において、3
はワイパー、4はワイパーホルダー、5はワイパーホル
ダーベース、16はワイパーロックである。また、図
6,図7、および図8は、吸引用ポンプ部の断面図であ
り、これらの図において、9は大気連通チューブ、10
は吸引チューブ、11は吸引ポンプ、12は回復ベー
ス、13は吸引コロ、14はコロホルダー、15はキャ
リッジロックである。キャリッジ2は、その軸受部10
0によって、ガイド軸101に矢印A1,A2(図1参
照)方向に移動自在にガイドされている。
【0034】回復ベース12は、右寄り(矢印A2方向
寄り)の装置本体内部の定位置に配備されている。その
回復ベース12に備わるキャップスライダー8は、図2
のように、その突起部8aがキャリッジ2によって押さ
れることにより、キャリッジ2と共に矢印A2方向に移
動する。キャップ6を保持するキャップホルダー7が、
キャップスライダー8と共に矢印A2方向に移動しつつ
上昇することにより、キャップ6が記録ヘッド1をキャ
ップする。ワイパー3を保持するワイパーホルダー4を
備えたワイパーホルダーベース5は、キャップスライダ
ー8に連動してスライドしつつ、図12,図13のよう
に、そのガイド溝5aと回復ベース12側のピン12c
とのガイド作用により昇降する。本例のワイパー3は、
シート状のゴム製である。
【0035】本例の記録ヘッド1は、その下向きのフェ
イス面1A(図11参照)に形成された吐出口からイン
クを吐出する構成となっている。フェイス面1Aには、
主走査方向(矢印A1,A2方向)と交差する方向に沿
って一列に並ぶように、複数の吐出口が列状に形成され
ている。そして、記録ヘッド1の主走査方向(矢印A
1,A2方向)の移動と、その主走査方向と直交する方
向の被記録媒体(図示せず)の搬送を繰り返すことによ
り、その被記録媒体上にインクドットによる画像が記録
される。記録ヘッド1は、例えば、インク吐出口からイ
ンクを吐出させるために、インクに熱エネルギーを付与
する電気熱変換体を備えた構成とすることができる。
【0036】被記録媒体の記録領域から右方(矢印A2
方向)に外れたポジション[6](図9参照)に、記録
ヘッド9のホームポジション(HP)が設定されてい
る。そのポジション[6]を含むポジション[1]とポ
ジション[7]との間にて、所定の回復動作が行われ
る。記録領域は、ポジション[7]の左方(矢印A1方
向)にある。図9において、「距離(mm)」はキャリ
ッジ2の移動距離、「パルス数」はキャリッジ2を移動
させるためのパルスモータの駆動パルス数がある。ま
た、図9中のそれぞれのポジションにおける動作内容に
ついては後述する。
【0037】まず、吸引ポンプ11の構成について説明
する。
【0038】この吸引ポンプ11は、例えば、特開昭5
3−106802号公報に示されるようなチューブポン
プである。まず、図6中の矢印a方向にコロホルダー1
4が回転した場合、吸引コロ13は、コロホルダー14
のカム14aに沿って相対的に矢印b方向に移動する。
それから、吸引コロ13は、カム14aの矢印b方向側
の端部によって、コロホルダー14の外周部寄りの位置
に保持されたまま、コロホルダー14と共に矢印a方向
に回転する。したがって、このときの吸引コロ13は、
回復ベース12と吸引コロ13の間に位置する吸引チュ
ーブ10を扱(しご)いて、その吸引チューブ10が接
続されたキャップ6内に負圧を発生させる。一方、コロ
ホルダー14が図6中の矢印b方向に回転した場合、吸
引コロ13は、カム14aに沿って相対的に矢印a方向
に移動する。それから、吸引コロ13は、カム14aの
矢印b方向側の端部によって、コロホルダー14の径方
向の内側に保持されたまま、コロホルダー14と共に矢
印b方向に回転する。したがって、このときの吸引コロ
13は、吸引チューブ10を密閉しない位置にて回転
し、その吸引チューブ10を扱かず、負圧は発生させな
い。キャリッジロック15は、摩擦部材15aを介して
吸引ポンプ11に連動する構成になっており、吸引ポン
プ11の逆転方向(矢印b)でロック、吸引ポンプ11
の正転方向(矢印a)でアンロックする構成になってい
る。
【0039】次に、キャップ6の周りの構成について説
明する。
【0040】図3に示すようにキャップ6は、キャップ
ホルダー7に保持されており、キャップホルダー7は、
キャップスライダー8にキャップばねを介して保持され
ている。キャップホルダー7は、キャリッジ2が図9中
のポジション(CAP)[3]よりも右方(矢印A2方
向)に移動したときに、記録ヘッド1にキャップ6をキ
ャッピングさせるべく上昇する。キャップ6には、図6
のように2つの穴が設けられており、1つの穴は吸引チ
ューブ10へ、他方の穴は大気連通チューブ9の一端に
接続されている。
【0041】大気連通チューブ9の他端はキャップスラ
イダー8に挿入され、その先には、図6のように、弁1
7がパッキン17aを介して設けられている。この弁1
7は、キャップスライダー8がキャリッジ2に押されて
スライドすることにより開閉される。すなわち、弁17
は、図9のポジション[2]では密閉され、ポジション
[1]において解放されるようになっている。したがっ
て、キャッピングされかつ大気連通チューブ9が閉じら
れるポジション[2]において、吸引ポンプ11によ
り、記録ヘッド1の吐出口からインクを吸引する回復動
作が可能となる。また、キャッピングされかつ大気連通
チューブ9が開かれているポジション[1]において、
吸引ポンプ11によりキャップ6内のインクを吸引する
空吸引が可能となる。
【0042】キャップ6が記録ヘッドの下方に離れて位
置する図9中のポジション[5]においては、記録ヘッ
ド1から記録に寄与しないインクを吐出する予備吐出が
可能である。また、ポジション[6]は、被記録媒体を
自動給送するためのASFトリガーの出力時期とされ
る。
【0043】また、キャップスライダー8とワイパーホ
ルダーベース5は連動するようになっている。キャリッ
ジ2が図9中のポジション[4]よりも右側(矢印A2
方向側)に位置するとき、ワイパーホルダーベース5
は、図10および図12のように、回復ベース12のカ
ム12a(図10参照)およびガイド溝5a、ピン12
cとにより、ワイパー3をヘッド1に当接可能とする位
置にまで持ち上げられ、そして、ワイパーロック16が
回復ベース12の爪部12b(図12参照)に係合す
る。つまり、キャリッジ2が左方からポジション[4]
の右方に移動するときは、そのポジション[4]におい
て、ワイパー3がヘッド1に当接可能な位置に保持され
ることになる。一方、キャリッジ2が右方からポジショ
ン[7]の左方に移動するときは、そのポジション
[7]において、後述するようにワイパーロック16の
ロックが解かれて、ワイパー3がヘッド1に当接しない
位置となる。
【0044】次に、一連の動作について説明する。
【0045】まず、記録装置の電源が投入されると、図
8に示すようなキャリッジロック15によるロック状態
から、不図示の駆動源が吸引ポンプ11を正転方向(矢
印a)に回転させる。これにより、キャリッジロック1
5がロックを解除する。キャリッジロック15のロック
が解除されてから、キャリッジ2は、図9中のワイパー
ターンポジション[7]の位置に移動する。
【0046】キャップポジション[3]と記録待機ポジ
ション(HP)[6]との間には、ワイピング開始ポジ
ションが設定されている。キャリッジ2が記録待機ポジ
ション[6]へと移動する間に、キャップ6が開けられ
て、ワイパー3によるヘッド1のワイピング動作がなさ
れる。さらに、キャリッジ2がポジション[7]まで移
動すると、キャリッジ2に設けられた突起2a(図11
参照)がワイパーロックレバー16aに当接し、ワイパ
ーロック16と回復ベース12の爪12bとの係合が解
除される。これにより、ワイパー3が、記録ヘッド1か
ら下方に待機した位置に移動する(図13参照)。この
図13の状態のときは、記録ヘッド1とワイパー3が当
接することはない。
【0047】記録途中にてワイピングを行う必要が生じ
たときは、キャリッジ2が記録領域からポジション
[4]まで移動して、ワイパーロック16を回復ベース
12の爪部12bに係合させる。これにより、ワイパー
3を記録ヘッド1との当接ポジションに保持させる。そ
れから、再度キャリッジ2がポジション[7]に移動す
ることによって、ワイピング動作が行われる。
【0048】ワイピング動作時におけるワイパー3の周
辺部の詳細を図11に示す。
【0049】本例の場合、キャリッジ2に搭載された2
つの記録ヘッド1のフェイス面(インク吐出口の形成
面)1Aと側面1a,1bは、図11のような側面視に
て同一位置となる。またワイパー3には、図11のよう
に、記録ヘッド1の側面1a,1bと対応する位置にワ
イパースリット部3a,3bが形成されている。本例の
場合、スリット部3a,3bは、記録ヘッド1の側面1
a,1bと対向する位置に形成され、かつ、シート状の
ワイパー3の先端(上端)から基端(下端)に向かう所
定の範囲に渡って直線的に形成されている。
【0050】前述したように、キャリッジ2が左方から
ポジション[4]に移動してきたときに、ワイパー3
は、記録ヘッド1と当接可能な位置に保持される。この
時、記録ヘッド1のフェイス面1Aとワイパー3の側面
との上下方向のオーバーラップの量は、略1mmが望ま
しい。この略1mmを保ちつつ、記録ヘッド1がガイド
軸101に沿って移動すると、フェイス面1Aに付いた
微少なインク滴がワイパー3によって掻き落とされてい
く。このとき、フェイス面1Aの側面1a,1bに逃げ
ていくインク滴は、ワイパースリット部3a,3bによ
って掻き落とされる。すなわち、ワイパー3におけるス
リット部3a,3b間の部位は、フェイス面1Aとのオ
ーバーラップ相当分の変形を伴なって、そのフェイス面
1Aをワイピングする。スリット部3aを形成する図1
1中の左側の部位は、側面1aに沿って相対移動し、撓
み変形されなくても側面1a上の堆積物を除去する。ま
た、スリット部3bを形成する図11中の右側の部位
は、側面1bに沿って相対移動し、撓み変形されなくて
も側面1b上の堆積物を除去する。
【0051】したがって、微少なインク滴がフェイス面
1Aに残ることもなく、また、フェイス面1Aの側面1
a,1bに残ることもない。よって、増粘インクがヘッ
ド1に堆積することもなく、いつまでも良好な印字等の
記録を行うことが可能となる。
【0052】なお、フェイス面1Aをワイピングするワ
イパー3の部位を第1の弾性部材とし、かつ側面1a,
1bをワイピングするワイパー3の部位を第2の弾性部
材として、それらの部材を別個の弾性体によって形成し
てもよい。また、ワイパー3と記録ヘッド1は、ワイピ
ング時に相対移動すればよい。したがって、記録ヘッド
1に対してワイパー3を移動させることも可能であり、
それらの相対移動のための機構や相対移動の方向など
は、何ら本実施形態のみには特定されない。
【0053】また、インク中の色材を不溶化または凝集
させるための処理液を吐出するために、記録ヘッド1と
同様に構成された処理液吐出用のヘッドを備えた記録装
置に対しても、本実施形態を適用することができる。す
なわち、その処理液用のヘッドのフェイス面(処理液吐
出用の吐出口の形成面)と側面を、ワイパー3、または
それと同様のワイパーによってワイピングすることもで
きる。
【0054】(第2の実施形態)図14は、本発明の第
2の実施形態における要部の斜視図である。
【0055】本例の場合、キャリッジ2には種類の異な
る2個の記録ヘッド111,112が着脱可能に搭載さ
れている。それらの記録ヘッド111,112は、記録
紙の搬送方向に、例えば略4mmずれている。同図にお
いて、ヘッド111は、濃度の薄いマゼンタ、シアンの
インクと、ブラックのインクを吐出可能なフォトヘッド
である。また、ヘッド112は、濃度の濃いマゼンタ、
シアンのインクと、イエローのインクを吐出可能なカラ
ーヘッドである。このようなヘッド111,112の組
み合わせでは、6種のインクで印字等の記録が可能にな
り、写真調の記録をきれいに行うことができる。これら
のヘッド111,112は、吐出すべきインクを収容す
るインクタンクと結合することによって、インクジェッ
トカートリッジを構成するものであってもよい。また、
フォトヘッドとしての記録ヘッド111に代えて、ブラ
ックのインクタンクを有するブラックヘッドを搭載する
ことにより、テキスト印字を高速で行ったり、ビジネス
カラー記録を高速で行うことも可能である。
【0056】図15に吸引ポンプ110の斜視図を示
す。本例の吸引ポンプ110は、前述した第1の実施形
態における吸引ポンプ11に、コロホルダーをさらに一
系統分追加した構成となっている。吸引ポンプ110
は、回転方向に応じて、キャップ6a,6bのそれぞれ
に接続される2系統の吸引チューブを扱いて、ヘッド1
11,112の回復を行う。キャップ6a,6bは、ヘ
ッド111,112に対応する。また、計2系統分のコ
ロホルダー13a,13bを備えた吸引ポンプ110に
おいて、コロホルダー13a側は図20のように構成さ
れ、コロホルダー13b側は図21のように構成されて
いる。
【0057】ポンプ部の構成を図20,図21、および
図22により説明する。
【0058】図20のように、矢印a方向にコロホルダ
ー14aが回転すると、吸引コロ13aは、コロホルダ
ー14aのカム140に沿って径方向外方に移動してか
ら、コロホルダー14aと共に回転する。これにより、
吸引コロ13aは、回復ベース12と吸引コロ13aと
の間に配設されている吸引チューブ10aを扱いて、キ
ャップ6a内に負圧を発生させる。このとき、コロホル
ダー14bは、図21のように、コロホルダー14aと
共に矢印a方向に回転する。しかし、吸引コロ13b
は、コロホルダー14bのカム141に沿って径方向内
方に移動するため、吸引チューブ10bを密閉しない位
置にてコロホルダー14bと共に回転する。したがっ
て、吸引チューブ10bと連通したキャップ6bの内部
は、大気と連通された状態となる。
【0059】逆に、矢印b方向にコロホルダー14bが
回転すると、吸引コロ13bは、コロホルダー14bの
カム141に沿って径方向外方に移動してからコロホル
ダー14bと共に回転する。これにより、吸引コロ13
bは、回復ベース12と吸引コロ13bとの間に配設さ
れている吸引チューブ10bを扱いて、吸引チューブ1
0bと連通するキャップ6b内に負圧を発生させる。こ
のとき、コロホルダー14aは、コロホルダー14bと
共に矢印b方向に回転する。しかし、吸引コロ13a
は、コロホルダー14aのカム140に沿って径方向内
方に移動するため、吸引チューブ10aを密閉しない位
置にてコロホルダー14aと共に回転する。したがっ
て、吸引チューブ10aと連通するキャップ6aの内部
は、大気と連通された状態となる。
【0060】キャリッジロック15は、前述した第1の
実施形態と同様に、吸引ポンプ110の矢印b方向の回
転時(本例では正転時)にロック状態、矢印a方向の回
転時(本例では逆転時)にアンロック状態になるよう
に、摩擦駆動される。
【0061】次に、キャップ6a,6bの周辺部分の構
成について説明する。
【0062】図15に示すように、キャップ6a,6b
はキャップホルダー7に保持されている。キャップホル
ダー7は、キャップスライダー8にキャップばねを介し
て保持されている。キャップ6a,6bには、それぞれ
2つの穴が設けられている。キャップ6a,6bのそれ
ぞれにおいて、一方の穴は吸引チューブ10a,10b
に接続され、他方の穴は、前述した実施形態と同様に大
気連通チューブの一端に接続されている。それらの大気
連通チューブ他端は、前述した実施形態と同様に、キャ
ップスライダー8に挿入され、その先には弁17(図6
参照)がパッキンを介して設けられている。この弁17
は、キャップスライダー8がキャリッジ2に押されてス
ライドすることにより開閉される。弁17は、図9中の
ポジション[2]では密閉され、ポジション[1]にお
いて開放されるようになっている。
【0063】次に、一連の動作について説明する。
【0064】まず、記録装置の電源が投入されると、図
22に示すようなキャリッジロック15によるロック状
態から、不図示の駆動源が吸引ポンプ110を逆方向
(矢印a方向)に回転させる。これにより、キャリッジ
ロック15がロックを解除する。キャリッジロック15
のロックが解除されてから、キャリッジ2は、図9中の
ワイパーターンポジション[7]の位置に移動する。
【0065】キャップポジション[3]からと記録待機
ポジション(HP)[6]との間には、ワイピング開始
ポジションが設定されている。キャリッジ2が記録待機
ポジション[6]へと移動する間に、キャップ6が開か
れて、ワイピング動作がなされる。さらに、キャリッジ
2がポジション[7]まで移動すると、キャリッジ2に
設けられた突起2a(図18参照)がワイパーロックレ
バー16aに当接し、ワイパーロック16と回復ベース
12の爪12bとの係合が解除される。これにより、ワ
イパー3が、ヘッド111,112から待避した位置に
移動する(図16参照)。この図16の状態のときは、
ヘッド111,112とワイパー3が当接することはな
い。
【0066】記録途中にてワイピングを行う必要が生じ
たときは、キャリッジ2が記録領域からポジション
[4]まで動いて、ワイパーロック16を回復ベース1
2の爪部12bに係合させる。これにより、ワイパー3
をヘッド111,112との当接ポジションに保持させ
る。それから、再度キャリッジ2がポジション[7]に
移動することによって、ワイピング動作が行われる。
【0067】ワイパー3には、図18のように、4本の
スリット3a,3b,3c,3dが形成されている。ス
リット3aは、ヘッド112の側面112a部に対応す
る位置、スリット3cは、ヘッド112の側面112b
に対応する位置、スリット3bは、ヘッド111の側面
111aに対応する位置、スリット3bは、ヘッド11
1の側面111bに対応する位置に形成されている。本
例の場合、スリット部3a,3b,3c,3dは、側面
112a,111a,112b,111bと対向する位
置に形成され、かつ、シート状のワイパー3の先端(上
端)から基端(下端)に向かう所定の範囲に渡って直線
的に形成されている。
【0068】したがって、ワイピングを行ったとき、ワ
イパー3は、ヘッド111,112のフェイス面111
A,112Aと共に、その側面111a,111b,1
12a,112bに圧接しながら移動する。つまり、ワ
イパー3におけるスリット部3b,3dの間の部位によ
ってヘッド111のフェイス面111A(インク吐出口
の形成面)がワイピングされる。また、スリット部3
a,3cの間の部位によってヘッド112のフェイス面
112A(インク吐出口の形成面)がワイピングされ
る。また、スリット部3aを形成する図18中の左側の
部位は、ヘッド112の側面112aからわずかに離れ
たままワイピング(以下、「離間ワイピング」という)
する。スリット部3bを形成する図18中の左側の部位
は、ヘッド111の側面111aをワイピングし、スリ
ット部3cを形成する図18中右側の部位は、ヘッド1
12の側面112bをワイピングする。スリット部3d
を形成する図18中右側の部位は、ヘッド111の側面
111bを離間ワイピングする。なお、本実施形態で
は、ワイピングの形態として、摺擦及び離間ワイピング
の2つの形態を示している。しかし、記録ヘッドに負荷
を与えない離間ワイピングの方が好ましい。
【0069】このようにヘッド111,112のフェイ
ス面111A,112Aと共に、側面111a,111
b,112a,112bもワイピングされる結果、イン
クの付着がなくなる。よって、増粘インクがヘッド11
1,112に堆積することもなく、いつまでも良好な印
字等の記録を行うことが可能となる。
【0070】図19において、26は、キャップホルダ
ー7に設けられたスクレイパーであり、キャップ6bの
側方に位置する。このスクレイパー26は、記録ヘッド
111の側面111aから所定距離27(例えば、0.
7mm)離間されており、後述する第8の実施形態にお
けるスクレイパー200と同様に機能する。つまり、キ
ャップホルダー7の昇降動作に伴ってスクレイパー26
が上下動し、これにより記録ヘッド111の側面111
aに付着して距離27以上に成長した増粘インクが、ス
クレイパー26によってかき取られる。記録ヘッド11
1の側面111aは、図29中のヘッドHにおける側面
21、つまり電気コンタクト部23側に位置する側面で
ある。したがって、この側面111aに付着したインク
を除去するために、さらにスクレイパー26を備えたこ
とは、電気コンタクト部23へのインクの付着によって
生じる問題、つまり電気的な短絡などの発生をより確実
に防止することができる。
【0071】また、スクレイパー26を、記録ヘッド1
11の側面111a以外の側面との対向位置や、記録ヘ
ッド112の側面との対向位置に備えることによって、
それらの側面に付着したインクを、スクレイパー26に
よっても除去するようにしてもよい。
【0072】本実施形態において、その他の構成および
効果は、前述した第1の実施形態と同様である。
【0073】(第3の実施形態)図23および図24
は、本発明の第3の実施形態の説明図である。
【0074】本例の場合、ワイピング手段としてのワイ
パー3に加えて、さらに他のワイピング手段としてのワ
イパー31が備えられている。32は、ワイパー3,3
1の間に備えられたスペーサである。図24に示すよう
に、ワイパー3には、前述した第2の実施形態と同様の
スリット3a,3b,3c,3dが形成されている。こ
れにより、前述した第2の実施形態の場合と同様に、ワ
イパー3は、カラーヘッド112とフォトヘッド111
のフェイス面とサイド面をワイピングする。一方、ワイ
パー31は、スリットが形成されていないものであり、
ヘッド111,112のフェイス面におけるインクの払
き残りを少なくするように、端部のエッジが非常に精度
良く仕上げられている。よって、ワイパー3の下流側
(図24中の左側)に備えられたワイパー31により、
仕上げのワイピングが行われることになる。
【0075】このような構成により、ヘッド111,1
12のフェイス面の側面に関しては、ワイパー3のスリ
ット部分によってワイピングを行う。さらに、ヘッド1
11,112のフェイス面に関しては、ワイパー3に加
えてワイパー31によってワイピングを行うことが可能
となる。この結果、インクの拭き残しがなくなり、より
きれいな印字等の記録を行うことが可能となる。
【0076】その他の構成および効果は、前述した第3
の実施形態と同じである。
【0077】(第4の実施形態)図25は、本発明の第
4の実施形態を説明するための要部の概略図である。
【0078】本例におけるクリーニング部材は、ヘッド
Hをクリーニングするためのワイパー30と、その側部
に設けられてワイパー30よりも長く突出した側部付着
物除去用部材28,29を備えている。2点鎖線によっ
て示されるヘッドHは幅Wを有する。付着物除去用部材
28,29は、ヘッドHから所定の間隔離れており、ヘ
ッドHの側部の付着物Iを除去する。付着物除去用部材
28,29の間隔Lは、L>Wの関係にある。
【0079】このようなクリーニング部材は、1枚の弾
性材料に深いスリット28A,29Aを入れることによ
って構成してもよい。また、ワイパー30と付着物除去
用部材28,29とを別構成として組み合わせて構成し
てもよい。この場合、ワイパー30と付着物除去用部材
28,29とは同一材料で構成してもよく、あるいは、
付着物除去用部材28,29のみを金属材あるいはプラ
スチック材料等、ワイパー30とは異なる材料で構成す
ることもできる。なお、付着物除去用部材28,29
は、ヘッドHの側面の夫々に対して1mm以下の距離だ
け離れている。また、付着物除去用部材28,29にお
いて、相対移動するヘッドHの側面に対向する部位は、
弾性を有する部材で構成される(金属、プラスチックで
あっても弾性は有している)。
【0080】図25のクリーニング部材は、スリットを
深く形成しているため、ヘッドHのクリーニング時にワ
イパー30がたわんでも、付着物除去用部材28,29
は、それに実質的に影響されない。これによって、ヘッ
ドHの側面との間に所定の間隙(1mm以下)を維持す
ることが可能であり、ヘッド側面のインクを良好に誘導
することができる。
【0081】なお、図29,図30に示したように、ヘ
ッド側面に付着するインク堆積物Iは、手当をしなけれ
ば、その堆積高さが1〜2mm程度まで成長してしまう
可能性がある。しかし、ヘッドHの側面に対して付着物
除去用部材28,29が1mm以下の間隔で近接するこ
とにより、インクをクリーニング部材の下方に移動させ
て除去することができる。すなわち、インクを付着物除
去用部材28,29側に移動させたり、付着物除去用部
材28,29のスリット部分によってインクを引き込ん
だりすることができる。
【0082】(第5の実施形態)図26(A),(B)
は、本発明の第5の実施形態を説明するための要部の概
略図である。
【0083】本例のクリーニング部材は、図25のスリ
ット28A,29Aよりも浅いスリット34A,35A
を、1枚の材料に形成した構成となっている。この例の
場合、付着物除去用部材34,35は、ヘッドHの側面
との間に間隙31,32を有している。
【0084】本例のクリーニング部材によってヘッドH
をクリーニングした場合、図26(B)に示されるよう
に、ヘッドHのノズル面と接触したワイパー33の弾性
変形に伴って、付着物除去用部材34,35が内側に倒
れるように寄せられる。そのため、その付着物除去用部
材34,35の先端部側が、ヘッドHの側面と接触して
摺動する。これにより、ヘッド側面のインクを除去でき
る。なお、付着物除去用部材34,35の基端部側は、
ヘッドHの側面との間に間隙を有したままであるが、図
25の構成の場合に比して、よりヘッド側面に近接した
状態を得ることができる。
【0085】このように図26(A),(B)の場合
は、ヘッドノズル面をクリーニングするワイパー30の
たわみを利用して、付着物除去用部材34,35を倒し
込むことによって、それらの部材34,35をヘッド側
面に接触摺動させる。そのため、間隙31,32は狭い
方が好ましい。しかし、クリーニング部材の取り付け交
差やヘッドHの取り付け交差等を加味して、その間隙3
1,32の寸法が規定されればよい。なお、付着物除去
用部材34,35がヘッド側面に対して接触摺動する構
成は、ヘッドHに対して必要以上に負荷を与える可能性
がある。そのため、例えば、図11などに示されるよう
に、部材34,35をヘッドに対して非接触状態にした
まま、ヘッド側面に付着したインク堆積物を除去するこ
とが好ましい。
【0086】(第6の実施形態)図27は、クリーニン
グ部材のさらに他の構成例を示す概略図である。
【0087】本例のクリーニング部材における付着物除
去用部材37,38は、図25の付着物除去用部材2
8,29の先端側の一部分、つまりヘッド側面との対向
部分を一部切り欠いた構成となっている。この切り欠き
は、ヘッドHの取り付け時における位置調整のずれを許
容するためのものであり、それは設けられることが好ま
しい。
【0088】(第7の実施形態)図28は、図23,図
24で示されるような、複数ヘッドを用いる装置に対し
て、好適に配置されるクリーニング部材の構成例を示す
概略図である。
【0089】本例の場合、ヘッド111,112のノズ
ル面は、ワイパー40によってクリーニングされた後
に、続いてワイパー44によってクリーニングされる。
ワイパー40の両側には、ヘッド側面をクリーニングす
る付着物除去用部材41,42が設けられている。クリ
ーニング部材を構成するワイパー40、付着物除去用部
材41,42には、スリット43が形成されている。こ
のスリット43は、0.5mm程度の間隙を有してい
る。
【0090】そして、ヘッド111のノズル面に対して
は、図中最右側のワイパー40の一片を除く部分のワイ
パー40によってクリーニングする。付着物除去用部材
41と、図中最右側のワイパー40の一片の側面は、ヘ
ッド111の側面に対して非接触状態となる。また、ヘ
ッド112のノズル面に対しては、図中最左側のワイパ
ー40の一片を除く部分のワイパー40によってクリー
ニングする。付着物除去用部材43と、図中最左側のワ
イパー40の一片の側面は、ヘッド112の側面に対し
て非接触状態となる。そして、ヘッド111,112の
側面に対するこれらの非接触部によって、ヘッド11
1,112の側面のインクを除去することができる。
【0091】なお、ワイパー40によってノズル面がク
リーニングされた後、続けて、ワイパー44によってノ
ズル面がクリーニングされる。そのワイパー44は、ワ
イパー40および付着物除去用部材41,42に対し
て、図28中の紙面裏面側に配備されている。このワイ
パー44は、図中H1で示されるように、ワイパー40
の端面よりもヘッド側に突出した配置とされている。こ
のように、段差を設けたことにより、ヘッドのノズル面
を一層確実にクリーニングすることができる。なお、H
1は、ワイパー40の高さに対し+0.1〜−0.5m
mの範囲で設定可能である。その設定範囲は、先にヘッ
ドに対して接触したワイパー40の倒れによる影響を受
けない範囲であればよい。
【0092】(第8の実施形態)図31から図34は、
本発明の第8の実施形態の説明図である。本例の場合
は、ヘッド112の側面を離間ワイピングするためのス
クレイパー200が備えられている。
【0093】以下、スクレイパー200について説明す
る。
【0094】図31中に示される実線は、キャップホル
ダー7の軌跡を表す。キャリッジ2がキャッピングポジ
ション[3]よりも右方向(矢印A2方向)にある時に
は、キャップホルダー7の位置が鉛直方向に4.1mm
高くなっており、そのため記録ヘッド111,112の
フェイス面はそれぞれキャップ6a,6bによって密閉
されている。
【0095】本例の場合、図10に示されるように、キ
ャップ6bの側方に位置するように、キャップホルダー
7と一体のスクレイパー200が設けられている。この
スクレイパー200は、記録ヘッド112の側面から
0.7mm離間されている。したがって、キャリッジ2
がA1,A2方向に移動したときに、スクレイパー20
0は、記録ヘッド112の側面に接触しない。キャリッ
ジ2がキャッピングポジション[3]、吸引ポジション
[2]、および空吸引ポジション[1]に移動したとき
には、図34のように、キャップホルダー7の鉛直方向
の上昇動作とともに、スクレイパー200が上昇する。
これにより、スクレイパー200が、記録ヘッド112
の側面との対向位置、つまり記録ヘッド112の側面か
ら側方に0.7mm離間した位置に突出する。キャリッ
ジ2がその他のポジションにあるときや記録中のときは
図33,図34のように、キャップホルダー7の下動に
伴い、スクレイパー200が下がる。
【0096】このようにして、記録ヘッド112のキャ
ッピング時、吸引時、および空吸引時に、スクレイパー
200によって、記録ヘッド112の側面が離間ワイピ
ングされる。これにより、記録ヘッド112の側面とス
クレイパー200との間のクリアランス分以上に成長し
た分の増粘インクが、記録ヘッド112の側面からかき
とられる。したがって、増粘インクが記録ヘッド112
の側面に一定量以上堆積することがなく、いつまでも良
好な印字などの記録を行うことが可能となる。
【0097】なお、スクレイパー200は、キャップホ
ルダー7と別個に形成して、キャップホルダー7上にお
ける上記のスクレイパー200と同位置に、弾性部材を
用いて別個に設けてもよい。また、スクレイパー200
と記録ヘッド112は、キャッピング時に相対移動すれ
ばよく、スクレイパー200に対して記録ヘッド112
を移動させることも可能である。スクレイパー200と
記録ヘッド112の相対移動のための機構や相対移動の
方向などは、何ら本実施例のみには特定されない。ま
た、スクレイパー200は、1つの記録ヘッド112に
対応するものに限られない。例えば、本例のように、記
録装置に対して同時に複数の記録ヘッドを搭載可能な場
合には、それら複数の記録ヘッドの全て、またはそのう
ちのいくつかの記録ヘッドに対応するように、スクレイ
パーを備えてもよい。また、記録ヘッドの両側面のそれ
ぞれに対してスクレイパーを備えることにより、記録ヘ
ッドの両側面に付着したインクを同時にかき取ることも
できる。
【0098】また、インク中の色材を不溶化または凝集
させるための処理液を吐出するために、記録ヘッド11
1または記録ヘッド112と同様に構成された処理液吐
出用のヘッドを備えた記録装置に対しても、本実施形態
を適用することができる。すなわち、その処理液用のヘ
ッドのフェイス面(処理液吐出用の吐出口形成面)の側
面に付着したインクをスクレイパーでかきとることもで
きる。
【0099】(第9の実施形態)図35から図37は、
本発明の第9の実施形態の説明図である。本例の場合
は、弾性体のスクレイパー201を備えている。そのス
クレイパー201は、図35に示されるように、記録ヘ
ッド112のフェイス面の側面部との対向位置から、記
録ヘッド112に向かって突き出ている。
【0100】このような構成をとることにより、キャリ
ッジ2がキャッピングポジション[3]、吸引ポジショ
ン[2]、および空吸引ポジション[1]に移動したと
きには、図37のように、キャップホルダー7の鉛直方
向の上昇動作とともに、スクレイパー201が上昇す
る。これにより、スクレイパー201が、記録ヘッド1
12の側面に摺接する。キャリッジ2がその他のポジシ
ョンにあるときや記録中のときは、図36,図37のよ
うに、キャップホルダー7の下動に伴い、スクレイパー
201が下がる。
【0101】このようにして、スクレイパー201が記
録ヘッド112の側面を摺接する。これにより、記録ヘ
ッド112の側面におけるインクの付着がなくなり、増
粘インクが記録ヘッド112に堆積することもなく、い
つまでも良好な印字などの記録を行うことが可能とな
る。
【0102】また、スクレイパー201と記録ヘッド1
12は、キャッピング時に相対移動すればよく、スクレ
イパー201に対して記録ヘッド112を移動させるこ
とも可能である。スクレイパー201と記録ヘッド11
2の相対移動のための機構や相対移動の方向などは、何
ら本実施例のみには特定されない。
【0103】また、スクレイパー201は、1つの記録
ヘッド112に対応するものに限られない。例えば、本
例のように、記録装置に対して同等に複数の記録ヘッド
を搭載可能な場合には、それら複数の記録ヘッドの全
て、またはその内のいくつかの記録ヘッドに対応するよ
うに、スクレイパーを備えてもよい。また、記録ヘッド
の両側面に対してスクレイパーを備えることにより、記
録ヘッドの両側面に付着したインクを同時にかき取るこ
ともできる。
【0104】また、インク中の色材と不溶化または凝集
させるための処理液を吐出させるために、記録ヘッド1
11または記録ヘッド112と同様に構成された処理液
吐出用のヘッドを備えた記録装置に対しても、本実施形
態を適用することができる。すなわち、その処理液用の
ヘッドのフェイス面(処理液吐出用の吐出口形成面)の
側面に付着したインクをスクレイパーでかきとることも
できる。
【0105】(第10の実施形態)図38,図39は、
本発明の第10の実施形態の説明図である。
【0106】本例の場合、弾性体のスクレイパー202
を備えている。そのスクレイパー202は、ゴム等のよ
うな弾性体のキャップ部202Aと一体的に形成されて
いて、キャップとしての機能ももっている。スクレイパ
ー202は、先の第9の実施形態のものと同様に、図3
8および図39に示される如く、記録ヘッド112のフ
ェイス面の側面部との対向位置から、記録ヘッド112
に向かって突き出ている。本例におけるその他の構成
は、上述した先の第8および第9の実施形態のものと実
質的に同じである。
【0107】また、スクレイパー202は、1つの記録
ヘッドに対応するものに限られない。例えば、記録装置
に同時に搭載可能な複数の記録ヘッドの全て、またはそ
のうちのいくつかの記録ヘッドに対応するように、スク
レイパーを備えてもよい。また、記録ヘッドの両側面に
対してスクレイパーを備えることによって、記録ヘッド
の両側面に付着したインクを同時にかき取ることもでき
る。
【0108】本例において、図39は、キャリッジ2
が、キャッピングポジション[3]、吸引ポジション
[2]、および空吸引ポジション[1]に移動したとき
の状態を表す。この状態のときは、キャップ部202A
と一体のスクレイパー202が、記録ヘッド112の側
面に摺接する。また、キャリッジ2がそれ以外のポジシ
ョンにあるときは、図38のように、キャップ部202
Aと一体のスクレイパー202が下がっている。
【0109】また、スクレイパー202と記録ヘッド1
12は、キャッピング時に相対移動すればよく、スクレ
イパー202に対して記録ヘッド112を移動させるこ
とも可能である。スクレイパー202と記録ヘッド11
2の相対移動のための機構や相対移動の方向などは、何
ら本実施例のみには特定されない。
【0110】また、インク中の色材を不溶化または凝集
させるための処理液を吐出するために、記録ヘッド11
1または記録ヘッド112と同様に構成された処理液吐
出用のヘッドを備えた記録装置に対しても、本実施形態
を適用することができる。すなわち、その処理液用のヘ
ッドのフェイス面(処理液吐出用の吐出口形成面)に付
着したインクをスクレイパーでかきとることもできる。
【0111】(第11の実施形態)図40から図42
は、本発明の第11実施形態の説明図である。
【0112】本実施形態の場合、記録ヘッド112のフ
ェイス面112Aの周囲に位置する側面部に対応するよ
うに、スクレイパー203が配置されている。本例のス
クレイパー203は、図40のように、記録ヘッド11
2の全側面を囲むように構成されている。
【0113】このような構成によれば、キャリッジ2が
キャッピングポジション[3]、吸引ポジション
[2]、および空吸引ポジション[1]に移動したとき
には、図42のように、キャップホルダー7の鉛直方向
の上昇動作とともに、スクレイパー203が上昇する。
これにより、スクレイパー203が、記録ヘッド112
の全側面との対向位置に突出する。キャリッジ2がその
他のポジションにあるときや記録中のときは、図41の
ように、キャップホルダー7の下動に伴い、スクレイパ
ー203が下がる。
【0114】このようにして、スクレイパー203は、
前述した第8の実施形態と同様に、記録ヘッド112の
側面に付いた増粘インクをかきとる。これにより、記録
ヘッド112の側面におけるインクの付着がなくなり、
増粘インクが記録ヘッドに堆積することもなく、いつま
でも良好な印字などの記録を行うことが可能となる。
【0115】なお、スクレイパー203は、ひとつの記
録ヘッド112に対応するものに限られない。例えば、
記録装置に同時に搭載可能な複数の記録ヘッドの全て、
またはそのうちのいくつかの記録ヘッドに対応するよう
に、スクレイパーを備えてもよい。また、スクレイパー
203は、記録ヘッド112の全側面もしくは、それら
の側面のうちの一部に対応するものであればよい。さら
に、スクレイパー203は、弾性部材を用いて作成して
もよい。また、スクレイパー203は、前述した第9の
実施形態と同様に、記録ヘッド112のフェイス面の側
面に対して突き出る形状として、記録ヘッド112の側
面に摺接させてもよい。また、第10の実施形態と同様
に、スクレイパー203を、弾性体のキャップと一体的
に作って、キャップと同一部材としてもよい。
【0116】また、スクレイパー203と記録ヘッド1
12は、キャッピング時に相対移動すればよく、スクレ
イパー203に対して記録ヘッド112を移動させるこ
とも可能である。スクレイパー203と記録ヘッド11
2の相対移動のための機構や、相対移動の方向などは、
何ら本実施例のみには特定されない。
【0117】また、インク中の色材を不溶化または凝集
させるための処理液を吐出するために、記録ヘッド11
1または記録ヘッド112を同時に構成された処理液吐
出用のヘッドを備えた記録装置に対しても、本実施形態
を適用することができる。すなわち、その処理液用のヘ
ッドのフェイス面(処理液吐出用の吐出口形成面)の側
面に付着したインクをスクレイパーでかきとることもで
きる。
【0118】その他の構成は、上述した先の第8または
第9の実施形態のものと同様である。
【0119】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0120】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0121】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0122】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0123】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0124】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0125】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれかでもよいが、異なる色の複色カラー、または混
色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを
備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0126】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60ー7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0127】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0128】
【発明の効果】本発明によれば、記録ヘッドの側面をワ
イピングすることにより、インクの増粘によるインク堆
積を防止することができ、この結果、記録用紙などを汚
したりするおそれがない。
【0129】ここで、本発明におけるヘッド側面に対す
るワイピングは、記録ヘッドの側面に接触しての弾性部
材の相対移動と、堆積物を除去できる程度に、記録ヘッ
ドの側面から離れた位置での弾性部材の相対移動を含む
ものとする。この場合、以下では、離間、間隙を介して
と称する。また、ヘッド吐出口面に対するワイピング
は、摺擦クリーニングである。
【0130】また、記録ヘッドに対して相対移動し、か
つ記録ヘッドの側面に突出可能なスクレイパーを有する
ことにより、コンパクトなインクジェット記録装置を提
供すると共に、増粘インクの堆積を防止することができ
る。この結果、被記録媒体、外装、ユーザの手を汚して
しまったり、ヘッドコンタクト面を汚して信号線の導通
を阻害するなど動作に悪影響を与える恐れがない。
【0131】また、記録ヘッドと相対移動するキャッピ
ング手段の動作に伴って、スクレイパーが記録ヘッドの
側面に突出することにより、スクレイパーを動作させる
ための特別な機構を設けずに済み、簡単な構成にするこ
とができる。
【0132】また、スクレイパーを、記録ヘッドと相対
移動するキャッピング手段の一部とすることにより、ス
クレイパーとしての特別に部材を設ける必要が無く、簡
単な構造とすることができる。
【0133】また、スクレイパーを弾性部材とすること
により、記録ヘッドの側面と好適に摺接して、増粘イン
クの堆積を防止することができる。
【0134】また、記録ヘッドが、インクを吐出するた
めの熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有すること
により、インクを好適に吐出して記録品位を向上維持す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における記録装置の分
解斜視図である。
【図2】図1におけるキャリッジとワイピング機構部分
の斜視図である。
【図3】図2のワイピング機構部分の拡大斜視図であ
る。
【図4】図3のワイパー部分の拡大斜視図である。
【図5】図4のV矢視図である。
【図6】図3におけるポンプ機構部分の内部の側面図で
ある。
【図7】図6のポンプ機構部分の内部の側面図である。
【図8】図6のポンプ機構部分の側面図である。
【図9】図1の記録装置における回復動作の説明図であ
る。
【図10】図3のワイピング機構部分の斜視図である。
【図11】図10のワイパーと記録ヘッドとの関係を説
明するための要部の拡大図である。
【図12】図10のXII矢視図である。
【図13】図12におけるワイパーホルダーベースの下
降時の正面図である。
【図14】本発明の第2の実施形態におけるキャリッジ
とワイピング機構部分の斜視図である。
【図15】図14におけるワイピング機構部分の拡大斜
視図である。
【図16】図15におけるワイパーホルダーベースの下
降時の斜視図である。
【図17】図14のXVII矢視図である。
【図18】図16のワイパーと記録ヘッドとの関係を説
明するための要部の拡大図である。
【図19】図16のXIX矢視図である。
【図20】図15におけるポンプ機構部分の側面図であ
る。
【図21】図20のポンプ機構部分の内部の側面図であ
る。
【図22】図20のポンプ機構部分の側面図である。
【図23】本発明の第3の実施形態におけるワイピング
機構部分の斜視図である。
【図24】図23のXXIV矢視の部分拡大図である。
【図25】本発明の第4の実施形態の要部の斜視図であ
る。
【図26】(A)および(B)は、本発明の第5の実施
形態の要部の正面図である。
【図27】本発明の第6の実施形態の要部の正面図であ
る。
【図28】本発明の第7の実施形態の要部の正面図であ
る。
【図29】ヘッド側面にインクが堆積した場合の問題を
説明するための斜視図である。
【図30】ヘッド側面にインクが堆積した場合の問題を
説明するための要部の側面図である。
【図31】本発明の第8の実施形態のインクジェット記
録装置における回復動作の説明図である。
【図32】本発明の第8の実施形態の要部の斜視図であ
る。
【図33】図32におけるスクレイパーの下動状態の説
明図である。
【図34】図32におけるスクレイパーの上動状態の説
明図である。
【図35】本発明の第9の実施形態の要部の斜視図であ
る。
【図36】図35におけるスクレイパーの下動状態の説
明図である。
【図37】図35におけるスクレイパーの上動状態の説
明図である。
【図38】本発明の第10の実施形態におけるスクレイ
パーの下動状態の説明図である。
【図39】図38におけるスクレイパーの上動状態の説
明図である。
【図40】本発明の第11の実施形態の要部の斜視図で
ある。
【図41】図40におけるスクレイパーの下動状態の説
明図である。
【図42】図40におけるスクレイパーの上動状態の説
明図である。
【符号の説明】
1 ヘッド 2 キャリッジ 3 ワイパー 4 ワイパーホルダー 5 ワイパーホルダーベース 6 キャップ 7 キャップホルダー 8 キャップスライダー 9 大気連通チューブ 10 吸引チューブ 11 吸引ポンプ 12 回復ベース 13 吸引コロ 14 コロホルダー 15 キャリッジロック 16 ワイパーロック

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク吐出口からインクを吐出可能なイ
    ンクジェット記録ヘッドとの相対移動によって、前記イ
    ンク吐出口が位置する前記記録ヘッドの吐出口面をクリ
    ーニングするクリーニング装置において、 前記記録ヘッドの側面と対向する側面付着物除去用部材
    を備え、 前記記録ヘッドの側面は、前記記録ヘッドと前記クリー
    ニング装置との相対移動方向にほぼ沿って延在し、かつ
    前記吐出口面の側縁に位置することを特徴とするインク
    ジェット記録ヘッド用クリーニング装置。
  2. 【請求項2】 前記側面付着物除去用部材は、前記側面
    に対して非接触であるが、該側面に付着した付着物に接
    触して除去を行うことを特徴とする請求項1に記載のイ
    ンクジェット記録ヘッド用クリーニング装置。
  3. 【請求項3】 前記側面付着物除去用部材は、前記側面
    と1mm以下の間隔をもって対向することを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド用クリーニ
    ング装置。
  4. 【請求項4】 前記側面付着物除去用部材は、前記ヘッ
    ドの移動に伴って移動及び変位するキャップユニットに
    固定されたことを特徴とする請求項1に記載のインクジ
    ェット記録ヘッド用クリーニング装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドは、インクジェット記録
    装置に複数装備され、 前記側面付着物除去用部材は、前記複数の記録ヘッドの
    前記側面と対向することを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録ヘッド用クリーニング装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の記録ヘッドは、少なくとも一
    部が、前記記録ヘッドと前記クリーニング装置との相対
    移動方向と交差する方向にオフセットされることを特徴
    とする請求項5に記載のインクジェット記録ヘッド用ク
    リーニング装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の記録ヘッドは、インクジェッ
    ト記録ヘッドアセンブリを構成することを特徴とする請
    求項5に記載のインクジェット記録ヘッド用クリーニン
    グ装置。
  8. 【請求項8】 前記記録ヘッドは、該記録ヘッドを主走
    査方向に移動可能なインクジェット記録装置に装備さ
    れ、 前記記録ヘッドと前記クリーニング装置との相対移動方
    向は、前記主走査方向にほぼ沿う方向に設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録
    ヘッド用クリーニング装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドは、該記録ヘッドを主走
    査方向に移動可能なインクジェット記録装置に装着さ
    れ、 前記記録ヘッドと前記クリーニング装置との相対移動方
    向は、前記主走査方向と交差する方向に設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録
    ヘッド用クリーニング装置。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドは、前記インク吐出口
    をノズル列に沿って複数有し、 前記側面は、前記ノズル列の端部側に位置することを特
    徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド用
    クリーニング装置。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッドは電気コンタクト部を
    有し、前記側面は、前記コンタクト部側に位置すること
    を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッ
    ド用クリーニング装置。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッドと相対移動して前記吐
    出口面をワイピングするワイピング用弾性部材を、前記
    側面付着物除去用部材に対して単独で変位可能に有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録
    ヘッド用クリーニング装置。
  13. 【請求項13】 前記ワイピング用弾性部材と前記側面
    付着物除去用部材とは、1つのブレード状の弾性体によ
    って一体的に構成され、 前記弾性体には、前記記録ヘッドの側面に対して対向す
    る部位と、前記吐出口面を摺擦するワイピング用弾性部
    材と、を形成するようにスリットが形成されたことを特
    徴とする請求項12に記載のインクジェット記録ヘッド
    用クリーニング装置。
  14. 【請求項14】 前記側面付着物除去用部材は、前記側
    面に対して間隙を介して位置するが、前記ワイピング用
    弾性部材の前記吐出口面のワイピング動作によって変位
    することで前記側面の少なくとも一部を摺擦することを
    特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録ヘッ
    ド用クリーニング装置。
  15. 【請求項15】 前記側面付着物除去用部材と前記記録
    ヘッドとの相対移動方向は、前記ワイピング用弾性部材
    と前記記録ヘッドとの相対移動方向と異なることを特徴
    とする請求項12に記載のインクジェット記録ヘッド用
    クリーニング装置。
  16. 【請求項16】 前記記録ヘッドと前記クリーニング装
    置との相対移動方向と交差する方向に延在するクリーニ
    ングブレードを有し、該クリーニングブレードは、前記
    ワイピング用弾性部材による前記吐出口面のワイピング
    後に前記吐出口面をクリーニングすることを特徴とする
    請求項12に記載のインクジェット記録ヘッド用クリー
    ニング装置。
  17. 【請求項17】 前記クリーニングブレードによるワイ
    ピングのための前記吐出口面側への侵入量は、前記ワイ
    ピング用弾性部材によるワイピングのための前記吐出口
    面側への侵入量と同等かそれ以上に設定されていること
    を特徴とする請求項16に記載のインクジェット記録ヘ
    ッド用クリーニング装置。
  18. 【請求項18】 インク吐出口からインクを吐出可能な
    インクジェット記録ヘッドとの相対移動によって、前記
    インク吐出口が位置する前記記録ヘッドの吐出口面をク
    リーニングするクリーニング方法において、 前記記録ヘッドの前記吐出口面をクリーニングすると共
    に、前記吐出口面の側縁に位置する側面に付着した付着
    物を除去することを特徴とするインクジェット記録ヘッ
    ド用クリーニング方法。
  19. 【請求項19】 前記記録ヘッドの前記吐出口面をクリ
    ーニングすると共に、前記吐出口面の側縁に位置する側
    面に付着した付着物を除去する第1工程と、 前記第1工程に続いて、前記吐出口面をクリーニングす
    る第2工程と、 を含むことを特徴とする請求項18に記載のインクジェ
    ット記録ヘッド用クリーニング方法。
  20. 【請求項20】 前記記録ヘッドは、インクジェット記
    録装置に複数装備され、 前記複数の記録ヘッドのそれぞれにおける前記吐出口面
    と前記側面をクリーニングすることを特徴とする請求項
    18に記載のインクジェット記録ヘッド用クリーニング
    方法。
  21. 【請求項21】 前記複数の記録ヘッドは、少なくとも
    一部が、異なる位置にオフセットされていることを特徴
    とする請求項20に記載のインクジェット記録ヘッド用
    クリーニング方法。
  22. 【請求項22】 前記第1工程は、前記側面と所定の間
    隔をもって対向する側面付着物除去用部材を用いて行
    い、 前記第2工程は、前記吐出口面に摺接する弾性ブレード
    部材を用いて行うことを特徴とする請求項19に記載の
    インクジェット記録ヘッド用クリーニング方法。
  23. 【請求項23】 インク吐出口からインクを吐出可能な
    記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像を形成するイン
    クジェット記録装置において、 前記記録ヘッドの側面と相対移動可能な側面付着物除去
    用部材を備え、 前記側面は、前記インク吐出口が位置する吐出口面の側
    縁に位置することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  24. 【請求項24】 前記側面付着物除去用部材は、前記側
    面に対して非接触であるが、該側面に付着した付着物に
    接触して除去を行うことを特徴とする請求項23に記載
    のインクジェット記録装置。
  25. 【請求項25】 前記側面付着物除去用部材は、前記側
    面と1mm以下の間隔をもって対向することを特徴とす
    る請求項23に記載のインクジェット記録装置。
  26. 【請求項26】 前記側面付着物除去用部材は、前記ヘ
    ッドの移動に伴って移動及び変位するキャップユニット
    に固定されたことを特徴とする請求項23に記載のイン
    クジェット記録装置。
  27. 【請求項27】 前記記録ヘッドを複数装着可能な装着
    部を有し、 前記側面付着物除去用部材は、前記複数の記録ヘッドの
    前記側面と対向することを特徴とする請求項23に記載
    のインクジェット記録装置。
  28. 【請求項28】 前記複数の記録ヘッドは、少なくとも
    一部が、前記記録ヘッドと前記側面付着物除去用部材と
    の相対移動方向と交差する方向にオフセットされること
    を特徴とする請求項27に記載のインクジェット記録装
    置。
  29. 【請求項29】 前記複数の記録ヘッドは、インクジェ
    ット記録ヘッドアセンブリを構成することを特徴とする
    請求項27に記載のインクジェット記録装置。
  30. 【請求項30】 前記記録ヘッドを主走査方向に移動さ
    せる手段を有し、 前記記録ヘッドと前記側面付着物除去用部材との相対移
    動方向は、前記主走査方向にほぼ沿う方向に設定されて
    いることを特徴とする23に記載のインクジェット記録
    装置。
  31. 【請求項31】 前記記録ヘッドを主走査方向に移動さ
    せる手段を有し、 前記記録ヘッドと側面付着物除去用部材との相対移動方
    向は、前記主走査方向と交差する方向に設定されている
    ことを特徴とする請求項23に記載のインクジェット記
    録装置。
  32. 【請求項32】 前記記録ヘッドは、前記インク吐出口
    をノズル列に沿って複数有し、 前記側面は、前記ノズル列の端部側に位置することを特
    徴とする請求項23に記載のインクジェット記録装置。
  33. 【請求項33】 前記記録ヘッドは電気コンタクト部を
    有し、 前記側面は、前記コンタクト部側に位置することを特徴
    とする請求項23に記載のインクジェット記録装置。
  34. 【請求項34】 前記記録ヘッドと相対移動して前記吐
    出口面をワイピングするワイピング用弾性部材を、前記
    側面付着物除去用部材に対して単独で変位可能に有する
    ことを特徴とする請求項23に記載のインクジェット記
    録装置。
  35. 【請求項35】 前記ワイピング用弾性部材と前記側面
    付着物除去用部材とは、1つのブレード状の弾性体によ
    って一体的に構成され、 前記弾性体には、前記記録ヘッドの側面に対して対向す
    る部位と、前記吐出口面を摺擦するワイピング用弾性部
    材と、を形成するようにスリットが形成されたことを特
    徴とする請求項34に記載のインクジェット記録装置。
  36. 【請求項36】 前記側面付着物除去用部材は、前記側
    面に対して間隙を介して位置するが、前記ワイピング用
    弾性部材の前記吐出口面のワイピング動作によって変位
    することで前記側面の少なくとも一部を摺擦することを
    特徴とする請求項34に記載のインクジェット記録装
    置。
  37. 【請求項37】 前記側面付着物除去用部材と前記記録
    ヘッドとの相対移動方向は、前記ワイピング用弾性部材
    と前記記録ヘッドとの相対移動方向と異なることを特徴
    とする請求項34に記載のインクジェット記録装置。
  38. 【請求項38】 前記記録ヘッドと前記側面付着物除去
    用部材との相対移動方向と交差する方向に延在するクリ
    ーニングブレードを有し、該クリーニングブレードは、
    前記ワイピング用弾性部材による前記吐出口面のワイピ
    ング後に前記吐出口面をクリーニングすることを特徴と
    する請求項34に記載のインクジェット記録装置。
  39. 【請求項39】 前記クリーニングブレードによるワイ
    ピングのための前記吐出口面側への侵入量は、前記ワイ
    ピング用弾性部材によるワイピングのための前記吐出口
    面側への侵入量と同等かそれ以上に設定されていること
    を特徴とする請求項38に記載のインクジェット記録装
    置。
  40. 【請求項40】 前記記録ヘッドの着脱が可能な装着部
    を有し、 前記装着部に、前記記録ヘッドと電気的に接続可能な接
    続部を設けたことを特徴とする請求項23に記載のイン
    クジェット記録装置。
  41. 【請求項41】 前記記録ヘッドは往復移動可能なキャ
    リッジに搭載され、前記側面付着物除去用部材は、前記
    記録ヘッドの移動軌跡上に移動可能であることを特徴と
    する請求項23に記載のインクジェット記録装置。
  42. 【請求項42】 前記記録ヘッドは、インクを吐出する
    ための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有するこ
    とを特徴とする請求項23に記載のインクジェット記録
    装置。
  43. 【請求項43】 インク吐出口からインクを吐出可能な
    記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像を形成するイン
    クジェット記録装置に備えられるワイパーであって、 前記記録ヘッドの側面と相対移動可能な側面付着物除去
    用部材を有し、前記側面は、前記インク吐出口が位置す
    る吐出口面の側縁に位置することを特徴とするワイパ
    ー。
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