JP2000196823A - 画像読み取り装置 - Google Patents

画像読み取り装置

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JP2000196823A
JP2000196823A JP10372737A JP37273798A JP2000196823A JP 2000196823 A JP2000196823 A JP 2000196823A JP 10372737 A JP10372737 A JP 10372737A JP 37273798 A JP37273798 A JP 37273798A JP 2000196823 A JP2000196823 A JP 2000196823A
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stepping motor
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driving
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Hideki Ito
秀樹 伊藤
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加速テーブルのための記憶容量や制御系で使用
するCPUの負荷を増大させることなく、使用頻度の高
い読み取り倍率におけるステッピングモータの加速駆動
後のキャリッジの残留振動を抑制できる画像読み取り装
置を提供する。 【解決手段】読み取り光学系を搭載したキャリッジの移
動位置に対応したステッピングモータ30の入力パルス
周波数の変化を示す複数の加速テーブルをROM52に
記憶しておき、操作部51で指定された読み取り倍率に
従って一つの加速テーブルをCPU50により選択し、
この加速テーブルに従ってモータドライバ54によりス
テッピングモータ30を加速駆動した後、読み取り倍率
に従った速度で定速駆動しつつ原稿上の画像を読み取る
装置において、加速テーブルは記複数の読み取り倍率の
うち使用頻度のより高い所定の読み取り倍率に対応する
加速時間がキャリッジの機械的振動周期の整数倍となる
ように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステッピングモー
タにより読み取り光学系の少なくとも一部を搭載したキ
ャリッジを移動させて原稿面を走査して画像を読み取る
画像読み取り装置に係り、特に起動時にステッピングモ
ータを加速駆動するための複数の加速テーブルを有し、
選択した一つの加速テーブルに従ってステッピングモー
タを加速駆動する画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子複写機、ファクシミリ装置、画像認
識装置および光ファイリング装置などに用いられる画像
読み取り装置は、一般に読み取り光学系の少なくとも一
部(例えば光源やミラーなど)を搭載したキャリッジを
ステッピングモータにより移動させて原稿面を走査する
ことによって、原稿上の画像を読み取るように構成され
ている。
【0003】キャリッジは最初ホームポジションに停止
しており、この停止状態から所定の読み取り速度に達す
るまで加速され、読み取りを行っている間は移動速度が
一定に維持され、読み取り終了後に減速されて停止し、
その後反対方向に移動して復帰する。読み取り時のキャ
リッジの移動速度、つまりステッピングモータの定速回
転時の回転速度を変更すれば、読み取り倍率を変えるこ
とができる。
【0004】このような画像読み取り装置では、ステッ
ピングモータの加速のために、ステッピングモータの入
力パルス周波数の変化(加速パターン)を示すテーブル
を予めメモリに格納しておき、この加速テーブルに基づ
きステッピングモータを加速駆動する構成が多くとられ
る。この加速テーブルは、一般に所定の一定時間間隔毎
に一定の割合でステッピングモータの入力パルス周波数
を増加させるように作成される。
【0005】読み取り倍率を変化させる必要がある場合
には、加速テーブルに従ってステッピングモータを加速
駆動した後、ステッピングモータの入力パルス周波数つ
まり回転速度(キャリッジの移動速度)が指定された読
み取り倍率に応じた目標速度に達した時点で加速駆動を
終了して定速駆動に移行し、原稿上の画像を読み取る。
この方法によると、ステッピングモータを加速駆動から
定速駆動に切り替えるまでの時間(加速時間)を読み取
り倍率に応じて変えることにより、一つの加速テーブル
で全ての読み取り倍率に対応することができる。
【0006】また、この種の画像読み取り装置では、実
際にはステッピングモータをマイクロステップ駆動する
ことにより、定速駆動時の速度変動を低減する手法がと
られる。マイクロステップ駆動を行うと、ステッピング
モータの1パルス当たりの回転角度(キャリッジの移動
量)が異なるため、同じ加速テーブルを異なるマイクロ
ステップ駆動で使用すると、加速度が変わってしまう。
従来では各マイクロステップ駆動毎、つまりステップ分
解能毎に一つずつ加速テーブルを用意し、これらに3乃
至4パターン程度の加速テーブルを格納しておくように
している。
【0007】しかし、この方法では必要な加速テーブル
が少ないため、テーブルに必要な記憶容量が小さくて済
む利点があるが、読み取り倍率毎に加速時間が異なるこ
とから、次のような問題がある。一般に、日本機械学会
論文集、C.58−549(1992)(以下、文献1
という)に記載されているように、機械振動系の各振動
モードの残留振動振幅は固有振動数における制御入力の
周波数成分の大きさに比例することが知られている。
【0008】この文献1の知見から理解されるように、
上述のような加速テーブルに従ってステッピングモータ
を駆動する方法では、ステッピングモータにより移動さ
せるキャリッジの残留振動の振幅は、加速時間の逆数の
整数倍の周波数で極小値をとり、これ以外の周波数では
振幅が増大する。従って、前述のように読み取り倍率毎
に加速時間を異ならせると、ある読み取り倍率では立ち
上がり時の残留振動は小さいが、それ以外の読み取り倍
率では残留振動が大きくなってしまい、読み取り品質が
低下するという問題が生じる。
【0009】一方、特開平10−257244号公報
(以下、文献2という)には、ステッピングモータを基
準速度まで加速する時の加速テーブルを一つ用意し、任
意の目標パルス周期に加速するまでのパルス毎の目標パ
ルス周期を基準の加速テーブルに基づきCPUで演算し
て任意の加速テーブルを生成することにより、ステッピ
ングモータの回転速度が読み取り速度に相当する目標速
度に到達するまでの加速時間を一定にする技術が開示さ
れている。このようにすると、基準となる加速テーブル
を一種類のみ用意しておけば、これを基準にどのような
読み取り倍率にも対応する加速テーブルを作成できるの
で、加速テーブル用の記憶容量は少なくて済む。
【0010】しかしながら、この文献2の駆動方法で
は、読み取り倍率を変更する度に加速テーブルを作成す
るための演算が必要となり、この演算を司るCPUの負
荷が大きくなる。さらに、文献2の駆動方法では、キャ
リッジの機械的振動周波数とステッピングモータの加速
時間を異ならせて可及的に振動を防止させるとしている
が、先の文献1に記載された原理からすると、キャリッ
ジの残留振動を抑制する上では意味がなく、むしろ逆効
果になると考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、読み
取り光学系を搭載したキャリッジを駆動するステッピン
グモータの加速時間を読み取り倍率に応じて変更する従
来の画像読み取り装置では、加速テーブルの数が少なく
記憶容量が小さくて済むが、読み取り倍率によってはス
テッピングモータの加速駆動後のキャリッジの残留振動
が大きくなるという問題点があった。
【0012】また、文献2に記載された技術では読み取
り倍率を変更する毎にステッピングモータを加速駆動す
るための加速テーブルを作成する必要があり、CPUの
負荷が大きくなるばかりでなく、キャリッジの残留振動
を抑制できないという問題点があった。
【0013】本発明は、このような従来技術の問題点を
解決し、加速テーブルのための記憶容量や制御系で使用
するCPUの負荷を増大させることなく、特に使用頻度
の高い読み取り倍率におけるステッピングモータの加速
駆動後のキャリッジの残留振動を抑制できる画像読み取
り装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る画像読み取り装置は、原稿上の画像を
読み取るための光学系の少なくとも一部を搭載したキャ
リッジと、このキャリッジを原稿に対して移動させるス
テッピングモータを含むキャリッジ駆動手段と、原稿上
の画像を読み取るときの複数の読み取り倍率にそれぞれ
対応して、キャリッジの移動開始からの時間に対応した
ステッピングモータの入力パルス周波数の変化を示す加
速テーブルを記憶した記憶手段と、この記憶手段から指
定された読み取り倍率に従って一つの加速テーブルを選
択する選択手段と、この選択手段により選択された加速
テーブルに従ってステッピングモータを加速駆動した
後、指定された読み取り倍率に従った速度で定速駆動す
るモータ駆動手段とを備え、加速テーブルは、複数の読
み取り倍率のうち使用頻度のより高い所定の読み取り倍
率に対応する加速時間がキャリッジの機械的振動周期の
整数倍となるように構成されていることを特徴とする。
【0015】この画像読み取り装置によれば、キャリッ
ジを移動させるステッピングモータを加速駆動してから
定速駆動し、この定速駆動時にキャリッジに搭載された
光学系を介して原稿上の画像を指定された読み取り倍率
で読み取る際、使用頻度の高い読み取り倍率のときステ
ッピングモータの加速時間をキャリッジに生じる機械的
振動の周期の整数倍に設定することにより、画像読み取
り開始時のキャリッジの残留振動が抑制される。従っ
て、使用頻度の高い読み取り倍率での読み取り品質が高
くなり、画像読み取り装置としての性能向上が達成され
る。
【0016】また、選択手段においてステッピングモー
タの加速後のキャリッジの残留振動の振幅が許容振幅以
下となる範囲で、異なる読み取り倍率に対して同一の加
速テーブルを選択することにより、加速テーブルとして
は使用頻度の高い特定の読み取り倍率のみに対応したテ
ーブルのみを用意しておけばよく、加速テーブルの記憶
に必要なメモリの容量が小さくて済む。
【0017】さらに、基準テーブルを基準にして指定さ
れた読み取り倍率に対応した加速テーブルを作成する方
法のように加速テーブル作成のための演算が不要とな
り、制御系のCPUの負荷が軽減される。
【0018】本発明においては、使用頻度のより高い所
定の読み取り倍率に対応する加速時間を決定する基準と
なるキャリッジの機械的振動周期を、ステッピングモー
タの加速駆動開始後2周期目以降のキャリッジの機械的
振動波形から測定することが望ましい。
【0019】このようにしてキャリッジの機械的振動周
期を測定すると、ステッピングモータの加速駆動開始時
間とキャリッジの実際に加速を開始する時間との間に無
駄時間が存在する場合でも、残留振動を抑制できる加速
時間を確実に決定することが可能となる。
【0020】また、モータ駆動手段によるステッピング
モータの駆動に際しては、ステッピングモータの加速駆
動開始からほぼキャリッジの機械的振動周期の整数倍の
時間を経過したタイミングでステッピングモータを加速
駆動から定速駆動に切り替えるとともに、ステッピング
モータの駆動電流値を切り替えるようにすることが望ま
しい。
【0021】通常、ステッピングモータの加速駆動時に
は大きな出力トルクが要求されるため駆動電流値は大き
く設定され、定速駆動時ではトルクオーバによるステッ
ピングモータ自体の振動を抑えるために駆動電流値は小
さく設定される。この駆動電流値の切り替えに伴いステ
ッピングモータの出力トルクが変化するため、切り替え
タイミングによってはキャリッジを加振してしまうこと
がある。
【0022】本発明では、この駆動電流値の切り替えタ
イミングを加速駆動開始時点からほぼキャリッジの機械
的振動周期の整数倍の時間経過した時点とすることによ
り、駆動電流値の切り替えに伴うキャリッジの振動を防
止することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本実施形態に係る画像読み
取り装置を概略的に示す側面図であり、図2は平面図で
ある。
【0024】図1および図2において、装置本体1の上
面には透明ガラス板によって構成された原稿台2が固定
されており、画像読み取り時には原稿台2上に読み取り
対象の原稿3が載置される。装置本体1内の原稿台2と
対応する部位には、原稿台2上の原稿3を光学的に走査
する原稿走査部4が設けられている。
【0025】原稿走査部4は、大きく分けて第1キャリ
ッジ6、第2キャリッジ9、集光用のレンズブロック1
0、および原稿3からの反射光を光電変換して画像信号
を出力する光電変換器であるラインセンサ(例えば、C
CDラインセンサ)11を有する固定光学系12により
構成される。
【0026】第1キャリッジ6には、原稿3に光を照射
するための棒状の光源5と、この光源5からの光を原稿
3上に集めるためのリフレクタ16と、原稿3からの反
射光を第2キャリッジ9側へ導くように光路を折り曲げ
るミラー18と、駆動源であるステッピングモータ30
からの駆動力を伝達するワイヤを固定するためのワイヤ
固定部材35が設置されている。
【0027】第2キャリッジ9には、第1キャリッジ6
に設けられたミラー18から導かれた光をレンズブロッ
ク10の方向へ順次導くためのミラー7,8と、後述す
るプーリ41,42が設置されている。
【0028】原稿台2には、原稿3の位置を規制するた
めの原稿位置規制板13が位置調整可能に設置されてい
る。この原稿位置規制板13には、光源3からの光を反
射する位置にシェーディング補正を行うための白基準板
14が設置されている。
【0029】第1キャリッジ6および第2キャリッジ9
は、ワイヤ34によって互いに連結されており、それぞ
れ原稿台2の下方で装置本体1に支持された案内レール
22上を摺動部材23を介してステッピングモータ30
により図示矢印方向に往復動される。この場合、後述す
るように第2キャリッジ9は第1キャリッジ6の1/2
の速度で同じ方向へ移動する。これにより、光源3から
レンズブロック10までの光路長は常に一定に保たれ
る。
【0030】固定光学系12には、集光用レンズブロッ
ク10およびラインセンサ11のほか、原稿3からの反
射光以外の光がラインセンサ11に入射しないようにす
るためのレンズカバー24が装着され、さらにレンズブ
ロック10の最適な焦点位置にラインセンサ11の受光
面を合致させるように、レンズブロック10とラインセ
ンサ11の相対位置を調整するための位置調整機構(図
示せず)が設置されている。
【0031】ステッピングモータ30の回転は、モータ
軸プーリ37、タイミングベルト31および駆動軸プー
リ38を順次介して駆動軸32に伝えられる。駆動軸3
2には二つのワイヤ巻き取りプーリ33が固定されてお
り、これらのプーリ33にワイヤ34が巻き付けられて
いる。ワイヤ34の一端側は、装置本体1の図で左側の
側壁に支持されたプーリ40、第2キャリッジ9に搭載
されているプーリ41を順時介してワイヤ止め具45に
固定されている。ワイヤ34の他端側は、装置本体1の
図で右側の側壁に支持されたプーリ43を介して第1キ
ャリッジ6にワイヤ固定部品35により固定され、さら
に第2キャリッジ9に搭載されているプーリ42を介し
てワイヤ止め具46に固定されている。
【0032】このようにワイヤ34を引き回すことによ
り、第1キャリッジ6と第2キャリッジ9はステッピン
グモータ30の回転に伴い、速度比2:1で移動するこ
とが可能になる。その結果、第1キャリッジ6および第
2キャリッジ9が移動した場合でも、原稿3の表面から
ラインセンサ11までの光路長は一定となり、焦点ずれ
を生じることはない。
【0033】図3は、本実施形態におけるステッピング
モータ30の制御系の構成を示すブロック図である。C
PU50は、ユーザが入力操作を行うための操作部51
からの指令に従って画像読み取り装置全体、もしくは画
像読み取り装置を含むディジタル複写機などのシステム
全体の制御を司るものである。ユーザによる読み取り倍
率の指定は、操作部51により行われる。CPU50に
は、さらに複数の加速テーブルを記憶したROM52、
D/A変換器53およびモータドライバ54が接続され
ている。
【0034】ROM52に記憶された加速テーブルは、
キャリッジ6,9の移動開始からの時間に対応したステ
ッピングモータ30の入力パルス周波数の変化(加速パ
ターン)を複数の読み取り倍率に対応して記述したもの
である。ここで、後述するように加速テーブルは、操作
部51を介して指定可能な多数の読み取り倍率のうち、
使用頻度のより高い所定の複数の読み取り倍率に対応す
る加速時間がキャリッジ6の機械的振動周期τの整数倍
となるように構成されていることが特徴である。
【0035】CPU50は、操作部51を介して読み取
り倍率が指定されると、その指定された読み取り倍率に
従ってROM52に格納された複数の加速テーブルから
一つの加速テーブルを選択し、この選択した加速テーブ
ルの内容を読み出す。こうして読み出した加速テーブル
の内容は、CPU50からモータドライバ54へ出力す
る出力パルス周波数に反映される。
【0036】モータドライバ54は、CPU50から出
力パルス数および回転方向の情報を受け、さらにD/A
変換器53を介して駆動電流設定値の情報を受けてステ
ッピングモータ30を駆動する。ステッピングモータ3
0は、モータドライバ54によりまず先のように選択さ
れた加速テーブルに従って加速駆動され、この後、操作
部51を介して指定された読み取り倍率に従った速度で
定速駆動される。
【0037】また、ステッピングモータ30は後述する
ように、CPU50からの制御に従ってモータドライバ
54により加速駆動開始からキャリッジ6の機械的振動
周期τの整数倍の時間を経過したタイミングで定速駆動
に切り替えられるとともに、D/A変換器53を介して
モータドライバ54に入力される駆動電流設定値の情報
に従って駆動電流値が切り替えられる。
【0038】図4(a)(b)は、それぞれステッピン
グモータ30の一般的な速度パターンと加速度パターン
を示している。同図に示すように、ステッピングモータ
30は時刻0〜Tacc[s]の間は一定の加速度+α
[mm/s2 ]で加速駆動され、時刻Taccで目標速
度Vmax[mm/s]に達すると、加速度は0[mm
/s2 ]となり、以後は速度Vmax[mm/s]で定
速駆動される。
【0039】原稿3上の画像読み取りは、ステッピング
モータ30の定速駆動の間に行われる。そして、画像読
み取り終了時刻Tall−Taccからステッピングモ
ータ30は加速度−α「mm/s2 」で減速駆動され、
最終的に時刻Tallで回転を停止する。
【0040】ここで、画像読み取り装置の小型化のため
に、ステッピングモータ30を短い加速時間(Tac
c)内に大きな加速度で加速駆動することによって加速
距離を短くすることが要求される。ステッピングモータ
30の加速度を大きくすると、第1キャリッジ6および
第2キャリッジ9は、加速時に共振による大きな機械的
振動を生じる。この機械的振動が画像読み取り開始時刻
Taccまでに十分に減衰しないと、つまり残留振動が
生じていると、当然のことながら読み取り品質が低下
し、読み取り画像が歪んでしまう。
【0041】本発明に従ってステッピングモータ30の
加速駆動を行うと、以下に説明するように、このような
キャリッジ6,9の機械的振動の影響を受けることな
く、良好な画像読み取りを行うことが可能となる。
【0042】図5は、ステッピングモータ30の加速駆
動時の第1キャリッジ6の加速度を測定した結果であ
る。ステッピングモータ30が加速駆動され始めてか
ら、第1キャリッジ6が実際に移動を開始するまでに、
むだ時間L[s]が存在する。この時間L[s]の経過
後、ステッピングモータ30により第1キャリッジ6は
加速されるが、タイミングベルト31やワイヤ34の伸
縮その他の原因によって前述のように機械的振動が発生
する。この振動周期をτ[s]とする。
【0043】本実施形態では、このようなキャリッジ6
の機械的振動周期τを測定するために、まず適当な加速
パターンでステッピングモータ30を駆動し、そのとき
のキャリッジ6の加速度を例えば加速度ピックアップに
より測定する。この加速度測定結果から、キャリッジ6
の機械的振動波形を求める。
【0044】そして、この機械的振動波形のうち、むだ
時間L[s]を含まない、つまりむだ時間L[s]を経
過した後の2周期目以降の振動波形より、振動周期τを
測定する。こうして測定された機械的振動周期τに基づ
いて、最適な加速時間(画像読み取り開始時刻)Tac
cを次式により求める。 Tacc=n・τ n=1,2,3,… (1) ここで、係数nは(1)式から算出される加速時間Ta
ccの上限は加速度がステッピングモータ30のトルク
を越えない程度の値となるように設定し、また下限は読
み取り開始時刻までに加速によるキャリッジ6,9の振
動が十分に減衰可能な時間に設定する。
【0045】例えば、図5の例では2周期目以降の大き
な振動の振動周期は、τ=52.6[ms]である。そ
こで、(1)式においてn=1として加速時間をTac
c=52.6[ms]にとり、この加速時間Taccよ
り加速テーブルを作成し、この加速テーブルに従ってス
テッピングモータ30を加速駆動する。そのときの第1
キャリッジ6の加速度を測定した結果を図6に示す。立
ち上がり時の過渡振動がほとんど抑制されていることが
分かる。
【0046】このように本実施形態に基づく加速時間決
定方法を用いると、複雑な制御を必要とせず、また複雑
な加速パターンを作成することなく、最も簡単な加速パ
ターンを用いた場合でも画像読み取り時のキャリッジ
6,9の振動抑制効果が十分に得られる。
【0047】また、本実施形態の方法に従ってステッピ
ングモータ30の加速度を決定する際、加速時間Tac
cが測定されたキャリッジ6,9の加速度の振動から求
めた機械的振動周波数f(=1/τ[Hz])の±5
[Hz]以内の時間であれば、画像読み取り開始時にお
けるキャリッジ6,9の機械的振動の振動振幅は、振動
周期τ[ms]を基に決定した加速度で加速した場合の
振動振幅の1.25倍程度であり、十分実用に耐える程
度まで低減されることが実験的に確認された。これは言
い換えると、画像読み取り装置を量産した場合に、製品
毎の機械的振動周波数のばらつきが±5[Hz]以内で
あれば、画像読み取り時のキャリッジ6,9の機械的振
動の振幅は十分に抑圧されているということになる。
【0048】本実施形態では、前述したようにステッピ
ングモータ30は加速駆動開始からキャリッジ6の機械
的振動周期τの整数倍(例えば1倍)の時間を経過した
タイミングで定速駆動に切り替えられるとともに、駆動
電流値が切り替えられる。以下、この点について詳しく
説明する。
【0049】図7(a)(b)は、それぞれ本実施形態
におけるステッピングモータ30の速度パターンおよび
ステッピングモータ30の加減速駆動時の駆動電流値I
1と定速駆動時の駆動電流値I2を切り替えるタイミン
グTchg1,Tchg2を示している。
【0050】ステッピングモータ30の回転速度は、モ
ータドライバ54からステッピングモータ30に与えら
れる入力パルス周波数によって決まり、また出力トルク
は駆動電流値を変えることによってコントロールが可能
である。
【0051】ステッピングモータ30の加速時には、モ
ータ30に大きな出力トルクが要求されるため、駆動電
流値を高めに設定する必要がある。一方、ステッピング
モータ30を定速駆動して画像読み取りを行っている間
は、駆動電流値が高いとトルクオーバのためにステッピ
ングモータ30自体の振動が大きくなり、読み取り品質
に影響を与える。これらのことから、図7(b)に示す
ようにステッピングモータ30の加速駆動終了後に駆動
電流値をI1からI2へと下げ、定速駆動時、つまり画
像読み取り時のステッピングモータ30自体の振動を低
減することが望まれる。
【0052】ここで、駆動電流値を切り替えるとステッ
ピングモータ30の出力トルクが変化するため、加速駆
動終了時の駆動電流値の切り替えタイミングTchg1
が適切でないと、反ってキャリッジ6,9を加振してし
まう可能性がある。そこで、この電流値切り替えタイミ
ングTchg1を(1)式中に示した機械的振動周期τ
[ms]を用いて次式により求める。 Tchg1=m・τ m=1,2,3,… (2) すなわち、この電流値切り替えタイミングTchg1
は、振動周期τの整数倍に設定される。このようにして
決定したタイミングTchg1で、ステッピングモータ
30の駆動電流値を加速駆動終了時のI1から定速駆動
時のI2へと切り替えることにより、キャリッジ6,9
を加振することなく、画像読み取り時の駆動電流値を下
げることができる。
【0053】なお、この切り替えタイミングTchg1
を決定する振動周期τは、必ずしも(2)式に限られる
ものではなく、振動周波数f±5[Hz]の範囲、つま
りτ≦1/(f±5[Hz])であれば、ほぼ同様の効
果が得られる。
【0054】ところで、上記のようにステッピングモー
タ30の加速時間Taccをキャリッジ6,9の機械的
振動周期τの整数倍に常に、つまり全ての読み取り倍率
で一致させることができればよいが、実際には読み取り
倍率によって加速時間が異なるため、それは不可能であ
る。
【0055】すなわち、本実施形態のようにキャリッジ
6,9の駆動源としてステッピングモータ30を使用す
る場合、図8に加速テーブルの一例を示したように、始
動開始から一定時間間隔Ts毎に一定の割合Fsずつス
テッピングモータ30の入力パルス周波数を高くして加
速駆動を行い、入力パルス周波数が読み取り倍率に相当
した目標速度に対応する目標パルス周波数に達成した時
点(時刻Tacc)で定速駆動に切り替えるという制御
を行う。このため、読み取り倍率によって加速時間Ta
ccは異なることになる。従って、幾つかの読み取り倍
率において加速時間Taccをキャリッジ6,9の機械
的振動周期τの整数倍に一致させると、他の読み取り倍
率ではTaccをτと一致させることができなくなる。
【0056】また、コストとの兼ね合いから図3中に示
すROM52の加速テーブルのデータを記憶できる容量
が制限され、現実には加速パターンの異なる複数の加速
テーブルとして3乃至4個程度のテーブルしか用意する
ことはできない。従って、実際にはプリセット値として
用意されている10数種類の読み取り倍率のほか、さら
に別の読み取り倍率も任意に指定可能であることを考慮
すると、これら全ての読み取り倍率に対して最適な加速
テーブルを用意することは困難である。
【0057】この困難を回避するため、本実施形態では
加速テーブルとして、全ての指定可能な読み取り倍率に
対してでなく、使用頻度の高い特定の幾つかの読み取り
倍率に対してのみ、加速時間がキャリッジ6の機械的振
動周期τの整数倍に一致するように構成された3乃至4
個程度の比較的少ない数の加速テーブルを作成して、R
OM52に記憶しておく。そして、各読み取り倍率に最
適な加速テーブルを予め決めておき、実際の画像読み取
り時にはユーザにより指定された読み取り倍率に応じて
使用する加速テーブルを選択する。
【0058】表1に、使用頻度の比較的高い読み取り倍
率に対するステッピングモータ30の目標速度(定速駆
動時の回転速度)と最適加速度(キャリッジ6,9の機
械的振動周期τに一致する加速度)、ステッピングモー
タ30のステップ分解能および加速テーブルA,B,C
の関係を示す。但し、この例はキャリッジ6,9の機械
的振動周期τが30[ms]の場合である。また、表1
中の使用頻度の高い読み取り倍率は、例えばプリセット
値として用意された倍率である。各読み取り倍率でのス
テッピングモータ30の最適加速度に対応する加速時間
Taccは、Tacc=目標速度/最適加速度であり、
表1の例ではキャリッジ6,9の機械的振動周期τ(=
30[ms])に一致している。
【0059】
【表1】
【0060】表1に示されるように、本実施形態では読
み取り倍率50%、57%、86%、173%、200
%に対して加速テーブルA、読み取り倍率61%、71
%、82%、100%、122%、141%、163%
に対して加速テーブルB、読み取り倍率86%、100
%、115%に対して加速テーブルCがそれぞれ用いら
れる。
【0061】なお、表1には比較のため従来の技術にお
ける各読み取り倍率に対する加速パターンの割り当ても
併せて記載している。すなわち、従来の技術では後に説
明するマイクロステップ駆動におけるステップ分解能毎
に、異なる加速パターンP,Q,Rを割り当てている。
【0062】加速テーブルは、次のように作成する。例
えば図8に示すように、時間に対してパルス周波数を一
定の割合で増加させる場合、次式より加速レートApp
s[PPS/s]を求める。 Apps=(Fmax−Fmin)/Tall (3) CPU50が出力パルス周波数を更新する時間間隔をT
s[s]とすると、次式に示す出力パルス周波数を増加
させる加速テーブルを作成する。 Fs=Apps・Ts (4) ステッピングモータ30の駆動対象であるキャリッジ
6,9の移動位置(ステッピングモータ30の加速駆動
開始からの経過時間)に対応したステッピングモータ3
0の入力パルス周波数の変化を示し、この変化が加速テ
ーブルA,B,Cで異なる。従って、同じ加速テーブル
でも加速時間、つまりステッピングモータ30を加速駆
動する場合、CPU50は一定時間おきに加速テーブル
から出力パルス周波数の情報を読み出し、モータドライ
バ54へ出力して加速駆動を行う。そして、ステッピン
グモータ30の回転速度が目標速度に達したら、定速駆
動に切り替える。この加速駆動から定速駆動に切り替え
るタイミングを変化させると、そのタイミングでのステ
ッピングモータ30の入力パルス周波数、すなわち定速
駆動時の回転速度が変わるので、定速駆動時の回転速度
(目標速度)が異なる複数の読み取り倍率で同じ加速テ
ーブルを使用することができる。
【0063】ここで、加速テーブルAは読み取り倍率5
0%のときの加速時間がτに一致するように構成され、
同様に加速テーブルBは読み取り倍率71%、加速テー
ブルCは読み取り倍率100%のときの加速時間がそれ
ぞれキャリッジ6,9の機械的振動周期τに一致するよ
うに構成されているものとする。
【0064】表1では、大きく異なる読み取り倍率に対
しても同じ加速テーブルが割り当てられているが、この
ような加速テーブルの割り当ては、以下に述べるように
ステッピングモータ30をマイクロステップ駆動する際
のステップ分解能を変えることで可能となる。
【0065】実際の画像読み取り装置では通常、ステッ
ピングモータ30の定速駆動時の速度変動を低減するた
め、上記のマイクロステップ駆動が行われる。マイクロ
ステップ駆動とは、ステッピングモータの1パルスの入
力で回転する角度(これをステップ分解能という)を1
/n(nは任意の整数)に切り替えて駆動する方式であ
る。
【0066】具体的に、例えば5相ステップのステッピ
ングモータの場合を例にとると、りフルステップ駆動
(1パルスで1ステップの回転)で0.72°、1/2
ステップ駆動で0.36°というように、1/nステッ
プ駆動で0.72°/nとなるようにステッピングモー
タを駆動する。このようなマイクロステップ駆動方式を
採用することにより、ステッピングモータ30の定速駆
動時の速度変動を低減することができる。
【0067】このようなマイクロステップ駆動方式の特
性を利用して、従来では例えば、読み取り倍率50%〜
95%では1/2ステップ駆動、95%〜200%では
1/4ステップ駆動、200%〜400%では1/8ス
テップ駆動というように、読み取り倍率の範囲によって
ステップ分解能を切り替える。
【0068】ステップ分解能を1/nステップにする
と、1ステップ駆動に比較して、同じ入力パルス周波数
でステッピングモータ30を駆動する場合、ステッピン
グモータ30の定速駆動時の回転速度、すなわち読み取
り速度は1/nになる。この場合、ある加速テーブルに
従ってステッピングモータ30を1/2ステップ駆動で
駆動したときと、1/4ステップで駆動したときとで
は、加速度は1/2になり、加速時間は2倍になる。
【0069】従って、表1に示すように最適加速度が所
定の関係にある異なった読み取り倍率に対して、ステッ
プ分解能を変えることにより、同じ加速テーブルを使用
することができる。例えば、読み取り倍率71%に対し
て読み取り倍率141%では最適加速度が1/2である
が、表1によればステップ分解能が1/2に対して1/
4と、1/2倍になっているので、同じ加速テーブルを
使用した場合、加速度は同じとなる。このようにマイク
ロステップ駆動を用いると、必要な加速テーブルの数を
少なくすることができる。
【0070】さらに、本実施形態では必ずしも使用頻度
の高い全ての読み取り倍率に対して加速時間をキャリッ
ジ6,9の機械的振動周期τの整数倍とする必要はな
く、ステッピングモータ30の加速駆動終了時、つまり
画像読み取り開始時のキャリッジ6,9の残留振動の振
幅が許容振幅以下となれば実用上十分であり、この範囲
で異なる読み取り倍率に対して同一の加速テーブルを使
用することができる。これにより、マイクロステップ駆
動の採用と相俟って、必要な加速テーブルの数をさらに
少なくすることが可能である。
【0071】図9は、読み取り倍率と画像読み取り開始
時の残留振動振幅の関係において同一加速テーブルを使
用する読み取り倍率の範囲を示している。横軸における
読み取り倍率のうち、Mは加速時間が周期τの整数倍
(この例では1倍)となるときの倍率であり、このとき
残留振動が最小となる。
【0072】この図9の例では、倍率Mのほか倍率M±
1,M±2,M±3も残留振動の振幅は許容振幅以下に
収まっており、これらの読み取り倍率M,M±1,M±
2,M±3で同一の加速テーブルを使用することができ
る。読み取り倍率M+4以上では加速テーブルAを使用
した場合、残留振動の振幅が許容振幅を越えているた
め、別の加速テーブルBを使用する。ここで、図9にお
ける残留振動の許容振幅は、キャリッジ6,9の機械的
振動周波数f=33[Hz]の±5Hzに相当する。
【0073】図9と表1の対応を示すと、例えば表1に
おける読み取り倍率50%,71%,100%が図9の
倍率Mに相当する。また、例えばM=50%のときは5
8%までは同じ加速テーブルAを使用し、59%から8
4%までは加速テーブルBを使用する。
【0074】言い換えれば、例えば読み取り倍率57%
のときの最適加速度(=23392[mm/s2 ])
で、読み取り倍率61%の目標速度(=656[mm/
s])までステッピングモータ30を加速した場合、加
速時間は28[ms]となる。このとき、加速パターン
の周波数成分が小さくなる周波数は約35[Hz]とな
って、キャリッジ6,9の機械的振動周波数f=33
[Hz]の±5Hzの範囲に入る。従って、読み取り倍
率57%では、読み取り倍率61%の場合と同じ加速テ
ーブルBを使用することができる。
【0075】同様に、共通化できる加速テーブルをまと
めると、表1に示したように読み取り倍率50%、57
%、200%に対して加速テーブルA、読み取り倍率、
61%、71%、82%、122%、141%、163
%に対して加速テーブルB、読み取り倍率86%、10
0%、115%に対して加速テーブルCをそれぞれ共通
に使用できることになる。
【0076】さらに、表1に記載された読み取り倍率
は、例えばプリセット値として用意された使用頻度の比
較的高い倍率であり、実際にはこれ以外の読み取り倍率
も任意に指定することが可能である場合もある。このよ
うな表1に記載された以外の読み取り倍率に対しても、
図9で説明した考えに従って、先に示したように加速パ
ターンの周波数成分がキャリッジ6,9の機械的振動周
波数の±5Hz以内になる加速テーブルを選択すること
によって、大きな残留振動の発生を防止することができ
る。すなわち、先に挙げた文献2に記載の技術のように
基準テーブルを基準にして、指定された読み取り倍率に
適した加速テーブルを計算するというような処理が不要
となり、限られた比較的少ない数の加速テーブルを用い
て残留振動の発生を防止し、どのような読み取り倍率で
も良好な画像読み取りを行うことが可能となる。
【0077】なお、本発明は上記実施形態に限られるも
のではなく、種々変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では駆動力の伝達系にワイヤを用
いたが、タイミングベルトなどを用いた場合でも同様の
効果が得られる。
【0078】また、ステッピングモータを本発明による
加速テーブルを用いた駆動方法と組み合わせてPID制
御を行うことによって、より効果的な加速駆動を行うこ
とができることは明白である。
【0079】さらに、上記実施形態では第1キャリッジ
6の加速度の信号を基に最適な加速時間を決定したが、
他の機械的振動系、例えばミラー18,7,8の振動を
基に加速時間を決定してもよい。
【0080】また、上記実施形態ではミラーを搭載した
キャリッジを移動させる構成の画像読み取り装置につい
て説明したが、レンズおよびラインセンサをキャリッジ
に搭載した光学ユニット全体を移動させる構成の画像読
み取り装置や、密着ラインセンサを移動させる構成の画
像読み取り装置にも適用できる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればキ
ャリッジを移動させるためのステッピングモータを加速
駆動する加速テーブルに必要な記憶容量や制御系で使用
するCPUの負荷を増大させることなく、特に使用頻度
の高い読み取り倍率におけるステッピングモータ加速駆
動後のキャリッジの残留振動を抑制でき、もって簡単か
つ安価で読み取り品質の良好な画像読み取り装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る画像読み取り装置
の構成を示す側面図
【図2】 同実施形態に係る画像読み取り装置の構成を
示す上面図
【図3】 同実施形態に係る画像読み取り装置における
ステッピングモータの制御系の構成を示すブロック図
【図4】 同実施形態における光学系走査の速度パター
ンと加速度パターンを示す図
【図5】 同実施形態におけるキャリッジ駆動系の加速
時の振動の一例を示す図
【図6】 同実施形態における最適な加速パターンによ
る光学系走査の加速時の振動の一例を示す図
【図7】 同実施形態におけるステッピングモータの駆
動電流を切り替えるタイミングを示す図
【図8】 同実施形態における加速テーブルの基本構成
を説明する図
【図9】 同実施形態における同一加速テーブルを適用
する読み取り倍率範囲を設定する図
【符号の説明】
1…装置本体 2…原稿台 3…原稿 4…原稿走査部 5…光源 6…第1キャリッジ 7,8…ミラー 9…第2キャリッジ 10…レンズブロック 11…ラインセンサ 12…固定光学系 13…原稿位置規制板 16…リフレクタ 18…ミラー 22…レール 23…摺動部材 30…ステッピングモータ 31…タイミングベルト 32…駆動軸 33…ワイヤ巻き取りプ
ーリ 34…ワイヤ 35…ワイヤ固定部品 37…モータ軸プーリ 40〜43…プーリ 45,46…ワイヤ止め具 50…CPU 51…操作部 52…加速テーブル 53…A/D変換器 54…モータドライバ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿上の画像を読み取る光学系の少なくと
    も一部を搭載したキャリッジと、 前記キャリッジを前記原稿に対して移動させるステッピ
    ングモータを含むキャリッジ駆動手段と、 前記原稿上の画像を読み取るときの複数の読み取り倍率
    にそれぞれ対応して、前記キャリッジの移動開始からの
    時間に対応した前記ステッピングモータの入力パルス周
    波数の変化を示す加速テーブルを記憶した記憶手段と、 前記記憶手段から、指定された読み取り倍率に従って一
    つの加速テーブルを選択する選択手段と、 前記選択手段により選択された加速テーブルに従って前
    記ステッピングモータを加速駆動した後、前記指定され
    た読み取り倍率に従った速度で定速駆動するモータ駆動
    手段とを備え、 前記加速テーブルは、前記複数の読み取り倍率のうち使
    用頻度のより高い所定の読み取り倍率に対応する加速時
    間が前記キャリッジの機械的振動周期の整数倍となるよ
    うに構成されていることを特徴とする画像読み取り装
    置。
  2. 【請求項2】前記選択手段は、前記ステッピングモータ
    の加速後の前記キャリッジの残留振動の振幅が許容振幅
    以下となる範囲で、異なる読み取り倍率に対して同一の
    加速テーブルを選択することを特徴とする請求項1記載
    の画像読み取り装置。
  3. 【請求項3】前記機械的振動周期は、前記ステッピング
    モータの加速駆動開始後2周期目以降の前記キャリッジ
    の機械的振動波形から測定されることを特徴とする請求
    項1記載の画像読み取り装置。
  4. 【請求項4】前記モータ駆動手段は、前記ステッピング
    モータの加速駆動開始からほぼ前記機械的振動周期の整
    数倍の時間を経過したタイミングで前記ステッピングモ
    ータを加速駆動から定速駆動に切り替えるとともに、前
    記ステッピングモータの駆動電流値を切り替えることを
    特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1916116A2 (en) 2006-10-23 2008-04-30 Funai Electric Co., Ltd. Image generating apparatus
JP2013065741A (ja) * 2011-09-20 2013-04-11 Hitachi High-Tech Instruments Co Ltd 部品実装装置
JP2016142875A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像読取装置に搭載されるキャリッジの固有振動数の調整方法、及び画像形成装置

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EP1916116A2 (en) 2006-10-23 2008-04-30 Funai Electric Co., Ltd. Image generating apparatus
JP2013065741A (ja) * 2011-09-20 2013-04-11 Hitachi High-Tech Instruments Co Ltd 部品実装装置
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