JPH09266526A - ラスタ走査方法 - Google Patents

ラスタ走査方法

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JPH09266526A
JPH09266526A JP8074148A JP7414896A JPH09266526A JP H09266526 A JPH09266526 A JP H09266526A JP 8074148 A JP8074148 A JP 8074148A JP 7414896 A JP7414896 A JP 7414896A JP H09266526 A JPH09266526 A JP H09266526A
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JP
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scanning
stepping motor
main scanning
circuit
frequency
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JP8074148A
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English (en)
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Satoru Sakurai
哲 桜井
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速記録しても走査線の曲がり間隔をどこで
も同一とし、かつ、副走査方向の記録寸法を調整できラ
スタ走査方法を提供することにある。 【解決手段】 ステッピングモータ24を含む搬送機構
20で印画紙1を搬送した状態で走査光学系10で主走
査するラスタ走査方法において、fを主走査周波数(H
z)とし、pを走査線間隔(mm)とすれば、p≦0.
1(mm)でp/(f/H−|f/H|)≦0.4(m
m)である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被走査面を2次元
に走査することで記録又は読み取りを行う装置において
2つの走査のうち1つの走査をステッピングモータで行
う装置のラスタ走査方法に関し、特に記録又は読み取り
を連続的に行う際にステッピングモータ特有の段階的な
動作による、記録又は読み取り画像の乱れを防いだラス
タ走査方法に関する。このような装置の例としてはレー
ザビームプリンタやレーザービームを照明用光源に使っ
た画像読み取り装置等がある。これらの装置では、光ビ
ームを光偏光器で走査することを主走査と呼び、この走
査方向を主走査方向と呼ぶ、又これに直角な方向へ被走
査面又は走査光学系を移動させることを副走査と呼び、
この走査方向を副走査方向と呼ぶのが一般的であるから
以後の説明もこれに準ずることにする。
【0002】
【従来の技術】光ビームによって被走査面を2次元的に
走査する装置としてレーザビームプリンタを例に説明す
る。レーザビームプリンタとしては記録媒体を移動させ
ることで副走査を行う装置が多いので、以後の説明は記
録媒体(すなわち被走査面)を移動することを副走査と
呼ぶことにする。レーザビームプリンターでは光ビーム
を偏光器によって主走査しつつ、この主走査方向とほぼ
直角な方向に記録媒体又は主走査光学系を一定の速度で
移動させる副走査を行うことで走査線を等間隔に並べ2
次元の画像記録を行う。走査線の等間隔性が悪化した場
合には主走査方向に伸びる濃淡の縞模様を生じ画像品質
を著しく劣化させる。この縞模様はピッチむらとかバン
ディングと呼ばれる。
【0003】ステッピングモータはその動作原理上1ス
テップの駆動毎に階段的にトルクを発生するために1ス
テップ毎に回転変動を起こす。副走査機構にステッピン
グモータを使う場合はこの回転変動を避けるための工夫
がなされてきた。
【0004】第一の例としては、特開昭53−2364
3号のごとく走査線の記録と副走査の送りを時間をずら
して交互に行うものがある。走査線の記録時には記録媒
体は静止しているため記録された走査線は、ステッピン
グモータの回転変動の影響を受けない高品質なものとな
る。
【0005】第2の例としては、走査線の記録と副走査
の送りを同時に行い、ステッピングモータの駆動周期を
走査線の記録周期の整数分の1、すなわちステッピング
モータの駆動周波数を走査線の記録周波数の整数倍にし
てステッピングモータの駆動毎に起こる回転変動の影響
を回避した例がある。ステッピングモータの回転変動が
どんなピッチむらを起こすかについては後で説明する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステッ
ピングモータは、一般に起動時又は停止時における振動
が停止するまで10〜50msecの時間を要するの
で、上述した光ビーム走査装置(特開昭53−2364
3号公報参照)は、1秒間に100本以上の高速記録す
ることができない。また、副走査方向における記録画像
の寸法は1主走査期間でステッピングモータに与えるパ
ルス数とローラの直径とステッピングモータとローラ間
の伝動系の減速比の設定によって決まるものである。前
述したビーム走査装置(特開昭53−23643号公報
参照)は、主走査期間のパルス数が整数値しかとり得な
いので、副走査方向の記録画像の寸法を高精度にしよう
とすると、ローラ直径や減速比を高精度にするか、走査
期間のパルス数を多くする必要があり、高コストにな
る。
【0007】第1の例の問題点は走査線の記録と副走査
の送りが同時でないために記録時間が長くなることであ
る。ステッピングモータの駆動停止後振動が停止するま
でには10〜50msかかる。従ってこの方法では1秒
間に100回以上の主走査を行うことができない。一回
の主走査で一本の主走査線を記録するのであれば、10
0本以上の走査線を記録できない。
【0008】この例のもう一つの欠点は副走査の送り量
の微調整が行いにくいことである。副走査の送り量は、
1主走査期間でステッピングモータに与えるパルス数
(1主走査期間当たりのパルス数)と、搬送用ローラー
の直径と、ステッピングモータと搬送用ローラの間の減
速機構の減速比によって決まる。従来例で搬送用ローラ
の直径や減速比を変えずに送り量を変えるためには1主
走査期間当たりのパルス数を変える必要があるが、前記
パルス数は整数という制約があるために、記録速度が遅
くなる場合が多い。例えば、副走査の送り量に1%の精
度が必要な場合、1主走査期間当たりのパルス数は10
0以上必要でステッピングモータを駆動する時間は50
〜100ms程度必要になる。ステッピングモータの振
動が停止する時間を考慮すると、1秒間に行える主走査
の回数は、十数回から数回程度と高速記録には適してい
ない。ローラの直径や減速比を1%以上の精度にすれ
ば、1走査期間当たりのパルス数を増やすことなく必要
な送り量の精度が得られるが、コスト高になる。以上が
走査線の記録と副走査送りを交互に行う場合の問題点で
ある。
【0009】次に第2の従来例、つまり副走査の駆動機
構にステッピングモータを用いて、走査線の記録と副走
査の送りを同時に行う場合の問題点について述べる。
【0010】ここでステッピングモータの回転変動がど
んなピッチむらを起こすかについて説明する。ステッピ
ングモータを用いた駆動機構で主走査中に被走査面を連
続的に移動させると、ステッピングモータは1ステップ
の駆動毎に段階的にトルクを発生するので、見かけ上は
連続回転でも実際は1ステップに対応した回転変動を生
じる。このため記録媒体の移動(搬送)速度に変動を生
じ、記録された主走査線に移動速度変動に対応した曲が
りを生じる。この走査線のまがりは1〜数ミクロン程度
のわずかなものであるが、曲がった走査線の並び方によ
って隣接する走査線との間隔が広くなる部分と狭くなる
部分を生じ、記録された画像に主走査方向にのびる濃
淡、いわゆるピッチムラを生じる。
【0011】曲がった走査線の並び方と濃淡のムラにつ
いて図3〜図6で説明する。図3〜図6において紙面左
右方向が主走査方向、上下方向が副走査方向(記録媒体
移動方向)である。記録媒体の移動速度に変動があると
紙面上下方向に走査線の曲がりを生じる。走査線の記録
が紙面左から右になされ、その間に記録媒体が紙面下か
ら上に移動する場合、移動速度が設定より早いと走査線
は右下がりに記録され、移動速度が設定より遅いと右上
がりに記録される。ステッピングモータで記録媒体を移
動させた場合、1ステップの駆動周期毎に移動速度の早
い遅いを繰り返し、平均値として設定の速度を保つこと
になる。従って記録された走査線も移動速度の早い遅い
に応じて曲がり、平均値として隣接走査線との等間隔を
保つ。このため隣接した走査線との間隔は、この走査線
の曲がりがどこで起こるかによって変化する。図6は曲
がりの起こる位置が全ての走査線で変わらない場合を示
す。この場合隣接した走査線の間隔は一定であるからピ
ッチムラは生じない。このように曲がりの位置が全ての
走査線で一定の状態になるのは走査線の記録開始からス
テッピングモータを駆動するまでの時間が全ての走査線
で一定となる場合で、ステッピングモータの駆動周期が
走査線の記録周期の整数分の1になっている場合、すな
わちステッピングモータの駆動周波数が主走査周波数の
整数倍になっている場合である。
【0012】ステッピングモータの駆動周波数が主走査
周波数の整数倍でない場合、記録開始からステッピング
モータを駆動するまでの時間は走査線毎に少しずつずれ
ていく、従って走査線の曲がる位置も走査線毎に少しず
つ主走査方向にずれていく。このため隣接する走査線の
間隔は、平均値としては一定でも走査線の全幅について
みると広いところと狭いところが生じ、且つ広い部分と
狭い部分が走査線毎に少しずつ主走査方向にずれてい
く。記録された走査線の光学濃度が同じであれば、走査
線の間隔が平均値より狭い部分は濃く、広い部分は淡く
見えいわゆるピッチムラとして見える事になる。この濃
淡は記録された走査線の曲がる位置がずれていくことで
起こるため、ステッピングモータの駆動周波数が主走査
周波数の整数倍に近いほど1走査線の記録毎の曲がり位
置のずれは少なくなり、濃淡の間隔が広くなる。図5及
び図4にこの様子を示す。図5は1主走査毎に曲がりの
位置がステッピングモータの駆動周期の1/8ずつずれ
た場合で、濃淡は走査線8本毎に起こっている。図4は
同様に曲がりの位置がステッピングモータの駆動周期の
1/4ずつずれた場合で、濃淡は走査線4本毎に起こっ
ている。
【0013】このようにステッピングモータを副走査の
駆動機構に用いて、走査線の記録と副走査の送りを同時
に行うと、ステッピングモータの駆動周波数が主走査周
波数の整数倍である場合以外は、ステッピングモータの
1ステップ駆動毎に起こる回転変動によってピッチむら
を生じ画像品質上問題になっていた。ステッピングモー
タの駆動周波数が主走査周波数の整数倍である場合はピ
ッチむらは生じないが、特開昭53−23643号の例
で述べたように副走査の送り量の微調整が行いにくくコ
ストがかさむという問題があった。
【0014】本発明の目的は、上記技術的課題に鑑み、
走査線の記録をと副走査送りを同時に行う高速記録時の
ステッピングモータの回転変動による走査線の曲がりに
よるピッチむらを防ぎつつ、副走査の送り量の微調整が
安価に行えるラスタ走査方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、以下の(1)〜(5)の少なくとも1つ
の方法で走査を行う。
【0016】(1)は走査線の曲がり量を少なくするこ
とでステッピングモータの回転変動によるピッチむらを
防ごうとするものである。走査線の曲がり量は回転の変
動量に比例する。回転の変動量の因子としては駆動毎の
トルクむらと、ステッピングモータの角度誤差がある。
トルクむらは1ステップ毎にある決まった値なので回転
変動もある決まった値をとり続ける。また角度誤差は何
ステップ送っても一定値(例えば±0.05度)以内で
累積することがない。従って走査線の間隔が一定値であ
るならば、走査線の曲がる量は一走査期間当たりのステ
ップ数(パルス数)に反比例して少なくなる。
【0017】(2)〜(5)は走査線の曲がりによって
生じるピッチむらの間隔を細かくして、視覚的にピッチ
むらと認識できなくしようとするものである。人間の目
の特性上、白黒の縞模様を30cm離れてみた場合、縞
の間隔が0.3mmより小さくなると縞模様としてでは
なく灰色として認識するようになる。ピッチむらの場合
白黒の縞模様よりコントラストが低いため縞の間隔が
0.4mm以下でも灰色と認識されるようになる。
【0018】ここで、ピッチむらの間隔と、ステッピン
グモータの駆動周波数と、主走査周波数の関係について
定量的に説明する。ピッチむらの間隔は前項で説明した
とおり、1主走査期間当たりの走査線の曲がる位置のず
れが、ステッピングモータの駆動周期になる走査回数
(走査線の本数)から算出される。この走査線数はfを
副走査用ステッピングモータの駆動周波数(PPS)、
Hを主走査周波数(Hz)、[f/H]はf/Hを少数
第1位で四捨5入して得られる自然数を求める演算とす
れば 1/(f/H−[f/H])(本) (1) によって算出される。従って、走査線の間隔をP(m
m)とすれば、ピッチむらの間隔は式(1)をもちいて
以下に示す式(2)によって算出される。
【0019】 P/(f/H−[f/H])(mm) (2) 続いて、本発明の目的を達成する手段を以下に示す。
【0020】(1) 走査系により主走査を行い、ステ
ッピングモータにより制御される搬送機構により前記主
走査の方向とは略直交する方向に前記走査系又は走査媒
体を搬送し、前記走査媒体を前記走査系により走査する
ラスタ走査方法であって、前記主走査系が主走査方向に
1走査線を記録する間に前記ステッピングモータが8ス
テップ以上で駆動されることを特徴とするラスタ走査方
法。
【0021】(2) 走査系により主走査を行い、ステ
ッピングモータにより制御される搬送機構により前記主
走査の方向とは略直交する方向に前記走査系又は走査媒
体を搬送し、前記走査媒体を前記走査系により走査する
ラスタ走査方法であって、主走査線間隔Pが0.1mm
以下で、かつ前記ステッピングモータが下式を満たす条
件で駆動されることを特徴とするラスタ走査方法。
【0022】 P/(f/H−[f/H])≦0.4(mm) 但し、fはステッピングモータの駆動周波数、Hは主走
査周波数とし、[f/H]はf/Hを小数点以下第1位
で四捨五入した値とする。
【0023】(3) 前記ステッピングモータが下式を
満たす条件で駆動されることを特徴とする(2)のラス
タ走査方法。
【0024】 P/(f/H−|f/H|)≦0.3(mm) (4) 走査系により主走査を行い、ステッピングモー
タにより制御される搬送機構により前記主走査の方向と
は略直交する方向に前記走査系又は走査媒体を搬送し、
前記走査媒体を前記走査系により走査するラスタ走査方
法であって、主走査線間隔Pが0.1mmより大きく、
かつ前記ステッピングモータが下式を満たす条件で駆動
されることを特徴とするラスタ走査方法。
【0025】1/(f/H−|f/H|)≦4(本) ここで、1/(f/H−[f/H])は、前述してある
ようにシート搬送機構を構成するステッピングモータの
駆動周波数に応じて生じた走査線の曲がりの位相が元に
戻るまでの走査線数である。
【0026】(5) 前記ステッピングモータが下式を
満たす条件で駆動されることを特徴とする(4)のラス
タ走査方法。
【0027】1/(f/H−|f/H|)≦3(本) (6) 前記走査系が走査光学系であることを特徴とす
る(1)乃至(5)の何れかに記載のラスタ走査方法。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本実施の形態のラスタ走査
方法に適したラスタ走査装置を示す斜視図である。
【0029】ラスタ走査装置は、光ビームによって記録
紙に相当する印画紙1の被走査面を二次元的に走査する
ものであり、光ビームを回転多面鏡に相当するポリゴン
ミラー13によって主走査方向に走査する走査光学系1
0と、主走査方向とほぼ直角な方向に印画紙1の被走査
面を常に一定の速度で移動するための副走査方向の駆動
機構に相当する搬送機構20と、走査光学系10と搬送
機構20との駆動タイミングを制御するラスタ走査制御
回路30とからなり、高速記録するために搬送機構20
で印画紙1を連続的に搬送した状態で走査光学系10で
主走査するように制御してある。
【0030】搬送機構20は、後述するようにステッピ
ングモータ24を駆動源として用いているので、高速記
録するために印画紙1を連続的に搬送した状態で印画紙
1に走査光学系10から主走査すれば、前述した理由か
ら副走査方向の記録寸法を調整できないか、又は走査線
の曲がりに起因した濃淡むらを生じることなる。斯かる
技術的課題を解決するための機能をラスタ走査制御回路
30に付加したことに特徴がある。以下に各部構成を説
明する。
【0031】走査光学系10は、図1に示すように記録
信号に基づいて半導体レーザ11を発光して印画紙1上
を走査して潜像を形成するものであり、具体的にはパル
ス幅変調した変調信号で半導体レーザ11を発振させ、
当該半導体レーザ11より出射したレーザ光をコリメー
タレンズ12で平行光とし、斯かるレーザビームを一定
の速度で回転するポリゴンミラー13によって反射偏向
し、fθレンズ14によって印画紙1上に微小なスポッ
トに絞って走査するものである。ここでfθレンズ14
は等速の光走査を行うための補正レンズである。
【0032】ポリゴンミラー13はDCモータ15で等
速度回転するものである。ポリゴンミラー13の回転数
によって主走査周期が定まる。
【0033】搬送機構20は、走査光学系10からの光
ビームの軌跡と直行する方向に等速度で印画紙1を搬送
するものであり、給紙ローラ対21と給紙ローラ対21
の駆動源となるステッピングモータ24とステッピング
モータ24からのトルクを給送ローラ対21に伝達する
プーリ22と平ベルト23とからなる伝達機構を備え
る。
【0034】なお、本実施の形態では平ベルト23を用
いたが、これに限定されるものでなく、タイミングベル
トとすれば、ベルトとプリーとのすべりによる搬送速度
のむらを所定範囲に抑えることができる。
【0035】ステッピングモータ24は、等速回転して
得られるトルクを平ベルト23を介してプーリ22に伝
達することにより、給紙ローラ対21を矢印方向に回転
するものであり、例えば1.8度/ステップである。
【0036】次に前述したラスタ走査装置の駆動を制御
するラスタ走査制御回路30について説明する。
【0037】ラスタ走査制御回路30は、主走査を行う
ための記録信号を変調して得る変調回路31と記録信号
で半導体レーザ11を駆動する半導体レーザ駆動回路3
2と印画紙1を連続的に搬送する搬送機構の駆動系とし
てステッピングモータ駆動回路33とステッピングモー
タ24の回転速度や回転角度を決めるパルスの周波数を
設定する周波数設定手段34と同期系として制御部イン
デックスセンサ35及びインデックス検出回路36及び
制御部37を設けてある。以下に各部構成について説明
する。
【0038】変調回路31は、パルス幅変調を行うため
の回路構成を1パッケージ内に格納しIC化したもので
あり、デジタル画像濃度データをD/A変換して得られ
たアナログ画像濃度信号と参照波信号とを差動増幅して
得られた変調信号を半導体レーザ駆動回路32に送出す
る。
【0039】半導体レーザ駆動回路32は、変調信号で
半導体レーザ11を発振させるものであり、半導体レー
ザからのビーム光量に相当する信号がフィードバックさ
れ、その光量が一定となるように駆動するものである。
【0040】ステッピングモータ駆動回路33は、印画
紙1を搬送する給紙ローラ対21を回転駆動するもので
あり、制御部37の出力ポートからの出力をD/A変換
して得られるパラレルデータを一連のアナログ電圧に変
換し、斯かるアナログ電圧をV/Fコンバータを介して
周波数変化に置き換え、斯かる出力をクロックパルスと
し、斯かるパルスを増幅してステッピングモータ24に
供給することにより、てステッピングモータ24の巻線
に流す電流を順次切り替えて供給するアンプ部及びステ
ッピングモータ24を駆動させる直流電源とからなる。
【0041】周波数設定手段34は、ステッピングモー
タ24の回転周波数を設定するものである。かかる周波
数設定手段34から設定した回転周波数のパルス信号を
ステッピングモータ駆動回路33から発生することにな
る。
【0042】インデックスセンサ35は印画紙1上の走
査面からのビームに感応して電流を出力し、当該電流は
インデック検出回路36で電流/電圧変換してインデッ
クス信号として出力する。このインデックス信号により
所定速度で回転するポリゴンミラー13の面位置を検知
し、主走査方向の周期によって、ラスタ走査方式で変調
信号による光走査を行っている。
【0043】制御部37は、主にマイクロプロセッサか
らなるものであり、インデックス信号に基づいて主走査
方向の書き出し位置を揃えるための制御動作とステッピ
ングモータ24の励磁パターンを発生する励磁制御部を
ソフトウエアで実現する。
【0044】励磁制御部はステッピングモータ24の回
転角度および回転速度を決定するパルス信号を作り出す
手段であり、斯かるパルス信号に同期してステッピング
モータ24を回転させる。ステッピングモータ24の速
度はパルス速度(pulseper second 以
下、ppsと略称する)で決まり、ステッピングモータ
24の回転角度はパルスの数で決まる。
【0045】以上が本実施の形態に斯かるラスタ走査方
法を適用するに適したラスタ走査装置の概略構成であ
る。
【0046】ステッピングモータ24の角度誤差は、一
般に何ステップ駆動しても±0.05°以内で角度誤差
を累積しない。従って、走査線の間隔誤差は2×(±
0.05°/1.8°×ステップ数)と言う関係にな
る。これは1走査線ライン当たりのステップ数が増加す
れば、走査線の間隔誤差が小さくなることを意味してい
る。
【0047】ここで1走査線当たりのステップ数とステ
ップ角度誤差による間隔誤差とピッチむらとの関係を表
1及び表2を参照して説明する。
【0048】まず、表1は主走査周波数を600(H
z)に固定して1走査線当たりのステッピングモータ2
4のステップ数を変更することによる走査線の間隔Pの
変動と、斯かる走査線の間隔Pの変動に起因した走査線
間隔誤差を評価したピッチムラの評価を示したものであ
る。
【0049】
【表1】
【0050】表1におけるステップ数の欄は1走査線当
たりのステッピングモータ24のステップ数を示したも
のであり、表1における走査線の間隔誤差の欄は走査線
間隔pを63.5μmからのずれ分と走査線間隔pを6
3.5μmに対する%を示したものである。
【0051】表2は1走査線当たりにおけるステッピン
グモータ24のステップ数を固定として、主走査周波数
fを変更することによるピッチむらの間隔と、斯かるピ
ッチむら間隔の変動に起因した肉眼による影響を評価し
たものである。
【0052】
【表2】
【0053】表2に示す駆動周波数の欄は、ステッピン
グモータ24の駆動周波数を示したものであり、ステッ
プ数の欄は1走査線当たりにおけるステッピングモータ
24のステップ数を示したものであり、ピッチむらの間
隔の欄は上述してある式(2)から算出された値であ
る。表2における評価結果の欄は目視による評価であ
り、◎○△×の順でピッチむらが目立たないことを示し
ている。
【0054】表3は1走査線当たりにおけるステッピン
グモータ24のステップ数を6に固定して、主走査周波
数fを変更することによるピッチむらの間隔の変動と、
斯かるピッチむら間隔の変動に起因した肉眼による影響
を評価したものである。表2との相違は走査線の間隔P
を2倍の127μmとしたことである。
【0055】
【表3】
【0056】表3に示す走査線数の欄は上述してある式
(1)から算出した走査線数であり、駆動周波数fの変
動により生じた走査線の曲がりの位相が元に戻るまでの
走査線数である。
【0057】ここで、ピッチむらに対する評価をまとめ
れば、1走査線当たり8ステップ以上で駆動した場合、
主走査周波数に関係なく、目視によるピッチむらの評価
が良好であることがわかる。
【0058】1走査線当たり8ステップ未満で駆動した
場合、表2及び表3に示すように主走査周波数と所定の
条件を満たさなければ、ピッチむらを無くすことができ
ないことがわかる。これはステップ数が8未満で生じる
ピッチむらは、主走査周波数(Hz)とステッピングモ
ータの駆動周波数の関係によって濃淡の間隔の変化とし
て目視できるようになるからである。
【0059】1走査線当たり8ステップ未満でステッピ
ングモータ24を駆動した場合の主走査周波数と所定の
条件は以下のごとくである。
【0060】 fをステッピングモータ24の駆動周
波数とし、Hを主走査周波数(Hz)とし、Pを走査線
間隔(mm)とすれば、p≦0.1(mm)でピッチむ
ら間隔がP/(f/H−[f/H])≦0.4(mm)
であること。
【0061】fをステッピングモータ24の駆動周波数
とし、Hを主走査周波数(Hz)とし、Pを走査線間隔
(mm)とすれば、P>0.1(mm)で1/(f/H
−|f/H|)≦4(本)であること。
【0062】 fをステッピングモータ24の駆動周
波数とし、Hを主走査周波数(Hz)とし、Pを走査線
間隔(mm)とすれば、P≦0.1(mm)でピッチむ
らの間隔がP/(f/H−|f/H|)≦0.3(m
m)であること。
【0063】fをステッピングモータ24の駆動周波数
とし、Hを主走査周波数(Hz)とし、Pを走査線間隔
(mm)とすれば、P>0.1(mm)で1/(f/H
−|f/H|)≦3(本)であること。
【0064】本実施の形態に係るラスタ走査装置に書き
込み動作と印画紙1上に描かれる走査線パターンを説明
する。
【0065】図2はラスタ走査装置を動作を示すタイム
チャートである。
【0066】図2(a)はインデックス信号を示したも
のであり、制御部37は、インデックス信号を検知して
から所定時間後に走査光学系10を駆動することにより
レーザビームで主走査することになる。
【0067】図2(b)はステッピングモータの駆動パ
ルスを示したタイムチャートである。これからステッピ
ングモータの駆動周波数が主走査周波数の2.5倍にな
っている。
【0068】図2(c)〜図2(f)はステッピングモ
ータの励磁シーケンスを示したタイムチャートであり、
斯かるタイムチャートは4つの巻線のうち常時2相ずつ
励磁する2相励磁方式を示してある。これにより、出力
トルクが大きく、ダンピング特性が優れている。
【0069】図2に示す動作タイミングにより図3に示
す走査線パターンが印画紙1上に描かれることになる。
【0070】図3は走査線パターンを示す模式図であ
る。
【0071】上述してあるようにステッピングモータ2
4の駆動周波数は主走査周波数の2.5倍となってい
る。斯かる関係によれば、走査線の曲がりは、図3に示
すように1走査線毎に1/2周期づつずれていることが
分かる。係る走査線の曲がりは人間の視覚に備わったM
TFを越えていることから、濃淡むらと認識されないの
で、画質の低下と言えないことが分かる。
【0072】
【表4】
【0073】また、表4に示すように駆動周波数を変化
して副走査方向の画像寸法を調整するためにステッピン
グモータ24の駆動周波数を表4に示すように±5%の
範囲で変更すると、副走査方向における走査線の間隔は
0.06〜0.07mmで変動してピッチむらとなる
が、斯かるピッチむらは人間の視覚に対する影響が鈍い
ので、濃度むらとして認識されないことがわかる。
【0074】(比較例)主走査周波数を600Hzで走
査線の間隔を31.75μmとして、ステッピングモー
タの駆動周波数を以下の表に示すように変化させてピッ
チむらの間隔の変化を調べてみた。
【0075】
【表5】
【0076】表5に示す如くステッピングモータの駆動
周波数を主走査周波数の整数倍から変化させると、走査
線間隔にピッチむらを生じているので、整数比以外の駆
動周波数は使えないことになる。
【0077】以上のように本実施の形態のラスタ走査装
置は、ステッピングモータ24の脈動による走査線の曲
がりで生じている濃度むらとして認識されない程度に抑
えることができる。
【0078】又、本実施の形態のラスタ走査装置は、高
速記録するために印画紙1を連続的に搬送した状態で走
査光学系10で主走査しても走査線の曲がり間隔をどこ
でも同一とし、かつ、副走査方向の記録寸法を調整でき
る。
【0079】本実施の形態のラスタ走査装置は、上述し
たようにステッピングモータ24の駆動周波数を表4に
示すように±5%の範囲で変更すると、走査線の副走査
方向のピッチむらは0.06〜0.07mmで変動する
が人間の視覚に対する影響が鈍いので、副走査方向に印
画紙1を搬送する搬送機構20を構成する部品を高精度
にしなくても、高画質な画像を得ることができる。
【0080】以上レーザプリンタに本発明を適用した場
合について説明してきたが、本発明によるラスタ走査方
法はレーザプリンタに限ることなく、ステッピングモー
タを副走査に使用する装置であれば、画像記録装置、フ
ァクシミリ、プリンタ、画像読み取り装置等に適用して
も同様の効果を奏する。
【0081】
【発明の効果】本発明は、上記構成を備えることによ
り、ステッピングモータの脈動による走査線の曲がりで
生じる濃度むらを防ぐことができる。
【0082】又、本発明は、上記構成を備えることによ
り、副走査用ローラの直径や減速用プーリーの直径の製
造上の寸法誤差や環境温度の変化で生じる記録画像の寸
法変動をステッピングモータの駆動周波数を変化させて
補償してもピッチムラを生じないので、副走査搬送機構
を構成する部品を高精度にしなくても、高画質な画像を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のラスタ走査方法に適したラスタ
走査装置を示す斜視図である。
【図2】ラスタ走査装置を動作を示すタイムチャートで
ある。
【図3】走査線パターンを示す模式図である。
【図4】主走査周波数と副走査方向の搬送機構を構成す
るステッピングモータの駆動周波数を整数比からずれた
場合の走査線を示す模式図である。
【図5】主走査周波数と副走査方向の搬送機構を構成す
るステッピングモータの駆動周波数を整数比からずれた
場合の走査線を示す模式図である。
【図6】主走査周波数と副走査方向の搬送機構を構成す
るステッピングモータの駆動周波数を整数比とした場合
の走査線を示す模式図である。
【符号の説明】
1 記録紙に相当する印画紙 10 走査光学系 20 搬送機構 24 ステッピングモータ 30 ラスタ走査制御回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査系により主走査を行い、ステッピン
    グモータにより制御される搬送機構により前記主走査の
    方向とは略直交する方向に前記走査系又は走査媒体を搬
    送し、前記走査媒体を前記走査系により走査するラスタ
    走査方法において、前記主走査系が主走査方向に1走査
    線を記録する間に前記ステッピングモータが8ステップ
    以上で駆動されることを特徴とするラスタ走査方法。
  2. 【請求項2】 走査系により主走査を行い、ステッピン
    グモータにより制御される搬送機構により前記主走査の
    方向とは略直交する方向に前記走査系又は走査媒体を搬
    送し、前記走査媒体を前記走査系により走査するラスタ
    走査方法において、主走査線間隔Pが0.1mm以下
    で、かつ前記ステッピングモータが下式を満たす条件で
    駆動されることを特徴とするラスタ走査方法。 P/(f/H−[f/H])≦0.4(mm) 但し、fはステッピングモータの駆動周波数、Hは主走
    査周波数とし、[f/H]はf/Hを小数点以下第1位
    で四捨五入した値とする。
  3. 【請求項3】 前記ステッピングモータが下式を満たす
    条件で駆動されることを特徴とする請求項2記載のラス
    タ走査方法。 P/(f/H−|f/H|)≦0.3(mm)
  4. 【請求項4】 走査系により主走査を行い、ステッピン
    グモータにより制御される搬送機構により前記主走査の
    方向とは略直交する方向に前記走査系又は走査媒体を搬
    送し、前記走査媒体を前記走査系により走査するラスタ
    走査方法において、主走査線間隔Pが0.1mmより大
    きく、かつ前記ステッピングモータが下式を満たす条件
    で駆動されることを特徴とするラスタ走査方法。 1/(f/H−|f/H|)≦4(本)
  5. 【請求項5】 前記ステッピングモータが下式を満たす
    条件で駆動されることを特徴とする請求項4記載のラス
    タ走査方法。 1/(f/H−|f/H|)≦3(本)
  6. 【請求項6】 前記走査系が走査光学系であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のラ
    スタ走査方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009069433A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Canon Inc ポリゴンミラー駆動モータ制御回路及び画像形成装置

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JP2009069433A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Canon Inc ポリゴンミラー駆動モータ制御回路及び画像形成装置

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