JP2000194373A - 音質制御装置 - Google Patents

音質制御装置

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JP2000194373A
JP2000194373A JP10373791A JP37379198A JP2000194373A JP 2000194373 A JP2000194373 A JP 2000194373A JP 10373791 A JP10373791 A JP 10373791A JP 37379198 A JP37379198 A JP 37379198A JP 2000194373 A JP2000194373 A JP 2000194373A
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coefficient
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Teruo Jinbo
輝雄 神保
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響信号のレベルによって生じる音質の低下
を常に回避できる音質制御装置を提供する。 【解決手段】 音量レベル調整装置108は、音源部1
06から入力した波形データに、出力レベルレジスタに
格納されたボリューム値を掛けてD/Aコンバータ10
9に出力する。CPU101は、スイッチ群104中の
モードスイッチが操作される度に、ボリューム変更モー
ドの設定、或いはその解除を行う。そのモードの設定時
には、スイッチ群104中の+スイッチ、或いは−スイ
ッチが操作される度に、音量レベル調整装置108に設
定するボリューム値を変更する。それにより、その装置
108から出力される波形データのレベルをユーザの指
示に従って調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響信号(音声信
号や楽音信号等)のレベルの調節によって、発音される
音響(音声や楽音等)に含まれるノイズ成分の割合を低
減するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】音響
機器は、何らかの情報(以降、便宜的にソース情報と呼
ぶ)を取得して発音させるべき音響の信号を生成し、そ
の生成した音響信号をスピーカ等の音響出力媒体に出力
することにより、音響を発音させるようにしたものであ
る。そのような音響機器は、ラジオやオーディオ、或い
は電子楽器といった様々な形で製品化されている。ま
た、テレビ等の映像機器にも幅広く搭載されている。
【0003】音響機器が生成した音響信号は、普通、ボ
リューム等の音量調整素子を介して音響出力媒体に出力
される。ユーザは、その音量調整素子を操作することに
より、音量を変化させることができる。
【0004】音量調整素子は、基本的に、音響信号の減
衰量を変化させることによって音量を調整できるように
したものである。従って、その音量調整素子を操作する
ことで発音させられる音響の最大音量は、音響信号のレ
ベルによって変化する。このことから、音響機器では、
音響出力媒体の定格等を基に、音響信号の最大レベルが
定められている。
【0005】音響信号の実際の最大レベルは、例えば以
下のような理由で変化することがある。ここでは、以
降、実際に生成された音響信号の最大レベルを実最大レ
ベル、理論的に生成可能な音響信号の最大レベルを本最
大レベルとそれぞれ呼ぶことにする。
【0006】例えばミキサ機能を備えた電子楽器では、
系統の異なる楽音を、系統毎に設定された音量で混ぜ合
わせる(ミキシングする)ことがある。各系統で設定可
能な最大音量は、人間の持つ音量の大きさを感じとる感
覚(音量感)を基に、発音可能な最大音量の70〜80
%と感じられる程度に抑えた仕様となっているのが一般
的である。
【0007】しかし、周知のように、人間の音量感は対
数カーブを描く。このため、たとえ系統の音量として最
大音量を設定しても、信号レベルでは本最大レベルの5
0%以下となる。従って、各系統の楽音のミキシング
は、常に、本最大レベルの50%以下となっている音響
信号を足し合わせて行われることになる。その結果、当
然のことながら、ミキシングを行って得られる音響信号
のレベルは本最大レベルよりも小さくなる。
【0008】音響信号のレベルが小さくなると、それに
混入するノイズ成分の割合が大きくなる。SN比が悪化
して、音質を低下させる。これは望ましくない。音質制
御装置は、そのようなSN比の悪化を回避するためのも
のである。
【0009】その音質制御装置は、ミキシング後を含む
生成された音響信号に、1より大きい乗算係数を掛けて
そのレベルを大きくする。それにより、結果的にノイズ
成分の割合を小さくして、SN比の悪化を回避させてい
る。なお、音質制御装置には、その乗算を行う機能の他
に、乗算によって本最大レベルを越えた音響信号をその
本最大レベルに抑える機能や、予め定めた最小レベルを
下回っている音響信号をその最小レベルに制限する機能
が搭載されているのが普通である。
【0010】ところで、音響信号のレベルは、ソース情
報によっても変化する。上記電子楽器を例にとれば、そ
の音響信号である波形データ(波高値)の最大値は、発
音させる楽音数や鍵の押鍵速度によって変化する。
【0011】その押鍵速度の最大速度には個人差があ
る。従って、電子楽器では、ユーザによって音響信号の
最大レベルが変化することになる。しかし、従来の音質
制御装置は、入力した音響信号の乗算に用いる係数の値
を固定にしていた。このため、ユーザの個人差といった
ソース情報の違いに対応して音質の低下を回避すること
ができないという問題点があった。
【0012】乗算係数の値が結果的に大きかった場合、
レベルが本最大レベルを越えてしまって音を歪ませてし
まう。反対に、乗算係数の値が結果的に小さかった場合
には、実際の音響信号の最大レベルが本最大レベルを下
回ることになって、SN比を悪化させてしまう。このよ
うに、乗算係数を適切な値にしない限り、結果として音
質を低下させることになる。なお、これまで乗算係数
は、予め定められている最大速度でユーザが各鍵を押鍵
することを考慮して低めに設定されていたのが実情であ
る。
【0013】本発明の課題は、音響信号のレベルによっ
て生じる音質の低下を常に回避できる音質制御装置を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の音質制御装置
は、入力した音響信号のレベルを調整して出力すること
により、該音響信号を基に発音される音響の音質を制御
することを前提とし、音響信号を入力する音響信号入力
手段と、予め設定されている係数を用いて、音響信号入
力手段が入力した音響信号のレベルを調整するレベル調
整手段と、レベル調整手段が音響信号の調整に用いる係
数の値を変更する係数変更手段と、を具備する。
【0015】なお、上記の構成において、係数変更手段
は、係数の値を指定するための指定手段に対してユーザ
が行った操作に応じて該係数の値を変更する、ことが望
ましい。或いは、係数変更手段は、レベル調整手段がレ
ベルを調整した後の音響信号のレベルに基づいて係数の
値を変更する、ことが望ましい。
【0016】また、係数変更手段は、係数の値の変更を
行う際の条件を入力するための入力手段により入力され
た条件に従って、係数の値を変更する、ことが望まし
い。その条件は、レベル調整手段がレベルを調整した後
の音響信号の最大レベルであり、係数変更手段は、入力
手段により入力された最大レベルをレベル調整手段がレ
ベルを調整した後の音響信号が越えていた場合に、係数
の値を変更する、ことが望ましい。
【0017】本発明では、入力した音響信号のレベルの
調整に用いる係数の値を変更する。それによって、出力
される音響信号のレベルを変化させられることから、音
響信号のレベルの低下によるノイズ成分の割合の増加も
回避させられるようになる。その結果、常に高い音質で
音響を発音させることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。 <第1の実施の形態>図1は、第1の実施の形態による
音質制御装置を搭載した電子楽器の回路構成図である。
【0019】その電子楽器は、図1に示すように、楽器
全体の制御を行うCPU101と、CPU101が実行
するプログラムや各種制御用データ等を格納したプログ
ラムメモリ102と、多数の鍵を有する鍵盤103と、
各種スイッチからなるスイッチ群104と、CPU10
1がワーク用に用いるワークメモリ105と、そのCP
U101の指示に従って波形データ(ここでの音響信号
に対応)を生成する音源部106と、その波形データの
生成に用いるデータを格納した楽音波形メモリ107
と、CPU101の指示に従って、音源部106から入
力した波形データのレベルを調整する音量レベル調節装
置108と、その装置108が出力した波形データをD
/A変換してアナログのオーディオ信号を出力するD/
Aコンバータ109と、そのオーディオ信号中の高周波
成分、及び低周波成分を除去するアナログフィルタ11
0と、フィルタ110が出力したオーディオ信号を減衰
させるボリューム(可変抵抗器)111と、そのボリュ
ーム111が出力したオーディオ信号の増幅を行うアン
プ112と、アンプ112から入力したオーディオ信号
を音響に変換して放音するスピーカ113と、を備えて
構成されている。
【0020】図2は、上記音量レベル調整装置108の
回路構成図である。
【0021】その音量レベル調整装置108は、図2に
示すように、CPU101によって値が書き込まれる出
力レベルレジスタ201と、音源部106から入力した
波形データに出力レベルレジスタ201の値を掛ける乗
算器202と、乗算器202から出力された乗算後の波
形データが、上記D/Aコンバータ109のビット数で
決まるリミットレベルを越えているか否か判定するリミ
ットレベル判定部(以降、判定部と略す)203と、そ
のリミットレベルを基に決めた最大最小値を格納する最
大最小固定値レジスタ(以降、固定値レジスタと略す)
204と、乗算器202から波形データ、及び固定値レ
ジスタ204から最大最小値をそれぞれ入力し、それら
のうちの一方を判定部203が出力するセレクト信号に
従って選択しD/Aコンバータ109に出力するセレク
ター205と、を備えて構成されている。
【0022】以上の構成において、動作を説明する。
【0023】電源が投入されると、CPU101は、プ
ログラムメモリ102に格納されているプログラムを読
み出して実行することにより、楽器全体の制御を開始す
る。その制御は、ワークメモリ105を使用しながら、
鍵盤103やスイッチ群104に対するユーザの操作内
容に応じて行う。
【0024】CPU101は、例えば鍵盤103を走査
(スキャン)し、その走査結果を解析することにより、
状態が変化した鍵、その変化の内容を検出する。更に
は、押鍵時の速さ(ベロシティ値)の検出も行う。その
ようにして、押鍵、或いは離鍵された鍵を検出した場
合、その鍵の状態変化の内容に応じて、楽音の発音、或
いは消音を指示する制御コマンドを生成して音源部10
6に送出する。
【0025】なお、楽音の発音を指示する制御コマンド
(以降、発音コマンドと呼ぶ)は、例えばその制御コマ
ンドであることを示す識別子、楽音の音高を示す鍵番号
(ノートナンバー)、及びベロシティ値を少なくとも用
いて生成される。他方の楽音の消音を指示する制御コマ
ンド(以降、消音コマンドと呼ぶ)は、例えばその制御
コマンドであることを示す識別子、楽音の音高を示す鍵
番号(ノートナンバー)を少なくとも用いて生成され
る。
【0026】音源部106は、CPU101から発音コ
マンドを受け取ると、その発音コマンドで発音を指示し
た楽音の消音を指示する消音コマンドを受け取る迄の
間、発音コマンド中で指定された楽音を発音させるため
の波形データを生成して音量レベル調整装置108に出
力する。その波形データの生成は、例えば楽音波形メモ
リ107にサンプリングされた楽音の波形データが音色
別に格納されている場合、現在選択されている音色の波
形データを鍵番号に応じた速さで読み出し、それにベロ
シティ値に応じた係数やエンベロープを付加するための
係数を掛けることで行う。複数の楽音を発音させる場合
には、そのようにして各楽音毎に生成した波形データを
全て加算して得られる波形データを音量レベル調整装置
108に出力する。
【0027】音源部106が出力した波形データは、音
量レベル調整装置108、D/Aコンバータ109、ア
ナログフィルタ110、ボリューム111、及びアンプ
112を介して、最後はオーディオ信号の形でスピーカ
113に入力される。その結果、ユーザが鍵盤103に
対して行った操作に応じて楽音がスピーカ113から放
音されることになる。
【0028】上記スイッチ群104を構成するスイッチ
としては、特には図示しないが、音色を指定するための
スイッチ、テンポを指定するためのスイッチ、自動演奏
(ここでは自動伴奏を含む)の開始/終了を指示するた
めのスイッチ、及び自動演奏させる曲(演奏データ)を
指定するためのスイッチといった楽器本来の動作を指定
するための各種スイッチの他に、音源部106が出力し
た波形データのレベルの調整に関わるスイッチ(便宜的
にレベル調整用スイッチと呼ぶ)がある。本実施の形態
では、そのレベル調整用スイッチとして、波形データの
レベルに対する調整内容を設定できるモード(以降、ボ
リューム変更モードと呼ぶ)を設定するためのモードス
イッチ、調整内容を変更するための+スイッチ、及び−
スイッチを用意している。スイッチ群104に対するユ
ーザの操作に応じたCPU101の制御は、それらレベ
ル調整用スイッチのみに注目して説明する。
【0029】CPU101は、例えば鍵盤103と同様
に、スイッチ群104を構成する各スイッチを走査(ス
キャン)し、その走査結果を解析することにより、状態
が変化したスイッチ、及びその変化の内容を検出する。
そのようにして、レベル調整用スイッチへの操作(押
下)を検出した場合には、そのスイッチの種類に応じ
て、以下のような制御を行う。
【0030】先ず、モードスイッチの操作、即ちオンを
検出した場合には、ボリューム変更モードの設定を管理
するための変数であるボリューム変更モードフラグの値
を反転させる。例えばそれまでの値が1であれば0に、
その値が0であれば1にする。そのようにして、ユーザ
がモードスイッチを操作する度に、ボリューム変更モー
ドの設定、或いはその設定の解除を行う。なお、モード
設定時のボリューム変更モードフラグの値は1である。
【0031】上記+スイッチ、及び−スイッチへの操作
は、ボリューム変更モードの設定時にのみ有効となる。
そのモードの設定時に+スイッチの操作を検出した場
合、CPU101は、図2に示す出力レベルレジスタ2
01に格納させた値を、予め定めた値を単位にして増加
させる。即ちそれまで格納されていた値に、その単位の
値を加算した値を算出し、その算出した値を出力レベル
レジスタ201に格納する。他方の−スイッチの操作を
検出した場合には、図2に示す出力レベルレジスタ20
1に格納させた値を、その単位の値だけ減少させる。即
ちそれまで格納されていた値から、その単位の値を減算
した値を算出し、その算出した値を出力レベルレジスタ
201に格納する。
【0032】このようにして、CPU101は、+スイ
ッチ、或いは−スイッチが操作される度に、図2に示す
出力レベルレジスタ201の値を増加、或いは減少させ
る更新を行う。音源部106から入力した波形データに
掛ける値の変更を行う。このため、ユーザは、D/Aコ
ンバータ109に入力される波形データのレベルを任意
に変更することができる。波形データの最大レベルがリ
ミットレベルと等しく、或いはそれとほぼ等しくなると
いったように、その波形データのレベルをユーザ自身が
適切に調整することができる。波形データのレベルを適
切に調節することによって、スピーカ113に入力する
信号のなかでノイズ成分の割合を最小限に抑えることが
できる。その結果、SN比が向上して、ユーザは常に高
い音質のサウンドで演奏を楽しむことができる。
【0033】なお、出力レベルレジスタ201に格納さ
れる値については、その値によってスピーカ113から
放音される楽音の音量も変化することから、以降、便宜
的にボリューム値と呼ぶことにする。
【0034】次に、上述したCPU101の動作につい
て、図3〜図5に示す各種動作フローチャートを参照し
て詳細に説明する。
【0035】図3は、全体処理の動作フローチャートで
ある。電源が投入された後にCPU101が実行する処
理の全体的な流れを示したものである。プログラムメモ
リ102に格納されたプログラムを読み出して実行する
ことで実現される。始めに、図3を参照して、全体処理
について詳細に説明する。
【0036】先ず、ステップ301では、楽器を予め定
められた状態に設定する初期化処理を実行する。それに
より、音源部106には予め定めた音色等の設定を行
い、音量レベル調節装置108の各レジスタ201、及
び204には、予め定めた値をそれぞれ格納する。その
ようにして初期化処理を実行した後、ステップ302に
移行する。
【0037】ステップ302では、スイッチ群104を
走査して各スイッチの状態の変化を検出し、その検出結
果に応じた設定を行うスイッチ処理を実行する。続くス
テップ303では、そのスイッチ処理の実行結果を基
に、音量レベル調節装置108の出力レベルレジスタ2
01に格納されているボリューム値の変更を行うボリュ
ーム変更処理を実行する。それが終了した後、ステップ
304に移行する。
【0038】ステップ304では、鍵盤103を走査し
て各鍵の状態変化を検出する鍵盤処理を実行する。それ
が終了すると、ステップ305に移行して、ユーザが指
定した伴奏を自動再生するための伴奏処理を実行する。
次のステップ306では、上記ステップ304の鍵盤処
理、及びステップ305の伴奏処理の実行結果を基に、
音源部106に楽音の発音、或いは消音を指示する発音
処理を実行する。
【0039】なお、自動伴奏を行うための演奏データは
プログラムメモリ102に格納されている。その演奏デ
ータは、演奏上のイベントの内容を示すイベントデータ
に、そのイベントデータの処理タイミングを表す時間デ
ータを付加して、そのデータ対を処理順序に従って並べ
た形で構成されている。ステップ305の伴奏処理は、
例えば、その時間データを基に、処理すべきタイミング
となったイベントデータを順次、検出する処理である。
【0040】ステップ306に続くステップ307で
は、上記ステップ304の鍵盤処理、及びステップ30
5の伴奏処理の実行結果を基にMIDIデータを生成し
て、特には図示しないMIDI OUT端子に出力する
MIDI OUT処理を実行する。その後のステップ3
08では、特には図示しないMIDI IN端子が受信
したMIDIデータに従って音源部106に指示を行う
MIDI IN処理を実行する。それが終了した後、上
記ステップ302に戻る。
【0041】このように、上記ステップ302〜308
は処理ループを形成している。その処理ループを繰り返
し実行することにより、電子楽器は鍵盤104やスイッ
チ群104への操作に応じて動作することになる。
【0042】なお、上記MIDI IN端子が受信した
MIDIデータの処理は、それを音源部106が認識で
きる形に変換してその音源部106に送出することで行
われる。音源部106にMIDIデータを制御コマンド
として送出している場合には、MIDI IN端子が受
信したMIDIデータはそのまま音源部106に送出さ
れる。また、その場合には、MIDI OUT端子に
は、ステップ306で生成されたMIDIデータが出力
されることになる。
【0043】以降は、上記全体処理内で実行されるサブ
ルーチン処理について説明する。
【0044】図4は、上記ステップ302として実行さ
れるスイッチ処理の動作フローチャートである。スイッ
チ群104を走査して各スイッチの状態の変化を検出し
た後に、各スイッチの状態変化に応じて設定を行ってい
く処理の流れを、音量レベル調整装置108のボリュー
ム値の設定に関わるスイッチに注目して示したものであ
る。次に、図4を参照して、スイッチ処理について詳細
に説明する。
【0045】先ず、ステップ401では、モードスイッ
チがオン、即ち操作されたか否か判定する。ユーザがそ
のスイッチを操作した場合、判定はYESとなり、ステ
ップ402でボリューム変更モードフラグの値を反転さ
せた後、即ちそれまで値が0であれば1、その値が1で
あれば0をそのフラグに代入した後、ステップ403に
移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、そ
のステップ403に移行する。
【0046】ステップ403では、ボリューム変更モー
ドフラグが立っているか否か、即ちボリューム変更モー
ドが設定されていることを示す値である1がそのフラグ
に代入されているか否か判定する。そのフラグの値が1
であった場合、判定はYESとなってステップ404に
移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってス
テップ408に移行する。
【0047】ステップ404では、+スイッチがオン、
即ち操作されたか否か判定する。ユーザがボリューム変
更モードを設定した後にその+スイッチを操作した場
合、判定はYESとなり、ステップ405で変数である
PlusSWNewOnフラグにその旨を示す値の1を
代入した後、ステップ406に移行する。そうでない場
合には、判定はNOとなり、そのステップ406に移行
する。
【0048】ステップ406では、−スイッチがオン、
即ち操作されたか否か判定する。ユーザがボリューム変
更モードを設定した後にその−スイッチを操作した場
合、判定はYESとなり、ステップ407で変数である
MinusSWNewOnフラグにその旨を示す値の1
を代入した後、ステップ408に移行する。そうでない
場合には、判定はNOとなり、そのステップ408に移
行する。
【0049】ステップ408では、上述した以外のスイ
ッチの状態変化に応じて各種の設定を行うその他の処理
を実行する。それを実行した後、一連の処理が終了す
る。
【0050】上述したようにして、ボリューム変更モー
ドの設定、或いはその解除、更には+スイッチ、及び−
スイッチの状態変化の検出結果が対応する変数に代入さ
れる。それらを含むスイッチ処理の実行結果が他のサブ
ルーチン処理で参照されることにより、電子楽器はユー
ザがスイッチ群104を介して指定した内容で動作する
ことになる。
【0051】図5は、図3に示す全体処理内でステップ
303として実行されるボリューム変更処理の動作フロ
ーチャートである。次に、図5を参照して、そのボリュ
ーム変更処理について詳細に説明する。なお、この処理
には、全体処理を介して、上記スイッチ処理で値が代入
されるボリューム変更モードフラグ、PlusSWNe
wOnフラグ、及びMinusSWNewOnフラグが
渡される。
【0052】先ず、ステップ501では、ボリューム変
更モードフラグが立っているか否か、即ちボリューム変
更モードフラグの値が1か否か判定する。そのフラグの
値が1であった場合、判定はYESとなってステップ5
02に移行する。そうでない場合には、判定はNOとな
って一連の処理を終了する。
【0053】ステップ502では、PlusSWNew
Onフラグが立っているか否か、即ちそのフラグの値が
1か否か判定する。ユーザが+スイッチを操作した場
合、判定はYESとなってステップ507に移行する。
そうでない場合には、判定はNOとなってステップ50
3に移行する。
【0054】ステップ503では、MinusSWNe
wOnフラグが立っているか否か、即ちそのフラグの値
が1か否か判定する。ユーザが−スイッチを操作した場
合、判定はYESとなってステップ504に移行する。
そうでない場合には、判定はNOとなって一連の処理を
終了する。
【0055】ステップ504では、予め用意した変数に
代入した現在設定中のボリューム値を減少させる。即
ち、例えばそれまでの値から予め定められている単位値
を減算して得られる値をその変数に代入する。続くステ
ップ505では、そのようにして更新したボリューム値
を音量レベル調整装置108に転送して、出力レベルレ
ジスタ201に保持させる。その後、ステップ506に
移行して、PlusSWNewOnフラグ、及びMin
usSWNewOnフラグを共にオフ、即ちそれらのフ
ラグに各々0を代入してから一連の処理を終了する。な
お、当然のことながら、上記ボリューム値を減少させる
更新は、予め定めた下限値を限度にして行っている。
【0056】一方、ステップ502の判定がYESの場
合に、即ちユーザが+スイッチを操作した場合に移行す
るステップ507では、それまでのボリューム値に単位
値を加算して得られる値を上記変数に代入する。その
後、ステップ505に移行して、更新したボリューム値
を音量レベル調整装置108に転送する。なお、当然の
ことながら、上記ボリューム値を増加させる更新は、予
め定めた上限値を限度にして行っている。
【0057】ボリューム変更処理では、上記のようにし
て、ボリューム変更モードが設定されている間、ユーザ
が+スイッチ、或いは−スイッチを操作する度にボリュ
ーム値の更新を行う。それにより、ユーザは、演奏する
曲や採用した音楽表現手法、更には体力といったことに
関わらず、常にSN比を高く維持させておくことができ
る。その結果、演奏は常に高い音質で楽しむことができ
る。
【0058】なお、本実施の形態では、ユーザの+スイ
ッチ、或いは−スイッチへの操作に応じて単にボリュー
ム値を変更しているが、ユーザがより容易に適切なボリ
ューム値を設定できるように、現在設定中のボリューム
値を示す情報を表示するようにしても良い。 <第2の実施の形態>上記第1の実施の形態では、波形
データのレベルをユーザ自身が調整できるようになって
いる。これに対し、第2の実施の形態は、波形データの
レベルを自動的に調整するようにしたものである。
【0059】この第2の実施の形態による音質制御装置
を搭載した電子楽器の構成は、基本的に第1の実施の形
態におけるそれと同じである。このため、第1の実施の
形態の説明に用いた符号をそのまま用いて、その第1の
実施の形態から異なっている部分のみ説明する。
【0060】図6は、第2の実施の形態による音量レベ
ル調整装置108の回路構成図である。
【0061】図6に示すように、第1の実施の形態によ
る音量レベル調整装置108の構成に加えて、フリップ
フロップ(FF)601、及び602、ANDゲート6
03、及びカウンタ604が設けられている。それらフ
リップフロップ601、及び602は、例えば共にDフ
リップフロップであり、例えばCPU101がサンプリ
ング期間の経過に合わせて出力するタイミングクロック
に同期して動作するようになっている。
【0062】フリップフロップ601には、リミットレ
ベル判定部203が出力するセレクト信号が入力され、
その出力信号がフリップフロップ602、及びANDゲ
ート603にそれぞれ入力されるようになっている。そ
のセレクト信号の論理値は、乗算器202から出力され
た波形データがリミットレベルを越えた場合に1とな
る。そのANDゲート603には、フリップフロップ6
02の出力信号が入力される。このため、ANDゲート
603の出力信号の論理値は、乗算器202から出力さ
れた波形データが2回連続して(2サンプリング期間に
わたって)リミットレベルを越えた場合に1となる。そ
れ以降は、その波形データがリミットレベルを越えてい
る間、1を維持し続ける。カウンタ604は、そのAN
Dゲート603の出力信号を入力して、論理値が1とな
っているサンプリング期間をカウントする。
【0063】乗算器202から出力された波形データが
リミットレベルを越えたということは、ボリューム値が
大きすぎる可能性があることを意味する。このことか
ら、CPU101は、そのカウンタ604のカウント値
を基に、ボリューム値を変更する。その変更は、第2の
実施の形態では、例えば図3に示す全体処理でステップ
301の初期化処理の実行時に、例えばボリューム値の
上限値を設定、即ち出力レベルレジスタ201にその上
限値を格納し、それ以降、カウンタ604のカウント値
がカウントアップ(その値がインクリメント)される度
に、ボリューム値を減少させることで行っている。な
お、当然のことながら、その逆に、ボリューム値の下限
値を最初に設定するようにしても良い。
【0064】上記のようにボリューム値を自動的に更新
した場合、そのボリューム値が適切な値となった時点で
更新が行われなくなる。このため、それ以降、ユーザは
最も良い音質で演奏を楽しめることになる。そのように
して適切なボリューム値が自動的に設定されることか
ら、第1の実施の形態と比較すると、ユーザに面倒な操
作を行わせなくて済むことによって利便性が向上すると
いう効果が得られる。
【0065】上述したようにしてボリューム値を更新す
るCPU101の動作は、図3に示す全体処理のなか
で、ステップ301の初期化処理、ステップ302のス
イッチ処理、及びステップ303のボリューム変更処理
が第1の実施の形態から異なっている。他は基本的に同
じである。このため、それら各処理についてのみ説明す
る。
【0066】先ず、ステップ301の初期化処理では、
上述したように、ボリューム値の上限値を設定するよう
にしている。第1の実施の形態から異なっているのは基
本的にそれだけである。
【0067】本実施の形態では、ボリューム値を自動設
定することから、モードスイッチや+スイッチ、及び−
スイッチを設けていない。このことから、ステップ30
2のスイッチ処理では、図4に示す動作フローチャート
のなかでステップ401〜407の各処理が省かれてい
る。
【0068】ステップ303のボリューム変更処理で
は、ボリューム値の自動設定(変更)を行うために、以
下のようなことを行っている。図7に示す第2の実施の
形態におけるその動作フローチャートを参照して、詳細
に説明する。
【0069】先ず、ステップ701では、図6に示すカ
ウンタ604のカウント値の読み取りを行う。続くステ
ップ702では、そのカウント値が0か否か判定する。
少なくとも2サンプリング期間にわたって乗算器202
が出力した波形データがリミットレベルを越えていた場
合、カウンタ604にはANDゲート603から論理値
が1の信号が出力されることから、判定はNOとなって
ステップ703に移行する。そうでない場合には、判定
はYESとなって一連の処理を終了する。
【0070】ステップ703では、現在設定中のボリュ
ーム値を減少させる。即ち、例えばボリューム値保持用
の変数のそれまでの値から予め定められている単位値を
減算して得られる値を算出してその変数に代入する。続
くステップ704では、そのようにして更新したボリュ
ーム値を音量レベル調整装置108に転送して、出力レ
ベルレジスタ201に保持させる。その後、ステップ7
05に移行して、カウンタ604のカウント値のリセッ
ト、即ちカウント604に0をセットしてから一連の処
理を終了する。なお、当然のことながら、上記ボリュー
ム値を減少させる更新は、予め定めた下限値を限度にし
て行っている。
【0071】このようにして、カウンタ604がカウン
トを行う度に、ボリューム値を減少させる更新を行うよ
うにしている。それにより、ユーザが鍵盤104を操
作、即ち演奏を行うと、ボリューム値はその演奏の内容
にとって適切な値に変更されていくことになる。これ
は、ユーザが自動伴奏のみを行わせている場合も同様で
ある。
【0072】なお、本実施の形態では、2つのフリップ
フロップ601及び602を設けることにより、乗算器
202から出力された波形データが2サンプリング期間
にわたってリミットレベルを越えることをボリューム値
の更新における条件としているが、その条件を決めるフ
リップフロップの数は2つに限定されるものではない。
それより多くても少なくても良い。無くしても良い。
【0073】また、本実施の形態では、ボリューム値の
更新を図3に示す全体処理内で行うようにしているが、
例えばカウンタ604を省き、ANDゲート603の出
力信号を割り込み信号にして、図7に示すボリューム変
更処理をその割り込み信号によって実行するようにして
も良い。
【0074】ユーザが演奏する曲を途中で変えたりする
ようなことも多々あると考えられる。自動演奏との合奏
を開始したり、或いはそれを終わらせるようなことも多
いと考えられる。このことから、例えば所定のスイッチ
をユーザが操作すると、ボリューム値の更新を始めから
再度、行うようにしても良い。或いは、例えば所定の時
間が経過する度に、そのときのボリューム値を基準に増
減させて、より適切なボリューム値を探して更新するよ
うにしても良い。 <第3の実施の形態>電子楽器では、自動演奏との合奏
といったことも多々、行われる。上記第1及び第2の実
施の形態では、そのときに鳴らしている楽音からボリュ
ーム値を変更するようになっている。このため、例えば
自動伴奏を行わせた後に合奏するような場合、合奏によ
ってメロディやソロパートなどの演奏が加わることか
ら、自動伴奏時に設定されたボリューム値は合奏にとっ
て適切な値とはなりえず、少なくとも合奏開始直後は音
質が低下することになる。第3の実施の形態は、そのよ
うなことに対処できるようにしたものである。
【0075】この第3の実施の形態による音質制御装置
を搭載した電子楽器の構成は、基本的に第1、及び第2
の実施の形態におけるそれと同じである。このため、第
1、或いは第2の実施の形態の説明に用いた符号をその
まま用いて、第2の実施の形態から異なっている部分の
み説明する。なお、ここでは、適切なボリューム値を設
定することを正規化と呼ぶことにする。
【0076】図8は、第3の実施の形態による音量レベ
ル調整装置108の回路構成図である。
【0077】図8に示すように、第2の実施の形態によ
る音量レベル調整装置108の構成に加えて、正規化レ
ベルレジスタ801、正規化レベル判定部802、出力
マスクレジスタ803、及びANDゲート805が設け
られている。また、フリップフロップ601には、その
正規化レベル判定部802が出力する信号が入力するよ
うになっている。
【0078】正規化レベルレジスタ801には、CPU
101から転送された正規化の基準(考慮すべき最大レ
ベル。以降、正規化レベルと呼ぶ)を示す値が格納され
る。正規化レベル判定部802は、乗算器202から入
力した波形データが、その正規化レベルレジスタ801
に格納された正規化レベルを越えているか否か判定す
る。その波形データが正規化レベルを越えていると判定
した場合に、論理値が1の信号をフリップフロップ60
1に出力する。そのため、乗算器202から入力した波
形データが正規化レベルを2サンプリング期間にわたっ
て越えていると、カウンタ604がカウント値をカウン
トアップするようになっている。
【0079】このように、本実施の形態では、出力レベ
ルレジスタ201に格納されているボリューム値では正
規化レベルを越えてしまう場合、そのことがカウンタ6
04のカウント値の形でCPU101に通知するように
なっている。
【0080】CPU101は、そのカウント値を基に、
ボリューム値を変更する。正規化レベルを越えない範囲
で最大のボリューム値を設定する。それにより、その正
規化レベルに応じて適切なボリューム値を設定する。
【0081】自動伴奏との合奏では、自動伴奏分にメロ
ディやソロパートなどのユーザ自身が行う演奏分が加わ
ったものが波形データ全体のレベルとなる。正規化レベ
ルに応じて適切なボリューム値を設定することは、自動
伴奏分に合わせて正規化レベルを選択、言い換えればリ
ミットレベルから自身の演奏分を差し引いたものを正規
化レベルとして選択した場合、その自動伴奏との合奏に
とっても適切なボリューム値を設定できることを意味す
る。このため、ユーザは、自動伴奏との合奏を行うとき
でも、始めから高い音質でその合奏を楽しむことができ
る。
【0082】本実施の形態では、そのようなボリューム
値の設定を行うために、スイッチ群104を構成するス
イッチとして、正規化レベル設定スイッチ、Cance
lスイッチ、70%スイッチ、90%スイッチ、100
%スイッチ、及びEnterスイッチを設けている。
【0083】正規化レベル設定スイッチは、上述したよ
うにしてボリューム値を更新する正規化レベル設定モー
ドを設定するためのスイッチであり、Cancelスイ
ッチはそのモードの設定を解除するためのスイッチであ
る。70%〜100%スイッチは、それぞれ、正規化レ
ベルを選択するためのスイッチであり、その数字は、リ
ミットレベルを基準にして表したものである。例えば1
00%スイッチはリミットレベルを正規化レベルとして
選択するためのスイッチである。最後のEnterスイ
ッチは、選択された正規化レベルで適切なボリューム値
の設定を行うことを指示するためのスイッチである。
【0084】本実施の形態では、上記Enterスイッ
チをユーザが操作すると、自動伴奏を実行して、その実
行によって生成される波形データを対象にボリューム値
の更新(正規化)を行うようにしている。そのボリュー
ム値の更新中は、音質が低いことが予想されることか
ら、波形データをD/Aコンバータ109に出力しない
ようにしている。図8に示す出力マスクレジスタ80
3、及びANDゲート804は、音量レベル調整装置1
08からD/Aコンバータ109への波形データの出力
をコントロールするために設けたものである。
【0085】そのANDゲート804は、特には図示し
ていないが、セレクター205が出力するデータのビッ
ト数分、設けられている。他方の出力マスクレジスタ8
03のビット数も、少なくともセレクター205のビッ
ト数と等しくなっている。それにより、各ANDゲート
804が、セレクター205の1つのビットの値と、出
力マスクレジスタ803中のそれに対応するビットの値
との論理積をとって出力するようにしている。
【0086】CPU101は、ボリューム値の更新(正
規化)中、出力マスクレジスタ803の全ビットの値を
0にする。それにより、更新(正規化)中の楽音の発音
を禁止する。
【0087】次に、上記したCPU101の動作につい
て、図9〜図12に示す各種動作フローチャートを参照
して詳細に説明する。
【0088】図9は、第3の実施の形態における全体処
理の動作フローチャートである。始めに図9を参照し
て、全体処理のなかで第1或いは第2の実施の形態から
異なっている部分について説明する。
【0089】図9に示すように、ステップ301の初期
化処理で出力レベルレジスタ201に所定のボリューム
値を格納した後に、ステップ901に移行する。そのス
テップ901では、図10に示すスイッチ処理を実行す
る。その後は、ステップ902で図11に示すボリュー
ム設定処理を実行し、続くステップ903で図12に示
すボリューム変更処理を実行する。そのボリューム変更
処理を実行してからステップ304の鍵盤処理に移行す
るようになっている。
【0090】第3の実施の形態では、図3に示す全体処
理のなかでステップ302のスイッチ処理、及びステッ
プ303のボリューム変更処理が異なっている。また、
ステップ903のボリューム設定処理がその間に追加
(挿入)されている。図3に示す全体処理中で付した符
号と同一の符号を付した他の処理は、第1或いは第2の
実施の形態と基本的に同じである。このことから、以
降、ステップ901〜903の各サブルーチン処理につ
いてのみ説明する。
【0091】図10は、上記ステップ901として実行
されるスイッチ処理の動作フローチャートである。スイ
ッチ群104を走査して各スイッチの状態の変化を検出
した後に、各スイッチの状態変化に応じて設定を行って
いく処理の流れを、音量レベル調整装置108のボリュ
ーム値の設定に関わるスイッチに注目して示したもので
ある。次に、図10を参照して、スイッチ処理について
詳細に説明する。
【0092】先ず、ステップ1001では、正規化レベ
ル設定スイッチがオン、即ち操作されたか否か判定す
る。ユーザがそのスイッチを操作した場合、判定はYE
Sとなり、ステップ1002で変数である正規化レベル
設定中フラグに、正規化レベル設定モードを設定したこ
とを示す値の1を代入した後、ステップ1003に移行
する。そうでない場合には、判定はNOとなり、そのス
テップ1003に移行する。
【0093】ステップ1003では、Cancelスイ
ッチがオン、即ち操作されたか否か判定する。ユーザが
そのスイッチを操作した場合、判定はYESとなり、ス
テップ1004で変数であるCancelSWNewO
nフラグに、正規化レベル設定モードの設定解除が指示
されたことを示す値の1を代入した後、ステップ100
5に移行する。そうでない場合には、判定はNOとな
り、そのステップ1005に移行する。
【0094】ステップ1005〜1010では、上記7
0%、90%、及び100%スイッチへの操作に応じた
各種変数への値の代入が行われる。具体的には、70%
スイッチが操作されたときには70%SWNewOnフ
ラグにその旨を示す値の1を代入し、90%スイッチが
操作されたときには90%SWNewOnフラグにその
旨を示す値の1を代入し、100%スイッチが操作され
たときには100%SWNewOnフラグにその旨を示
す値の1をそれぞれ代入する。そのようにして、操作さ
れたスイッチの種類によって特定される変数への値の代
入を必要に応じて行った後、ステップ1011に移行す
る。
【0095】ステップ1011では、Enterスイッ
チがオン、即ち操作されたか否か判定する。ユーザがそ
のスイッチを操作した場合、判定はYESとなり、ステ
ップ1012で変数であるEnterSWNewOnフ
ラグにその旨を示す値の1を代入し、続くステップ10
13で他のスイッチへの操作に対処するためのその他の
処理を実行した後、一連の処理を終了する。そうでない
場合には、判定はNOとなり、そのステップ1013の
その他の処理を実行した後、一連の処理を終了する。
【0096】図11は、図9に示す全体処理内でステッ
プ902として実行されるボリューム設定処理の動作フ
ローチャートである。次に、図11を参照して、そのボ
リューム設定処理について詳細に説明する。このボリュ
ーム設定処理には、図9に示す全体処理を介して、図1
0に示すスイッチ処理の実行によって値が更新される変
数が渡される。
【0097】先ず、ステップ1101では、正規化レベ
ル設定中フラグが立っているか否か、即ちその値が1か
否か判定する。ユーザが正規化レベル設定スイッチを操
作していた場合、判定はYESとなってステップ110
2に移行する。そうでない場合には、判定はNOとな
り、ここで一連の処理を終了する。
【0098】ステップ1102では、CancelSW
NewOnフラグが立っているか否か、即ちその値が1
か否か判定する。ユーザがCancelスイッチを操作
した場合、判定はYESとなり、ステップ1103で正
規化レベル設定中フラグをオフ、即ちそのフラグに正規
化レベル設定モードが設定されていないことを示す値の
0を代入した後、一連の処理を終了する。そうでない場
合には、判定はNOとなってステップ1104に移行す
る。
【0099】ステップ1104では、70%、90%、
或いは100%SWNewOnフラグが立っているか否
か、即ちそれらのフラグのなかで値が1となっているも
のがあるか否か判定する。ユーザが70%スイッチ、9
0%スイッチ、或いは100%スイッチを操作した場
合、判定はYESとなり、ステップ1105でユーザが
操作したスイッチに対応した正規化レベル、更にはその
レベルに応じて設定すべきボリューム値をプログラムメ
モリ102から読み出して音量レベル調整装置108に
それぞれ転送し、続くステップ1106でそれらSWN
ewOnフラグにそれぞれ0を代入した後、ステップ1
107に移行する。そうでない場合には、判定はNOと
なり、そのステップ1107に移行する。
【0100】ステップ1107では、EnterSWN
ewOnフラグが立っているか否か、即ちその値が1か
否か判定する。ユーザがそのEnterスイッチを操作
した場合、判定はYESとなり、ステップ1108で正
規化レベル設定中フラグをオフ、正規化レベル実行中フ
ラグをオン、及びシーケンスデータ再生中フラグをオン
にした後、一連の処理を終了する。そうでない場合に
は、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。
【0101】上記正規化レベル実行中フラグは、ボリュ
ーム値の正規化(更新)の実行を管理するための変数で
あり、それがオン、即ち1が代入されている間、図8に
示すカウンタ604のカウント値に応じてボリューム値
の更新がステップ903のボリューム変更処理によって
行われる。また、シーケンスデータ再生中フラグは、自
動伴奏の実行を管理するための変数であり、それがオ
ン、即ち1が代入されている間、ステップ305の伴奏
処理によって発音させるべき伴奏音が順次指定されてい
くことになる。その自動伴奏が終了すると、特に詳細な
説明は省略するが、シーケンスデータ再生中フラグには
ステップ305の伴奏処理によって0が代入される。
【0102】図12は、図9に示す全体処理内でステッ
プ903として実行されるボリューム変更処理の動作フ
ローチャートである。次に、図12を参照して、ボリュ
ーム変更処理について詳細に説明する。このボリューム
変更処理には、図9に示す全体処理を介して、図11に
示すボリューム設定処理の実行によって値が更新される
正規化レベル実行中フラグが渡される。
【0103】先ず、ステップ1201では、そのフラグ
が立っているか否か、即ちその値が1か否か判定する。
ユーザがEnterスイッチを操作することで自動伴奏
を行っていた場合、判定はYESとなり、ステップ12
02で図8に示すカウンタ604のカウント値を読み取
った後、ステップ1203に移行する。そうでない場合
には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了す
る。
【0104】ステップ1203では、そのカウント値が
0か否か判定する。少なくとも2サンプリング期間にわ
たって乗算器202が出力した波形データが、ユーザが
選択した正規化レベルを越えていた場合、カウンタ60
4にはANDゲート603から論理値が1の信号が出力
されることから、判定はNOとなってステップ1204
に移行する。そうでない場合には、判定はYESとなっ
て一連の処理を終了する。
【0105】ステップ1204では、現在設定中のボリ
ューム値を減少させる。即ち、例えばボリューム値保持
用の変数のそれまでの値から予め定められている単位値
を減算して得られる値を算出してその変数に代入する。
続くステップ1205では、そのようにして更新したボ
リューム値を音量レベル調整装置108に転送して、出
力レベルレジスタ201に保持させる。その後は、ステ
ップ1206でカウンタ604のカウント値のリセッ
ト、即ちカウント604に0をセットしてからステップ
1207に移行する。
【0106】ステップ1207では、シーケンスデータ
再生中フラグがオフ、即ちその値が0か否か判定する。
自動伴奏が終了すると、ステップ305の伴奏処理の実
行時にそのフラグに0が代入される。このことから、自
動伴奏が終了した場合、判定はYESとなり、ステップ
1208で正規化レベル実行中フラグをオフ、即ちその
フラグに0を代入した後、一連の処理を終了する。そう
でない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理
を終了する。
【0107】なお、第3の実施の形態では、自動伴奏さ
れる演奏データ(シーケンスデータ)を対象にしてボリ
ューム値の正規化を行うようにしているが、そのような
限定を設けなくても良い。例えば、正規化を或る定めた
時間だけ行うようにしても良い。演奏データ等の対象を
明確にして正規化を行う場合には、その対象毎に正規化
後のボリューム値を保存しておき、それを対象に応じて
設定するようにしても良い。更には、電源がオフにされ
た時点で設定していたボリューム値を保存して、それを
次に電源がオンされたときに初期設定するようにしても
良い。当然のことながら、上記各実施の形態における機
能を複数、搭載させても良く、それらを組み合わせても
良い。
【0108】また、本実施の形態(第1〜第3の実施の
形態)は、電子楽器に搭載されたものであるが、本発明
を適用した音質制御装置を搭載できる装置は電子楽器に
限定されるものではない。デジタルデータを基に音響信
号を生成するものであれば、幅広く搭載することができ
る。アナログデータを基に音響信号を生成するものでも
適用は可能である。
【0109】また、波形データのレベルの調整等につい
ては、本実施の形態ではそれを音量レベル調整装置10
8で行うようにしているが、その装置108の機能をソ
フトウェアによって実現させるようにしても良い。その
ソフトウェアは、ROMやCD−ROM、或いは磁気デ
ィスク等の記録媒体に記録させて配布しても良いが、公
衆網等の通信回線を用いて配信するようにしても良い。
【0110】
【発明の効果】以上、説明したように本発明は、入力し
た音響信号のレベルの調整に用いる係数の値を変更す
る。それにより、出力される音響信号のレベルを変化さ
せられるため、音響信号のレベルの低下によるノイズ成
分の割合の増加を回避させることができる。その結果、
音響は常に高い音質で発音させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による音質制御装置を搭載し
た電子楽器の回路構成図である。
【図2】音量レベル調整装置の回路構成図である。
【図3】全体処理の動作フローチャートである。
【図4】スイッチ処理の動作フローチャートである。
【図5】ボリューム変更処理の動作フローチャートであ
る。
【図6】音量レベル調整装置の回路構成図である(第2
の実施の形態)。
【図7】ボリューム変更処理の動作フローチャートであ
る(第2の実施の形態)。
【図8】音量レベル調整装置の回路構成図である(第3
の実施の形態)。
【図9】全体処理の動作フローチャートである(第3の
実施の形態)。
【図10】スイッチ処理の動作フローチャートである
(第3の実施の形態)。
【図11】ボリューム設定処理の動作フローチャートで
ある(第3の実施の形態)。
【図12】ボリューム変更処理の動作フローチャートで
ある(第3の実施の形態)。
【符号の説明】
101 CPU 102 プログラムメモリ 103 鍵盤 104 スイッチ群 105 ワークメモリ 106 音源部 107 楽音波形メモリ 108 音量レベル調整装置 109 D/Aコンバータ 201 出力レベルレジスタ 202 乗算器 203 リミットレベル判定部 204 最大最小固定値レジスタ 205 セレクター 601、602 フリップフロップ 603、804 ANDゲート 604 カウンタ 801 正規化レベルレジスタ 802 正規化レベル判定部 803 出力マスクレジスタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力した音響信号のレベルを調整して出
    力することにより、該音響信号を基に発音される音響の
    音質を制御する装置であって、 前記音響信号を入力する音響信号入力手段と、 予め設定されている係数を用いて、前記音響信号入力手
    段が入力した音響信号のレベルを調整するレベル調整手
    段と、 前記レベル調整手段が前記音響信号の調整に用いる係数
    の値を変更する係数変更手段と、 を具備したことを特徴とする音質制御装置。
  2. 【請求項2】 前記係数変更手段は、前記係数の値を指
    定するための指定手段に対してユーザが行った操作に応
    じて該係数の値を変更する、 ことを特徴とする請求項1記載の音質制御装置。
  3. 【請求項3】 前記係数変更手段は、前記レベル調整手
    段がレベルを調整した後の音響信号のレベルに基づいて
    前記係数の値を変更する、 ことを特徴とする請求項2記載の音質制御装置。
  4. 【請求項4】 前記係数変更手段は、前記係数の値の変
    更を行う際の条件を入力するための入力手段により入力
    された条件に従って、前記係数の値を変更する、 ことを特徴とする請求項2、または3記載の音質制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記条件は、前記レベル調整手段がレベ
    ルを調整した後の音響信号の最大レベルであり、 前記係数変更手段は、前記入力手段により入力された最
    大レベルを前記レベル調整手段がレベルを調整した後の
    音響信号が越えていた場合に、前記係数の値を変更す
    る、 ことを特徴とする請求項4記載の音質制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002319873A (ja) * 2001-02-16 2002-10-31 Sony Internatl Europ Gmbh 放送受信装置及びチューナ切換方法

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