JP2000193737A - 超音波センサの送受波回路 - Google Patents

超音波センサの送受波回路

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JP2000193737A
JP2000193737A JP10369365A JP36936598A JP2000193737A JP 2000193737 A JP2000193737 A JP 2000193737A JP 10369365 A JP10369365 A JP 10369365A JP 36936598 A JP36936598 A JP 36936598A JP 2000193737 A JP2000193737 A JP 2000193737A
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裕介 橋本
Naoya Azuma
直哉 東
Toshimasa Takagi
俊昌 高木
Masatake Uno
真武 宇野
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(57)【要約】 【課題】 小型化及びIC化を可能とし、漏れ磁束の影
響もなく且つ温度特性の優れた超音波センサの送受波回
路を提供する。 【解決手段】 所定の周波数のパルス信号を間欠的に送
波する送波回路1と、前記パルス信号を印加することで
空中へ超音波を放射させ、且つ反射物体からの反射波を
受波する超音波振動子2と、受波した反射信号を増幅す
る受波回路4とから成るパルス式超音波センサの送受波
回路において、前記超音波振動子2と並列にアクティブ
フィルタ7を付加したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波パルス波が
検知対象物から反射して戻ってくることを利用して検知
対象物を検出する超音波センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、送波回路から送波されたパル
ス信号を超音波振動子を介して超音波に変換し、超音波
信号が検知対象物によって反射され、再び超音波振動子
で電気信号に変換されたものを受波回路で増幅・検波
し、検知対象物までの距離を検出する超音波センサ装置
がある。このような従来の超音波センサ装置を図4及び
図5を用いて説明する。図4は超音波センサ装置のブロ
ック図であり、図5は超音波センサ装置の受波波形およ
び検波波形である。
【0003】図4に示すように従来の超音波センサ装置
1は、送波部2と受波部3と超音波振動子4と制御部5
と表示部6とを備える。送波部2は、所定周波数の超音
波パルス波を、検知領域へ簡潔的に放射するものであ
る。
【0004】送波部2は、周期発振回路20と、送波ゲ
ート回路21と、駆動回路22とを備える。周期発振回
路20は、超音波パルス波を放射するタイミングを設定
するための、同期パルスを生成して出力する。送波ゲー
ト回路21は、超音波パルス波のパルス幅を設定する。
駆動回路22は、送波ゲート回路21の出力する超音波
パルス波を、超音波振動子4を駆動できるレベルに電力
増幅して、超音波振動子4へ出力する。超音波振動子4
は、駆動回路22の出力に基づいて振動して、検知領域
へ図6(a)に示すような所定周波数(通常は40KH
z程度)で所定時間幅の超音波パルス波を放出する。
【0005】超音波振動子4は、検知対象物から反射し
てもどってくる超音波パルス波を受波するとともに、こ
の受波するパルス波の音圧変化を電圧変化に逐次変換し
て、増幅器30へ出力する。増幅器30は、超音波振動
子4の出力する超音波周波数の電圧信号を増幅して、図
5(a)に示すような出力電圧を検波回路31へ出力す
る。
【0006】検波回路31は、超音波振動子4の受波す
る音圧レベルに比例した電圧信号を得るために、増幅器
30の出力する超音波周波数の電圧信号の山部分をつな
ぐ包絡線を得るように構成され、波形形成回路32へ出
力する。
【0007】波形形成回路32は、予め定められたしき
い値(Vth)としての基準電圧と検波回路31からの
出力電圧とを比較してしきい値電圧を上回る出力電圧の
みを出力するように構成され、図5(b)に示すような
出力電圧を制御部5へ出力する。制御部5は、マイコン
を含んで構成されており、超音波センサ装置1全体の制
御を司っている。表示部6は、制御部5の表示に基づい
て、超音波センサ装置1から障害物までの距離を表示す
る。
【0008】さらに、超音波センサ装置の送受波回路に
ついて詳細に説明する。図6に示すように、従来の超音
波センサの送受波回路は超音波振動子2を含んで送波回
路1と付加抵抗3と受波回路4と可変コイル5とを備え
る。送波回路1は所定周波数の超音波を、検知領域へ間
欠的に送波させるものである。受波回路4は、超音波振
動子が受波した反射波を増幅・検波する。受波波形に
は、図5(a)に示すように超音波振動子駆動後の残響
波形と、検知対象物からの反射波形が現れる。
【0009】ここで、超音波センサの極近傍に位置する
検知対象物を検知するためには、残響波の持続時間Tを
十分短くする必要があり、一般に超音波センサにおいて
は、送波回路と受波回路との間にとりつけた可変コイル
5と、超音波振動子のもつ静電容量とで並列共振回路を
構成し、可変コイル5のインダクタンスを調整すること
により、超音波振動子と並列共振回路との同調をとり、
残響波の持続時間を最小にしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
可変コイルは体積が大きく、上述のような超音波送受波
回路の小型化においては、この可変コイルの大きさが問
題となる。また、小型化により送受波回路を高密度実装
した場合、可変コイルの漏れ磁束によるノイズの影響が
問題となる。
【0011】さらに、超音波送受波回路においては、超
音波振動子の共振周波数が周囲温度によって変化した場
合、上述の並列共振回路と超音波振動子との同調がとれ
なくなる。その結果、超音波振動子の残響の持続時間が
長くなり、超音波センサ近傍にある障害物の検知が不可
能になる。
【0012】本発明は、この点を鑑みてなされたもので
あり、アクティブフィルタを用いることよりその第1の
目的とするところは、小型化、IC化を可能となる優れ
た超音波センサの送受波回路を提供することであり、第
2の目的とするところは漏れ磁束の影響もなく且つ温度
特性の安定した優れた超音波センサの送受波回路を提供
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1は所定の周波数
のパルス信号を間欠的に送波する送波回路と、該パルス
信号を印加することで空中へ超音波を放射させ且つ反射
物体からの反射波を受波する超音波振動子と、受波した
反射信号を増幅する受波回路とからなるパルス式超音波
センサの送受波回路において、超音波振動子と並列にア
クティブフィルタを付加したことを特徴とするものであ
る。
【0014】請求項2は請求項1記載の超音波センサの
送受波回路において、前記アクティブフィルタは、前記
波振動子と前記受波回路の間に直列に挿入したことを特
徴とするものである。
【0015】請求項3は請求項1記載の超音波センサの
送受波回路において、前記アクティブフィルタに使用す
る抵抗として抵抗値が温度に依存する感温型の抵抗を用
いることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る超音波センサ
の送受波回路の第1の実施の形態を図1に、第2の実施
の形態を図2に、第3の実施の形態を図3に基づいて、
夫々詳細に説明する。
【0017】[第1の実施の形態]図1は超音波振動子
と並列にアクティブフィルタを付加した図である。図1
に示すように、超音波振動子2と並列に接続されたアク
ティブフィルタ7は2つの演算増幅器7a、7bと固定
抵抗R1、R2、R4と可変抵抗R3とコンデンサC1
とから構成される。
【0018】ここで、超音波振動子2の端子間電圧をV
とすると抵抗R1を流れる電流iとの関係は、V=C1
・(R1・R2・R4/R3)・di/dtで表され、ア
クティブフィルタ7がインダクタンスL=C1・(R1
・R2・R4 /R3)のコイルと等価であることを示
す。ここで、V=C1・(R1・R2・R4/R3)・d
i/dtの関係式を詳しく説明すると下記に示すように
なる。
【0019】
【数1】
【0020】図1では、可変抵抗R3により等価インダ
クタンスLを変化させることで、アクティブフィルタ7
と超音波振動子2の静電容量とから構成される並列共振
回路の共振周波数を超音波振動子2の共振周波数と同調
させている。
【0021】上述したようにアクティブフィルタが抵
抗、コンデンサ、トランジスタ及び演算増幅器等のアク
ティブ素子から構成され、またアクティブフィルタの等
価インダクタンスの調節を可変抵抗によって行うため、
送受波回路の小型化及びIC化が可能である。また、可
変コイルとは異なり漏れ磁束の影響も考えなくてよい。
【0022】[第2の実施の形態]図2は、アクティブ
フィルタ7を超音波振動子2と送波回路1との間に直列
に付加した図である。なお、本実施の形態の超音波セン
サの送受波回路の基本構成は、前述した第1の実施の形
態とよく似ており、同じ部分については同一の番号を付
してその詳細な説明を省略する。
【0023】送波後には、アクティブフィルタ7の送波
回路1側の端子がグランドに落ちる。即ち送波回路から
送られる送波パルスは、0Vを基準にしているので送波
終了後は、アクティブフィルタ7の送波回路1側の端子
の電位が0Vになる。従がって受波時には、実質上前述
した第1の実施の形態の回路構成と同じくアクティブフ
ィルタ7は、超音波振動子と並列に付加された状態とな
り、同一の作用を有する。
【0024】[第3の実施の形態]図3は、アクティブ
フィルタを構成する抵抗の一つをとして抵抗値が、温度
に依存する感温型の抵抗とした図である。なお、本実施
の形態の超音波センサの送受波回路の基本構成は、第1
の実施の形態とよく似ており、同じ部分については同一
の番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0025】一般に、超音波振動子2の静電容量の温度
特性によって、超音波振動子2の静電容量とコイル等価
アクティブフィルタとで構成される並列共振回路の共振
周波数が温度特性を持つ。抵抗R4が周囲温度によって
変化するため、アクティブフィルタ7の等価インダクタ
ンスLが変化する。そこで、アクティブフィルタ7に感
温型の抵抗を用いることで、等価インダクタンスLに温
度特性をもたせ、これによって超音波振動子の静電容量
の温度特性による共振周波数の温度特性をキャンセルす
る。
【0026】なお、感温型の抵抗とは、感温抵抗やサー
ミスタのように、特定の温度特性を有する抵抗のことを
指す。ここでは、サーミスタに抵抗(温度特性の無い通
常の抵抗)を直・並列に接続することで、所望の温度勾
配を得る。
【0027】上述したように感温型の抵抗を用いること
で、アクティブフィルタと超音波振動子の静電容量とで
構成される並列共振回路の共振周波数の温度係数と、超
音波振動子の共振周波数の温度係数とを一致させれば、
並列共振回路の共振周波数を超音波振動子の共振周波数
の温度特性に追従させて自動的に変化させることができ
る。その結果、周囲温度が変化しても、自動的に残響波
の持続時間が最短にすることができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1及び請求
項2記載の発明によれば、送受波回路の小型化及びIC
化が可能であり、且つ漏れ磁束の影響も考える必要がな
く、安定した検知が行えると言う効果を奏する。
【0029】請求項3記載の発明によれば、請求項1及
び請求項2記載の発明の効果に加え更に、アクティブフ
ィルタを含む並列共振回路の共振周波数を超音波振動子
の共振周波数の温度特性に追従して自動的に変化させる
ので、周囲の温度が変化しても、自動的に残響波の持続
時間を最小にすることができ、超音波センサ近傍の障害
物検知を温度に対して安定に行えると言う効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の超音波センサ
の送受波回路の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る第2の実施の形態の超音波センサ
の送受波回路の構成を示す図である。
【図3】本発明に係る第3の実施の形態の超音波センサ
の送受波回路の構成を示す図である。
【図4】従来の超音波センサ装置のブロック図である。
【図5】従来の超音波センサの受波波形および検波波形
である。
【図6】従来の超音波センサの送受波回路の構成であ
る。
【符号の説明】
1 超音波振動子 2 付加抵抗 3 送波回路 4 受波回路 7 アクティブフィルタ 7a 演算増幅器 7b 演算増幅器 R1 固定抵抗 R2 固定抵抗 R4 固定抵抗 R3 可変抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 俊昌 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 宇野 真武 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2F068 AA06 DD10 FF03 FF12 FF25 GG01 5J083 AA02 AC05 AC31 AD04 BA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の周波数のパルス信号を間欠的に送
    波する送波回路と、前記パルス信号を印加することで空
    中へ超音波を放射させ、且つ反射物体からの反射波を受
    波する超音波振動子と、受波した反射信号を増幅する受
    波回路と、から成るパルス式超音波センサの送受波回路
    において、前記超音波振動子と並列にアクティブフィル
    タを付加したことを特徴とする超音波センサの送受波回
    路。
  2. 【請求項2】 前記アクティブフィルタは、前記超音波
    振動子と前記受波回路の間に直列に挿入したことを特徴
    とする請求項1記載の超音波センサの送受波回路。
  3. 【請求項3】 前記アクティブフィルタは、等価インダ
    クタンス調整用抵抗として、抵抗値が温度に依存する感
    温型の抵抗であることを特徴とした請求項1記載の超音
    波センサの送受波回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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