JP2000193378A - 白煙防止型冷却塔用充填材及び白煙防止型冷却塔 - Google Patents

白煙防止型冷却塔用充填材及び白煙防止型冷却塔

Info

Publication number
JP2000193378A
JP2000193378A JP10369515A JP36951598A JP2000193378A JP 2000193378 A JP2000193378 A JP 2000193378A JP 10369515 A JP10369515 A JP 10369515A JP 36951598 A JP36951598 A JP 36951598A JP 2000193378 A JP2000193378 A JP 2000193378A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piece
filler
heat exchange
cooling tower
receiving portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10369515A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3898366B2 (ja
Inventor
Masaru Shirasaki
勝 白崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP36951598A priority Critical patent/JP3898366B2/ja
Publication of JP2000193378A publication Critical patent/JP2000193378A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3898366B2 publication Critical patent/JP3898366B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 白煙防止型冷却塔用充填材の充填材のずれや
変形をなくし、確実に乾式空間部を形成可能にする。 【解決手段】 各段の充填材ブロック10を冷却塔本体
部等の固定構造部分に固定すると共に、上下段の充填材
ブロック10、10の乾式空間部14、14を構成する
熱交換板12B・・をそれぞれ3つの連結ピース21、
22、23で連結する。上側連結ピース21の固着溝2
1aを、上段充填材ブロック10の乾式空間部形成熱交
換板12Bの下端部に固着する一方、下側連結ピース2
3の固着溝23cを下段充填材ブロック10の乾式空間
部形成熱交換板12Bの上端部に固着し、中間連結ピー
ス22の差し込み片部22aを上側連結ピース21の嵌
合受部21b内に挿入して伸縮自在に連結し、中間連結
ピース22の嵌合受部22c内に下側連結ピース23の
差し込み片部23aを挿入して伸縮自在に連結するよう
にして上下の乾式空間部14、14を連通させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、特にレジャービ
ル、電算センタービル、空港ビル、ヘリポート付ビル等
の大型ビル、中でも売電事業、高炉、原子力発電用など
の大型工業領域に用いるのに適した白煙防止型冷却塔及
びこれの熱交換部を構成する白煙防止型冷却塔用充填材
に関する。
【0002】
【従来の技術】冷却塔は、ビル空調システムや冷凍シス
テム等の一部をなし、一般的には図1に示すように、シ
ステム内部を循環して温まった温水(循環温水)Aを温
水槽2から熱交換部3に流下させる一方、この熱交換部
3内に水の流下方向と直交する方向に空気を流通させ、
空気と温水との直接接触による熱交換によって温水を冷
却し、この冷却水Bを再びシステム内へ循環させるよう
に構成される。
【0003】ところが、熱交換部3を流通する際に空気
は湿気を吸収するため、外気の気温が低かったり、湿度
が高かったりすると、冷却塔から外気に放出された際に
過飽和状態に至り、霧を発生して白煙を生じるようにな
る。この白煙は、火災煙や有害物質の排出と誤認される
ことがあり、特に売電事業、高炉、原子力発電用などの
大型工業領域においてはこのような些細な誤解から大問
題に発展するおそれがある。また、冬季に周囲の森林の
樹木に着氷を生じさせ樹木の枯れを引き起こすとの指摘
もあった。
【0004】そこで従来より、白煙を発生しない白煙防
止型冷却塔として、例えば図6に示すように、熱交換部
3に配置する充填材(熱交換板を積層してなる構造体)
50に、熱交換板表面に温水を流下させて両側壁部表面
に水膜を形成してなる湿式空間部51、51・・の間
に、笠板53によって当該温水の流下を遮断して水無し
空間としてなる乾式空間部52、52・・を配設し、こ
れら湿式空間部51、51・・及び乾式空間部52、5
2・・を通過した空気を混合させて不飽和状態とするこ
とにより白煙の発生を防止する構造のものなどが開発さ
れている。
【0005】他方、売電事業、高炉、原子力発電用など
の大型工業領域で使用される冷却塔はもちろん、近年の
オフィス内のハイテク化やインテリジェント化に伴って
一般のビルで使用される冷却塔においても、大型化、言
い換えれば冷却能力の増強化が求められるようになり、
このような需要を背景として、充填材ブロックを多段式
に積み上げて大型の充填材を構成する技術が開示されて
いる。
【0006】充填材ブロックの積み上げ構造としては、
例えば、図6に示すように、各段の乾式空間部52の上
端開口部に笠板53を配設する一方、下端部に窄まり状
の底蓋部54を配設し、上段の充填材ブロック55の底
蓋部54から下方に突出した板片部56と、下段の充填
材ブロック55の笠板53から上方に突出した板片部5
7を溶接により固着して連結して積み上げる構造のもの
や、
【0007】図7に示すように、上段の充填材ブロック
61の乾式空間部63を構成する熱交換板64の下端縁
部に下方に開いた二股係合部65を形成し、下段の充填
材ブロック62の乾式空間部63を構成する熱交換板6
4の上端縁部を前記二股係合縁部65の下面に当接し、
上段の充填材ブロック61の自重によって支持固定する
構造のもの、或いは
【0008】図8に示すように、上段の充填材ブロック
71の乾式空間部73を構成する熱交換板74の下端部
と、下段の充填材ブロック72の乾式空間部73を構成
する熱交換板74の上端部とを、上端部に上方に開いた
二股係合縁部75aを有し、下端部に下方に開いた二股
係合縁部75bを有してなる連結部材75で連結する構
造のものなどが考え出されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示すような積み上げ構造では、予め工場で各段の充填材
ブロック間を溶接して充填材全体を組み立てておき、充
填材全体として運搬及び冷却塔への組み付け作業を行う
必要があるため、たいへんな労力がかかると言った問題
があった。また、図7及び図8に示すような積み上げ構
造は、上段充填材ブロックの自重によって係合を固定す
るものであるから、各連結部のシール性が不足して湿式
空間部から乾式空間部内に温水が浸入して白煙防止効果
が低下するおそれがあったほか、地震などによって充填
材がずれたり、崩れたりするおそれもあった。更に、図
6乃至図8のいずれの積み上げ構造においても、充填板
に製作誤差が生じたり、湿式空間部を流下する水の重量
によって長期間使用している間に充填材が沈み込んで変
形を生じた場合には、これらの誤差や変形を吸収するこ
とができず、やはり乾式空間部の水無しを確保できない
ことになり白煙防止効果が低下するおそれがあった。
【0010】そこで、本発明は、上記課題を解決するた
め、充填材ブロックを多段に積み重ねて構成する充填材
において、充填材の運搬及び冷却塔への組み付けを容易
に行うことができ、地震などによってもずれたり崩れた
りすることがなく、しかも必要時には確実に水無し空間
を確保することができ、更には製造上の誤差や沈み込み
などによる変形を吸収することができる充填材及びこれ
を組み込んでなる白煙防止型冷却塔を提供せんとするも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、複数枚の熱交換板を適宜間隔をおき互い
に対面状態となるように連結し、これら熱交換板により
湿式空間部と乾式空間部とを区画形成してなる充填材ブ
ロックを多段に積み上げて形成する白煙防止型冷却塔用
充填材において、各段の充填材ブロックを冷却塔本体部
等の固定構造部分に固定し、ピース上端部に固着受部を
有し、ピース下端部に下方開口してなる嵌合受部を有し
てなる上側連結ピースの前記固着受部を、上段の充填材
ブロックの乾式空間部形成熱交換板の下端部に固着し、
ピース上端部に差し込み片部を有し、ピース下端部に固
着受部を有してなる下側連結ピースの前記固着受部を、
下段の充填材ブロックの乾式空間部形成熱交換板の上端
部に固着し、ピース上端部に差し込み片部を有し、ピー
ス下端部に下方開口してなる嵌合受部を有してなる中間
連結ピースの前記差し込み片部を、上記上側連結ピース
の嵌合受部内に挿入して伸縮自在に連結すると共に、当
該中間連結ピースの前記嵌合受部内に上記下側連結ピー
スの差し込み片部を挿入して伸縮自在に連結し、各段の
充填材ブロックの乾式空間部を上下に連通してなる白煙
防止型冷却塔用充填材を構成した。なお、上記「冷却塔
本体部等の固定構造部分」とは、冷却塔本体部や冷却塔
のフレーム構造など固定状態にある構造部材を意味して
いる。
【0012】上記構成の白煙防止型冷却塔用充填材にお
いては、上記の如く三つの部材からなる連結部材を使用
する代わりに、上段の充填材ブロックの乾式空間部形成
熱交換板の下端部に下方開口してなる嵌合受部を設け、
下段の充填材ブロックの乾式空間部形成熱交換板の上端
部に差し込み片部を突設し、ピース上端部に差し込み片
部を有し、ピース下端部に下方開口してなる嵌合受部を
有してなる中間連結ピースの前記差し込み片部を、上記
熱交換板下端部の嵌合受部内に挿入して伸縮自在に連結
すると共に、当該中間連結ピースの前記嵌合受部内に上
記熱交換板上端部の差し込み片部を挿入して伸縮自在に
連結して構成することもできる。
【0013】かかる構成の白煙防止型冷却塔用充填材
は、各段の充填材ブロックを固定構造部分に固定するか
ら、各段の充填材ブロックの支持強度が強く、地震など
によってずれたり崩れたりすることがない。更に、冷却
塔に組み付ける前段階では、充填材ブロック毎に運搬可
能であるし、冷却塔に組み付ける際は、各段の充填材ブ
ロックを固定した後、上下段の充填材ブロックを連結部
材によって連結すればよいから、極めて簡単に組み付け
ることができる。また、修理や清掃の際も、連結部材を
外して各充填材ブロックを取り外すことができるから極
めて容易である。更に、各充填材ブロック間の連結構造
においては、いずれの連結部も下方開口してなる嵌合受
部内に下側部材の差し込み片部を挿入して連結する構造
であるから、湿式空間部から乾式空間部内に水が侵入す
るおそれがなく、確実に水無し空間を確保することがで
きる。また更に、各連結部は伸縮自在に連結してあるか
ら、製造上の誤差や沈み込みなどによる変形を吸収する
ことができる。
【0014】上記構成において、差し込み片部先端部と
嵌合受部内の奥端部との間には伸縮空間部を設けておく
のが好ましい。この伸縮空間部によって製造誤差等を吸
収することができ、より一層確実に水無し空間を確保す
ることができる。また、中間連結ピース又は熱交換板の
差し込み片部、或いはこれら両方の差し込み片部の両側
に長手方向に伸びる複数のV溝を上下方向に連設し、こ
のV溝と嵌合受部の開口部とが係合するように構成する
こともできる。このように形成すれば、各連結ピースを
正しくかつ容易に連結することができる。
【0015】上記構成を有する充填材は、冷却塔の熱交
換部に組み込んで白煙防止型冷却塔を構成することがで
きる。この時、乾式空間部を湿式空間部に適宜切り替え
可能に構成することもでき、例えば白煙が生じることが
ない夏場において、乾式空間部を湿式空間部に切り換え
ることにより、熱交換面積が拡大し冷却塔の冷却能力を
高めることができるから、充填材及び冷却塔のコンパク
ト化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を、実施
例に基づいて説明する。
【0017】図2に示す充填材10は、複数の充填材ブ
ロック11、11・・を垂直方向に多段式に積み上げて
構成してある。
【0018】各充填材ブロック11は、図2及び図3に
示すように、複数の熱交換板12、12・・を所定間隔
を置いて互いに対面するように立設し、各熱交換板12
の表裏面に設けられた凸部12a、12a同士を接着し
て隣接する熱交換板12、12間を連結して一つのブロ
ック構造としてあり、各充填材ブロック11には熱交換
板12、12・・で区画する形で多数の湿式空間部1
4、14・・の間に所定間隔をおいて(図では3つの湿
式空間部14、14、14おきに一つ)乾式空間部1
5、15・・を形成してある。
【0019】いずれの熱交換板12も、塩化ビニル製シ
ートを真空成形するなどしてシート表裏面それぞれの所
定箇所に上記凸部12a、12a・・・を突設して形成
してあるが、乾式空間部15、15・・の側壁部を構成
する熱交換板12Bは、他の熱交換板12Aよりも上下
に長尺に形成し、図に示すように、各充填材ブロック1
1において熱交換板12Bの下端部を熱交換板12Aの
下端部より下方に突出させてある。なお、熱交換板12
の材質は上記塩化ビニルなどが好ましいが、これに限定
されるものではなく、耐水性、耐久性及び接着性が良好
な樹脂であれば他の材質も採用可能である。また、熱交
換板12Bと熱交換板12Aと同じ長さに形成し、すべ
ての熱交換板12の下端部を揃えるように構成すること
もできる。
【0020】各充填材ブロック11は、図2及び図3に
示すように、湿式空間部14、14・・の両側壁部を構
成する熱交換板12A、12A・・・を、両端部を冷却
塔本体などの固定構造部分に固定し、各段において適宜
間隔をおいて配設してなる支持サポート部材16、16
・・上に載置し、これら支持サポート部材16、16の
各間から乾式空間部15、15・・の側壁部を構成する
熱交換板12B、12Bを垂下してある。このように、
支持サポート部材16で各段の充填材ブロック11を支
持して上段の充填材ブロック11の荷重が下段の充填材
ブロック11にかからないようにしてある。
【0021】ここで、支持サポート部材16は、図2及
び図3に示すように、断面下向きコ字状を呈する長尺部
材であり、この上面部には長手方向に適宜間隔をおいて
開口部16a,16a・・を設けて梯子状に形成してあ
り、湿式空間部14の両側壁を流下してきた水は開口部
16a,16a・・を通過して下段の充填材ブロック1
1に落下するようになっている。
【0022】次に、上下段の充填材ブロック11、11
の連結構造について説明すると、上記の如く支持サポー
ト部材16、16の各間から垂下された熱交換板12B
の下端部と、下段の充填材ブロック11においてこれと
対応する熱交換板12Bの上端部とを、連結部材20を
介して連接し、上下段の充填材ブロック11、11の乾
式空間部15、15が上下に連通するように連結してあ
る。
【0023】ここで、連結部材20は、図2〜4に示す
ように、上段の充填材ブロック11の熱交換板12Bの
下端部に固着される上側連結ピース21と、下段の充填
材ブロック11の熱交換板12Bの上端部に固着される
下側連結ピース23と、これら上側連結ピース21、下
側連結ピース23間を連結する中間連結ピース22とか
ら構成してある。
【0024】上側連結ピース21は、硬質塩化ビニル等
の可撓性を有する素材から形成され、図4に示すよう
に、ピース上端部に上方開口した固着溝21aを形成
し、この固着溝21aの下側には下方開口してなる嵌合
受部21bを形成してなっている。嵌合受部21bは、
断面中空縦長矩形状の底面部に長さ方向に沿って挿入口
21cを設けてなっており、この挿入口21cは素材の
可撓性によって弾性的に開閉可能となっている。
【0025】中間連結ピース22も同じく硬質塩化ビニ
ル等から形成され、上記上側連結ピース21の嵌合受部
21bの奥行きと同じか、若しくは若干それよりも短尺
の差し込み片部22aを上方に突出すると共に、この差
し込み片部22aの先端縁部を断面矢印形状の係合縁部
22bとして形成し、差し込み片部22aの下側には、
上記嵌合受部21bと同形状の下方開口した嵌合受部2
2cを形成してなっている。この嵌合受部22cは、上
記嵌合受部21bよりも長尺に形成されている。
【0026】下側ピース連結23も同じく硬質塩化ビニ
ル等から形成され、上記中間連結ピース22の嵌合受部
22cの奥行きと同じか、若しくは若干それよりも短尺
の差し込み片部23aを上方に突出すると共に、この差
し込み片部23aの先端縁部を断面矢印形状の係合縁部
23bとして形成し、差し込み片部23aの下側には下
方開口した固着溝23cを形成してなっている。
【0027】このような構成からなる連結部材20は、
上段の充填材ブロック11の熱交換板12Bの下端部を
上側連結ピース21の固着溝21a内に挿入し接着して
当該熱交換板12Bに上側連結ピース21を固着する一
方、下段の充填材ブロック11の熱交換板12Bの上端
部を下側ピース連結23の固着溝23c内に挿入し接着
し、当該熱交換板12Bに下側連結ピース23を固着
し、前記上側連結ピース21の挿入口21cに中間連結
ピース22の係合縁部22bを押し込んで嵌合受部21
b内に差し込み片部22aを挿入する一方、当該中間連
結ピース22の挿入口22dに前記下側連結ピース23
の係合縁部23bを押し込んで嵌合受部22c内に差し
込み片部23aを挿入して連結することにより、上下段
の熱交換板12B、12Bを連結すると同時に、各充填
材ブロック11、11の乾式空間部15、15を上下に
連通することができる。
【0028】この時、上記嵌合受部21bと差し込み片
部22a及び嵌合受部22cと差し込み片部23aはそ
れぞれ、相互に出入り自在すなわち上下方向に伸縮自在
となるように嵌合されるから、例えば熱交換板12、1
2・・を流下する水の重量によって下段の充填材ブロッ
ク11がより大きく沈み込み、上下充填材ブロック1
1、11間の距離が長くなる変形が生じてもこれを吸収
することができる。また、上側連結ピース21の嵌合受
部21b内の奥端部と中間連結ピース22の差し込み片
部22aの先端部との間には若干の空間すなわち「遊
び」を設けるように設定してあり、例え製作誤差が生じ
てもこの「遊び」で誤差を吸収することができる。
【0029】図5は、上記連結部材20の変形例を示し
ている。上記中間連結ピース22の差し込み片部22
a、及び下側連結ピース23の差し込み片部23aの両
側面に長手方向に伸びる複数のV溝24a,24a・・
を上下方向に連設し、嵌合受部21b内に差し込み片部
22a、嵌合受部22c内に差し込み片部23aを差し
込む際、各V溝24aと挿入口21c又は22dとが係
合するように形成することもできる。このように形成す
れば、各連結ピースが傾斜状態に装着されることを避
け、容易かつ正しく連結することができる。なお、上記
差し込み片部22a、差し込み片部23aの一方のみに
上記V溝24a,24a・・を形成することもできる。
【0030】なお、連結部材20の組み立て手順は、上
述のように上段の熱交換板12Bに上側連結ピース21
を固着する一方、下段の熱交換板12Bに下側連結ピー
ス23を固着し、次いで上側連結ピース21、下側連結
ピース23間を中間連結ピース22で連結することもで
きるが、その他、各充填材ブロック11を配設した後、
上側連結ピース21、中間連結ピース22及び下側連結
ピース23の順に、或いはこれとは逆順に連結して組み
立てることもできる。
【0031】連結部材20は、上述のように3つの部材
から構成するほか、充填材ブロック11の熱交換板12
Bの下端部に上側連結ピース21の嵌合受部21bを一
体に形成する一方、下段の充填材ブロック11の熱交換
板12Bの上端部に下側ピース連結23の差し込み片部
23aを一体に形成するようにし、これらを上記中間連
結ピース22で連結するように構成することもできる。
【0032】上記構成の充填材10は、各段の充填材ブ
ロック11、11・・の乾式空間部15、15・・を上
下に連通しているから、最上段の充填材ブロック11の
乾式空間部15への水供給を切り換え式とすることによ
り、かかる乾式空間部15を必要に応じて湿式空間に切
り替えることができる。例えば、最上段の充填材ブロッ
ク11の乾式空間部15の上端開口部に開閉可能な蓋を
配設し、冬場や湿度の高く白煙が発生する条件の場合に
は蓋を閉じて乾式空間部15を無水空間部として使用
し、夏場など白煙が発生しない条件の下では、蓋を開放
して乾式空間部15にも水を流下させて湿式空間とする
ように構成することができる。また、最上段の充填材ブ
ロック11の乾式空間部15の上方に切り替え可能な散
水ノズルを配設し、必要に応じて乾式空間部15に水を
散水できるように構成することもできる。このように乾
式空間部15を必要に応じて湿式空間に切り換えること
ができれば、特に空気と水との接触面積すなわち熱交換
面積を拡大することができるから、冷却塔全体の冷却能
力を高めることができ、これにより冷却塔及び冷却塔用
充填材のコンパクト化を図ることができる。なお、乾式
空間部15を乾湿切り換え式に構成する手段は、上記手
段のほかにも最上段の充填材ブロック11の乾式空間部
15への散水、散水遮断を切り換えることができる構成
であれば任意に採用することができる。
【0033】上記構成の充填材10は、例えば図1に示
すような冷却塔1の熱交換部3に組み付けて白煙防止型
冷却塔を構成することができる。この熱交換部3への組
み付けは、各段の充填材ブロック11、11・・をそれ
ぞれ支持サポート部材16、16・・上に載置し、その
後上下段の充填材ブロック11、11間を連結部材20
で連結すればよいから、大型の充填材10であっても容
易に組み付けることができる。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の充填材は、
充填材ブロックを多段式に積み上げて構成するものであ
るから大型の充填材すなわち大型の熱交換部を構成する
ことができる。しかも上下段の充填材ブロックを連結す
る連結部分の構造を工夫することにより湿式空間部から
乾式空間部内に水が浸入することがなく、白煙の発生を
確実に防止することができ、更には、長年使用している
間に充填材の沈み込みが発生したとしてもこれを吸収で
き、また、地震などによってずれたり、崩れたりするこ
とがない強固な積み上げ構造からなっているから、強力
な冷却能力を必要とし、かつ白煙の発生を特に嫌う売電
事業、高炉、原子力発電用などの大型工業領域で用いる
のに適した冷却塔を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却塔の構成例を示した模式図であ
る。
【図2】本発明の一実施例にかかる充填材の一部を示し
た部分断面斜視図である。
【図3】図2の充填材の一部を示した側断面図である。
【図4】図2の充填材の連結部材を拡大して示した側断
面図である。
【図5】図4の充填材の変形例を示した分解構成図であ
る。
【図6】本発明の充填材とは異なる構成の充填材の一部
を示した斜視図である。
【図7】本発明の充填材とは異なる充填材ブロックの連
結構造の一例を示した模式図である。
【図8】図7の例とも異なる充填材ブロックの連結構造
の一例を示した模式図である。
【符号の説明】
1 冷却塔 2 温水槽 3 熱交換部 10 充填材 11 充填材ブロック 12 熱交換板 14 湿式空間部 15 乾式空間部 16 支持サポート部材 20 連結部材 21 上側連結ピース 22 中間連結ピース 23 下側連結ピース 24a V溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の熱交換板を適宜間隔をおいて互
    いに対面状態となるように連結し、これら熱交換板によ
    り湿式空間部と乾式空間部とを区画形成してなる充填材
    ブロックを多段に積み上げて形成する白煙防止型冷却塔
    用充填材において、 各段の充填材ブロックを冷却塔本体部等の固定構造部分
    に固定し、 ピース上端部に固着受部を有し、ピース下端部に下方開
    口してなる嵌合受部を有してなる上側連結ピースの前記
    固着受部を、上段の充填材ブロックの乾式空間部形成熱
    交換板の下端部に固着し、 ピース上端部に差し込み片部を有し、ピース下端部に固
    着受部を有してなる下側連結ピースの前記固着受部を、
    下段の充填材ブロックの乾式空間部形成熱交換板の上端
    部に固着し、 ピース上端部に差し込み片部を有し、ピース下端部に下
    方開口してなる嵌合受部を有してなる中間連結ピースの
    前記差し込み片部を、上記上側連結ピースの嵌合受部内
    に挿入して伸縮自在に連結すると共に、当該中間連結ピ
    ースの前記嵌合受部内に上記下側連結ピースの差し込み
    片部を挿入して伸縮自在に連結し、各段の充填材ブロッ
    クの乾式空間部を上下に連通してなる構成を有する白煙
    防止型冷却塔用充填材。
  2. 【請求項2】 複数枚の熱交換板を適宜間隔をおいて互
    いに対面状態となるように連結し、これら熱交換板によ
    り湿式空間部と乾式空間部とを区画形成してなる充填材
    ブロックを多段に積み上げて形成する白煙防止型冷却塔
    用充填材において、 各充填材ブロックを冷却塔本体部等の固定構造部分に固
    定し、 上段の充填材ブロックの乾式空間部形成熱交換板の下端
    部に下方開口してなる嵌合受部を設け、 下段の充填材ブロックの乾式空間部形成熱交換板の上端
    部に差し込み片部を突設し、 ピース上端部に差し込み片部を有し、ピース下端部に下
    方開口してなる嵌合受部を有してなる中間連結ピースの
    前記差し込み片部を、上記熱交換板下端部の嵌合受部内
    に挿入して伸縮自在に連結すると共に、当該中間連結ピ
    ースの前記嵌合受部内に上記熱交換板上端部の差し込み
    片部を挿入して伸縮自在に連結し、各段の充填材ブロッ
    クの乾式空間部を上下に連通してなる構成を有する白煙
    防止型冷却塔用充填材。
  3. 【請求項3】 上記構成において、差し込み片部先端部
    と嵌合受部内の奥端部との間に伸縮空間部を設けておく
    構成を有する請求項1又は2に記載の白煙防止型冷却塔
    用充填材。
  4. 【請求項4】 上記構成において、中間連結ピース又は
    熱交換板の差し込み片部、或いはこれら両方の差し込み
    片部の両側面に長手方向に伸びる複数のV溝を上下方向
    に連設し、当該V溝と嵌合受部の開口部とが係合するよ
    うに形成してなる請求項1〜3のいずれかに記載の白煙
    防止型冷却塔用充填材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の白煙防
    止型冷却塔用充填材を熱交換部に組み込んでなる構成を
    有する白煙防止型冷却塔。
JP36951598A 1998-12-25 1998-12-25 白煙防止型冷却塔用充填材及び白煙防止型冷却塔 Expired - Lifetime JP3898366B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36951598A JP3898366B2 (ja) 1998-12-25 1998-12-25 白煙防止型冷却塔用充填材及び白煙防止型冷却塔

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36951598A JP3898366B2 (ja) 1998-12-25 1998-12-25 白煙防止型冷却塔用充填材及び白煙防止型冷却塔

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000193378A true JP2000193378A (ja) 2000-07-14
JP3898366B2 JP3898366B2 (ja) 2007-03-28

Family

ID=18494621

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36951598A Expired - Lifetime JP3898366B2 (ja) 1998-12-25 1998-12-25 白煙防止型冷却塔用充填材及び白煙防止型冷却塔

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3898366B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010126050A1 (ja) * 2009-04-27 2010-11-04 株式会社神鋼環境ソリューション 冷却塔用充填材及び充填材用シート
JP2010255953A (ja) * 2009-04-27 2010-11-11 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 冷却塔用充填材及び充填材用シート
CN105202940A (zh) * 2015-10-30 2015-12-30 广州览讯科技开发有限公司 用于冷却塔的节水热交换器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010126050A1 (ja) * 2009-04-27 2010-11-04 株式会社神鋼環境ソリューション 冷却塔用充填材及び充填材用シート
JP2010255953A (ja) * 2009-04-27 2010-11-11 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 冷却塔用充填材及び充填材用シート
CN102341668A (zh) * 2009-04-27 2012-02-01 株式会社神钢环境舒立净 冷却塔用填充材料以及填充材料用片材
CN105202940A (zh) * 2015-10-30 2015-12-30 广州览讯科技开发有限公司 用于冷却塔的节水热交换器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3898366B2 (ja) 2007-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5031372A (en) Modular frame assembly for mounting glass blocks
US3300931A (en) Prefabricated roof construction with foamed plastic joining means
JP2019507254A (ja) モジュール式建築構造
US2397458A (en) Louver post
GB2216561A (en) Fabricated stone panel unit & mounting structure
JP2000193378A (ja) 白煙防止型冷却塔用充填材及び白煙防止型冷却塔
US3702211A (en) Frame for rooftop air conditioner
JP5128313B2 (ja) ユニット式建物
CN112012336A (zh) 一种应用于模块化钢结构建筑的快速安装自锁节点
CZ271297A3 (cs) Stavební konstrukce
JP2009041215A (ja) 組立式ブロック及び仮設住宅
KR100624842B1 (ko) 유골함 안치 유니트 및 그에 사용되는 유골함 케이스
CN211396203U (zh) 一种装配式楼板
JPH08159678A (ja) 蓄熱容器
CN217734689U (zh) 一种组合式结构拼接地板
JPH08312975A (ja) 蓄熱床パネル
JPH0245690Y2 (ja)
JP5599908B2 (ja) 建物
ES2063599B1 (es) Sistema modular de edificacion
JPS59368Y2 (ja) 構築物の組立ユニット
GB1566293A (en) Pet cages
KR960006398Y1 (ko) 다단 적층식 조립형 급수관 덮개
JPH0631331Y2 (ja) 全熱交換器
JP2560407Y2 (ja) 白煙防止冷却塔用充填材ユニット
JP5362893B2 (ja) ユニット式建物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060905

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061017

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term