JP2000191985A - 部材の貼り合わせ方法、貼り合わせ体の製造方法及び貼り合わせ装置 - Google Patents

部材の貼り合わせ方法、貼り合わせ体の製造方法及び貼り合わせ装置

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JP2000191985A
JP2000191985A JP10369748A JP36974898A JP2000191985A JP 2000191985 A JP2000191985 A JP 2000191985A JP 10369748 A JP10369748 A JP 10369748A JP 36974898 A JP36974898 A JP 36974898A JP 2000191985 A JP2000191985 A JP 2000191985A
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Manabu Nagasaka
学 長坂
Masaki Miyasaka
正喜 宮坂
Yoshiyuki Moriya
芳幸 守矢
Masayuki Tashiro
雅之 田代
Takayuki Komatsu
教幸 小松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気圧下でも貼り合わせが可能であるととも
に、自動化が可能で、製造コストの低減と生産効率の向
上を図ることのできる新規の貼り合わせ方法及び装置構
造を提供する。 【解決手段】 板状部材12が接着剤11に接触した後
には、降下速度が周期的に増減するように板状部材12
を降下させる。すなわち、板状部材12の下降速度を増
減させながら基板10との間隔を徐々に縮小させてい
く。この場合、板状部材12を振動させるのではなく、
板状部材12は常に降下しているか停止しているかのい
ずれかの状態にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は部材の貼り合わせ方
法、貼り合わせ体の製造方法及び貼り合わせ装置に係
り、特に、光学要素を製造するために2枚の透明板を透
明接着剤を介して貼り合わせる場合に好適な製造方法及
び装置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、2枚の平板を液体を介して貼
り合わせる必要が種々の分野において存在するが、特
に、光学素子などにおいて透明板同士を接着剤や油など
の液体を介して貼り合わせる場合には、透明板の間の液
体中に気泡が混入すると光学素子の光学特性を悪化させ
るため、極力気泡の混入を防止する必要がある。このよ
うな場合における貼り合わせ方法としては、液体を一方
の平板上に滴下した後、もう一方の平板を重ね合わせ、
平板同士を手指により摺り合わせて液体中に混入した気
泡を外側へ誘導し、重なり合った平板の外縁部からはみ
出た液体を気泡とともに吸引機などで吸い出すようにし
ていた。
【0003】また、上述のような気泡の混入を回避する
ために、平板を減圧チャンバー内に導入して、液体中へ
の気泡の混入自体を無くして貼り合わせる方法も考えら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記方法の
うち、手作業にて気泡を除去して貼り合わせる方法にお
いては、熟練が必要であるとともに作業時間もかかるた
め、製造コストを低減することができず、生産効率も向
上できないという問題点がある。
【0005】また、減圧チャンバーに入れて貼り合わせ
る方法においても、時間と手間がかかり、製造コストと
生産効率の点で問題がある。
【0006】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、大気圧下でも貼り合わせが可能で
あるとともに、自動化が可能で、製造コストの低減と生
産効率の向上を図ることのできる新規の貼り合わせ方法
及び装置構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、2つの部材の対向表面同士を
液体を介して貼り合わせるための部材の貼り合わせ方法
であって、一方の前記部材における板面内の略中央部に
前記液体を配置し、前記部材間の間隔の縮小速度を繰り
返し増減させながら前記間隔を縮小させていくことを特
徴とする。この手段によれば、部材間の間隔の縮小速度
を繰り返し増減させながら間隔を縮小させて貼り合わせ
を行うので、間隔の縮小速度が高い時点では部材間に挟
まれた液体を急速に外側に広げることによって液体内に
混入している気泡が存在する場合にはこれを外側へ押し
出すことができ、また、間隔の縮小速度が低い時点では
液体の変形乃至は流動を収束させ、安定化させることが
できるため、新たな気泡の発生を極力抑制することがで
きる。したがって、液体中に混入する気泡を低減して貼
り合わせを行うことができるとともに、作業の自動化が
容易で生産効率を向上することが可能であり、迅速にか
つ低コストで貼り合わせ体を製造することができる。
【0008】請求項1において、前記間隔の縮小過程に
おける縮小速度の減少時において前記間隔の縮小を停止
する停止期間を設けることが好ましい。上記の請求項1
における間隔の縮小速度の増減とは、縮小速度が一時的
に0となり、間隔変化が停止する場合をも含む概念であ
る。縮小動作が一時的に停止する停止期間を設けること
により、液体の気泡の発生をより抑制することができ
る。
【0009】請求項1又は請求項2において、前記間隔
の縮小過程において前記液体の受ける変形応力の最大値
を所定値に制限しつつ貼り合わせていくことが望まし
い。前記液体が受ける変形応力の最大値を所定値に制限
することによって間隔の縮小時に液体が変形する際に気
泡を巻き込むことを抑制することができる。液体の受け
る変形応力を制限する方法としては、縮小過程において
部材間に液体を挟み込む方向に加わる応力を制限しても
よく、或いは、部材間の間隔の縮小速度の最大値を制限
してもよい。
【0010】請求項1から請求項3までのいずれか1項
に記載された貼り合わせ方法を用いる、貼り合わせられ
た2つの前記部材を含む貼り合わせ体の製造方法であ
る。この場合、貼り合わせ体としては、貼り合わせを利
用した複合レンズや液晶パネルの基板に偏光板、防塵
板、反射防止板などを貼り付けたものなどの光学素子、
その他、貼り合わせガラスなどの種々の光を透過するも
の、特に、上記光学素子に適用することが効果的であ
る。液体としては水や油などの種々の液体が考えられる
が、特に部材同士を固着させるための接着剤を用いる用
途が多い。
【0011】次に、2つの部材の対向表面同士を液体を
介して貼り合わせるための部材の貼り合わせ装置であっ
て、前記部材間の間隔を保持可能な保持手段と、前記間
隔を変更するための駆動手段とを備え、該駆動手段の駆
動状態を繰り返し変化させることによって、前記間隔の
縮小速度を繰り返し増減させながら前記間隔を縮小させ
ていくように構成されていることを特徴とする。
【0012】請求項5において、前記部材間に所定値以
上の応力が加わらないように構成された応力制御手段を
含むことが好ましい。応力制御手段により液体に加わる
変形応力の最大値が制限されるため、貼り合わせ過程に
おける気泡の新たな巻き込みを抑制することができる。
【0013】請求項6において、前記応力制御手段は、
弾性部材によって前記応力を制限するように構成されて
いる場合があり、また、制御された流体圧によって前記
応力を制限するように構成されている場合がある。
【0014】上記各手段において、貼り合わせが完了し
て前記間隔の縮小を停止した後に板状部材の位置を保持
する保持時間を設けることが好ましい。この保持時間は
数秒以上であることが望ましい。これによって、液体の
広がりを安定化させ、発生した気泡をさらに外側に押し
出す効果が得られる。
【0015】上記各手段において、前記液体に対し予め
減圧下にて脱泡処理を施しておくことが好ましい。これ
により液体中に当初から混入されている気泡量を低減
し、最終的に液体中に気泡が残存する可能性をより低減
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る実施形態につ
いて詳細に説明する。図1は本発明に係る板状部材の貼
り合わせ方法の実施形態を示す工程説明図である。本実
施形態は、液晶パネルのガラスや合成樹脂などからなる
透明基板と、液晶パネルの外側に配置されるガラスや合
成樹脂などからなる透明な反射防止板或いは防塵板とを
透明接着剤を介して貼り合わせる場合の方法を示す。以
下の説明において、便宜上、貼り合わせが行われる一対
の部材の一方を板状部材、他方を基板と呼ぶ。
【0017】まず、図1(a)に示すように、基板10
の板面のほぼ中央部に接着剤11を1カ所にだけ滴下
し、板状部材12を基板10に対向させる。接着剤11
の配置は種々考えられ、複数箇所に配置してもよいが、
板面の中央部に1カ所だけ配置することによって気泡の
発生をより抑制できる。ここで、接着剤11には、予め
真空チャンバー内において所定時間静置し、脱泡処理を
施しておくことが好ましい。
【0018】次に、基板10に対して板状部材12を徐
々に接近させていき、図1(b)に示すように、板状部
材12の下面を接着剤11に接触させる。このとき、基
板10の上面と板状部材12の下面とが厳密に平行に維
持されていることが望ましい。また、図5に示すよう
に、或る高さh1において板状部材12の下面が接着剤
11に接触する時点t1で、板状部材12の降下速度が
小さくなっているように駆動することが好ましい。板状
部材12が接着剤11に接触したときに衝撃によって気
泡が発生することを防止するためである。なお、図5に
示す駆動例においては、処理効率を向上させるために、
板状部材12が接着剤11に接触する高さh1より少し
上方までは或る程度高速で降下させ、高さh1より少し
上方位置からは降下速度を緩くして高さh1において接
着剤11に接触してから、後述の周期的な降下態様を実
施するようにしている。
【0019】板状部材12が接着剤11に接触した後に
は、降下速度が周期的に増減するように板状部材12を
降下させる。すなわち、板状部材12の下降速度を増減
させながら基板10との間隔を徐々に縮小させていく。
この場合、板状部材12を振動させるのではなく、板状
部材12は常に降下しているか停止しているかのいずれ
かの状態にある。
【0020】このとき、降下速度が減少する時点で板状
部材12の降下速度を一時的に0とする、すなわち一旦
降下動作を停止させる過程を設けて繰り返し降下させて
いくことが好ましい。このように板状部材12を間欠的
に(ステップ的に)降下させていくことによって、後に
詳述する効果をより高めることができるとともに、駆動
系の動作制御も容易にできる。
【0021】図4は、上記のように板状部材12を段階
的に徐々に降下させていく場合の接着剤11の広がりの
様子を示すものである。基板10の板面上の中央部に配
置された接着剤11は、板状部材12が基板10に接近
していくに従って押し広げられて外側へと広がってい
く。このときの接着剤11は、板状部材12の降下態様
に応じて広がり速度を繰り返し増減しながら広がってい
く。
【0022】図5は、上記のように板状部材12を段階
的に徐々に降下させていく態様の一つとして、上述のよ
うに、降下動作の一時的な停止を繰り返しながら貼り合
わせていく場合の板状部材12の高さと時間経過との関
係を示すグラフである。上記のように或る時点t1で或
る高さh1において板状部材12が接着剤11に接触し
たとすると、それ以降は、板状部材12を間欠的に降下
させていく。ただし、この時間t1以前の時刻、高さh1
以上の高さにおける板状部材12の降下態様も、板状部
材12が接着剤11に接触した時点以降の以下に示す降
下態様と同じにしてもよく、或いは、異なる間欠動作と
してもよい。
【0023】上記の時間t1以降、高さh1以下における
降下態様の例としては、板状部材12の平均の降下速度
を0.1mm/秒、一回の降下量Sを0.01mmと
し、当該降下量Sを降下する降下期間と停止期間とを交
互に繰り返して降下する場合、降下期間と停止期間との
合計が0.1秒である。したがって、この場合には降下
周期Tが0.1秒となる。このように降下期間と停止期
間とを繰り返す降下態様の場合、駆動系の動作性能にも
依存するが、降下期間は降下周期Tの半分以下であるこ
とが好ましい。駆動系の動作性能が高い場合、すなわ
ち、降下量Sの降下動作が瞬時に行われる場合には停止
期間は降下周期Tに近い時間となる。なお、降下速度の
増減或いは間欠動作が一定周期で行われることが望まし
いが、必ずしも一定でなくてもよく、降下速度の増減或
いは間欠動作が繰り返し行われればよい。
【0024】やがて、ある時点t2で高さがh2になる
と、基板10と板状部材12との予め規定された間隔に
到達し、或いは、接着剤11が基板10と板状部材12
との間に全面的に広がった状態になる。このとき、予め
規定された間隔よりも僅かに間隔が小さくなるように板
状部材12を降下させることが好ましい。その後、板状
部材12の降下を停止させ、板状部材12を解放して貼
り合わせは完了する。
【0025】ここで、貼り合わせ作業の完了時のタイミ
ングは、上記のように基板10と板状部材12との間隔
を予め決めて置いて、実際の間隔が規定値に到達した時
点を持って作業終了としてもよいし、或いは、接着剤1
1が上述のように全面的に広がった状態を観測して作業
終了としてもよいし、さらには、板状部材12が接着剤
11から受ける反力が所定値以上になった時点で作業終
了としてもよい。
【0026】なお、上記のように板状部材12の下降を
終了させた後に、一定時間(例えば数秒)以上の間、板
状部材12の位置(高さ)を保持する保持時間を設け、
この保持時間の後に板状部材12を解放することによっ
て、接着剤11の広がりを定常化させ、安定させるとと
もに、この保持時間の間に気泡を外側へ押し出すことが
できる。
【0027】この貼り合わせ方法によれば、基板10と
板状部材12との間隔の縮小速度が繰り返し増減するた
め、接着剤11内に気泡が存在しても、間隔が高速に縮
小したときに気泡が外側へ強く押し出され、移動すると
ともに、このときの接着剤11の受ける変形応力は縮小
速度が低下したとき若しくは停止したときに低減若しく
は解放されるから、新たな気泡の巻き込みが防止され
る。この場合、基板10と板状部材12との間隔は振動
せず、一旦縮小された間隔が一時的であっても増加する
ことはないため、気泡の発生を極力低減することが可能
である。
【0028】なお、基板10と板状部材12との間隔を
縮小していく過程で気泡の発生を極力抑制するために
は、間隔の縮小速度の最大値を制限したり、間隔を縮小
していく際の基板10と板状部材12との間に付与され
る応力の最大値を制限することが好ましい。このように
すると、接着剤11に加わる変形応力の最大値が制限さ
れることとなるので、接着剤11に加わる変形応力によ
る気泡の発生を低減することができるからである。
【0029】次に、上記貼り合わせ方法を実現するため
の貼り合わせ装置の構造について図2及び図3を参照し
て説明する。基台20の上には基板10が載置される。
ここで、基台20に基板10を保持するための保持手段
(例えば、真空吸着部)などを設けてもよく、また、基
板10を保持する治具を配置してもよい。一方、ハンド
リングロボット22はハンドアーム23を動作させるこ
とができるものであり、直交型ロボットや多関節型ロボ
ットなどのロボットの他、種々の駆動機構を用いること
も可能である。ハンドアーム23には支持部材24が固
定され、この支持部材24に対して出没自在に保持部材
25が取り付けられている。保持部材25はコイルバネ
などの弾性部材26によって下方に付勢されている。保
持部材25は板状部材12を真空吸着などの方法で保持
することができるように構成されている。
【0030】一方、ハンドリングロボット22とは別に
接着剤11を供給するための定量吐出機(ディスペン
サ)21が設けられており、基台20上を任意に移動し
て適宜の場所に所定量の接着剤11を吐出することがで
きるように構成されている。
【0031】弾性部材26は常に保持部材25に対し下
方に向かう応力を付与しており、その応力は接着剤11
の粘性や基板10及び板状部材12に対する濡れ性、表
面張力などに応じて設定される。弾性部材26を含む緩
衝機構(応力制御手段を構成する。)は、ハンドリング
ロボットの移動誤差、異常動作、若しくは基板10や板
状部材12の厚さのばらつきによる貼り合わせ高さの変
化を吸収する役割、及び、接着剤11に対する必要以上
の応力付与を防止し、気泡の発生を妨げる役割を備えて
いる。さらに、図3に示すように最終的に貼り合わせが
完了した時点において一定以上の応力を加えないように
する役割もある。
【0032】上記構造の貼り合わせ装置においては、ま
ず、定量吐出機21を基台20上に配置された基板10
の上方へ移動させ、基板10の中央部に定量の接着剤1
1を吐出する。次に、定量吐出機21が基板10上から
退き、代わってハンドリングロボット22を動作させ、
板状部材12を吸着保持した保持部材25を基板10の
上方へ配置する。そして、基板10上に配置された接着
剤11に向けて板状部材12を下降させていく。
【0033】これ以後の板状部材12の動作は基本的に
上記の貼り合わせ方法について述べたところと同じであ
る。しかし、この装置では、板状部材12を保持する側
に緩衝機構(応力制御手段)を設けているため、ステッ
プ状に板状部材12を下降させていく場合、板状部材1
2が接着剤11から変形抵抗を受けることによって僅か
ではあるがハンドアーム23の降下速度よりも板状部材
12の降下速度が遅くなり、ハンドアーム23の降下が
停止した後に、ゆっくりと板状部材12が接着剤11を
下方に押しつぶし、基板10と板状部材12との間隔を
ゆっくりと縮小させる。したがって、ハンドアーム23
の降下動作は図5に示すものと厳密に一致する場合で
も、板状部材12の降下動作は応答遅れを示す。すなわ
ち、降下周期T内において、ハンドアーム23がステッ
プ降下すると弾性部材26が押し縮められながら板状部
材12はゆっくりと降下し、やがてハンドアーム23が
停止すると、板状部材12の降下速度が漸減して停止す
るか、或いは、停止しないまでも非常にゆっくりにな
る。そして次の降下周期Tに入ると、再度ハンドアーム
23が降下して再び板状部材12の降下速度が上昇す
る。接着剤11を押しつぶす板状部材12の降下動作
は、弾性部材26の弾性率、接着剤11の物理的特性
(粘性、濡れ性、表面張力など)、降下周期T、降下量
Sなどによっても代わるが、いずれにしても、降下速度
は繰り返し増減する。
【0034】板状部材12が降下していき、最終的に図
3に示すように基板10と板状部材12との間に接着剤
11が完全に充填された状態になり、予め基板10と板
状部材12の最終間隔を決めて貼り合わせる場合には当
該間隔に到達した時点で保持部材25は板状部材12を
解放する。また、弾性部材26の付与する応力が図3に
示す状態で接着剤11からの反力より小さい場合には、
弾性部材26の応力によってはこれ以上間隔を縮小でき
ない時点で貼り合わせ作業は終了し、保持部材25は板
状部材12を解放する。なお、板状部材12の降下終了
後に上述の保持時間を設けてから保持部材25が板状部
材12を解放するようにしてもよい。
【0035】本実施形態の貼り合わせ装置によれば、上
記の貼り合わせ方法による効果に加えて、弾性部材26
によって板状部材12が接着剤11に加える応力が制限
される構造となっているため、接着部材11に加わる変
形応力を抑制することができ、貼り合わせ過程における
気泡の発生をさらに抑制することができる。
【0036】なお、上記の貼り合わせ装置においては、
支持部材24と保持部材25の相対移動可能な構造と弾
性部材26とからなる応力制御手段を装備することによ
って、基板10と板状部材12との間に加わる応力、す
なわち、接着剤11が受ける変形応力を制限している
が、応力制御手段としては、シリンダ構造を備え、シリ
ンダ内に制御された流体圧を供給する装置を含むもので
あってもよい。流体圧としては空気などの気体、水、油
などの液体のいずれであってもよい。気体などの圧縮可
能な流体の場合には、流体をシリンダ内に封止したもの
であってもよい。
【0037】
【実施例】上記の実施形態の具体例としては、液晶パネ
ルの基板の外面にガラス板などからなる防塵板を貼り付
ける場合がある。特に、防塵板の貼着は、液晶プロジェ
クタなどの投射型表示装置のライトバルブとして液晶パ
ネルを用いる場合に、液晶パネルの外面に画質に影響す
る塵埃が付着しないようにし、デフォーカス作用によっ
て塵埃の影響を低減するための手段として重要である。
防塵板は液晶パネルの基板と等しい光透過率を備えた素
材で構成され、防塵板の貼着に用いる透明接着剤もま
た、液晶パネルの基板及び防塵板とほぼ等しい光屈折率
を備えた接着剤を用いる必要がある。接着剤としては、
熱硬化性樹脂であって、硬化後もゲル状を呈するシリコ
ン系接着剤(弾性を有する接着剤)を用いる場合があ
り、その粘度は、パネル基板の歪み発生を抑制しつつ硬
化後に流れ出さないようにするために、針入度にして6
0以上90未満であることが好ましい。
【0038】この場合の基板と防塵板との間隔の縮小速
度の平均は例えば0.1mm/秒であり、このとき、1
ステップ当たりの縮小量は0.01〜0.07mmと
し、上記弾性部材26によるバネ圧を1〜3kg/cm
2(好ましくは2kg/cm2)とすることによって、透
明接着剤中の気泡もほとんど残らず、迅速に貼り合わせ
を行うことができた。また、上記貼り合わせ装置による
貼り合わせ工程の自動化も支障無く達成することができ
た。
【0039】なお、上述の各実施形態では、ともに板状
の部材同士を接着剤によって貼り合わせる例についての
み説明したが、本発明は貼り合わせる部材の貼り合わせ
面同士が貼り合わせ可能に対応してさえいればよく、平
板状の部材同士の貼り合わせに限定されるものではな
い。また、貼り合わせ面には接着剤ではなく、単なる液
体が配置されているものであってもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、液
体中に混入する気泡を低減して貼り合わせを行うことが
できるとともに、作業の自動化が容易で生産効率を向上
することが可能であり、迅速にかつ低コストで貼り合わ
せ体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る貼り合わせ方法の実施形態を説明
するための工程説明図(a)〜(c)である。
【図2】本発明に係る貼り合わせ装置の実施形態を説明
するための模式的な概略構成図である。
【図3】貼り合わせ装置において貼り合わせ作業が終了
した状態を示す模式的な概略構成図である。
【図4】貼り合わせ過程における接着剤の平面的な広が
り状況を説明するための説明図である。
【図5】貼り合わせ過程における板状部材の降下位置の
変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10 基板 11 接着剤 12 板状部材 20 基台 21 定量吐出機 22 ハンドリングロボット 23 ハンドアーム 24 支持部材 25 保持部材 26 弾性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守矢 芳幸 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 田代 雅之 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 小松 教幸 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 4J040 JA01 LA10 MA05 MB05 MB09 NA17 NA18 PA25 PB09 PB20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの部材の対向表面同士を液体を介し
    て貼り合わせるための部材の貼り合わせ方法であって、
    一方の前記部材における板面内の略中央部に前記液体を
    配置し、前記部材間の間隔の縮小速度を繰り返し増減さ
    せながら前記間隔を縮小させていくことを特徴とする板
    状部材の貼り合わせ方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記間隔の縮小過程
    における縮小速度の減少時において前記間隔の縮小を停
    止する停止期間を設けたことを特徴とする板状部材の貼
    り合わせ方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記間
    隔の縮小過程において前記液体の受ける変形応力の最大
    値を所定値に制限しつつ貼り合わせていくことを特徴と
    する板状部材の貼り合わせ方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載された貼り合わせ方法を用いる、貼り合わせら
    れた2つの前記部材を含む貼り合わせ体の製造方法。
  5. 【請求項5】 2つの部材の対向表面同士を液体を介し
    て貼り合わせるための部材の貼り合わせ装置であって、
    前記部材間の間隔を保持可能な保持手段と、前記間隔を
    変更するための駆動手段とを備え、該駆動手段の駆動状
    態を繰り返し変化させることによって、前記間隔の縮小
    速度を繰り返し増減させながら前記間隔を縮小させてい
    くように構成されていることを特徴とする貼り合わせ装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記部材間に所定値
    以上の応力が加わらないように構成された応力制御手段
    を含むことを特徴とする貼り合わせ装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記応力制御手段
    は、弾性部材によって前記応力を制限するように構成さ
    れていることを特徴とする貼り合わせ装置。
  8. 【請求項8】 請求項6において、前記応力制御手段
    は、制御された流体圧によって前記応力を制限するよう
    に構成されていることを特徴とする貼り合わせ装置。
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