JP2000191595A - オリゴカ―ボネ―ト類の製造方法 - Google Patents

オリゴカ―ボネ―ト類の製造方法

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JP2000191595A
JP2000191595A JP11353007A JP35300799A JP2000191595A JP 2000191595 A JP2000191595 A JP 2000191595A JP 11353007 A JP11353007 A JP 11353007A JP 35300799 A JP35300799 A JP 35300799A JP 2000191595 A JP2000191595 A JP 2000191595A
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hydroxyphenyl
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Claus-Peter Dr Reisinger
クラウス−ペーター・ライジンガー
Wolfgang Dr Ebert
ボルフガング・エベルト
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C68/00Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C68/01Preparation of esters of carbonic or haloformic acids from carbon monoxide and oxygen

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 触媒効率の高い芳香族オリゴカーボネートの
製造方法の提供。 【解決手段】 白金族金属触媒、共触媒、第四級塩およ
び塩基の存在下で、芳香族ジヒドロキシ化合物をCOお
よびO2と反応させて一般式Iの芳香族オリゴカーボネ
ート類を製造する際に、反応条件下で不活性有機溶媒が
反応中に生成する水との共沸混合物を生成し、この共沸
混合物が反応混合物から除去される。 HO−[A−Y−A−O−CO−O]−A−Y
−A−OH (I) [A、Aは独立して2価の炭素環式または複素環式
芳香族基、Yは2価の基、例えばアルキレン、アルキリ
デン、シクロアルキレン、シクロアルキリデン、−S
−、−O−、−SO−、−SO−および−CO−また
は単結合nは1〜75の数である]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来技術及びその課題】貴金属触媒の存在下で芳香族
ジヒドロキシ化合物と一酸化炭素との酸化的反応により
有機オリゴカーボネート類を製造することは原則的に知
られており(DE−OS 27 38 437)、これら
のオリゴカーボネート類を次に縮合に付してポリカーボ
ネートを与えることができる(DE−OS 40 32
924)。パラジウムが貴金属として好ましく使用され
る。共触媒(例えばマンガンまたはコバルトの塩類)、
塩基、第四級塩、種々のキノン類またはヒドロキノン類
および乾燥剤が追加的に使用される。この方法は不活性
溶媒、好ましくは塩化メチレン、の中で実施することが
できる(DE−OS 28 15 501)。
【0002】しかしながら、記載されている触媒系の効
率は低く、貴金属であるパラジウムはしばしば化学量論
的量でさえ使用される。これまでに記載されている最も
高い活性はパラジウム原子当たり5回より少ない触媒作
用サイクルである(DE−OS 28 15 501)。
【0003】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに、反応条
件下で水との共沸混合物を生成する不活性有機溶媒の反
応混合物への添加およびこの共沸混合物の反応混合物か
らの除去が触媒系の活性をかなり増加させうることが今
回見いだされた。
【0004】本発明はそれ故、白金族金属触媒(platin
um metal catalyst)、共触媒、塩基および場合により
第四級塩、並びに不活性有機溶媒の存在下で、式 HO−A1−Y−A2−OH (II) [式中、A1、A2は互いに独立して2価の、場合により
枝分かれもしくは置換されていてもよい、炭素環式(ca
rbocyclic)または、複素環式芳香族基を表し、そして
Yは2価の基、例えばアルキレン、アルキリデン、シク
ロアルキレン、シクロアルキリデン、−S−、−O−、
−SO2−、−SO−および−CO−、または単結合を
示す]の芳香族ヒドロキシ化合物を一酸化炭素および酸
素と反応させて、式 HO−[A1−Y−A2−O−CO−O]n−A1−Y−A2−OH (I) [式中、A1、A2およびYは上記の意味を有し、そして
nは1〜75の数を想定することができる]の芳香族オ
リゴカーボネートを製造する方法であって、反応条件下
で不活性有機溶媒が反応中に生成する水との共沸混合物
を生成し、そしてこの共沸混合物が反応混合物から除去
される方法を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】好ましい態様では、溶媒との共沸
混合物としての反応混合物からの水の除去は過剰の反応
気体と一緒のストリッピングにより助けられる。ここで
は、溶媒の5容量%より多量、好ましくは10容量%よ
り多量、が反応混合物から共沸混合物の形態で除去され
ることが重要である。純粋なストリッピング条件下では
(DE−OS 44 03 075)、すなわち有機溶媒
との共沸混合物の生成および同時に行われる反応混合物
からの共沸混合物の除去のない場合には、かなり低い転
化率が得られる。
【0006】オリゴカーボネート製造用の本発明に従う
方法は30〜200℃、好ましくは30〜150℃、特
に好ましくは60〜130℃、の反応温度において、1
〜200バール、好ましくは1〜60バール、特に好ま
しくは1〜20バール、の全圧で実施される。
【0007】水との共沸混合物を生成する適当な沸点を
有するハロゲン化された炭化水素類および芳香族溶媒、
例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、フルオロベ
ンゼン、ベンゼン、アニソール、塩化メチレンまたは
1,2−ジクロロエタン、および場合によりそれらの混
合物、を不活性有機溶媒として使用することができる。
クロロベンゼンが特に好ましく使用される。反応混合物
は不活性溶媒を1−99重量%、好ましくは20−98
重量%、特に好ましくは40−98重量%、の量で含ん
でなることができる。
【0008】水の除去中に伴出される(entrained)溶
媒のほとんどは水から分離することができそして共沸混
合物を含有する排気流中の有機物質を分離することによ
り反応器、例えば分別カラム、トレーまたはパッキング
を備えた蒸留カラムおよび当業者に既知の他の装置、へ
の還流に供給することができる。分離される共沸混合物
の分離または分解は先行技術に従い、例えば抽出、凍結
または蒸留により、実施することができる。
【0009】好ましい態様では、共沸混合物と共に追い
出される溶解した気体の内容物を分離後に反応器中の循
環気体に逆に供給することができる。伴出された抽出
物、溶媒、生成物および水を気体混合物から分離して再
循環させ、それは場合により分離前に先行技術に従い、
例えば吸着、吸収または好ましくは凝縮により、圧縮し
てもよい。このためには、一酸化炭素、酸素および場合
により不活性気体を含んでなる反応に必要な反応気体を
1リットルの反応溶液当たり1〜10,000Nl、好
ましくは1リットルの反応溶液当たり5〜5,000N
l、そして特に好ましくは1リットルの反応溶液当たり
10〜1,000Nl、の量で加える。水の除去から生
じそして再循環する気体混合物はCOおよびO2のその
含有量に関して記載される量に含まれる。
【0010】反応気体である一酸化炭素および酸素の組
成は広い濃度範囲内で変えることができるが、1:
(0.001−1.0)、好ましくは1:(0.01−0.
5)、そして特に好ましくは1:(0.02−0.3)、
のCO:O2モル比(COに標準化された)が便宜上設
定される。これらのモル比における酸素分圧は高い空間
/時間収率を得ることを可能にするほど充分大きく、そ
して同時に爆発性の一酸化炭素/酸素混合物が回避され
る。全ての出発化合物はそれらの製造および貯蔵から生
ずる不純物で汚染されているかもしれないが、最終生成
物の純度の関係ではできるだけ純粋な化学物質を使用す
ることが望ましい。反応気体にも特定の純度条件は課さ
れない。このように、合成気体をCO源としてそして空
気をO2担体として使用することができるが、例えば硫
黄またはその化合物の如き触媒毒が加えられないことを
確実にすべきである。本発明に従う方法の好ましい態様
では、純粋なCOおよび純粋な酸素が使用される。
【0011】本発明に従い反応させうる芳香族ジヒドロ
キシ化合物はC1−C4-アルキル、C1−C4-アルコキ
シ、弗素、塩素または臭素により置換されていてもよ
い。本発明に従い反応させうる芳香族ジヒドロキシ化合
物は、例えば、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン
類、ビス−(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン類、
ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド類、ビス−(ヒ
ドロキシフェニル)エーテル類、ビス−(ヒドロキシフェ
ニル)ケトン類、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルホン
類、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルホキシド類、α,
α′−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベ
ンゼン類、および核でアルキル化されたまたは核でハロ
ゲン化されたそれらの化合物である。
【0012】好ましいジフェノール類は例えば2,2−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェ
ノールA)、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
−2−メチルブタン、1,3−ビス−(4−ヒドロキシク
ミル)−ベンゼン、1,4−ビス−(4−ヒドロキシクミ
ル)−ベンゼン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−クロ
ロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,
5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,
2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロ
キシフェニル)スルホン、1,3−ビス−(3,5−ジメチ
ル−3−ヒドロキシクミル)−ベンゼン、1,4−ビス−
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシクミル)−ベンゼ
ン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ
フェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス−(3,5−
ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2
−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)
−プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタンおよび1,1−ビス−(4−
ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサンである。特に好ましいジフェノール類は4,4′
−ジヒドロキシジフェニル、4,4′−ジヒドロキシジ
フェニルスルフィド、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパ
ン、2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ
フェニル)−プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス−(4−
ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンおよび1,1−ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサンである。
【0013】少量の枝分かれ剤を使用することによりオ
リゴカーボネート類を枝分かれさせることができる。適
する枝分かれ剤の例はフロログルシノール、4,6−ジ
メチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−
ヘプト−2−エン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ
−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−ト
リ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、1,1,1−
トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(4
−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス
−(4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘ
キシル)−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル−イソプロピル)−フェノール、2,6−ビス−
(2−ヒドロキシ−5′−メチル−ベンジル)−4−メチ
ルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−
(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン、ヘキサ−
(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェ
ニル)−オルトテレフタル酸エステル、テトラ−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−メタン、テトラ−(4−(4−ヒド
ロキシフェニル−イソプロピル)−フェノキシ)−メタ
ン、1,1−ビス−((4′,4″−ジヒドロキシトリフェ
ニル)−メチル)−ベンゼンおよび特にα,α′,α″−ト
リス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1,3,5−トリイ
ソプロペニルベンゼンである。
【0014】使用されるジフェノールのモル数を基にし
て、0.05〜2モル%の、場合により共に使用される
枝分かれ剤は最初にジフェノール類自体と共に有機溶媒
中に加えることもできまたは反応中に加えることもでき
る。
【0015】本発明に従う方法で使用できる塩基はアル
カリ金属水酸化物、弱酸のアルカリ金属塩および第四級
塩、例えばアルカリ金属tert−ブチレート類(buty
lates)、である。有機オリゴカーボネートに転化され
る一般式(II)の芳香族ジヒドロキシ化合物のモノ−も
しくはジ−アルカリ金属塩または第四級塩を使用するこ
ともできる。アルカリ金属塩はリチウム、ナトリウム、
カリウム、ルビジウムまたはセシウム塩類であることが
でき、そして第四級塩はとりわけテトラアルキルアンモ
ニウムまたはテトラアルキルホスホニウム塩類である。
好ましくは、モノ−およびジリチウム、モノ−およびジ
ナトリウム並びにモノ−およびジカリウムジフェノレー
ト類またはリチウムtert−ブチレート、ナトリウム
tert−ブチレートもしくはカリウムtert−ブチ
レート、特に好ましくは一般式(II)の芳香族ジヒドロ
キシ化合物のモノ−またはジカリウムジフェノレートお
よびカリウムtert−ブチレート、が使用される。
【0016】塩基は触媒量で加えられる。塩基に対する
白金族金属、例えばパラジウム、の比は好ましくは、1
グラム原子の白金族金属、例えばパラジウム、当たり
0.1〜500、好ましくは0.3〜200、特に好まし
くは0.9〜130、当量の塩基が使用されるように選
択される。
【0017】本発明に従う方法に適する白金族触媒は少
なくとも1種のVIII族の貴金属、好ましくはパラジウ
ム、を含んでなる。それは種々の形態で本発明に従う方
法に加えることができる。パラジウムは金属形態でまた
は好ましくは酸化状態0および+2のパラジウム化合
物、例えばパラジウム(II)アセチルアセトナート(ac
etonate)、ハライド類、C2−C18-カルボン酸類のカ
ルボキシレート類、硝酸塩もしくは酸化物または、例え
ばオレフィン類、アミン類、燐化合物およびハライド類
を含有できるパラジウム錯体の形態で使用することがで
きる。臭化パラジウムおよびパラジウムアセチルアセト
ナートが特に好ましい。
【0018】白金族触媒の量は本発明に従う方法におい
ては限定されない。好ましくは、触媒は反応混合物中の
金属の濃度が1−3,000ppmとなるような量で加
えられ、そして5−500ppmの濃度が特に好まし
い。
【0019】元素の周期律表(メンデレーエフ)のIII
A、IIIB、IVA、IVB、VB、IB、IIB、VIBもし
くはVIIB族金属、希土類金属(原子番号58−71)
または鉄族の金属、および場合によりそれらの混合物が
本発明に従う方法用の共触媒として使用され、金属を種
々の酸化状態で使用することができる。Mn、Cu、C
o、V、Zn、CeおよびMoが好ましく使用される。
本発明に従う方法を限定するものでないが、マンガン
(II)、マンガン(III)、銅(I)、銅(II)、コバ
ルト(II)、コバルト(III)、バナジウム(III)およ
びバナジウム(IV)が挙げられる。金属は、例えば、ハ
ライド類、酸化物、C2−C6-カルボン酸類のカルボキ
シレート類、ジケトナート類または硝酸塩、並びに例え
ば一酸化炭素、オレフィン類、アミン類、燐化合物およ
びハライド類を含有できる錯体化合物として使用するこ
とができる。Mn、Cu、MoおよびCeが特に好まし
く使用される。マンガン化合物、特に好ましくはマンガ
ン(II)およびマンガン(III)錯体、特別に好ましく
はマンガン(II)アセチルアセトナートおよびマンガン
(III)アセチルアセトナート、が本発明に従う方法で
特に好ましく使用される。
【0020】その場で生成することもできる共触媒はそ
の濃度が反応混合物の0.0001〜20重量%の範囲
となるような量で加えられ、そして濃度範囲は好ましく
は0.005〜5重量%、特に好ましくは0.01〜2重
量%である。
【0021】本発明に関して使用される第四級塩類は、
例えば、有機基により置換されたアンモニウム、グアニ
ジニウム、ホスホニウムまたはスルホニウム塩類、およ
び場合によりそれらの混合物であることができる。本発
明に従う方法での使用に適する塩類は、有機基としてC
6−C10-アリール、C7−C12-アラルキルおよび/また
はC1−C20-アルキル基をそしてアニオンとしてハライ
ド、テトラフルオロベレートまたはヘキサフルオロホス
フェートを有するアンモニウム、グアニジニウム、ホス
ホニウムおよびスルホニウム塩類である。有機基として
6−C10-アリール、C7−C12-アラルキルおよび/ま
たはC1−C20-アルキル基をそしてアニオンとしてハラ
イドを有するアンモニウムおよびホスホニウム塩類が本
発明に従う方法で好ましく使用され、そして臭化テトラ
ブチルアンモニウムおよび臭化テトラブチルホスホニウ
ムが特に好ましい。そのような第四級塩の量は、例え
ば、反応混合物の重量を基にして、0.1−20重量%
でありうる。この量は好ましくは0.5−15重量%、
特に好ましくは1−5重量%である。
【0022】例えば第四級カチオンを含有するテトラブ
チルアンモニウムtert−ブチレートの如き塩基が使
用される場合には、例えば臭化テトラブチルアンモニウ
ムの如き第四級塩の添加量をそれに応じて減ずることが
できる。場合により、加えられる第四級塩のアニオンの
全量をこのアニオンの他の塩、例えば臭化カリウム、に
より相殺することができる。
【0023】別の態様では、均質触媒系の代わりに、白
金族金属または白金族金属および共触媒が不均質担体に
適用されている不均質触媒が粉末または成形物体状で使
用される。さらに例えば塩基、第四級化合物および場合
により共触媒の如き触媒系の他の成分を反応溶液の中に
均質に溶解させる。不均質触媒の全量中の白金族金属の
量は白金族金属として計算して0.01〜15重量%、
好ましくは0.05〜10重量%である。
【0024】上記タイプの少なくとも1種の金属化合物
が触媒担体上で共触媒として使用される。
【0025】不均質触媒の全量中の共触媒の量は、金属
として計算して、0.01〜15重量%、好ましくは0.
05〜10重量%である。
【0026】適する触媒担体は、化学的に均一な純粋物
質および混合物の意味での両方のV、Mn、Ti、C
u、Zr、Laおよび希土類金属(原子番号58−7
1)よりなる群からの1種もしくはそれ以上の金属酸化
物、並びに鉄酸化物およびコバルト酸化物、ニッケル酸
化物、アルミニウム酸化物、珪素酸化物およびマグネシ
ウム酸化物、ゼオライト類および活性炭である。担持さ
れた触媒が粉末状で使用される場合には、反応成分の混
合用に、使用される撹拌タンクはこのために使用できる
スタラーを装備するかまたはバブルカラム反応器として
構成される。
【0027】担持された触媒粉末が撹拌容器またはバブ
ルカラムの中で懸濁液状で使用される場合には、芳香族
ヒドロキシ化合物の使用量を基にして、0.001〜5
0重量%、好ましくは0.01〜20重量%、特に好ま
しくは0.1〜10重量%、の担持された触媒粉末が使
用される。
【0028】好ましい態様では、不均質な担持された触
媒は撹拌タンク、バブルカラム、点滴相反応器またはこ
れらの反応器のカスケードの中で固定位置で使用され
る。担持された触媒の除去は次に完全に省略される。
【0029】均質または不均質触媒を用いる本発明に従
う方法に適する反応器は撹拌タンク、オートクレーブお
よびバブルカラムであり、これらは個別反応器としてま
たはカスケードとして使用することができる。カスケー
ドでは、2〜15個の、好ましくは2〜10個の、特に
好ましくは2〜5個の、反応器を連続的に連結すること
ができる。
【0030】反応成分を混合するために、本発明に従い
使用される撹拌タンクにはこのために適するスタラーが
装備される。そのようなスタラーは当業者に既知であ
る。挙げられる例は、ディスク、羽根車、プロペラ、パ
ドル、MIGおよびインターミグ(Intermig)スタラー、
管スタラーおよび種々のタイプの中空スタラーである。
好ましいスタラーは、気体および液体の効果的な混合を
可能にするもの、例えば中空管気体発生スタラー、プロ
ペラスタラーなどである。
【0031】本発明に従う方法で使用できるバブルカラ
ムは下記のタイプである:単純バブルカラム、挿入部付
きバブルカラム、例えば平行な室を有するバブルカラ
ム、ふるいトレーもしくは単一孔トレーを有するカスケ
ードバブルカラム、パッキング、静止ミキサーを有する
バブルカラム、パルスふるいトレーバブルカラム、ルー
プ反応器、例えばマンモスループ反応器、下向き流ルー
プ反応器、ジェットループ反応器、フリージェット反応
器、ジェットノズル反応器、液体−浸漬ジェットを有す
るバブルカラム、下向き流/上向き流バブルカラムおよ
び当業者に既知の他のバブルカラム反応器(Chem. Ing.
Tech. 51 (1979) no.3, p.208-216; W.-D. Deckwer, R
eaktionstechnik in Blasensauulen [Reaction Techniq
ues in Bubble Columns], Otto Salle Verlag 1985)。
【0032】好ましい態様では、気体および液体の効果
的な混合を可能にするバブルカラム反応器およびバブル
カラムカスケード、例えば、カスケードバブルカラムお
よびループ反応器、が使用される。分配および再分散用
の有機物質(organs)がバブルカラム反応器の縦軸に沿
って配置されて液体および反応気体の良好な充分な混合
を維持することができる。使用される固定された再分散
用の有機物質は単一孔トレー、有孔板、ふるいトレーお
よび当業者に既知の他の挿入部である。計量添加中の液
相中への反応気体の初期分散用には、一般的装置、例え
ば多孔性焼結板、有孔板、ふるいトレー、押し込み管、
ノズル、気体発生環(gassing rings)および当業者に
既知の他の分散装置、を使用することができる。
【0033】本発明に従う方法は種々の工程変法で実施
することができる。一つの可能性は不連続的工程であ
る。これでは、COおよび酸素を反応混合物の中に、撹
拌タンクの場合のように気体発生スタラーによりまたは
他の既知の気体分配用の有機物質により通すことができ
る。最適な転化率に達した時に、反応混合物を反応器か
ら除去するかまたは場合により反応器の中で処理する。
粉末状の担持された触媒が使用される場合には、これら
を反応混合物から例えば濾過、沈澱または遠心により分
離することができる。
【0034】不連続的実験で使用される担持された触媒
は場合により精製せずに同一出発物質用に繰り返し使用
することができる。連続的工程の場合には、使用される
担持された触媒を反応器の中に長時間にわたり滞在させ
ることができそして場合により再生することができる。
【0035】好ましくは、個別反応器中または数個の反
応器のカスケード中で連続的工程が使用される。固定さ
れた位置で不均質触媒が使用される場合には、これらを
反応器の中に長時間にわたり滞在させることができそし
て場合によりそこで再生することもできる。
【0036】
【実施例】実施例1 350モルのクロロベンゼン中の0.3ミリモルの臭化
パラジウム、3.0ミリモルのマンガン(II)アセチル
アセトナートおよび30.0ミリモルの臭化テトラブチ
ルアンモニウムを最初に、はめ込み蓋並びに加熱ジャケ
ット、気体発生スタラー、コンデンサーおよびその後の
冷トラップを備えた600ml容器の中に加え、そして
一酸化炭素(3l/h)を80℃において1時間にわた
り通して触媒を溶解させた。21.0gのビスフェノー
ルAおよび5.2ミリモルのカリウムtert−ブチレ
ートを次に加え、混合物を80℃に加熱しそして180
Nl/hの一酸化炭素および酸素の気体混合物(95:
5容量%)を常圧下で加えることにより反応を開始し
た。6時間の反応時間後に、各場合とも毎時0.8gの
ビスフェノールAを固体状で8時間にわたり加えた。合
計20時間後に、HPLCによる分析によるとビスフェ
ノールAの全量の95%が反応していた。生成物のスペ
クトルはn=1−7である構造式(I)に従うオリゴマ
ー類を含んでいた。冷トラップは使用したクロロベンゼ
ンの量の約10−15%を含有しており、常に起きる相
分離が凝縮物から生成した水の容易な除去を可能にす
る。実験の終了後に、反応混合物は250ppmより少
ない残存水含有量を有していた。
【0037】実施例2 90mlのクロロベンゼン中の0.15ミリモルの臭化
パラジウム、11ミリモルの臭化テトラブチルアンモニ
ウムおよび8gのビスフェノールAを最初に、気体発生
スタラー、コンデンサーおよびその後の冷トラップを備
えた250mlオートクレーブの中に加え、そして一酸
化炭素(3l/h)を90℃で30分間にわたり加える
ことにより溶解させた。次に1.1ミリモルのマンガン
(III)アセチルアセトアミドおよび5.2mlのカリウ
ムtert−ブチレートを10mlのクロロベンゼンと
共に加え、そして80Nl/hの一酸化炭素および酸素
の気体混合物(95:5容量%)を3バールの全圧で1
10℃において加えることにより反応を開始した。6時
間後に、反応溶液を100mlの塩化メチレンで希釈し
た。HPLC分析は、ビスフェノールAの合計91%が
反応したことを示し、そして生成物のスペクトルはn=
1−9である構造式(I)に従うオリゴマー類を含んで
いた。12gのクロロベンゼン/水の懸濁液が冷トラッ
プの中で液化した。実験の終了後に、反応混合物は25
0ppmより少ない残存水含有量を有していた。
【0038】実施例3(比較例) 90mlのクロロベンゼン中の0.15ミリモルの臭化
パラジウム、11ミリモルの臭化テトラブチルアンモニ
ウムおよび8gのビスフェノールAを最初に、気体発生
スタラー、コンデンサーおよびその後の冷トラップを備
えた250mlオートクレーブの中に加え、そして一酸
化炭素(3l/h)を90℃で30分間にわたり加える
ことにより溶解させた。次に1.1ミリモルのマンガン
(III)アセチルアセトナートおよび5.2ミリモルのカ
リウムtert−ブチレートを10mlのクロロベンゼ
ンと共に加え、そして80Nl/hの一酸化炭素および
酸素の気体混合物(95:5容量%)を7バールの全圧
下で110℃において加えることにより反応を開始し
た。6時間後に、反応溶液を100mlの塩化メチレン
で希釈した。HPLC分析は、ビスフェノールAの全量
の合計38%が反応したことを示し、そして生成物のス
ペクトルはn=1−5である構造式(I)に従うオリゴ
マー類を含んでいた。3gより少ない水が冷トラップの
中で液化した。実験の終了後に、反応混合物は600p
pmより多い残存水含有量を有していた。共沸混合物は
反応混合物からほとんど除去されなかったため、使用し
た圧力および温度設定は純粋なストリッピング条件に相
当していた。実施例1との直接的な比較が反応混合物か
らの共沸混合物の除去効率を示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白金族金属触媒、共触媒、塩基および場
    合により第四級塩、並びに不活性有機溶媒の存在下で、
    式 HO−A1−Y−A2−OH (II) [式中、A1、A2は互いに独立して2価の炭素環式また
    は複素環式芳香族基を表し、そしてYは2価の基、例え
    ばアルキレン、アルキリデン、シクロアルキレン、シク
    ロアルキリデン、−S−、−O−、−SO2−、−SO
    −および−CO−、または単結合を示す]の芳香族ヒド
    ロキシ化合物を一酸化炭素および酸素と反応させて、式 HO−[A1−Y−A2−O−CO−O]n−A1−Y−A2−OH (I) [式中、A1、A2およびYは上記の意味を有し、そして
    nは1〜75の数である]の芳香族オリゴカーボネート
    を製造する方法であって、反応条件下で不活性有機溶媒
    が反応中に生成する水との共沸混合物を生成し、そして
    この共沸混合物が反応混合物から除去される方法。
  2. 【請求項2】 反応混合物からの共沸混合物の除去が過
    剰の反応気体により助けられる、請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 芳香族溶媒が不活性有機溶媒として使用
    される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 クロロベンゼンが不活性有機溶媒として
    使用される、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ハロゲン化された炭化水素類が不活性有
    機溶媒として使用される、請求項1または2に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 1,2−ジクロロエタンが溶媒として使
    用される、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 弱酸のアルカリ金属塩または第四級塩が
    塩基として使用される、請求項1〜6の1項に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 使用される一般式(II)のジフェノール
    のモノ−もしくはジアルカリ金属塩またはそれらの混合
    物が塩基として使用される、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 カリウムtert−ブチレートが塩基と
    して使用される、請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 アルカリ金属水酸化物が塩基として使
    用される、請求項1〜6の1項に記載の方法。
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