JP2000191585A - ヒンダ―ドフェノ―ル誘導体の製造方法 - Google Patents

ヒンダ―ドフェノ―ル誘導体の製造方法

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JP2000191585A
JP2000191585A JP37474998A JP37474998A JP2000191585A JP 2000191585 A JP2000191585 A JP 2000191585A JP 37474998 A JP37474998 A JP 37474998A JP 37474998 A JP37474998 A JP 37474998A JP 2000191585 A JP2000191585 A JP 2000191585A
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JP37474998A
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Hisatoyo Kato
久豊 加藤
Hirokane Taguchi
裕務 田口
Kaoru Kimura
馨 木村
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】α−ヒドロキシメチルアクリル酸エステルおよ
びその誘導体を原料として、安価にヒンダードフェノー
ル誘導体を得ることができる製造方法を提供する。 【解決手段】環状脂肪族アミンを触媒として、下式
[1]で示されるメタクリル酸誘導体と下式[2]で示
されるヒンダードフェノールとを反応させる。 【化1】 【化2】 ただし、上式[1]におけるR1は水素原子またはアルキ
ル基であり、上式[1]におけるXは脱離基であり、上
式[2]におけるR2及びR3は分枝状アルキル基又は分
枝状アルキルアルコキシ基である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学材料用の重合
性モノマー、酸化防止剤或いは医薬、農薬用の合成中間
体等として有用なヒンダードフェノール誘導体の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アクリル酸およびメタクリル酸の誘導体
は、重合性モノマー或いは各種の化合物の合成中間体と
して広く用いられてきた。これらの誘導体の一つである
α−ヒドロキシメチルアクリル酸エステルは、エステル
基のα位にヒドロキシメチル基を有するという構造的な
特徴から各種の用途展開が注目されてきた化合物であ
る。近年、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エステル類
の高純度合成法[特開平5−17375号、同7−28
5906号、同8−18375号、同8−301817
号、同8−183755号]、精製法[特開平9−67
310号]、保存方法[特開平9−136856号]な
どの技術が開示され、用途開発に関する期待はさらに高
くなってきた。
【0003】一方、ブチルヒドロキシトルエン(BH
T)等のいわゆるヒンダードフェノール類は、その優れ
た酸化防止能から各種の分野での開発、応用研究が活発
に進められている。
【0004】特開平9−301924号公報において、
下式[4]で示される化合物(化合物[4])と下式
[5]で示される化合物(化合物[5])をルイス酸の
存在下で反応させて下式[6]で示されるα−ベンジル
アクリル酸エステル類(化合物[6])を製造する方法
が開示されている。
【0005】
【化4】
【0006】(式中、X1〜X5はそれぞれ水素原子、炭
素数1〜12の直鎖又は分岐アルキル基もしくはアルコ
キシ基、ハロゲン原子、水酸基又はアミノ基を示す。)
【0007】
【化5】
【0008】(式中、Yはハロゲン、パラトルエンスル
ホニルオキシ等の基、アセチルオキシ等の基、ベンゾイ
ルオキシ等の基を、RはC1〜18のアルキル基を示
す。)
【0009】
【化6】
【0010】(式中、X1〜X5は化合物[4]、Rは化
合物[5]と同じ定義である。)
【0011】特開平9−301924号公報において、
ルイス酸触媒の使用量は化合物[5]に対して0.01
〜10当量と説明されているが、実施例により具体的に
開示された使用量は化合物[5]に対して約2当量であ
る。このように触媒の使用量が多いと、目的とする化合
物を高純度で得るには精製を十分に行う必要がある。
又、化合物[4]は化合物[5]の1〜200倍モルの
混合比率で混合して反応を行い、一般に化合物[4]を
化合物[5]に対して大過剰存在させるため、化合物
[4]が高価であるときには製造コストが高くなるとい
う問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、α−ヒドロ
キシメチルアクリル酸エステルおよびその誘導体を原料
として、触媒の使用量を少なくして反応を行うことがで
き、且つ原料化合物を大過剰で使用する必要がなく、反
応生成物からの精製が容易であり、安価にヒンダードフ
ェノール誘導体を得ることができる新規な製造方法を提
供することを課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、環状脂肪族
アミンが極めて有効な触媒であることを見出し、本発明
を完成するに至った。即ち、本発明は、環状脂肪族アミ
ンを触媒として、下式[1]で示されるメタクリル酸誘
導体と下式[2]で示されるヒンダードフェノールとを
反応させることを特徴とする下式[3]で示されるヒン
ダードフェノール誘導体の製造方法である。
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】 ただし、上式[1],[3]におけるR1は水素原子また
はアルキル基であり、上式[1]におけるXは脱離基で
あり、上式[2],[3]におけるR2及びR3は分枝状
アルキル基又は分枝状アルキルアルコキシ基である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。 ○触媒 本発明における触媒は環状脂肪族アミンである。好まし
い化合物として、ビシクロ系環状脂肪族アミンや単環系
環状脂肪族アミンがあり、好ましい具体例として、1,
4−ジアザビシクロ−[2.2.2]−オクタン、7−
アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、キヌクリジン、
アジリジン、1,3−ジアゼチジン、1H−アジレン、
アゾカン、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジ
ン、ピペリジン、ピペラジン、ピラゾリン等の炭素数が
2〜10の環状脂肪族アミンがある。
【0018】○メタクリル酸誘導体 本発明におけるメタクリル酸誘導体は上記式[1]で表
わされる化合物である。上式[1]におけるR1は、水
素原子又はアルキル基である。好ましいアルキル基は、
炭素数1から18の直鎖状または分枝状または環状のア
ルキル基である。好ましい具体例は、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
オクチル基、デシル基、ウンデシル基、テトラデシル
基、ステアリル基などの直鎖状アルキル基、iープロピ
ル基、iーブチル基、tーブチル基、2−エチルヘキシ
ル基などの分枝状アルキル基およびシクロヘキシル基、
イソボルニル基、アダマンチル基などの環状アルキル基
等があり、中でも、エチル基、プロピル基、ブチル基、
iープロピル基、iーブチル基、tーブチル基及びシク
ロヘキシル基がより好ましい。上式[1]におけるXは
脱離基である。好ましい脱離基の具体例は、塩素原子、
臭素原子、よう素原子、アセチルオキシ基、モノクロロ
アセチルオキシ基、ジクロロアセチルオキシ基、トリフ
ルオロアセチルオキシ基、2−クロロベンゾイルオキシ
基、4−ニトロベンゾイルオキシ基、メタンスルホニル
オキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエン
スルホニルオキシ基等である。これらの中で、上記式
[1]で示した化合物が比較的安価な製造原料を用いて
容易に製造できることから、塩素原子、アセチルオキシ
基、メタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオ
キシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等がより好ま
しい。前記式[1]で示されるメタクリル酸誘導体は、
予め調製したものを用いても、反応系内で調製しても良
い。
【0019】○ヒンダードフェノール 本発明におけるヒンダードフェノールは上記式[2]で
表わされる化合物である。上式[2]におけるR2及び
3は分枝状アルキル基又は分枝状アルキルアルコキシ
基である。好ましい分枝状アルキル基又は分枝状アルキ
ルアルコキシ基は、炭素数が3〜20、より好ましくは
炭素数が3〜10であり、好ましい具体例は、iープロ
ピル基、iーブチル基、tーブチル基、2−エチルヘキ
シル基、2,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチ
ル−2,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジエチルプ
ロピル基、3,3−ジメチルペンチル基、iープロピル
オキシ基、iーブチルオキシ基、tーブチルオキシ基、
2−エチルヘキシルオキシ基、2,2−ジメチルプロピ
ルオキシ基、1,1−ジメチル−2,2−ジメチルプロ
ピルオキシ基、2,2−ジエチルプロピルオキシ基、
3,3−ジメチルペンチルオキシ基等である。
【0020】○反応モル比 ヒンダードフェノールと前記一般式[1]で示されるメ
タクリル酸誘導体との反応モル比率は、化学量論的には
1:1であるが、1:5から5:1のモル比で反応させ
ても良い。ただし、モル比がこの範囲を超えた場合は、
反応生成物の単離精製が困難となるため好ましくない。
【0021】○触媒の使用量 触媒の使用量は、前記一般式[1]で示されるメタクリ
ル酸誘導体に対して、0.5mol%から200mol%、好
ましくは、5mol%から50mol%である。使用量がこれ
らの範囲未満である場合は、その効果がなく、使用量が
これらの範囲を超えると、製造コストが高くなるため好
ましくない。
【0022】○反応溶媒 本発明における反応(以下、本反応という)は、無溶媒
または溶媒中で行うことができる。溶媒としては、本反
応の進行を妨げるものでなければよく、ベンゼン、トル
エン、ペンタン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、アセトニトリル、N、Nージメチルホルム
アミド、N、Nージメチルアセトアミド、N−メチルピ
ロリドン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、1、4−ジオキサン、およびこれらの混合溶
媒が例示される。
【0023】○除酸剤 本反応では、反応の進行にともなって、酸性成分(H
X)が生成するため、除酸剤を用いて酸性成分を反応系
から除くことが望ましい。好ましい除酸剤は、トリエチ
ルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの三級アミ
ンである。好ましい除酸剤の使用量は、酸性成分に対し
て1当量〜2当量である。
【0024】○反応温度・反応時間 本反応は、0℃から150℃、好ましくは、室温から1
20℃の範囲で行うことができる。反応温度が低すぎる
場合は、反応の進行が遅く、反応温度が高すぎる場合に
は、原料または生成物の分解反応が進行しやすくなる。
反応時間は、反応条件にもよるが、通常30分から24
時間である。
【0025】○精製 上記のようにして得たヒンダードフェノール誘導体は、
公知の方法、すなわち、溶媒抽出、蒸留、再結晶、再沈
殿、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、高速液体ク
ロマトグラフィーなどにより、容易に単離・精製するこ
とができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
【0027】
【実施例1】エチルα−アセチルオキシメチルアクリレ
ート(この化合物は一般式[1]におけるXがアセチル
オキシ基であり、R1がエチル基である化合物である)
を用いて以下の式[4]で表わされるヒンダードフェノ
ール誘導体を製造した。
【0028】
【化10】
【0029】具体的な合成法は以下の通りである。2,
6−ジ−t−ブチルフェノール7.00g(33.9m
mol)、エチルα−ヒドロキシメチルアクリレートの
酢酸エステル5.86g(34.0mmol)、トリエ
チルアミン3.34g(33.9mmol)およびジア
ザビシクロ[2.2.2]オクタン0.38g(3.3
9mmol)を70℃で3時間、さらに85℃で24時
間反応させた後、酢酸エチルで抽出し、0.5N塩酸お
よび水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、濃縮し、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製することにより、淡黄色液状の化合物2.2
8gを得た(収率21%)。上記のように、触媒の使用
量を2,6−ジ−t−ブチルフェノールに対して10mo
l%と少なくして原料化合物を等モル比で反応させて得た
化合物は、1H−NMRおよびIR分析により、上記式
[4]に示した化合物であることを確認した。1H−N
MRのケミカルシフトおよびIRの吸収波数を以下に示
した。 1H−NMR(CDCl3)δ:1.20-1.45(21H、m),3.5
3(2H、s),4.17(2H、q),5.08(1H、s),5.43(1H、s),6.20(1H、
s),7.00(2H、s) IR(KBr)cm−1:3650、2960、1720,1630,1430,1
300,1200,1140
【0030】
【発明の効果】本発明により、α−ヒドロキシメチルア
クリル酸エステルおよびその誘導体を原料として、触媒
の使用量を少なくして反応を行うことができ、且つ原料
化合物を大過剰で使用する必要がなく、反応生成物から
の精製が容易であり、安価にヒンダードフェノール誘導
体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 69/734 C07C 69/734 Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状脂肪族アミンを触媒として、下式
    [1]で示されるメタクリル酸誘導体と下式[2]で示
    されるヒンダードフェノールとを反応させることを特徴
    とする下式[3]で示されるヒンダードフェノール誘導
    体の製造方法。 【化1】 【化2】 【化3】 ただし、上式[1],[3]におけるR1は水素原子また
    はアルキル基であり、上式[1]におけるXは脱離基で
    あり、上式[2],[3]におけるR2及びR3は分枝状
    アルキル基又は分枝状アルキルアルコキシ基である。
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