JP2000191518A - 溶解性の改善された口腔内速崩壊性錠剤 - Google Patents

溶解性の改善された口腔内速崩壊性錠剤

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JP2000191518A
JP2000191518A JP11276134A JP27613499A JP2000191518A JP 2000191518 A JP2000191518 A JP 2000191518A JP 11276134 A JP11276134 A JP 11276134A JP 27613499 A JP27613499 A JP 27613499A JP 2000191518 A JP2000191518 A JP 2000191518A
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Hisao Furitsu
尚夫 振津
Akiyoshi Kato
晃良 加藤
Takayuki Owaki
孝行 大脇
Masanobu Yasui
将展 安井
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Eisai Co Ltd
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Eisai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶解性の改善された難溶性薬剤を含有する口腔
内速崩壊性錠剤及びその製造方法を提供する。 【解決手段】難溶性薬剤を界面活性剤及び/又は水溶性
高分子と共に有機溶媒又は含水有機溶媒に溶解させた後
に、賦形剤にコーティング又は賦形剤と共に造粒して得
られた成型物に糖類を混合し、有機溶媒、水又は含水有
機溶媒を加えて練合後、圧縮成型してなる口腔内速崩壊
性錠剤及びその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶解性の改善され
た難溶性薬剤を含有する口腔内速崩壊性錠剤及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】口腔内速崩壊性錠剤とは、服用後に、口
腔内で、迅速に崩壊する錠剤である。水なしでも容易に
服用できる為、高齢者や小児などの嚥下機能が十分に働
かない人に適した剤形として、最近注目されている。口
腔内速崩壊性錠剤は、例えば、湿潤粉体を用いて調製さ
れることが知られている。成型器に充填した湿潤粉体
を、打錠工程を経ないで乾燥させて口腔内速崩壊性錠剤
を調製する方法としては、例えば、特開平5ー5115
43号公報に「活性成分と乳糖及び/又はマンニトール
からなる糖類と寒天からなる口腔内速崩性の固形製剤」
が開示されている。一方、成型器に充填した湿潤粉体を
圧縮成型して調製される口腔内速崩壊性錠剤としては、
例えば、特開平5ー271054号公報には「薬効成分
と糖類と前記糖類の粒子表面が湿る程度の水分を含む混
合物を打錠する口腔内速崩壊性錠剤の製造法」、特開平
9ー48726号公報には「薬物と糖類、糖アルコー
ル、水溶性高分子から成り、加湿、成型されることによ
りなる口腔内速崩壊性錠剤」、特開平6ー218028
号公報には「薬物に糖類、賦形剤等と混合し、水及び/
又は有機溶媒を添加して練合し、鋳型に充填して圧縮成
型する湿製錠およびその製造方法」が開示されている。
さらに、口腔内速崩壊性錠剤の成型方法として、特開平
8ー19589号公報に、「湿潤粉体を錠剤成型用の穴
に充填し、前記穴の中の湿潤粉体の少なくとも一方の面
を張り付き防止フィルムを介して成型用金型により錠剤
の形に成型することを含む錠剤製造方法及びその錠剤製
造装置」に関する発明が開示されている。しかし、難溶
性薬剤に関しては、上記の公知手法を用いた口腔内速崩
壊性錠剤及びその製造法をそのまま適用することは好ま
しくない。なぜならば、難溶性薬剤の低溶解性は、内服
時の有効血中濃度到達時間を遅らせ薬効発現に長時間を
要すると共に、生物学的利用率の低さに起因して十分な
薬効を発現できないことが危惧されるからである。一般
に、薬物の消化管吸収に影響を及ぼす諸因子の中で最も
重要な因子のひとつがその溶解性であり、特に難溶性薬
物の場合は、その溶解速度が吸収の律速になることが多
い。薬物の溶解性を高めるには種々の方法が知られてい
るが、大きく分ければ、次の3つに集約される。即ち、
(1)薬物粒子の表面積を増加させること(2)非晶質
または準安定形結晶を使用すること(3)各種の塩の利
用又は可溶化剤を添加することである。具体的手法とし
ては、(1)については、薬物の微粉末化、溶媒和物の
形成、担体表面への吸着 (2)については、結晶多形
の選択、混合粉砕、固体分散体の調製 (3)について
は、酸性塩またはアルカリ性塩の調製、各種pH緩衝剤
及び/又は界面活性剤の添加等が知られており、例え
ば、特開昭59ー14446、特開昭58ー18361
5に開示されている。しかしながら、このような溶解性
の改善された難溶性薬剤を含有する口腔内速崩壊性錠剤
及びその製造方法は、未だ報告されていない。これは、
難溶性薬剤の溶解性改善と口腔内における速崩壊性及び
崩壊時における良好な舌触りの確保の両立が難しいこと
も、その一因である。一方、サイクリックGMPホスフ
ォジエステラーゼ阻害剤は、男性器の勃起機能不全改善
作用を有することが知られている難溶性薬剤である。例
えば、ピラゾノピリミジノン類化合物は、経口投与によ
り、勃起機能不全の治療に有用であることが、特表平9
ー503996号公報に報告されている。また、その分
類に属する式(I)で示される5-[2-エトキシ-5-
(4-メチル-1-ピペラジニルスルホニル)フェニル]-
1-メチル-3-n-プロピル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラ
ゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン{一般名:シルデ
ナフィル} は、経口投与した場合でも、少なくとも2
時間の薬効持続は確実である(British.J.Urology, 78,
257-261(1996))ことから、従来、泌尿器科で行われてい
た塩酸パパベリンやプロスタグランジンE1の陰茎海綿
体内への注射療法に置き換わる実用性の高い勃起機能不
全の薬物療法となり得る可能性が高い。勃起機能不全症
の潜在的患者は、我国においては約300万人、米国に
おいては約2000万人と言われている。また、米国の
勃起機能不全症患者は、50歳までは男性人口の2〜7
%にすぎないが、この割合は加齢と共に増加し、50歳
代男性の15%、60歳代の男性の30%強が、本疾患
に該当すると報告されている。その大多数は、器質性の
障害に由来するものであり、今後の高齢化社会到来を控
えて、サイクリックGMPホスフォジエステラーゼ阻害
剤の経口製剤が、勃起機能不全症患者のクオリティ・オ
ブ・ライフ(QOL)向上に果たす役割は極めて大きい
と言える。しかし、通常の経口製剤を服用した場合に
は、高齢者は嚥下能力が低い為、例えば、錠剤の服用が
困難であったり、散剤や顆粒剤が口腔内に付着したり入
れ歯に入ったり、一部をこぼしたりすることが考えられ
る。従って、「服用が容易で、飲み易く、しかも、取り
扱い易く水なしで場所を選ばずに服用できる口腔内速崩
壊性の勃起機能不全治療製剤」に対する要望は極めて大
きい。即ち、サイクリックGMPホスフォジエステラー
ゼ阻害剤を含有する口腔内速崩壊性錠剤は高齢化社会が
要請する剤形であると言える.しかしながら、サイクリ
ックGMPホスフォジエステラーゼ阻害剤の原薬は、相
対的にその溶解性が低い化合物が多い。特に、無酸症の
人の胃のpH又は薬剤の主吸収部位である十ニ指腸から
小腸のpHである弱酸性〜中性域においては、その溶解
性が著しく低下する。37℃における日本薬局方崩壊試
験液第1液(pH1.2)と日本薬局方崩壊試験液第2
液(pH6.8)での溶解度は、例えば、シルデナフィ
ル(クエン酸塩)では各々、2.52mg/mlと0.
11mg/mlであり、また、一般式(VI)で示され
るフタラジン誘導体のうち、式(IX)で表わされる4
-(3-クロロ-4-メトキシベンジル)アミノ-6-シアノ
-1-(4-ヒドロキシピペリジノ)フタラジン塩酸塩で
は0.13mg/mlと0.0063mg/ml、式
(X)で表わされる4-(3-クロロ-4-メトキシフェネ
チル)アミノ-6-シアノ-1-(4-ヒドロキシピペリジ
ノ)フタラジン塩酸塩では0.028mg/mlと0.
0012mg/mlである。このようなサイクリックG
MPホスフォジエステラーゼ阻害剤原薬の難溶性は、有
効血中濃度到達時間の遅延、生物学的利用率の低下及び
そのバラツキの拡大につながる可能性が危惧される。し
たがって、このような低溶解性のサイクリックGMPホ
スフォジエステラーゼ阻害剤においては、口腔内速崩壊
性錠剤中の原薬溶解性を向上させることにより、有効血
中濃度到達時間を速めると共に吸収性を上げて生物学的
利用率を向上させることが望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】溶解性の改善された難
溶性薬剤を含有する口腔内速崩壊性錠剤として、患者の
QOLに貢献できる経口製剤、即ち、高齢者にとって服
用が容易であり、嚥下能力のある成人においても水なし
で服用が可能な経口製剤及びその製造方法の開発が、非
常に待ち望まれている。具体的には、口腔内での迅速な
崩壊性と溶解性を有し、かつ口腔内崩壊時の舌触りが良
好で、しかも、保存時にその形状を保持できる強度を併
せ持つ難溶性薬剤含有の口腔内速崩壊性錠剤及びその製
造方法の開発である。口腔内速崩壊性錠剤中の原薬溶解
性を向上させることにより、有効血中濃度到達時間を速
めて薬効発現時間を速めると共に、吸収性を上げて生物
学的利用率を向上させることが期待されるのである。以
上のような状況に鑑み、本発明者らは、難溶性薬剤と糖
類を含有してなる溶解性に優れる口腔内速崩壊性錠剤並
びにその製造法を探索すべく鋭意研究を行った。その結
果、以下に示す構成により所期の目的を達成できること
を見いだし、本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、難溶性薬剤を
界面活性剤及び/又は水溶性高分子と共に有機溶媒又は
含水有機溶媒に溶解させた後に、賦形剤にコーティング
又は賦形剤と共に造粒して得られた成型物に糖類を混合
し、有機溶媒、水又は含水有機溶媒を加えて練合後、圧
縮成型してなる口腔内速崩壊性錠剤の製造方法である。
ここで、成型物とは、例えば、顆粒、細粒又は散剤など
であり、成型物は、例えば、流動層造粒装置、転動造粒
装置、押し出し造粒装置又は噴霧乾燥装置を用いて製造
される。また、本発明は、難溶性薬剤に界面活性剤及び
/又は水溶性高分子と糖類を加えて混合し、有機溶媒、
水又は含水有機溶媒を加えて練合後、圧縮成型してなる
口腔内速崩壊性錠剤の製造方法である。ここで、界面活
性剤及び/又は水溶性高分子は、難溶性薬剤原薬自体の
水への濡れを改善する溶解性改善効果を果たしている。
本発明に係る薬剤溶解性改善法は、難溶性薬剤を含有す
る口腔内速崩壊性錠剤の溶解性改善、口腔内における速
崩壊性の確保のみならず、口腔内崩壊時における良好な
舌触りの確保の両立を可能ならしめるものである。本発
明における圧縮成型時には、有機溶媒、水又は含水有機
溶媒で練合された粉体を、鋳型に充填しフィルムを介し
て圧縮成型することが、錠剤の良好な成型性を保つ上で
望ましい。
【0005】また、本発明は、難溶性薬剤であるサイク
リックGMPホスフォジエステラーゼ阻害剤を含有する
溶解性の改善された口腔内速崩壊性錠剤であり、また、
その製造方法である。
【0006】本発明における難溶性薬剤とは、例えば、
ニフェジピン、フェニトイン、ニトロフラントイン、ベ
ノキサプロフェン、グリセオフルビン、スルファチアゾ
ール、タクロリムス、ピロキシカム、カルバマゼピン、
フェナセチン及びサイクリックGMPホスフォジエステ
ラーゼ阻害剤などが挙げられるが、もちろんこれらの化
合物に限定されるわけではない。また、サイクリックG
MPホスフォジエステラーゼ.タイプV阻害剤として
は、例えば、式(1)の5-[2-エトキシ-5-(4-メ
チル-1-ピペラジニルスルホニル)フェニル]-1-メチ
ル-3-n-プロピル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ
[4,3-d]ピリミジン-7-オン{一般名:シルデナフ
ィル}に代表されるピラゾノピリミジノン類化合物(特
表平9ー50396号公報)、式(II)の1,3-ジ
メチル-6-(2-プロポキシ-5-メタンスルホンアミド
フェニル)-1,5-ジヒドロピラゾロ〔3,4-d〕ピ
リミジン-4-オンに代表されるピラゾロピリミジノン誘
導体(特開平7ー70128号公報)、式(IV)で示
される(6R,12aR)-2,3,6,7,12,12
a-ヘキサヒドロ-2-メチル-6-(3,4-メチレンジオ
キシフェニル)-ピラジノ[2′,1′:6,1]ピリ
ド[3,4-b]インドール-1,4-ジオン及び式
(V)で示される(3S,6R,12aR)-2,3,
6,7,12,12a-ヘキサヒドロ-2,3-ジメチル-
6-(3,4-メチレンジオキシフェニル)-ピラジノ
[2′,1′:6,1]ピリド[3,4-b]インドー
ル-1,4-ジオン(WO97/03675号公報)、式
(III)で示される2-(4-カルボキシピペリジノ)
-4-(3,4-メチレンジオキシベンジル)アミノ-6-
クロロキナゾリン(WO93/07124号公報)及び
一般式(VI)で示される縮合ピリダジン系化合物また
はその薬理学的に許容できる塩等を挙げることができ
る。また、一般式(VI)で示される化合物とは、例え
ば、式(IX)で表わされる4-(3-クロロ-4-メトキ
シベンジル)アミノ-6-シアノ-1-(4-ヒドロキシピ
ペリジノ)フタラジン塩酸塩(特開平8ー225541
号公報)、式(X)で表わされる4-(3-クロロ-4-メ
トキシフェネチル)アミノ-6-シアノ-1-(4-ヒドロ
キシピペリジノ)フタラジン塩酸塩、式(XI)で表わ
される4-〔(3-クロロ-4-メトキシベンジル)アミ
ノ〕-1-(2-ヒドロキシ-7-アザスピロ〔3、5〕ノ
ン-7-イル)-6-フタラジンカルボニトリル塩酸塩、式
(XII)で表わされる1-(2-ヒドロキシ-7-アザス
ピロ〔3、5〕ノン-7-イル)-4-〔(4-メトキシ-3
-メチルベンジル)アミノ〕-6-フタラジンカルボニト
リル塩酸塩、式(XIII)で表わされる1-〔4-フル
オロ-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジノ〕-4-〔(4
-メトキシ-3-メチルベンジル)アミノ〕-6-フタラジ
ンカルボニトリル塩酸塩、式(XIV)で表わされる4
-〔(3-クロロ-4-メトキシフェネチル)アミノ〕-1-
(2-ヒドロキシ-7-アザスピロ〔3、5〕ノン-7-イ
ル)-6-フタラジンカルボニトリル塩酸塩、又は、式
(XV)で表わされる4-〔(3-クロロ-4-メトキシベ
ンジル)アミノ〕-1-(3-オキソ-2-オキサ-8-アザ
スピロ〔4、5〕デセ-8-イル)-6-フタラジンカルボ
ニトリルを挙げることができるが、本発明におけるサイ
クリックGMPホスフォジエステラーゼ阻害剤とは、こ
れらの化合物に限定されるわけではない。
【0007】本発明において、難溶性薬剤の配合比は、
通常、錠剤1重量部に対して0.0001〜0.4重量
部であり、好ましくは0.005〜0.3重量部であ
り、更に好ましくは0.01〜0.25重量部である。
また、難溶性薬剤原薬の平均粒径は、1〜100μmで
あり、好ましくは5〜70μmであり、更に好ましくは
5〜50μmである。
【0008】本発明における糖類とは、水溶性で安定な
ものであればいずれでも良く、例えば、マンニトール、
ショ糖、乳糖、トレハロース、キシリトール、エリスリ
トール、グルコース、デンブン、デキストリンなどを挙
げられる。本発明においては、これらを単独で用いるこ
ともできるし、又は2種以上を組み合わせて用いること
もできる。また、本発明における糖類の配合比は、難溶
性薬剤の種類によって異なるが、通常、難溶性薬剤1重
量部に対して2〜50重量部であり、好ましくは3〜4
0重量部であり、更に好ましくは4〜30重量部であ
る。糖類の平均粒径は、1〜100μmであり、好まし
くは5〜70μmであり、更に好ましくは5〜50μm
である。
【0009】界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫
酸ナトリウム、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレ
ングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビ
ット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂
肪酸エステルなどが挙げられるが、本発明においては、
これらを単独で用いることもできるし、又は2種以上を
組み合わせて用いることもできる。また、本発明におけ
る界面活性剤の配合比は、通常、難溶性薬剤1重量部に
対して0.0005〜0.1重量部であり、好ましくは
0.001〜0.08重量部であり、さらに好ましくは
0.001〜0.05重量部である。
【0010】水溶性高分子としては、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
スフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースア
セテートサクシネート、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、酢酸フタル酸セルロース、アラビアゴム、寒
天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロ
リドン、アミノアルキルメタアクリレートコポリマー、
メタアクリル酸コポリマー、カルボキシビニルポリマ
ー、ポリビニルアルコール、マクロゴールなどが挙げら
れるが、本発明においては、これらを単独で用いること
もできるし、又は2種以上を組み合わせて用いることも
できる。また、本発明における難溶性薬剤と水溶性高分
子との配合比率は、通常、難溶性薬剤1重量部に対して
水溶性高分子0.001〜0.6重量部であり、好まし
くは、0.005〜0.1重量部である。さらに、水溶
性高分子溶液中の水溶性高分子濃度は、通常0.1〜4
0重量%であり、好ましくは、1〜20重量%である。
また、水溶性高分子溶液とは、上記の水溶性高分子基剤
を含む水溶液もしくは種々の有機溶媒溶液もしくは含水
有機溶媒溶液のいずれでも良い。
【0011】本発明における口腔内速崩壊性錠剤中に
は、必要に応じて、結合剤を含有させることができる。
結合剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、マク
ロゴール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、酢酸フタル酸セ
ルロース、アラビアゴム、ゼラチン、メタアクリル酸コ
ポリマー、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアル
コール、アルファ化デンプン、プルランなどが挙げられ
る。本発明においては、これらを単独で用いることもで
きるし、又は2種以上を組み合わせて用いることもでき
るが、特にポリビニルピロリドンが望ましい。また、本
発明における結合剤の配合比は、通常、錠剤1重量部に
対して0.001〜0.1重量部であり、好ましくは
0.005〜0.05重量部であり、所望の崩壊性、硬
度になるように、適宜増減できる。尚、結合剤は、難溶
性薬剤と糖類の混合物に、粉体として添加しても良い
し、有機溶媒、精製水及び含水有機溶媒から選ばれる1
種類以上の溶媒に溶解させて添加しても良い。
【0012】本発明における口腔内速崩壊性錠剤中に
は、必要に応じて、通常用いられる崩壊剤を加えること
ができる。崩壊剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、
結晶セルロース、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシ
プロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、
ケイ酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースカルシウム、ヒドロキシプロピルスターチ、カ
ルボキシメチルスターチナトリウム、部分アルファ化デ
ンプン、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。本発
明においては、これらを単独で用いることもできるし、
又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0013】本発明における口腔内速崩壊性錠剤には、
さらに、必要に応じて、通常用いられる滑沢剤、甘味剤
又は着色剤などを添加してもよい。滑沢剤としては、例
えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸、タルクなどが挙げられ、甘味剤と
しては、例えば、アスパルテーム、グリチルリチン酸ジ
カリウム、白糖、カンゾウ、サッカリン、サッカリンナ
トリウムなどが挙げられ、着色剤としては、例えば、黄
色三二酸化鉄、黄酸化鉄、食用黄色4号、食用黄色5
号、食用黄色4号アルミニウムレーキ及びベンガラ、三
二酸化鉄、食用赤色2号、食用赤色3号及び食用赤色1
02号などが挙げられる。本発明においては、これらを
単独で用いることもできるし、又は2種以上を組み合わ
せて配合しても良い。
【0014】口腔内速崩壊性錠剤は、1)難溶性薬剤を
界面活性剤及び/又は水溶性高分子と共に有機溶媒に溶
解させた後に、賦形剤にコーティング又は賦形剤と共に
造粒し、得られた顆粒、細粒又は散剤に糖類を混合後
に、または、2)難溶性薬剤に界面活性剤及び/又は水
溶性高分子と糖類を加えて混合し、さらに必要に応じて
結合剤崩壊剤、滑沢剤、甘味剤又は着色剤を添加し、有
機溶媒、水又は含水有機溶媒で練合後、鋳型に充填し、
圧縮成型して調製できる。ここで、練合時に用いる溶媒
は、有機溶媒、精製水又は含水有機溶媒であればいずれ
を用いても良い。かかる有機溶媒若しくは含水有機溶媒
において使用する有機溶媒としては、例えば、エタノー
ル、メタノール、プロパノール、イソプロパノールなど
が挙げられるが、好ましくは、エタノールである。ま
た、含水有機溶媒中の有機溶媒の配合比は、通常、含水
有機溶媒1重量部に対して0.05〜0.99重量部で
あり、好ましくは0.2〜0.98重量部であり、更に
好ましくは0.25〜0.98重量部である。
【0015】本発明における上記の1種類以上の溶媒で
混合物を練合後、鋳型に充填後の圧縮成型時の圧力は、
通常2〜150kg/cm2であり、好ましくは2〜1
00kg/cm2であり、更に好ましくは3〜50kg/
cm2である。なお、必要により充填された湿製剤の練
合物の上面と下面に、滑沢剤を塗布することにより圧縮
工程でのはりつきが防止できる。しかし、望ましくは、
有機溶媒、水又は含水有機溶媒で練合された湿潤粉体
を、特開平8ー19589号公報に示される方法(打錠
機の錠剤成型用の鋳型に練合物を充填し、前記鋳型の中
の湿潤粉体の少なくとも一方の面を張り付き防止フィル
ムを介して成型用金型により錠剤の形に成型する)で、
フィルムを介して圧縮成型するのが良い。
【0016】本発明における圧縮成型後の錠剤の乾燥温
度は、通常15〜80℃であり、好ましくは20〜75
℃であり、更に好ましくは30〜70℃である。
【0017】以上の製造方法により得られる口腔内速崩
壊性錠剤の錠剤硬度は、通常1〜15kgであり、好ま
しくは1.5〜10kg/cm2であり、更に好ましく
は2〜6kgである。また、本発明に係る口腔内速崩壊
性錠剤の口中崩壊時間は、通常0.05〜3分であり、
好ましくは0.05〜1分であり、更に好ましくは0.
05〜0.5分である。
【0018】本発明における練合した湿潤粉体の水分量
は、練合物中に0.01〜25重量%であり、好ましくは0.
1〜20重量%、更に好ましくは0.1〜15重量%である。
【0019】本発明に係る口腔内速崩壊性錠剤は、次の
方法により製造することができる。例えば、サイクリッ
クGMPホスフォジエステラーゼ阻害剤である式(I
X)で示される4-(3-クロロ-4-メトキシベンジル)
アミノ-6-シアノ-1-(4-ヒドロキシピペリジノ)フ
タラジン塩酸塩1.5gとラウリル硫酸ナトリウム0.
015gを70℃に加熱した70%エタノール溶液10
0gに溶解させる。次にマンニトール40.08gを加
えてミキサー内で十分に混合し、乾燥させて散剤を得
る。この散剤に、0.42gのポリビニルピロリドンK
30を5.88gの55%エタノール溶液に溶解させた
含水エタノール溶液を加えて、約1分間練合する。次
に、この練合物を、圧縮試験機(島津オートグラフ)を
用いて、径9.5mmの杵で35kg/cm2の圧縮圧で、
圧縮成型する。この成型物を、50℃の乾燥機内で約2
時間の乾燥を行うことにより、一錠(280mg)中に
式(IX)で示されるフタラジン誘導体10mgを含む
錠剤を製造することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によると、難溶性薬剤を含有する
口腔内での迅速な溶解を特徴とする、適度な強度を有す
る口腔内速崩壊性錠剤の調製が可能である。その効果例
を以下に示す。 実験例
【0021】本願発明に係る錠剤の良好な溶解性 式(X)で表わされる4-(3-クロロ-4-メトキシフェ
ネチル)アミノ-6-シアノ-1-(4-ヒドロキシピペリ
ジノ)フタラジン塩酸塩は、溶解度が極めて低く、生体
内での吸収性が懸念される。従って、式(X)で表わさ
れるフタラジン誘導体化合物の溶解性を向上させる製剤
の調製を行った。即ち、式(X)で表わされるフタラジ
ン誘導体化合物16gとラウリル硫酸ナトリウム1.6
gを60℃に加温した55%エタノール溶液1000g
に溶解させた(工程A)。別に、マンニトール198.
4gと軽質無水ケイ酸8gの混合物をサンプルミルを用
いて、解砕混合をした(工程B)。次に、工程Bで得ら
れた混合粉体に、工程Aで得られた溶解液を用いて流動
層造粒を行ない、顆粒、細粒又は散剤を調製した。尚、
流動層造粒時の吸気温度と排気温度は、各々、70℃と
50℃に設定した。この式(X)で表わされるフタラジ
ン誘導体化合物を含有する顆粒、細粒又は散剤21gと
マンニトール20.6gをミキサー内で十分に混合後、
0.42gのポリビニルピロリドンK30を5.88g
の25%エタノール溶液に溶解させた含水エタノール溶
液を加えて、約1分間練合した。この練合物を、圧縮試
験機(島津オートグラフ)を用いて、あらかじめステア
リン酸マグネシウムの微量をまぶした径9.5mmの杵
で、28.5kg/cm2の圧縮圧で成型した。この成
型物を、60℃の乾燥機内で約3時間の乾燥を行い、一
錠(280mg)中に式(X)で表わされるフタラジン
誘導体化合物10mgを含む錠剤を製造した。この錠剤
物性を評価した結果、錠剤硬度は5.53kg/cm2
(n=6の平均値)、錠剤崩壊時間は18.2秒(n=6
の平均値)であったことから、この錠剤は、口腔内速崩
壊性錠剤として良好な物性を有していることは明らかで
ある。
【0022】また、上記錠剤の1錠について、式(X)
で表わされるフタラジン誘導体化合物10mgを含有す
る通常の製法で調製された製剤を対照にして、日本薬局
方崩壊試験液第1液(pH1.2)900ml中で溶出
試験を行い、紫外吸光光度計(測定波長=240nm)で
溶出率を評価した。この溶出試験結果を図1に示した。
尚、対照とする通常の製法で調製された製剤は、次に示
す方法で調製した。即ち、式(X)で表わされるフタラ
ジン誘導体10g、乳糖85.3g及びコーンスターチ
20gを混合した後に、ポリビニルピロリドンK30の
7gを溶解させた7%ポリビニルピロリドンK30水溶
液を徐々に添加しながら、転動造粒装置で造粒を行い造
粒物を得た。この造粒物を60℃で20時間の乾燥後、
24メッシュ篩での篩過し、篩過品122gにクロスカ
ルメロースナトリウム7g、ステアリン酸マグネシウム
0.7gを添加し、混合後に打錠機を用いて径7mm、6
00kg/cm2の圧縮圧で打錠し、一錠(130m
g)中に式(X)で表わされるフタラジン誘導体化合物
10mgを含む通常錠剤を製造した。
【0023】図1に示されるように、式(X)で表わさ
れるフタラジン誘導体を含有する口腔内速崩壊性錠剤
は、通常の製法で調製された製剤と比較して、著しく速
い溶出特性を示した。一般に溶解性に優れる製剤は、吸
収性のばらつきが小さく、また、より高い生物学的利用
率が得られる場合も多い。本発明による口腔内速崩壊性
錠剤は、通常の製法で調製された製剤よりも、良好な溶
解性を示すことは明らかである。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明がこれらに限定されるわけではない。
【0025】実施例1 式(X)で表わされるフタラジン誘導体化合物100g
とポリオキシエチレン硬化ヒマシ油15gを、50℃に
加温した25%エタノール溶液6000gに溶解させた
(工程A)。別に、マンニトール1240gと軽質無水
ケイ酸100gの混合物を、ハンマーミルを用いて解砕
混合をした(工程B)。次に、工程Bで得られた混合粉
体に、工程Aで得られた溶解液を用いて転動造粒を行な
い、顆粒、細粒又は散剤を調製した。この顆粒、細粒又
は散剤147gとマンニトール130gをミキサー内で
十分に混合後、3gのヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースを溶解させた55%エタノール溶液液を加えて、約
3分間練合した。この練合物を、張り付き防止フィルム
を介して特開平8ー19589号公報に示される手法
(打錠機の錠剤成型用の鋳型に練合物を充填し、前記鋳
型の中の湿潤粉体の少なくとも一方の面を張り付き防止
フィルムを介して成型用金型により錠剤の形に成型す
る)により、径9.5mmの杵で、45kg/cm2の圧縮
圧で成型した。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、式(X)で表わされるフタラジン誘導
体を含有する口腔内速崩壊性錠剤と通常の製法で調製さ
れた錠剤に関して、精製水中における両者の溶出率の推
移を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/36 A61K 47/36 A61P 15/10 A61P 15/10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】難溶性薬剤を界面活性剤及び/又は水溶性
    高分子と共に有機溶媒又は含水有機溶媒に溶解させた後
    に、賦形剤にコーティング又は賦形剤と共に造粒して得
    られた成型物に糖類を混合し、有機溶媒、水又は含水有
    機溶媒を加えて練合後、圧縮成型してなる口腔内速崩壊
    性錠剤の製造方法
  2. 【請求項2】難溶性薬剤に界面活性剤及び/又は水溶性
    高分子と糖類を加えて混合し、有機溶媒、水又は含水有
    機溶媒を加えて練合後、圧縮成型してなる口腔内速崩壊
    性錠剤の製造方法
  3. 【請求項3】難溶性薬剤を界面活性剤及び/又は水溶性
    高分子と共に有機溶媒又は含水有機溶媒に溶解させた後
    に、賦形剤にコーティング又は賦形剤と共に造粒して得
    られた成型物が、顆粒、細粒又は散剤である請求項1記
    載の口腔内速崩壊性錠剤の製造方法
  4. 【請求項4】難溶性薬剤を界面活性剤及び/又は水溶性
    高分子と共に有機溶媒又は含水有機溶媒に溶解させた後
    に、賦形剤にコーティング又は賦形剤と共に造粒して得
    られた成型物が、流動層造粒装置、転動造粒装置、押し
    出し造粒装置又は噴霧乾燥装置を用いて製造される請求
    項1記載の口腔内速崩壊性錠剤の製造方法
  5. 【請求項5】圧縮成型時に、有機溶媒、水又は含水有機
    溶媒で練合された粉体を、鋳型に充填しフィルムを介し
    て圧縮成型することを特徴とする請求項1又は2記載の
    口腔内速崩壊性錠剤の製造方法
  6. 【請求項6】難溶性薬剤が、サイクリックGMPホスフ
    ォジエステラーゼ阻害剤である請求項1又は2記載の口
    腔内速崩壊性錠剤及びその製造方法
  7. 【請求項7】サイクリックGMPホスフォジエステラー
    ゼ阻害剤が、次式(I)で示される5-[2-エトキシ-
    5-(4-メチル-1-ピペラジニルスルホニル)フェニ
    ル]-1-メチル-3-n-プロピル-1,6-ジヒドロ-7H
    -ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、次式(I
    I)で示される1,3-ジメチル-6-(2-プロポキシ-
    5-メタンスルホンアミドフェニル)-1,5-ジヒドロ
    ピラゾロ〔3,4-d〕ピリミジン-4-オン、次式(I
    II)で示される2-(4-カルボキシピペリジノ)-4-
    (3,4-メチレンジオキシベンジル)アミノ-6-クロ
    ロキナゾリン、次式(IV)で示される(6R,12a
    R)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロ-2-
    メチル-6-(3,4-メチレンジオキシフェニル)-ピラ
    ジノ[2′,1′:6,1]ピリド[3,4-b]イン
    ドール-1,4-ジオン、又は次式(V)で示される(3
    S,6R,12aR)-2,3,6,7,12,12a-ヘ
    キサヒドロ-2,3-ジメチル-6-(3,4-メチレンジ
    オキシフェニル)-ピラジノ[2′,1′:6,1]ピ
    リド[3,4-b]インドール-1,4-ジオンである化
    合物またはその薬理学的に許容できる塩である請求項6
    記載の口腔内速崩壊性錠剤の製造方法 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】
  8. 【請求項8】サイクリックGMPホスフォジエステラー
    ゼ阻害剤が、次式(VI)で表わされる化合物またはそ
    の薬理学的に許容できる塩である請求項6記載の口腔内
    速崩壊性錠剤の製造方法 一般式(VI) 【化6】 {式(VI)中、環Cはヘテロ原子を有していてもよい
    不飽和5または6員環を意味する。nは0または1−4
    の整数を意味する。R1 はハロゲン原子、置換基を有し
    ていてもよい低級アルキル基、置換基を有していてもよ
    い低級アルコキシ基、置換基を有していてもよいシクロ
    アルキル基、ニトロ基、シアノ基、式−NR23 (式
    中、R2 およびR3 は同一または相異なって水素原子、
    置換基を有していてもよい低級アルキル基、アシル基、
    置換基を有していてもよいアリールアルキル基または置
    換基を有していてもよいヘテロアリールアルキル基を意
    味する。また、R2 とR3 は結合している窒素原子と一
    緒になって環を形成してもよい。更にこの環は、置換基
    を有していてもよい。)で示される基、式−O−R 9
    (式中、R9 は水素原子、置換基を有していてもよい低
    級アルキル基、アシル基、置換基を有していてもよいア
    リールアルキル基、置換基を有していてもよいヘテロア
    リールアルキル基を意味する。)で示される基、式−S
    −R10(式中、R10は水素原子、置換基を有していても
    よい低級アルキル基、アシル基、置換基を有していても
    よいアリールアルキル基、置換基を有していもよいヘテ
    ロアリールアルキル基を意味する。)で示される基、式
    (VII) 【化7】 (式(VII)中、R11は水素原子、低級アルキル基、
    アミノ基を意味する。mは0または1−2の整数を意味
    する。)で示される基、保護されていてもよいカルボキ
    シル基を意味する。nが2−4の場合、R1は独立して
    上記置換基をとることができる。Aは、水素原子、ハロ
    ゲン原子、式−NR45 (式中、R4 およびR5 は同
    一または相異なって水素原子、置換基を有していてもよ
    い低級アルキル基、アシル基、置換基を有していてもよ
    いアリールアルキル基、置換基を有していてもよいヘテ
    ロアリールアルキル基、また、R4 とR5 は結合してい
    る窒素原子と一緒になって環を形成していてもよい。更
    にこの環は、置換基を有していてもよい。)で示される
    基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有
    していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していて
    もよいアリールアルキル基、置換基を有していてもよい
    ヘテロアリールアルキル基を意味する。Xは、式−NR
    6 −(式中、R6 は水素原子、置換基を有していてもよ
    い低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリール
    アルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアリール
    アルキル基を意味する。)で示される基、または、式−
    N=で示される基を意味する。Yは、式−CO−で示さ
    れる基又は式−C(B)=[式中、Bは水素原子、ハロ
    ゲン原子、式−NR78 (式中、R7 およびR8 は同
    一または相異なって水素原子、置換基を有していてもよ
    い低級アルキル基、アシル基、置換基を有していてもよ
    いアリールアルキル基、置換基を有していてもよいヘテ
    ロアリールアルキル基を意味する。また、R7 とR8
    は、結合している窒素原子と一緒になって、環を形成し
    ていてもよい。またこの環は、置換基を有していてもよ
    い。)で示される基、式−O−R12(式中、R12は水素
    原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基、アシ
    ル基、置換基を有していてもよいアリールアルキル基、
    置換基を有していてもよいヘテロアリールアルキル基を
    意味する。)で示される基、式−S−R13(式中、R13
    は水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル
    基、アシル基、置換基を有していてもよいアリールアル
    キル基、置換基を有していもよいヘテロアリールアルキ
    ル基を意味する。)で示される基、置換基を有していて
    もよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロア
    リール基、置換基を有していもよいアリールアルキル
    基、置換基を有していてもよいヘテロアリールアルキル
    基を意味する。]で示される基を意味する。 【化8】 式(VIII)は、二重結合または単結合を意味する。
    但し、環Cがベンゼン環の場合、nが0を除く。} で示される縮合ピリダジン系化合物またはその薬理学的
    に許容される塩。
  9. 【請求項9】一般式(VI)で表わされる化合物が、 式(IX)で表わされる4-(3-クロロ-4-メトキシベ
    ンジル)アミノ-6-シアノ-1-(4-ヒドロキシピペリ
    ジノ)フタラジン塩酸塩、 式(X)で表わされる4-(3-クロロ-4-メトキシフェ
    ネチル)アミノ-6-シアノ-1-(4-ヒドロキシピペリ
    ジノ)フタラジン塩酸塩、 式(XI)で表わされる4-〔(3-クロロ-4-メトキシ
    ベンジル)アミノ〕-1-(2-ヒドロキシ-7-アザスピ
    ロ〔3、5〕ノン-7-イル)-6-フタラジンカルボニト
    リル塩酸塩、 式(XII)で表わされる1-(2-ヒドロキシ-7-アザ
    スピロ〔3、5〕ノン-7-イル)-4-〔(4-メトキシ-
    3-メチルベンジル)アミノ〕-6-フタラジンカルボニ
    トリル塩酸塩、 式(XIII)で表わされる1-〔4-フルオロ-4-(ヒ
    ドロキシメチル)ピペリジノ〕-4-〔(4-メトキシ-3
    -メチルベンジル)アミノ〕-6-フタラジンカルボニト
    リル塩酸塩、 式(XIV)で表わされる4-〔(3-クロロ-4-メトキ
    シフェネチル)アミノ〕-1-(2-ヒドロキシ-7-アザ
    スピロ〔3、5〕ノン-7-イル)-6-フタラジンカルボ
    ニトリル塩酸塩、又は、 式(XV)で表わされる4-〔(3-クロロ-4-メトキシ
    ベンジル)アミノ〕-1-(3-オキソ-2-オキサ-8-ア
    ザスピロ〔4、5〕デセ-8-イル)-6-フタラジンカル
    ボニトリルである請求項8記載の口腔内速崩壊性錠剤の
    製造方法 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】
  10. 【請求項10】糖類がマンニトール、ショ糖、乳糖、ト
    レハロース、キシリトール、エリスリトール、グルコー
    ス、デンブン、デキストリンから選ばれる1種以上の糖
    類である請求項1又は2記載の口腔内速崩壊性錠剤の製
    造方法
  11. 【請求項11】難溶性薬剤と糖類を含有し、さらに、界
    面活性剤及び/又は水溶性高分子を含有してなる口腔内
    速崩壊性錠剤
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