JP2000190112A - 偏心コレット - Google Patents
偏心コレットInfo
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Abstract
において簡単に加工径調整ができ、特に、シャンクにフ
ラット面を有するスローアウェイドリルやエンドミルに
よる加工において、刃先への切削油の供給が液漏れなし
に可能とする。 【解決手段】前端にフランジ1aを備え且つ外径の中心
軸C1に対して内径の中心軸C2を偏心させた円筒体
に、前端から延びる2個のスリット1bと後端から延び
る2個のスリット1cをそれぞれ円周方向90°毎交互
に穿設してなるようコレット1を構成する。前端から延
びるスリット1bを偏心方向Xに垂直な方向に対して傾
きα°=15〜30°を有する配置とする。
Description
加工においてミーリングチャックを介して切削工具を保
持する際に用いるコレットに関し、特に、スローアウェ
イドリル又はボーリング工具用の偏心コレットに関す
る。
て、機械の主軸に取付けるアーバーの先端にコレット又
はスリーブに組み合わされた切削工具を保持する機構が
用いられている。
リーブにより芯高調整できるようにした切削工具の保持
機構が用いられるようになってきた。
異なるシャンク径の工具を同一のアーバーに取りつける
ことを可能とすることであり、したがって、肉厚の異な
るものを幾つも準備して用いる。通常、コレットやスリ
ーブは円筒体から構成され、円周面に開口を設け側面か
らのボルトにより切削工具を保持するサイドロック方式
のスリーブや、円周面の軸方向に延びるスリットを設
け、ミーリングチャックによる締付でもって内径を小さ
くし、切削工具を締着保持するミーリングチャック方式
のコレットがあった。
整のための偏心(フライス盤加工)や芯高調整(旋盤加
工)をする場合があり、従来より様々な機構が採用され
てきた。例えば、複雑な偏心機構を備えた従来のファイ
ンボーリングヘッドの場合、微調整は可能であるが高価
であるため使用分野が限定されていた。これに対して、
偏心スリーブでは側面方向からのボルト止めの可能な構
造にしか用いることができず、フライス加工のような工
具回転方式でよく使用されるミーリングチャック付のア
ーバーには、弾性変形不能により(スリットを備えてい
ない)使用不可であった。
チャック付のアーバーにて用いる場合には、偏心させて
加工するという考えがなく、後工程でエンドミルにより
円弧補正を行うことにより加工径を調整することが行わ
れてきた。
問題点に鑑み、本発明はミーリングチャック付のアーバ
ーを用いる構造においても切削工具の把持力が安定し、
且つ、簡単に加工径調整ができ、特に、旋盤加工にも用
いることができるようシャンクにフラット面を有するス
ローアウェイドリルやエンドミルによる加工において、
液漏れなく刃先への切削油の供給が可能とすることを課
題とする。
本発明は、前端にフランジを備え且つ外径の中心軸に対
して内径の中心軸を偏心させた円筒体に、前端から延び
る2個のスリットと後端から延びる2個のスリットをそ
れぞれ円周方向90°毎交互に穿設してなるようコレッ
トを構成する。そして前端から延びるスリットを上記偏
心の方向に対する垂直方向を基準として傾きα°=15
〜30°を有する配置とすることを特徴とする。
り説明する。
削工具2のシャンク2aを嵌合穴1d内に組み合わせた
偏心コレット1と該偏心コレット1を締着するミーリン
グチャック3付のアーバー4を示す斜視図であり、該ア
ーバー4は不図示の機械主軸に取りつられる。
体の前端にフランジ1aを備えるとともに、前端から延
び長さAを有するスリット1bと後端から延び長さBを
有するスリット1cが穿設されてなる。アーバー4のミ
ーリングチャック3内にこの偏心コレット1を挿入し、
前記ミーリングチャック3を締めつけると、偏心コレッ
ト1は前記スリット1b、1cにより内径縮小し、その
結果、切削工具2を把持するよう構成されている。
れぞれの長さA、BとしてはA>1.1Bの関係を充た
すことが好ましい。A≦1.1Bとなるよう設定してし
まうと、切削工具2の挿入がスムーズに行かず、作業性
が悪くなるという問題がある。
チップ5の切刃5aと水平にフラット面2bが形成され
ており、多くのスローアウェイドリルがそのような構成
で、且つ、後述する基準点を上記フラット面2bの中心
軸上に設けた構造となっている。
斜視図で、(a)は前側からの斜視図であり、(b)が
後側からの斜視図である。同図に示すように前端から延
びるスリット1bと後端から延びるスリット1cとが円
周方向交互に、各2個、計4個のスリット1b、1cが
円周方向90°毎に設けられている。このようにスリッ
トを前後交互に設けることにより切削工具2のシャンク
2aの長手方向に沿ってほぼ均一な把持力を作用させ、
切削工具2を安定的、強固に把持することができる。
り、同図に示すように偏心コレット1は外径の中心軸C
1に対して内径の中心軸C2がXの方向(偏心方向X)
に偏心している。また、前端に開口する2個のスリット
1bは互いに水平配置となっているが、前記偏心方向X
に垂直な方向Yに対して傾きα°=15〜30°を有す
る配置となっている。
わち切削工具2の基準点Dを偏心方向Xに合致せしめた
状態の加工径を基準とし、切削工具2に対して偏心コレ
ット1を右に回すと加工径が増大していき(同図
(b))、左に回すと減少してゆく(同図(c))構成
である。
の調整目盛りを目安にして所定量の偏心を得る。これに
より加工径を微調整し、その上で、前記ミーリングチャ
ック3を締付ることにより所定の加工径による加工を可
能とした。
1bを前記偏心方向Xに垂直な平面Yに対して傾きα°
=15〜30°を有する配置とする理由は以下のとおり
である。
には、切削工具2の後端面から切削油を取り入れ、内部
の油供給路を経由させて切刃に切削油を供給する。この
時、スリット1bがシャンク2bの円周面により塞がれ
ている場合は油漏れなく、切削油を切削工具2内に取り
込むことができる。なお、このフラット面2bは、切削
工具2を通常の旋盤に用いる際の取付用に設けられてい
るものである。
て偏心コレット1を回動させた時に、スリット1bとフ
ラット面2bが重なってしまうと油漏れが起こり、切削
油の供給に不具合が生じてしまうので、スリット1bと
前記切削工具2のフラット面2bが重ならないようにす
ることが肝要である。そのことに留意しながらスリット
1bの配置を考えなければならない。
を回動領域を検討するに、基準に対して加工径を減ずる
場合については(図4(c))、加工径の減少量が切刃
の側方突出分を越えてしまうと、切削工具2と加工穴壁
の干渉が生じてしまう。これに対して、切削工具2に対
して加工径を増大させる(同図(b))場合について
は、このような干渉による制限がない。しがたって、加
工径調整可能量は加工径減少の方向の可能範囲より加工
径増大の方向の可能範囲の方が大であり、油漏れが起こ
らない範囲で最大限、加工径増大の方向の可能範囲を大
きくするために、偏心方向Xに垂直な方向Yに対して傾
きα°=15〜30°を有する配置とした。傾きα°が
15°未満の場合には径増大方向の加工径調整可能範囲
が小さくなり過ぎ、他方30° を越えると径減少方向
の加工径調整可能範囲が小さくなり過ぎる恐れがあるた
めである。
イチップ5の切刃5aとフラット面2bが水平に形成さ
れてない場合には、フラット面2bに対してスリット1
bを前記傾きα°で配置することで同様の作用、効果を
達することができる。
ランジを備え且つ外径の中心軸に対して内径の中心軸を
偏心させた円筒体に、前端から延びる2個のスリットと
後端から延びる2個のスリットをそれぞれ円周方向90
°毎交互に穿設してなるようコレットを構成したので、
ミーリングチャック付のアーバーを用いる構造におい
て、切削工具の把持力が安定するとともに簡単に加工径
調整ができ、特に、シャンクにフラット面を有するスロ
ーアウェイドリルやエンドミルによる加工において、刃
先への切削油の供給が液漏れなしに可能となる。
方向に垂直な方向に対して傾きα°=15〜30°を有
する配置としたので、径増大方向の加工径調整可能範囲
が可級的最大となる。
である。
(a)は前側からの斜視図であり、(b)が後側からの
斜視図である。
明するための前面図であり、それぞれ(a)は基準位
置、(b)は偏心コレットを基準から右方向に回した状
態で(c)は左に回した状態を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】切削工具のシャンクを嵌合穴内に挿入すべ
く前端にフランジを備えた円筒体をなし且つ機械の主軸
に係合するアーバーのミリングチャックにて上記切削工
具を締着可能とするべく前端から延びる2個のスリット
と後端から延びる2個のスリットをそれぞれ円周方向9
0°毎交互に穿設してなるコレットであって、該コレッ
トの外径の中心軸に対して内径の中心軸が偏心し、前端
から延びるスリットが、前記偏心方向に対する垂直方向
を基準として傾きα°=15〜30°を有する配置とな
っていることを特徴とする偏心コレット。 - 【請求項2】切削工具のシャンクを嵌合穴内に挿入すべ
く前端にフランジを備えた円筒体をなし且つ機械の主軸
に係合するアーバーのミリングチャックにて上記切削工
具を締着可能とするべく前端からの長さAを有するスリ
ットと後端からの長さBを有するスリットを円周方向交
互に穿設してなるコレットであって、前記長さA、Bが
A>1.1Bの関係にあることを特徴とする偏心コレッ
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36883698A JP3686766B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 偏心コレット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36883698A JP3686766B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 偏心コレット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000190112A true JP2000190112A (ja) | 2000-07-11 |
JP3686766B2 JP3686766B2 (ja) | 2005-08-24 |
Family
ID=18492887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36883698A Expired - Fee Related JP3686766B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 偏心コレット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3686766B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100563589B1 (ko) * | 2003-05-24 | 2006-03-23 | 박춘욱 | 편심가공용 유압 콜렛척 조립체 |
JP2008132041A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-06-12 | Ishifuku Metal Ind Co Ltd | 医療用回転切削器具のアタッチメント |
CN107671562A (zh) * | 2017-11-09 | 2018-02-09 | 贵州航帆精密机械制造有限公司 | 一种工件夹紧装置 |
CN115319511A (zh) * | 2022-04-22 | 2022-11-11 | 成都飞机工业(集团)有限责任公司 | 一种偏心零件的车削加工装置及车削加工方法 |
-
1998
- 1998-12-25 JP JP36883698A patent/JP3686766B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4524448B2 (ja) * | 2006-11-27 | 2010-08-18 | 石福金属興業株式会社 | 医療用回転切削器具のアタッチメント |
CN107671562A (zh) * | 2017-11-09 | 2018-02-09 | 贵州航帆精密机械制造有限公司 | 一种工件夹紧装置 |
CN115319511A (zh) * | 2022-04-22 | 2022-11-11 | 成都飞机工业(集团)有限责任公司 | 一种偏心零件的车削加工装置及车削加工方法 |
CN115319511B (zh) * | 2022-04-22 | 2023-12-08 | 成都飞机工业(集团)有限责任公司 | 一种偏心零件的车削加工装置及车削加工方法 |
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JP3686766B2 (ja) | 2005-08-24 |
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