JP2000189103A - ステロ―ル誘導体からなる健康食品及びその製造方法 - Google Patents
ステロ―ル誘導体からなる健康食品及びその製造方法Info
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- JP2000189103A JP2000189103A JP10376377A JP37637798A JP2000189103A JP 2000189103 A JP2000189103 A JP 2000189103A JP 10376377 A JP10376377 A JP 10376377A JP 37637798 A JP37637798 A JP 37637798A JP 2000189103 A JP2000189103 A JP 2000189103A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 血清脂質低下効果が期待できると共に安価で
ある、ステロール誘導体を含有する健康食品を提供する
こと、及び上記健康食品を得るための製造方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 ステロールを含む食品原料を溶媒に溶解
し、オゾンガスを通した後、還元反応或いは酸化反応を
行ない、ステロールの5位と6位の間を開裂し、アルコ
ール誘導体或いはアルデヒド誘導体或いはカルボン酸誘
導体等のステロール誘導体として、未精製の混合物を得
て、健康食品とした。
ある、ステロール誘導体を含有する健康食品を提供する
こと、及び上記健康食品を得るための製造方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 ステロールを含む食品原料を溶媒に溶解
し、オゾンガスを通した後、還元反応或いは酸化反応を
行ない、ステロールの5位と6位の間を開裂し、アルコ
ール誘導体或いはアルデヒド誘導体或いはカルボン酸誘
導体等のステロール誘導体として、未精製の混合物を得
て、健康食品とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステロール誘導体か
らなる健康食品及びその製造方法に関する。
らなる健康食品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、動脈硬化を誘発する高脂血症
の治療薬として、血清脂質低下剤が使用されている。本
発明者は、血清脂質低下剤のなかでも、コレステロー
ル、β−シトステロール等のステロール誘導体は、血清
コレステロールの低下作用と共に中性脂肪の低下作用も
あることを先に見出した(特開平1−290624号公
報)。
の治療薬として、血清脂質低下剤が使用されている。本
発明者は、血清脂質低下剤のなかでも、コレステロー
ル、β−シトステロール等のステロール誘導体は、血清
コレステロールの低下作用と共に中性脂肪の低下作用も
あることを先に見出した(特開平1−290624号公
報)。
【0003】上記のステロール誘導体は、例えば上記公
報に記載されているように、β−シトステロールをオゾ
ンガスで酸化した後、メタノール中で水素化ホウ素ナト
リウムによりアルコール体として粗生成物を得、該粗生
成物をメタノールにより再結晶化して得られる。
報に記載されているように、β−シトステロールをオゾ
ンガスで酸化した後、メタノール中で水素化ホウ素ナト
リウムによりアルコール体として粗生成物を得、該粗生
成物をメタノールにより再結晶化して得られる。
【0004】このような血清脂質低下剤を健康食品とし
て飲食品の形態で提供できれば、日常的に飲食すること
で血清脂質を低下させ高脂血症などの発症を予防するこ
とができる。
て飲食品の形態で提供できれば、日常的に飲食すること
で血清脂質を低下させ高脂血症などの発症を予防するこ
とができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のステロ
ール誘導体は製造プロセスにおいて水素化ホウ素ナトリ
ウムのような食品添加剤としては使用が認められていな
い化学物質を使用する為、医薬品の利用が可能であって
も食品として利用することができないという問題があっ
た。また仮りに食品として利用することが可能であって
も、精製した純度の高いステロール誘導体は高価であ
り、安価に健康食品を提供することはできない。従来、
ステロール誘導体は有効な血清脂質低下効果が期待でき
ることが判っていたが、日常的に飲食する安価な健康食
品として利用することは非常に困難であった。
ール誘導体は製造プロセスにおいて水素化ホウ素ナトリ
ウムのような食品添加剤としては使用が認められていな
い化学物質を使用する為、医薬品の利用が可能であって
も食品として利用することができないという問題があっ
た。また仮りに食品として利用することが可能であって
も、精製した純度の高いステロール誘導体は高価であ
り、安価に健康食品を提供することはできない。従来、
ステロール誘導体は有効な血清脂質低下効果が期待でき
ることが判っていたが、日常的に飲食する安価な健康食
品として利用することは非常に困難であった。
【0006】本発明は上記従来技術の欠点を解決するた
めになされたものであり、血清脂質低下効果が期待でき
る食品とすることが可能であると共に安価である、ステ
ロール誘導体を含有する健康食品を提供することを目的
とする。
めになされたものであり、血清脂質低下効果が期待でき
る食品とすることが可能であると共に安価である、ステ
ロール誘導体を含有する健康食品を提供することを目的
とする。
【0007】また、本発明は上記健康食品を得るための
製造方法を提供することを目的とする。
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)ステロ
ールを含む食品原料を化学的処理又は生物学的処理して
得られるステロール誘導体を含む未精製の混合物からな
ることを特徴とする健康食品、(2)ステロール誘導体
がコレステロール又はβ−シトステロールのアルコール
誘導体である上記(1)記載の健康食品、(3)ステロ
ールを含む食品原料を溶媒に溶解し、オゾンガスを通し
た後、還元反応或いは酸化反応を行ない、ステロールの
5位と6位の間を開裂し、アルコール誘導体或いはアル
デヒド誘導体或いはカルボン酸誘導体等のステロール誘
導体として、未精製の混合物を得ることを特徴とするス
テロール誘導体からなる健康食品の製造方法、(4)ス
テロール誘導体がコレステロール又はβ−シトステロー
ルのアルコール誘導体である上記(3)記載のステロー
ル誘導体からなる健康食品の製造方法、を要旨とするも
のである。
ールを含む食品原料を化学的処理又は生物学的処理して
得られるステロール誘導体を含む未精製の混合物からな
ることを特徴とする健康食品、(2)ステロール誘導体
がコレステロール又はβ−シトステロールのアルコール
誘導体である上記(1)記載の健康食品、(3)ステロ
ールを含む食品原料を溶媒に溶解し、オゾンガスを通し
た後、還元反応或いは酸化反応を行ない、ステロールの
5位と6位の間を開裂し、アルコール誘導体或いはアル
デヒド誘導体或いはカルボン酸誘導体等のステロール誘
導体として、未精製の混合物を得ることを特徴とするス
テロール誘導体からなる健康食品の製造方法、(4)ス
テロール誘導体がコレステロール又はβ−シトステロー
ルのアルコール誘導体である上記(3)記載のステロー
ル誘導体からなる健康食品の製造方法、を要旨とするも
のである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるステロ
ールを含む食品原料とは、小麦胚芽、コンー油等の動植
物の油脂をケン化した場合の不ケン化物として残存する
抽出物、又は油中に低温で沈澱する不純物等が用いられ
る。ステロールとしては、コレステロール、β−シトス
テロール等を含有するものが好ましく用いられる。
ールを含む食品原料とは、小麦胚芽、コンー油等の動植
物の油脂をケン化した場合の不ケン化物として残存する
抽出物、又は油中に低温で沈澱する不純物等が用いられ
る。ステロールとしては、コレステロール、β−シトス
テロール等を含有するものが好ましく用いられる。
【0010】ステロールを含む食品原料の化学的処理又
は生物学的処理とは、血清脂質低下作用を有するステロ
ール誘導体が得られる処理であれば、どのような処理で
もよい。具体的には、ステスールの5位と6位の間を開
裂してアルコール誘導体、アルデヒド誘導体、或いはカ
ルボン酸誘導体とする化学的処理又は生物学的処理が用
いられる。これらの処理において、触媒、酵素等の添加
剤を使用する場合、食品添加物として認可された物質を
使用する。
は生物学的処理とは、血清脂質低下作用を有するステロ
ール誘導体が得られる処理であれば、どのような処理で
もよい。具体的には、ステスールの5位と6位の間を開
裂してアルコール誘導体、アルデヒド誘導体、或いはカ
ルボン酸誘導体とする化学的処理又は生物学的処理が用
いられる。これらの処理において、触媒、酵素等の添加
剤を使用する場合、食品添加物として認可された物質を
使用する。
【0011】上記の化学的処理について以下に説明す
る。まず上記原料をクロロホルム等の有機溶媒に溶解し
た溶液にオゾンガスを通してオゾナイド化する。次に、
この溶液の過剰のオゾンを除去した後、酸化剤或いは還
元剤を加えて反応することで、5位と6位の間を開裂さ
せる。このオゾンガスを用いて開裂させる際の条件を適
宜設定することで、アルコール誘導体、アルデヒド誘導
体、或いはカルボン酸誘導体等のなかの任意の誘導体が
得られる。
る。まず上記原料をクロロホルム等の有機溶媒に溶解し
た溶液にオゾンガスを通してオゾナイド化する。次に、
この溶液の過剰のオゾンを除去した後、酸化剤或いは還
元剤を加えて反応することで、5位と6位の間を開裂さ
せる。このオゾンガスを用いて開裂させる際の条件を適
宜設定することで、アルコール誘導体、アルデヒド誘導
体、或いはカルボン酸誘導体等のなかの任意の誘導体が
得られる。
【0012】例えば5,6−セコ−ステロールのアルデ
ヒド誘導体を得るには、反応原料とするステロールを溶
媒に溶解或いは分散し、その中にオゾンガスを通してス
テロールの5位と6位の間をオゾニドとし、それを亜
鉛、酢酸処理により開裂させればよい。また、5,6−
セコ−ステロールのアルコール誘導体を得るには、アル
デヒドを得る場合と同様にオゾニドを形成した後、還元
剤を用いて還元的に開裂させればよい。またカルボン酸
誘導体を得る場合には、アルデヒドを得る場合と同様に
オゾニドを形成した後、オゾニドを酸化的に開裂させれ
ばよい。
ヒド誘導体を得るには、反応原料とするステロールを溶
媒に溶解或いは分散し、その中にオゾンガスを通してス
テロールの5位と6位の間をオゾニドとし、それを亜
鉛、酢酸処理により開裂させればよい。また、5,6−
セコ−ステロールのアルコール誘導体を得るには、アル
デヒドを得る場合と同様にオゾニドを形成した後、還元
剤を用いて還元的に開裂させればよい。またカルボン酸
誘導体を得る場合には、アルデヒドを得る場合と同様に
オゾニドを形成した後、オゾニドを酸化的に開裂させれ
ばよい。
【0013】アルコール誘導体を得る場合の還元反応
は、各種の還元剤を用いて行うことができる。還元剤
は、水素ガス、一酸化炭素ガス、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸及び亜硫酸塩、アルカリ
金属、ラネーニッケル触媒、パラジウム−炭素、金属、
ギ酸、シュウ酸等の有機物質等が挙げられる。また、酵
素、或いは酵素を含む生物等を用いて、オゾニドを開裂
することの可能な化学的処理、或いは生物学的処理等も
利用することができる。
は、各種の還元剤を用いて行うことができる。還元剤
は、水素ガス、一酸化炭素ガス、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸及び亜硫酸塩、アルカリ
金属、ラネーニッケル触媒、パラジウム−炭素、金属、
ギ酸、シュウ酸等の有機物質等が挙げられる。また、酵
素、或いは酵素を含む生物等を用いて、オゾニドを開裂
することの可能な化学的処理、或いは生物学的処理等も
利用することができる。
【0014】還元剤としては食品添加物として認可され
ているものを用いるのが好ましい。具体的には、系内に
残存しないガス、食品添加物として認可されている亜硫
酸塩等は特に好ましい。
ているものを用いるのが好ましい。具体的には、系内に
残存しないガス、食品添加物として認可されている亜硫
酸塩等は特に好ましい。
【0015】また還元剤として、特開平1−29062
4号公報に記載されているような水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化アルミニウムリチウム等の金属水素化合物で
もステロールのアルコール誘導体は得られるが、金属水
素化合物は食品添加物としては認められていない為、好
ましくない。
4号公報に記載されているような水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化アルミニウムリチウム等の金属水素化合物で
もステロールのアルコール誘導体は得られるが、金属水
素化合物は食品添加物としては認められていない為、好
ましくない。
【0016】上記の反応を行った後、必要に応じ反応に
使用した有機溶媒、酸化剤又は還元剤等の触媒を適宜の
手段で除去する。有機溶媒或いは水分の除去は減圧濃縮
等の簡単な操作で行うことができる。また、酸化剤或い
は還元剤等の触媒をロ別、洗浄等の適宜の手段で除去す
る。溶媒等を除去すると油状のステロール誘導体の混合
物が得られる。また微量の触媒等は簡単な処理操作では
混合物中に残存することがあるが、それらの残存物が存
在しても健康食品として問題とならない場合は、そのま
ま利用できる。
使用した有機溶媒、酸化剤又は還元剤等の触媒を適宜の
手段で除去する。有機溶媒或いは水分の除去は減圧濃縮
等の簡単な操作で行うことができる。また、酸化剤或い
は還元剤等の触媒をロ別、洗浄等の適宜の手段で除去す
る。溶媒等を除去すると油状のステロール誘導体の混合
物が得られる。また微量の触媒等は簡単な処理操作では
混合物中に残存することがあるが、それらの残存物が存
在しても健康食品として問題とならない場合は、そのま
ま利用できる。
【0017】本発明では、上記のステロール誘導体を含
む混合物を精製して純度の高いステロール誘導体とせず
に、ステロール誘導体を含む混合物である未精製の粗精
製物の状態で健康食品として用いる。本発明の健康食品
は、粗精製物をそのままで健康食品として利用してもよ
く、或いは、血清脂質低下作用を損なわない範囲で他の
食品と混合して用いても、いずれでもよい。
む混合物を精製して純度の高いステロール誘導体とせず
に、ステロール誘導体を含む混合物である未精製の粗精
製物の状態で健康食品として用いる。本発明の健康食品
は、粗精製物をそのままで健康食品として利用してもよ
く、或いは、血清脂質低下作用を損なわない範囲で他の
食品と混合して用いても、いずれでもよい。
【0018】本発明では、ステロール誘導体として、コ
レステロール又はβ−シトステロールのアルコール誘導
体が含有されるようにするのが好ましい。上記コレステ
ロール又はβ−シトステロールの誘導体は、血清コレス
テロールの低下作用及び中性脂肪の低下作用の双方に優
れており、肝障害に対する作用も低い。また、アルコー
ル誘導体は、アルデヒド誘導体又はカルボン酸誘導体と
比較して効果が優れている。
レステロール又はβ−シトステロールのアルコール誘導
体が含有されるようにするのが好ましい。上記コレステ
ロール又はβ−シトステロールの誘導体は、血清コレス
テロールの低下作用及び中性脂肪の低下作用の双方に優
れており、肝障害に対する作用も低い。また、アルコー
ル誘導体は、アルデヒド誘導体又はカルボン酸誘導体と
比較して効果が優れている。
【0019】
【実施例】実施例1 小麦胚芽油/ステロール画分30gをクロロホルム30
0mlに溶解し、氷冷下、オゾンガスを3時間通じた。
次いでこの溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガ
スを除去し、エタノール100mlを加えた。更に飽和
亜硫酸水素ナトリウム水を5ml加え、65℃にて5時
間還流させた。反応後、溶液を水洗し、減圧濃縮を行な
い溶媒を除去し、29.5gの淡黄色油状の粗精製物
(S−a)を得た。
0mlに溶解し、氷冷下、オゾンガスを3時間通じた。
次いでこの溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガ
スを除去し、エタノール100mlを加えた。更に飽和
亜硫酸水素ナトリウム水を5ml加え、65℃にて5時
間還流させた。反応後、溶液を水洗し、減圧濃縮を行な
い溶媒を除去し、29.5gの淡黄色油状の粗精製物
(S−a)を得た。
【0020】実施例2 小麦胚芽油/ステロール画分30gをクロロホルム30
0mlに溶解し、氷冷下オゾンガスを3時間通じた。次
いでこの溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガス
を除去しエタノール100mlを加えた。更に2gのP
d−Cを加え、水素ガスで置換後、接触還元を行った。
反応後Pd−Cをロ別し、溶液を水洗し、減圧濃縮を行
ない溶媒を除去し、31.7gの淡黄色油状物質(S−
b)を得た。
0mlに溶解し、氷冷下オゾンガスを3時間通じた。次
いでこの溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガス
を除去しエタノール100mlを加えた。更に2gのP
d−Cを加え、水素ガスで置換後、接触還元を行った。
反応後Pd−Cをロ別し、溶液を水洗し、減圧濃縮を行
ない溶媒を除去し、31.7gの淡黄色油状物質(S−
b)を得た。
【0021】実施例3 小麦胚芽油/ステロール画分30gをクロロホルム30
0mlに溶解し、氷冷下オゾンガスを3時間通じた。次
いでこの溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガス
を除去しエタノール100mlを加えた。更に3gの亜
鉛及び酢酸5mlを加え、65℃にて2時間還流させ
た。反応後、2gのラネーニッケル触媒を加え水素ガス
で置換後、接触還元を行った。反応後、ラネーニッケル
触媒をロ別し、溶液を水洗し、減圧濃縮を行ない溶媒を
除去し、30.9gの淡黄色油状の粗精製物(S−c)
を得た。
0mlに溶解し、氷冷下オゾンガスを3時間通じた。次
いでこの溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガス
を除去しエタノール100mlを加えた。更に3gの亜
鉛及び酢酸5mlを加え、65℃にて2時間還流させ
た。反応後、2gのラネーニッケル触媒を加え水素ガス
で置換後、接触還元を行った。反応後、ラネーニッケル
触媒をロ別し、溶液を水洗し、減圧濃縮を行ない溶媒を
除去し、30.9gの淡黄色油状の粗精製物(S−c)
を得た。
【0022】実施例4 コレステロール粗抽出物30gをクロロホルム300m
lに溶解し、氷冷下オゾンガスを3時間通じた。次いで
この溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガスを除
去しエタノール100mlを加えた。更に飽和亜硫酸水
素ナトリウム水を5ml加え、65℃にて5時間還流さ
せた。反応後、溶液を水洗し、減圧濃縮を行ない溶媒を
除去し、30.0gの淡黄色油状の粗精製物(C−a)
を得た。
lに溶解し、氷冷下オゾンガスを3時間通じた。次いで
この溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガスを除
去しエタノール100mlを加えた。更に飽和亜硫酸水
素ナトリウム水を5ml加え、65℃にて5時間還流さ
せた。反応後、溶液を水洗し、減圧濃縮を行ない溶媒を
除去し、30.0gの淡黄色油状の粗精製物(C−a)
を得た。
【0023】実施例5 コレステロール粗抽出物30gをクロロホルム300m
lに溶解し、氷冷下オゾンガスを3時間通じた。次いで
この溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガスを除
去しエタノール100mlを加えた。更に2gのPd−
Cを加え、水素ガスで置換後、接触還元を行った。反応
後、Pd−Cをロ別し、溶液を水洗し、減圧濃縮を行な
い溶媒を除去し、32.0gの淡黄色油状の粗精製物
(C−b)を得た。
lに溶解し、氷冷下オゾンガスを3時間通じた。次いで
この溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガスを除
去しエタノール100mlを加えた。更に2gのPd−
Cを加え、水素ガスで置換後、接触還元を行った。反応
後、Pd−Cをロ別し、溶液を水洗し、減圧濃縮を行な
い溶媒を除去し、32.0gの淡黄色油状の粗精製物
(C−b)を得た。
【0024】実施例6 コレステロール粗抽出物30gをクロロホルム300m
lに溶解し、氷冷下オゾンガスを3時間通じた。次いで
この溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガスを除
去しエタノール100mlを加えた。更に3gの亜鉛及
び酢酸5mlを加え、65℃にて2時間還流させた。反
応後、2gのラネーニッケル触媒を加え水素ガスで置換
後、接触還元を行った。反応後、ラネーニッケル触媒を
ロ別し、溶液を水洗し、減圧濃縮を行ない溶媒を除去
し、29.9gの淡黄色油状の粗精製物(C−c)を得
た。
lに溶解し、氷冷下オゾンガスを3時間通じた。次いで
この溶液にアルゴンガスを通じ、余分なオゾンガスを除
去しエタノール100mlを加えた。更に3gの亜鉛及
び酢酸5mlを加え、65℃にて2時間還流させた。反
応後、2gのラネーニッケル触媒を加え水素ガスで置換
後、接触還元を行った。反応後、ラネーニッケル触媒を
ロ別し、溶液を水洗し、減圧濃縮を行ない溶媒を除去
し、29.9gの淡黄色油状の粗精製物(C−c)を得
た。
【0025】実施例1〜実施例6で得られた粗精製物
は、薄層クロマトグラフィーにより、セコ−ステロール
誘導体を含有していることが確認できた。
は、薄層クロマトグラフィーにより、セコ−ステロール
誘導体を含有していることが確認できた。
【0026】実施例1の粗精製物(S−a)及び実施例
4の粗精製物(C−a)について、血清脂質低下作用の
試験を以下の方法で行った。結果を表1に示す。
4の粗精製物(C−a)について、血清脂質低下作用の
試験を以下の方法で行った。結果を表1に示す。
【0027】〔試験方法〕ラット(一群5匹)に高コレ
ステロール食(HCD;1.0%コレステロール+0.
5%コール酸添加粉末試料)を7日間自由摂取させ、実
施例1及び実施例4の試料各々30mg/kgを1日1
回7日間経口投与した。また比較のため、対照としてH
CDは摂取させるが、実施例の試料は投与せずに育成し
たラット群(HCDコントロール)を設定した。これら
のラットについて、その血清中の総コレステロール、及
び中性脂肪を測定し、コントロールの測定値を基準とし
て実施例の測定値の低下割合を%で示した。血清中の総
コレステロールの測定は、コレステロールB−テスト・
ワコー〔和光純薬工業(株)〕の測定キットを使用し
た。
ステロール食(HCD;1.0%コレステロール+0.
5%コール酸添加粉末試料)を7日間自由摂取させ、実
施例1及び実施例4の試料各々30mg/kgを1日1
回7日間経口投与した。また比較のため、対照としてH
CDは摂取させるが、実施例の試料は投与せずに育成し
たラット群(HCDコントロール)を設定した。これら
のラットについて、その血清中の総コレステロール、及
び中性脂肪を測定し、コントロールの測定値を基準とし
て実施例の測定値の低下割合を%で示した。血清中の総
コレステロールの測定は、コレステロールB−テスト・
ワコー〔和光純薬工業(株)〕の測定キットを使用し
た。
【0028】
【表1】
【0029】表1に示すように、実施例1及び実施例4
のいずれの粗精製物も、血清脂質低下作用及び中性脂肪
低下作用が認められた。
のいずれの粗精製物も、血清脂質低下作用及び中性脂肪
低下作用が認められた。
【0030】
【発明の効果】本発明は、ステロールを含む食品原料を
化学的処理又は生物学的処理して得られるステロール誘
導体を含む未精製の混合物からなる健康食品である為、
血清脂質低下効果が期待できる健康食品が得られると共
に、安価に提供することができる。
化学的処理又は生物学的処理して得られるステロール誘
導体を含む未精製の混合物からなる健康食品である為、
血清脂質低下効果が期待できる健康食品が得られると共
に、安価に提供することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ステロールを含む食品原料を化学的処理
又は生物学的処理して得られるステロール誘導体を含む
未精製の混合物からなることを特徴とする健康食品。 - 【請求項2】 ステロール誘導体がコレステロール又は
β−シトステロールのアルコール誘導体である請求項1
記載の健康食品。 - 【請求項3】 ステロールを含む食品原料を溶媒に溶解
し、オゾンガスを通した後、還元反応或いは酸化反応を
行ない、ステロールの5位と6位の間を開裂し、アルコ
ール誘導体或いはアルデヒド誘導体或いはカルボン酸誘
導体等のステロール誘導体として、未精製の混合物を得
ることを特徴とするステロール誘導体からなる健康食品
の製造方法。 - 【請求項4】 ステロール誘導体がコレステロール又は
β−シトステロールのアルコール誘導体である請求項3
記載のステロール誘導体からなる健康食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10376377A JP2000189103A (ja) | 1998-12-22 | 1998-12-22 | ステロ―ル誘導体からなる健康食品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10376377A JP2000189103A (ja) | 1998-12-22 | 1998-12-22 | ステロ―ル誘導体からなる健康食品及びその製造方法 |
Publications (1)
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-
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EP1444058A1 (en) * | 2001-10-18 | 2004-08-11 | Clemson University | Process for ozonating and converting organic materials into useful products |
EP1444058A4 (en) * | 2001-10-18 | 2007-01-24 | Univ Clemson | PROCESS FOR OZONIZING AND CONVERTING ORGANIC MATERIALS INTO USEFUL PRODUCTS |
US7498163B2 (en) | 2001-10-18 | 2009-03-03 | Clemson University | Process for reducing solid waste volume and landfill mass |
US7651615B2 (en) | 2005-12-23 | 2010-01-26 | Clemson University Research Foundation | Process for reducing waste volume |
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