JP2000189100A - 葉類風味食品 - Google Patents

葉類風味食品

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JP2000189100A
JP2000189100A JP10371141A JP37114198A JP2000189100A JP 2000189100 A JP2000189100 A JP 2000189100A JP 10371141 A JP10371141 A JP 10371141A JP 37114198 A JP37114198 A JP 37114198A JP 2000189100 A JP2000189100 A JP 2000189100A
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Takeshi Oikawa
岳 追川
Sumi Motohashi
寿美 本橋
Kenji Hirasa
建二 平佐
Kuniko Kato
久仁子 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 葉類香辛料を衛生的に問題なく、かつ色調、
香味、食感を全て長期間良好に保持することができる葉
類風味食品を提供する。 【解決手段】 チーズ類を含まない食品において、生の
葉類香辛料を10%以上含有し、かつpHが5.5〜
8.0であり、水分活性が0.70〜 0.86である
ことを特徴とする葉類風味食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生の葉類香辛料を
利用した葉類風味食品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、市場に流通している葉類香辛料
は、そのほとんどが乾燥品であり、生の香辛料を含有し
た食品としては山葵、生姜、大蒜等根茎類香辛料を含有
するものがそのほとんどであった。
【0003】しかしながら、近年のイタリア料理ブーム
やガーデニングブームにより、一般家庭の食卓にも西洋
系ハーブ類を中心とする生の葉類香辛料が浸透してきて
いる。
【0004】一方、これらの葉類香辛料は、その成分で
あるクロロフィルの分解による退色やポリフェノール類
の褐変、香気成分の損失・変質、更には衛生上の問題に
より、常温流通により取り扱われる製品としてはその対
象に含まれておらず、生鮮野菜売場にて扱われていた。
これらの例としては、古くからはミツバ、アサツキ、パ
セリ等が挙げられ、近年ではバジル、ミント、タイム等
も見られるようになってきている。
【0005】これらの食品は、それ自体の香味特徴が非
常に強く、少量用いれば料理に充分に影響を及ぼすもの
であり、そのため家庭では、これらを入手してもその一
部しか使わず、残りは悪くなって捨ててしまうことが頻
繁に見られている。そのため、これらの食品を必要なと
きに適量使い、残りを長期にわたり保存しておける技術
が求められている。
【0006】上記問題点を解決するために、種々の報告
がなされている。例えば、特開昭56−5068号公報
には、メボウキ、ニンニク、ハードチーズ、食用油脂及
び水等を夫々特定量ブレンドし保存性及び嗜好性を向上
させた葉類香辛料含有製品が開示されているが、これは
ブレンドされた食品素材、特にチーズ類の香味が強く葉
類香辛料本来の香味が弱められているのみならず、上記
食品素材の劣化により葉類香辛料に悪影響を及ぼすとい
う課題がある。また、特開平7−140号公報等には、
山葵の葉を用いた種々のペースト状食品が開示されてい
るが、これらは、山葵風味成分であるアリルイソチオシ
アネートの保存に重点を置いているため、pHが低く、
この低pHを原因とするクロロフィルの分解が起こり緑
の色調を保持することができないという課題がある。
【0007】一方、ブランチングにより植物の色調を保
持する技術としては、特開平10ー84865号公報に
は、ブランチング後にアルカリ性溶液に浸漬させること
により長期間にわたって色調及び食感を保持することが
できる緑色野菜の処理方法が開示されており、また、特
開平8−280325号公報では、野菜をブランチング
後脱水処理等を行うことにより冷凍保存による食感の劣
化を防ぐことができる冷凍野菜の品質改善方法が開示さ
れ、さらに、特開平6−181716号公報では、香菜
を水浸漬後に油で焙煎することにより、香菜の苦味を除
去できる香菜の処理方法が開示されている。
【0008】しかしながら、これらの公報に開示のブラ
ンチングの色調に対する効果としては、主にポリフェノ
ールパーオキシダーゼに代表される酵素の失活による褐
変抑制効果は期待できるが、クロロフィルが関与する緑
色の保持については大きな効果は見られないものであ
る。
【0009】他方、クロロフィルの分解を抑制する技術
としては、特開昭60−234554号公報には、塩基
性物質の添加によるクロロフィル安定化方法等が開示さ
れているが、本願発明のように常温で色調を長期間保持
することを必須条件とする場合には、未だその安定化効
果は不十分であるという課題がある。更に、食品の水分
活性及び/又はpHを調整することにより保存期間を延
長させる技術としては、特開昭62−79762号公
報、特開昭64−60350号公報、特開平1−300
873号公報等数多くの技術が開示されているが、生の
葉類香辛料の色調、香味、食感をすべて長期間良好に保
持する技術は、未だ知られていないものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の課題及び現状等に鑑み、これを解消しようと
するものであり、生の葉類香辛料の色調、香味、食感を
常温で長期間安定に保持し、かつ衛生的にも問題のない
葉類風味食品を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の課題等について、鋭意検討した結果、チーズ類を含ま
ない食品において、生の葉類香辛料を特定量含有せし
め、pHを特定の範囲とし、しかも、水分活性を特定の
範囲内に調整することにより、上記目的の長期間にわた
り色調、香味、食感が良好となり、しかも、微生物に対
しても保存安定性を良好な状態に保つ葉類風味食品が得
られることを見い出し、本発明を完成するに至ったので
ある。すなわち、本発明の葉類風味食品は、チーズ類を
含まない食品において、生の葉類香辛料を10重量%以
上含有し、かつpHが5.5〜8.0であり、水分活性
が0.70〜0.86であることを特徴とする。なお、
本発明で規定する「生の葉類香辛料」とは、従来の乾燥
香辛料に対する定義であり、詳しくは、葉類が従来持っ
ている水分を全体に対し50重量%以上保持しているこ
とを意味する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を詳し
く説明する。本発明の葉類風味食品は、チーズ類を含ま
ない食品において、生の葉類香辛料を10重量%以上含
有し、かつpHが5.5〜8.0であり、水分活性が
0.70〜0.86であることを特徴とするものであ
る。
【0013】本発明に用いる生の葉類香辛料は、その起
源、産地、品種等は特に限定されるものではないが、山
葵のようにアリルイソチオシアネートにより香味の特徴
付けをされている品種に関しては、当該成分が本発明の
pH範囲内では十分に保持されないので好ましくない。
好ましい生の葉類香辛料となる品種としては、例えば、
シソ科、セリ科、キク科、ユリ科植物等から得られるも
のが挙げられ、更に詳しくは、バジル、オレガノ、マジ
ョラム、タイム、ミント、フェンネル、ディル、セイボ
リー、セージ、ローズマリー、シソ、パセリ、コリアン
ダー、ミツバ、タラゴン、チャイブ、ワケギ、ネギ、リ
ーク等が挙げられる。これらの中から1種又は2種以上
選んで含有せしめることができる。
【0014】また、本発明に用いる葉類香辛料は、予め
ブランチング処理を施されたものも用いることができ
る。ブランチング処理は、煮沸、蒸気、マイクロ波、加
熱された食用油脂に投入するなど、種々の手法、設備に
より行われることができる。ブランチング処理は、特に
褐変現象の激しい品種の葉類について行なうと良い。特
に、パセリのように、褐変の起こりにくく香りの弱い品
種に関しては必ずしも上記ブランチング処理を行なう必
要はないものである。本発明において、葉類香辛料の形
状としても特に限定されるものではなく、任意の大きさ
で用いることができるが、一般的には、使用性の面から
0.5mm〜1cm程度の大きさにカットされているこ
とが好ましい。また、生の葉類香辛料の含有量は、葉類
風味食品全量に対して10重量%以上、好ましくは、2
0〜80重量%であることが望ましい。生の葉類香辛料
の含有量が10重量%未満であると、葉類風味食品にお
ける葉類香辛料の香味、食感が弱くなりすぎ、また、外
観上も葉類香辛料を認めにくくなり、好ましくない。
【0015】本発明では、上記葉類風味食品のpHを
5.5〜8.0、好ましくは6.0〜7.5に調整する
ことが必要である。pHが5.5未満であると、クロロ
フィルのフェオフィチンへの分解が急速に進行して緑色
が失われると共に、酸味を強く感じられるようになり、
葉類香辛料の香味を損なうため、好ましくない。また、
pHが8.0を超えた場合には、アルカリ性食品独特の
金属臭を有する上に植物の細胞が溶解を起こし、葉類香
辛料の食感を著しく損なうため、好ましくない。pH調
整方法としては、酢酸、クエン酸、乳酸等の有機酸、ク
エン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、重曹等のpH調
整剤等を使用することができる。
【0016】更に、本発明では、上記葉類風味食品の水
分活性(Aw)を0.70〜0.86、好ましくは、
0.75〜0.86に調整することが必要である。水分
活性を0.70未満に調整するには、多量の水分活性調
整剤や加工が必要となり、葉類香辛料の本来の風味を損
ない好ましくない。例えば、水分活性調整剤として塩化
ナトリウムを用いると、塩味が過多のものとなる。ま
た、水分活性が0.86を超える場合は、細菌類の増殖
が起こり、またクロロフィルを充分に保持することがで
きず、衛生及び外観上から好ましくない。上記葉類風味
食品の水分活性を調整する方法としては、水分活性調整
剤を用いることにより行うことができる。水分活性調整
剤としては、種々の食品素材及び/又は食品添加物を使
用することができる。
【0017】例えば、塩化ナトリウム、塩化マグネシウ
ム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化第二鉄等の塩
化物及びその他の塩類、グルコース、ガラクトース、フ
ルクトース等の単糖類、ラクトース、マルトース、イソ
マルトース、スクロース、トレハロース等の二糖類、ラ
フィノース、シクロデキストリン等のオリゴ糖、ソルビ
トール、マンニトール等の糖アルコール類、デキストリ
ン、アミロース、アミロペクチン、セルロース、キチ
ン、グリコーゲン、マンナン、プルラン等のホモ多糖
類、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガ
ム、カラギーナン等のヘテロ多糖類、種々のアミノ酸、
ペプチド、タンパク質、醤油、核酸、グルタミン酸ナト
リウム、コハク酸ナトリウム等の調味料、エタノール、
グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、シュガーエス
テル等の乳化剤等を挙げることができる。
【0018】本発明の葉類風味食品は、上記成分の他に
も種々の食品及び/又は食品添加物を含有せしめること
ができる。これらの成分としては、例えば、オイスター
ソース、味醂、酒、食用油脂、ビーフエキス、ポークエ
キス、チキンエキス、魚介エキス、野菜エキス、酵母エ
キス、増粘剤、着色料、香料、酸化防止剤等の調味料及
び添加物、ブラックペパー、ホワイトペパー、レッドペ
パー、チリペパー、ターメリック、ハラペニョ、グリー
ンペパー、カルダモン、ナツメグ、カレー粉、ガーリッ
ク、山葵、生姜、マスタード等の乾燥及び非乾燥根茎実
系香辛料を含有してもよく、更には、バジル、オレガ
ノ、マジョラム、タイム、ミント、フェンネル、ディ
ル、セイボリー、セージ、ローズマリー、シソ、パセ
リ、コリアンダー、ミツバ、タラゴン、チャイブ、ワケ
ギ、ネギ、リーク等の乾燥葉系香辛料、また、ニンジ
ン、ピーマン、コーン、グリーンピース、タマネギ等の
野菜、エビ、イカ、タコ、貝、魚擂り身等の魚介類、ビ
ーフ、ポーク、チキン、チャーシュー、ハム、ベーコ
ン、ソーセージ等の肉、卵、等の具材(各種乾燥具材を
含む)、更に澱粉及び澱粉由来のグルコースホモ多糖類
及びその加工品を含有しても良い。
【0019】なお、上記記載の澱粉由来のグルコースホ
モ多糖類及びその加工品としては、例えば、デキストリ
ン、α化澱粉、酸処理澱粉、アルカリ処理澱粉、熱処理
澱粉、次亜塩素酸処理澱粉、漂白澱粉、油脂加工澱粉、
リン酸澱粉、カルボキシメチル澱粉、さらにはアセチル
澱粉、アジピン酸架橋アセチル澱粉、アミロース、アミ
ロペクチン、リン酸架橋アセチル澱粉、ヒドロキシプロ
ピル澱粉、リン酸架橋澱粉、リン酸架橋ヒドロキシプロ
ピル澱粉等の化工澱粉を含む変性澱粉、更にアミロー
ス、アミロペクチンも挙げることができる。これら澱粉
及びその加工品は、その由来は特に制限されず、コーン
スターチを初めとして小麦粉澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱
粉、タピオカ澱粉のいずれも使用できる。ただし、チー
ズ類は保存中の香味劣化が激しく、葉類香辛料の香味が
損なわれるために添加すべきではない。
【0020】本発明の葉類風味食品は、更に、真菌類を
対象とした微生物制御施策を施すことが好ましい。当該
施策としては、殺菌又は保存料の添加が挙げられる。殺
菌条件としては、製品の中心温度が60〜80℃に1〜
10分間保持されることが好ましい。この殺菌条件未満
では殺菌が不十分であるし、当該殺菌条件を越える殺菌
処理では、特にクロロフィルの分解による色調の劣化が
起こり、好ましくない。また、保存料としては、例え
ば、アリル芥子油、ソルビン酸製剤、ポリリジン等の天
然物系、合成系のどちらからも選ぶことができる。
【0021】本発明の葉類風味食品は、その性状に関し
ては特に限定されるものではないが、使用性の面からペ
ースト状等が望ましい。更に詳しくは、粘度が1,00
0〜100,000cPa・sであるものが好ましい。
また、本発明の葉類風味食品は、種々の容器、例えば、
ガラスビン、ペットボトル、発泡スチロール、チュー
ブ、ラミネートフィルム、セロハンフィルム、スチール
缶、アルミ缶等に収納または包装される。
【0022】本発明の葉類風味食品の製造は、生の葉類
香辛料を10重量%以上含有せしめ、かつpHを5.5
〜8.0及び水分活性を0.70〜0.86に調整され
るものであり、上述の各種の葉類香辛料をそのまま、若
しくは必要に応じてカット及び/又はブランチング処理
し、更にpH調整剤、塩化物及びその他の塩類、グルコ
ース、ガラクトース等の糖類、調味料、乳化剤、種々の
食品及び/又は食品添加物などの原料と共に脱気ミキサ
ー等に投入した後、脱気攪拌し、ガラスビンなどの容器
に充填して封入後殺菌処理等を施すことにより行うこと
ができる。
【0023】このように構成される本発明の葉類風味食
品では、チーズ類を含まない食品において、生の葉類香
辛料を10重量%以上含有せしめ、かつpHを5.5〜
8.0及び水分活性を0.70〜0.86に調整するこ
とにより、初めて生の葉類香辛料の色調、香味、食感を
常温で長期間安定に保持し、かつ衛生的にも問題のない
ものとなる(この点等については、更に後述実施例等で
詳細に説明する)。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により更に
詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるも
のでない。
【0025】〔実施例1〜8及び比較例1〜5〕下記表
1〜3に示す原料組成に基づいて下記製造方法等により
葉類風味食品を得た。なお、実施例1〜5及び比較例1
〜5では、生の葉類香辛料として代表的なハーブである
バジル(スパーブ社製冷凍品)を使用し、実施例6〜8
ではバジルの他、その他のハーブ類等(スパーブ社製冷
凍品)を使用した。
【0026】(実施例1)下記表1における各原料を脱
気ミキサーに下記表1に示す順序(上段から下段への順
序)で投入した後、脱気攪拌し、ガラスビンに窒素と共
に充填して封入後殺菌(中心温度が80℃達温の条件で
殺菌)することにより葉類風味食品を得た。 (実施例2)バジルをあらかじめ100℃に熱した20
倍量の湯で1分間ブランチングし、これを1分間流水洗
浄しブランチング前の重量まで水切りした。このバジル
を用いた以外は上記実施例1と同様にして葉類風味食品
を得た。 (実施例3)実施例2と同様にして下記表1の組成から
成る葉類風味食品を得た。 (実施例4)実施例1と同様にして下記表1の組成から
成る葉類風味食品を得た。 (実施例5)実施例1と同様にして下記表1の組成から
成る葉類風味食品を得た。
【0027】(比較例1)実施例1と同様にして下記表
2の組成から成る葉類風味食品を得た。 (比較例2)実施例2と同様にして下記表2の組成から
成る葉類風味食品を得た。 (比較例3)実施例2と同様にして下記表2の組成から
成る葉類風味食品を得た。 (比較例4)実施例2と同様にして下記表2の組成から
成る葉類風味食品を得た。 (比較例5)実施例2と同様にして下記表2の組成から
成る葉類風味食品を得た。
【0028】(実施例6)実施例1と同様にして下記表
3の組成から成る葉類風味食品を得た。 (実施例7)ブランチング液のpHが7.0であること
以外は実施例2と同様にして、下記表3の組成から成る
葉類風味食品を得た。 (実施例8)ブランチング液のpHが6.8であること
以外は実施例2と同様にして、下記表3の組成から成る
葉類風味食品を得た。
【0029】得られた実施例1〜8及び比較例1〜5の
葉類風味食品について、室温下で1ヶ月保存した後のサ
ンプルを下記評価法により官能評価した。官能評価法
は、男女それぞれ10名ずつの専門パネラーを用い、5
段階評価の平均点を比較することにより行った。点数は
それぞれ 1点:かなり悪い 2点:やや悪い 3点:どちらとも言えない 4点:やや良い 5点:かなり良い を意味する。評価項目は「香り」、「色調」、「味」、
「食感」、「総合評価」の5点とした評価を行った。こ
れらの結果を下記表1〜表3に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】上記表1の結果から明らかなように、本発
明の実施例1〜8は、本発明の範囲外となる比較例1〜
5に較べて、色調、香味(香り、味)、食感を全て長期
間良好に保持することができる葉類風味食品となること
が判明した。具体的に見ると、実施例1は、ブランチン
グ処理なしの生のバジルを使用した葉類風味食品であ
り、色調、香味、食感とも良い。実施例2及び3は、ブ
ランチング処理ありの生のバジルを使用した葉類風味食
品であり、実施例2では若干pHが低いので色調がやや
悪いが全体では良く、また、実施例3では若干pHが高
いので、食感がやや悪いが全体では良い。実施例4及び
5は、ブランチング処理なしの生のバジルを使用した葉
類風味食品であり、実施例4では水分活性(Aw)が若
干高いので色調、香りがやや悪いが全体では良く、ま
た、実施例5では水分活性(Aw)が若干低いので、
味、食感がやや悪いが全体では良い。
【0034】これに対して、比較例1は、ブランチング
処理なしの生のバジルを使用した葉類風味食品であり、
pHが低いので、特に色調、香りの効果が低いものであ
る。比較例2〜5は、ブランチング処理ありの生のバジ
ルを使用した葉類風味食品であり、比較例2では水分活
性(Aw)高いので色調が悪く、微生物が繁殖し、その
他の評価はできなかった。比較例3は、バジル量が少な
いので香り、食感が悪く、また、水分活性(Aw)が少
なすぎ、食感が悪い。比較例4は、製品のpHが8を越
え、味、食感が悪い。比較例5は、チーズを含むため、
香り劣化及びメイラード反応による褐変が激しく起こ
り、香り、色調が悪い。以上の実施例1〜8及び比較例
1〜5の結果から、生の葉類香辛料を10重量%以上含
有せしめ、かつpHを5.5〜8.0及び水分活性を
0.70〜0.86に調整することにより、初めて生の
葉類香辛料の色調、香味、食感を常温で長期間安定に保
持し、かつ衛生的にも問題のないものとなることが判明
した。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、葉類香辛料を衛生的に
問題なく、かつ色調、香味、食感を全て長期間良好に保
持することができる葉類風味食品を提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平佐 建二 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 加藤 久仁子 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4B016 LC06 LG16 LP01 LP05 LP10 LP13 4B047 LB09 LG43 LP04 LP08 LP13 LP14

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チーズ類を含まない食品において、生の
    葉類香辛料を10重量%以上含有し、かつpHが5.5
    〜8.0であり、水分活性が0.70〜0.86である
    ことを特徴とする葉類風味食品。
JP10371141A 1998-12-25 1998-12-25 葉類風味食品 Pending JP2000189100A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009131209A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Q P Corp 容器詰めバジルソース
JP2010022208A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Kao Corp しそ風味食品
JP2016086772A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 ハウス食品株式会社 ハーブ含有食品

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