JP2000189041A - サワーブレッドの製造方法 - Google Patents
サワーブレッドの製造方法Info
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- JP2000189041A JP2000189041A JP10367383A JP36738398A JP2000189041A JP 2000189041 A JP2000189041 A JP 2000189041A JP 10367383 A JP10367383 A JP 10367383A JP 36738398 A JP36738398 A JP 36738398A JP 2000189041 A JP2000189041 A JP 2000189041A
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Abstract
与する微生物の種類や作用が不明であったものを解析か
つ特定し、望むところのサワーブレッドを製造するに適
切な微生物を選択し、これらに適合する工業的製造条件
を確立し、また、消費の面から、食品衛生上、安全性が
確保された微生物のみを用いた、おいしく食べられる適
度な酸味、ライトな、あるいはヘビーなサワーの効い
た、味がよく、食感のよい、香りよいブレッドを工業的
に生産することである。 【解決手段】 パンの製造工程において、生地に、ホモ
発酵型低温生育乳酸菌を加え、あるいは該ホモ発酵型低
温生育乳酸菌にヘテロ発酵型乳酸菌を加え、さらに耐酸
性を有する酵母を添加し、低温(5〜15°C、好まし
くは10°C)で所定時間発酵を行わせた種生地を用い
ることを特徴とするサワーブレッドの製造方法。
Description
の製造方法であり、特に、香りのよい、好ましい酸味を
有する、食感が優れた、乳酸菌菌体を含み健康によい、
そのままで、あるいはトーストして、サンドイッチとし
て食するに適した、おいしいサワーブレッドの製造方法
に関する。
酸味を有するパンがあるが、従来、各製造者が伝統的に
保持してきた種を元に作られていることが多く、サワー
ブレッド製造法は各ベーカリーのノウハウとして伝えら
れてきた。たとえば、レーズンを元種として利用、すな
わち、これに付着する酵母や乳酸菌を増殖させ、これを
元種として利用するなどされている。
関与する酵母、乳酸菌などサワードウ中の微生物につい
て、特に乳酸菌については学術的にも細菌学者の興味の
対象となり、古くより、分離・同定がなされてきたが、
数多くの種類の乳酸菌がこれに関与するものとして明ら
かにされているのみで、これらを利用してのサワーブレ
ッド製造の報告は少ない。
以外の微生物も経験的に有効な微生物として、また、安
全なものとして利用されてきた。近年、天然酵母パン種
と称する製品が販売され、これを用いてサワーブレッド
系のパンが製造・販売されているが、これとても酵母、
乳酸菌を含むばかりか衛生微生物さえ混在しているもの
が認められ、工業的に衛生管理の行き届いたパン種とい
うには程遠いものとなっているのが現状である。
用微生物は、Saccharomyces属酵母を主体とし、多くはS
accharomyces cerevisiaeあるいはSaccharomyces exigu
usなどの酵母群とされている。一方、乳酸菌群は、Lact
obacillus 属乳酸菌を主体とするが、菌株が特定され、
実用的に有効利用されている例はほとんど認められな
い。
ドの製造は、発酵生地の制御が複雑かつ困難で、ほとん
ど知られていないのが実情であった。。
は、製造面から、従来、サワーブレッド製造に関与する
微生物の種類や作用が不明であったものを解析かつ特定
し、望むところのサワーブレッドを製造するに適切な微
生物を選択し、これらに適合する工業的製造条件を確立
することである。また、消費の面から、食品衛生上、安
全性が確保された微生物のみを用いた、おいしく食べら
れる適度な酸味、ライトな、あるいはヘビーなサワーの
効いた、味がよく、食感のよい、香りよいブレッドを工
業的に生産することである。
る手段として、数多くの天然酵母パン種の微生物相を解
析・検討することにより、サワーブレッド製造には酵母
ならびに乳酸菌の共生が、望まれる方向に進められるこ
とが必要であることが判明した。従って、適度な酸味を
有する、すなわち、ライトな、あるいはヘビーなサワ―
味のサワーブレッド製造には、耐酸性、すなわち乳酸、
酢酸の存在下で高発酵能を有する、香気形成性のすぐれ
た酵母の選択が必須であった。また、酵母発酵に好影響
を与え、好ましい酸味を呈するホモ発酵型乳酸菌、とり
わけ10℃前後の低温においても生育が可能な乳酸菌の
選択が望まれた。これら両微生物の確保により、また、
ヘテロ発酵型乳酸菌との共生試験結果から適度な酸味、
すなわち、ライトな、あるいはヘビーなサワー味を醸し
出せる条件を見出し、適切な酸味の、ライトな、あるい
はヘビーなサワー味で、香りのよい、おいしく、かつ食
感のよいサワーブレッド製造方法を確立した。
ら、これら両者を同時に生地に添加し、発酵を行わせた
場合、20〜30℃の中温では酵母が旺盛に生育・発酵
し、乳酸菌の生育を阻害するばかりでなく当該乳酸菌が
産生した乳酸さえ利用してこれを低減化してしまうこと
を見出した。従って、ヘビーな酸味のブレッドを製造す
る場合には、ヘテロ発酵型乳酸菌を加味して発酵を行わ
せるか、製パンに影響せぬ範囲で当該酵母の添加時期の
選択もしくは酵母発酵の適当な抑制が必要であることを
認めた。
いては、仕込み直後、望ましくは10℃の低温で種生地
の発酵を行い、適切な発酵過程終了後、パン生地原料と
これをミキシングし、通常の方法により発酵させるもの
である。
加する場合は、当該乳酸菌の生育をややもすると抑制す
るので、サワーブレッド製造時には、当該乳酸菌添加量
を通常の場合より1.5倍以上、すなわち酵母菌数の約
45倍以上添加するものである。
エキス1%、ペプトン1%)などの栄養培地で30℃、
20時間通気培養を行って得た酵母菌体と、米麹汁培地
で30℃、20時間静置培養を行って得た乳酸菌懸濁液
の適当量を、小麦粉を主体とするパン原料に添加し、ミ
キシング後、水分の蒸発ならびに異物の混入のないよう
ラップ等で覆い、10℃、40時間、乳酸発酵を行わせ
る。このようにして出来た種を、さらに、生地原料とミ
キシングし、28℃、約180分間のフロアタイムをと
った後、望ましい重量に分割・成型し、28℃約120
分間ホイロした後、焼成を行う。
菌懸濁液を、パン原料に添加し、ミキシング後、ラップ
で覆い、10℃、40時間発酵を行わせる。発酵終了後た
だちにこれを生地原料に加え、同時に前項同様に得られ
た酵母菌体の所定量をも加えて、ミキシングを行い、28
℃、約120分間フロアタイムをとった後、分割・成型を
行い、28℃、120分間ホイロ後、焼成を行う。
れぞれミキシングを行いドウを作成した。 [表1] (種配合) (生地配合) 小麦粉 540.0g 2,700g ライ麦粉 270.0g 300g 塩 ―― 60g モルト2倍液 ―― 4.5g 水 405.0g 2,040g 乳酸菌(湿菌体) 16.2g ―― 酵母 32.4g ―― 種 ―― 1,200g 種原料は、26℃で捏ね上げた後、10℃、40時間,異物の
混入や乾燥を避けるためにラップで覆った。パン生地
は、24℃で捏ね上げ、28℃、180分間のフロアタイムを
とった後、550gごとに分割し、丸成型で35分間ベンチタ
イムをとった。さらに28℃、120分間ホイロを行い、240
℃、40分間焼成を行った。焼減率は20%以下であった。
試食を行ったところ、ほどよい酸味のおいしいサワーブ
レッドとなっていた。
行った。フロアタイムを180分と140分、ホイロ時間を10
0分と140分とした2通りの製パン試験を行った。ホイロ
時間を長くすると酸味が弱くなりサワーブレッドとはな
らなかった。 (表2) (種配合) (生地配合) 小麦粉 670g 900g ライ麦粉 330g 100g 水 500g 680g 乳酸菌懸濁液 340g ―― 酵母 25g ―― モルト2倍液 ―― 6g 食塩 ―― 18g 種 ―― 500g なお、乳酸菌懸濁液は、 2.6×1010 cfu/g であり、酵
母湿菌体は 1.1×1010cfu/g であった。
よれば、確実に一定の品質のサワーブレッドを製造し得
る利点がある。種培養においては、他種微生物の汚染の
おそれが少なく品質的に安定な製品を得ることができ
る。また、特定微生物、特に低温生育乳酸菌を使用する
ことにより風味に著しく影響を与える有機酸の生成を制
御でき、口当たりのよい適度な酸味のサワー味を醸し出
せる。
サワーブレッドの製造が可能であり、より以上のヘビー
サワーブレッドは、使用乳酸菌の種類と数を増し、定法
通り製造することにより得られる。なおかつ、食品衛生
学的に健全な、有害なものではなくても未知の微生物の
混入が少ない衛生的で、かつ美味なサワーブレッドが製
造できる等極めて有益なる効果を奏するものである。
18)
の製造方法であり、特に、香りのよい、好ましい酸味を
有する、食感が優れた、乳酸菌菌体を含み健康によい、
そのままで、あるいはトーストして、サンドイッチとし
て食するに適した、おいしいサワーブレッドの製造方法
に関する。
酸味を有するパンがあるが、従来、各製造者が伝統的に
保持してきた種を元に作られていることが多く、サワー
ブレッド製造法は各ベーカリーのノウハウとして伝えら
れてきた。たとえば、レーズンを元種として利用、すな
わち、これに付着する酵母や乳酸菌を増殖させ、これを
元種として利用するなどされている。
関与する酵母、乳酸菌などサワードウ中の微生物につい
て、特に乳酸菌については学術的にも細菌学者の興味の
対象となり、古くより、分離・同定がなされてきたが、
数多くの種類の乳酸菌がこれに関与するものとして明ら
かにされているのみで、これらを利用してのサワーブレ
ッド製造の報告は少ない。
以外の微生物も経験的に有効な微生物として、また、安
全なものとして利用されてきた。近年、天然酵母パン種
と称する製品が販売され、これを用いてサワーブレッド
系のパンが製造・販売されているが、これとても酵母、
乳酸菌を含むばかりか衛生微生物さえ混在しているもの
が認められ、工業的に衛生管理の行き届いたパン種とい
うには程遠いものとなっているのが現状である。
用微生物は、Saccharomyces属酵母を主体とし、多くはS
accharomyces cerevisiaeあるいはSaccharomyces exigu
usなどの酵母群とされている。一方、乳酸菌群は、Lact
obacillus 属乳酸菌を主体とするが、菌株が特定され、
実用的に有効利用されている例はほとんど認められな
い。
ドの製造は、発酵生地の制御が複雑かつ困難で、ほとん
ど知られていないのが実情であった。
は、製造面から、従来、サワーブレッド製造に関与する
微生物の種類や作用が不明であったものを解析かつ特定
し、望むところのサワーブレッドを製造するに適切な微
生物を選択し、これらに適合する工業的製造条件を確立
することである。また、消費の面から、食品衛生上、安
全性が確保された微生物のみを用いた、おいしく食べら
れる適度な酸味、ライトな、あるいはヘビーなサワーの
効いた、味がよく、食感のよい、香りよいブレッドを工
業的に生産することである。
る手段として、数多くの天然酵母パン種の微生物相を解
析・検討することにより、サワーブレッド製造には酵母
ならびに乳酸菌の共生が、望まれる方向に進められるこ
とが必要であることが判明した。従って、適度な酸味を
有する、すなわち、ライトな、あるいはヘビーなサワ―
味のサワーブレッド製造には、耐酸性、すなわち乳酸、
酢酸の存在下で高発酵能を有する、香気形成性のすぐれ
た酵母の選択が必須であった。また、酵母発酵に好影響
を与え、好ましい酸味を呈するホモ発酵型乳酸菌、とり
わけ10℃前後の低温においても生育が可能な乳酸菌の
選択が望まれた。これら両微生物の確保により、また、
ヘテロ発酵型乳酸菌との共生試験結果から適度な酸味、
すなわち、ライトな、あるいはヘビーなサワー味を醸し
出せる条件を見出し、適切な酸味の、ライトな、あるい
はヘビーなサワー味で、香りのよい、おいしく、かつ食
感のよいサワーブレッド製造方法を確立した。
ら、これら両者を同時に生地に添加し、発酵を行わせた
場合、20〜30℃の中温では酵母が旺盛に生育・発酵
し、乳酸菌の生育を阻害するばかりでなく当該乳酸菌が
産生した乳酸さえ利用してこれを低減化してしまうこと
を見出した。従って、ヘビーな酸味のブレッドを製造す
る場合には、ヘテロ発酵型乳酸菌を加味して発酵を行わ
せるか、製パンに影響せぬ範囲で当該酵母の添加時期の
選択もしくは酵母発酵の適当な抑制が必要であることを
認めた。
いては、仕込み直後、望ましくは10℃の低温で種生地
の発酵を行い、適切な発酵過程終了後、パン生地原料と
これをミキシングし、通常の方法により発酵させるもの
である。
添加する場合は、当該乳酸菌の生育をややもすると抑制
するので、サワーブレッド製造時には、当該乳酸菌添加
量を通常の場合より1.5倍以上、すなわち酵母菌数の
約45倍以上添加するものである。
造工程において、伝統的な清酒醸造において醸される
“きもと”に顕在する,5°Cという低温で生育可能な
ホモ発酵型低温生育乳酸菌Lactobacillus sakeを、米麹
汁培地で30℃、20時間静置培養を行って得た当該乳
酸菌懸濁液の適当量と、酵母用栄養培地で30℃、20
時間通気培養を行って得た、乳酸存在下でも旺盛に生育
する酵母菌体を、小麦粉を主体とするパン原料に添加
し、26°Cでミキシング後、水分の蒸発ならびに異物
混入のないようラップ等で覆い、酵母の発酵活動がほと
んど認められない10℃という低温で、40時間、乳酸
発酵を行わせる。しかし、これより長時間発酵を行わせ
ると生地が傷み、製パンには不適切なものとなる。ま
た、15°Cより高温で発酵を行わせると酵母発酵が旺
盛となり、乳酸菌が産生した乳酸を当該酵母が消費し、
適切なサワー種とはならない。さらに5°C以下の低温
では当該乳酸菌の活動が抑制され、所定の時間で種生地
の製造ができない。このようにして出来た種生地を、小
麦粉90%、ライ麦粉10%からなる粉原料に対し40
%加え、さらに、食塩2%、モルト液0.075%及び
水68%を生地配合原料としてミキシングし、28℃、
約180分間のフロアタイムをとった後、望ましい重量
に分割・成型する。さらに28℃約120分間ホイロし
た後、240°C、40分間焼成を行う。
懸濁液を、パン原料に添加し、ミキシング後、ラップで
覆い、10℃、40時間発酵を行わせる。発酵終了後ただ
ちにこれを生地原料に加え、同時に前項同様に得られた
酵母菌体の所定量をも加えて、ミキシングを行い、28
℃、約120分間フロアタイムをとった後、分割・成型を
行い、28℃、120分間ホイロ後、焼成を行う。
れぞれミキシングを行いドウを作成した。 [表1] (種配合) (生地配合) 小麦粉 540.0g 2,700g ライ麦粉 270.0g 300g 塩 ―― 60g モルト2倍液 ―― 4.5g 水 405.0g 2,040g 乳酸菌(湿菌体) 16.2g ―― 酵母 32.4g ―― 種 ―― 1,200g 種原料は、26℃で捏ね上げた後、10℃、40時間,異物の
混入や乾燥を避けるためにラップで覆った。パン生地
は、24℃で捏ね上げ、28℃、180分間のフロアタイムを
とった後、550gごとに分割し、丸成型で35分間ベンチタ
イムをとった。さらに28℃、120分間ホイロを行い、240
℃、40分間焼成を行った。焼減率は20%以下であった。
試食を行ったところ、ほどよい酸味のおいしいサワーブ
レッドとなっていた。
行った。フロアタイムを180分と140分、ホイロ時間を10
0分と140分とした2通りの製パン試験を行った。ホイロ
時間を長くすると酸味が弱くなりサワーブレッドとはな
らなかった。 (表2) (種配合) (生地配合) 小麦粉 670g 900g ライ麦粉 330g 100g 水 500g 680g 乳酸菌懸濁液 340g ―― 酵母 25g ―― モルト2倍液 ―― 6g 食塩 ―― 18g 種 ―― 500g なお、乳酸菌懸濁液は、 2.6×1010 cfu/g であり、酵
母湿菌体は 1.1×1010cfu/g であった。
よれば、確実に一定の品質のサワーブレッドを製造し得
る利点がある。種培養においては、他種微生物の汚染の
おそれが少なく品質的に安定な製品を得ることができ
る。また、特定微生物、特に伝統的な清酒醸造において
醸される“きもと”に顕在する、5°Cという低温で生
育可能な特徴的なホモ発酵型低温生育乳酸菌Lactobacil
lus sakeと酵母を使用することにより風味に著しく影響
を与える有機酸の生成を制御でき、口当たりのよい適度
な酸味のサワー味を醸し出せる。
サワーブレッドの製造が可能であり、より以上のヘビー
サワーブレッドは、使用乳酸菌の種類と数を増し、定法
通り製造することにより、香りのよい、適度な酸味の,
特徴的な縞模様をもつ堅いクラストと、粘弾性のある大
小の空洞のある、いわゆる目の荒いクラムからなる、日
持ちがする美味しいサワーブレッドが得られる。なおか
つ、食品衛生学的に健全な、有害なものではなくても未
知の微生物の混入が少ない衛生的で、かつ美味なサワー
ブレッドが製造できる等極めて有益なる効果を奏するも
のである。
Claims (12)
- 【請求項1】 パンの製造工程において、生地に、ホモ
発酵型低温生育乳酸菌を加え、あるいは該ホモ発酵型低
温生育乳酸菌にヘテロ発酵型乳酸菌を加え、さらに耐酸
性を有する酵母を添加し、低温(5〜15°C、好まし
くは10°C)で所定時間発酵を行わせた種生地を用い
ることを特徴とするサワーブレッドの製造方法。 - 【請求項2】 ホモ発酵型低温生育乳酸菌が、伝統的な
日本酒醸造に際して醸される“きもと"から分離され
る、リノール酸、オレイン酸資化能を有する乳酸菌であ
ることを特徴とする請求項1記載のサワーブレッドの製
造方法。 - 【請求項3】 ホモ発酵型乳酸菌が、醸造物に好ましい
味と香りを与える、5℃という低温でも生育可能な、 L
actobacillus sake 、Lactobacillus bava−ricus 、La
ctobacillus curvatus、ヘテロ発酵型乳酸菌が、中温
(20〜30°C)生育菌であることを特徴とする請求
項1または2記載のサワーブレッドの製造方法。 - 【請求項4】 酵母が、乳酸菌あるいは当該乳酸菌が産
する乳酸に対して耐性を有し、かつ乳酸資化能を有す
る、好ましい香りと優れた発酵能を有するSa−ccharomy
ces属酵母であることを特徴とする請求項1記載のサワ
ーブレッドの製造方法。 - 【請求項5】 ホモ発酵型低温生育乳酸菌を、ヘテロ発
酵型乳酸菌ならびに該酵母と添加するにあたり、これら
を同時に、もしくは当該酵母を乳酸菌の生地発酵終了直
後に、あるいは発酵終了迄に生地に加えて、低温(5〜
15℃)で、好ましくは10℃で所定時間発酵させた
後、さらに通常の方法、すなわち中温、好ましくは28
℃で発酵を行わせることを特徴とする請求項1または2
記載のサワーブレッドの製造方法。 - 【請求項6】 酵母の添加時期が、生地に乳酸菌を添加
すると同時であるか、または、乳酸菌の発酵終了時まで
であることを特徴とする請求項1または4または5記載
のサワーブレッドの製造方法 - 【請求項7】 中温での発酵時間が、適度な好みの酸味
を呈するにふさわしい時間であることを特徴とする請求
項5記載のサワーブレッドの製造方法。 - 【請求項8】 乳酸菌ならびに当該酵母を添加するにあ
たり、両者を同時に生地に加えて中温、好ましくは28
℃で発酵を行わせる際、添加割合の比率が前者の方が多
いことを特徴とする請求項1記載のサワーブレッドの製
造方法。 - 【請求項9】 当該乳酸菌の添加割合の比率が、適度な
好みの酸味を呈するにふさわしい比率、好ましくは当該
パン酵母数の約30倍以上であることを特徴とする請求
項8記載のサワーブレッドの製造方法。 - 【請求項10】 低温生育乳酸菌の発酵温度が5〜15
℃、好ましくは10℃で、適度な好みの酸味を呈するに
ふさわしい時間、発酵を行わせることを特徴とする請求
項1または2または5記載のサワーブレッドの製造方
法。 - 【請求項11】 乳酸菌による発酵時間は、好みの酸味
にあわせた時間とし、それぞれの発酵時間は生地pHま
たは酸度によって知ることができ、たとえば、ライトな
酸味の場合は、pH4.1以下、ヘビーな酸味の場合はp
H3.9以下となる生地をもって作ることを特徴とする請
求項1記載の製造方法。 - 【請求項12】 パンの製造工程において、生地に、低
温生育乳酸菌を加え、さらに耐酸性を有する酵母を同時
に、あるいは異時に添加し、低温(5〜15°C、好ま
しくは10°C)で発酵させる種生地の発酵時間が、4
0時間前後であることを特徴とする請求項1記載のサワ
ーブレッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10367383A JP3066587B2 (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | サワーブレッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10367383A JP3066587B2 (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | サワーブレッドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000189041A true JP2000189041A (ja) | 2000-07-11 |
JP3066587B2 JP3066587B2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=18489180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10367383A Expired - Lifetime JP3066587B2 (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | サワーブレッドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3066587B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1258526A1 (de) * | 2001-05-15 | 2002-11-20 | Ernst Böcker GmbH & Co. KG | Verfahren zur Herstellung eines Sauerteiges unter Verwendung von Hefe und homo- und heterofermentativen Laktobazillen |
WO2002098238A1 (fr) * | 2001-06-05 | 2002-12-12 | Morinaga Milk Industry Co., Ltd. | Procede de production de pain au levain |
JP2006325480A (ja) * | 2005-05-26 | 2006-12-07 | Andersen Institute Of Bread & Life Co Ltd | サワー種生地の製造法並びにこのサワー種生地を用いたパン類、ペースト状食品及びこれを用いた飲食品 |
JP2011229497A (ja) * | 2010-04-30 | 2011-11-17 | Tablemark Co Ltd | サワー種の製造方法及びそれを用いたパン類 |
KR20140030133A (ko) * | 2011-02-18 | 2014-03-11 | 르샤프르 에 꽁빠니 | 내삼투압성이며 약 유기산에 대해 고유 저항력을 나타내는 빵 효모의 생산에 적합한 사카로미세스 세레비시아 균주, 이의 제조 방법 및 용도 |
KR101551837B1 (ko) | 2015-05-22 | 2015-09-09 | 에스피씨 주식회사 | 한국 전통 누룩으로부터 분리한 제빵용 신규의 토종 천연 유산균 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4728769B2 (ja) * | 2005-10-19 | 2011-07-20 | オリヒロ株式会社 | 高濃度のγアミノ酪酸を含むサワー生地の製造方法と利用法 |
-
1998
- 1998-12-24 JP JP10367383A patent/JP3066587B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (9)
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