JP2000188899A - ステッピングモ―タの制御方法および装置 - Google Patents

ステッピングモ―タの制御方法および装置

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JP2000188899A
JP2000188899A JP37615298A JP37615298A JP2000188899A JP 2000188899 A JP2000188899 A JP 2000188899A JP 37615298 A JP37615298 A JP 37615298A JP 37615298 A JP37615298 A JP 37615298A JP 2000188899 A JP2000188899 A JP 2000188899A
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motor
stepping motor
micro
rotor
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Keiji Okazawa
圭二 岡澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロステップ駆動を行うステッピングモー
タの停止時に発せられる音を効果的に低減する。 【解決手段】マイクロステップ駆動において回転子が中
間相の位置P1で停止したとき、正相位置P2からのず
れ量ΔNに応じて回転子を直前の正相位置P2まで戻
す。次のマイクロステップ駆動時には、当該マイクロス
テップ数ΔNを駆動マイクロステップ数F(またはB)
にΔNを反映させてマイクロステップ駆動を行う。別の
実施形態では、一旦中間相位置に停止した後に回転子を
正相位置へ移動させるのではなく、個々のマイクロステ
ップ駆動において回転子が中間相位置で停止するか否か
を予め予測し、中間相位置で停止する場合には当該駆動
マイクロステップ数をずれ量ΔNに応じて補正するよう
にしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステッピングモー
タを使用する機器に関し、特に、ステッピングモータの
マイクロステップ駆動を行う場合のモータの制御方法お
よび装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ステッピングモータを1相励磁で駆動す
るとき、その停止時には、常に固定子と回転子とが所定
の回転位置関係となった状態で、すなわち、予め定めら
れた1ステップ角間隔の位置で固定子が停止する。本明
細書では、この状態での励磁相のパターンを「正相」と
呼ぶ。また、このような位置を「正相位置」と呼ぶ。
【0003】これに対し、ステッピングモータの安定し
た駆動、すなわちオーバーシューティングやリンギング
を抑止した滑らかな回転を得るために、モータの相のコ
イルに与える電流を徐々に配分を変化させて回転を行う
モータの駆動方法として、マイクロステップ駆動が知ら
れている。換言すれば、マイクロステップ駆動は、1相
励磁の場合の1ステップの回転角をさらに細分化させる
駆動方法である。2相のステッピングモータのマイクロ
ステップ駆動には、1−2相励磁(2分割)、W1−2
相励磁(4分割)、2W1−2相励磁(8分割)、4W
1−2相励磁(16分割)等がある。このようなマイク
ロステップ駆動を行うと、モータの停止位置も細分化さ
れるので、モータが停止した時点での励磁相のパターン
が正相であるとは限らない。すなわち、正相の回転位置
関係で固定子が停止するとは限らない。本明細書では、
このような、正相以外の相パターンの状態を「中間相」
と呼ぶ。
【0004】ところで、ステッピングモータでマイクロ
ステップ駆動を行うとき、モータの駆動後、モータを励
磁したままで置いておくと、モータ本体から耳障りな音
が発生することがある。例えば、プリンタやプロッタの
ような画像形成装置に用いられているキャリッジを駆動
するモータでは、キャリッジ走査の両端位置での停止
時、あるいは、データ転送待ちや画像処理待ち等での停
止時には、モータは停止していてもその励磁は継続され
る。また、紙搬送用のモータにおいても一時的な停止時
にモータの励磁が継続される。
【0005】このような際にモータから音が発生する一
因として、モータの停止位置が中間相の位置である場合
が挙げられる。これは、停止中2つの励磁相から引っぱ
られる力の変動によって、回転子が細かく振動すること
による。この回転子の振動は他の機械的な要素に伝わり
さらに別の振動の原因となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、このような問題
に対しては、停止時のモータの電流値(保持電流値)を
モータ駆動時の電流値よりも低く設定すること等によっ
て、音の発生を抑えるような方法がとられていた。しか
し、この方法は充分ではなく、必ずしも期待した効果が
得られなかった。
【0007】本発明の目的は、マイクロステップ駆動を
行うステッピングモータの停止時に発せられる音を効果
的に低減することができる新たな方法および装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による方法は、ス
テッピングモータをマイクロステップ駆動する際のステ
ッピングモータの制御方法であって、モータの回転子を
正相位置に合わせた後、マイクロステップ駆動を行い、
モータが停止する度に回転子の停止位置と正相位置との
ずれ量分のマイクロステップ数を検出し、この検出結果
に応じて、回転子が正相位置で停止するような付加的な
マイクロステップ数分だけマイクロステップ駆動を追加
し、次のマイクロステップ駆動時には、指示されたマイ
クロステップ数に前記付加的なマイクロステップ数分を
反映させてマイクロステップ駆動を行うことを特徴とす
る。
【0009】「付加的なマイクロステップ数」とは、検
出された「ずれ量分のマイクロステップ数」と同じ場合
もあれば、1ステップの分割数分から「ずれ量分のマイ
クロステップ数」を引いた数の場合もありうる。このよ
うに、強制的に正相位置で固定子を停止させることによ
り、効果的に音の発生を防止することができる。正規の
停止位置と正相位置の差は高々1ステップの距離であ
り、本方法は、停止位置精度が問題とならない用途や特
定の停止位置では有効である。
【0010】前記付加的なマイクロステップ数分のマイ
クロステップ駆動(すなわち回転子の正相位置への相合
わせ)では、好ましくは、回転子をその停止前の回転方
向と逆方向に回転させる。前記付加的なマイクロステッ
プ数は、必ず、マイクロステップ駆動における1ステッ
プ角の分割数より小さいので、その回転角度は1ステッ
プ角より小さい。よって、モータの駆動機構にバックラ
ッシュがある場合には、逆方向に回転させることによ
り、そのバックラッシュ範囲内で当該付加的なマイクロ
ステップ数分の回転が吸収され、相合わせの実行が出力
結果には何ら影響を及ぼさないという効果が期待でき
る。
【0011】本発明による他の方法は、ステッピングモ
ータをマイクロステップ駆動する際のステッピングモー
タの制御方法であって、 a)モータの回転子を正相位置に合わせ、その後、 b)マイクロステップ駆動に先だって、その指示された
駆動マイクロステップ数に応じて回転子の停止位置と正
相位置とのずれ量分のマイクロステップ数を予測し、 c)この予測されたずれ量分のマイクロステップ数に応
じて、前記駆動マイクロステップ数を、回転子が正相位
置で停止するような付加的なマイクロステップ数分だけ
補正し、 d)この補正された駆動マイクロステップ数によるマイ
クロステップ駆動を行い、 e)次のマイクロステップ駆動時には、指示された駆動
マイクロステップ数に前記付加的なマイクロステップ数
分を反映させた後、ステップb)へ戻って次のマイクロ
ステップ駆動を行うことを特徴とする。
【0012】先の方法では、指示された駆動マイクロス
テップ数に応じて一旦モータを駆動した後、その停止位
置を正相位置に合わせるようにしたが、この方法では、
初めから正相位置で停止するように駆動マイクロステッ
プ数を補正するものである。
【0013】上記いずれの方法においても、前記モータ
の回転子を正相位置に合わせる際に、ステッピングモー
タの1相励磁を行うことが好ましい。また、この際、好
ましくは、モータの励磁電流を一時的に高くする。これ
により確実に正相位置への相合わせを行うことができ
る。
【0014】上記第1の方法を実施するための本発明に
よる装置は、ステッピングモータをマイクロステップ駆
動する際のステッピングモータの制御装置であって、モ
ータの回転子を正相位置に合わせる初期化手段と、この
初期化手段によりモータの回転子を正相位置に合わせた
後、回転子の位置と正相位置とのずれ量分のマイクロス
テップ数を管理する手段と、モータが停止したとき、そ
の時点の回転子の停止位置と正相位置とのずれ量分のマ
イクロステップ数に応じて、回転子が正相位置で停止す
るような付加的なマイクロステップ数分だけマイクロス
テップ駆動を行うとともに、次のマイクロステップ駆動
時には、指示された駆動マイクロステップ数に前記付加
的なマイクロステップ数分を反映させてマイクロステッ
プ駆動を行う制御手段とを備えたものである。
【0015】上記第2の方法を実施するための本発明に
よる他の装置は、ステッピングモータをマイクロステッ
プ駆動する際のステッピングモータの制御装置であっ
て、モータの回転子を正相位置に合わせる初期化手段
と、個々のマイクロステップ駆動時に、その指示された
駆動マイクロステップ数に応じて回転子の位置と正相位
置とのずれ量分のマイクロステップ数を予測する手段
と、この予測されたずれ量分のマイクロステップ数に応
じて、前記駆動マイクロステップ数を、回転子が正相位
置で停止するような付加的なマイクロステップ数分だけ
補正する手段と、次のマイクロステップ駆動時に、指示
された駆動マイクロステップ数に前記付加的なマイクロ
ステップ数分を反映させる手段とを備えたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、用紙搬送を伴う画像形成装
置(インクジェットプロッタ、プリンタ、複写機等)
の、用紙搬送用のステッピングモータを例として、その
マイクロステップ駆動制御について説明する。
【0017】図1(a)はステッピングモータの外観図
であり、図1(b)はそのA方向から見た正面図であ
る。ステッピングモータ1は、筺体4の内部に回転子3
と、その周囲に配置された複数の固定子2とからなる。
【0018】本明細書では便宜上、A方向から見て時計
方向に回転することを「順方向」回転、反時計方向に回
転することを「逆方向」回転と呼ぶ。また、直前の駆動
方向に対して同じ方向に駆動させることを「送り」、反
対の方向に駆動させることを「戻し」と呼ぶことにす
る。さらに、モータが停止したあとに、正相位置に合わ
せるために駆動することを「相合わせ」、それ以外の、
用紙を搬送する為の駆動を、「モータ駆動」と呼ぶこと
にする。
【0019】図2に、ステッピングモータ1と、これの
制御のための構成要素からなる制御装置のブロック図を
示す。制御装置は、CPU11と、このCPU11の動
作プログラムおよび必要な固定的なデータを格納したR
OM12と、各種のデータを保持するRAM13と、C
PU11の制御下でステッピングモータ1の各相のモー
タコイルに所定の駆動電流を供給するモータドライバ1
6と、このモータドライバ16によるモータの励磁電流
値を設定するためのD/A変換器14と、ステッピング
モータ1へ電力を供給する電源18とを備える。もちろ
ん、CPU11等の他の構成要素に動作電力を供給する
電源も存在するが、その電源は図示省略している。
【0020】この例では、ステッピングモータ1を、A
相、NA相、B相、NB相のモータコイルを有する2相
のステッピングモータとする。モータドライバ16に
は、A相、NA相、B相、NB相のモータコイルを駆動
するための4つのトランジスタ21,22,23,24
と、マイクロステップ駆動を行うための電流制御回路2
5を有する。
【0021】CPU11からは、ステッピングモータ1
をマイクロステップ駆動するためのクロックパルスおよ
び回転方向を指定するための信号(図示せず)がモータ
ドライバ16に供給される。また、D/A変換器14を
介して駆動電流値を決める信号が供給される。モータド
ライバ16は、これらの信号に応答して、マイクロステ
ップ駆動を行うための制御信号をトランジスタ21〜2
4のベースに与える。これにより、ステッピングモータ
1のA相、NA相、B相、NB相のモータコイルに所定
の電流が流され、ステッピングモータ1が指定された方
向に指定された駆動マイクロステップ数だけ回転する。
【0022】本実施の形態では、マイクロステップ駆動
の一例として、2W1−2相励磁で駆動させるものとす
る。すなわち、1ステップ角を8分割するものである場
合を考える。8分割以外の他の例示方法の場合でも同様
である。
【0023】ステッピングモータをマイクロステップ駆
動させるにあたって、まずモータを初期化し、励磁相を
正相に合わせる。この初期化の方法として、ステッピン
グモータを1相励磁で励磁し、順方向、逆方向にモータ
の送り戻しを行う。このときの励磁電流を、通常の駆動
時の電流より強めに設定する。これにより、モータ固定
子の、回転子を正相位置に引き込む力が強く働くので、
初期化終了時には、正相位置とのずれ量を0にすること
ができる。
【0024】初期化の終了時点で、マイクロステップ駆
動を実行させるため、ステッピングモータの励磁パター
ンを、1相励磁から2W1−2相に変更する。2W1−
2相の励磁パターンには1相励磁の励磁パターンがすべ
て含まれているので、この変更は容易に行うことができ
る。
【0025】図3に、マイクロステップ駆動されるステ
ッピングモータの回転に伴う位置の変化を模式的に示
す。図の横軸はモータの回転位置を示す。図から1ステ
ップが8マイクロステップに分割されていることがわか
る。
【0026】今、モータ(の回転子3)が初期化位置P
0にあるとする。この初期化位置P0は正相の位置であ
る。一番初めにモータをマイクロステップ駆動させる場
合には、正相位置とのずれ量が0であるので、CPUは
指示された駆動マイクロステップ数だけ、励磁パルスを
順に出すことによって、当該マイクロステップ数だけモ
ータを回転させることができる。今、順方向に13マイ
クロステップ数分の回転指示があった場合を考える。こ
の場合の指示された停止位置P1は正相ではなく中間相
の位置である。モータが中間相位置で停止するときの正
相位置とのずれ量ΔNは、直前の正相位置(この場合P
2)から順方向に数えたマイクロステップ数とする。
【0027】本実施の形態では、この正相位置からのず
れ量ΔNを常時管理し、RAM13に更新・保持する。
正相位置からのずれ量ΔNは指示された駆動マイクロス
テップ数を1ステップの分割数で割った余りの値に相当
する。図3の例では、ΔN=13mod8=5となる。
そこで、停止位置を正相位置に合わせるための「相合わ
せ」を行う。すなわち、ずれ量ΔNに相当する付加的な
マイクロステップ数分だけ「戻し」を行う。図3の例で
は、位置P2に相合わせを行う。この相合わせの後、正
相位置からのずれ量が0になったからといって、管理し
ている正相位置とのずれ量の値を0には更新しない。直
後のマイクロステップ駆動の際に、この値を利用するた
めである。また、マイクロステップ駆動により得られた
実際の位置も相合わせ前の位置P1の情報を保持してお
く。
【0028】なお、前回のモータ駆動が逆方向で位置P
1に停止した場合の相合わせの正相位置はP3になる。
【0029】モータ駆動2回目以降については、前回の
駆動時に相合わせをしているのであれば、今回のモータ
駆動の際には、駆動マイクロステップ数の調整を行う。
これは、相合わせを行ったために、前回のモータ駆動の
停止位置とその次のモータ駆動の開始位置が異なるため
である。この調整を行わなければ、ステッピングモータ
の正確なマイクロステップ数を管理することができなく
なってしまう。このようなマイクロステップ数の調整
は、前回のモータ駆動の回転方向と、今回のモータ駆動
の回転方向とによって影響される。この詳細については
後述する。なお、1回のモータ駆動は、モータの回転を
開始してから停止するまでである。
【0030】図4は、本実施の形態においてモータ停止
時に実行される処理のフローチャートである。
【0031】モータが停止した時点で、モータが駆動し
たマイクロステップ数に基づいて、その停止位置と正相
位置とのずれ量ΔNを算出する(S11)。この正相位
置からのずれ量ΔNを算出するにあたって、モータの回
転子がその時点でどの位置にあるかを知る必要がある。
そのために、前回のモータ駆動での停止位置(相合わせ
前の位置)を起点とした今回の駆動マイクロステップ数
と、前回駆動時の正相位置とのずれ量ΔNから、前記モ
ータの回転子の位置を導く。
【0032】モータ駆動時の正相位置とのずれ量ΔN
は、前述のように、正相位置から順方向に数えたマイク
ロステップ数である(図3参照)。このため、今回、モ
ータが順方向に駆動された場合は、前回のモータ駆動で
の停止位置(相合わせ前位置)P1を機転とした今回の
駆動マイクロステップ数Fに、前回駆動時の正相位置と
のずれ量ΔNを加算することによって、正相位置P2を
起点として実際にモータの駆動したマイクロステップ数
F’(図3参照)を計算することができる。
【0033】なお、前回のモータ駆動が逆方向であった
場合、相合わせはP2ではなくP3に行われており、実
際の起点は正相位置P2ではなくP3となる。この場
合、FとΔNの和は実際にモータを駆動したマイクロス
テップ数とは異なることになるが、その誤差は1ステッ
プの分割数(ここでは8)と同じなので、正相位置との
ずれ量ΔNの検出のための計算には何ら影響しない。し
たがって、ΔNを求める際には、前回のモータ駆動の回
転方向を判断する必要はない。
【0034】同様に、今回、モータが順方向と反対の方
向に駆動された場合は、前回のモータ駆動での停止位置
P1からの駆動マイクロステップ数Bから、前回駆動時
の正相位置とのずれ量ΔNを減算してやることによっ
て、正相位置P2を起点として実際にモータの駆動した
マイクロステップ数B’を導出することができる。
【0035】前述したように、モータは2W1−2相励
磁で駆動しているため、その最小回転角は1相励磁のス
テップ角を8分割した角度である。故に、正相位置を起
点とした、今回のモータ駆動の回転方向に見た、モータ
駆動終了時点の回転子の位置は、前記算出したマイクロ
ステップ数を8で割った余りで定まる位置となる。正相
位置とのずれ量は、正相位置から順方向に数えたマイク
ロステップ数としたため、今回の回転方向が順方向の場
合は、前記8で割った余りが、そのままずれ量ΔNの値
となる。逆方向回転の時は前記余りを8から引くことに
よって、正相位置から順方向へのずれ量ΔNを算出する
ことができる。余りが0のときは、回転方向にかかわら
ず、ずれ量ΔNは0とする。
【0036】前記マイクロステップ数を8で割った余り
が0の場合、すなわち正相位置とのずれがない場合(S
12、No)は、回転子が正相位置で停止しているの
で、相合わせを行うことなくモータ停止処理を終了す
る。
【0037】前記マイクロステップ数を8で割った余り
が0以外の場合でも、相合わせの必要がない場合は(S
13、No)、モータ停止処理を終了する。相合わせが
必要ない場合とは、例えばバックラッシュが期待でき
ず、かつ、停止精度が要求されるような場合である。
【0038】前記マイクロステップ数を8で割った余り
が0以外の場合で、相合わせの必要がある場合は、相合
わせを行う(S14)。相合わせの方法は、前記マイク
ロステップ数を8で割った余りの分だけ、今回のモータ
駆動の回転方向と逆、つまり戻しの方向に駆動させるこ
とである。これは、モータ本体と用紙搬送ローラとの間
にギアが配置されているため、相合わせのための微少な
マイクロステップ程度の回転子の回転であれば、ギア同
士のいわゆるバックラッシュに吸収され、用紙搬送ロー
ラには相合わせ分のモータの駆動が伝達されないためで
ある。
【0039】したがって、このような方法により、モー
タ停止後に、何ら問題なくモータの回転子を正相位置に
位置させることが可能となる。また、付随的に、モータ
停止中の励磁電流を低めに設定することによって、モー
タ停止時の音を、さらに軽減することが可能となる。
【0040】図5は、本実施の形態においてモータ駆動
開始時に実行される処理のフローチャートである。
【0041】モータ駆動開始時において、まず、モータ
が前回相合わせを行ったかを判断する(S1)。実行し
ていないならマイクロステップ数の調整は行わない。実
行しているなら、以下の処理により、前回と今回のモー
タ回転方向に基づいて、今回の駆動マイクロステップ数
の調整を行う。
【0042】前回のモータ駆動の回転方向が順方向(S
22,「順」)、かつ、今回の回転方向が順方向(S2
3,「順」)であれば、前回相合わせで駆動した付加的
なマイクロステップ数(ΔN)を、今回駆動する予定の
マイクロステップ数Fに加算する(S24)。この様子
を図6(a)に示す。加算を行うのは、正相位置への相
合わせによる実際の停止位置P2が、今回のモータ駆動
の回転方向(順方向)と反対の方向(逆方向)へずれて
いるからである。図中、「今回マイクロステップ数」と
は、相合わせ後の停止位置ではなく前回のモータ駆動後
の停止位置P1からの、今回の駆動指示された(駆動予
定の)マイクロステップ数である。
【0043】今回の回転方向が逆方向なら、前回相合わ
せで駆動したマイクロステップ数ΔNを、今回駆動する
予定のマイクロステップ数Bから減算する(S25)。
この様子を図6(b)に示す。
【0044】同様に、前回のモータ駆動時の回転方向が
逆方向(S22,「逆」)、かつ、今回の回転方向が順
方向(S26,「順」)であれば、前回相合わせで駆動
したマイクロステップ数ΔNと8の差である(8−Δ
N)を、今回駆動する予定のマイクロステップ数Fから
減算する(S27)。この様子を図6(c)に示す。
【0045】今回の回転方向が逆方向ならば、前回相合
わせで駆動したマイクロステップ数ΔNと8の差である
(8−ΔN)を、今回駆動する予定のマイクロステップ
数Bから加算する(S28)。この様子を図6(d)に
示す。
【0046】このような調整を行うことによって、現
在、実際にモータが停止している位置から、今回指示さ
れた停止位置への駆動を行うことができる。
【0047】以上説明した実施形態では、マイクロステ
ップ駆動により回転子が、一旦、中間相位置に停止した
後、「相合わせ」により回転子を正相位置に合わせるよ
うにした。しかし、モータ駆動前に、指示された駆動マ
イクロステップ数に基づいてその駆動により回転子が中
間相位置に停止するか否かは予測できる。したがって、
その予測に基づいて、正相位置とのずれ量ΔNを予め算
出し、これにより指示された駆動マイクロステップ数自
体を補正するようにしてもよい。
【0048】また、上記の実施形態は、基本的に、相合
わせ時のモータ本体の駆動が動作の対象に伝達されな
い、すなわち、ギア等を介して間接的に伝達されること
を前提としている。ただし、モータの回転子が動作の対
象に直結し、相合わせ時の駆動が動作対象に伝達される
場合においても、モータ駆動停止時の位置の精度が要求
されない用途または特定の停止位置については、本実施
の形態の方法を採用することが可能である。また、相合
わせの方向も、戻しの方向だけではなく、停止位置と正
相位置との距離等によって(例えば近い方に合わせるよ
うに)、送り方向と戻り方向を、適宜選択するようにし
てもよい。
【0049】さらに、上記実施の形態ではマイクロステ
ップ駆動を2W1−2相励磁として扱っているが、励磁
方法の種類はマイクロステップ駆動であれば、本発明を
適用することは可能である。また、2相以外のステッピ
ングモータにも同様に本発明を適用できる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、マイクロステップ駆動
を行うステッピングモータの停止時に発せられる音を効
果的に低減することができる。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】ステッピングモータの外観図(a)と、そのA
方向から見た正面図(b)である。
【図2】本発明が適用されるステッピングモータとこれ
の制御に関する構成要素からなる制御装置のブロック図
である。
【図3】マイクロステップ駆動されるステッピングモー
タの回転に伴う位置の変化を模式的に示す説明図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態においてモータ停止時に実
行される処理のフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態においてモータ駆動開始時
に実行される処理のフローチャートである。
【図6】モータ駆動開始時の駆動マイクロステップ数の
調整を4つの場合(a)(b)(c)(d)に分けて説
明するための図である。
【符号の説明】
1…ステッピングモータ、2…固定子、3…回転子、4
…筺体、11…CPU、12…ROM、13…RAM、
14…D/A変換器、16…モータドライバ、18…電
源。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステッピングモータをマイクロステップ駆
    動する際のステッピングモータの制御方法であって、 モータの回転子を正相位置に合わせた後、マイクロステ
    ップ駆動を行い、 モータが停止する度に回転子の停止位置と正相位置との
    ずれ量分のマイクロステップ数を検出し、 この検出結果に応じて、回転子が正相位置で停止するよ
    うな付加的なマイクロステップ数分だけマイクロステッ
    プ駆動を追加し、 次のマイクロステップ駆動時には、指示されたマイクロ
    ステップ数に前記付加的なマイクロステップ数分を反映
    させてマイクロステップ駆動を行うことを特徴とするス
    テッピングモータの制御方法。
  2. 【請求項2】前記付加的なマイクロステップ数分のマイ
    クロステップ駆動では、回転子をその停止前の回転方向
    と逆方向に回転させる請求項1記載のステッピングモー
    タの制御方法。
  3. 【請求項3】ステッピングモータをマイクロステップ駆
    動する際のステッピングモータの制御方法であって、 a)モータの回転子を正相位置に合わせ、その後、 b)マイクロステップ駆動に先だって、その指示された
    駆動マイクロステップ数に応じて回転子の停止位置と正
    相位置とのずれ量分のマイクロステップ数を予測し、 c)この予測されたずれ量分のマイクロステップ数に応
    じて、前記駆動マイクロステップ数を、回転子が正相位
    置で停止するような付加的なマイクロステップ数分だけ
    補正し、 d)この補正された駆動マイクロステップ数によるマイ
    クロステップ駆動を行い、 e)次のマイクロステップ駆動時には、指示された駆動
    マイクロステップ数に前記付加的なマイクロステップ数
    分を反映させた後、ステップb)へ戻って次のマイクロ
    ステップ駆動を行うことを特徴とするステッピングモー
    タの制御方法。
  4. 【請求項4】前記モータの回転子を正相位置に合わせる
    際に、ステッピングモータの1相励磁を行うことを特徴
    とする請求項1または3記載のステッピングモータの制
    御方法。
  5. 【請求項5】ステッピングモータをマイクロステップ駆
    動する際のステッピングモータの制御装置であって、 モータの回転子を正相位置に合わせる初期化手段と、 この初期化手段によりモータの回転子を正相位置に合わ
    せた後、回転子の位置と正相位置とのずれ量分のマイク
    ロステップ数を管理する手段と、 モータが停止したとき、その時点の回転子の停止位置と
    正相位置とのずれ量分のマイクロステップ数に応じて、
    回転子が正相位置で停止するような付加的なマイクロス
    テップ数分だけマイクロステップ駆動を行うとともに、
    次のマイクロステップ駆動時には、指示された駆動マイ
    クロステップ数に前記付加的なマイクロステップ数分を
    反映させてマイクロステップ駆動を行う制御手段とを備
    えたステッピングモータの制御装置。
  6. 【請求項6】前記制御手段は、前記付加的なマイクロス
    テップ数分のマイクロステップ駆動として、回転子をそ
    の停止前の回転方向と逆方向に回転させる請求項5記載
    のステッピングモータの制御装置。
  7. 【請求項7】ステッピングモータをマイクロステップ駆
    動する際のステッピングモータの制御装置であって、 モータの回転子を正相位置に合わせる初期化手段と、 個々のマイクロステップ駆動時に、その指示された駆動
    マイクロステップ数に応じて回転子の位置と正相位置と
    のずれ量分のマイクロステップ数を予測する手段と、 この予測されたずれ量分のマイクロステップ数に応じ
    て、前記駆動マイクロステップ数を、回転子が正相位置
    で停止するような付加的なマイクロステップ数分だけ補
    正する手段と、 次のマイクロステップ駆動時に、指示された駆動マイク
    ロステップ数に前記付加的なマイクロステップ数分を反
    映させる手段と、 を備えたステッピングモータの制御装置。
  8. 【請求項8】前記初期化手段は、一時的にステッピング
    モータの1相励磁を行うことを特徴とする請求項5また
    は7記載のステッピングモータの制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011010784A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Taiyo Elec Co Ltd 回胴式遊技機
JP2015146671A (ja) * 2014-02-03 2015-08-13 株式会社沖データ 印刷装置及び用紙搬送用ステッピングモータの制御方法

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