JP2000188209A - 導電性粉末の表面埋込み層を電極とした抵抗素子 - Google Patents

導電性粉末の表面埋込み層を電極とした抵抗素子

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JP2000188209A
JP2000188209A JP10365522A JP36552298A JP2000188209A JP 2000188209 A JP2000188209 A JP 2000188209A JP 10365522 A JP10365522 A JP 10365522A JP 36552298 A JP36552298 A JP 36552298A JP 2000188209 A JP2000188209 A JP 2000188209A
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powder
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conductive
resistance
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Shinobu Anpo
忍 安保
Mitsugi Kawarai
貢 川原井
Mitsumune Kataoka
光宗 片岡
Okikuni Takahata
興邦 高畑
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Tokin Corp
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Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体媒質中に導電性粉末が分散されてなる
電気抵抗素子において、表面電極として、剥離がおきに
くく、接触抵抗が小さく、形成容易な電極を実現する。 【解決手段】 誘電体媒質中に導電性粉末が分散されて
なり電気抵抗を有する素子本体の表面の異なる表面領域
に、電極用として導電性粉末が埋込まれてなる表面電極
層を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体媒質中に導
電性粉末が分散されてなり電気抵抗を有する素子本体上
に、外部回路に接続するための電極を備えた抵抗素子に
関し、特に、その電極構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】前述した型の抵抗素子の典型的なものと
しては、ある特定の温度(スイッチング温度とする)領
域に達したときに急激に抵抗が上昇する正温度特性いわ
ゆるPTC(Positive Tcmperatur
e Cocfficient)特性を有するPTC素子
がある。この様なPTC素子は、他の電気装置を過電流
から守る過電流保護素子として利用されており、電子機
器やリチウム2次電池等に使用されている。
【0003】この様なPTC素子は、例えば、特開昭5
6−161463(特公平4−28744号)、特開昭
60−196901(特公平5−9921)、或いは特
開昭62−98601(特許第2788968号)に開
示されているように、有機ポリマー(例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等)に導電性粉末(例えば、カー
ボンブラック、グラファイト等)を混練し得られる導電
性ポリマーを素子本体とするものである。
【0004】ところで、このようなPTC素子では、外
部回路との接続のためにその導電性ポリマー素子本体の
表面に電極を形成している。すなわち、何らかの電極を
形成しないと、接触抵抗が大きく、外部とのオーミック
な接触が得られない。そのため一般には、図3に示すよ
うに、ニッケルなどの金属箔や金属板を導電性素子本体
の表面に融着することによって電極を形成することが行
われている。
【0005】図3を参照して、ポリマー11部分の内部
に導電性粉末12を分散させた導電性ポリマー素子本体
の表裏面にニッケル(Ni)箔13が融着されている。
【0006】しかしながら、この様に金属箔を導電性ポ
リマーからなる素子本体の表面上に融着させる方法で
は、金属箔と導電性ポリマーとの電気的接触が不十分で
あり、また密着性が非常に弱いため、剥離が起こりやす
いとの欠点があった。
【0007】これを解決するために、前記の特開昭60
−196901(特公平5−9921)では、金属箔の
表面を粗面化処理することが提案されている。
【0008】図2を参照して、ポリマー11部分の内部
に導電性粉末12を分散させた導電性ポリマー素子本体
の表裏面に、この表裏面に接触する面を粗面化したニッ
ケル(Ni)箔14を接合して電極を構成している。
【0009】また、前記の特開昭62−98601(特
許第2788968号)には、金属箔電極を電着により
形成することが開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、粗面化
処理を施した企属箔は、それ自体の製造コストが高く、
安価に大量生産するには不適当であるという問題があ
る。また、そのような処理を施しても、なお、PTC組
成物との接触抵抗の低減は十分とはなっていない、と言
う問題があった。
【0011】また導電性ポリマーからなる素子本体の表
面上に直接メッキ処理などの金属コーティングをして電
極を形成する方法では電極と導電性粉末との電気的接触
が小さいため、PTC素子の抵抗が大きくなってしまう
という問題がある。
【0012】そこで本発明の目的はPTC素子におい
て、剥離がおきにくい電極を有し、安価でかつ低抵抗で
あるPTC素子を提供することにある。
【0013】本発明は、一般的には、誘電体媒質中に導
電性粉末が分散されてなり電気抵抗を有する素子本体の
表面に、剥離がおきにくく、接触抵抗が小さく、かつ形
成容易な電極を有する抵抗素子とその製造方法を提供す
ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、誘電体
媒質中に導電性粉末が分散されてなり電気抵抗を有する
素子本体の表面の異なる表面領域に電極用として導電性
粉末が埋込まれてなる表面電極層を備え、該表面電極層
中の導電性粉末濃度をV1、前記素子本体の前記表面電
極層以外の部分の導電性粉末濃度をV2としたとき、V
1≧V2であり、前記表面電極層の各々において、その
中の前記導電性粉末の少なくとも一部が素子表面上に部
分的に露出して電極表面を形成していることを特徴とす
る抵抗素子が得られる。
【0015】本発明の一態様によれば、抵抗素子は、前
記素子本体が前記誘電体媒質としての有機ポリマー中に
導電性粉末を分散した正の抵抗温度特性を有する導電性
ポリマーであり、過電流保護素子として用いられる。
【0016】本発明において、前記誘電体媒質中に分散
された導電性粉末及び前記電極用として埋込まれた導電
性粉末とは、異種の材料からなっても良いし、同種の材
料からなっても良い。
【0017】本発明における導電性ポリマーにおいて
は、有機ポリマーは、高密度ポリエチレン或いは熱硬化
型のエポキシ樹脂を用いることができる。
【0018】また、本発明における導電性ポリマーにお
いては、導電性粉末は、カーボンブラック粉末、TiC
粉末、銀粉末、ニッケル粉末、タングステン粉末、又は
グラファイト粉末を用いることができ、一方、前記電極
用として埋込まれた導電性粉末は、Ni粉末或いはTi
C粉末を用いることができる。
【0019】また、本発明によれば、前記抵抗素子の製
造方法として、誘電体媒質中に導電性粉末を分散させて
電気抵抗を有する素子本体を準備し、別に、結着材を溶
かした有機溶媒中に導電性粉末を分散させた導電性ペー
ストを準備し、前記素子本体の表面の異なる予め定めら
れた表面領域上に、前記導電性ペーストを塗布・乾燥す
ることによって、電極形成用の導電性粉末層を形成し、
該予め定められた表面領域上の導電性粉末層の上から加
圧し、該導電性粉末層中の導電性粉末を前記素子本体中
に埋込み、該予め定められた表面領域に埋込まれた導電
性粉末層からなる電極層を形成することを特徴とする方
法が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施の形態とし
て、導電性ポリマーを用いたPTC素子について説明す
る。
【0021】図1を参照して、図示のPTC素子は、誘
電体媒質としての有機ポリマー11中に導電性粉末12
が分散されてなり電気抵抗を有する素子本体の表面の異
なる表面領域に、更に電極用として導電性粉末15が埋
込まれてなる表面電極層を備えている。表面電極層を形
成する、すなわち素子の表面近傍の導電性粉末15の濃
度をV1、前記素子本体の前記表面電極層以外の部分。
すなわち素子内部のの導電性粉末12の濃度をV2とし
たとき、V1≧V2である。この表面電極層の各々にお
いて、その中の前記導電性粉末15の少なくとも一部が
素子表面上に部分的に露出して電極表面を形成してい
る。
【0022】このような表面電極層を有するPTC素子
の製造は、誘電体媒質である有機ポリマー中に導電性粉
末を分散させて電気抵抗を有する素子本体を準備し、別
に、結着材を溶かした有機溶媒中に導電性粉末を分散さ
せた導電性ペーストを準備し、前記素子本体の表面の異
なる予め定められた表面領域上に、前記導電性ペースト
を塗布・乾燥することによって、電極形成用の導電性粉
末層を形成し、該予め定められた表面領域上の導電性粉
末層の上から加圧し、該導電性粉末層中の導電性粉末を
前記素子本体中に埋込み、該予め定められた表面領域に
埋込まれた導電性粉末層からなる電極層を形成すること
によって行われる。
【0023】尚、導電性ポリマーを構成する有機ポリマ
ーとしては、この種PTC素子において公知の材料が用
いられるが、好ましくは、高密度ポリエチレン、或い
は、熱硬化型エポキシ樹脂が挙げられる。
【0024】また、有機ポリマー内に分散される導電性
粉末(PTCフィラー)としては、公知のカーボンブラ
ックや、グラファイトの他に、ニッケル粉末、タングス
テン粉末、銀粉末などが用いられる。
【0025】また、電極用として有機ポリマー内に埋込
まれる導電性粉末(電極用粉末)としては、導電性の粉
末であれば何でも良いが、ニッケル或いはTiCが挙げ
られる。
【0026】以下本発明の実施例について説明する。
【0027】[実施例1]有機ポリマー成分として軟化
点128 ℃の高密度ポリエチレン(HDPE) に、導電性粉末
(PTCフィラー)として粒径1〜5のμmのTiC粉
末を体積比率でHDPE:TiC=60:40(すなわ
ち、PTCフィラー体積分率は40/100=0.4)
となるように170℃で加熱ロール機で混練し、高分子
PTC組成物(導電性ポリマー)を得た。
【0028】次に得られた組成物に有機過酸化物架橋剤
を1.5wt%、140℃の温度で10分間混練した。
得られたPTC組成物を150℃、3分のプレス成型を
し、架橋と共にシート状に成形した。
【0029】別に、電極形成用導電性粉末(電極用粉
末)としてニッケル粉末(Ni)を、ポリビニルブチラール
(PVB)を溶かした溶剤中に分散して、導電性ペース
トをNi:PVB=75:25になるように作製した。
【0030】前記の成形したシートの表裏面上に、表1
に示す通り塗布厚を変えて前記ペーストを塗布し、室温
で24時間乾燥処理を行い、ニッケル粉末層を形成し
た。
【0031】乾燥処理後シートを200℃、5分の熱プ
レスによりPTC組成物表面にニッケル粉末を埋め込ん
で電極を形成した。
【0032】電極を形成したシートを1cm四方の角片
を切り出しPTC素子を得た。
【0033】電極用粉末であるニッケル粉末の体積比率
(すなわち表面電極層中の導電性粉末の体積の該導電性
粉末を除く体積に対する比率、これを電極用粉末分率と
して表に示す)を、素子の断面観察から求めた。
【0034】[実施例2]有機ポリマー成分として軟化
点128 ℃の高密度ポリエチレン(HDPE) に、導電性フィ
ラーとして粒径1〜5μmのTiC粉末を体積比率でH
DPB:TiC=80:20となるように170℃で加
熱ロール機で混練し、高分子PTC組成物を得た。
【0035】次に得られた組成物に有機過酸化物架橋剤
を1.5wt%、140℃の温度で10分問混練した。
得られたPTC組成物を150℃、3分のプレス成型を
し、架橋と共にシート成形した。
【0036】別に、電極用粉末としてのニッケル粉末
(Ni)を、結着材としてのポリビニルブチラール(P
VB)を溶かした溶剤に分散して導電性ペーストをN
i:PVB=75:25になるように作製した。
【0037】上で得られたシートの両面上に、この導電
性ペーストを塗布し、室温で24時間乾燥処理を行っ
た。乾燥処理後シートを200℃、5分の熱プレスによ
りPTC組成物表面上にニッケル粉末を埋め込んで電極
を形成した。電極を形成したシートを1cm四方の角片
を切り出しPTC素子を得た。
【0038】[実施例3]有機ポリマー成分として軟化
点128 ℃の高密度ポリエチレン(HDPE)に、導電性粉末と
して粒径1〜5μmのTiC粉末を体積比率でHDP
E:TiC=50:50となるように170℃で加熱ロ
ール機で混練し、高分子PTC組成物を得た。
【0039】次に得られた組成物に有機過酸化物架橋剤
を1.5wt%、140℃の温度で10分間混練した。
得られたPTC組成物を150℃、3分のプレス成型を
し、架橋と共にシート成形した。
【0040】別に、電極形成用導電粉末としてのニッケ
ル粉末(Ni)を、とポリビニルブチラール(PVB)
を溶かした溶剤に分散して導電性ペーストをNi:PV
B=75:25になるように作製した。
【0041】上で得られたシートの両面上に、この導電
ペーストを塗布し、室温で24時問乾燥処理を行った。
乾燥処理後シートを200℃、5分の熱プレスによりP
TC組成物表面上にニッケル粉末を埋め込んで電極を形
成した。電極を形成したシートを1cm四方の角片を切
り出しPTC素子を得た。
【0042】[実施例4]有機ポリマー成分として軟化
点128 ℃の高密度ポリエチレン(HDPE)に、導電性
粉末として粒径1〜5μmのTiC粉末を体積比率でH
DPE:TiC=60:40となるように170℃で加
熱ロール機で混練し、高分子PTC組成物を得た。
【0043】次に得られた組成物に有機過酸化物架橋剤
を1.5wt%、140℃の温度で10分問混練した。
得られたPTC組成物を150℃、3分のプレス成型を
し、架橋と共にシート成形した。
【0044】一方、電極形成用導電粉末としてTiC粉
末を、結着材としてのポリビニルブチラール(PVB)
を溶かした溶剤に分散して、導電性ペーストをNi:P
VB=75:25になるように作製した。
【0045】上で得られたシートの両面上に、この導電
性ペーストを塗布し、室温で24時間乾燥処理を行っ
た。乾燥処理後シートを200℃、5分の熱プレスによ
りPTC組成物表面上にニッケル粉末を埋め込んで電極
を形成した。電極を形成したシートを1cm四方の角片
を切り出しPTC素子を得た。
【0046】[実施例5]有機ポリマー成分として熱硬
化型のエポキシ樹脂に、導電性粉末として粒径1〜5μ
mのTiC粉末を体積比率でエポキシ樹脂:TiC=6
0:40となるようにロール機で混練し、高分子PTC
組成物を得た。
【0047】得られたPTC組成物を常温で、3分のプ
レス成型をし、シート成形した。
【0048】別に、電極形成用導電粉末としてのニッル
粉末(Ni)を、ポリビニルブチラール(PVB)を溶
かした溶剤に分散して、導電性ペーストをNi:PVB
=75:25になるように作製した。
【0049】上で得られたシートの両面上に、この導電
性ペーストを塗布し、室温で24時間乾燥処理を行っ
た。感想処理後シートを200℃、5分の熱プレスによ
り樹枝の架橋と共にPTC組成物表面上にニッケル粉末
を埋め込んで電極を形成した。電極を形成したシートを
lcm四方の角片を切り出しPTC素子を得た。
【0050】[比較例1]実施例1と同様にして、導電
性ポリマーからなるシート(PTCシート)を得た。
【0051】このシートを、片面が粗面化されたNi箔
2枚で挟み、200 ℃、5分の熱プレスでNi箔とPTC
シートと融着・接合させた。その後、1cm四方の角片
を切り出し図2のPTC素子を得た。
【0052】[比較例2]電極として、粗面か処理をし
ていないNi箔を用いたことを除いて比較例1と同様に
作製し、図3のPTC素子を得た。
【0053】上で得られた、各実施例及び比較例のPT
C素子の抵抗及び表面抵抗を、デジタルボルトメーター
により4端子法で測定した。
【0054】電極の密着性の評価を、セロテープによる
引き剥がしの試験により行った。剥がれがまったく無い
ものを○、電極の剥がれが生じた物を×と判定した。
【0055】各実施例及び比較例におけるPTC素子の
抵抗及び密着性試験の結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】実施例1及び実施例2、実施例3では、電
極用導電性粉末の分率がPTC組成物の導電性フィラー
の分率と同等またはそれ以上の時、PTC組成物との良
好な電気的接触が得られることが分かる。
【0058】実施例4では、電極用導電性粉末がPTC
組成物中の導電性フィラーと同種の場合にも同様の効果
が得られることを示している。
【0059】実施例5では、PTC組成物のポリマーが
熱硬化型のポリマーでも同様の効果が得られることを示
している。
【0060】比較例1では、粗面化したNi箔を電極に
用いた場合には、剥離強度は良好であるが、素子抵抗は
本発明の実施例のものに比べて、大きくなっていること
が分かる。
【0061】比較例2では、粗面化していないNi箔を
電極に用いた場合には、剥離強度が低く、素子抵抗も極
めて高いことが分かる。
【0062】図4に,実施例1及び比較例1の温度一抵
抗特性を示す。素子を130℃まで昇温したときの比抵
抗(130℃時抵抗/25 ℃時抵抗) は103 倍以上であり、
実施例1のPTC素子が比較例1と同様保護素子として
充分使用可能な比抵抗をもつことが確認された。
【0063】尚、PTC組成物に分散される導電性粉末
(PTCフィラー)としてTiCを用い、電極用粉末と
してNi粉末及びTiC粉末を用いた場合について例示
したが、他の上述したPTCフィラー及び電極用粉末を
用いても同様の傾向の特性が得られた。
【0064】また、本発明の実施例をPTC組成物につ
いてのみ述べたが、一般的に、誘電体媒質中に導電性粉
末が分散されてなり電気抵抗を有する素子本体の表面の
異なる表面領域に電極を備える抵抗素子に適用できるこ
とは、いうまでもない。
【0065】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明によれば、
誘電体媒質中に導電性粉末が分散されてなり電気抵抗を
有する素子本体の表面近傍の導電性粉末濃度を素子内部
の導電性粉末濃度より大きし、表面上に部分的に粉末を
露出させ電極を形成することで、従来の片面が粗面化さ
れた金属箔電極の素子と同等以上の低抵抗及び高比抵抗
特性を持ち、さらに低コストな抵抗素子、特に、PTC
素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例の素子の断面図。
【図2】比較例1の素子の断面図。
【図3】比較例2の素子の断面図。
【図4】実施施例1及び比較例1の温度一抵抗特性。
【符号の説明】
11 ポリマー部(誘電体媒質) 12 素子内部導電粉末(表面電極層以外の導電性
粉末) 13 粗面化処理なしNi箔 14 片面粗面化Ni箔 15 表面近傍導電粉末(表面電極層導電性粉末)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 光宗 宮城県仙台市太白区郡山6丁目7番1号 株式会社トーキン内 (72)発明者 高畑 興邦 宮城県仙台市太白区郡山6丁目7番1号 株式会社トーキン内 Fターム(参考) 5E028 AA10 BA21 BB09 JC01 JC02 JC03 JC07 JC11 5E032 BA22 BB09 CC05 CC14 5E034 AA07 AB01 AC10 DA02 DA10 DC03 DC05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体媒質中に導電性粉末が分散されて
    なり電気抵抗を有する素子本体の表面の異なる表面領域
    に電極用として導電性粉末が埋込まれてなる表面電極層
    を備え、該表面電極層中の導電性粉末濃度をV1、前記
    素子本体の前記表面電極層以外の部分の導電性粉末濃度
    をV2としたとき、V1≧V2であり、前記表面電極層
    の各々において、その中の前記導電性粉末の少なくとも
    一部が素子表面上に部分的に露出して電極表面を形成し
    ていることを特徴とする抵抗素子。
  2. 【請求項2】 請求項1の抵抗素子において、前記誘電
    体媒質中に分散された導電性粉末及び前記電極用として
    埋込まれた導電性粉末とは、異種の材料からなることを
    特徴とする抵抗素子。
  3. 【請求項3】 請求項1の抵抗素子において、前記誘電
    体媒質中に分散された導電性粉末及び前記電極用として
    埋込まれた導電性粉末とは、同種の材料からなることを
    特徴とする抵抗素子。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の抵抗素子において、前記素子本体が前記誘電体媒質と
    しての有機ポリマー中に導電性粉末を分散した正の抵抗
    温度特性を有する導電性ポリマーであることを特徴とす
    る抵抗素子。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の抵抗素子において、前記
    有機ポリマーが、高密度ポリエチレン及び熱硬化型のエ
    ポキシ樹脂の一方であることを特徴とする抵抗素子。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の抵抗素子において、前記
    抵抗素子に分散された導電性粉末は、カーボンブラック
    粉末、TiC粉末、銀粉末、ニッケル粉末、タングステ
    ン粉末、グラファイト粉末のうちの一種であり、前記電
    極用として埋込まれた導電性粉末は、Ni粉末及びTi
    C粉末の一方であることを特徴とする抵抗素子。
  7. 【請求項7】 請求項4の抵抗素子からなり、他の電気
    装置に接続し該電気装置に過電流が流れることを阻止す
    るために用いる過電流保護素子。
  8. 【請求項8】 誘電体媒質中に導電性粉末を分散させて
    電気抵抗を有する素子本体を準備し、 別に、結着材を溶かした有機溶媒中に導電性粉末を分散
    させた導電性ペーストを準備し、 前記素子本体の表面の異なる予め定められた表面領域上
    に、前記導電性ペーストを塗布・乾燥することによっ
    て、電極形成用の導電性粉末層を形成し、 該予め定められた表面領域上の導電性粉末層の上から加
    圧し、該導電性粉末層中の導電性粉末を前記素子本体中
    に埋込み、該予め定められた表面領域に埋込まれた導電
    性粉末層からなる電極層を形成することを特徴とする請
    求項1に記載の抵抗素子を製造する方法。
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