JP2000188015A - 耐熱性直流用高圧リ―ド線 - Google Patents
耐熱性直流用高圧リ―ド線Info
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Abstract
の耐熱性直流用高圧リード線を提供する。 【構成】 導体1上の絶縁被覆2がポリオレフィン樹脂
組成物で形成され、ポリオレフィン樹脂組成物は、ポリ
オレフィン樹脂100重量部に対し、表面処理を施してい
ない金属水酸化物を100重量部以上200重量部以下、ハロ
ゲン系難燃剤を5重量部以上50重量部以下を混合すると
きに下記一般式で示される有機ケイ素化合物を1重量部
以上10重量部以下の割合で添加混合した樹脂組成物。絶
縁被覆は、電離放射線によって照射され、UL(Under
Writers Laboratories)規格の垂直難燃性(VW−1)を
有し、温度定格125℃以上の特性を具える。 【化1】
Description
のUL規格を満たす特性を具えた、例えばテレビジョ
ン、電磁調理器、複写機、コンピュータ等の電子機器内
配線に使用される耐熱性直流用高圧リード線に関するも
のである。
ンピュータ機器等の電子機器内配線に使用する絶縁電線
は、火災に対する安全性が重要であり、国内では電気用
品取締法、米国ではUL規格、カナダではCSA規格等
の認定を受けた難燃化絶縁電線が使用される。さらに、
これら電子機器内配線の高圧部分に使用される難燃化絶
縁電線は、10〜40kVの直流高電圧を取扱うため、耐電圧
に対する安全性も重要である。
に、従来は、電気性能の良いポリエチレンを内層とし、
その上に被覆した高難燃性組成物の外層よりなる2層構
造として機能分担させた電線が使用されている。例え
ば、導体上に融点が105℃以上のポリエチレンを被覆
し、電線全体としての難燃性を得るために、外層にエチ
レン、酢酸ビニル、塩化ビニルを主たる繰返し単位とす
る重合体からなる難燃性樹脂組成物を被覆した電線が知
られている(特公昭52-41786号公報参照)。又、難燃性
の外被としては、塩素化ポリエチレン−塩化ビニルグラ
フト共重合体(特公昭54-15058号公報参照)、クロロス
ルホン化ポリエチレン−塩化ビニルグラフト共重合体
(特開昭49-42755号公報参照)等も知られている。この
ような絶縁電線は、ポリエチレンの持つ優れた電気絶縁
性、耐トラッキング性を活かしながら、ポリエチレンの
欠点である易燃性を外周上に設けた難燃性樹脂組成物に
よって補うことにより電線全体としての難燃性を確保し
たものである。
チレンのようなそれ自身が難燃性の樹脂を主たる成分と
する樹脂組成物を導体に被覆した絶縁電線も高圧電線と
して使用されている。さらに、ポリエチレンに難燃剤を
添加しポリエチレン自体を難燃化する方法も知られてい
る。
きている。機器の小型化が進み、かつ機能は多機能が要
求されるため、狭いところに多数の部品がセットされる
等により、配線量も増加し、配線材料にはより以上の安
全性が求められ、高耐熱性が求められてきている。こう
した要求にポリオレフィン以外の高耐熱性樹脂を用いて
対応することも考えられる。一般に150℃以上の耐熱温
度が要求される用途に使用される高圧電線には、導体上
にシリコーン系樹脂の加硫体を被覆した絶縁電線が使用
されている。又、四フッ化エチレン、六フッ化プロピレ
ン等のフッ素系樹脂を絶縁体とした直流用高圧電線も知
られている。
86号公報・特公昭54-15058号公報・特開昭49-42755号公
報に示す絶縁電線は、塩化ビニルやハロゲンを含む単量
体を繰返し単位として含有する重合体を主体とする難燃
性樹脂組成物を被覆した電線であるため、電線全体の耐
熱温度は105℃定格が上限であり、それ以上の高温の耐
熱化の要求には応えることが出来ない欠点がある。ま
た、単層構造の樹脂組成物を導体に被覆した絶縁電線も
耐熱性は105℃定格が上限であり、高耐熱化の要求には
応えることができないものである。更に、難燃剤を添加
したポリエチレン自体を難燃化する方法も一般に耐熱性
や耐電圧特性が低下するという問題があり、高圧リード
線としては良いものが得られなかった。
た絶縁電線は柔軟性、電気特性に優れる半面、シリコー
ン系樹脂の加硫体が本来引裂け易い性格があるために、
端末加工や配線の引回し時に被覆層に傷がはいったり、
著しい場合には被覆層にクラックが入るといった加工上
の問題が発生することがよくある。これらの問題を解決
する手段としては、シリコーン絶縁電線にガラス編組チ
ューブや樹脂製チューブを被せてシリコーン系樹脂を保
護する方法が一般に知られている。しかし、一般にシリ
コーン絶縁電線は価格が高いという問題がある。また、
電線自体の価格に加え、保護チューブを被覆するための
加工コストも必要となり、又保護チューブを被せること
によって、全体の外径が増大するといった実装上の問題
も派生する。他方、フッ素系樹脂を絶縁体とした電線は
150℃以上の耐熱性を有する優れた電線であるが、価格
がシリコーン系絶縁電線よりもさらに高く、特殊な用途
を除き実用的でない。
る125℃定格の直流用高圧リード線を提供することを目
的とする。
を解決するため、ポリオレフィン樹脂組成物について鋭
意検討を重ね、導体上の絶縁被覆がポリオレフィン樹脂
組成物で形成されており、UL規格の垂直難燃性(VW−
1)を有し、温度定格125℃以上の特性を具えた直流用
高圧リード線を得た。
し、温度定格125℃以上の特性を満たすポリオレフィン
樹脂組成物の具体例として、以下が挙げられる。ポリオ
レフィン樹脂100重量部に対し、表面処理を施していな
い金属水酸化物を100重量部以上200重量部以下、ハロゲ
ン系難燃剤を5重量部以上50重量部以下を混合するとき
に下記一般式で示される有機ケイ素化合物を1重量部以
上10重量部以下の割合で添加混合したポリオレフィン樹
脂組成物。
上に被覆し、この被覆を電離放射線により照射した直流
用高圧リード線である。
ンの他、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンメチル
アクリレート共重合体、エチレンエチルアクリレート共
重合体、エチレンメチルメタクリレート共重合体、エチ
レン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共
重合体、エチレンプロピレンゴム等のエチレンαオレフ
ィン共重合体が挙げられる。特にエチレン酢酸ビニル共
重合体、エチレンメチルアクリレート共重合体、エチレ
ンエチルアクリレート共重合体が柔軟性と樹脂組成物と
した場合の押出性の観点から好ましく使用できる。
ペンタシクロデカン等の塩素系難燃剤や、臭素化ジフェ
ニルエーテル誘導体、臭素化ビスフェノール誘導体、臭
素化エポキシ樹脂誘導体、臭素化フタルイミド誘導体等
の臭素系の難燃剤や、臭素化フォスフェート等の含リン
系の臭素系難燃剤、トリクロロエチルホスフェート等を
例示できる。また、これらに三酸化アンチモン、硼酸塩
類、モリブデン酸化物等の難燃助剤を併用して難燃効果
を高めることも可能である。ハロゲン系難燃剤は、特に
絶縁被覆厚が1.0mmを越える直流用高圧電線の垂直燃焼
性(VW−1)の観点から5〜50重量部の範囲に設定する
のが好ましく、5重量部未満では難燃性が不足し、50重
量部を越えると耐熱老化性に悪影響を与える。
ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等を例示で
き、この中でも押出加工性の観点から粒子径がおよそ
0.1〜3μmの範囲にある水酸化マグネシウムが好まし
く、脂肪酸塩やシランカップリング類等で表面処理して
いないものが、高圧カットスルー特性と初期破断抗張力
の観点から好ましい。金属酸化物の添加量は、高圧カッ
トスルー特性の観点から100〜200重量部の範囲に設定す
るのが好ましく、100重量部以下では高圧カットスルー
特性が不足し、200重量部を越えると押出性に悪影響を
与える。
物としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラ
ン、γ−メタクリロキシエチルトリメトキシシラン等が
例示できる。この有機ケイ素化合物は、表面処理剤とし
て用い、ポリオレフィンとハロゲン系難燃剤及び金属水
酸化物を熱溶融混練する際に添加して混練するのが好ま
しい。有機ケイ素化合物の添加量は、金属水酸化物の添
加量が100〜200重量部の範囲では1〜10重量部の範囲が
高圧カットスルー特性と初期破断抗張力のバランスの観
点から好ましく、1重量部未満では高圧カットスルー特
性が不足すると共に、初期破断抗張力もポリオレフィン
絶縁電線のUL規格値である1.06kg/mm2を合否の目安
とすればこの値を下回り、10重量部を越えると難燃性に
悪影響を与える。
要に応じて適宣添加できる。例えば、タルク、クレー、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛等の無機
充填剤、三酸化アンチモン等の難燃助剤、ペンタエリス
リチルテトラキス[3−(3,5−ジーt−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]・ステアリル
チオジプロピオネートなどの酸化防止剤、ステアリン酸
亜鉛などの滑剤、着色剤、又架橋を促進するためにトリ
メチロールプロパントリメタクリレート等の多官能性モ
ノマー類等が挙げられる。
サーや加圧ニーダー、オープンロールミキサー、単軸あ
るいは二軸混合機等の既知の混合装置で行なえる。ま
た、導体上への樹脂組成物の被覆は、既存の溶融押出機
で行なうことが可能であり、導体上に単層もしくは同種
の材料を多層に被覆してもよい。
かじめ有機過酸化物を添加しておき、成形後に加圧蒸気
で加熱する方法を用いれば熱加硫が可能であるが、直流
用高圧電線とした場合の高圧カットスルー特性と被覆層
の抗張力、伸び等の機械的物性のバランスの観点からは
電離放射線の照射による架橋が好ましい。電離放射線に
は、α線、電子線(β線)、γ線、X線、紫外線等が挙
げられ、透過厚みや照射線量と照射所要時間等工業的利
用の観点から、特に電子線が好ましい。
圧カットスルー試験において、試験温度125℃の条件で
合格することであり、かつ耐熱老化性も125℃の規格を
満足することである。耐熱老化性とは、ポリオレフィン
絶縁電線の場合、UL規格の125℃定格では158℃7日熱
老化試験後の試料の破断抗張力の残率が70%以上、伸び
残率が65%以上で、かつ、136℃60日熱老化試験後の試
料の破断抗張力の残率が70%以上、伸び残率が65%以上
であることが定められている。また、UL規格の150℃
定格では、180℃7日熱老化試験後の試料の破断抗張力
の残率が70%以上、伸び残率が65%以上で、かつ、158
℃60日熱老化試験後の試料の破断抗張力の残率が70%以
上、伸び残率が65%以上であることが定められている。
的に説明する。本発明耐熱性直流用高圧リード線は、導
体上の絶縁被覆をポリオレフィン樹脂組成物で電離放射
線によって照射されて形成されたものである。上記ポリ
オレフィン樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂100重量
部に対し、表面処理を施していない金属水酸化物を100
重量部以上200重量部以下、ハロゲン系難燃剤を5重量
部以上50重量部以下を混合するときに上記一般式で示さ
れる有機ケイ素化合物を1重量部以上10重量部以下の割
合で添加混合したものを使用する。ここで、図1(イ)
及び(ロ)はいずれも本発明の直流用高圧電線の具体例
における横断面図で、1は導体、2及び3は前記樹脂組
成物による被覆層を示す。被覆層2及び3は同一組成物
であっても、上記樹脂組成物の範囲で異種のものであっ
てもよい。
物により、電子機器の高圧電線の評価方法として知られ
ているUL規格のSubject758に記載の評価方法の中で技
術的に困難とみられる(1)高圧カットスルー試験・(2)難
燃性試験に合格できることを以下の試験例より見出した
ものである。
高圧カットスルー試験の説明図である。図面に示すよう
に、定格温度に設定した槽内で2本の平行に配置した1
/32″径のドリルロッド11を介して電線13の両端に1ポ
ンドの荷重10をかけ、直流電源12より定格電圧の1.5倍
の電圧を印加した場合に7時間以内に絶縁破壊をおこし
てはならない試験である。図3は、前記のUL規格によ
る難燃試験の説明図である。図面に示すように、周囲空
気の動きを防止するために設けたチャンバー14内に垂直
に立てた電線18に下部よりガスバーナー15で炎を当てた
時60秒以内に消火し、下部の脱脂綿17が燃焼物の落下に
よって燃えてはならず、又上部のクラフト紙16が炎によ
って燃えたり、焦げたりしてはならない試験である。
示した樹脂組成物を130℃に加熱したオープンロールミ
キサーを使用して、ポリオレフィン樹脂、フィラー類、
有機ケイ素化合物、酸化防止剤等を同時に添加して混練
後、ペレット化し、このペレットを溶融押出機で外径0.
8mmφの軟銅導体上に押出被覆し、外径2.27mmφ及び4.2
3mmφの絶縁電線を形成した後、加速電圧2MVの電子線
を照射して試験試料とした。
他に、ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、三酸化ア
ンチモンを10重量部、ペンタエリスリチルテトラキス
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]を3重量部、ジステアリルチオ
ジプロピオネート1重量部、ステアリン酸亜鉛0.5重量
部を共通に配合した。なお、三酸化アンチモンは難燃助
剤、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ
ーt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]・ジステアリルチオジプロピオネートは酸化防止
剤、ステアリン酸亜鉛は滑剤である。
5℃のギアオーブン内で電線試料の両端に1ポンドの荷
重をかけ、2.27mmφの試料には15kVの直流、4.23mmφの
試料には60kVの直流を印加してn=3で試験して絶縁破
壊時間を測定し、3点とも8時間以上保持しているもの
を合格とした。
して、158℃のギアオーブン内で7日間熱老化した試料
と、136℃60日間熱老化した試料の破断抗張力と伸びの
残率を評価した。ここで、残率(%)=(熱老化試料の
値/初期値)×100であり、破断抗張力残率70%以上、
伸び残率65%以上を合否の目安とした。燃焼試験はVW−
1に従い、n=5で実施した。
験、熱老化試験、燃焼試験などの特性は次のようであ
る。実施例1〜7はポリオレフィン樹脂100重量部に対
し、表面処理を施していない水酸化マグネシウムが100
〜200重量部の範囲にあり、ハロゲン系難燃剤が10〜50
重量部の範囲にあり、且つ、一般式の有機ケイ素化合物
が1〜10重量部にある樹脂組成物を導体上に押出被覆
し、電子線照射により架橋したものであり、高圧カット
スルー試験に合格し、燃焼試験も2.27φ,4.23φともに
合格している。初期破断抗張力も1.1〜1.3kg/mm2の範
囲にあり、UL規格で要求される1.06kg/mm2以上を満
足し、158℃7日および136℃60日の熱老化試験にも合格
していることがわかる。また、これらの試料は絶縁被覆
のヤング率が、およそ3〜6kg/mm 2であり、柔軟性に
も優れた材料であることがわかる。
グネシウム200重量部、ハロゲン系難燃剤が20重量部、
一般式の有機ケイ素化合物5重量部であり、電子線照射
による架橋を行なっていない試料である。試料では、高
圧カットスルー試験に不合格となり、初期破断抗張力も
UL規格値の1.06kg/mm2を下回る。また、燃焼試験結
果も2.27φ,4.23φともに不合格である。
添加しない樹脂組成物を絶縁被覆に使用したものであ
り、高圧カットスルー試験に合格しない。
した水酸化マグネシウムを使用したものであり、燃焼試
験には合格するが、初期破断抗張力が小さく、高圧カッ
トスルー試験にも合格せず、熱老化試験後の伸び残率の
低下が著しい。
した水酸化マグネシウムを使用したものであり、燃焼試
験には合格するが、初期破断抗張力が小さく、高圧カッ
トスルー試験にも合格せず、熱老化試験後の伸び残率の
低下が著しい。
ルトリメトキシシランで表面処理した水酸化マグネシウ
ムを使用したものであり、燃焼試験には合格するが、初
期破断抗張力が1.06kg/mm2を下回り、高圧カットスル
ー試験にも合格せず、熱老化試験後の伸び残率が65%を
下回っている。
代りにビニルトリエトキシシランを使用したものである
が、高圧カットスルー試験に合格せず、初期破断抗張力
も1.06kg/mm2を満たさない。
塑性樹脂の架橋促進剤としてよく用いられる多官能性モ
ノマーであるトリメチロールプロパントリメタクリレー
トを添加して電子線照射時の架橋の促進を行なったもの
であるが、高圧カットスルー試験には合格せず、4.23φ
の試料の燃焼試験で不合格になる。
グネシウムが80重量部の試料であり、高圧カットスルー
試験で合格しない。
量部の試料であり高圧カットスルー試験には合格する
が、押出外観がやや不良であり、初期伸びが100%を下
回り、実用上問題がある。
い試料であり、高圧カットスルー試験には合格する。ま
た、VW−1試験において、2.27φの試料では合格する
が、4.23φの試料では不合格となる。
せずにリン系難燃剤であるトリブチルフォスフェートや
ポリリン酸アンモニウムを使用したものであるが、比較
例10と比べ却って難燃特性を悪化させており、高圧カッ
トスルー特性にも悪影響を与えていることがわかる。
ミルパーオキシドをポリオレフィン樹脂100重量部に対
して2重量部を添加した樹脂組成物を導体上に押出被覆
後、加圧水蒸気で熱加硫を行なった試料である。高圧カ
ットスルー特性を満足する比較例14は、初期伸びが100
%を下回る問題があり、比較例13の試料は初期伸び特性
は問題ないが高圧カットスルー特性と耐熱老化特性に問
題があり、特性のバランスが取れない問題がある。
どのポリオレフィン樹脂100重量部に対し、表面処理を
施していない水酸化マグネシウムを100重量部以上200重
量部以下、ハロゲン系難燃剤を5重量部以上50重量部以
下、及び、一般式で示される有機ケイ素化合物を1重量
部以上10重量部以下の割合で添加して混合してなる樹脂
組成物を作製し、これを導体上に被覆し、電離放射線を
照射することにより、言い換えると、樹脂組成物の製造
方法において、一般式で示される有機ケイ素化合物をポ
リオレフィン樹脂と、表面処理を施していない水酸化マ
グネシウム、ハロゲン系難燃剤等のフィラー類を熱溶融
混練する際に添加して混練した組成物を使用し、電子線
等の電離放射線を照射することによりはじめて、高圧カ
ットスルー特性、難燃性(VW−1)に合格し、125℃グ
レード以上の耐熱老化性を有し、しかも柔軟性にも優れ
る直流用高圧リード線が得られる。
圧電線によれば、125℃定格の直流用高圧電線が安価な
材料で効率よく製造でき、直流用高圧電線の分野におけ
る耐熱化の要求に呼応し得るものであり、利用価値は極
めて大きいものがある。
圧電線の具体例の横断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 導体上の絶縁被覆がポリオレフィン樹脂
組成物で形成され、 前記ポリオレフィン樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂
100重量部に対し、 表面処理を施していない金属水酸化物を100重量部以上2
00重量部以下、 ハロゲン系難燃剤を5重量部以上50重量部以下、 を混合するときに下記一般式で示される有機ケイ素化合
物を1重量部以上10重量部以下の割合で添加混合した樹
脂組成物であって、 前記絶縁被覆は、電離放射線によって照射され、 前記絶縁被覆は、UL(Under Writers Laboratries)
規格の垂直難燃性(VW−1)を有し、温度定格125℃以
上の特性を具えている、ことを特徴とする耐熱性直流用
高圧リード線。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000020857A JP3344483B2 (ja) | 1991-04-26 | 2000-01-28 | 耐熱性直流用高圧リード線 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12537691 | 1991-04-26 | ||
JP3-125376 | 1991-04-26 | ||
JP2000020857A JP3344483B2 (ja) | 1991-04-26 | 2000-01-28 | 耐熱性直流用高圧リード線 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04059285A Division JP3092294B2 (ja) | 1991-04-26 | 1992-02-12 | 耐熱性直流用高圧リード線 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000188015A true JP2000188015A (ja) | 2000-07-04 |
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Family
ID=26461829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000020857A Expired - Lifetime JP3344483B2 (ja) | 1991-04-26 | 2000-01-28 | 耐熱性直流用高圧リード線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3344483B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008501846A (ja) * | 2004-06-15 | 2008-01-24 | エルジー ケーブル リミテッド | 耐熱変形及び耐カットスルー樹脂組成物及び、これを利用した絶縁材料と電線 |
CN102543274A (zh) * | 2010-12-20 | 2012-07-04 | 住友电气工业株式会社 | 绝缘电缆及其制造方法 |
WO2021200742A1 (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-07 | 古河電気工業株式会社 | 配線材及びその製造方法 |
-
2000
- 2000-01-28 JP JP2000020857A patent/JP3344483B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012146645A (ja) * | 2010-12-20 | 2012-08-02 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 絶縁ケーブル及びその製造方法 |
WO2021200742A1 (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-07 | 古河電気工業株式会社 | 配線材及びその製造方法 |
JP2021163561A (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-11 | 古河電気工業株式会社 | 配線材及びその製造方法 |
JP7247140B2 (ja) | 2020-03-31 | 2023-03-28 | 古河電気工業株式会社 | 配線材及びその製造方法 |
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---|---|
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