JP2000187351A - トナーおよび画像形成方法 - Google Patents

トナーおよび画像形成方法

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JP2000187351A
JP2000187351A JP36764198A JP36764198A JP2000187351A JP 2000187351 A JP2000187351 A JP 2000187351A JP 36764198 A JP36764198 A JP 36764198A JP 36764198 A JP36764198 A JP 36764198A JP 2000187351 A JP2000187351 A JP 2000187351A
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Japan
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particles
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dioxide particles
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JP36764198A
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English (en)
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Takeshi Omura
大村  健
Tomomi Oshiba
知美 大柴
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形成画像に画像ボケを発生を抑制するととも
に、外部添加剤が着色粒子中に埋没されにくく、高い流
動性、高い転写性および所期の帯電性を長期にわたり維
持することができるトナーおよび画像形成方法の提供。 【解決手段】 本発明のトナーは、結着樹脂と着色剤と
を含有する着色粒子に、二酸化チタン粒子を外部添加し
てなり、前記二酸化チタン粒子は、針状または棒状の単
位粒子の束状物が複数結合されてなり、当該二酸化チタ
ン粒子の長さが0.2〜1.5μm、太さが0.05〜
0.2μmであり、当該二酸化チタン粒子の表面が疎水
化処理されていることを特徴とする。本発明の画像形成
方法は、本発明のトナーを含有してなる現像剤により現
像する工程を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトナーおよび画像形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法による画像形成プロセスの一
例においては、感光体上に、帯電、露光により静電荷像
が形成され、この静電荷像はトナーを含む現像剤によっ
て現像されてトナー像が形成され、次いでこのトナー像
が転写紙に転写され、定着されて可視画像が形成され
る。一方、転写紙に転写されずに感光体上に残留したト
ナーは、感光体の表面に圧接配置されたクリーニング部
材によりクリーニングされる。しかして、このような画
像形成プロセスに用いられるトナーにおいては、高い流
動性、高い転写性および所期の帯電性を維持することが
必要である。ここに、トナーの流動性を向上させる技術
としては、トナー成分である着色粒子に、シリカ微粒子
等の外部添加剤を添加することが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
画像形成プロセスにおいては、転写紙に由来する紙粉な
どが感光体の表面に付着し、この付着物を核として水分
が吸着されることにより、感光体の表面に形成される電
位がリークし、得られる画像がぼやけて、その判読がで
きなくなる現象(以下、「画像ボケ」という。)が発生
することがある。
【0004】画像ボケの発生を抑制する手段として、感
光体の表面における付着物をトナー成分である外部添加
剤により研磨・除去することが考えられる。しかしなが
ら、硬度が高いアモルファスシリコン感光体の表面への
付着物を外部添加剤によって十分に除去することは困難
である。また、硬度が低い有機感光体の表面には、外部
添加剤による研磨傷が発生しやすくなる。さらに、上記
の画像形成プロセスにおいて二成分現像剤を用いた場合
には、当該二成分現像剤を構成するキャリアの表面にト
ナースペントが生じやすくなる。
【0005】一方、上記の画像形成プロセスにおいて、
シリカ微粒子などの外部添加剤を含有したトナーにおい
ては、現像器内で攪拌混合される際に、機械的なストレ
スを受けてシリカ微粒子が着色粒子中に埋没することに
より、トナーの流動性が経時的に低下するとともに帯電
性が不安定になることがある。
【0006】また、外部添加剤が球形微粒子からなる場
合には、着色粒子の表面を当該球形微粒子が回転しなが
ら移動するので、感光体表面と着色粒子とが接触し、そ
の結果、十分に高い転写性を得ることができない。特
に、基材表面の一部にシールが貼りつけられることによ
り段差が形成された転写シート、折り曲げあとのある転
写シート、ミシン目のある転写シートなどは、転写ぬけ
が発生しやすい、という問題がある。
【0007】本発明は以上のような事情に基づいてなさ
れたものであって、その第1の目的は、形成画像におけ
る画像ボケの発生を抑制することができるトナーを提供
することにある。本発明の第2の目的は、外部添加剤が
着色粒子中に埋没されにくく、高い流動性、高い転写性
および所期の帯電性を長期にわたり維持することができ
るトナーを提供することにある。本発明の第3の目的
は、長期にわたり良好な画質の画像を得ることができる
画像形成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のトナーは、結着
樹脂と着色剤とを含有する着色粒子に、二酸化チタン粒
子を外部添加してなり、前記二酸化チタン粒子は、針状
または棒状の単位粒子の束状物が複数結合されてなり、
当該二酸化チタン粒子の長さが0.2〜1.5μm、太
さが0.05〜0.2μmであり、当該二酸化チタン粒
子の表面が疎水化処理されていることを特徴とする。
【0009】本発明のトナーにおいては、単位粒子の束
状物が放射状に結合された二酸化チタン粒子を外部添加
してなることが好ましい。
【0010】本発明のトナーにおいては、二酸化チタン
粒子の疎水化度が25〜90%であることが好ましい。
【0011】本発明の画像形成方法は、有機感光体上に
形成された静電荷像を、本発明のトナーを含有してなる
現像剤により現像する工程を含むことを特徴とする。
【0012】本発明の画像形成方法は、アモルファスシ
リコン感光体上に形成された静電荷像を、本発明のトナ
ーを含有してなる現像剤により現像する工程を含むこと
を特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 <トナー>本発明のトナーは、着色粒子に二酸化チタン
粒子を外部添加して構成される。この着色粒子は結着樹
脂と着色剤とを含有してなり、必要に応じて内部添加剤
が含有されてもよい。
【0014】(1)結着樹脂:本発明のトナーを得るた
めに用いる結着樹脂(トナーの必須成分)としては、特
に限定されるものではなく、従来公知の種々の樹脂、例
えばスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン/アク
リル系樹脂、ポリエステル樹脂等を使用することができ
る。
【0015】(2)着色剤:本発明のトナーを得るため
に用いる着色剤(トナーの必須成分)としては、特に限
定されるものではなく、従来公知の種々の材料、例えば
カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を使用するこ
とができる。
【0016】ここに、着色剤として使用されるカーボン
ブラックとしては、例えばチャネルブラック、ファーネ
スブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、
ランプブラック等が挙げられる。
【0017】磁性体としては、鉄、ニッケル、コバルト
等の強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライ
ト、マグネタイト等の強磁性金属の化合物、強磁性金属
を含まないが熱処理することにより強磁性を示す合金、
例えばマンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−錫
等のホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、二酸化クロ
ム等が挙げられる。
【0018】染料としては、C.I.ソルベントレッド
1、同49、同52、同58、同63、同111、同1
22、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同7
7、同79、同81、同82、同93、同98、同10
3、同104、同112、同162、C.I.ソルベン
トブルー25、同36、同60、同70、同93、同9
5等を用いることができ、またこれらの混合物を用いる
こともできる。顔料としては、C.I.ピグメントレッ
ド5、同48:1、同53:1、同57:1、同12
2、同139、同144、同149、同166、同17
7、同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ
31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同1
7、同93、同94、同138、C.I.ピグメントグ
リーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60
等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を組
み合わせて使用することができる。
【0019】好ましい着色剤の具体例としては、カーボ
ンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコ
イルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、
デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブ
ルークロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグ
リーンオクサレート、ローズベンガル等を挙げることが
できる。
【0020】(3)内部添加剤:本発明のトナーを得る
ために用いる内部添加剤(トナーの任意成分)として
は、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属錯体、カリックス
アレン系化合物などの負帯電性荷電制御剤;ニグロシン
染料、4級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタ
ン化合物などの正帯電性荷電制御剤;低分子量ポリオレ
フィン、カルナウバワックス、エステル系ワックスなど
の定着性改良剤;磁性トナーを得る場合に使用される磁
性体粒子などを挙げることができる。ここに、磁性体粒
子としては平均一次粒子径が0.1〜2.0μmのフェ
ライト、マグネタイトなどの粒子を例示することがで
き、磁性体粒子の添加量は着色粒子中の5〜50重量%
とされる。また、内部添加剤として離型剤も用いること
ができ、例えば低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリ
エチレン、エチレン−プロピレン共重合体などのオレフ
ィン類、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワ
ックス、ライスワックス、モンタン系ワックス、サゾー
ルワックス、パラフィンワックス、アミドワックスなど
の従来より使用されているものが挙げられる。これら離
型剤の添加量は、トナー中の1〜5重量%であることが
好ましい。
【0021】(4)二酸化チタン粒子:着色粒子に外部
添加される二酸化チタン粒子(トナーの必須成分)は、
針状または棒状の単位粒子の束状物が複数結合されて構
成される特定形状の二酸化チタン粒子である。ここに、
複数の束状物は放射状に結合されていることが好まし
く、このような状態で束状物が結合されてなる二酸化チ
タン粒子は、樹枝やヒトデのような形状(顕微鏡観察に
よる外観形状)を有するものとなる(特開平7−138
021号公報、特開平7−165423号公報、特開平
7−330338号公報参照)。そして、このような特
定形状の二酸化チタン粒子を含有する本発明のトナーに
よれば、感光体の表面に形成される付着物を確実に研磨
・除去することができるので、得られる画像において画
像ボケの発生を抑制することができる。特に、本発明の
トナーによれば、硬度が低い有機感光体の表面に研磨傷
を発生させずに研磨することができ、また硬度が高いア
モルファスシリコン感光体の表面への付着物を確実に研
磨・除去することができる。また、本発明のトナーによ
れば、特定形状の二酸化チタン粒子が、球形微粒子のよ
うに着色粒子の表面を回転しながら移動することがない
ので、感光体表面と着色粒子とが接触することがない。
その結果、段差が形成された転写シート、折り曲げあと
のある転写シート、ミシン目のある転写シートなどの転
写ぬけが発生しやすい転写シートにおいても、良好な画
像が得られる。また、当該トナーを二成分現像剤として
画像形成プロセスに用いる場合には、キャリアの表面に
形成されるトナースペントを研磨・除去することができ
る。
【0022】特定形状の二酸化チタン粒子は、その長さ
が0.2〜1.5μmとされ、その太さが0.05〜
0.2μmとされる。ここに、特定形状の二酸化チタン
粒子についての「長さ」とは、特定形状の二酸化チタン
粒子の最長部分をいい、「太さ」とは当該最長部分を構
成する束状物のうち、短軸方向の径が最大となる値をい
う。これらは、走査型顕微鏡により5万倍に拡大した写
真を用いて測定することができる。二酸化チタン粒子の
長さが0.2μm未満である場合には、感光体表面に対
しての研磨効果が不充分となる。一方、二酸化チタン粒
子の長さが1.5μmを超える場合には、硬度の低い感
光体表面に研磨傷を発生させる原因となり、また、着色
粒子の表面に当該二酸化チタン粒子が固着できなくな
り、十分に高い転写性が得られなくなる。また長さが
0.2μm以上になると、転写性が急激に向上する。二
酸化チタン粒子の太さが0.05μm未満であると、現
像器内での攪拌により、当該二酸化チタン粒子の特定の
形状が破壊され、本発明の効果が発現しなくなる。一
方、二酸化チタン粒子の太さが0.2μmを超えると、
二酸化チタン粒子が着色粒子の表面から離脱しやすくな
り、帯電ユニット、転写ユニットを汚染する。また、二
酸化チタン粒子が着色粒子の表面に固着されないため、
転写性への効果が現れない。
【0023】さらに、本発明のトナーを構成する二酸化
チタン粒子の表面は疎水化処理が施されている。ここ
に、表面処理剤としては、例えば各種のチタンカップリ
ング剤、シランカップリング剤等のいわゆるカップリン
グ剤、またはシリコーンオイルを挙げることができる。
ここに、「チタンカップリング剤」としては、テトラブ
チルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロ
ピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルト
リデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオ
クチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネ
ート等を使用することができる。また、「シランカップ
リング剤」としては、γ−(2−アミノエチル)アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N
−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メ
チルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、
イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキ
シシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメ
トキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシ
シラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン等を使
用することができる。さらに、「シリコーンオイル」と
しては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシ
リコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル等を使用
することができる。
【0024】(5)疎水化度:本発明のトナーを構成す
る二酸化チタン粒子の疎水化度は25〜90%であるこ
とが好ましい。ここに、「疎水化度」は下記式により示
される。
【0025】
【数1】 式: 疎水化度(%)={a/(a+50)}×100
【0026】上記式中、aは、下記(i)〜(ii)によ
り求められる値である。 (i)250mlのビーカー中に蒸留水50mlを入れ
た後、0.2gに秤量された二酸化チタン粒子を添加す
る。 (ii)この系をゆっくり攪拌しながら、前記蒸留水中に
先端が浸漬されているビュレットからメタノールを滴下
し、当該二酸化チタン粒子が完全に濡れるまでに滴下し
たメタノールの量をa(ml)とする。
【0027】二酸化チタン粒子の疎水化度が25%未満
である場合には、当該二酸化チタン粒子自体に水分が吸
着され、画像ボケの発生を抑制することが困難となる。
また、疎水化度が90%を超える二酸化チタン粒子は、
帯電過多となり、連続印字における濃度低下の原因とな
る。
【0028】(6)外部添加剤:本発明のトナーを構成
する外部添加剤(トナーの任意成分)としては、上記の
特定形状の二酸化チタン粒子の他に、従来公知の無機微
粒子および有機微粒子を使用することができるが、当該
着色粒子に流動性を付与する観点から無機微粒子を使用
することが好ましい。
【0029】かかる無機微粒子を構成する化合物として
は、各種の無機酸化物、窒化物、ホウ化物等を挙げるこ
とができ、その具体例としては、シリカ、アルミナ、チ
タニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アル
ミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシ
ウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アン
チモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸
化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭
化チタン、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等が挙
げられる。外部添加剤として使用される無機微粒子の数
平均一次粒子径(透過型電子顕微鏡観察によって観察
し、画像解析により測定される数平均一次粒子径)は1
0〜500nmであることが好ましい。
【0030】これらの無機微粒子の表面は、シリコーン
オイル、脂肪酸、脂肪酸金属塩等によって疎水化処理さ
れていることが好ましい。「シリコーンオイル」として
は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
ーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル等を使用する
ことができる。また、「脂肪酸」としては、ウンデシル
酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ドデシル酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、
ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン
酸、リノール酸、アラキドン酸等の長鎖脂肪酸を使用す
ることができる。また、「脂肪酸金属塩」としては、上
記の長鎖脂肪酸と、金属(例えば亜鉛、鉄、マグネシウ
ム、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、リチウ
ム)との塩を使用することができ、これらのうち、ステ
アリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸カルシウムが好ましい。
【0031】(7)特定形状の二酸化チタン粒子の製造
方法:本発明のトナーを構成する二酸化チタン粒子は、
以下のようにして製造することができる。 (i)含水酸化チタンの水性懸濁液にアルカリを添加し
た後、90〜100℃の温度で加熱処理し、必要に応じ
て生成系のpHを調整して中性にする。ここに、含水酸
化チタンとしては、例えば硫酸チタニル溶液または四塩
化チタン溶液の加水分解または中和加水分解によって得
られるものが挙げられる。具体的には、四塩化チタン水
溶液を室温で保持しながら水酸化ナトリウム水溶液で中
和してコロイド状の非晶質水酸化チタンを析出させ、当
該非晶質水酸化チタンを加熱熟成して得られるルチル型
の微小チタニアゾルを使用することができる。また、ア
ルカリとしては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムな
どが挙げられるが、なかでも水酸化ナトリウムを用いる
のが好ましい。 (ii)当該生成系の固液分離処理を行って、分離された
固形分を水洗処理する。 (iii)水洗処理した固形分を水中に再懸濁させて懸濁液
を調製し、当該懸濁液中の固形分である酸化チタン1モ
ルに対して塩酸1〜4モルの割合になるようにしなが
ら、当該懸濁液に塩酸を添加、混合して反応させる。 (iv)得られた懸濁液を85〜100℃、好ましくは9
0〜100℃の温度で1時間以上加熱、熟成して得られ
る水性懸濁液を濾過、洗浄、乾燥した後、400〜70
0℃に焼成して、特定形状の二酸化チタン粒子の粉末を
得る。
【0032】(8)トナーの製造方法:本発明のトナー
は、粉砕法、重合法のいずれにおいても製造することが
でき、なかでも粉砕法により製造することが好ましい。
粉砕法においては、トナー原料を溶融混練、粉砕、分級
して着色粒子を調製した後、長さが0.2〜1.5μ
m、太さが0.05〜0.2μmであり、表面が疎水化
処理された特定形状の二酸化チタン粒子を外部添加する
ことにより、本発明のトナーを得ることができる。前記
二酸化チタン粒子を外部添加する際に用いられる装置と
しては、例えばヘンシェルミキサー、OMダイザー、タ
ービュラーミキサー、レディゲミキサー、V型混合器な
どを挙げることができる。
【0033】上記二酸化チタン粒子の着色粒子に対する
添加量は、通常0.1〜3.0重量%、好ましくは0.
2〜2.0重量%である。二酸化チタン粒子の添加量が
過小である場合には、当該二酸化チタン粒子を含有する
トナーを画像形成プロセスに用いるときに、感光体の表
面およびキャリアの表面を十分に研磨することができな
いと共に、転写性が十分に高いものとならない。また、
二酸化チタン粒子の添加量が過大である場合には、感光
体の表面に対しての研磨力も大きくなり、その結果、感
光体の表面を傷つけやすくなる。
【0034】本発明のトナーを構成する着色粒子の粒子
径としては、コールターカウンターTA−IIまたはコー
ルターマルチサイザーにより測定される体積平均粒径が
2〜10μmであることが好ましく、更に好ましくは
3.0〜9.0μmとされる。着色粒子の粒子径は、製
造条件によって制御することができる。
【0035】以上説明したように、本発明のトナーは、
着色粒子に特定形状の二酸化チタン粒子を外部添加して
なり、当該二酸化チタン粒子の長さが0.2〜1.5μ
m、太さが0.05〜0.2μmであり、当該二酸化チ
タン粒子の表面が疎水化処理されていることにより、感
光体の表面に形成される付着物を確実に研磨・除去する
ことができるので、得られる画像において、感光体表面
における水分吸着に起因する画像ボケの発生を抑制する
ことができる。また、本発明のトナーによれば、段差が
形成された転写シート、折り曲げあとのある転写シー
ト、ミシン目のある転写シートなどに対しても転写ぬけ
を発生させることはない。特に、本発明のトナーは、硬
度が高いアモルファスシリコン感光体の表面における付
着物を確実に研磨・除去することができ、また硬度が低
い有機感光体の表面に対して研磨傷を発生させずに研磨
することができる。さらに、本発明のトナーを二成分現
像剤として画像形成プロセスに用いた場合には、キャリ
アの表面に形成されるトナースペントを研磨・除去する
ことができる。
【0036】また、本発明のトナーによれば、二酸化チ
タン粒子が、画像形成プロセスにおいて、着色粒子中に
埋没されにくいので、流動性および転写性を高く維持す
ることができると共に、所期の帯電性を安定的に維持す
ることができる。さらに、本発明のトナーを構成する二
酸化チタン粒子は、着色粒子から離脱されにくいので、
画像形成プロセスにおいて感光体を汚染することがな
い。
【0037】<現像剤>本発明のトナーは、 磁性体
を含有する磁性トナーとして単独で使用すること、
磁性体を含有しない非磁性トナーとして単独で使用する
こと、 キャリアと混合して二成分現像剤として使用
することの何れであってもよいが、上記の使用態様が
好ましい。
【0038】本発明のトナーに混合されるキャリアとし
ては、 鉄、フェライト等の磁性材料粒子のみで構成
されるキャリア、 芯材粒子の表面が樹脂により被覆
されてなる樹脂被覆キャリアの何れであってもよいが、
耐久性等の観点から上記の樹脂被覆キャリアを使用す
ることが好ましい。キャリアの粒子径としては、体積平
均粒径で10〜100μm、好ましくは20〜80μm
である。キャリアが有する磁化特性としては、飽和磁化
で30〜80emu/gであることが好ましい。
【0039】樹脂被覆キャリアを構成する芯材粒子とし
ては、鉄粉、マグネタイト、各種フェライト等を挙げる
ことができ、これらのうち、マグネタイトおよびフェラ
イトが好ましい。ここに、フェライトとしては、銅、亜
鉛、ニッケル、マンガン等の重金属を含有するフェライ
ト、アルカリ金属(例えばLi、Na)および/または
アルカリ土類金属(例えばMg、Ca、Sr、Ba)を
含有する軽金属フェライトを使用することが好ましく、
当該軽金属フェライトを使用することが特に好ましい。
軽金属フェライトは、下記式(1)または式(2)で表
される組成を有するものである。
【0040】
【化1】式(1):(M2 O)x (Fe2 3 1-x 式(2):(MO)x (Fe2 3 1-x
【0041】上記式(1)〜(2)中、Mはアルカリ金
属またはアルカリ土類金属を示す。また、M2 Oおよび
/またはFe2 3 の一部をアルカリ土類金属酸化物で
置換したものであってもよい。また、xとしては30モ
ル%以下、好ましくは18モル%以下であり、さらに置
換されるアルカリ土類金属および/またはアルカリ金属
酸化物は1〜15モル%が好ましく、更に好ましくは3
〜15モル%である。この軽金属フェライトおよびマグ
ネタイトが好ましい理由としては単に近年で盛んとなっ
ており廃棄物の汚染問題のみではなく、これらに加えて
キャリア自体を軽量化することができ、トナーに対する
ストレスを軽減することができる利点を有しているから
である。
【0042】樹脂被覆キャリアを構成する樹脂としては
特に限定されるものではなく、例えばシリコーン樹脂、
スチレン−アクリル樹脂、フッ化ビニリデン系樹脂、フ
ッ化ビニリデン系以外のフッ素系樹脂を挙げることがで
きる。
【0043】ここに、「シリコーン樹脂」としては、特
に限定されないが、加熱脱水縮合反応、室温湿気硬化反
応等で硬化する縮合反応型シリコーン樹脂が好ましく用
いられる。更に、例えば下記aまたはbで示すような反
応により硬化する縮合反応型シリコーン樹脂を特に好ま
しく用いることができる。
【0044】
【化2】
【0045】上記反応式中、R1 、R2 はそれぞれアル
キル基等の置換基を表し、OXは、アルコキシ基、ケト
キシ基、アセトキシ基、アミノキシ基等の基を表す。こ
の中でも、置換基がメチル基であるものは被覆層が緻密
になり、耐久性の良好なキャリアとすることができる。
【0046】本発明で好ましく用いられるシリコーン樹
脂として、例えば「SR−2411」(トーレシリコン
社製)、「SR−2410」(トーレシリコン社製)、
「KR−255」(信越化学社製)、「KR−271」
(信越化学社製)などがある。
【0047】また、「スチレン−アクリル樹脂」として
は、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−ク
ロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニ
ルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルス
チレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルス
チレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルス
チレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルス
チレンのようなスチレンまたはスチレン誘導体と、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−
オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸
フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル
誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸
t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オ
クチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ス
テアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、
アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチル
アミノエチル等のアクリル酸エステル誘導体等との共重
合体を挙げることができる。この共重合体におけるスチ
レン(誘導体)の含有割合は、耐久性の向上を図る観点
から20〜90重量%であることが好ましい。
【0048】また、「フッ化ビニリデン系樹脂」として
は、フッ化ビニリデンと、テトラフルオロエチレン、ヘ
キサフロオロプロピレン、モノクロロトリフルオロエチ
レン、モノフルオロエチレン、トリフルオロエチレン等
と共重合成分との共重合体が好ましく、フッ化ビニリデ
ンが共重合体中に20重量%以上含有されていることが
特に好ましい。フッ化ビニリデン系樹脂を得るための共
重合体成分としては、前述の含ハロゲン系単量体以外
に、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−ク
ロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニ
ルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルス
チレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルス
チレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルス
チレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルス
チレンの様なスチレンまたはスチレン誘導体と、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−
ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソ
ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オ
クチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル
酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フ
ェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリ
ル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘
導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t
−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オク
チル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステ
アリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、ア
クリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルア
ミノエチル等のアクリル酸エステル誘導体等との共重合
体も挙げることができる。
【0049】また、「フッ化ビニリデン系以外のフッ素
系樹脂」としては、下記一般式(1)で表される化合物
から得られる樹脂等を挙げることができる。
【0050】
【化3】
【0051】芯材粒子に対して樹脂を被覆する方法とし
ては、 樹脂溶液を芯材粒子に噴霧して乾燥する方
法、 芯材粒子に被覆樹脂粒子を静電的に付着させた
後に機械的エネルギーを付与して被覆する方法、 芯
材粒子に被覆樹脂粒子を静電的に付着した後に当該樹脂
の溶融温度以上に加熱し溶融被覆する方法、 樹脂溶
液中に芯材粒子を浸漬する方法、 硬化剤を含有した
樹脂を被覆した後に加熱して硬化させる方法など種々の
方法を使用することができる。樹脂の被覆量としては、
芯材粒子の表面を均一に被覆するに足りる量であればよ
く、具体的には、芯材粒子に対して0.1〜5.0重量
%とされ、好ましくは0.5〜3.0重量%である。こ
の被覆量が過少である場合にはその効果を発揮すること
ができず、被覆量が過大である場合には、被覆樹脂が遊
離し、画像欠陥を発生することがある。
【0052】<画像形成方法>本発明のトナーは、接触
現像方法(現像剤搬送担持体上に形成された現像剤層と
感光体とが接触する方法)に適用してもよく、非接触現
像方法(前記現像剤層と感光体とが接触しない方法)に
適用してもよいが、本発明のトナーは、現像性に優れて
いることから、非接触現像方法に適用することが好まし
い。すなわち、非接触現像方法では、トナーとキャリア
との間、あるいはトナーと現像ロールとの間の物理的付
着力(ファンデルワールス力)が現像性を低下させる
が、本発明のトナーは、特定形状の二酸化チタン粒子が
スペーサとして機能することにより、ファンデルワール
ス力を低減させる効果があるため、現像性が安定する。
従って、非接触現像方法でも安定した画像を長期にわた
って形成することができる。
【0053】図1は、本発明の画像形成方法に好適に使
用できる画像形成装置の要部断面図である。同図におい
て、1は有機感光体であり、矢印方向に駆動回転され
る。2はコロナ帯電器であり、有機感光体1の表面を一
様に帯電する。3は露光手段であり、有機感光体1上に
光像を照射し静電荷像を形成する。4は現像器であり、
有機感光体1上に形成された静電荷像を現像してトナー
像を形成する。5はレジストローラであり、給紙手段
(図示省略)から搬送される転写紙Pを有機感光体1上
の静電荷像形成に同期して転写位置へ送り込む。ここ
に、画像ボケ防止の観点から好ましい転写紙(填料)と
しては、炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化マグネ
シウムの含有割合が1重量%であるアルミノけい酸塩
(カオリン)を挙げることができる。
【0054】6は転写用のコロナ放電器であり、有機感
光体1上のトナー像を転写紙Pに転写する。7は分離用
のコロナ放電器であり、転写後の転写紙Pを有機感光体
1の表面から剥離して定着装置(図示省略)に導く。8
は有機感光体1の表面に圧接する分離爪であり、有機感
光体1上に付着した転写紙Pを剥離する。9Aは帯電前
除電手段、9Bは黒枠除去露光手段である。10はクリ
ーニング装置であり、11は弾性クリーニングブレード
(以下、「ブレード」と称す。)であって、転写後の有
機感光体1上に残留しているトナーを有機感光体1から
除去する。当該ブレード11は保持部材12A,12B
に挟持され、回転軸13により揺動自在になっている。
ここに、クリーニングブレード11には従来公知のポリ
ウレタンゴムを広く用いることができる。
【0055】前記保持部材12Aは、クリーニング装置
10のハウジング100に着脱可能に肯定される固定部
材15との間に介挿されたコイルバネ14により加圧さ
れ、ブレード11を有機感光体1に圧接する。16は前
記有機感光体1の移動方向に対して前記ブレード11の
上流側に設けられ、当該ブレード11によって有機感光
体1から除去されたトナーを有機感光体1から隔離する
方向へ案内するための弾性を有するシート状の案内部材
である。17は当該案内部材16を接着固定した取付板
であり、クリーニング装置10のハウジング100のネ
ジ固定されている。18は前記案内部材16面上を滑落
したトナーを受けてトナー回収容器に搬送するスパイラ
ル状のスクリューであり、19,20は規制部材であ
る。
【0056】図2は、図1における現像器概略図であ
り、1は有機感光体、41は現像剤搬送担持体、42は
本発明のトナーを含有する二成分現像剤、43は現像剤
量規制体、44は現像領域、45は現像剤層(薄層)、
46は交番電界を形成するための電源である。
【0057】現像剤搬送担持体41は、現像スリーブ4
1Aと磁石41Bとを備えた現像器であり、現像剤搬送
担持体41の表面は、アルミニウム、酸化処理されたア
ルミニウム、ステンレスなどから構成されている。
【0058】二成分現像剤42は、磁石41Bを内部に
有する現像剤搬送担持体41上において、磁気力により
担持され、現像スリーブ41Aの移動により現像領域4
4に搬送される。現像領域44に搬送された現像剤層4
5(薄層)は、現像剤量規制体43の押圧力により、有
機感光体1と接触することがないようにその厚さが規制
されている。現像領域44における現像剤層45の厚さ
は、20〜500μmであることが好ましい。
【0059】現像剤量規制体43の押圧力としては、1
〜15gf/mmであることが好ましく、更に好ましく
は3〜10gf/mmである。この押圧力が過小である
場合には規制力が不足するために搬送が不安定になりや
すく、一方、押圧力が過大である場合には現像剤に対す
るストレスが大きくなるため、現像剤の耐久性が低下し
やすい。なお、現像剤量規制体として、ウレタンブレー
ドやリン青銅板等を採用することもできる。
【0060】一方、現像領域44の最小間隙(Dsd
は、当該現像領域44に搬送された現像剤層45の厚さ
(好ましくは20〜500μm)より大きく、例えば1
00〜1000μm程度である。交番電界を形成するた
めの電源46は、周波数1〜10kHz、電圧1〜3k
p-p の交流が好ましい。電源46には必要に応じて直
流を交流に直列に加えた構成であってもよい。直流電圧
としては300〜800Vが好ましい。なお、現像バイ
アスを付加する場合、直流成分のみを付加する方式、交
流バイアスを印加する方式のいずれであってもよい。
【0061】本発明のトナーが適用されるカラー画像形
成方法は、 有機感光体上へ単色の画像を形成しつつ
逐次画像支持体へ転写する逐次転写方法、 有機感光
体上に複数回単色画像を現像しカラー画像を形成した後
に一括して画像支持体へ転写する一括転写方法のいずれ
であってもよいが、転写時の色ずれを解消する観点から
上記の方法が好ましい。
【0062】本発明のトナーを接触現像方法に適用する
場合において、本発明のトナーを含有する現像剤層の厚
さ(現像領域における厚さ)は0.1〜8mmであるこ
とが好ましく、更に好ましくは0.4〜5mmである。
また、有機感光体と現像剤搬送担持体との間隙は0.1
5〜7mmであることが好ましく、更に好ましくは0.
2〜4mmである。
【0063】図3は図1における規制部材19の規制部
19bを有するクリーニング装置の断面図である。同図
において、実線で示すブレード11、保持部材12A,
12B及び回転軸13から成るクリーニング手段は装着
開始時の状態を示し、破線で示すクリーニング手段は有
機感光体1に圧接する正規の位置を示す。前記規制部1
9bの位置は、破線で示すブレード11のエッジ部が有
機感光体1に当接するクリーニング動作位置より僅か余
裕をもった位置に設定される。
【0064】前記クリーニング手段を把持してクリーニ
ング装置10内の所定位置に装着するときには、クリー
ニング手段は図示の実線位置から破線位置へ移動し、前
記保持部材12Aの背面側の面、すなわち有機感光体1
に対向する側とは反対側の面が、前記規制部19bに突
き当たって、有機感光体1の表面からそれ以上離間する
ことはない。このように、クリーニング手段をクリーニ
ング装置10内の所定位置に装着するとき、クリーニン
グ手段を構成する部材がハウジング100内のシール部
材21A,21Bを挟み込むことが防止される。
【0065】本発明の画像形成方法によれば、硬度が低
い有機感光体の表面を傷つけることなく、当該有機感光
体の表面に形成される付着物を研磨・除去することがで
き、その結果、得られる画像における画像ボケの発生を
抑制することができる。また、本発明のトナーによりキ
ャリアの表面を確実に研磨することができるので現像剤
の寿命を長くすることができる。また、段差が形成され
た転写シート、折り曲げあとのある転写シート、ミシン
目のある転写シートなどの転写ぬけが発生しやすい転写
シートなどに対しても転写ぬけを発生させることはな
い。なお、上記の画像形成方法では有機感光体の場合に
ついて説明したが、本発明の画像形成方法においては、
表面硬度が高いアモルファスシリコン感光体を用いるこ
ともでき、当該アモルファスシリコン感光体の表面にあ
る付着物を確実に研磨・除去することができる。
【0066】本発明の画像形成方法においては、硬度が
低い有機感光体の表面に研磨傷を発生させずに研磨し、
また硬度が高いアモルファスシリコン感光体の表面への
付着物を確実に研磨・除去することにより、得られる画
像において画像ボケの発生を抑制することができる。ま
た、段差が形成された転写シート、折り曲げあとのある
転写シート、ミシン目のある転写シートなどの転写ぬけ
が発生しやすい転写シートなどに対しても転写ぬけを発
生させることはない。また、当該画像形成方法によれ
ば、キャリアの表面がトナーにより確実に研磨されるの
で現像剤の寿命を長くすることができる。
【0067】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0068】<特定形状の二酸化チタン粒子製造例1>
四塩化チタン水溶液の加水分解により得られた含水酸化
チタンを水相中に分散させることによって、TiO2
算で100g/lの水性懸濁液を調製した。この水性懸
濁液2リットルに48%水酸化ナトリウム水溶液140
0gを攪拌しながら添加し、95℃で120分間加熱し
た後に濾過し、濾別分離された固形分の洗浄を十分に行
った。洗浄ケーキをレパルプし、TiO2 換算で100
g/lの水性懸濁液とし、この水性懸濁液1.5リット
ルを、還流器付フラスコに入れ、当該水性懸濁液を攪拌
しながら35%塩酸570gを一気に添加した後、95
℃で120分間加熱熟成して、二酸化チタン粒子を含む
水性懸濁液を得た。ここで、当該二酸化チタン粒子を顕
微鏡観察をして、複数の束状物が放射状に結合されてい
るのを確認した。その後当該二酸化チタン粒子を走査型
顕微鏡により5万倍に拡大した写真を用いて当該二酸化
チタン粒子の長さが0.32μm、太さが0.055μ
m、比表面積が80m2 /gであることを測定した。つ
いで、この水性懸濁液にオクチルトリメトキシシランカ
ップリング剤を加え反応させた後、乾燥し、疎水化度8
0%の特定形状の二酸化チタン粒子(1)を得た。
【0069】<特定形状の二酸化チタン粒子製造例2〜
5>上記の特定形状の二酸化チタン粒子製造例1の条件
を適宜変更して特定形状の二酸化チタン粒子(2)〜
(5)を調製した。
【0070】<実施例1>ポリエステル樹脂(結着樹
脂)100重量部と、カーボンブラック(着色剤)9重
量部と、ポリプロピレン(Mw:6600,Mn:30
00,Mw/Mn:2.20,融点:80℃)5重量部
と、第四アンモニウム塩化合物(荷電制御剤)1重量部
とからなるトナー原料を、レディゲミキサーにて予備混
合し、二軸混練押出機(190℃に設定)にて溶融混練
し、ハンマーミルにて粗粉砕し、ジェット式粉砕機にて
粉砕し、風力分級機により分級し、体積平均粒径8.0
μmの着色粒子を得た。得られた着色粒子100重量部
と、疎水性シリカ0.6重量部と、特定形状の二酸化チ
タン粒子(1)0.4重量部とをヘンシェルミキサーに
て外添混合、攪拌して本発明のトナー(A)を得た。
【0071】<実施例2〜5>特定形状の二酸化チタン
粒子(2)〜(5)0.4重量部を用いたこと以外は実
施例1と同様にして、本発明のトナー(B)〜(E)を
得た。
【0072】<比較例1>実施例1と同様にして得られ
た着色粒子100重量部と、疎水性シリカ0.6重量部
と、球状の二酸化チタン粒子(平均粒径0.1μm)
0.4重量部とをヘンシェルミキサーにて外添混合、攪
拌して比較用のトナー(a)を得た。
【0073】<現像剤の製造例1>体積平均粒径60μ
mのフェライト粒子にスチレンアクリル樹脂を被覆して
製造されたキャリア95重量部と、本発明のトナー
(A)5重量部とをV型混合機にて混合攪拌して、現像
剤(A−1)を製造した。
【0074】<現像剤の製造例2>また、体積平均粒径
60μmのフェライト粒子にシリコーン樹脂を被覆して
製造されたキャリア95重量部と、本発明のトナー
(A)5重量部とをV型混合機にて混合攪拌して、現像
剤(A−2)を製造した。
【0075】現像剤の製造例1と同様にして得られたキ
ャリア95重量部と、本発明のトナー(B)〜(E)5
重量部とをV型混合機にて混合攪拌して、現像剤(B−
1)〜(E−1)を製造した。また、現像剤の製造例2
と同様にして得られたキャリア95重量部と、本発明の
トナー(B)〜(E)5重量部とをV型混合機にて混合
攪拌して、現像剤(B−2)〜(E−2)を製造した。
【0076】<比較用の現像剤の製造例>体積平均粒径
60μmのフェライト粒子に、スチレンアクリル樹脂を
被覆して製造されたキャリア95重量部と、比較用のト
ナー(a)5重量部とをV型混合機にて混合攪拌して、
比較用の現像剤(a−1)を製造した。また、体積平均
粒径60μmのフェライト粒子に、シリコーン樹脂を被
覆して製造されたキャリア95重量部と、比較用のトナ
ー(a)5重量部とをV型混合機にて混合攪拌して、比
較用の現像剤(a−1)を製造した。
【0077】<実写評価> 〔有機感光体搭載系〕市販の電子写真用複写機koni
ca7060(コニカ社製)に負帯電性の積層型有機感
光体を搭載した改造機に、得られた現像剤(A−1)〜
(E−1)および比較用の現像剤(a−1)の各々を用
いて、高温高湿環境下(温度30℃,相対湿度90%)
にて実写試験を行い、下記の項目について評価した。結
果を表1に示す。
【0078】〔アモルファスシリコン感光体搭載系〕市
販の電子写真用複写機konica7060(コニカ社
製)に正帯電アモルファスシリコン感光体を搭載した改
造機に、得られた現像剤(A−2)〜(E−2)および
比較用の現像剤(a−2)の各々を用いて、高温高湿環
境下(温度30℃,相対湿度90%)にて実写試験を行
い、下記の項目について評価した。結果を表2に示す。
【0079】(1)画像ボケ 転写紙上の文字画像の10mm×10mm以上がぼや
け、判読不明となった時点での枚数を測定した。結果を
表1および表2に示す。 (2)現像剤寿命 ブローオフ法で現像剤帯電量を測定し、10μC/gま
で低下したときの枚数を測定した。結果を表1および表
2に示す。 (3)転写性 表面に厚さ0.7mmのシール紙を貼りつけたことによ
り段差が形成された64g紙に、濃度1.3の画像を形
成させ、当該紙の段差部分に形成された画像の濃度をマ
クベス濃度計で測定した。そして、形成された画像の白
地に対する相対濃度が1.0以上の場合を「○」とし、
1.0未満の場合を「×」とした。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【発明の効果】本発明のトナーによれば、形成画像にお
ける画像ボケの発生を抑制することができる。また、本
発明のトナーによれば、外部添加剤が着色粒子中に埋没
されにくく、高い流動性、高い転写性および所期の帯電
性を長期にわたり維持することができる。さらに、本発
明によれば、長期にわたり良好な画質の画像を得ること
ができる画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法に好適に使用できる画像
形成装置の要部断面図である。
【図2】図1における現像器概略図である。
【図3】規制部材の規制部を有するクリーニング装置の
断面図である。
【符号の説明】
1 有機感光体 10 クリーニング装置 11 弾性クリーニングブレード(ブレード、クリ
ーニング部材) 12A,12B 保持部材 13 回転軸 16 案内部材 17 取付板 18 スクリュー 19,20 規制部材 19b 規制部 21A,21B シール部材 100 ハウジング 41 現像剤搬送担持体 42 二成分現像剤 43 現像剤量規制体 44 現像領域 45 現像剤層 46 電源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂と着色剤とを含有する着色粒子
    に、二酸化チタン粒子を外部添加してなるトナーであっ
    て、 前記二酸化チタン粒子は、針状または棒状の単位粒子の
    束状物が複数結合されてなり、当該二酸化チタン粒子の
    長さが0.2〜1.5μm、太さが0.05〜0.2μ
    mであり、当該二酸化チタン粒子の表面が疎水化処理さ
    れていることを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 単位粒子の束状物が放射状に結合された
    二酸化チタン粒子を外部添加してなることを特徴とする
    請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 二酸化チタン粒子の疎水化度が25〜9
    0%であることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載のトナー。
  4. 【請求項4】 有機感光体上に形成された静電荷像を、
    請求項1または請求項2に記載のトナーを含有してなる
    現像剤により現像する工程を含むことを特徴とする画像
    形成方法。
  5. 【請求項5】 アモルファスシリコン感光体上に形成さ
    れた静電荷像を、請求項1または請求項2に記載のトナ
    ーを含有してなる現像剤により現像する工程を含むこと
    を特徴とする画像形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003098732A (ja) * 2001-09-20 2003-04-04 Ricoh Co Ltd 静電荷現像用トナー及び画像形成方法
CN104181783B (zh) * 2013-05-23 2016-10-12 施乐公司 调色剂组合物

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