JP2000186993A - プロ―ブの尖鋭化方法およびプロ―ブ - Google Patents

プロ―ブの尖鋭化方法およびプロ―ブ

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JP2000186993A
JP2000186993A JP11000353A JP35399A JP2000186993A JP 2000186993 A JP2000186993 A JP 2000186993A JP 11000353 A JP11000353 A JP 11000353A JP 35399 A JP35399 A JP 35399A JP 2000186993 A JP2000186993 A JP 2000186993A
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probe material
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Akira Egawa
明 江川
Hiroshi Muramatsu
宏 村松
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Seiko Instruments Inc
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q70/00General aspects of SPM probes, their manufacture or their related instrumentation, insofar as they are not specially adapted to a single SPM technique covered by group G01Q60/00
    • G01Q70/16Probe manufacture

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  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 STM、AFM、SNOM用のプローブ先端
の形状およびテーパー角を任意に形成可能なプローブの
尖鋭化方法を提供する。 【解決手段】 プローブ材料1に対するエッチング液2
とそのエッチング液2より比重が小さく混合しない非エ
ッチング液3を含む少なくとも2液層を有する容器内に
プローブ材料1の一部を浸漬し、先端を尖鋭化したプロ
ーブを製造する方法において、プローブ材料端面の高さ
方向の位置をエッチング液2と非エッチング液3の界面
付近に調節し、先端のテーパー形状を任意に形成させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル顕微鏡
(STM)、原子間力顕微鏡(AFM)、走査型近接場
光顕微鏡(SNOM)で用いられるプローブの製造方法
のうち、先端の尖鋭化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、STM、AFMで用いられている
プローブは、高分解能を得るために、先端径が小さく、
先端角が小さく、尖った形状が望まれている。一方、S
NOMでは、プローブ先端における光のスループットを
よくするために、テーパー角が大きく、また先端部分を
平坦な先端が望まれている。STMプローブの尖鋭化法
としては、界面エッチング法が用いられ、AFMプロー
ブでは、シリコン上のマスクパターンの下で、サイドエ
ッチングによって尖鋭化した先端を形成させる方法など
が用いられている。SNOMプローブとしては、光ファ
イバーの熱引き法とエッチング法が用いられている。特
に、エッチング法では、エッチング液の組成を変え、光
ファイバーのコアとクラッドのエッチング速度の差を利
用して、所定の先端形状を形成する方法や、Turne
rら(US4469554、1984)によって開示さ
れたフッ酸系水溶液の上に有機液体を展開した2液層の
界面において尖鋭化した先端を形成する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これまでの尖鋭化方法
は、いずれも基本的には、先端角の制御には大きな制約
があった。例えば、光ファイバーの熱引き法において
は、先端角を小さくする方向にはある程度の許容度はあ
るが、先端角を大きくしかつ先端径を小さくするという
ことは困難である。エッチング法においては、プローブ
材料の組成やエッチング液またはエッチングガスの組成
を変えるなど、エッチングの条件を大きく変化させるこ
となしに先端形状を変化させることは困難である。ま
た、2層エッチング法においても有機溶媒の種類を変え
ることで、若干のテーパー角の変化は可能であるが、大
きくテーパー角度を変化させたり、任意のテーパー形状
を得ることは困難である。
【0004】先端部を平坦にする場合においては、従来
の尖鋭化方法では、エッチングによる尖鋭化の後に、先
端部分を適当な大きさとなるように何らかの方法で切断
するしかなかった。この際の切断には非常に高精度な技
術が要求されるため、コストがかかり実用的とはいえな
い。このようなことから、本発明では、プローブ先端の
テーパー角を任意に形成し、先端の平坦部の大きさを任
意に形成可能なプローブの尖鋭化方法を提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】プローブ材料に対するエ
ッチング液とそのエッチング液より比重が小さく混合し
ない非エッチング液を含む少なくとも2液層を有する容
器内にプローブ材料の一部を浸漬し、プローブ材料をエ
ッチングし、先端を尖鋭化する際に、プローブ材料端面
の高さ方向の位置をエッチング液と非エッチング液の界
面付近に調節し、先端のテーパー形状を任意に形成させ
ることを特徴とするプローブの尖鋭化方法を考案した。
【0006】また、上記の尖鋭化方法を用いて作成可能
な、高機能プローブを考案した。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例について図
面を参照し説明する。図1は、本発明におけるプローブ
尖鋭化方法に使用する冶具構成を模式的に示したもので
ある。図1において、プローブ材料1は、プローブ材料
に対するエッチング液2とそのエッチング液より比重が
小さく混合しない非エッチング液3を含む少なくとも2
液層を有する容器4の内にプローブ材料の一部が浸漬さ
れており、プローブ材料の固定具5は、液面に対して垂
直に移動可能な微動素子6に固定されており、この微動
素子6は、液面に対して垂直に移動可能な粗動機構7を
介して、支持体8に固定されている。さらに、微動素子
6は、微動素子制御手段に接続され、プローブ材料1の
高さ方向の位置をエッチング中に微動することができる
ようになっている。ここで、前記プローブ材料1は円柱
形であり、その中心軸が前記エッチング液の液面に対し
て、垂直に浸漬されることが望ましい。
【0008】ここで、微動素子6は、具体的には、圧電
アクチュエーターを用いることができ、その変位の範囲
は、プローブ材料1の径が1〜1000ミクロンに対し
て、数ミクロンから、変位拡大機構を用いることで、数
100ミクロン程度まで選択することができる。微動素
子制御手段9は、電圧印加用増幅回路と電圧設定回路か
ら構成されるが、電圧設定回路は、コンピューターとD
A変換回路で構成することによって、微動素子の制御を
繊細に行うことができる。
【0009】また、プローブ材料のエッチング工程を観
察するため、対物レンズ13および接眼レンズ14が取
り付けられており、プローブ材料端面を観察しながら、
粗動素子7および微動素子6により高さ方向の位置を制
御する。なお、ここで接眼レンズ14の代わりにCCD
カメラなどの映像撮影手段15を用いてプローブ位置制
御手段16に直接観察像を取り込むことで、あらかじめ
設定しておいたプローブ形状となるように自動的にプロ
ーブの移動を制御することが可能となる。次に、本発明
のプローブの尖鋭化方法の実施例について述べる。ま
ず、エッチング液と非エッチング液界面付近にプローブ
材料端面を固定してエッチングする方法について述べ
る。図4は従来の方法でのエッチング工程、図5は本発
明のエッチング工程をそれぞれ模式的に示したものであ
る。従来の方法では、図4(a)のようにまずエッチン
グ液2のある程度の深さまでプローブ材料1を浸す。エ
ッチング工程の進行に伴い、エッチング液2と非エッチ
ング液3の界面にできるメニスカスの高さが徐々に下が
り、図4(b)のような形状を得ることができる。最終
的には図4(c)のように光ファイバー2の先端が鋭角
となる。
【0010】一方、本発明の尖鋭化方法では、まず図5
(a)のように、エッチング液2と非エッチング液3の
界面付近に固定する。エッチング工程が進行し、図5
(b)の段階でメニスカスがプローブ材料1端面に達す
るためエッチング液2の界面がプローブ材料1から離
れ、図5(c)のように先端部が平坦なまま残ることに
なる。即ち、プローブ材料1の端面の位置を、エッチン
グ液2とエッチング液3の界面から低い位置に固定する
と、プローブ材料1先端のテーパー長は比較的長く、平
坦部の面積は小さくなり、逆に高い位置に固定すると、
テーパー長は短く、平坦部の面積は大きくなる。ただ
し、プローブ材料端面の位置を界面の位置より高い位置
でエッチングする場合には、メニスカスを形成するた
め、一旦プローブ材料端面をエッチング液2に浸してか
ら、高い位置に移動する必要がある。
【0011】なお、尖鋭化後のプローブ先端部のテーパ
ー角度は、エッチング液2と非エッチング液3の粘性や
極性に対応してできるメニスカス高さに依存するため、
それぞれの液の組み合わせが同一の場合には、図4
(c)および図5(c)のプローブ材料1のテーパー角
度はほぼ等しくなる。次に、プローブ材料をエッチング
液に浸した後、連続的に微動操作を行う場合について説
明する。図2(a)は、プローブの移動速度を示したも
ので、Aは、速度0すなわち、静止状態を示しており、
Bは、一定速度Sbで、プローブ材料を上方向に移動し
た場合、Cは、一定速度Scでプローブ材料を下方向に
移動した場合である。ここで、Tは、エッチング液内の
プローブ材料が、すべて溶解する時間を示しており、円
柱形の材料で、半径がR、プローブ材料のエッチング速
度がVとすると、T=R/Vで表される。まず、速度0
の場合は、Turnerらによって示されているよう
に、エッチング液と非エッチング液の界面において、エ
ッチングの進行に従って、界面のメニスカスが移動する
ため、図2(b)に示されるような形状を得ることがで
きる。この場合の、テーパー高さLは、エッチング液、
非エッチング液の粘性や極性の大きさによって、また上
記のようにプローブ材料端面の高さ方向の位置で決定さ
れる。続いて、図2(c)に、速度Sbで、プローブ材
料を上方向に移動した場合の先端形状を示す。この場合
は、プローブ材料が、メニスカスの位置から徐々に引き
上げられるため、最終的に長いテーパー長の先端形状が
得られる。さらに、図2(d)には、、速度Scでプロ
ーブ材料を下方向に移動した場合の結果を示す。この場
合、Scは、Sc<L/Tとし、移動速度0で形成され
るテーパー長形成速度(L/T)を上回らない場合の結
果を示す。この場合は、短いテーパー長の先端形状が得
られる。
【0012】続いて、微動操作における移動速度を変化
させた実施例について説明する。例としては、図3
(a)に示すように、始めに上方向に移動させ、続い
て、下方向に移動させた場合(d)と始めに下方向に移
動させ、続いて、上方向に移動させた場合(E)につい
て示す。Dの場合の結果を図3(b)に示す。この場合
は、テーパーの外側がテーパー角が小さく、テーパーの
中心部で、テーパー角が大きい形状が得られる。さら
に、Eの場合の結果を図3(c)に示す。この場合は、
テーパーの外側がテーパー角が大きく、テーパーの中心
部で、テーパー角が小さい形状が得られる。この速度変
化は、任意の回数行うことができ任意のテーパー形状を
形成させることができる。このような段階的な速度変化
の他に、連続的に速度を変化させることによって、曲線
的なテーパー形状を形成させることもできる。
【0013】続いて、静止したエッチングを繰り返し行
う方法について説明する。図6(a)は、上記の方法に
より尖鋭化したプローブ材料1を再度エッチング液2と
エッチング液3の界面に挿入した状態を示したものであ
る。この際のメニスカスの高さは、挿入されたプローブ
材料の径と角度に依存して変化する。この状態でエッチ
ングが進行すると、プローブ材料1のテーパー部分が再
度エッチングされ、図6(b)で示されたように、プロ
ーブ材料1の端面まで達した段階で、エッチング液2と
離れ図6(c)の状態となる。これを何度か繰り返す
と、先端径が小さくなるとともに、テーパー角も大きく
なる。最終的にはエッチング前後で先端テーパー部が、
平行に移動するだけになり、ある一定のテーパー角に収
束する。この角度は、有機溶媒の種類によって異なり、
エッチング液に対して疎水性の強い有機溶媒ではメニス
カスが高くなるため、限界のテーパー角は小さくなり、
逆の場合には、限界のテーパー角を大きくすることがで
きる。
【0014】このように、プローブ材料に対するエッチ
ング液とそのエッチング液より比重が小さく混合しない
非エッチング液を含む少なくとも2液層を有する容器内
にプローブ材料の一部を浸漬し、先端の尖鋭化終了後、
再度、尖鋭化された先端部をエッチング液に挿入するこ
とによって、より先端角の大きなプローブを製作するこ
とができ、 先端のエッチング液の挿入を繰り返し行う
ことで、限界の角度まで、先端角を大きくすることがで
きる。この方法は、手動で、プローブの位置を変更する
こともでき、大きな先端角を得る方法としては、簡易な
方法と考えられる。
【0015】ここで、プローブ材料とエッチング液と非
エッチング液の内容について述べる。まず、プローブ材
料が、白金、金、タングステンなどの金属である場合、
エッチング液としては、フッ酸、硫酸、硝酸、塩酸、王
水などの酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの
水酸化物、さらに、ヨウ素やヨウ化物(ヨウ化カリウム
など)の化学物質から選択することができる。この場合
の非エッチング液としては、ヘキサン、ヘプタン、オク
タンなどの有機溶媒の他、鉱物油、植物油、化学合成油
などから選択することができる。
【0016】プローブ材料が、ガラスである場合のエッ
チング液としては、フッ酸水溶液、あるいは、フッ酸と
フッ化アンモニウムの混合水溶液のいずれかを用いるこ
とができ、前記非エッチング液としては、有機溶媒、鉱
物油、植物油、化学合成油のいずれかを用いることがで
きる。プローブ材料が、ポリメタクリル酸メチル(PM
MA)のようなプラスチックである場合には、エッチン
グ液としては、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、
あるいは、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素を含む
疎水性液体の混合物で同温度の水よりも比重の大きな液
体を用い、非エッチング液としては、水または水溶液を
用いることができる。
【0017】一方、プローブ材料が光ファイバーで、エ
ッチング液が50%HF水溶液の場合には、図7に示す
ように先端面のコア部21がクラッド部22より窪んだ
形状とすることができる。これは、コア部21の方がク
ラッド部22よりもエッチング速度が速いためである。
さらに光ファイバーの先端径が細くなるようにエッチン
グすると、クラッド部22は完全に溶出し、コア部21
のみが残るため、先端は平坦な形状となる。図7の波線
はそのコア部のみが残った状態を示している。これは、
光ファイバーに限らず、エッチング速度の異なる2種類
以上の材質からなるプローブ材料であれば同様にエッチ
ングすることが可能である。
【0018】このような先端平坦形状の光ファイバープ
ローブでは、先端部を単純に鋭角にしたものに比べて、
金属被覆を行った場合に確実に開口が形成されるという
利点がある。この先端平坦形状のプローブ先端部に吸着
力や静電気力などを利用して微小粒子23を取り付ける
ことで、より高機能化することが可能となる。図8にそ
の構成の模式図を示す。また図9に示すように、微小粒
子23をより密着させるためのエポキシ樹脂等の接着
剤、あるいは光の屈折率を整合するためのシリコンオイ
ルなどの高分子材料24を用いることも可能である。微
小粒子23として、ポリスチレン球などの光を透過する
ものを選択すると、SNOM測定を行う場合に、ポリス
チレン球のない場合と比べて、試料表面の凹凸をより高
分解能で観察できるとともに、ポリスチレン球の光学的
な効果によって光学的分解能を向上させることもでき
る。また、原子間力を正確に測定する場合にも、先端部
が球状になっていることでモデル化しやすくなり、有利
となる。
【0019】また、微小粒子23として、試料と化学的
に相互作用を持つ物質を選択することで、AFM観察と
ともに、フォースカーブから化学的親和性を示す観察像
も得ることが可能となる。本実施例では、主に、直線的
な形状のプローブ材料について述べてきたが、直線的な
形状のプローブをエッチング後に折り曲げることによっ
て、AFMで利用できるプローブを作製することができ
る。この折り曲げ方法としては、レーザービームを局所
的に照射することで、塑性変形を起こさせることが可能
である。また、図10に示すように、あらかじめ折り曲
げた形状のプローブ材料をエッチングすることもでき
る。プローブ材料として光ファイバーを使用した場合に
はエッチング過程をモニタしながら高精度に先端形状を
コントロールすることが可能である。図11は、その際
に用いるエッチング冶具の構成を模式的に示したもので
ある。図11で、図1の構成と異なる部分は、光源17
および集光レンズ18を設けており、光を光ファイバー
19に導入している点と、光ファイバーのエッチング液
に浸漬された部分を観察するための映像撮影手段15の
代わりに光検出器20を有している点である。ただし、
映像撮影手段15で撮影された画像でも光量は判断でき
るため、光検出器20の代わりに映像撮影手段15で代
用することは、もちろん可能である。この状態でエッチ
ングを行うと、エッチング初期の段階では、光は光ファ
イバーのコア内を伝搬して端面から出射するが、エッチ
ングがコアまで達すると導波路としての機能が損なわれ
るため、露出したコア部全体から光が漏れだし、コア部
分全体が明るく光るようになる。さらにエッチングが進
行するとコア部分も消失し、尖鋭化した先端から、下方
に光が放出されるようになるため、対物レンズ13の視
野は再び暗くなる。このようにして、エッチング液内の
光ファイバーからの光の出射状態の変化から、コア部の
エッチング開始からエッチング終了までをモニタするこ
とができる。この光量の変化を目視により確認し、手動
でプローブ位置を制御することも可能であるが、光検出
器20の出力をコンピュータやDAコンバータなどから
構成されるプローブ移動制御手段16に接続すること
で、図1の場合と同様にエッチング過程をあらかじめ設
定しておいたプローブ形状となるように、自動的且つ精
密に制御することが可能となる。なお、図1と図11そ
れぞれにおいて、プローブ先端部の観察をプローブの側
面から行うように図示しているが、容器4の底面が実質
的に透明であれば、プローブの下面から観察することも
可能である。ただしこの場合の光強度の変化は、露出し
たコア部から漏れだした光が散乱され下方に対して強度
が弱くなるため、前述の側面から観測される強度変化と
逆になる。即ち、光の強度は、エッチング初期の段階で
は強く、コア部が露出した段階で弱くなり、コア部が消
失すると再度強くなる。
【0020】
【発明の効果】本発明のプローブの尖鋭化方法によっ
て、STMおよびAFM用のプローブにおいては、従来
より尖鋭化された先端を安定に形成できるようになり、
高分解能観察用プローブを提供できるようになった。ま
た、SNOM用プローブでは、先端テーパー角を大きく
することで、高感度観察が可能な高透過効率の光プロー
ブを提供できるようになった。先端テーパー角を小さく
したSNOM用プローブでは、高分解の形状像が得られ
るプローブの提供が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブの尖鋭化方法に用いる冶具の
構成を示す模式図である。
【図2】プローブの移動速度の模式図と作製されるプロ
ーブ先端形状の模式図である。
【図3】プローブの移動速度の模式図と作製されるプロ
ーブ先端形状の模式図である。
【図4】従来のエッチング工程の模式図である。
【図5】本発明のエッチング工程の模式図である。
【図6】本発明の尖鋭化方法を繰り返し実施した際の工
程の模式図である。
【図7】本発明の尖鋭化方法により作製可能な光ファイ
バープローブの構成模式図である。
【図8】本発明の尖鋭化方法により作製された光ファイ
バープローブと微小粒子の構成模式図である。
【図9】本発明の尖鋭化方法により作製された光ファイ
バープローブと微小粒子と高分子材料の構成模式図であ
る。
【図10】本発明のプローブの尖鋭化方法のうち配置の
一例を示す模式図である。
【図11】本発明のプローブの尖鋭化方法に用いる冶具
の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 プローブ材料 2 エッチング液 3 非エッチング液 4 容器 5 固定具 6 微動素子 7 粗動機構 8 支持具 9 微動素子制御手段 13 対物レンズ 14 接眼レンズ 15 映像撮影手段 16 プローブ移動制御手段 17 光源 18 集光レンズ 19 光ファイバー 20 光検出器 21 コア 22 クラッド 23 微小粒子 24 高分子材料

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブ材料に対するエッチング液とそ
    のエッチング液より比重が小さく混合しない非エッチン
    グ液を含む少なくとも2液層を有する容器内にプローブ
    材料の一部を浸漬し、先端を尖鋭化したプローブを製造
    する方法において、 プローブ材料端面の高さ方向の位置をエッチング液と非
    エッチング液の界面付近に保持あるいは移動する位置調
    節操作によって、先端のテーパー形状および先端径を任
    意に形成させることを特徴とするプローブの尖鋭化方
    法。
  2. 【請求項2】 前記位置調節操作が、プローブ材料端面
    を非エッチング液中からエッチング液に向かって接触さ
    せる機能を含むことを特徴とする請求項1記載のプロー
    ブ尖鋭化方法。
  3. 【請求項3】 前記位置調節操作が、プローブ材料端面
    を前記界面からエッチング液方向に移動する操作である
    ことを特徴とする請求項1記載のプローブ尖鋭化方法。
  4. 【請求項4】 前記位置調節操作が、プローブ材料端面
    をエッチング液に接触させた後、そのエッチング液と逆
    方向に移動する操作であることを特徴とする請求項1記
    載のプローブ尖鋭化方法。
  5. 【請求項5】 前記位置調節操作が、請求項3乃び請求
    項4記載のプローブ材料移動操作を両方含むことを特徴
    とする請求項1記載のプローブ尖鋭化方法。
  6. 【請求項6】 前記プローブ材料移動操作がエッチング
    中に連続的に行われることを特徴とする請求項3から請
    求項5のいずれかに記載のプローブ尖鋭化方法。
  7. 【請求項7】 前記プローブ材料移動操作における移動
    速度を変化させることを特徴とする請求項6記載のプロ
    ーブ尖鋭化方法。
  8. 【請求項8】 請求項2から請求項7に記載のプローブ
    尖鋭化操作を任意に繰り返し行うことを特徴とする請求
    項1記載のプローブ尖鋭化方法。
  9. 【請求項9】 前記プローブ材料が円筒形であり、その
    中心軸が前記エッチング液の液面に対して、垂直に浸漬
    される請求項1記載のプローブ尖鋭化方法。
  10. 【請求項10】 前記プローブ材料端面が、プローブ材
    料の軸方向に対して垂直に切断されたものであることを
    特徴とする請求項1記載のプローブ尖鋭化方法。
  11. 【請求項11】 前記プローブ材料が、金属であること
    を特徴とする請求項1記載のプローブ尖鋭化方法。
  12. 【請求項12】 前記エッチング液が、フッ酸、硫酸、
    硝酸、塩酸、王水、リン酸、ヨウ素、ヨウ化物、水酸化
    物のいずれか、あるいは、複数を含み、前記非エッチン
    グ液が、有機溶媒、鉱物油、植物油、化学合成油のいず
    れかであることを特徴とする請求項11記載のプローブ
    尖鋭化方法。
  13. 【請求項13】 前記プローブ材料が、ガラスであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のプローブ尖鋭化方法。
  14. 【請求項14】 前記エッチング液が、フッ酸水溶液、
    あるいは、フッ素とフッ化アンモニウムの混合溶液いず
    れかを含み、前記非エッチング液が、有機溶媒、鉱物
    油、植物油、化学合成油のいずれかであることを特徴と
    する請求項13記載のプローブ尖鋭化方法。
  15. 【請求項15】 前記プローブ材料が、プラスチックで
    あることを特徴とする請求項1記載のプローブ尖鋭化方
    法。
  16. 【請求項16】 前記エッチング液が、芳香族炭化水
    素、ハロゲン化炭化水素、あるいは、芳香族炭化水素、
    ハロゲン化炭化水素を含む疎水性液体の混合液体で同温
    度の水よりも比重の大きな液体であり、前記非エッチン
    グ液が、水または水溶液であることを特徴とする請求項
    15記載のプローブ尖鋭化方法。
  17. 【請求項17】 前記プローブ材料が、光ファイバーで
    あることを特徴とする請求項13記載のプローブ尖鋭化
    方法。
  18. 【請求項18】 前記プローブ材料が、前記エッチング
    液に対してエッチング速度の異なる2つ以上の材料から
    構成されることを特徴とする請求項1記載のプローブ尖
    鋭化方法。
  19. 【請求項19】 前記光ファイバーのエッチングされる
    側と反対の端面から光を導入し、エッチング液中の光フ
    ァイバーからの光の射出状態の変化からエッチングの進
    行をモニタすることによって、任意の先端形状を形成す
    ることを特徴とする請求項17記載のプローブ尖鋭化方
    法。
  20. 【請求項20】 前記モニタを光量検出手段により行う
    ことを特徴とする請求項19記載のプローブ尖鋭化方
    法。
  21. 【請求項21】 前記エッチングの進行に伴うプローブ
    先端部の形状変化をモニタすることによって、任意の先
    端形状を形成することを特徴とする請求項1記載のプロ
    ーブ尖鋭化方法。
  22. 【請求項22】 前記モニタを映像撮影手段により行う
    ことを特徴とする請求項19あるいは請求項21のいず
    れかに記載のプローブ尖鋭化方法。
  23. 【請求項23】 前記光量検出手段あるいは前記映像撮
    影手段の信号からエッチングの進行状況を判断し、前記
    位置調節操作を自動的に行うことが可能な制御手段を有
    することを特徴とする請求項20あるいは請求項22の
    いずれかに記載のプローブ尖鋭化方法。
  24. 【請求項24】 尖鋭化したプローブ先端において、そ
    の中心部がその周辺部よりも窪んだ形状であることを特
    徴とするプローブ。
  25. 【請求項25】 プローブ先端の中心部が、 その外側より窪んだ構造を有するプローブ材料と、 前記プローブ材料先端部に取り付けられた微小粒子と、
    から構成されることを特徴とするプローブ。
  26. 【請求項26】 プローブ先端の中心部が、 その外側より窪んだ構造を有するプローブ材料と、 前記プローブ材料先端部に取り付けられた微小粒子と、 前記プローブ材料と微小粒子の間に介在する高分子材料
    と、から構成されることを特徴とするプローブ。
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