JP2000185436A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、複数の記録手段にて記録された記
録材を混在させて出力する場合において、画像不良を防
ぎ、かつすべての出力を終えるまでの時間を削減するこ
とができる画像形成装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 上記課題を解決するために、本発明にか
かる画像形成装置の主な構成は、インクジェット記録手
段を含む種類の異なる複数の記録手段を有し、前記複数
の記録手段を一つの記録材搬送路上に配置した画像形成
装置において、前記記録材搬送路に接続され、記録材を
複数の段に仕分けして排出可能な排出積載部と、前記イ
ンクジェット記録手段にて画像を形成した記録材表面の
インクの乾燥時間を認識するインク乾燥時間認識手段と
を有し、前記複数の記録手段によって記録された記録材
を混在して出力する場合に、インクジェット記録手段に
よる記録動作を優先的に実施すると共に、前記複数の段
に一枚ずつ排出し、前記インク乾燥時間認識手段によっ
て認識された乾燥時間の経過後にその他の記録手段によ
る記録動作を行うよう構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、記録方式が異なる
複数の記録手段を有する画像形成装置に関し、特にイン
クの乾燥による画像形成時間の遅延を解決するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来から、特開平５−３０１３８５号公
報に示されるように、インクジェット記録手段を含み、
異なる複数の記録手段を一つの記録材搬送路上に直列に
配置した画像形成装置が提案されている。例えば上記公
報においては、電子写真機録手段とインクジェット記録
手段とを有し、高速でランニングコストの低い白黒記録
と、色再現性のよい高品位カラー記録を両立させた画像
形成装置が開示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし上記の如く構成
した画像形成装置を用いてそれぞれの記録手段によって
記録された記録材を混在させて出力する場合に、インク
ジェット記録手段で記録した記録材のインクが完全に乾
燥しないうちに次の記録材を排出、積載すると、次に排
出された記録材の裏面が先の記録画像に干渉し、画像が
乱れてしまうという問題があった。特に雰囲気温度が低
いとインクの乾燥が遅く、上記の現象が顕著に現れるお
それがある。

【０００４】これを回避するために、インクジェット記
録手段にて画像形成を行った場合に、一枚出力するごと
にインクの乾燥時間が十分経過するのを待たなくてはな
らず、すべての出力を終えるまでにはかなりの時間を要
するという問題があった。

【０００５】そこで本発明は、複数の記録手段にて記録
された記録材を混在させて出力する場合において、画像
不良を防ぎ、かつすべての出力を終えるまでの時間を削
減することができる画像形成装置を提供することを目的
とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明にかかる画像形成装置の主な構成は、インク
ジェット記録手段を含む種類の異なる複数の記録手段を
有し、前記複数の記録手段を一つの記録材搬送路上に配
置した画像形成装置において、前記記録材搬送路に接続
され、記録材を複数の段に仕分けして排出可能な排出積
載部と、前記インクジェット記録手段にて画像を形成し
た記録材表面のインクの乾燥時間を認識するインク乾燥
時間認識手段とを有し、前記複数の記録手段によって記
録された記録材を混在して出力する場合に、インクジェ
ット記録手段による記録動作を優先的に実施すると共
に、前記複数の段に一枚ずつ排出し、前記インク乾燥時
間認識手段によって認識された乾燥時間の経過後にその
他の記録手段による記録動作を行うよう構成したことを
特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明にかかる画像形成装置の実
施形態について、図を用いて説明する。図１は本実施形
態に係る画像形成装置の全体構成図、図２は画像形成装
置の動作を説明するフローチャートである。

【０００８】（装置構成）図１に示す画像形成装置本体
１は種類の異なる二つの記録手段、すなわちレーザービ
ーム記録手段２と、インクジェット記録手段３とを有し
ている。レーザービーム記録手段２は像担持体である感
光体ドラム、帯電器、光学系、現像器、転写帯電器、定
着器、クリーニング装置等の既知の電子写真プロセスか
ら構成されており、またインクジェット記録手段３とし
ては例えばバブルジェット方式が挙げられ、記録材を連
続給送するマルチ記録方式と、記録材を間欠給送するシ
リアル記録方式とがある。

【０００９】尚、記録手段の他の例としては、熱転写記
録方式、熱昇華記録方式、ワイヤードット記録方式等を
採用することでもよい。また、インクジェット記録手段
３としては、単一の記録ヘッドでレーザービーム記録手
段２と異なる色を用いて記録を行ったり、あるいは必要
に応じて複数の記録ヘッドを設け、複数色によるカラー
記録を行うよう構成してもよい。

【００１０】上記装置本体１内には、記録材Ｐを収容す
る複数の給送カセット４が設けられており、例えばサイ
ズなど種類の異なる記録材Ｐを積載し得るよう構成され
ている。該給送カセット４に積載された記録材Ｐは給送
手段５によって一枚ずつ分離給送される。記録材搬送路
６上には上流側にレーザービーム記録手段２、下流側に
インクジェット記録手段３が配置されており、いずれか
又は両方の記録手段が画像を形成することが可能となっ
ている。画像を形成された記録材Ｐは、記録材排出路７
から排出積載部であるソータ８へと排出される。なお記
録材排出路７は略水平に設けられており、重力などに起
因してインクの移動（垂れ）が生じないよう構成してい
る。

【００１１】更に、画像形成装置本体１は記録動作を制
御する記録制御部10を有しており、接続されたコンピュ
ータなどの上位装置20から送られる記録情報に応じてレ
ーザービーム記録手段２とインクジェット記録手段３に
記録信号を発生している。また記録制御部10には雰囲気
温度を検出する温度センサ11、上位装置10や図示しない
操作部などから与えられた記録情報の中から記録材に記
録される印字率を計測する印字率計測手段12、記録情報
の中から記録材の種類の情報を抽出する記録材情報抽出
手段13が設けられている。

【００１２】なお記録制御部10はインク乾燥時間認識手
段をも兼ねており、温度センサ11によって検出された雰
囲気温度、印字率計測手段12によって計測された記録材
の面積に対するインク吐出量（すなわち印字率）、およ
び記録する記録材の種類によって決定する。記録制御部
10にはこれらのパラメータについて実験により得られた
インクの乾燥時間をテーブルとして記憶し、これらのパ
ラメータが判明した辞典でインクの乾燥時間を直ちに算
出できる構成となっている。

【００１３】ソータ８は装置本体１の側面に取り付けら
れており、複数の段であるビン９を有し、排出された記
録材を仕分けして排出、積載可能に構成されている。こ
のビン９は記録制御部10からの信号により上下方向（矢
印ａ方向）に移動し、排出された記録材Ｐを所定のビン
９に挿入できるよう構成されている。

【００１４】（動作）次に、図２を用いて本実施形態に
かかる画像形成装置の詳細な記録動作について説明す
る。画像形成装置本体１が上位装置20から記録信号を受
けると、まずこの記録信号がインクジェット記録手段３
による記録動作を含むか否かを判断し（ステップＳ
１）、含まない場合には通常通りレーザービーム記録手
段２によって記録動作を行い（ステップＳ９）、画像形
成を終了する（ステップＳ10）。

【００１５】インクジェット記録手段３による記録動作
を含むと判断した場合には、インクジェット記録手段３
を優先的に動作させ、ソータ８の各ビン９に一枚ずつ仕
分けして積載する（ステップＳ２）。

【００１６】ここで、インクジェット記録手段３にて記
録される記録材Ｐの総数がソータ８の総ビン数より多い
場合には（ステップＳ３）、とりあえずすべてのビン９
に一枚ずつ記録材Ｐが排出されるまで記録動作を繰り返
す（ステップＳ４）。すべてのビン９に記録材Ｐが排出
されたら、温度センサ11、印字率計測手段12、記録材情
報抽出手段13より雰囲気温度、印字率、記録材を取得す
る（ステップＳ５）。

【００１７】また、ステップＳ３においてインクジェッ
ト記録手段３によって記録される記録材Ｐの総数がソー
タ８の総ビン数よりも少ないと判断された場合には、す
べてのビンに記録材Ｐが排出されたか否かを判断せず
に、インクの乾燥時間の認識に必要なパラメータを調べ
る。

【００１８】そして得られた各情報によりインクの乾燥
時間を認識し（ステップＳ６）、認識されたインクの乾
燥時間が経過するまで記録動作を停止する（ステップＳ
７）。所定のインクの乾燥時間が経過した後は、インク
ジェット記録手段３による記録が終了したか否かの判断
を行い（ステップＳ８）、すべて終了するまでステップ
Ｓ２からステップＳ７までの動作を繰り返す。インクジ
ェット記録手段３による記録がすべて終了すると、レー
ザービーム記録手段２による記録動作を行い（ステップ
Ｓ９）、すべての記録動作を終了する（ステップＳ1
0）。

【００１９】なお、ステップＳ７においてすべてのビン
９に積載された記録材のインクの乾燥時間が経過するよ
う構成しているが、各ビンごとのインクの乾燥時間を認
識し、最も早く当該時間の経過したビン９から次の記録
材を積載するよう構成すると、より出力時間の削減を図
ることができる。

【００２０】なお、上記実施形態においてはインクの乾
燥時間認識のために温度センサ11、印字率計測手段12、
記録材情報抽出手段13を設けて示しているが、いずれか
一つ又は二つを設ける構成としてもかまわないし、また
例えば湿度センサなどその他の手段を設けてインクの乾
燥時間を認識する構成としてもよい。

【００２１】また、上記実施形態においては記録方式の
異なる複数の記録手段として、特にインクジェット記録
手段とレーザービーム記録手段とを用いたが、他の任意
の記録手段を用いることもでき、また三つ以上の記録手
段を備えることでもよい。

【００２２】さらに、ソータ８の複数あるビン９のうち
の一つをインクジェット記録手段３以外の記録手段専用
のビンとして設定し、認識されたインクの乾燥時間が極
めて長い場合、或いはインクジェット記録が終了した直
後にインクジェット記録手段３以外の記録手段を直ちに
動作させ、上記専用ビンに記録材Ｐを排出する構成とし
てもよい。

【００２３】

【発明の効果】上記説明した如く、本発明にかかる画像
形成装置においては、インクジェット記録手段による記
録動作を優先的に行い、雰囲気温度、印字率、記録材の
種類によってインクの乾燥時間は認識し、これを用いて
次の記録材の排出先、又は排出時間を制御するよう構成
したことにより、インクジェット記録手段にて記録した
記録材の画像を乱してしまうことを防ぐことができる。

【００２４】また上記記録材を排出積載部の複数の段に
仕分けして排出することにより、総段数に相当する枚数
の記録材を同時に乾燥させることが可能となるため、す
べての出力を終えるまでの時間を削減することができ
る。

【００２５】また各段ごとのインクの乾燥時間を認識
し、最も早く当該時間の経過した段から次の記録材を積
載するよう構成することにより、更に出力時間の削減を
図ることができる。

【００２６】さらに、排出積載部の複数ある段のうちの
一つをインクジェット記録手段以外の記録手段専用の段
として設定し、認識されたインクの乾燥時間が極めて長
い場合、或いはインクジェット記録が終了した直後にイ
ンクジェット記録手段以外の記録手段を直ちに動作さ
せ、上記専用段に記録材を排出する構成としてもよい。
これによりインクの乾燥時間を待つ間にインクジェット
記録手段以外の記録動作を行うことが可能となり、更に
出力時間の削減を図ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構
成図である。

【図２】画像形成装置の動作を説明するフローチャート
である。

【符号の説明】

Ｐ …記録材 １ …画像形成装置本体 ２ …レーザービーム記録手段 ３ …インクジェット記録手段 ４ …給送カセット ５ …給送手段 ６ …記録材搬送路 ７ …記録材排出路 ８ …ソータ ９ …ビン 10 …記録制御部 11 …温度センサ 12 …印字率計測手段 13 …記録材情報抽出手段 20 …上位装置

フロントページの続き (72)発明者 杉山 茂行 東京都大田区下丸子３丁目30番２号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 伊勢 誠 東京都大田区下丸子３丁目30番２号キヤノ ン株式会社内 Ｆターム(参考） 2C055 KK00 KK03 KK05 KK06 2C056 EA01 EA04 EA30 EB30 EB38 EB45 EC03 EC07 EC67 2H027 DA11 DA38 ED06 ED19 ED30 EF06 9A001 BB06 GG01 HH34 JJ35 KK42

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インクジェット記録手段を含む種類の異
   なる複数の記録手段を有し、前記複数の記録手段を一つ
   の記録材搬送路上に配置した画像形成装置において、 前記記録材搬送路に接続され、記録材を複数の段に仕分
   けして排出可能な排出積載部と、 前記インクジェット記録手段にて画像を形成した記録材
   表面のインクの乾燥時間を認識するインク乾燥時間認識
   手段とを有し、 前記複数の記録手段によって記録された記録材を混在し
   て出力する場合に、インクジェット記録手段による記録
   動作を優先的に実施すると共に、前記複数の段に一枚ず
   つ排出し、前記インク乾燥時間認識手段によって認識さ
   れた乾燥時間の経過後にその他の記録手段による記録動
   作を行うよう構成したことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 前記画像形成装置は雰囲気温度を検出す
   る温度センサを有し、 前記インク乾燥時間認識手段とは、前記温度センサが検
   出した検出温度に基づいてインクの乾燥時間を認識する
   ものであることを特徴とする請求項１記載の画像形成装
   置。
3. 【請求項３】 前記画像形成装置は前記記録材に記録さ
   れる印字率を計測する印字率計測手段を有し、 前記インク乾燥時間認識手段とは、前記印字率計測手段
   が計測した印字率に基づいてインクの乾燥時間を認識す
   るものであることを特徴とする請求項１又は２記載の画
   像形成装置。
4. 【請求項４】 前記画像形成装置は指定された記録情報
   の中から記録材の種類の情報を抽出する記録材情報抽出
   手段を有し、 前記インク乾燥時間認識手段とは、前記記録材情報抽出
   手段が抽出した記録材の種類に基づいてインクの乾燥時
   間を認識するものであることを特徴とする請求項１乃至
   ３のいずれか１項記載の画像形成装置。
5. 【請求項５】 前記インクジェット記録手段とは、複数
   の記録ヘッドを有し、複数色のカラー記録が可能である
   ことを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項記載の
   画像形成装置。
6. 【請求項６】 前記複数の記録手段の少なくとも一つが
   レーザービーム記録手段であることを特徴とする請求項
   １乃至５のいずれか１項記載の画像形成装置。
7. 【請求項７】 前記排出積載部の各段に前記インクジェ
   ット記録手段にて画像を形成した記録材を積載する際に
   は、先の記録材を排出してから前記インクの乾燥時間が
   経過した後に次のインクジェット記録動作を行うよう構
   成したことを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１項
   記載の画像形成装置。
8. 【請求項８】 前記排出積載部の各段に前記インクジェ
   ット記録手段にて画像を形成した記録材を積載する際に
   は、前記インク乾燥時間認識手段によって各段ごとのイ
   ンクの乾燥時間を認識し、最も早くインクの乾燥時間が
   経過した段から次の記録材を積載するよう構成したこと
   を特徴とする請求項１乃至７のいずれか１項記載の画像
   形成装置。
9. 【請求項９】 前記複数段の排出積載部のうち所定の一
   段を、前記インクジェット記録手段以外の記録手段によ
   って画像を形成した記録材の排出専用の段として設定し
   たことを特徴とする請求項１乃至８のいずれか１項記載
   の画像形成装置。