JP2000183373A - 光導電素子 - Google Patents

光導電素子

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JP2000183373A
JP2000183373A JP10352665A JP35266598A JP2000183373A JP 2000183373 A JP2000183373 A JP 2000183373A JP 10352665 A JP10352665 A JP 10352665A JP 35266598 A JP35266598 A JP 35266598A JP 2000183373 A JP2000183373 A JP 2000183373A
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Kazuyuki Tadatomo
一行 只友
Hiroaki Okagawa
広明 岡川
Yoichiro Ouchi
洋一郎 大内
Masahiro Koto
雅弘 湖東
Kazumasa Hiramatsu
和政 平松
Hiroshi Hamamura
寛 濱村
Sumuto Shimizu
澄人 清水
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Nikon Corp
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受光面の汚染や劣化の影響を軽減して受光感
度を改善し得る新たな構造を有し、紫外線にも優れた耐
性を有する光導電素子を提供すること。 【解決手段】 n型またはp型のGaN系半導体からな
る第一層S1を、受光対象光Lが入射するよう表層側に
位置させる。第一層の深層側には、第一層よりも小さい
バンドギャップを有するGaN系半導体からなる第二層
S2をヘテロ接合し、第一層に両極側の電極P1、P2
を設けて光導電素子とする。この構成によって、第一層
または第二層に発生したキャリアは、受光面付近を回避
し第二層を経由して電極間を移動することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体受光素子の
なかでも光導電素子(フォトコンダクタ)の技術分野に
属するものである。
【0002】
【従来の技術】光導電素子は、受光層(通常、高抵抗層
とされた半導体結晶層)に光励起でキャリアが発生し該
結晶の導電率が変化する現象(光導電効果)を利用して
電流を取出し、受光したことを検出する受光素子であ
る。
【0003】従来の光導電素子は、図6に示すように、
受光層11の表面を受光面としてその面上に正負両極の
オーミック電極12、13を対向して配置した構成とな
っている。受光対象光Lは、半導体結晶層11を励起し
キャリアを発生させ得る光であって、キャリアの発生に
よって電極間の導電率が変化する。このような構成とし
て、両電極12、13の間に電圧を印加しておくと、受
光対象光Lが入射したことを電流の変化として検知する
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような光導電素
子の構造では、発生したキャリアは受光面に沿って電極
間を移動することになる。本発明者等はこのことに問題
点を見いだした。即ち、受光面は、文字通り受光層を形
成する物質の表面または界面であり、また常に強烈なエ
ネルギーの光にさらされることになるから、受光面とそ
の表層には、実使用中に周囲から受ける汚染、入射光に
よる半導体表面の劣化など、界面であることに起因する
種々の品質上の問題がある。従って、受光面に沿ってキ
ャリアが表層を移動する従来の素子構造では、キャリア
の再結合速度が大きく変化し、例えば、表面近くで発生
したキャリアの大部分が表面再結合によって急速に消滅
し、光電流に充分に寄与しないために、感度が上がら
ず、受光素子としての信頼性も損なわれることになるの
である。
【0005】一方、集積回路の高密度化に伴い、その微
細な回路パターンを形成するための縮小投影露光装置に
は、より高い解像度でより微細な描画を行なう能力が要
求されている。そのため、描画のためのレーザー源とし
て、KrFエキシマレーザー装置(波長248nm)
や、ArFエキシマレーザー装置(波長193nm)へ
の切り換えが検討されている。
【0006】上記のような縮小投影露光装置では、レー
ザー光の一部を受光素子で受け、出力の変動などをモニ
ターしている。前記受光素子としては、Si系半導体材
料を用いたフォトダイオード(PD)が挙げられる。し
かし、レーザー光を、波長248nm、193nmのよ
うな短い波長の強烈なエネルギーを持つ光とすれば、従
来用いられているSi系のPDの劣化は著しくなり、頻
繁に新しいものと交換しなければならない使用状況とな
る。
【0007】本発明の目的は、上記問題を解決し、受光
面の汚染や劣化の影響を軽減して受光感度を改善し得る
新たな構造を有し、紫外線にも優れた耐性を有する光導
電素子を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の光導電素子は、
以下の特徴を有するものである。 (1)受光対象光が入射するよう表層側に位置しGaN
系結晶からなる第一層と、第一層の深層側に接合され、
第一層よりも小さいバンドギャップを有するGaN系結
晶からなる第二層と、第一層に設けられた両極側の電極
と、を有することを特徴とする光導電素子。
【0009】(2)第一層と第二層との材料の組合せ
(第一層の材料/第二層の材料、条件)が、(AlY1
(1-Y1)N/AlY2Ga(1-Y2)N、0≦Y2<Y1<
1)、または(InX2Ga(1-X2)N/InX1Ga(1-X1)
N、0≦X2<X1<1)、または(AlY3Ga(1-Y3)
N/InX3Ga(1-X3)N、0≦X3<1、0≦Y3<
1、0<(Y3+X3))である上記(1)記載の光導
電素子。
【0010】(3)第二層の深層側に接合された第三層
をさらに有し、該第三層は、第二層よりも大きいバンド
ギャップを有するGaN系結晶からなるものである上記
(1)または(2)記載の光導電素子。
【0011】(4)両電極が、間隔をおいて対向する2
つのクシ形電極であって、各々の電極のクシ形の歯の部
分が、第一層の表面上において互いにかみ合った状態で
配置されたパターンである上記(1)記載の光導電素
子。
【0012】本発明でいうGaN系結晶とは、式InX
AlY GaZ N(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦
1、X+Y+Z=1)で決定される化合物半導体の結晶
である。
【0013】
【作用】本発明による光導電素子の受光対象光は、第一
層または第二層を励起しこれらの層に吸収され得る波長
の光である。従って、受光対象光の波長の長波長側(低
いエネルギー側)の限界は、GaN系結晶のなかでも最
もバンドギャップの小さいInNを第二層に用いた場合
の、約656nmである。即ち、本発明による光導電素
子が受光の対象とする光は、この656nm程度より短
い波長の光である。なかでも、後述のように、第一層、
第二層の材料の組合せの点から、450nm程度より短
い波長の光が重要な受光対象となる。
【0014】特に、KrFエキシマレーザー装置から発
せられる波長248nmの光や、ArFエキシマレーザ
ー装置から発せられる波長193nmの光などの紫外
線、さらにはX線に至るまでの光などは、強烈なエネル
ギーを持つために、従来の受光素子が受光対象とするに
は問題が多い。このような短い波長光の受光にGaN系
結晶材料を用いることによって、従来のSi系半導体材
料を用いたPDなどに比べて、耐紫外線性が改善された
優れた受光素子が得られる。
【0015】本発明の光導電素子の重要な特徴は、光導
電素子でありながら、受光層が2層のヘテロ接合構造と
なっており、かつ、第一層(表層側の層)のバンドギャ
ップ>第二層(深層側の層)のバンドギャップとなって
いる点である。この構造によって、第一層が受光する場
合と、第二層が受光する場合との両方があり得、しかも
いずれの場合でも、受光によって生じたキャリアは、多
くが第二層を経由して両電極間を移動する。この2層構
造により第二層経由でキャリアを移動させることによっ
て、表面再結合の影響を極少にすることが可能となり、
キャリアのライフタイムが向上するので、従来のような
1層構造の光導電素子に比べて受光感度が向上する。
【0016】このキャリアの動きを図2(a)のバンド
ダイヤグラムを例として説明する。図2(a)は、第一
層、第二層が共にn型の場合を示している。受光対象光
L(エネルギーE0)は第一層(バンドギャップE1)
で吸収されるものとする。即ち、E0≧E1である。第
一層には光励起によるキャリアが生じるが、キャリアの
うちの電子は、第一層と第二層(バンドギャップE2、
E2<E1)との構造および表面準位によって形成され
た静電ポテンシャルによって、速やかに第二層へ送られ
る。光励起によって生じたキャリアが導電層である第二
層に移動するので、第二層の抵抗が変化する。よって、
電極間にバイアス電圧を印加しておくと、キャリアの発
生を電気信号として検出することができる。受光対象光
が第二層で吸収される場合は、発生したキャリアは当
然、第二層の抵抗を下げ、同様に電気信号として検出す
ることができる。
【0017】図2(b)は第二層S2がアンドープの場
合、図2(c)は第二層S2の深層側にさらに第三層S
3が接合されたダブルヘテロ接合構造の場合のバンドダ
イヤグラムを示している。各々の態様の詳細は後述する
が、いずれの場合であっても、図2(a)と同様、光励
起によって生じたキャリアは、第二層を移動する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の光導電素子を、簡単な構
成例にもとづいて説明する。図1(a)の例では、ベー
スとなる結晶基板1上に、下から順に第二層S2、第一
層S1が成長して積層体となっている。第一層S1と第
二層S2は、ともにGaN系結晶からなり、ヘテロ接合
となっており、第一層のバンドギャップE1>第二層の
バンドギャップE2である。また、同図の例では、第一
層S1と第二層S2の導電型は、共にn型であって、第
一層S1から第二層S2に至るバンドダイヤグラムは、
図2(a)のタイプに対応する。第一層S1の上面に
は、対向する電極P1と電極P2が設けられ光導電素子
となっている。受光対象光Lは、電極P1と電極P2と
の間隙を通り抜けて、第一層S1に入射する。
【0019】第一層の導電型は、p型、n型のどちらか
一方の型であればよい。第二層の導電型は、第一層の導
電型に対して、同一の型、反対の型、超低濃度、アンド
ープであってよい。暗電流を下げ、S/N比を向上させ
る点から、第一層をn- (n型低濃度層)、第二層をn
- またはアンドープとするのが好ましい。以下、全て、
第一層をn- とする態様を用いて本発明を説明する。
【0020】また、第二層をp型とすることによって、
図2(b)にダイヤグラムを示すように、ヘテロ接合界
面の伝導帯端に大きなバンド不連続が生じる場合があ
る。このような状態では、ヘテロ接合界面のS2層側に
は、極めて薄い領域に2次元電子ガス(図2(b)中、
2DEGで示す部分)が蓄積される。この部分によっ
て、電子の移動度が改善される効果も期待できる。
【0021】図1(b)に示すように、第二層S2の深
層側には、第二層S2よりもバンドギャップの大きなG
aN系結晶からなる第三層S3をさらに設け、層S1〜
S3によってダブルヘテロ接合構造を構成してもよい。
この構成によって、図2(c)にバンドダイヤグラムを
示すように、井戸型ポテンシャルとなり、表層下の特定
の領域を導通層に限定することができる。それによっ
て、キャリアの拡散が抑えられ、高感度化、高応答性が
達成できる。第三層は、n型低濃度層であることが好ま
しいが、p型層であってもよい。第二層S2の導電型
は、図2(c)ではn型であるが、アンドープであって
も、p型であってもよい。
【0022】第一層、第二層の材料は、共にGaN系結
晶であって、それらの組合せは、上記したようにE1>
E2を満たせばよい。E1>E2となる材料の組合せ例
は数多く存在するが、248nmレーザー光、193n
mレーザー光、さらに短い波長光を好ましく受光するた
めには、材料の組み合わせを(第一層の材料/第二層の
材料、条件)で表記するとして、(AlY1Ga(1-Y1)
/AlY2Ga(1-Y2)N、0≦Y2<Y1<1)、または
(In X2Ga(1-X2)N/InX1Ga(1-X1)N、0≦X2
<X1<1)、または(AlY3Ga(1-Y3)N/InX3
(1-X3)N、0≦X3<1、0≦Y3<1、0<(Y3
+X3))などが挙げられる。前記の0<(Y3+X
3)は、Y3とX3とが同時に0にならないこと、即
ち、第一層と第二層が同時にGaNにならないことを意
味している。耐紫外線性、耐環境性を考えると第一層の
材料はAlGaNが好ましい。
【0023】第一層、第二層の各々の層の厚さは、第一
層を5nm〜500nm程度とし、第二層を1μm〜5
0μm程度とするのが好ましい。第一層には、第一層内
でのキャリアの移動を遮る切欠き(図1(b)に示すk
1、k2など)を設けてもよい。
【0024】また、図1(b)に示すようなダブルヘテ
ロ接合構造の場合、各層の材料の組み合わせ(S1/S
2/S3)は、(AlGaN/GaN/AlGaN)、
(AlGaN/InGaN/GaN)などが例示され
る。またその場合、第二層の厚さは、クラックの発生を
防止し、良好な結晶性を保持するために3nm〜2μm
程度とするのが好ましい。
【0025】両電極は、オーミック電極が好ましく、受
光対象光が多く入射でき、両電極が対向する領域をより
多く取り、かつ電極として充分な面積が確保されるよ
う、バランスを考慮する。好ましい電極の態様として
は、図3(a)に示すように、クシ(櫛)形の導体パタ
ーンを呈する電極(クシ形電極)P1、P2を互いにか
み合わせた態様が挙げられる。同図に示すように、各々
の電極P1、P2のクシ形の歯の部分を互いに間隔をお
いてかみ合わせた状態で対向配置することによって、両
電極が対向する領域をより多く取り、かつ電極として充
分な面積を確保している。
【0026】また、図3(b)に示すように、第一層S
1の一部を除去して第二層S2を露出させ、電極P1、
P2を、第一層S1と第二層S2とにまたがるように設
けてもよい。これによって、第二層を走行する電子を直
接電極で捕らえることができ、受光時の電極間抵抗を下
げることができるので好ましい。
【0027】結晶基板は、GaN系結晶が成長可能なも
のであればよい。例えば、従来からGaN系結晶を成長
させる際に汎用されているサファイア、水晶、SiC等
を用いてもよい。なかでも、サファイアのC面、A面、
6H−SiC基板、特にC面サファイア基板が好まし
い。またこれら材料の表面に、GaN系結晶との格子定
数や熱膨張係数の違いを緩和するためのZnO、MgO
やGaN、AlN等のバッファ層を設けたものであって
も良い。
【0028】また、サファイアなどの基板上にGaNの
薄膜を成長させ、その上にGaN系結晶が実質的に成長
し得ない材料(SiO2 など)にてマスクパターンを形
成し、非マスク領域を結晶成長の出発点として、前記マ
スクを覆うまでGaN系結晶層を再度成長させる技術
(マスク法)によって、該GaN系結晶層中の特定部分
に低転位な結晶を形成することができる。マスク法によ
って得られる、このようなGaN系結晶基材を、本発明
における結晶基板として用いてもよい。
【0029】
【実施例】実施例1 本実施例は、図1(a)の構造、図2(a)のバンドダ
イヤグラムに示す態様の光導電素子を製作した例であ
る。サファイアC面基板1上にGaNバッファ層(図示
せず)を介して、n- −GaN層(厚さ5μm、ドーパ
ントSi、キャリア濃度1×1015cm-3)を成長させ
て第二層S2とした。さらにその上に、n- −Al0.2
Ga0.8 N層(厚さ20nm、ドーパントSi、キャリ
ア濃度5×1014cm-3)を成長させて第一層S1とし
た。層S1の上面に、オーミック電極としてAl(上層
側、厚さ500nm)/Ti(下層側、厚さ20nm)
を形成し、光導電素子を得た。
【0030】比較例1 上記実施例1において第一層を設けず、第二層(n-
GaN、厚さ5μm、ドーパントSi、キャリア濃度1
×1015cm-3)上面に直接オーミック電極を形成した
こと以外は、実施例1と全く同様に光導電素子を形成し
た。即ち、実施例1の素子から第一層(n- −AlGa
N層)を取り除いて従来例とした。
【0031】〔評価〕実施例1、比較例1で製作した素
子に対して、450nmより短い種々の波長の光を受光
対象光として照射し、各々の受光感度を調べた。その結
果を、図4にグラフとして示す。同グラフでは、実施例
1の結果を実線で、比較例1の結果を破線で示してい
る。
【0032】先ず、受光感度は、実施例1、比較例1と
もに、GaNのバンドギャップに対応する約波長365
nm付近から立ち上がり、それ以下の短い波長の光に対
しては、概ねフラットな特性を有するものとなったが、
実施例1の素子の方が、365nm以下全域にわたっ
て、高い感度を示すものであることがわかった。また、
波長についての特性は、実施例1の素子の方が、365
nm付近(GaNのバンドギャップに対応)から314
nm付近(Al0.2 Ga0.8 Nのバンドギャップに対
応)まで、より強くフラットな感度を有することがわか
った。
【0033】実施例2 本実施例では、図1(b)の構造、図2(c)のバンド
ダイヤグラムに示す態様の光導電素子を製作した。サフ
ァイアC面基板1上にGaNバッファ層(図示せず)を
介して、n- −GaN層(厚さ4μm、ドーパントS
i、キャリア濃度1×1014cm-3)を成長させて第三
層S3とした。さらにその上に、n- −In0.2 Ga
0.8 N層(厚さ20nm、ドーパントSi、キャリア濃
度5×1014cm-3)を成長させて第二層S2とした。
さらにその上に、n- −Al0.3 Ga0.7 N層(厚さ3
0nm、ドーパントSi、キャリア濃度1×1014cm
-3)を成長させて第一層S1とした。層S1の上面に、
オーミック電極としてAl(上層側、厚さ500nm)
/Ti(下層側、厚さ20nm)を形成し、光導電素子
を得た。
【0034】〔評価〕実施例2で製作した素子の受光感
度を、実施例1と同様に調べた。その結果を、図5にグ
ラフとして示す。先ず、受光感度は、In0.2 Ga0.8
Nのバンドギャップに対応する波長423nm付近から
立ち上がる特性となった。即ち、第二層の材料にIn
0.2 Ga0. 8 Nを用いたことで、実施例1、比較例1の
素子に比べて、感度の立ち上がる部分が長波長側にシフ
トした。それ以下の短い波長の光に対しては、概ねフラ
ットな特性を有するものとなった。また、波長について
の特性は、423nm付近から293nm付近(Al
0.3Ga0.7 Nのバンドギャップに対応)まで、強くフ
ラットな感度を有することがわかった。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光導電素
子は、深層をキャリアが通過する構造としたので、受光
面の汚染や劣化の影響が軽減され、受光感度を改善する
ことができた。また、GaN系結晶を用いた素子構造で
あるから、KrFエキシマレーザー光(波長248n
m)、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)な
どの短い波長の紫外線に対して、優れた耐性を有するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光導電素子の一構成例を示す図で
ある。
【図2】本発明による光導電素子のバンドダイヤグラム
を模式的に示す図である。同図の例は、各層の導電型
を、n型(ただし低濃度)またはアンドープとした例で
ある。Efはフェルミ準位を示している。
【図3】本発明による光導電素子の電極の態様を示す模
式図である。図3(a)は、クシ形電極のパターンの一
例を示す図であって、当該素子の上面(受光面)を見た
図である。互いに向かい合って組み合わせられた1対の
クシ形電極を説明するため、クシの歯数は少なく表現し
ている。図3(b)は、電極の厚さ方向についての態様
例を示す図である。
【図4】実施例1、比較例1で製作した素子の性能を示
すグラフであって、受光対象光の波長と、素子の受光感
度との関係を示している。受光感度を示す縦軸は任意目
盛である。
【図5】図4のグラフと同様、実施例2で製作した素子
の性能を示すグラフである。受光感度を示す縦軸は、任
意目盛であり、図4のグラフと同じスケールである。
【図6】従来の光導電素子の構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1 結晶基板 S1 第一層 S2 第二層 P1、P2 電極 L 受光対象光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡川 広明 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 大内 洋一郎 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 湖東 雅弘 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 平松 和政 三重県四日市市芝田1丁目4番22号 (72)発明者 濱村 寛 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 清水 澄人 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 5F088 AA11 AB07 BA13 BB10 DA05 DA14 DA17 FA05 GA02 LA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光対象光が入射するよう表層側に位置
    しGaN系結晶からなる第一層と、 第一層の深層側に接合され、第一層よりも小さいバンド
    ギャップを有するGaN系結晶からなる第二層と、 第一層に設けられた両極側の電極と、を有することを特
    徴とする光導電素子。
  2. 【請求項2】 第一層と第二層との材料の組合せ(第一
    層の材料/第二層の材料、条件)が、(AlY1Ga
    (1-Y1)N/AlY2Ga(1-Y2)N、0≦Y2<Y1<
    1)、または(InX2Ga(1-X2)N/InX1Ga(1-X1)
    N、0≦X2<X1<1)、または(AlY3Ga(1-Y3)
    N/InX3Ga(1-X3)N、0≦X3<1、0≦Y3<
    1、0<(Y3+X3))である請求項1記載の光導電
    素子。
  3. 【請求項3】 第二層の深層側に接合された第三層をさ
    らに有し、該第三層は、第二層よりも大きいバンドギャ
    ップを有するGaN系結晶からなるものである請求項1
    または2記載の光導電素子。
  4. 【請求項4】 両電極が、間隔をおいて対向する2つの
    クシ形電極であって、各々の電極のクシ形の歯の部分
    が、第一層の表面上において互いにかみ合った状態で配
    置されたパターンである請求項1記載の光導電素子。
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