JP2000181502A - プロセスラインの炉内張力制御方法 - Google Patents

プロセスラインの炉内張力制御方法

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JP2000181502A
JP2000181502A JP36066698A JP36066698A JP2000181502A JP 2000181502 A JP2000181502 A JP 2000181502A JP 36066698 A JP36066698 A JP 36066698A JP 36066698 A JP36066698 A JP 36066698A JP 2000181502 A JP2000181502 A JP 2000181502A
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JP
Japan
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tension
gain
roll
line operation
furnace
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Application number
JP36066698A
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English (en)
Inventor
Naoki Hatano
直樹 秦野
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライン運転開始直後の、不均一加熱により偏
平しているロールによる周期的な張力変動を無くす。 【解決手段】 ライン運転開始直後は、張力制御器のゲ
インを下げておき、ラインが安定して張力変動が小さく
なってきたら、張力制御ゲインを上げていく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼帯(鋼板を含
む)のプロセスラインの炉内張力制御方法に係り、特
に、鋼帯の冷間圧延(冷延)プロセスラインに用いるの
に好適な、炉内ロールにより鋼帯を搬送するようにした
炉を持つプロセスラインの炉内張力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、炉内ロールにより鋼帯を搬送す
るようにした炉を持つ冷延プロセスラインにおいては、
図1に示すような構成の制御装置により炉内張力を制御
している。図において、20は、張力設定値Trefと図
示しない張力検出器によって検出される張力実績値Tfb
の差に応じて、例えば比例(P)積分(I)型の張力制
御を行なうための張力制御(ATR)ブロック、22
は、該ATRブロック20の出力とマスター速度基準M
RHの和から、炉内ロール10を駆動する駆動モータ
(M)12の回転速度を検出するパルスジェネレータ
(PLG)14の出力を引いたものを入力として搬送速
度を制御するための、例えばPI型の速度制御(AS
R)ブロック、24は、該ASRブロック22の出力に
基づいて、駆動モータ12に流れる電流を制御するため
の、例えば一次遅れを持つ電流制御(ACR)ブロッ
ク、26は、該ACRブロック24の出力に応じて、前
記駆動モータ12に印加される駆動電流をオンオフする
ためのパルスを発生するパルス制御(PWM)ブロッ
ク、28は、該PWMブロック26の出力により、前記
駆動モータ12に流れる電流をオンオフするための、例
えばトランジスタで構成されるスイッチ回路である。
【0003】前記ATRブロック20は、例えば図2に
示す如く、比例(P)ゲインGp、積分(I)ゲインG
i、及び、積分時間(任意)Tを有するPI制御構成と
され、前記ASRブロック22も同様なPI制御構成と
され、前記ACRブロック24は一次遅れを持つ系とさ
れている。
【0004】前記ATRブロック20中の比例ゲインG
p及び積分ゲインGiは、ライン建設直後に調整された後
は、変更されることは少なく、固定値が入っている場合
がほとんどであり、ラインの運転状況によりダイナミッ
クに変化させることは行なっていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
制御方法では、次のような問題点を有していた。
【0006】即ち、プロセスラインの炉内ロール10
は、該炉内ロールが停止している間に炉温を低温から高
温へ上げていくと、ロールの受熱の偏りのため変形し、
真円ではなく、楕円状態となる。又、炉温が高温であっ
ても、ロールが停止していると、楕円になる。
【0007】ロールが扁平になる現象について更に詳細
に説明する。炉内の温度は完全には均一でなく、更にロ
ールは熱源に向いている側から幅射熱を受けるために、
円周方向に不均一な熱膨張変形を生じる。ロールが回転
を始めると円周方向に均一に加熱されるため、しだいに
円周方向温度分布も均一になり、熱膨張も円周方向に均
一になる。従ってロールが回転を始めてしばらくすると
ロールの扁平はなくなり、真円に近づくことになる。
【0008】このように、炉内ロール10が楕円状態で
ある時に、通常の張力制御を行なうと、図3に示す如
く、周期的な張力変動を生じさせてしまい、ロールスリ
ップ又はバックリングを引き起こす原因となり、板に疵
や割れ等を与えてしまうという問題点を有していた。こ
れは、炉内ロール10の直径D(図1参照)が、ロール
が不均一に加熱されたために楕円になり、ロール周速が
変化し、外乱となって張力変動を引き起こすためであ
る。
【0009】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたもので、ライン運転開始時のようにロールが
真円状態でなく偏平していても、周期的な張力変動を引
き起こさないようにすることを課題する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、炉内ロールに
より鋼帯を搬送するようにした炉を持つプロセスライン
の炉内張力制御方法において、ライン運転開始直後の張
力実績値に周期的な変動が生じている時は、該張力変動
の大きさに応じて、張力制御器のゲインを変更するよう
にして、前記課題を解決したものである。
【0011】特に、ライン運転開始直後は、張力制御器
のゲインを小さな値に設定し、張力変動が所定値以下に
なる毎に、ゲインを少しずつ大きくしていくようにした
ものである。
【0012】ロールが楕円になっているということは、
制御系全体の開ループボード線図を示す図4において、
楕円の回転に同調してゲインが上下している状態に相当
する。このような状態では、ATRブロック20の初期
設定ゲインが高いと、ボード線図が高いゲインの領域で
上下することになり、制御全体としてゲインが高くなり
過ぎ、いわゆるボード線図による安定判別において、不
安定領域となる。従って、ロールの周速変化と共振し、
図3に示したような張力変動を小さく抑えることができ
ないばかりでなく、逆に増大させてしまう。
【0013】そこで、本発明では、ロールが楕円のとき
は、制御系全体のゲインを低めにしてやることにより、
制御系との共振を抑え、張力変動幅を小さく抑えるよう
にしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0015】本実施形態は、図1に示した従来例と同様
の張力制御装置において、ライン運転開始直後は、ロー
ルが楕円になっていることが多いので、図5(ボード線
図)及び図6(パラメータ例)に示すように、角速度α
[rad/sec]での開ループゲインがx0(比例ゲ
インa0、積分ゲインb0)となるように小さめにしてお
く。
【0016】ライン運転が始まると、徐々にロールの楕
円が真円に近付いていき、張力変動も減少してくる。そ
こで、例えば張力実績値の最大値と最小値の差ΔT(図
3参照)がT1以下になったら、α[rad/sec]
でのゲインを上げ、ATRブロック20の比例ゲインG
pと積分ゲインGiを、図6に示す如く、それぞれa1、
b1ずつ大きくしていき、制御系全体の開ループゲイン
をx1(比例ゲインa0+a1、積分ゲインb0+b1)と
する。
【0017】同様に、ライン運転がしばらく続くと、張
力変動は再び減少し、ΔTが再びT1以下になるので、
ATRブロック20の比例ゲインと積分ゲインを、それ
ぞれa2、b2分だけ大きくして、制御系全体の開ループ
ゲインをx2(比例ゲインa0+a1+a2、積分ゲインb
0+b1+b2)にする。
【0018】以上の処理を繰り返すうち、ロールは真円
になるので、例えば、上記の処理をn回繰り返して、制
御系全体の開ループゲインがxn
【外1】 でΔTがΔTmin以下になったときに、上記の処理を停
止する。
【0019】本実施形態においては、ライン運転開始直
後は、張力制御器のゲインを小さな値に設定し、最大値
と最小値の差で評価した張力変動が所定値以下になる毎
に、ゲインを少しずつ大きくしていくようにしたので、
構成が簡略である。なお、張力変動の大きさの評価方法
や、それに応じて張力制御器のゲインを変更する方法
は、これに限定されない。
【0020】又、前記実施形態においては、ATR及び
ASRが共にPI制御とされていたが、ATRやASR
の制御構成は、これに限定されない。
【0021】
【実施例】前記実施形態において、α=1[rad/s
ec]、x0=0[dB]、x1=1[dB]、x2=2
[dB]、a1=1、b1=0.5、a2=1、b2=0.
5、T1=200kg、Tmin=50kgで実運転したと
ころ、n=3で、張力変動を抑えて運転することができ
た。なお、上記値は任意に決めてよいのは言うまでもな
い。
【0022】なお、前記説明においては、本発明が、鋼
帯の冷延プロセスラインに適用されていたが、本発明の
適用対象は、これに限定されない。
【0023】
【発明の効果】本発明により、プロセスライン運転直後
の張力変動を抑えることができるので、ロールスリップ
を防止でき、製品疵も無くすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象である張力制御装置の構成を示す
ブロック線図
【図2】前記張力制御装置で用いられている張力制御
(ATR)ブロックの構成例を示すブロック線図
【図3】従来の問題点を説明するための、ライン運転開
始直後の張力変動の例を示す線図
【図4】同じく、ロール楕円時のゲインを説明するため
の、制御系全体の開ループボード線図
【図5】本発明の実施形態における、ロール楕円時のゲ
インの上げ方を説明するための、制御系全体の開ループ
ボード線図
【図6】同じく、本発明の実施形態で用いられるATR
ブロックのゲインの例を示す線図
【符号の説明】
10…炉内ロール 12…駆動モータ 20…張力制御(ATR)ブロック 22…速度制御(ASR)ブロック 24…電流制御(ACR)ブロック 26…パルス制御(PWM)ブロック 28…スイッチ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G05D 15/01 G05D 15/01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉内ロールにより鋼帯を搬送するようにし
    た炉を持つプロセスラインの炉内張力制御方法におい
    て、 ライン運転開始直後の張力実績値に周期的な変動が生じ
    ている時は、該張力変動の大きさに応じて、張力制御器
    のゲインを変更することを特徴とするプロセスラインの
    炉内張力制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、ライン運転開始直後
    は、張力制御器のゲインを小さな値に設定し、張力変動
    が所定値以下になる毎に、ゲインを少しずつ大きくして
    いくことを特徴とするプロセスラインの炉内張力制御方
    法。
JP36066698A 1998-12-18 1998-12-18 プロセスラインの炉内張力制御方法 Pending JP2000181502A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009275280A (ja) * 2008-05-17 2009-11-26 Jfe Steel Corp 溶融めっき金属帯の製造方法

Cited By (1)

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