JP2000180798A - 折畳式眼鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 折畳状態で最も幅狭となる極くコンパクトに
折畳め、装着時には全く違和感がない折畳式眼鏡を提供
する。 【解決手段】 分離して設けられる左右一対のレンズ１
ａ，１ｂが、その内側縁を蝶番構造を有するブリッジ２
で接続されかつ該ブリッジ２を介して接眼側が対向する
ように折畳可能であり、また、該両レンズ１ａ，１ｂの
外側縁につる１０ａ，１０ｂがその前端部を高さを違え
て軸着され、該各つる１０ａ，１０ｂはそれぞれ前半部
材１１ａ，１１ｂと後半部材１２ａ，１２ｂとに分割さ
れると共に互いに折曲可能に軸着され、該各つる１０
ａ，１０ｂを前記各軸着部８ａ，８ｂを支点として折り
曲げ各レンズ１ａ，１ｂの外側面に折り畳むようにした
折畳式眼鏡において、前記ブリッジ２を１軸の蝶番構造
とすると共に、該ブリッジ２の片側に二又状の鼻あて７
を一体に設け、前記各つる１０ａ，１０ｂはそれぞれ各
前半部材１１ａ，１１ｂの途中で上下逆方向に屈曲させ
両後半部材１２ａ，１２ｂが高さが等しくかつ平行とな
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、両レンズの接眼側
が対向して折り畳まれ、かつ両レンズの外側面にそれぞ
れつるが折り畳まれた状態で重ねられるようにした折畳
式眼鏡に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、このような形態に折り畳められる
折畳式眼鏡として、例えば実開昭５８−１６２１１７号
公報に記載のものが知られている。この公報に記載され
た折畳式眼鏡は、図６に示すようにレンズ１００，１０
０を囲うフレーム枠１０１，１０１の内側縁にそれぞれ
鼻当て１０２，１０２が突出されて設けられており、折
り畳んだ状態で鼻当て１０２，１０２が押されて変形し
ないように、フレーム枠１０１，１０１の内側縁を連結
するブリッジ１０３の構造をフレーム枠１０１，１０１
の内側縁にそれぞれ支持片１０４，１０４を突設し、こ
れらの支持片１０４，１０４の先端間に所要長さの連結
バー１０５を跨がらせ、連結バー１０５の両端に支持片
１０４，１０４をそれぞれねじ１０６，１０６で軸支す
る２軸の蝶番構造としている。

【０００３】また、左右一対の直線状のつる１０７，１
０７は、それぞれ中間で分割されると共に前半部分１０
７ａ，後半部分１０７ｂとを軸着部１０８を介して折畳
自在に連結され、それぞれ前端部をフレーム枠１０１，
１０１の外側縁に突設した軸着部１０９，１０９に軸着
させるが、これらの軸着部１０９，１０９は、折畳途中
及び折畳完了後の軸着部１０９，１０９に起因するブリ
ッジ１０３の軋みを緩和させるためそれら取付位置の高
さを違えて設けるようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記折
畳式眼鏡にあっては、接眼側が対向するようにして両レ
ンズ１００，１００を折畳み、更に各レンズ１００，１
００の外側面に各軸着部１０８，１０９を支点として各
つる１０７，１０７を折り曲げ折り畳むようにしている
が、両鼻当て１０２，１０２が有る関係上、連結バー１
０５の長さを所定長さに保たねばならず、この分嵩高に
なって衣服のポケットなどに収めると膨らみが大きく、
全体に最も幅狭に折畳むにはまだ改善の余地が有った。
また、つる１０７，１０７を伸ばした場合、その前端部
の高さが違うことから、一方のつる１０７は後側に向っ
て斜めに高くなり、逆に他方のつる１０７は後側に向っ
て斜めに低くなり、このため左右のバランスが悪く、装
着時に耳に接する部位に違和感が生じ装着感が良くない
といった課題が有った。そこで、本発明は上記課題を解
決すべくなされたもので、極めてコンパクトに折畳めて
携帯に全く差し障りがなく、しかも装着感も良好な折畳
式眼鏡を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明に係る折畳式眼鏡は、分離して設けられる左
右一対のレンズが、その内側縁を蝶番構造を有するブリ
ッジで接続されかつ該ブリッジを介して接眼側が対向す
るように折畳可能であり、また、該両レンズの外側縁に
つるがその前端部を高さを違えて軸着され、該各つるは
それぞれ前半部材と後半部材とに分割されると共に互い
に折曲可能に軸着され、該各つるを前記各軸着部を支点
として折り曲げ各レンズの外側面に折り畳むようにした
折畳式眼鏡において、前記ブリッジを１軸の蝶番構造と
すると共に、該ブリッジの片側に二又状の鼻あてを一体
に設け、前記各つるは、それぞれ各前半部材の途中で上
下逆方向に屈曲させ両後半部材が高さが等しくかつほぼ
平行となるようにした構成からなる。

【０００６】このように、ブリッジを１軸の蝶番構造と
すると共に、該ブリッジの片側に両側の鼻当てを一体に
設けたので、両レンズの折畳に際し、鼻当てが何ら障害
とならず１軸で折畳でき、これにより全体に最も幅狭と
なる。また、各つるはそれぞれ前半部材の途中で上下方
向に屈曲させ両後半部材が高さが等しくかつほぼ平行と
なるので、左右のバランスが良く、装着時に耳に接する
部位に違和感が全くなくなる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下に本発明に係る折畳式眼鏡の
実施の形態を図面と共に説明する。図１は折畳式眼鏡の
前面から見た斜視図、図２は同つるを分解して後から見
た斜視図である。図において１ａ，１ｂはそれぞれ左右
分離して設けられる一対の枠無しレンズであり、ポリカ
ーボネート樹脂により横長のほぼ長方形に成形される。
そして、両枠無しレンズ１ａ，１ｂは互いの内側縁でブ
リッジ２により内側へ折畳可能に接続される。即ち、ブ
リッジ２は両枠無しレンズ１ａ，１ｂの内側縁に支持片
３ａ，３ｂが一体に設けられると共にこれらの支持片３
ａ，３ｂの先端に上下位置を違えて蝶番部４ａ，４ｂが
突出され、さらにこれらの蝶番部４ａ，４ｂの後面に肉
厚部５ａ，５ｂが設けられ、これらの肉厚部５ａ，５ｂ
に垂直な連結ピン６を貫装させることにより、枠無しレ
ンズ１ａ，１ｂが接眼側を対向して折り畳める１軸の蝶
番構造に形成される。また、前記片側の支持片３ｂの下
端に使用者の鼻に受け止められる二又状の鼻あて７が一
体に設けられている。該鼻当て７は比較的薄く形成され
る。

【０００８】前記両枠無しレンズ１ａ，１ｂの外側縁に
は、後記するつる１０ａ，１０ｂの前端部を軸支するた
めの軸着部８ａ，８ｂが設けられる。該各軸着部８ａ，
８ｂはそれぞれ平面かぎ形状に突出し、かつ先端に軸孔
９ａを貫設した支片９，９が水平に設けられる。これら
の内、一方の軸着部８ａは枠無しレンズ１ａで低く、他
方の軸着部８ｂは枠無しレンズ１ｂで高くなるように高
低差が設けられている。該各軸着部８ａ，８ｂと前記ブ
リッジ２及び鼻当て７は枠無しレンズ１ａ，１ｂの成形
時に同時に一体成形される。

【０００９】１０ａ，１０ｂは両枠無しレンズ１ａ，１
ｂの両外側縁にそれぞれ前端部が各軸着部８ａ，８ｂに
軸支される左右一対をなすつるである。該各つる１０
ａ，１０ｂは中央で２部材に分割され、前半部材１１
ａ，１１ｂと後半部材１２ａ，１２ｂとよりなる。そし
て、一方のつる１０ａの前半部材１１ａには後部寄りに
上向きに屈曲させた段部１３を設け、他方のつる１０ｂ
の前半部材１１ｂには後部寄りに下向きに屈曲させた段
部１４が設けられている。そして、各前半部材１１ａ，
１１ｂの前端部に前記軸着部８ａ，８ｂの支片９，９が
介入される二又状の挟持片１５，１５が設けられる。ま
た、該各挟持片１５，１５に前記軸着部８ａ，８ｂの支
片９，９に設けた軸孔９ａと連通するねじ孔１５ａが貫
設される。そこで、前記軸孔９ａとねじ孔１５ａを合致
させた状態で両ねじ孔１５ａにねじ１６を螺合させるこ
とにより、各前半部材１１ａ，１１ｂがねじ１６を支点
にして水平面内で回動自在に軸着される。

【００１０】また、前記各前半部材１１ａ，１１ｂの後
端部にそれぞれ支片１７が設けられ、前記各後半部材１
２ａ，１２ｂの前端部に前記各支片１７を挟持させる二
又状の挟持片１８，１８が設けられる。また、前記各支
片１７に軸孔１７ａが貫設されると共に、挟持片１８，
１８に前記軸孔１７ａと連通するねじ孔１８ａ，１８ａ
が貫設される。そこで、前記軸孔１７ａと両ねじ孔１８
ａ，１８ａを合致させた状態で両ねじ孔１８ａ，１８ａ
にねじ１９を螺合させることにより、各後半部材１２
ａ，１２ｂがねじ１９を支点にして鉛直面内で回動自在
に軸着される。なお、２０，２０は各後半部材１２ａ，
１２ｂの後端部に設けられた耳あてである。

【００１１】本発明に係る折畳式眼鏡は上記構成よりな
り、使用に際しては図１に示すように通常の眼鏡と同じ
形態にする。この状態では、左右で高低差を設けた軸着
部８ａ，８ｂにそれぞれ前端部を軸支させたつる１０
ａ，１０ｂは、前半部材１１ａ，１１ｂに上下互いに向
きを違えて設けた段部１３，１４によって後半部材１２
ａ，１２ｂの高さが等しくかつほぼ平行すなわち水平に
なる。従って、装着時に顔面に接する部分や耳あて２
０，２０の高さに差がなく左右バランスが良いために違
和感はなく快適に使用することができる。そして、携帯
のため衣服のポケットなどに収容するときは、図３に示
すように、まず、連結ピン６を支点にしてブリッジ２を
内側へ回動させて二つ折りし、枠無しレンズ１ａ，１ｂ
を接眼側を対向近接させて折り重ねる。次いで、各つる
１０ａ，１０ｂを軸着部８ａ，８ｂのねじ１６を支点に
して水平面内で矢視方向へ回動させ、さらに軸着部であ
るねじ１９を支点にして後半部材１２ａ，１２ｂを鉛直
面内で矢視方向へ回動させ、図４に示すように前・後半
部材１１ａ，１１ｂ，１２ａ，１２ｂを二重に折り畳ん
だ各つる１０ａ，１０ｂを枠無しレンズ１ａ，１ｂの外
側面に沿わせ重ねる。

【００１２】このようにして折り畳まれた状態では、ブ
リッジ２が連結ピン６を支点にした１軸の蝶番構造であ
り、しかも鼻あて７が片側のブリッジ２すなわち一方の
支持片３ｂの下端に一体に設けられていることにより、
図５に示すように鼻当て７が何ら障害にはならず、枠無
しレンズ１ａ，１ｂが接眼側を近接させて重ね合わされ
ることとなり、図５のＬ寸法が最も幅狭となるコンパク
トな形態にでき、衣服のポケットなどに嵩張り少なく、
無理なく収容することができるから、出し入れ共に容易
となる。また、枠無しレンズ１ａ，１ｂの外側面に沿わ
せて折り畳まれるつる１０ａ，１０ｂが変形を起しにく
い。

【００１３】

【発明の効果】以上、述べたように本発明に係る折畳式
眼鏡は、ブリッジを１軸の蝶番構造にし、しかも二又状
の鼻あてをブリッジの片側に一体に設けたので、鼻あて
が何ら障害にならず、左右のレンズが接眼側を対向接近
させて二つ折りに重ねられることとなり、これにより折
畳状態が最も幅狭となる極めてコンパクトな形態にな
り、衣服のポケットに収めても膨らみが少なく携帯至便
に取り扱える。また、高低差を設けた軸着部にそれぞれ
前端部を軸支させた左右のつるは中間部に上下向きを違
えて屈曲させ後半部材が高さが等しくかつほぼ平行とな
るようにしたことにより、両側のバランスが良く装着時
に顔面や耳に接する部位の高さが等しくなって違和感が
なく装着感がすこぶる良いという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る折畳式眼鏡の前から見た斜視図。

【図２】同つるを分解して後から見た斜視図。

【図３】同折り畳む手順を示す斜視図。

【図４】同折り畳んだ状態を示す斜視図。

【図５】図４の平面図。

【図６】従来の折畳式眼鏡の斜視図。

【符号の説明】 １ａ，１ｂ 枠無しレンズ ２ ブリッジ ６ 連結ピン ７ 鼻あて ８ａ，８ｂ 軸着部 １０ａ，１０ｂ つる １１ａ，１１ｂ 前半部材 １２ａ，１２ｂ 後半部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 分離して設けられる左右一対のレンズ
   が、その内側縁を蝶番構造を有するブリッジで接続され
   かつ該ブリッジを介して接眼側が対向するように折畳可
   能であり、また、該両レンズの外側縁につるがその前端
   部を高さを違えて軸着され、該各つるはそれぞれ前半部
   材と後半部材とに分割されると共に互いに折曲可能に軸
   着され、該各つるを前記各軸着部を支点として折り曲げ
   各レンズの外側面に折り畳むようにした折畳式眼鏡にお
   いて、前記ブリッジを１軸の蝶番構造とすると共に、該
   ブリッジの片側に二又状の鼻あてを一体に設け、前記各
   つるは、それぞれ各前半部材の途中で上下逆方向に屈曲
   させ両後半部材が高さが等しくかつほぼ平行となるよう
   にしたことを特徴とする折畳式眼鏡。