JP2000178653A - 積重ね焼鈍しで冷間圧延シャド―マスク用鋼板を製造する方法 - Google Patents

積重ね焼鈍しで冷間圧延シャド―マスク用鋼板を製造する方法

Info

Publication number
JP2000178653A
JP2000178653A JP11360910A JP36091099A JP2000178653A JP 2000178653 A JP2000178653 A JP 2000178653A JP 11360910 A JP11360910 A JP 11360910A JP 36091099 A JP36091099 A JP 36091099A JP 2000178653 A JP2000178653 A JP 2000178653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
cold
annealing
steel
rolled steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11360910A
Other languages
English (en)
Inventor
Gyosun Kim
ギョスン キム
Hyun-Gyu Howan
ヒュン−ギュ ホワン
Eei-Yun Kim
エエイ−ユン キム
Jun-Hoon Cheoi
ジュン−ホーン チェオイ
Jon-Ho Kim
ジョン−ホ キム
Yun-Mo Kim
ユン−モ キム
Oojoon Kuuon
オージョーン クウォン
Ki-Ho Kim
キ−ホ キム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Posco Co Ltd
Original Assignee
Pohang Iron and Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pohang Iron and Steel Co Ltd filed Critical Pohang Iron and Steel Co Ltd
Publication of JP2000178653A publication Critical patent/JP2000178653A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/02Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/02Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
    • C21D8/0247Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips characterised by the heat treatment
    • C21D8/0268Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips characterised by the heat treatment between cold rolling steps
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/02Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
    • C21D8/0221Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips characterised by the working steps
    • C21D8/0236Cold rolling
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/14Manufacture of electrodes or electrode systems of non-emitting electrodes
    • H01J9/142Manufacture of electrodes or electrode systems of non-emitting electrodes of shadow-masks for colour television tubes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D3/00Diffusion processes for extraction of non-metals; Furnaces therefor
    • C21D3/02Extraction of non-metals
    • C21D3/04Decarburising

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャドーマスクに使用される冷間圧延鋼板の
製造方法を開示する。この方法では、高価な合金元素を
添加せずに、短時間の中間脱炭焼鈍しを行い、それにも
拘わらず、次の積重ね焼鈍し後、成形欠陥は起こらな
い。 【解決手段】 方法は次の段階を含む。0.003重量
%あるいはそれ以下の炭素、0.10〜0.20重量%
のマンガン、0.01〜0.05重量%のアルミニウ
ム、0.004重量%あるいはそれ以下の窒素、及び残
部は鉄と他の不可避不純物から構成される鋼を準備す
る。910℃より高い温度で該鋼に熱間圧延を行い、次
いで第一冷間圧延鋼板を成形するために第一冷間圧延を
行う。次に、800〜860℃の温度、1〜5分間で脱
炭鋼板を成形するために、該第一冷間圧延鋼板に炭素含
有量0.0015重量%に下がるまで脱炭焼鈍しを行
い、それから該脱炭鋼板に35%より高い圧下率で第二
冷間圧延を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラウン管のシャ
ドーマスクに使用される冷間圧延鋼板の製造方法に関す
る。より具体的には、本発明は、冷間圧延鋼板を製造す
るために二段階の冷間圧延の間、脱炭が炭素含有量0.
0015重量%に下がるまで行われ、これにより次の積
重ね焼鈍しで積重ね位置に拘わらず、降伏点伸びが4%
より低くなる、ブラウン管のシャドーマスクに使用され
る冷間圧延鋼板を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、(図1に例示した)ブラウン管
のシャドーマスクは、色選択機能を有する。このシャド
ーマスクは次のようにして製造される。すなわち、図2
に示したように、フォトエッチング法を適用し、複数の
小孔が冷間圧延鋼板に形成される。次いで最終脱炭が行
われ、それからプレス加工が行われる。
【0003】シャドーマスクには高純度鋼が必要とさ
れ、また同時に、炭素含有量があるレベルにまで制御さ
れることが重要である。これは、陰極線管製造メーカー
によってプレス加工が行われる際に、炭素含有量が欠陥
の発生と密接に関係があるからである。すなわち、炭素
含有量増加により降伏強さが増せば、定形性は悪化す
る。さらに、溶質炭素によって引き起こされる引張りじ
わが発生するために不均一変形が形成され、その結果、
(フォトエッチング工程を適用して形成された)孔の大
きさが変化する。
【0004】上記問題を解決するための技術が、米国特
許第4,210,843号、第4,609,412号、
及び第4,235,752号に開示されている。まず、
米国特許第4,210,843号では、炭素含有量が極
めて低く、すなわち0.01重量%(以下、単に「%」
呼ぶことがある。)と低く、そしてニオブ(Nb)だけ
を添加した、あるいはニオブとチタン(Ti)を組合わ
せて添加した、IF(interstitial−fr
ee)鋼が使用されている。
【0005】このようにして、降伏点伸びは消滅する。
しかしながら、この方法では、合金元素を添加しなけれ
ばならない。さらに、添加された元素によって再結晶温
度が上がり、また結晶粒成長抑制のため、これは析出物
により引き起こされるのだが、磁気特性が悪化する。
【0006】一方、米国特許第4,609,412号で
は、シャドーマスクの減磁特性を改善するために、炭素
含有量が0.004%以下に調節されている。これを達
成するために、鋼製造段階で炭素含有量が0.008%
以下に制御され、中間脱炭焼鈍しでは炭素含有量は0.
005%にまで下げられている。
【0007】しかしながら、この方法では、中間脱炭焼
鈍しでOCA(open coilannealin
g)が採用されるため、処理時間に数日もかかる。さら
に、冷間圧延状態で、炭素含有量が0.004%あるい
は0.005%に調節され、陰極線管製造メーカーが鋼
板を積重ねて焼鈍しを行う場合、積重ねの中間部で降伏
点伸びが起こる(図4)。従って、成形欠陥を防止しよ
うとするならば、その鋼はローラレベラーを通過させな
ければならない。
【0008】また一方、米国特許第4,235,752
号では、初期炭素含有量が0.01%に調節され、陰極
線管製造メーカーによって最終脱炭焼鈍しが650〜8
50℃の温度で行われる。しかしながら、この方法で
は、炭素含有量の低減がかなり陰極線管製造メーカーに
かかっているため、上記の場合、中位に積重ねられた鋼
板は成形欠陥を示しやすい。従って、プレス加工の前
に、ローラレベリングを行わねばならないという不都合
がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術にお
ける上記不利益を克服することを目的とするものであ
る。従って、本発明の目的は、シャドーマスクに使用さ
れる冷間圧延鋼板の製造方法を提供することにあり、こ
の方法では高価な合金元素を添加せずに短時間の中間脱
炭焼鈍しを行い、それにも拘わらず、次の積重ね焼鈍し
後、成形欠陥は起こらない。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、シャドーマスクに使用される冷間
圧延鋼板を製造する方法において、0.003重量%あ
るいはそれ以下の炭素、0.10〜0.20重量%のマ
ンガン、0.01〜0.05重量%のアルミニウム、
0.004重量%あるいはそれ以下の窒素、及び残部は
鉄と他の不可避不純物から構成される鋼を準備する段
階、910℃より高い温度で該鋼に熱間圧延を行い、次
いで第一冷間圧延鋼板を成形するために第一冷間圧延を
行う段階、800〜860℃の温度、1〜5分間で脱炭
鋼板を成形するために、該第一冷間圧延鋼板に炭素含有
量0.0015重量%に下がるまで脱炭焼鈍しを行う段
階、及び該脱炭鋼板に35%より高い圧下率で第二冷間
圧延を行う段階を含む、冷間圧延鋼板を製造する方法で
ある(請求項1)。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の上記の目的及び他の利点
は、添付図面を参照して本発明の好ましい実施態様を詳
細に記載することにより、より明らかになるであろう。
陰極線管製造メーカーにより、脱炭焼鈍しがシャドーマ
スクのための冷間圧延鋼板に施されれば、中位に置かれ
た鋼板は、降伏点伸びのために成形欠陥を示すだろう。
従って、必然的にローラレベリングが行われなければな
らなくなる。
【0012】本発明は、上記不利益を解決するため、本
発明によれば、シャドーマスクに使用される冷間圧延鋼
板を製造する方法において、0.003重量%あるいは
それ以下の炭素、0.10〜0.20重量%のマンガ
ン、0.01〜0.05重量%のアルミニウム、0.0
04重量%あるいはそれ以下の窒素、及び残部は鉄と他
の不可避不純物から構成される鋼を準備する段階、91
0℃より高い温度で該鋼に熱間圧延を行い、次いで第一
冷間圧延鋼板を成形するために第一冷間圧延を行う段
階、800〜860℃の温度、1〜5分間で脱炭鋼板を
成形するために、該第一冷間圧延鋼板に炭素含有量0.
0015重量%に下がるまで脱炭焼鈍しを行う段階、及
び該脱炭鋼板に35%より高い圧下率で第二冷間圧延を
行う段階を含む、冷間圧延鋼板を製造する方法である。
【0013】すなわち、シャドーマスクに使用される第
一冷間圧延鋼板は、連続焼鈍し脱炭設備で脱炭され、こ
のようにして鋼板の炭素含有量は0.0015%あるい
はそれ以下に制御される。具体的には、炭素含有量は初
期鋼スラブ状態で適切に制御される。次いで、二段階の
冷間圧延の間の脱炭焼鈍しで、炭素含有量は0.001
5%あるいはそれ以下に制御される。このようにして、
高価な合金元素を添加せずに、短時間の脱炭焼鈍しを行
って降伏点伸びは4%あるいはそれ以下に維持される。
すなわち、降伏点伸びが4%あるいはそれ以下に維持さ
れれば、たとえ陰極線管製造メーカーが積重ね焼鈍しを
行っても、従来の成形欠陥を回避することができる。
【0014】上記の本発明では、降伏点伸びが起こらな
い炭素含有量を0.0015%あるいはそれ以下になる
ように規定する。この炭素含有量は全炭素含有量を意味
する。一般に、鋼中に存在する炭素は2種類に、すなわ
ち、溶質炭素と炭化物の形状で析出する炭素に分けられ
る。これら2種類のうち、炭化物として析出する炭素
は、降伏点伸びに全く影響を与えないが、溶質炭素は降
伏点伸びに直接影響を与える。溶質炭素含有量が増加す
るにつれ、降伏点伸びも増加する。
【0015】一般に、降伏点伸びを完全になくすように
するならば、溶質炭素含有量は0.003%あるいはそ
れ以下にすべきである。これに関連して、本発明者は次
の事実を見出した。すなわち、適切な焼鈍し条件で第一
冷間圧延鋼板を脱炭することにより、短時間で全炭素含
有量を0.0015%に制御することができ、このよう
にして溶質炭素含有量を低減させ、4%あるいはそれ以
下の降伏点伸びが得られた。
【0016】ここで、本発明の鋼スラブの個々の含有物
質を記載する。炭素(C)は鋼組成の最も重要な元素の
一つであり、その含有量は0.003%に維持される。
初期C含有物質がこのように制限される理由は、次の通
りである。すなわち、目標のC含有量0.0015%
は、一般に行われている鋼製造技術ではほとんど得られ
ない。また、一般的な鋼製造技術では、0.002〜
0.003%の炭素含有量を製造コストの大幅な増加を
伴わずに容易に得ることはできず、短時間の中間脱炭焼
鈍し後、目標のC含有量0.0015%を保証すること
もできない。
【0017】もちろん、C含有量0.0015%を有す
る鋼が、鋼スラブ製造段階から製造されれば、シャドー
マスクのための鋼板は、中間脱炭焼鈍しを全く行わずに
製造される。しかしながら、この後者の場合、鋼スラブ
製造段階での製造コストが高すぎる。
【0018】マンガン(Mn)は、鋼に不可避的に含有
する硫黄によって引き起こされる赤熱脆さを防止するた
めに添加される。Mn含有量が低すぎれば、やはり赤熱
脆さが残る。他方、その含有量が高すぎれば、鋼の強度
が増し、その結果、定形性は悪化する。従って、本発明
のMn含有量は0.10〜0.20%に制限する。
【0019】アルミニウム(Al)はニつの目的で添加
される。その目的の一つは、鋼に存在する酸素を除去し
て凝固の間に非金属性含有物の形成を防止するようにす
ることである。もう一つは、窒化アルミニウム(Al
N)の形で、鋼の窒素を固定することである。従って、
Alも適度な量で添加されなければならない。すなわ
ち、その含有量が低すぎれば、上記添加の目的を達成す
ることはできない。他方、その含有量が高すぎれば、鋼
の強度が増し、黒化処理が悪化する。従って、Al含有
量は0.01〜0.05%に制限する。
【0020】上記のように、全てのNがAlNの形で確
保される。しかしながら、実際は、N含有量が高すぎれ
ば、Al含有量も高くしなければならない。従って、真
空脱気設備を用いてN含有量は0.004%あるいはそ
れ以下に制限する。
【0021】ここで、シャドーマスクに使用される冷間
圧延鋼板製造方法を記載する。上記組成を有する鋼は、
連続鋳造工程あるいはインゴット鋳造工程を適用して、
鋼スラブに成形される。次いで、スラブは熱間圧延が施
され、熱間圧延鋼板になる。この条件下で、熱間圧延は
910℃より高い温度で仕上られる必要がある。すなわ
ち、これは、熱間圧延温度がAr変態温度より低け
れば、相変態のためフェライトが形成され、その結果、
圧延の間に型や厚さを制御することが困難になるからで
ある。
【0022】熱間圧延後、熱間圧延鋼板は巻取られる
が、巻取り温度は特に制限されない。従来技術では、巻
取り温度が制限される場合があるが、これはAlとNを
結合させるためである。しかしながら、本発明では、中
間脱炭焼鈍しが800〜860℃と高いため、AlN反
応が脱炭反応と同時に活発に起こる。従って、たとえ巻
取り温度が特に制限されなくても、全てのNが析出物中
に確保できる。
【0023】次いで、巻取り熱間圧延鋼板は酸洗が施さ
れ、次に第一冷間圧延が行われ、それから中間脱炭焼鈍
しが連続脱炭熱処理設備で行われる。第一冷間圧延が中
間脱炭焼鈍しの前に行われる理由は次の通りである。す
なわち、第一に、最終の厚さにまで冷間圧延を行う前
に、適度な第二冷間圧延圧下率を確保しなければならな
い。第二に、鋼中に存在する炭素が、脱炭焼鈍しよって
短時間に除去されるようにするならば、鋼板の厚さを適
度に薄くしなければならない。
【0024】本発明では、脱炭焼鈍しが好ましくは80
0〜860℃の温度で行われなければならないが、この
理由は次の通りである。すなわち、温度が800℃より
低ければ、脱炭反応率が低すぎるため、0.0015%
あるいはそれ以下のC含有量が短時間に得られない。他
方、その温度が860℃を超えれば、連続熱処理設備で
の張力制御が困難になるだけでなく、脱炭率を下げるた
めに、Cの高い溶解度を有するオーステナイトへの逆変
態が起こり、望まない結果を生むようになる。
【0025】さらに、本発明では、脱炭焼鈍しが1〜5
分間行われなければならないが、この理由は次の通りで
ある。すなわち、脱炭焼鈍し時間が1分より短ければ、
脱炭反応は十分ではない。他方、それが5分を超えれ
ば、脱炭反応に関して問題はないけれども、5分後に時
間延長による効果が小さくなるため、経費がかかる。
【0026】脱炭焼鈍し後、第二冷間圧延が行われる。
この条件下で、冷間圧延圧下率は適切にすべきである。
好ましくは、圧下率は35%あるいはそれ以上にすべき
であり、この理由は次の通りである。すなわち、エッチ
ングで穴を開けるとき、あるレベルの強さが必要とな
る。本発明者の調査によれば、穴を開けるために鋳造素
材の引張強さは540MPaあるいはそれ以上でなけれ
ばならず、この条件を満たすためには、圧下率が35%
あるいはそれ以上でなければならない。
【0027】すなわち、鋳造素材が540MPaあるい
はそれ以上の引張強さを持つときだけ、鋳造素材はフォ
トエッチングラインの引張応力に耐えられ、スクラッチ
ング等から免れることができる。しかしながら、圧下率
が高すぎれば、最終焼鈍し後、結晶粒度が微細になり過
ぎ、結果として磁気特性が悪化する。従って、圧下率
は、好ましくは35〜70%にすべきである。
【0028】ここで、本発明を以下のテスト結果に基づ
いて具体的に記載する。 (テスト1)図2に示したように、表1の組成を有し、
(陰極線管製造メーカーがするようなフォトエッチング
によって形成された)複数の孔を有する、冷間圧延鋼板
31、33(従来材料)を図3の方法に基づき積重ね、
これに脱炭焼鈍しを施した。次いで、異なる積重ね位置
の降伏点伸びを調べ、その結果を図4に示した。ところ
で、図3の通風材料32、34は、脱炭雰囲気ガスの流
れがスムーズになるように取り付られた。
【0029】
【表1】
【0030】図4から判るように、C含有量0.002
4%を有する冷間圧延鋼板に積重ね焼鈍しを施したと
き、鋼板は脱炭雰囲気ガスに多く接触するので、上部、
下部及び通風材料に隣接する鋼板での降伏点伸びが起ら
なかった。しかしながら、その残りの鋼板では、14%
にまで降伏点伸びが生じた。このように、4%より高い
降伏点伸びでは、不均一変形のため成形欠陥が生じた。
この現象を防止するためにはローラレベリングが行われ
なければならない。
【0031】(テスト2)表1の組成を有する鋼に厚さ
0.5mmにまで第一冷間圧延として冷間圧延を施し
た。次いで、焼鈍し時間及び焼鈍し温度を変化させなが
ら、これに脱炭雰囲気下で熱処理を施した。次に、引張
試験法に基づき、前述の条件に対する降伏点伸びを調
べ、その結果を図5に示した。
【0032】図5から判るように、4%あるいはそれよ
り低い降伏点伸びは、820℃及び860℃の温度で1
分あるいはそれ以上の間に脱炭素化して得ることができ
た。これに対して、焼鈍しを780℃で行ったとき、4
%あるいはそれより低い降伏点伸びは1〜5分の焼鈍し
時間内に得ることはできなかった。焼鈍しを740℃及
び700℃で行ったとき、焼鈍し時間に拘わらず、降伏
点伸びは非常に高かった。
【0033】図5において、全炭素含有量を本発明のテ
ストピースにつき測定すると、それらは全て全炭素含有
量0.0007〜0.0015%を示した。溶質炭素含
有量を内部摩擦法を適用して測定したとき、溶質炭素は
全く認められなかった。他方、700℃、740℃及び
780℃で焼鈍しをした試験毎に全炭素含有量を測定し
たとき、それらは夫々0.0020〜0.0024%、
0.0016〜0.0018%及び0.0013〜0.
0017%を示した。このように、全炭素含有量を0.
0015%あるいはそれ以下になるように、脱炭焼鈍し
を制御することによって、4%あるいはそれより低い降
伏点伸びを得ることができた。
【0034】(テスト3)鋼スラブの初期段階でC含有
量の影響を調べるために、表2の組成を有する鋼を準備
し、次いで、厚さ0.5mmにまで冷間圧延を施した。
次に、脱炭焼鈍しを840℃で2分間行った。次いで、
降伏点伸びを測定し、その測定結果も表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】上記表2から判るように、初期炭素含有量
0.0026%を有する本発明鋼の場合、降伏点伸びは
0.3%であったため、目標とするレベルが十分に得ら
れた。これに対して、0.003%より高い初期炭素含
有量を有する比較鋼の場合、たとえ、一定の時間焼鈍し
を行っても、降伏点伸びが4%を超えた。もちろん、た
とえ初期炭素含有量が比較鋼と同じくらい高くても、脱
炭焼鈍しを長時間行えば、最終炭素含有量は0.001
5%あるいはそれ以下と低くなった。しかしながら、こ
の場合、長時間の焼鈍し時間を要するため、経費がかか
る。
【0037】(テスト4)脱炭後の第二冷間圧延の圧下
率の範囲を決めるために、表2の本発明鋼に第一冷間圧
延を行った。次いで、第一冷間圧延鋼板には、脱炭焼鈍
しを830℃の温度で1.5分間施した。次に、圧下率
を変化させながら、焼鈍し鋼板各々に第二冷間圧延を行
い、その結果を図6に示した。
【0038】図6から判るように、圧下率35%付近で
540MPaの引張強さが得られ、圧下率が増加するに
つれ、引張強さも増加した。しかしながら、第二冷間圧
延圧下率が増加するにつれ、結晶粒度は低下するため、
これが問題となる。さらに、第二冷間圧延ミルの性能を
考慮すれば、圧下率の範囲は好ましくは35〜70%に
すべきである。
【0039】(テスト5)表2の本発明鋼に冷間圧延を
施し、次いで、同じ鋼板に脱炭焼鈍しを830℃で1.
5分間行った。次いで、脱炭鋼板に第二冷間圧延を圧下
率57%で施した。次に、それらを図3のようにして積
重ね、焼鈍しを行った。それから、降伏点伸びを測定
し、その結果を図7に示した。図7に示すように、積重
ね位置に拘わらず、降伏点伸びが2%あるいはそれ以下
であったことから、成形欠陥のいかなる発生もなかっ
た。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第一冷間圧延シャドーマスク用鋼板は、炭素含有量0.
0015%あるいはそれ以下に制御するために適切な条
件で脱炭が施される。従って、陰極線管製造メーカーが
積重ね焼鈍しを行うとき、経費を改善するためにローラ
レベリングは必要としない。さらに、製造工程の間、脱
炭焼鈍しが非常に短時間であり、それにも拘わらず、目
標とする生産品質が得られるため、生産性を向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブラウン管の構造を例示する。
【図2】シャドーマスクに使用される冷間圧延鋼板の製
造工程及び次の工程を例示する。
【図3】シャドーマスクに使用される冷間圧延鋼板の積
重ね焼鈍しの一例を例示する。
【図4】積重ね焼鈍しで積重ねられた位置に関する降伏
点伸びを示すグラフ図である(従来の鋳造素材)。
【図5】脱炭焼鈍しの条件に関する降伏点伸びを示すグ
ラフ図である。
【図6】冷間圧延の圧下率に関する引張強さを示すグラ
フ図である。
【図7】積重ね焼鈍しで積重ねられた位置に関する降伏
点伸びを示すグラフ図である(本発明の鋳造素材)。
【符号の説明】
10…陰極線管、 11…内部シールド材、 12…電
子銃、13…偏向コイル、 14…フレーム、 15…
シャドーマスク、16…蛍光面、31…12枚の鋼、
32、34…通風材料、 33…13枚の鋼。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホワン ヒュン−ギュ 大韓民国、キョンサンブック−ド、ポーハ ング−シ、ナン−ク、コードン−ドン、1 ポーハング アイアン アンド スティ ール シーオー.,エルティディ.内 (72)発明者 キム エエイ−ユン 大韓民国、キョンサンブック−ド、ポーハ ング−シ、ナン−ク、ドンチョン−ドン、 5 ポーハング アイアン アンド ステ ィール シーオー.,エルティディ.内 (72)発明者 チェオイ ジュン−ホーン 大韓民国、キョンサンブック−ド、ポーハ ング−シ、ナン−ク、ドンチョン−ドン、 5 ポーハング アイアン アンド ステ ィール シーオー.,エルティディ.内 (72)発明者 キム ジョン−ホ 大韓民国、キョンサンブック−ド、ポーハ ング−シ、ナン−ク、ドンチョン−ドン、 5 ポーハング アイアン アンド ステ ィール シーオー.,エルティディ.内 (72)発明者 キム ユン−モ 大韓民国、キョンサンブック−ド、ポーハ ング−シ、ナン−ク、ドンチョン−ドン、 5 ポーハング アイアン アンド ステ ィール シーオー.,エルティディ.内 (72)発明者 クウォン オージョーン 大韓民国、キョンサンブック−ド、ポーハ ング−シ、ナン−ク、コードン−ドン、1 ポーハング アイアン アンド スティ ール シーオー.,エルティディ.内 (72)発明者 キム キ−ホ 大韓民国、キョンサンブック−ド、ポーハ ング−シ、ナン−ク、コードン−ドン、1 ポーハング アイアン アンド スティ ール シーオー.,エルティディ.内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷間圧延シャドーマスク用鋼板を製造す
    る方法において、 0.003重量%あるいはそれ以下の炭素、0.10〜
    0.20重量%のマンガン、0.01〜0.05重量%
    のアルミニウム、0.004重量%あるいはそれ以下の
    窒素、及び残部は鉄と他の不可避不純物から構成される
    鋼を準備する段階、 910℃より高い温度で該鋼に熱間圧延を行い、次いで
    第一冷間圧延鋼板を成形するために第一冷間圧延を行う
    段階、 800〜860℃の温度、1〜5分間で脱炭鋼板を成形
    するために、該第一冷間圧延鋼板に炭素含有量0.00
    15重量%に下がるまで脱炭焼鈍しを行う段階、 及び該脱炭鋼板に35%より高い圧下率で、第二冷間圧
    延を行う段階から成る、冷間圧延シャドーマスク用鋼板
    を製造する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、該第二
    冷間圧延が35〜70%の圧下率で行われる冷間圧延シ
    ャドーマスク用鋼板を製造する方法。
JP11360910A 1998-12-18 1999-12-20 積重ね焼鈍しで冷間圧延シャド―マスク用鋼板を製造する方法 Pending JP2000178653A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1998-56291 1998-12-18
KR1019980056291A KR100352601B1 (ko) 1998-12-18 1998-12-18 적층소둔할 수 있는 섀도우마스크용 냉연강판의 제조방법

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000178653A true JP2000178653A (ja) 2000-06-27

Family

ID=19563852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11360910A Pending JP2000178653A (ja) 1998-12-18 1999-12-20 積重ね焼鈍しで冷間圧延シャド―マスク用鋼板を製造する方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6193819B1 (ja)
JP (1) JP2000178653A (ja)
KR (1) KR100352601B1 (ja)
CN (1) CN1107731C (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101118284B1 (ko) * 2003-12-29 2012-03-20 주식회사 포스코 가공성이 우수한 강판 및 그 제조 방법
KR100722386B1 (ko) * 2005-12-26 2007-05-28 주식회사 포스코 섀도우 마스크용 냉연 강판 및 그 제조 방법

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU528816B2 (en) 1978-02-14 1983-05-12 Unilever Ltd. Detergent composotions
US4210843A (en) 1979-04-03 1980-07-01 Zenith Radio Corporation Color CRT shadow mask and method of making same
US4609412A (en) 1984-02-28 1986-09-02 Nippon Mining Co., Ltd Al-killed cold-rolled steel sheet with excellent demagnetization characteristics and process for producing the same, and shadow mask and color television using the same
JPS63130715A (ja) * 1986-11-21 1988-06-02 Nisshin Steel Co Ltd シヤドウマスク用鋼板の脱炭焼鈍方法
JP3398418B2 (ja) * 1993-05-20 2003-04-21 日新製鋼株式会社 プレス成形性に優れたシャドウマスク用冷延鋼板

Also Published As

Publication number Publication date
US6193819B1 (en) 2001-02-27
KR20000040621A (ko) 2000-07-05
CN1107731C (zh) 2003-05-07
CN1259582A (zh) 2000-07-12
KR100352601B1 (ko) 2002-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190247902A1 (en) Hot-rolled steel sheet for electrical steel sheet production and method of producing same
RU2109839C1 (ru) Холоднокатаный стальной лист для теневой маски и способ его изготовления
JP3243240B2 (ja) 優れた磁場遮蔽特性を有する薄い冷間圧延内部シールド鋼板を製造する方法
JP3531996B2 (ja) 一方向性電磁鋼帯の製造方法
US6416594B1 (en) Heat shrink band steel sheet and manufacturing method thereof
JP2000178653A (ja) 積重ね焼鈍しで冷間圧延シャド―マスク用鋼板を製造する方法
US6645317B1 (en) Metal components for picture tubes
EP0964073A1 (en) A steel sheet for use as an electrode-supporting frame member of a color picture tube and manufacturing method thereof
KR100328077B1 (ko) 저온소둔에의한섀도마스크용냉연강판과그제조방법
JPH0245691B2 (ja) Shadomasukugenbannoseizohoho
JP3892312B2 (ja) ブラウン管フレーム用高強度鋼板の製造方法
JP3353321B2 (ja) プレス成形性に優れたシャドウマスク用Fe−Ni合金薄板の製造方法及びプレス成形性に優れたシャドウマスク用Fe−Ni合金薄板
WO2002042509A1 (fr) Procede destine a un masque perfore, procede de fabrication correspondant, masque perfore comprenant des materiaux et tube d'images utilisant le masque perfore
JPS641531B2 (ja)
US6544356B2 (en) Steel sheet for use as an electrode-supporting frame member of a color picture tube and manufacturing method thereof
JPH08260051A (ja) 磁気シールド材の製造方法
JPH10219409A (ja) 磁気シールド用インナーシールド材とその製造方法
WO2005017221A1 (ja) シャドウマスク用素材、その製造方法、シャドウマスク用素材からなるシャドウマスク及びそのシャドウマスクを組み込んだ受像管
KR100851162B1 (ko) 인너실드용 극박 냉연강판 제조방법
JPH0860246A (ja) 磁気シールド材の製造方法
JP3953406B2 (ja) カラー受像管用アパーチャーグリル用素材、アパーチャーグリルおよびカラー受像管
KR100276282B1 (ko) 자기적 특성이 우수한 새도우 마스크용 냉연강판의 제조방법
KR100722386B1 (ko) 섀도우 마스크용 냉연 강판 및 그 제조 방법
JPS60114523A (ja) シヤドウマスク用素材の製造方法
JPS59153829A (ja) プレス加工性の優れた低炭素鋼板の製造方法