JP2000178439A - 熱可塑性エラストマー組成物およびウェザーストリップ - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物およびウェザーストリップ

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JP2000178439A
JP2000178439A JP10360822A JP36082298A JP2000178439A JP 2000178439 A JP2000178439 A JP 2000178439A JP 10360822 A JP10360822 A JP 10360822A JP 36082298 A JP36082298 A JP 36082298A JP 2000178439 A JP2000178439 A JP 2000178439A
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rubber
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thermoplastic elastomer
resin
present
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JP10360822A
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Jiro Watanabe
次郎 渡邊
Shigeo Obana
繁男 尾花
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】摺動特性、耐候性および耐ワックス性に優れる
ため、ウェザーストリップの素材として好適な熱可塑性
エラストマー組成物、およびその熱可塑性エラストマー
組成物からなるウェザーストリップの提供。 【解決手段】ポリアミド樹脂からなる連続相中に少なく
とも一部が架橋されたゴム組成物からなる分散相とを有
する組成物であって、撥水剤0.05〜20重量%を含
む熱可塑性エラストマー組成物、およびその熱可塑性エ
ラストマー組成物からなる表皮を少なくとも一部に有す
るウェザーストリップ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性エラスト
マー組成物およびウェザーストリップに関し、特に、摺
動特性、耐候性および耐ワックス性に優れるため、ウェ
ザーストリップの素材として好適な熱可塑性エラストマ
ー組成物、およびその熱可塑性エラストマー組成物から
なるウェザーストリップに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両の窓ガラス、ドア周辺、
あるいはトランクリッド等の車体各部のフランジ部に
は、窓ガラス、車体パネル等の各種部材と接触するウェ
ザーストリップが装着されている。このウェザーストリ
ップは、車室、荷室等の内部に、風雨、音、塵埃等の侵
入を防止するために、各部材の間の隙間をシールする役
割を有する部材である。このウェザーストリップは、風
雨、音の侵入を防ぐために、ガラスあるいは車体パネル
との密着性が要求される。また、開閉される窓ガラスと
の接触部においては、窓ガラスの移動が円滑に行えるよ
うに、窓ガラスと摺接する部分における摩擦抵抗が可能
な限り小さいことが要求される。
【0003】このウェザーストリップとして、従来、ゴ
ムあるいは軟質ポリ塩化ビニルを素材とするものが使用
されている。しかし、従来のゴムあるいは軟質ポリ塩化
ビニルからなるウェザーストリップは、摩擦抵抗が大き
いものであった。
【0004】そこで、摩擦抵抗を少なくするために、ガ
ラスあるいは車体パネルとの摺接面に植毛加工を施す
か、摩擦係数の低い粒子等を含有するウレタン系あるい
はナイロン系の塗料を塗布することが行われている。し
かし、植毛加工、またはウレタン系あるいはナイロン系
の塗料を塗布する場合には、植毛用の接着剤または塗料
を塗布する設備および工程が必要となり、コストアップ
の原因となり、さらに、植毛は、湿潤時の磨耗に弱いと
いう耐久性における問題がある。
【0005】また、最近では、摩擦抵抗を少なくするた
めに、二硫化モリブデン等の滑性粒子を含むフッ素樹脂
テープや超高分子量ポリエチレンテープを、ウェザース
トリップのガラスまたは車体パネルと摺接する面に貼り
合わせることが行われている。しかし、テープを貼り合
わせるタイミングや複雑な形状、とりわけ曲面への貼り
合わせが難しい等の問題がある。
【0006】そこで、超高分子量ポリエチレン樹脂単体
もしくはその超高分子量ポリエチレンの粒子を混合した
ポリエチレン樹脂等を、ウェザーストリップ本体のガラ
スあるいは車体パネルとの摺接面に共押出して薄く保護
膜を形成する方法も採用されている。しかし、超高分子
量ポリエチレンは、押出時の溶融粘度が高いため、薄い
膜を均一に形成するのが難しく、結果として膜の表面が
荒れた粗面となり外観が悪い。また、摺接するガラスま
たは車体パネルの開閉によってウェザーストリップは繰
り返し変形され、このとき、粗面の膜厚の薄い部分が、
白化あるいはクラックの起点となったり、さらに、凹凸
が、ガラスあるいは車体パネルの摺動時に発生する音の
原因となる問題がある。
【0007】そこで、特開平9−176408号公報に
は、完全または部分架橋されたオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー、熱可塑性ポリオレフィン樹脂、可塑剤およ
び充填剤からなるオレフィン系熱可塑性エラストマー組
成物に、脂肪族アミド、およびポリオレフィン樹脂また
はオルガノポリシロキサンを特定の割合で配合した樹脂
組成物が提案されている。
【0008】ところで、ウェザーストリップは、自動車
の車体等に装着されて長期間にわたって使用され、しか
も露出部分は、屋外における太陽光、特に、紫外線の照
射、風雨等に曝されるため、耐候性に優れることが求め
られる。さらに、自動車の車体を美麗に保つために、車
体表面に塗布されるワックスによっても、ウェザースト
リップの膨潤、劣化が促進されることから、これらに対
しても耐性を有することが求められる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のウ
ェザーストリップに用いられる素材は、耐候性および耐
ワックス性に劣り、白化、ひび割れ等を生じ、ウェザー
ストリップの外観を損なう原因となる問題があった。
【0010】そこで、本発明の第1の目的は、良好な摺
動性を有し、耐候性および耐ワックス性に優れ、ウェザ
ーストリップの素材として好適な熱可塑性エラストマー
組成物を提供することにある。
【0011】また、本発明の第2の目的は、前記熱可塑
性エラストマー組成物を素材として用いるため、良好な
摺動性を有し、耐候性および耐ワックス性に優れたウェ
ザーストリップを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、本発明は、ポリアミド樹脂からなる連続相中に
少なくとも一部が架橋されたゴム組成物からなる分散相
とを有する組成物であって、撥水剤0.05〜20重量
%を含む熱可塑性エラストマー組成物を提供するもので
ある。
【0013】前記前記ポリアミド樹脂とゴム組成物の配
合割合が、ゴム組成物/ポリアミド樹脂の重量比で70
/30〜20/80であると、好ましい。
【0014】前記ゴム組成物が、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、エチ
レ−アクリルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムおよびヒ
ドリンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴムを含むの
が、好ましい。
【0015】また、前記第2の目的を達成するため、本
発明は、前記の熱可塑性エラストマー組成物からなる表
皮を少なくとも一部に有するウェザーストリップを提供
するものである。
【0016】以下、本発明の熱可塑性エラストマー組成
物(以下、「本発明の組成物」という)およびウェザー
ストリップについて詳細に説明する。
【0017】本発明の組成物は、ポリアミド樹脂からな
る連続相中に、少なくとも一部が架橋されたゴム組成物
からなる分散相とを有するものである。
【0018】本発明の組成物において、連続相の主要構
成成分であるポリアミド樹脂は、分子内にアミド基を有
する線状高分子からなるものである。このポリアミド樹
脂の具体例としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン46、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン61
0、ナイロン612、ナイロン6/66共重合体、ナイ
ロン6/66/610共重合体、ナイロンMXD6、ナ
イロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66
/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体等が挙
げられる。これらは1種単独でも2種以上の組合せであ
ってもよい。これらの中でも、摺動性、コスト等を考慮
すると、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6/66
共重合体、ナイロン46などが好ましい。連続相中のポ
リアミド樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲、す
なわち、ポリアミド樹脂が連続相となる範囲で、他の熱
可塑性樹脂を混入することができる。その配合割合は、
ポリアミド樹脂100重量部に対して5〜150重量部
の範囲が好ましい。
【0019】他の熱可塑性樹脂としては、例えば、高密
度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(L
DPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、
アイソタクチックポリプロピレン、エチレンプロピレン
共重合体樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリブチレン
テレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PE
I)、ポリエステル共重合体、PET/PEI共重合
体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレ
ート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキ
レンジイミド酸/ポリブチレートテレフタレート共重合
体等の芳香族ポリエステルなどのポリエステル系樹脂;
ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド
(PPO)、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテル
エーテルケトン(PEEK)等のポリエーテル系樹脂;
ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニト
リル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、
メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニ
トリル/スチレン/ブタジエン共重合体等のポリニトリ
ル系樹脂;ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリ
メタクリル酸エチル等のポリメタクリレート系樹脂;酢
酸ビニル(EVA)、ポリビニルアルコール(PV
A)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVO
H)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニ
ル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、
塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体等のポリ
ビニル系樹脂;酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース等
のセルロース系樹脂;ポリフッ化ビニリデン(PVD
F)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオ
ロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン/
エチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂;芳香
族ポリイミド(PI)等のイミド系樹脂;ポリアセター
ルなどを挙げることができる。これらの中でも、摩擦係
数等の点からは、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリエーテル系樹脂およびフッ素系樹脂を適宜
使用することができる。
【0020】本発明の組成物を構成する分散相は、少な
くとも一部が架橋されたゴム組成物からなるものであ
る。このゴム組成物中のゴム成分としては、例えば、N
R、IR、エポキシ化天然ゴム、SBR、BR(高シス
BRおよび低シスBR)、アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBR等のジ
エン系ゴムおよびその水素添加物;エチレンプロピレン
ゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプ
ロピレンゴム(M−EPM)、IIR、イソブチレンと
芳香族ビニルまたはジエン系モノマー共重合体、アクリ
ルゴム(ACM)、エチレン−アクリルゴム(AEM)
等のオレフィン系ゴム;Br−IIR、CI−IIR、
イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物
(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒド
リンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン
(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸
変性塩素化ポリエチレン(M−CM)等の含ハロゲンゴ
ム;メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴ
ム、メチルフェニルビニルシリコンゴム等のシリコンゴ
ム;ポリスルフィドゴム等の含イオウゴム;ビニリデン
フルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、
テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素
シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム等のフッ
素ゴム;ウレタンゴム;エピクロルヒドリンゴムなどが
挙げられる。本発明において、これらのゴム成分は、1
種単独でも2種以上を組み合わせても用いることができ
る。これらの中でも、ポリアミド樹脂との混合の容易
さ、ワックス等の耐性を考慮すると、アクリロニトリル
−ブタジエンゴム、アクリルゴム、エチレン−アクリル
ゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムお
よびヒドリンゴムが好適に使用できる。
【0021】本発明の組成物において、連続相の主要構
成成分であるポリアミド樹脂と、分散相の主要構成成分
であるゴム成分の組合せは、特に、限定されず、前記の
ポリアミド樹脂から選ばれる1種以上と、前記のゴム成
分から選ばれる1種以上とを組合せて用いることができ
る。
【0022】本発明の組成物において、ポリアミド樹脂
とゴム組成物との含有割合は、ゴム組成物/ポリアミド
樹脂の重量比で70/30〜20/80の割合が好まし
く、特に、ウェザーストリップとしての柔軟性、へたり
等を考慮すると、70/30〜50/50の割合が好ま
しい。
【0023】本発明において、ポリアミド樹脂を主成分
とする樹脂成分からなる連続相と、少なくとも一部が架
橋されたゴム組成物からなる分散相とを有する分散構造
の熱可塑性エラストマー組成物は、単純に樹脂組成物と
ゴム組成物とを溶融状態で混練しても、必ずしも目的と
する分散構造のものを得ることはできない。そのため、
両成分の配合比率を制御して、所望の分散構造の熱可塑
性エラストマー組成物を得るためには、使用するポリア
ミド樹脂を含めた連続相を構成する樹脂組成物と、ゴム
組成物のそれぞれの固有の混練温度における溶融粘度に
したがって、下記式(a)で求められるαの値が1を超
えないように調整することが有効である。 α=(φR /φP )×(ηP /ηR ) (a) (式中、 φR :ゴム組成物の体積分率 φP :ポリアミド樹脂を含めた連続相を構成する樹脂組
成物の体積分率 ηR :樹脂組成物とゴム組成物の混練時の温度および剪
断速度条件におけるゴム組成物の溶融粘度 ηP :樹脂成分とゴム成分の混練時の温度および剪断速
度条件における樹脂成分の溶融粘度 である。) このαの値が1以上であると、本発明の組成物の分散構
造は、逆転し、ゴム組成物が連続相となってしまうおそ
れがある。
【0024】ここで、溶融粘度とは、混練加工時の任意
の温度における成分の溶融粘度をいう。重合体成分の溶
融粘度は、温度、剪断速度(sec-1)および剪断応力
に依存して変化するため、一般には、溶融状態にある任
意の温度、特に、混練時の温度領域において、細管中に
溶融状態の重合体成分を流し、応力と剪断速度を測定し
て、下記式にしたがって求められる値である。
【0025】
【数1】
【0026】なお、溶融粘度の測定には、例えば、東洋
精機社製キャピラリーレオメーターキャピログラフ1C
を使用することができる。
【0027】また、本発明の組成物は、必須成分とし
て、撥水剤を含有するものである。この撥水剤は、熱可
塑性エラストマー組成物の表面張力を低下させることに
より、良好な潤滑性を有する表面層を形成する。この撥
水剤の具体例としては、シリコーン系撥水剤とフッ素系
撥水剤がある。具体的には、ジメチルポリシロキサン、
ジメチルトリメチルポリシロキサン、メチルフェニルポ
リシロキサン、メチルハイドロジエンポリシロキサン
等;エポキシ変性、カルボキシ変性、アルコール変性等
の変性ポリシロキサン;ポリテトラフルオロエチレン、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−
ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレ
ン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビ
ニリデンフルオライド、ポリビニルフルオライド等が挙
げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせ
ても用いられる。
【0028】本発明の組成物において、撥水剤の含有量
は、0.05〜20重量%であり、成形品の物性と撥水
効果のバランスを考慮すると、好ましくは0.2〜5重
量%である。撥水剤の含有量が0.05重量%未満であ
ると、撥水性が十分でなくなり、また、20重量%を超
えると、成形品の物性が低下してしまう。
【0029】本発明の組成物は、摺動剤を含有していて
もよい。用いられる摺動剤は、特に限定されないが、二
硫化モリブデン、グラファイト、球状黒鉛、短繊維、極
細繊維等の摺動材が好適に用いられる。本発明の組成物
が摺動剤を含有する場合、その摺動剤の含有量は、ポリ
アミド樹脂を含めた樹脂成分100重量部に対して、
0.1〜5重量部の割合が好ましい。
【0030】また、本発明の組成物には、上記摺動剤の
他、連続相を構成する樹脂組成物の流動性や耐熱性、物
理的強度、コスト等の改善のため、本発明の目的を損な
わない範囲で、補強剤、充填剤、軟化剤、老化防止剤、
加工助剤等の通常の組成物に添加される配合剤を必要量
加えることもできる。さらに、樹脂組成物には、着色等
を目的として、顔料を加えることもできる。
【0031】さらに、本発明において、前記した特定の
樹脂組成物とゴム組成物との化学的相溶性が異なる場合
は、第3成分として適当な相溶化剤を用いて両者を相溶
化させるのが好ましい。系に相溶化剤を混合することに
より、樹脂組成物とゴム組成物との界面張力が低下し、
その結果、分散相を形成しているゴム組成物の粒子径が
微細になることから両成分の特性はより有効に発現され
ることになる。この相溶化剤としては、一般的に樹脂成
分、ゴム成分の両方または片方の構造を有する共重合
体、あるいは樹脂成分またはゴム成分と反応可能なエポ
キシ基、カルボキシル基、カルボニル基、ハロゲン基、
アミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合体
の構造を有するものが挙げられる。これらは混合される
樹脂成分とゴム成分の種類によって選定することができ
る。汎用のものとして、スチレン・エチレン・ブチレン
・スチレン系ブロック共重合体(SEBS)およびその
マレイン酸変性物、EPDM、EPMおよびそれらのマ
レイン酸変性物、EPDM/スチレンまたはEPDM/
アクリロニトリルグラフト共重合体およびそのマレイン
酸変性物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェ
ノキシン等を挙げることができる。本発明の組成物に相
溶化剤を配合する場合、その配合量には特に限定はない
が、好ましくは樹脂成分とゴム成分の合計100重量部
に対して0.5〜20重量部の割合となる量である。
【0032】本発明の組成物において、ゴム組成物の架
橋に用いられる加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時
間)等は、使用するゴムの組成に応じて適宜決定すれば
よく、特に限定はない。加硫剤としては、一般的なゴム
加硫剤(架橋剤)を用いることができる。
【0033】ゴム加硫剤として用いられるイオウ系加硫
剤の具体例としては、粉末イオウ、沈降性イオウ、高分
散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフ
ォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファ
イド等が例示される。このイオウ系加硫剤を用いる場合
には、その使用量は、例えば、0.5〜4phr(ゴム
成分100重量部当りの重量部、以下、同じ)の割合と
なる量が好ましい。
【0034】また、有機過酸化物系の加硫剤としては、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキ
サイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
(パーオキシルベンゾエート)等が例示される。この有
機過酸化物系の加硫剤を用いる場合には、その使用量
は、例えば、1〜15phrの割合となる量が好まし
い。
【0035】さらに、フェノール樹脂系の加硫剤として
は、アルキルフェノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、
クロロプレン等のハロゲンドナーとアルキルフェノール
樹脂とを含有する混合架橋系等が例示される。このフェ
ノール樹脂系の加硫剤を用いる場合には、その使用量
は、例えば、1〜20phrの割合となる量が好まし
い。
【0036】また、その他の加硫剤として、亜鉛華(5
phr程度)、酸化マグネシウム(4phr程度)、リ
サージ(10〜20phr程度)、p−キノンジオキシ
ム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ
−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン
(2〜10phr程度)、メチリンジアニリン(0.2
〜10phr程度)等が例示される。
【0037】また、本発明の組成物には、必要に応じ
て、加硫促進剤を添加してもよい。用いられる加硫促進
剤としては、アルデヒド・アンモニア系、グアニジン
系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、
ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般的な加硫促進剤
を、例えば、0.5〜2phr程度用いればよい。
【0038】具体例として、アルデヒド・アンモニア系
加硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等が;
グアニジン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアニジ
ン等が;チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチ
アジルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾ
チアゾールおよびそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩
等が;スルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロ
ヘキシルベンゾチアジルスルフェンアマイド(CB
S)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スル
フェンアマイド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾー
ルスルフェンアマイド、2−(チモルポリニルジチオ)
ベンゾチアゾール等が;チウラム系加硫促進剤として
は、テトラメチルチウラムジサルファイド(TMT
D)、テトラエチルチウラムジサルファイド、テトラメ
チルチウラムモノサルファイド(TMTM)、ジベンタ
メチレンチウラムテトラサルファイド等が;ジチオ酸塩
系加硫促進剤としては、Zn−ジメチルジチオカーバメ
ート、Zn−ジエチルジチオカーバメート、Zn−ジ−
n−ブチルジチオカーバメート、Zn−エチルフェニル
ジチオカーバメート、Tc−ジエチルジチオカーバメー
ト、Cu−ジメチルジチオカーバメート、Fe−ジメチ
ルジチオカーバメート、ピペコリンピペコリルジチオカ
ーバメート等が;チオウレア系加硫促進剤としては、エ
チレンチオウレア、ジエチルチオウレア等が;それぞれ
開示される。また、加硫促進剤として、一般的なゴム用
助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華(5p
hr程度)、ステアリン酸やオレイン酸およびこれらの
Zn塩(2〜4phr程度)等を用いることができる。
【0039】顔料としては、無機顔料および有機顔料を
用いることができる。無機顔料としては、例えば、亜鉛
華、酸化チタン、弁柄、酸化クロム、鉄黒、複合酸化物
(例えば、チタンエロー系、亜鉛−鉄系ブラウン、チタ
ン・コバルト系グリーン、コバルトグリーン、コバルト
ブルー、銅−クロム系ブラック、銅−鉄系ブラック)等
の酸化物;黄鉛、モリブデートオレンジ等のクロム酸
塩;紺青等のフェロシアン化物;カドミウムエロー、カ
ドミウムレッド、硫化亜鉛等の硫化物;硫酸バリウム等
の硫酸塩;群青等の珪酸塩;炭酸カルシュム等の炭酸
塩;マンガンバイオレット等の燐酸塩;黄色酸化鉄等の
水酸化物;カーボンブラック等の炭素;アルミニウム
粉、ブロンズ粉等の金属粉;チタン被覆雲母などが挙げ
られる。
【0040】有機顔料としては、例えば、モノアゾレー
キ系(例えば、レーキレッドC、パーマネンレッド2
B、ブリリアントカーミン6B)、モノアゾ系(例え
ば、トルイジンレッド、ナフトールレッド、ファストエ
ローG、ベンズイミダロンボルドー、ベンズイミダゾロ
ンブラウン)、ジスアゾ系(例えば、ジスアゾエローA
AA、ジスアゾエローHR、ピラゾロンレッド)、縮合
アゾ系(例えば、縮合アゾエロー、縮合アゾレッド、縮
合アゾブラウン)、金属錯塩アゾ系(例えば、ニッケル
アゾエロー)等のアゾ系顔料;銅フタロシアニンブル
ー、銅フタロシアニングリーン、臭素化銅フタロシアニ
ングリーン等のフタロシアニン系顔料;塩基性染料レー
キ(例えば、ローダミン6レーキ)等の染付顔料;アン
スラキノン系(例えば、フラバンスロンエロー、ジアン
スラキノリルレッド、インダンスレンブルー)、チオイ
ンジゴ系(例えば、チオインジゴボルドー)、ペリノン
系(例えば、ペリノンオレンジ)、ペリレン系(例え
ば、ペリレンスカーレット、ペリレンレッド、ペリレン
マルーン)、キナクリドン系(例えば、キナクリドンレ
ッド、キナクリドンマゼンタ、キナクリドンスカーレッ
ト)、ジオキサジン系(例えば、ジオキサジンバイオレ
ット)、イソインドリノン系(例えば、イソインドリノ
ンエロー)、キノフタロン系(例えば、キノフタロンエ
ロー)、イソインドリン系(例えば、イソインドリンエ
ロー)、ピロール系(例えば、ピロールレッド)等の縮
合多環顔料;銅アゾメチンエロー等の金属錯塩アゾメチ
ン;アニリンブラック;昼光蛍光顔料などが挙げられ
る。
【0041】本発明の組成物の製造は、予めポリアミド
樹脂成分およびその他の樹脂を含む樹脂組成物と、未加
硫のゴム組成物とを、混練機に供給して溶融混練し、連
続相(マトリックス相)を形成する樹脂組成物中にゴム
組成物を分散相(ドメイン)として分散させることによ
って行うことができる。また、ゴム組成物の架橋は、混
練下に加硫剤を添加して、ゴム組成物を動的に架橋させ
ることによって行うことができる。また、樹脂組成物ま
たはゴム組成物への各種配合剤の添加は、上記の混練操
作中に行ってもよいが、混練の前に予め混合しておくこ
とが好ましい。このとき、加硫剤も予めゴム組成物中に
混合しておき、樹脂組成物とゴム組成物を混練中に、加
硫を同時に行うこともできる。
【0042】樹脂組成物とゴム組成物の混練に使用する
混練機は、特に限定されず、例えば、スクリュー押出
機、ニーダ、バンバリーミキサー、2軸混練押出機等を
用いることができる。特に、樹脂組成物とゴム組成物の
混練、およびゴム組成物の動的架橋には、2軸混練押出
機を用いるのが好ましい。また、2種類以上の混練機を
使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件として、
温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよい。
また、混練時の剪断速度は500〜7500sec-1
あるのが好ましい。混練全体の時間は30秒〜10分、
また、添加後の加硫時間は15秒〜5分であるのが好ま
しい。
【0043】本発明の組成物においては、連続相を構成
する樹脂組成物中に、動的に架橋されたゴム組成物が分
散相を構成しているものである。すなわち、前記の製造
工程において、樹脂組成物とゴム組成物とを混練しなが
らゴム組成物の架橋が進行し、得られた組成物は、連続
相となる樹脂組成物中に分散相として架橋ゴムが微細に
分散した状態で存在するものである。
【0044】また、本発明は、本発明の組成物からなる
表皮を少なくとも一部に有するウェザーストリップを提
供するものである。自動車の窓ガラスや車体パネル等と
摺接する部位の表皮のみが本発明の組成物で構成されて
いてもよいし、表皮の全部が本発明の組成物で構成され
ていていてもよい。表皮には、本発明の組成物における
樹脂組成物の多いものを使用して、摩擦係数を低くして
滑り易くし、本体側は本発明の組成物におけるゴム組成
物の多いものを使用して、より柔軟性を高めたウェザー
ストリップ構造とすることも可能である。これらは2色
成形または2層押出成形によって製造することができ
る。以下、本発明のウェザーストリップについて、図1
に示す、自動車の開閉可能な窓ガラスに装着されるウェ
ザーストリップ1を具体例として説明する。図1に示す
ウェザーストリップ1は、車体側に設けられた窓枠部材
2に配設され、窓の開閉時に摺動される窓ガラス3と接
触して、風雨、音、あるいは塵埃等の車室内への侵入を
阻止する働きをなすものであり、窓ガラス3と摺接する
摺接部4を有するものである。
【0045】本発明のウェザーストリップは、図1に示
すウェザーストリップを例にとると、摺接部4の全体ま
たは窓ガラス3と接触する端部5aおよび5bのみ、あ
るいはウェザーストリップ全体またはその表皮が、本発
明の組成物で形成されているものである。このように、
本発明のウェザーストリップは、摺接部等の摺動する他
の部材と接触する部位が、本発明の組成物で構成されて
いるため、優れた摺動性を有するものである。また、本
発明のウェザーストリップは、耐候性および耐ワックス
性に優れるものである。
【0046】また、本発明のウェザーストリップは、前
記の自動車の窓用のウェザーストリップに限定されず、
車体パネル等の他の部位に使用されるものであってもよ
い。
【0047】さらに、本発明のウェザーストリップは、
本発明の組成物を用いて、押出成形、射出成形等の通常
の成形方法により製造できるため、低コストで製造する
ことができる。また、金属や樹脂からなる装着用部材と
一体成形することもできる。また、本発明のウェザース
トリップは、樹脂組成物中に顔料を含有させることによ
り着色することもできる。
【0048】また、本発明のウェザーストリップにおい
て、その形状、寸法、本発明の組成物で形成する部位等
は、図1に示されたものに限定されず、ウェザーストリ
ップのガラス面との接触態様、配設個所等に基づいて適
宜選択することができる。
【0049】本発明のウェザーストリップには、表面処
理を施してもよい。表面処理は、公知の方法にしたがっ
て行うことができる。例えば、塩素化、フッ素化等のハ
ロゲン化処理にて熱可塑性エラストマー組成物からなる
部材の表面を硬化させて、表面すべり性や耐磨耗性を表
面に付与する方法、二硫化モリブデンやグラファイトが
混合されたバインダを、熱可塑性エラストマー組成物か
らなる部材の表面に塗布する方法、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等で、熱可塑性エラ
ストマー組成物からなる部材の表面を被覆する方法、モ
ノマーガスとして、例えば、六フッ化プロピレン(C3
6 )をプラズマ処理し、ポリマー皮膜を、熱可塑性エ
ラストマー組成物からなる部材の表面にコーティングす
る方法、四フッ化エチレン樹脂または有機ケイ素弾性体
等の表面被膜層を、熱可塑性エラストマー組成物からな
る部材の表面に形成する方法、ポリテトラフルオロエチ
レン等のフッ素樹脂粉末を含むシリコーンゴム層を熱可
塑性エラストマー組成物からなる部材の表面に設ける方
法等が挙げられる。
【0050】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を挙げ、
本発明をより具体的に説明する。また、以下の実施例お
よび比較例における組成物について、引張試験、摩擦試
験、耐候性、耐ワックス試験およびガラス密着性の評価
は、下記の方法にしたがって行った。
【0051】(1)引張試験 熱可塑性エラストマー組成物の試料から、JIS3号ダ
ンベル試験片を打抜き、JIS K6251に準拠し
て、引張強度(MPa)および伸び(%)を測定した。
【0052】(2)摩擦試験 ヘイドン式摩擦試験機を使用して、厚さ2mmの板状サ
ンプルを45度の角度でガラス板に1.5g/mmの力
で押し付け、50mm/secの速度で動摩擦係数を測
定した。さらに、この試験を100mmのストロークで
30000回繰り返した後、摩擦面を目視観察し、ほと
んど変化のないものを○、角が丸くなったものを△、表
面が荒れて削りかすが発生したものを×とした。
【0053】(3)耐候性試験 サンシャインウェザオ試験を500時間行い、引張強度
および伸びがともに常態の90%以上保持されているも
のを○とし、引張強度および伸びのいずれか一方が90
%以下のものを△、両方とも90%以下であるものを×
とした。
【0054】(4)耐ワックス試験 市販の自動車用ワックスを、試験用シートに厚さ2mm
に塗布し、40℃のオーブン内に1週間放置した後、体
積の変化率を測定した。常態に比べて、5%以下の膨張
率を示したものを○、5〜20%の膨張率を示したもの
を△、20%以上の膨張率を示したものを×とした。
【0055】(5)ガラス密着性の評価 1cm×1cm×3mm厚さの試験片の表面に、深さ1
mmの凹凸を全面にわたって付けて、ガラス板上に凹凸
が接するように置き、試験片の上から300gの荷重を
加え、凹凸の変形を目視で確認した。ガラスに完全に密
着したものを○、凹凸が潰れるが少し隙間ができるもの
を△、凹凸の変形が小さく隙間が大きくできるものを×
とした。
【0056】(実施例1〜6、比較例1〜4)各例にお
いて、表1に示す配合処方で、ゴム成分、カーボン、可
塑剤、加硫用配合剤、老化防止剤および加工助剤を、表
1に示す配合処方(重量比)で、バンバリーミキサーに
投入し、初期温度50℃で約3間混練して120℃で放
出し、ゴム配合物1、2および3を調製した。次に、得
られたゴム配合物1、2および3を、ゴム用ペレタイザ
ーでペレット化した。このゴム配合物のペレットと、樹
脂、撥水剤および摺動剤を、表2に示す配合割合(重量
部)でドライブレンドし、これを2軸混練機に供給し、
温度230℃、剪断速度100s-1の条件で混練し、熱
可塑性エラストマー組成物を得た。
【0057】2軸混練機の吐出口からストランド状に押
し出された熱可塑性エラストマー組成物を水冷し、樹脂
用ペレタイザーでペレット化した。次に、得られたペレ
ットを射出成形機に供給して、熱可塑性エラストマー組
成物からなる厚さ2mmの板状の試験体を成形した。こ
の試験体を、引張試験、摩擦試験、耐候性、耐ワックス
試験およびガラス密着性の評価に供した。結果を表2に
示す。
【0058】
【0059】ゴム成分 アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR):Nip
ol 1043、日本ゼオン社製 アクリルゴム(ACM):Nipol AR71、日本
ゼオン社製 エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM):EP
T3045、三井化学社製 カーボン GPF:シーストV、東海カーボン社製 可塑剤 パラフィン油:マシン油22、昭和シェル石油社製 加硫用配合剤 イオウ:粉末イオウ、軽井沢精練所社製 亜鉛華:亜鉛華3号、正同化学社製 ステアリン酸:ビーズステアリン酸、日本油脂社製 ブタンテトラカルボン酸:BTC、三井東圧ファイン社
製 老化防止剤:イルガノックス1010、日本チバガイギ
ー社製 加工助剤:アーミンD18、ライオン・アクゾ社製
【0060】
【表1】
【0061】樹脂 ナイロン666:CM6001、東レ社製 ポリプロピレン:MS230、トクヤマ社製 撥水剤 ジメチルトリメチルポリシロキサン:DCQFI−35
93A、トーレ・シリコーン社製 四フッ化エチレン:ホスタフロンTF1620、住友3
M社製 摺動剤 二硫化モリブデン:大東潤滑社製
【0062】(実施例7〜8、比較例5)表3に示す表
皮材および本体材を用いて、図1に示す構造のウェザー
ストリップを製造した。このウェザーストリップについ
て、下記の異音試験および氷着試験を行った。結果を表
3に示す。
【0063】異音試験 図1に示す形状のウェザーストリップを装着した窓枠に
おいて、窓ガラスを100mm/sで上下させ、このと
き、摩擦音が発生するか否かを調べた。摩擦音が発生し
ないものを○、発生するものを×とした。
【0064】氷着試験 −20℃でウェザーストリップと窓ガラスの間に水滴を
落として氷着させ、手で拭って氷が簡単に除去できるか
否かを調べた。一拭いで簡単に氷が除去できるものを
○、除去できないものを×とした。
【0065】
【0066】
【発明の効果】本発明の熱可塑性エラストマー組成物
は、摺動性、耐候性および耐ワックス性に優れるため、
ウェザーストリップの素材として好適なものである。ま
た、本発明のウェザーストリップは、前記熱可塑性エラ
ストマー組成物からなる表皮を少なくとも一部に有する
ものであり、摺動性、耐候性および耐ワックス性に優れ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウェザーストリップの具体例を示す模
式断面図である。
【符号の説明】
1 ウェザーストリップ 2 窓枠部材 3 窓ガラス 4 摺接部 5a,5b 端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/20 C08L 33/20 39/06 39/06 75/04 75/04 //(C08L 77/00 21:00) Fターム(参考) 3D024 AA02 AA08 AA17 AB04 AB21 AB31 AB33 AB57 4J002 AC07X AC09X BB07X BD02X BD12X BD143 BD153 BG04X CK00X CL00W CL01W CL02W CL03W CL05W CP033 CP043 FD203 GN00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド樹脂からなる連続相中に少なく
    とも一部が架橋されたゴム組成物からなる分散相とを有
    する組成物であって、撥水剤0.05〜20重量%を含
    む熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】前記ポリアミド樹脂とゴム組成物の配合割
    合が、ゴム組成物/ポリアミド樹脂の重量比で70/3
    0〜20/80である請求項1に記載の熱可塑性エラス
    トマー組成物。
  3. 【請求項3】前記ゴム組成物が、アクリロニトリル−ブ
    タジエンゴム、アクリルゴム、エチレン−アクリルゴ
    ム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムおよ
    びヒドリンゴムから選ばれる少なくとも1種である請求
    項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性
    エラストマー組成物からなる表皮を少なくとも一部に有
    するウェザーストリップ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002030221A (ja) * 2000-07-17 2002-01-31 Daicel Degussa Ltd 加硫ゴムを含む熱可塑性樹脂組成物
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JP2003201467A (ja) * 2002-01-07 2003-07-18 Nippon Petrochemicals Co Ltd 含酸素有機溶剤を含むシーリング材組成物
JP2011074157A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Mitsubishi Chemicals Corp 耐衝撃性及び耐熱性に優れる樹脂組成物
JP2018135424A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 株式会社ブリヂストン 冷媒輸送ホース用ポリアミド樹脂組成物及びこれを用いた冷媒輸送ホース

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