JP2000178424A - 電気絶縁用樹脂組成物及びこの組成物を用いた電気機器 - Google Patents

電気絶縁用樹脂組成物及びこの組成物を用いた電気機器

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JP2000178424A
JP2000178424A JP35850598A JP35850598A JP2000178424A JP 2000178424 A JP2000178424 A JP 2000178424A JP 35850598 A JP35850598 A JP 35850598A JP 35850598 A JP35850598 A JP 35850598A JP 2000178424 A JP2000178424 A JP 2000178424A
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composition
resin composition
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unsaturated polyester
electric
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JP35850598A
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Hisashi Nishigaki
寿 西垣
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通電時の振動を抑制して騒音が小さく、ピン
のハンダ付けが短時間で処理できる電気絶縁用樹脂組成
物及びこれを用いて絶縁処理された電気機器を提供す
る。 【解決手段】 (A)不飽和ポリエステル組成物100
重量部及び(B)トルエン・ホルムアルデヒド樹脂20
〜80重量部からなる電気絶縁用樹脂組成物並びにこの
電気絶縁用樹脂組成物を用いて絶縁処理してなる電気機
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気絶縁用樹脂組
成物及びこの組成物を用いて絶縁処理してなる電気機器
に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステルと架橋性単量体から
なる不飽和ポリエステル組成物は、機械的、電気的及び
熱的特性、作業性、経済性などの点で調和がとれている
ため、FRP積層板をはじめ多くの用途に用いられてい
る。また、この組成物は、電気絶縁用としても特性、作
業性に優れているため、モータ、トランスなどの含浸用
ワニスとして広く用いられている。しかしながら、放電
灯安定器、電源トランスなどの電気機器においては、通
電時に磁歪や磁気力による鉄心の振動及び電磁力による
コイルの振動によって騒音が発生する。また、放電灯安
定器や電源トランスの配線用端子には、予めハンダ処理
されたピンが多く用いられるようになってきたが、この
ピンの表面にワニス皮膜が付着するため、ワニス処理後
にピンに付着したワニス皮膜をナイフで全て削り取る膨
大な後加工が必要である。このピンのワニス皮膜除去法
としては、360〜400℃に溶融したハンダ槽に浸漬
してワニス除去する方法があり、従来のワニス除去には
30〜60秒間要する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
技術の欠点を解消し、通電時の振動を抑制して騒音が小
さく、ピンのハンダ付けが短時間で処理できる電気絶縁
用樹脂組成物及びこれを用いて絶縁処理された電気機器
を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、不飽和ポリエ
ステル組成物にトルエン・ホルムアルデヒド樹脂を併用
することによって、従来の不飽和ポリエステルワニスの
欠点であった電気機器の低騒音化とハンダ付け時間の大
幅な短縮化という2点を両立しうることを見出し、完成
したものである。すなわち、本発明は、(A)不飽和ポ
リエステル組成物100重量部及び(B)トルエン・ホ
ルムアルデヒド樹脂20〜80重量部からなる電気絶縁
用樹脂組成物及びこの電気絶縁用樹脂組成物を用いて絶
縁処理してなる電気機器。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる(A)成分の
不飽和ポリエステル組成物は、不飽和ポリエステル及び
架橋性単量体を含有するものである。不飽和ポリエステ
ルは、不飽和二塩基酸を必須成分とする酸成分及びアル
コール成分、さらに必要に応じて変性成分を反応させて
得られる。不飽和二塩基酸としては、無水マレイン酸、
マレイン酸、フマル酸などが用いられ、これらは単独で
用いても併用してもよい。酸成分としては、通常は、不
飽和二塩基酸のほか飽和酸が併用される。飽和酸として
は、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、アジピン酸、セバチン酸等の飽和二塩基酸などが挙
げられる。これらは単独で用いても併用してもよい。さ
らに、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、トール油脂肪酸
等の食用油脂肪酸などを併用することもできる。不飽和
酸の量は、全酸成分中50〜90当量%の範囲で選択さ
れることが好ましい。
【0006】アルコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等が用いられ、これらは
単独で用いても併用してもよい。必要に応じて用いられ
る変性成分としては、例えば、アマニ油、大豆油、トー
ル油、脱水ヒマシ油、ヤシ油、ジシクロペンタジエン、
シクロペンタジエン等が挙げられる。本発明に使用され
る不飽和ポリエステル樹脂は、酸成分とアルコール成分
を混合して190〜220℃に昇温させ、脱水縮合反応
させて得ることができる。全酸成分1当量に対して全ア
ルコール成分は1〜1.3当量の範囲で使用することが
好ましい。
【0007】架橋性単量体としては、スチレン、ビニル
トルエン、α−メチルスチレン、ターシャリブチルスチ
レン、ジビニルベンゼン、各種アクリル酸エステル、各
種メタクリル酸エステル、各種アリルエステル、各種ア
リルエーテルなどが挙げられる。これらは単独で又は2
種以上を組み合わせて用いることができる。不飽和ポリ
エステルと架橋性単量体の使用量は、これらの総量を1
00重量部として不飽和ポリエステル20〜60重量部
に対して80〜40重量部の範囲とするのが好ましい。
【0008】本発明に用いられる(B)成分のトルエン
・ホルムアルデヒド樹脂は、トルエンとホルムアルデヒ
ドをアルカリ触媒、例えば、水酸化ナトリウム、アンモ
ニア、トリエチルアミンなどの存在下で反応させて得ら
れるレゾールタイプの樹脂である。トルエン・ホルムア
ルデヒド樹脂の市販品としては、ゼネラル石油化学工業
(株)のゼネライト30、ゼネライト50、ゼネライト1
00などがある。
【0009】(A)成分の不飽和ポリエステル組成物と
(B)成分のトルエン・ホルムアルデヒド樹脂の配合割
合は、不飽和ポリエステル組成物100重量部に対し、
トルエン・ホルムアルデヒド樹脂20〜80重量部であ
るのが好ましく、30〜60重量部であるのがより好ま
しい。トルエン・ホルムアルデヒド樹脂が20重量部未
満であると、通電時の騒音抑制効果が不充分であり、ま
た、80重量部を超えて配合しても騒音抑制効果は増大
しない。
【0010】本発明の電気絶縁用樹脂組成物には、さら
に、硬化剤、硬化促進剤、重合禁止剤などを添加するこ
とができる。硬化剤としては、例えば、ベンゾイルパー
オキサイド、アセチルパーオキサイド等のアシルパーオ
キサイド、ターシャリブチルパーオキサイド、キュメン
ヒドロパーオキサイド等のヒドロパーオキサイド、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパー
オキサイド等のケトンパーオキサイド、ジターシャリブ
チルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジア
ルキルパーオキサイド、ターシャリブチルパーオキシア
セテート等のオキシパーオキサイドなどを用いることが
できる。硬化剤の添加量は、(A)成分と(B)成分の
合計量100重量部に対して0.5〜5重量部が好まし
い。硬化促進剤としては、例えば、ナフテン酸マンガ
ン、ナフテン酸鉛、ナフテン酸コバルト、オクテン酸コ
バルトなどが用いられる。また、重合禁止剤としては、
例えば、ハイドロキノン、ターシャリブチルカテコー
ル、p−ベンゾキノン等のキノン類が用いられる。
【0011】本発明の樹脂組成物は、通電時の騒音抑制
効果に優れているので、放電灯安定器、電源トランスな
ど電気機器の絶縁処理に好適である。絶縁処理は、本発
明の樹脂組成物中に電気機器を2〜20分間浸漬した
後、引き上げ、100〜130℃で1〜3時間加熱して
樹脂組成物を硬化させる方法で行われる。
【0012】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明をさら
に詳細に説明する。なお、下記の例中の「部」は、特に
断らない限り「重量部」を意味する。
【0013】製造例1 ジプロピレングリコール1474部(11モル)、イソ
フタル酸498部(3モル)、無水マレイン酸392部
(4モル)、テトラヒドロ無水フタル酸456部(3モ
ル)及びハイドロキノン0.22部を四つ口フラスコに
入れ、210℃で10時間加熱縮合し、酸価21.5の
不飽和ポリエステルを合成した。この不飽和ポリエステ
ル40部、スチレン60部及び8%ナフテン酸マンガン
0.5部を攪拌溶解し、不飽和ポリエステル組成物Aを
得た。
【0014】製造例2 エチレングリコール341部(5.5モル)、無水フタ
ル酸296部(2.0モル)、無水マレイン酸196部
(2.0モル)、大豆油脂肪酸560部(2.0モル)
及びハイドロキノン0.24部を四つ口フラスコに入
れ、200℃で8〜12時間加熱縮合し、酸価20.8
の不飽和ポリエステルを合成した。この不飽和ポリエス
テル40部、スチレン60部及び8%ナフテン酸マンガ
ン0.5部を攪拌溶解し、不飽和ポリエステル組成物B
を得た。
【0015】実施例1〜5 不飽和ポリエステル組成物A又はBにトルエン・ホルム
アルデヒド樹脂(ゼネラル石油化学工業(株)製、商品名
ゼネライト50)及びベンゾイルパーオキサイドを、表
1に示す配合割合で配合し、樹脂組成物を作製した。得
られた樹脂組成物について、乾燥時間、硬化物の硬度、
ハンダ付け性、電源トランスの騒音を後記の試験方法に
よって評価し、結果を表1に示す。
【0016】比較例1〜2 不飽和ポリエステル組成物A又はBにベンゾイルパーオ
キサイドを、表1に示す配合割合で配合し、乾燥時間、
硬化物の硬度、ハンダ付け性、電源トランスの騒音を後
記の試験方法によって評価し、結果を表1に示す。
【0017】試験方法 (1)乾燥時間 JIS C 2105の乾燥時間の試験方法に準じて測
定した。 (2)硬化物の硬さ 直径60mmの金属シャーレに樹脂組成物を15g以下、
110℃で1時間加熱して硬化物を作製する。この硬化
物を23℃に保ち、ショアD硬度計を用いて測定した。 (3)ハンダ付け性 直径1.0mmのハンダ(鉛:錫=1:1)処理ピンに表
1に示す組成物を塗布し、110℃で2時間加熱して硬
化させる。360℃及び400℃に保温したハンダ
(鉛:錫=1:1)槽に前記のピン(組成物処理品)を
浸漬して、組成物が除去できる時間を測定した。
【0018】(4)電源トランスの騒音 EI−105型の電源トランスを樹脂組成物に5分間浸
漬し、5分間余滴滴下後、110℃で2時間硬化させ
る。トランスが室温(約25℃)まで冷却してからトラ
ンスの一次入力側に120Vを印加し、TRANSFO
RMER CHECKER,TC−5522(株式会社
電子制御グループ製)を用いて騒音を測定した。単位
は、G(加速度)で表され、数値が大きい程騒音が大き
いことを示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、絶縁性に優れる
とともに、通電時の騒音抑制効果に優れ、また、ピンに
付着した皮膜のハンダ付け作業が容易となる。したがっ
て、本発明の樹脂組成物は、通電時の振動による騒音が
懸念される放電灯安定器、電源トランスなど電気機器の
絶縁処理に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 61:18)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)不飽和ポリエステル組成物100
    重量部及び(B)トルエン・ホルムアルデヒド樹脂20
    〜80重量部からなる電気絶縁用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気絶縁用樹脂組成物を
    用いて絶縁処理してなる電気機器。
JP35850598A 1998-12-17 1998-12-17 電気絶縁用樹脂組成物及びこの組成物を用いた電気機器 Pending JP2000178424A (ja)

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