JP2000178158A - 口腔用剤 - Google Patents
口腔用剤Info
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Abstract
垢)の生成を抑制する作用および消臭作用を有する口腔
用剤(歯磨等)を提供する。 【解決手段】 ピーナッツの渋皮からプラーク生成抑制
作用および消臭作用を有する抽出物を得、これを口腔用
剤に配合する。
Description
び消臭作用を有する歯磨きその他の口腔用剤に関するも
のである。
トレプトコッカス・ミュータンスが産生する酵素・グル
コシルトランスフェラーゼが関与する。すなわち、飲食
物中のショ糖のうち口腔内に残ったものがグルコシルト
ランスフェラーゼの作用によって水不溶性かつ付着性の
強いグルカンに変化し、それが口腔内微生物と共に歯の
表面に付着してプラーク(歯垢)を形成する。そして、
プラーク内の微生物が食物中の糖を代謝して酸を作り、
この酸が歯のエナメル質を脱灰し侵食するのがう蝕であ
る。
微生物の増殖を可能にし、不快な口臭の発生原因の一つ
ともなる。
には、歯の表面に付着したプラークを歯磨き等を用いて
除くだけでなく、口腔におけるストレプトコッカス・ミ
ュータンスの増殖やグルコシルトランスフェラーゼの作
用を阻害することによってグルカンの生成を抑制し、生
じたグルカンもプラークとして歯に付着させないように
することが望ましい。
ランスフェラーゼ阻害作用等う蝕予防と口臭予防に有効
な作用を付与した口腔用剤が提供されるようになった。
このような用途に適したものとして従来知られているグ
ルコシルトランスフェラーゼ阻害物質は、ムタステイ
ン、生薬タンニン類、エラグ酸、緑茶ポリフェノール、
ウーロン茶抽出物等であり、タンニン類、ウーロン茶抽
出物は消臭作用も併せ持っている。
および口臭の原因となるプラークの生成を抑制する作用
および消臭作用を有する口腔用剤を提供することにあ
る。
成功した口腔用剤は、水、炭素数1〜4の脂肪族アルコ
ール、低級脂肪族ケトン、またはこれらの混合物を抽出
溶媒とする抽出により得られたピーナッツ渋皮の抽出物
を含有することを特徴とするものである。
も呼ばれる)は、ピーナッツをピーナッツバター等の食
品に加工する過程で大量に発生し、従来、その一部が家
畜飼料として利用されるだけでほとんどが廃棄されてい
る。この渋皮は、本発明による口腔用剤の製造原料にそ
のまま利用することができる。
ル、イソプパノール、ブタノール等、炭素数1〜4の脂
肪族アルコール;1,3-ブチレングリコール、プロピレン
グリコール、グリセリン等の多価アルコール;アセト
ン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;水;ま
たはこれらの混合物に常温または加温状態で浸漬すると
茶褐色の抽出液が得られ、そこから、約10〜10数%
の収率で淡褐色の抽出物が得られる。
ェラーゼ阻害作用を示す成分を含む。味やにおいもおだ
やかであるから、そのままグルコシルトランスフェラー
ゼ阻害性成分として本発明の口腔用剤に使用することが
できる。
スフェラーゼ阻害作用によっても完全には生成を阻止で
きなかったグルカンが歯の表面に付着しプラークとして
成長するのを阻止する作用もあり、この作用とグルコシ
ルトランスフェラーゼ阻害作用の相乗作用がプラークを
大幅に少なくし、う蝕を防止する。
で、プラーク形成阻止による口臭発生原因の抑制とあい
まって、口臭が効果的に防止される。
皮中の成分は、炭化水素系溶剤やエステル系溶剤ではほ
とんど抽出されないので、これらの溶剤は抽出溶媒とし
ては不適当である。
有用細菌に対する抗菌作用を示さない。したがって、こ
の抽出物が口腔用剤の誤飲または咀嚼により胃腸に送ら
れても、腸内菌叢に悪影響を及ぼすおそれはない。
用作用を活用するのに好適な口腔用剤の例としては、各
種歯磨き類、マウスウォッシュ、トローチ、チューイン
ガム、アメ、グミ、口腔用パスタ、歯肉マッサージクリ
ーム、うがい剤、口中清涼剤等がある。
り他の口腔用剤構成成分や口腔用剤製造法が制限される
ことはなく、たとえばリン酸水素カルシウム、炭酸カル
シウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、アルミノシリケ
ート、無水ケイ酸、レジン等の研磨剤;長鎖アルキル硫
酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウリ
ルジエタノールアマイド、ショ糖脂肪酸エステル等の界
面活性剤;CMC、ヒドロキシエチルセルロース、アル
ギン酸塩、カラゲナン、アラビアガム、ポリビニルアル
コール等の粘結剤;ポリエチレングリコール、ソルビト
ール、グリセリン、プロピレングリコール等の粘稠剤;
サッカリン、ステビオサイド類、グリチルリチン酸、ソ
ーマチン等の甘味剤;デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナト
リウム等の防腐剤;メントール、カルボン、オイゲノー
ル、アネトール、ハッカ油、スペアミント油、ペパーミ
ント油、ユーカリ油等の香料;各種色素等、口腔用剤製
造に通常使用される原料を製品の種類や用途に応じて任
意に選択し、常法により製造することができる。
好適添加率は有効成分の含有率や添加対象物によって異
なるが、標準的なピーナッツ渋皮抽出物をそのまま歯磨
きに配合する例について述べると、約0.001〜5.0
重量%が適量であり、特に好ましい配合率は約0.05
〜1.0重量%である。
お、実施例中で「部」とあるのは重量部を意味する。
れ、40℃で24時間静置して可溶性成分を抽出する。
得られた抽出液を減圧下で濃縮乾固し、固形抽出物を得
る。
行なった。得られた抽出物の収率を表1に示す。
る試験および口腔用剤の製造を行なった。
阻害活性の試験 試料溶液(溶媒:50%エタノール)50μl、アジ化
ナトリウム0.1%を含有する2%ショ糖水溶液1.0m
l、粗グルコシルトランスフェラーゼ溶液(ストレプト
コッカス・ミュータンスより調製したもの)50μlお
よび蒸留水900μlを試験管にとり、混合する。37
℃で5時間反応させた後、生成したグルカンを撹拌器に
より水中に分散させ、波長550nmの吸光度を、濁度の
指標として測定する。別に、空試験として、試料溶液の
代わりに試料溶液の溶媒を用いるほかは上記と同様に操
作して吸光度測定を行う。さらに、それぞれの場合につ
いて粗グルコシルトランスフェラーゼ溶液を添加せずに
同じ操作と測定を行う。
シルトランスフェラーゼ活性の阻害率を算出する。 阻害率(%)=〔1−(C−D)/(A−B)〕×10
0 但し、A:試料溶液の酵素反応後の吸光度 B:試料溶液の酵素無添加時の吸光度 C:空試験溶液の酵素反応後の吸光度 D:空試験溶液の酵素無添加時の吸光度
定を行い、阻害率が50%になる試料溶液の濃度IC50
を内挿法により求める(IC50値が小さいほど酵素阻害
活性が強い)。
例としての緑茶水抽出物について上記試験を行なった結
果を表2に示す(酢酸エチル抽出物は対照例)。
ハートインフュージョンブロス(日水製薬社製)5.3
5mlを加える。加熱滅菌処理後、試料溶液(溶媒:50
%エタノール)0.15mlおよびストレプトコッカス・
ミュータンス6715の培養液0.5mlを添加し、37
℃で20分間培養を行う。培養終了後、上清を静かに除
き、試験管管壁のプラーク状付着物をそのまま蒸留水で
3回洗浄したのち105℃で5時間乾燥する。最後に試
験管ごと秤量して、管内のプラーク状付着物の乾燥重量
wを求める。別に、空試験として、試料溶液の代わりに
試料溶液の溶媒を用いて上記と同様の操作を行い、プラ
ーク状付着物の乾燥重量Wを求める。測定されたプラー
ク状付着物の重量wおよびWより、次式によりプラーク
形成抑制率を算出する。 プラーク形成抑制率(%)=(1−w/W)×100
定を行い、抑制率が50%になる試料溶液の濃度IC50
を内挿法により求める 4種類のピーナッツ渋皮抽出物および参考例としての緑
茶水抽出物について上記試験を行なった結果を表3に示
す(酢酸エチル抽出物は対照例)。
ml容ビンに入れ、そこに0.5%アンモニア水または0.
6%トリメチルアミン水溶液を0.5ml添加する。添加
後、素早くゴム栓で密封し、37℃の恒温槽で10分間
振盪したのち5分間静置する。その後、ビン内上部空間
の空気中のアンモニアまたはトリメチルアミンの濃度を
ガス検知管で測定する。別に、試料溶液の代わりに蒸留
水を用いて同様の試験を行う。測定された臭気ガス濃度
を、蒸留水を用いた場合の臭気ガス濃度に対する100
分率で表して臭気ガス残存率とする。
びエタノール抽出物を用いて行なった上記試験の結果を
表4,表5に示す。比較のため、緑茶抽出物(50%エ
タノール抽出物)を用いた場合の測定結果も併せて示し
た。
ア) 試料濃度(w/v%) 水抽出物 エタノール抽出物 緑茶抽出物 0.5 21 28 6 0.2 51 68 24 0.1 69 87 49
アミン) 試料濃度(w/v%) 水抽出物 エタノール抽出物 緑茶抽出物 0.2 13 20 1 0.1 35 48 8 0.05 52 71 35
蝕防止兼消臭成分として配合した口腔用剤の例を示す。
し、グルコシルトランスフェラーゼ阻害作用、プラーク
形成阻害作用および消臭作用を有するマウスウォッシュ
を製造した。
きを製造した。
て、う蝕予防作用および消臭作用を有するチューインガ
ムを製造した。 チューインガムベース 20部 ショ糖 50部 水飴 20部 軟化剤 4部 香料 1部 ピーナッツ渋皮50%エタノール抽出物 5部
て、う蝕予防作用および消臭作用を有する飴を製造し
た。 ショ糖 70部 水飴 30部 クエン酸 1部 香料 0.1部 ピーナッツ渋皮水抽出物 3部 水 15部
なるグルコシルトランスフェラーゼの活性を阻害しプラ
ーク形成を抑制する作用に優れており、さらに消臭作用
も併せ持つ。
てしまうこともある食品素材であるから、その渋皮抽出
物の安全性に問題はない。また、腸内有用細菌に対して
渋皮抽出物が望ましくない抗菌作用を示すおそれもな
い。
た本発明の口腔用剤は、う蝕防止作用と使用感に優れ、
さらに安全性にも優れており、う蝕の防止手段としてき
わめて有効なものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 水、炭素数1〜4の脂肪族アルコール、
低級脂肪族ケトン、またはこれらの混合物を抽出溶媒と
する抽出により得られたピーナッツ渋皮の抽出物を含有
することを特徴とする口腔用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37560298A JP3472172B2 (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 口腔用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37560298A JP3472172B2 (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 口腔用剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000178158A true JP2000178158A (ja) | 2000-06-27 |
JP3472172B2 JP3472172B2 (ja) | 2003-12-02 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP37560298A Expired - Fee Related JP3472172B2 (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 口腔用剤 |
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---|---|
JP (1) | JP3472172B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003160459A (ja) * | 2001-11-22 | 2003-06-03 | Kansai Koso Kk | メチオナーゼ活性阻害剤及び口腔用組成物 |
JP2020058720A (ja) * | 2018-10-12 | 2020-04-16 | リリース科学工業株式会社 | ピーナッツ渋皮抽出物を得る方法 |
-
1998
- 1998-12-17 JP JP37560298A patent/JP3472172B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003160459A (ja) * | 2001-11-22 | 2003-06-03 | Kansai Koso Kk | メチオナーゼ活性阻害剤及び口腔用組成物 |
JP2020058720A (ja) * | 2018-10-12 | 2020-04-16 | リリース科学工業株式会社 | ピーナッツ渋皮抽出物を得る方法 |
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---|---|
JP3472172B2 (ja) | 2003-12-02 |
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