JP2000177782A - 保冷容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】外観上良好であり、冷気が漏れ難くい保冷容器
を提供する。 【解決手段】本発明の保冷容器は、周縁にスカート６ｂ
を一体成形した天板部分６ａを具備する蓋体６を有し、
スカート６ｂで容器本体１の上方開口部１ａの周囲を覆
うように構成されている。そして、容器本体１の上方開
口部は、容器本体に取り付けられた内蓋６で開閉可能と
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、魚釣り等のレジ
ャーに用いられる保冷容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、釣りやその他のレジャーで用いら
れる保冷容器は、主に外面を硬質プラスチックで形成し
ているが、これらの保冷容器は重く、嵩張ることに加
え、外観上ほぼどの保冷容器も同じように変化のないも
のとなっている。

【０００３】このため最近では、外面に織布やレザーシ
ート等の化粧シートを用いて見栄えを良くした保冷容器
が使用されるようになっている。これらの保冷容器に
は、天板部分の周縁にスカートを形成した保冷用の蓋体
が取り付けられており、蓋体を閉塞した際、前記スカー
トが容器本体の上方開口部の周囲を覆うように構成され
ている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記した構造の保冷容
器は、上方開口を閉塞する蓋体が単体構造であることか
ら、頻繁に蓋体を開閉すると、内部の冷気が漏れ易くな
り、保冷効果が低下してしまう。また、通常、上記蓋体
は、天板部分とスカートが別体に成形されていることか
ら、その角部の折り目、縫着跡等から冷気が漏れ易く、
更に保冷効果が低下してしまう。

【０００５】本発明は、上記問題点に基づいてなされた
ものであり、外観上良好であり、冷気が漏れ難い保冷容
器を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の保冷容器は、周縁にスカートを一体成形し
た天板部分を具備する蓋体を有し、前記スカートで容器
本体の上方開口部の周囲を覆うように構成されており、
前記容器本体の上方開口部は、容器本体に取り付けられ
た内蓋で開閉可能であることを特徴としている。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図１は本発明の一実施形態を示す保
冷容器の正面図、図２は前記保冷容器の側面図、図３は
前記保冷容器の平面図、図４は前記保冷容器の一部断面
側面図、図５は蓋体を製造する際に用いられる熱圧変形
可能な合成樹脂断熱板と柔軟性を有する化粧シートの分
解斜視図、そして、図６は蓋体を製造する際に用いられ
る金型を示す断面側面図である。

【０００８】図１から図４に示すように、保冷容器の容
器本体１は、防水シート２と３の間に合成樹脂断熱板４
が挟まれて形成されている。容器本体１は、上方に開口
１ａを有しており、この開口１ａの後側に内蓋５と蓋体
６がヒンジ部で固定されている。前記蓋体６は、湾曲し
た天板部分６ａとその周縁にスカート６ｂを有してお
り、これらは、以下の製造工程のように、合成樹脂断熱
板８の上下に重ねられた柔軟性を有する化粧シート９，
１０と共に熱圧変形によって一体形成されている。

【０００９】蓋体６の製造は、まず、図５に示すよう
に、例えばエチレン酢酸ビニール発泡体等の熱圧変形可
能な合成樹脂断熱板８の上面と下面に接着剤を塗布し、
夫々、例えばナイロン織布等の柔軟性を有する化粧シー
ト９，１０を接着する。そして、図６に示すように、こ
れを蓋体の形状に対応した金型１７，１８の間に挟んで
熱を掛け、熱圧変形することで、図１，図２に示す湾曲
した天板部分６ａと周縁のスカート６ｂが、熱圧変形可
能な合成樹脂断熱板８と柔軟性を有する化粧シート９，
１０によって継目なしに一体に形成される。なお、成形
された蓋体のスカート６ｂの縁には、縁取テープ１１が
縫着されており、これによって一体形成されたスカート
端部の保冷容器本体に対する密着度が高まって保冷効果
の向上が図れると共に、合成樹脂断熱板８から化粧シー
ト９，１０が剥がれるのを防止することができる。

【００１０】上記した蓋体の構成により、熱圧変形で形
成された天板部分とスカートを有する蓋体６の表面は、
しわなしで化粧シート９で覆われ、裏面も同様にしわな
しで化粧シート１０で覆われ、かつ化粧シート９，１０
は、蓋体の角部等において折り目や、縫着跡を有しない
ようになる。また、天板部分６ａと周縁のスカート６ｂ
は、合成樹脂断熱板８を熱圧変形して一体に形成される
ため、スカート６ｂが外側に開いたりすることがなく、
その形状が維持される。なお、上記製造工程において、
合成樹脂断熱板と化粧シートは接着剤を用いることな
く、熱圧変形時に一体に添着することもできる。

【００１１】容器本体１の開口１ａの後側にヒンジ部で
結合されている内蓋５は、上記容器本体１と同様に、防
水シート２と３の間に合成樹脂断熱板４が挟まれて形成
されている。そして、容器本体１の開口１ａ周囲と内蓋
５の周囲との間には、チャック７が取り付けられてお
り、このチャックを操作することで、内蓋５は開口１ａ
に対してヒンジ部を介して開閉できるように構成されて
いる。

【００１２】前記容器本体１の表裏両側にはＵ字状の吊
り下げハンドル１２，１３が固定されており、容器本体
１の表側にはポケット１４が設けられている。また、容
器本体１の両側には、図示しない肩掛けバンドが取付具
１５によって伸縮自在に設けられている。さらに、容器
本体１の上方と蓋体６には、止め金具１６が設けられて
いる。

【００１３】以上のように構成された保冷容器におい
て、蓋体６で容器本体１を覆うと、容器本体１の上方周
囲が蓋体６のスカート６ｂで覆われるため、周縁から冷
気が漏れ難くなる。特に、蓋体６の表面は、天板部分６
ａとスカート６ｂの形状に合致するようにしわなしで化
粧シート９で覆われ、角部等に化粧シートの折り目や縫
着跡等ができないため、外観上好ましいものとなり、か
つそのような部分から冷気が漏れるようなことはない。
また、天板部分６ａは上方に湾曲して窪みができないた
め、水の掃けが良く、雨降りの中で使用しても雨水が溜
ることがない。

【００１４】また、上記した内蓋５を閉じておくこと
で、容器本体１からの冷気の漏れがより効果的に防止さ
れ、特に、合成樹脂断熱板４が挟まれていることで保冷
効果がより向上する。また、内蓋５を閉じておくこと
で、容器本体内の収容物は、内蓋５と外側の蓋体６で二
重に保護されるため、収容物の破損を防止することがで
きる。さらに、内蓋５は、防水シートで形成されている
ため、容器本体内部への水の侵入が防止される。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
容器本体の上方開口部が、容器本体に取り付けられた内
蓋で開閉可能となっているため、容器本体からの冷気の
漏れが効果的に防止され、保冷効果が向上する。また、
内蓋を閉じておくことで、容器本体内の収容物は、内蓋
と外側の蓋体で二重に保護されるため、収容物のこぼれ
や破損を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る保冷容器の一実施形態を示す正面
図。

【図２】図１に示す保冷容器の側面図。

【図３】図１に示す保冷容器の平面図。

【図４】図１に示す保冷容器の一部断面側面図。

【図５】蓋体の製造工程における熱圧変形可能な合成樹
脂断熱板と柔軟性を有する化粧シートの分解斜視図。

【図６】蓋体の製造工程における金型の説明断面側面
図。

【符号の説明】

１ 容器本体 １ａ 開口（開口部） ５ 内蓋 ６ 蓋体 ６ａ 天板部分 ６ｂ スカート ８ 熱圧変形可能な合成樹脂断熱板 ９，１０ 柔軟性を有する化粧シート

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 周縁にスカートを一体形成した天板部分
   を具備する蓋体を有し、前記スカートで容器本体の上方
   開口部の周囲を覆うようにした保冷容器において、 前記容器本体の上方開口部は、容器本体に取り付けられ
   た内蓋で開閉可能であることを特徴とする保冷容器。
2. 【請求項２】 前記内蓋は、表側シートと裏側シートを
   有しており、これらのシートの間に断熱材を介在させて
   いることを特徴とする請求項１に記載の保冷容器。
3. 【請求項３】 前記蓋体は、天板部分が上方に湾曲形成
   されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の保
   冷容器。