JP2000176788A - アクチュエータの調整方法とワーク位置決め装置 - Google Patents

アクチュエータの調整方法とワーク位置決め装置

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JP2000176788A
JP2000176788A JP10357942A JP35794298A JP2000176788A JP 2000176788 A JP2000176788 A JP 2000176788A JP 10357942 A JP10357942 A JP 10357942A JP 35794298 A JP35794298 A JP 35794298A JP 2000176788 A JP2000176788 A JP 2000176788A
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work
holding jig
actuator
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work holding
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Kazutsugu Fukita
和嗣 吹田
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークを所定の位置に精度良く位置決めする
ことができる技術を提供することを目的とする。 【解決手段】 ワーク保持治具12の位置を調整するア
クチュエータ11の位置とワーク保持治具12の位置と
の間のズレ分を記憶する。ワーク保持治具12の目標位
置が入力されると、入力されたワーク保持治具12の目
標位置に、記憶されているズレ分を補償して、アクチュ
エータ11の目標位置を算出し、算出された目標位置に
アクチュエータ11の位置を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば溶接ロボ
ット等の作業ロボットにより作業が施されるワークを、
作業ステーションの所定の位置に精度良く位置決めする
ためのワークの位置決め方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年多品種少量生産に対応するため、ワ
ーク毎に専用の治具を使用するのではなく、複数のワー
クを同一の治具で保持できるようにすることが考えられ
ている。この種の位置決め装置として特公昭60−57
957号公報に記載されたものが知られている。この位
置決め装置では、ワークをクランプし保持するワーク保
持治具をアクチュエータにより移動可能に構成されてい
た。そして、作業ステーションにおいてワークを位置決
めする場合には、まずワーク保持治具をワークの形状に
あわせて所定の位置に移動させ、その位置においてワー
クがセットされ位置決めされるようになされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
位置決め装置では、装置自体の誤差や溶接ロボット等の
作業ロボットによる外乱等のため、保持しているワーク
が位置決め位置からズレてしまうという問題があった。
ワークが位置決め位置からずれると、作業ロボットの作
業精度が低下し、作業後の製品精度の低下を招くことと
なる。
【0004】したがって、本発明は、上述した問題点を
解決するためになされたものであり、その目的は、ワー
クを所定の位置に精度良く位置決めすることができる技
術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載したワーク保持治具の位置調整用ア
クチュエータの制御方法が創作された。請求項1 の制御
方法によれば、アクチュエータの位置とワーク保持治具
の位置との間のズレ分が予め記憶される。ワーク保持治
具の目標位置が入力されると、入力された目標位置にワ
ーク保持治具の位置が位置決めされるように、予め記憶
されたズレ分を補償してアクチュエータの目標位置が算
出され、この目標値に従ってアクチュエータが制御され
る。したがって、例えば装置自体が有する誤差要因に起
因するワーク保持治具の位置のズレ分を記憶しておけ
ば、この誤差要因に基づくズレ分が補償されるので、目
標位置に精度良くワーク保持治具を位置決めすることが
できる。
【0006】また、ワーク保持治具により位置決めされ
るワークに対して、例えば溶接作業を施す場合のよう
に、溶接ロボットが直接接触することによりワークに力
が作用する場合がある。このような場合には、ワーク保
持治具がたわむ等してワークの位置がずれてしまう場合
がある。このような場合には、請求項2に記載したワー
ク保持治具の位置調整用アクチュエータの制御方法が有
効である。上記制御方法によれば、ワーク保持治具に保
持されたワークに対して作業が施される間に作業に起因
して生じる、前記アクチュエータと前記ワーク保持治具
の位置との間のズレ分が予め算出され、このズレ分を補
償してアクチュエータが制御される。したがって、ワー
ク保持治具は目標位置に精度良く位置決めされる。な
お、このような作業に起因して生じるズレ分の算出は、
予め実験等によりたわみ量を実測・マップ化し、このマ
ップ化したデータからズレ分を算出しても良いし、ま
た、構造モデルを作成し、所定の荷重が作用した時のた
わみを計算機により計算しズレ分を算出しても良い。
【0007】装置自体が有する誤差に起因するズレと、
ワークに対して作業することによる作業に起因して生じ
るズレの両者が無視できないような場合には、請求項3
記載の制御方法が有効である。上記制御方法によれば、
ワーク保持治具に保持されたワークに対して作業が施さ
れる間に生じる全てのズレ分(装置自体、作業に起因す
るもの)が算出され、このズレ分を補償するようにアク
チュエータが制御されるので、ワーク保持治具は位置決
め位置に精度良く位置決めされる。
【0008】また、請求項1 記載の制御方法は請求項4
記載の装置により実施でき、請求項3 記載の制御方法は
請求項5 記載の装置により実施できる。上記装置によ
り、ワークを所定の位置に精度良く位置決めすることが
できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の位置決め装置を自動車ボ
ディの一部分であるパネル部品(フロントサイドメンバ
ー)を組み立てるために、ワークに対してスポット溶接
を施す作業ステーションに適用した一実施の形態につい
て、図1 乃至図13に基づいて説明する。
【0010】まず、図5及び6 に基づいて本発明に係る
位置決め装置が配設される作業ステーションの構成につ
いて説明する。図5は作業ステーションに配置される位
置決め装置及び作業ロボットの配置図であり、図6は作
業ステーションに配置される位置決め装置及び作業ロボ
ットのシステム構成図である。図5に示すように作業ス
テーションには、2台の位置決め装置10によりワーク
40を保持し、この保持されたワーク40に対して作業
を行う2台の作業ロボット20が配設される。このよう
な作業ステーションの制御システムは、図6に示すよう
に作業ステーションに投入されたワーク40の種類(車
種等)を入力するためのワーク種類入力手段35と、ワ
ーク種類入力手段35により入力されたワークの種類に
よってワークの位置決め位置(ワーク保持治具の目標位
置)、作業ロボット20の溶接位置等の作業内容を決定
する統合制御装置30を備える。統合制御装置30は、
一般的なコンピュータにより構成され、投入されるワー
クの種類毎にワークの位置決め位置(ワーク保持治具の
目標位置)及び溶接位置等の作業情報を記憶した記憶部
を備える。そして、ワーク種類入力手段35でワークの
種類が入力されると、統合制御装置30は上述した記憶
部を検索し、ワークの位置決め位置や溶接箇所等の作業
内容等を決定する。これらの作業情報は、位置決め装置
制御部13及び作業ロボット制御装置22に送信され、
この情報に基づいて位置決め装置10及び作業ロボット
20が制御される。ここで、ワーク種類入力手段35と
しては、オペレーターが直接入力するようなキーボード
等であってもよいし、ワークに付されたタグに記憶され
ている磁気情報を読み取る読取装置等であっても良い。
【0011】作業ロボット20は、ロボット本体21
と、その先端に取付けられるツール24と、ロボット本
体21とツール24を制御する作業ロボット制御装置2
2により構成される。作業ロボット制御装置22は、一
般的なコンピュータにより構成されるもので、ROM等
に記憶されているプログラムを適宜呼び出し、統合制御
装置30から送信された作業情報、起動信号に基づいて
作業ロボット本体21の動き、及びツール24の位置
(姿勢)等を制御するものである。作業ロボット本体2
1は、例えば、サーボ機構によりその位置・姿勢が制御
される多関節型ロボットで構成される。サーボ機構に
は、電動式サーボ機構、油圧式サーボ機構等を用いるこ
とができる。また、作業ロボット本体21の先端に取付
けられるツール24は、行われる作業により異なり、ア
ーク溶接を行う場合は溶接トーチ、スポット溶接を行う
場合は溶接ガン、塗装を行う場合は塗装ガンとなる。本
実施形態における作業ロボット20はスポット溶接を行
う作業ロボットであるため、ツール24は溶接ガンとな
り、作業ロボット制御装置22により入熱量(通電時
間、電流値)、加圧力等が制御される。
【0012】次に、上述した作業ステーションに配設さ
れる位置決め装置10について、図1乃至図4に基づい
て説明する。図1は位置決め装置10の概略構成を説明
するための図面であり、図2は位置決め装置10の斜視
図であり、図3は図2に示す位置決め装置10に設けら
れたワーク40をクランプするクランプ機構を説明する
ための図面であり、図4は位置決め装置10にワーク4
0をセットした状態の側面図である。本実施形態に係る
作業ステーションでは、2台の位置決め装置10でワー
ク40を保持する(図4、5参照)。すなわち、図4に
示すように、ワーク40はその両端部近傍を2台の位置
決め装置10により4個所をワーク保持治具により保持
される。図4に示す左右2台の位置決め装置10は、そ
の機械的構造(運動伝達機構、クランプ機構等)は異な
るが、誤差補償の方法、手順等については共通するた
め、以下の説明では図4の右側の位置決め装置10につ
いて説明する。
【0013】図4右側の位置決め装置10の斜視図を図
2に示す。図2 に示すように位置決め装置10は二つの
ワーク保持治具12を備え、ワーク40を2個所でクラ
ンプするような構成となっている。この2つのワーク保
持治具12は、それぞれ独立したアクチュエータにより
移動可能とされ、同一の運動伝達機構・構造を有してい
る。したがって、以下の説明では図2に示すワーク保持
治具12の一つのみについて説明することとする。図2
に示すように、ワーク保持治具12は定盤50の上に載
置されX方向に移動可能なX方向スライドテーブル12
aと、X方向スライドテーブル12a上に載置されY方
向に移動可能なY方向スライドテーブル12bを有す
る。X方向スライドテーブル12aには、ボールネジ1
8aと係合するネジ溝が形成されており、ボールネジ1
8aがアクチュエータ(サーボモータ)により回転駆動
されることによりX方向スライドテーブル12aはX方
向に移動するようになっている。また、同様にY方向ス
ライドテーブル12bは、ボールネジ18bがアクチュ
エータ(サーボモータ)により回転駆動されることによ
ってY方向に移動するようになっている。
【0014】Y方向スライドテーブル18b上には、支
柱12cが設けられ、ワーク40を床面から所定の高さ
に保持する。支柱12c上には、ワーク40をクランプ
するためのクランプピン12dが設けられる。ワーク4
0のワーク保持治具12へのセットは、クランプピン1
2dを図3に示すようにワーク40に形成されたピン穴
41に挿通し、クランプ部材12eによりワーク40を
クランプすることにより行われる。このように本実施形
態に係るワーク保持治具12のクランプ機構は、ワーク
40に設けられたピン穴41に、クランプピン12dを
差し込んでクランプ部材12eでクランプするピンクラ
ンプ機構を採用している。なお、クランプ機構として
は、これ以外にも、ワーク40の形状に沿ったゲージプ
レートでワークをクランプするゲージプレート機構や、
メカニカルハンドによりクランプするもの等、様々なク
ランプ機構を使用することができる。
【0015】なお、上述した実施形態では、アクチュエ
ーターとしてサーボモータを使用し、このサーボモータ
の動力をX方向スライドテーブル12a、Y方向スライ
ドテーブル12bに伝達する運動伝達機構として、スク
リュ−ナット機構であるボールネジを使用した。これ
は、ボールネジは、バックラッシが小さいため位置決め
精度が高く、かつ、トルクの伝達効率が高いためであ
る。ただし、他の運動伝達機構を使用しても良く、例え
ば、歯車を利用した機構や、ベルト及びチェーンによる
機構を使用しても良い。この場合、歯車による機構は、
バックラッシが大きく位置決め精度が低くなるという問
題があり、また、ベルト及びチェーンによるものは伝達
効率の点で問題がある。したがって、このような運動伝
達機構を使用する場合はこれらの点を考慮する必要があ
る。また、図2に示す位置決め装置10では、X方向、
Y方向に移動可能な直交型2軸ロボットであったが、位
置決め装置としてはこれに限られるものではなく、X
軸,Y軸,Z軸を有する3軸直交ロボット、マニュピュ
レータ等の多関節型ロボット等その構造、制御軸数は、
どのようなものであっても良い。ただし、直行型ロボッ
トを使用した場合は、マニュピュレータ等の多関節型ロ
ボットを使用した場合に比較して位置決め精度を高くで
きる点で有利である。マニュピュレータ等の多関節型ロ
ボットを使用した場合には、可動範囲、設置面積等の点
において有利である。したがって、製造されるワークに
要求される作業精度等にあわせて位置決め装置の移動機
構を選択する必要がある。
【0016】次に、上述したように構成される位置決め
装置10の、ワーク保持治具を移動させるためのアクチ
ュエータ(サーボモータ)と、このアクチュエータを制
御する位置決め装置制御部13について、図1に基づい
て説明する。なお、上述したように位置決め装置10
は、X方向、Y方向のそれぞれにスライドテーブル、及
びこれらを移動させるためのサーボモータを有するが、
両者は同一の構成となるので、図1では簡略化して、ス
ライドテーブル、ボールネジ、サーボモータを一体のみ
図示している。図1に示すように位置決め装置制御部1
3は、ワーク保持治具12(スライドテーブル12a,
12b)を所定の位置に移動させるためのサーボモータ
11を制御するサーボモータ制御部14と、ワークに対
して作業を施している間に生じる、サーボモータの位置
とワーク保持治具12(スライドテーブル12a,12
b)の位置との間のズレ分を算出し、そのズレ分を補償
してサーボモータ制御部14に目標位置を指示する誤差
補償部15からなる。
【0017】サーボモータ11には、サーボモータ11
の回転角を検出する位置センサ11bと、サーボモータ
11のトルクを検出する力センサ11cを備える。ワー
ク保持治具(12a,12b)の位置は、位置センサ1
1bで検出した回転角により判断される。このような位
置センサとしては、ポテンションメータやエンコーダ等
種々のセンサが使用できる。また、力センサ11cとし
てはサーボモータ11に流れる電流値を検出する電流セ
ンサを使用することができる。サーボモータ制御部14
は、サーボモータ11に取付けた位置センサ11bで検
出した回転角に基づきワーク保持治具(12a、12
b)を目標位置となるようにサーボモータ11の回転角
を制御するものである。具体的には、位置センサ11b
で検出した位置と目標位置(位置決め位置)との偏差を
取り、この偏差に一定のゲインを乗じたものをサーボモ
ータ11に出力することによりサーボモータ11を駆動
し目標位置に位置決めしている。なお、サーボモータ制
御部14ついては、既存のサーボユニットが使用でき、
その構造は公知であるのでその説明を省略する。上述し
たように本実施形態では、サーボモータ11とサーボモ
ータ制御部14により電動式サーボ機構を構成したが、
サーボ機構としては、油圧を利用する油圧式サーボ機構
や、空気を利用する空気式サーボ機構等も使用すること
ができる。本実施形態で電動式サーボ機構を用いた理由
は、油圧配管や空気配管が不要となるため、位置決め装
置の工場への設置において有利であるためである。
【0018】誤差補償部15は、統合制御装置30から
送信されたワークの位置決め位置や溶接箇所等の作業情
報に基づいて、サーボモータの位置とワーク保持治具1
2の位置との間のズレ分を算出し、そのズレ分を補償し
てサーボモータ制御部14に目標位置を出す。誤差補償
部15には、ボールネジのリード誤差等の位置決め装置
10自体が有する誤差や、ワーク40の自重、作業ロボ
ットによる加圧力によるたわみ等の静的な要因によるズ
レ分を算出し、補償するための静的誤差補償手段16
と、ワーク40に作業を施す作業ロボット20による衝
撃力等の動的要因によるズレ分を算出し、補償する動的
誤差補償手段17を有する。以下、静的誤差補償手段1
6、動的誤差補償手段17について詳しく説明する。
【0019】本実施形態の静的誤差補償手段16では、
ボールネジのリード誤差、ボールネジのたわみ、温度に
よるボールネジの伸縮によるサーボモータの位置とワー
ク保持治具の位置との間のズレ分を算出し補償する。
【0020】(1)ボールネジのリード誤差の補償 ボールネジのリード誤差とは、ボールネジを加工する際
の加工誤差により生じる誤差である。このような誤差が
あるとボールネジの回転にともなって誤差が累積され、
サーボモータの位置(リード誤差がなかった場合のワー
ク保持治具12の位置)と実際のワーク保持治具12の
位置との間にズレが生じる。すなわち、位置決め装置1
0に用いたボールネジのリードをlとした場合、ワーク
保持治具12の位置決め位置がXであったとすると、ワ
ーク保持治具12を位置決め位置Xに位置決めするため
には、ボールネジをn=X/l回転させれば良いことと
なる。しかしながら、ボールネジのリードlには誤差が
あるためボールネジをn回転させても、ワーク保持治具
12の実際の位置はXとはならない。したがって、静的
誤差補償手段16ではこのズレ分を補償する。具体的に
は、ネジ回転数(サーボモータの位置)nとワーク保持
治具12の位置Xとの関係について実測しマップ化す
る。この時の、ネジ回転数nと位置Xの関係を図7に示
す。図7中、縦軸はワーク保持治具の位置X、横軸にボ
ールネジの回転数nを示し、実測値を二点鎖線、実線は
リード誤差がない理想的な場合を示している。ボールネ
ジの各リードにおける誤差は均一ではないため、図7に
示すようにボールネジの回転数nと位置Xの関係は比例
した関係とはならない。このマップ化されたデータは、
位置決め装置制御部13のメモリ内に格納される。次
に、リード誤差に起因するズレ分の補償の手順について
説明する。統合制御装置30によりワークの位置決め位
置が決定されると、それに基づきワーク保持治具12の
目標位置Xが誤差補償部15に送信される。目標位置X
とマップ化されたデータより、ワーク保持治具12の位
置が目標位置となるようにサーボモータの回転数(サー
ボモータの位置)を決定する。この回転数は、サーボモ
ータ制御部14に送られ、サーボモータ11がこの回転
数分だけ回転される。図2で示す位置決め装置10はX
方向のボールネジ18aと、Y方向のボールネジ18b
の両者を有するため、両者についてマップ化しモデル化
する必要がある。このように、静的誤差補償手段16で
は、ボールネジのリード誤差が補償されるのでボールネ
ジに加工精度の高い高価なものを使用しなくても、位置
決め精度を高くすることができる。したがって、位置決
め装置のコストを低く抑えることができる。
【0021】(2)ボールネジの角度たわみδ ボールネジの角度たわみδとは、サーボモータ11によ
りボールネジにトルクをかけたときに生じるボールネジ
の駆動軸周りの角度たわみδをいう。角度たわみδは、
サーボモータの動力を減速機を介してボールネジに伝達
する場合に大きくなる。このような角度たわみδがある
と、サーボモータの回転がこのたわみδの分だけボール
ネジに伝えられない。したがって、サーボモータの位置
(たわみのない理想的な場合のワーク保持治具の位置)
と実際のワーク保持治具の位置との間にズレ分が生じ
る。静的誤差補償手段16ではこのズレを補償する。具
体的には、角度たわみδとボールネジに作用するトルク
(サーボモータ11のトルク)Tの関係について、予め
実測しマップ化する。ボールネジに作用するトルクT
は、サーボモータ11に取付けた力センサ11cの値に
より測定する。この時の、角度たわみδとトルクTの関
係を図8に示す。図8中、縦軸は角度たわみδ、横軸に
トルクTを示し、実測値を二点鎖線、モデル化後の関係
を実線により示している。図8に示すように、トルクが
0から一定の期間は角度たわみが急激に生じるロストモ
ーション領域があり、ロストモーション領域を超える
と、角度たわみδとトルクTの関係はほぼ一次関数の関
係となることがわかる。このため、これらの実測データ
を次に示す式でモデル化する。 δ=δ0+k×T この式に示すδ0とkの値を実測データから特定する。
このモデル化した式は、位置決め装置制御部13のメモ
リ内に格納される。次に、ズレ分を算出し補償する手順
について説明する。統合制御装置30によりワーク保持
治具の目標位置Xが誤差補償部15に送信されると、静
的誤差補償手段16は位置決め時にボールネジに作用す
るトルクTからボールネジの角度たわみδを特定する。
そして、このたわみδを補償するようにサーボモータ制
御部14に回転数を指示する。なお、上述した例では、
実測データからδ=δ0+k×Tの関係を求めたが、必
ずしもこのようにする必要はなく、(1)の場合と同様
に、実測データをそのままマップ化したものをメモリ内
に格納し、必要なときにその都度このメモリしたデータ
を検索し、サーボモータ11の位置(回転角)を補償す
れば良い。このように、静的誤差補償手段16では、ボ
ールネジのたわみ、ロストモーションというボールネジ
に固有の誤差要因が補償されるので、位置決め精度を画
期的に向上することができる。
【0022】(3)温度によるボールネジの伸縮 一般に金属等の物質は温度によって伸縮するため、ボー
ルネジの長さも作業ステーションの配置される工場内の
温度によって影響を受ける。このため、実際のボールネ
ジのリードをlとすれば、温度tのときは(1+α)t
lとなる。ここで、lは基準温度t0におけるボールネ
ジのリードであり、αはボールネジの線膨張係数であ
る。したがって、このボールネジの伸縮を考慮してサー
ボモータ11を回転させる。
【0023】以上、詳述したような手順により静的誤差
補償手段16は、ボールネジのリード誤差、ボールネジ
のたわみ、ボールネジの温度による伸縮によるズレ分を
それぞれ算出する。そして、これらのズレ分の和に基づ
いて、サーボモータ11の目標位置を算出し、この目標
位置をサーボモータ制御部14に出力しボールネジを回
転させることとなる。
【0024】なお、図2に示す位置決め装置10は、ボ
ールネジ18a,18bを両端で支持し、X軸及びY軸
方向のみに動くように構成されている。このため、作業
ロボットがワークに対して作業を施す際にワークに外力
(静的な力とみなせるもの)が作用する場合において
は、ボールネジのたわみを考慮する必要は余りなかっ
た。しかしながら、位置決め装置として、マニュピュレ
ータ等の多関節型の片持ち支持されるようなロボットを
用いた場合には、作業ロボットの加圧力によるロボット
アームのたわみは大きなたわみとなる。したがって、位
置決め装置10の構造によっては、ロボットアーム(ボ
ールネジ)のたわみを考慮する必要性が大きくなる。以
下、簡単にロボットアーム(ボールネジ)のたわみを考
慮する手順を説明する。まず、位置決め装置の構造に基
づいて、図9に示すような位置決め装置の構造モデルを
作成する。ここで、各はりの剛性、質量は、位置決め装
置に使用するロボットアーム(ボールネジ)等の物性デ
ータ、サーボモータ11のゲインから決定する。次に、
この構造モデルに、作業ロボット20から力P(例え
ば、スポット溶接における加圧力)が作用した場合の、
ワークを保持する位置(図中矢印で示す部分)のたわみ
を計算する。ワークの自重が無視できない場合において
は、この力Pの値をワークの自重とすれば良い。たわみ
が求まれば、たわみによるズレ分を補償するよう、加圧
力が作用すると同時(又は直前)にサーボモータ11を
駆動してやれば良い。なお、上述した例では、モデル化
し計算によりたわみ量を求めたが、これに限らずワーク
40毎にワーク保持治具の位置のズレ分を実測し、これ
をデータとし位置決め装置制御部13のメモリ内に格納
し、この格納されたデータに基づいてサーボモータ11
を駆動するようにしても良い。実測した場合には、モデ
ル化による誤差が生じない点で、正確にたわみを考慮で
き優れているが、ワーク毎に実測しなければならない点
で面倒である。
【0025】次に、動的誤差補償手段17について説明
する。動的誤差補償手段17は、作業ステーションで行
われる作業に起因してワーク40に作用する動的な外乱
(衝撃力等)により発生するワーク保持治具12のズレ
分を補償するものである。本実施形態の動的誤差補償手
段17では、作業ロボット20がワーク40に対して作
業(溶接)を行うことに起因して生じる動的誤差が補償
される。以下、作業ロボット20の作業に起因するズレ
分の補償手順について説明する。
【0026】作業ロボット20による誤差は、作業ロボ
ット20がワーク40に対して作業を行うことにより位
置決め装置10のワーク保持治具12に生じるズレをい
う。例えば、本実施形態の作業ロボット20がスポット
溶接を行うものとすれば、ワーク40に溶接を行う際
の、溶接ガンでワーク40を挟む際の衝撃力により生じ
る誤差が相当する。なお、スポット溶接における加圧力
については、上述したように静的な力と考えれば良いの
で、動的な問題として取り扱う必要はない。衝撃力のよ
うな力によるワーク保持治具の位置のズレ分を算出する
ためには、まず位置決め装置10の動的特性モデルを作
成することが必要になる。動的特性モデル作成の手順
を、図10、図11に基づいて具体的に説明する。図1
0は、動的特性モデルを説明するための図面であり、図
11は、図10に示す動的特性モデルの振動波形の一例
を示すもので、縦軸は質点の位置を、横軸は時間を取っ
ている。動的特性モデルの最も単純なモデルは、図10
に示すようなばねとダンパと質量により形成される。図
2に示す位置決め装置の場合、X方向、Y方向に移動可
能な2自由度のロボットであるが、両軸が直交すること
から、X方向、Y方向の運動が各々独立したものと仮定
する。したがって、X方向及びY方向の運動について、
それぞれ下記に示す運動方程式が成立する。ここで、位
置決め装置の質量M、減衰係数C,ばね定数K、ワーク
40の質量をMw 、ワークのX方向の位置をX、Y方向
の位置をYとすると運動方程式は次の式で表すことがで
きる。(Xo 、Yo )は位置決め位置である。
【0027】
【数1】
【0028】まず、この運動方程式の、質量M,ばね定
数K,減衰係数Cを実験により特定する必要がある。な
お、ワークの種類により、位置決め位置が異なるため(
式1) で示す動的特性モデルの、質量M、減衰係数C,
ばね定数Kもワーク毎に決める必要がある。ここで、本
実施形態の作業ステーションでは、A車種、B車種、C
車種の3種類のワークに対して作業が行われるものであ
るとする。各ワーク40のワーク保持治具の目標位置、
衝撃力は表1に示すように設定されているものとする。
【0029】
【表1】
【0030】A車種の動的特性モデルを作成する場合
は、まず、ワーク保持治具12を目標位置(Xa,Y
a)に位置決めし、ワーク保持治具12近傍にセンサを
取り付ける。次に、ワーク保持治具12近傍にインパル
ス入力(ハンマによる打撃)を加え、ワーク保持治具1
2を振動させる。ワーク保持治具12の振動波形は、ワ
ーク保持治具12の打撃点近傍に貼り付けたセンサによ
り測定する。測定された振動波形が図11に示したよう
なものが測定されたとする。次に、図11に示した振動
波形から、固有振動数及び減衰係数を決定する。固有振
動数は、図11に示した振動波形をフーリエ解析等によ
り周波数分解することにより求めることができる。減衰
係数Cについては、図11に示した振動波形がnサイク
ルの間に振幅がどの程度減衰しているかにより決定する
ことができる。次に、図11に示す動的特性モデルの質
量Mについては、車種Aのワークの質量及び位置決め装
置10の構造等から特定する。質量Mが特定できれば、
固有振動数の値からばね定数Kを特定することができ
る。以上の手順で図11に示すような動的特性モデル
の、質量M、減衰係数C、ばね定数Kを決定することが
できる。次に、衝撃力Faについては、作業ロボットの
制御プログラムから求めることができる。すなわち、ワ
ークへの溶接ガンの接近速度から求めることができる。
したがって、このような衝撃力Faが図10に示す動的
特性モデルに作用した時の質点の運動を求めれば、その
質点の運動がワーク保持治具12の運動となる。このよ
うなシミュレーションにより、ワーク保持治具12の動
きが予測できるので、計算によりサーボモータの最適な
駆動方法を求めれば、ワーク保持治具12のズレを補償
することができる。なお、B車種、C車種のワークに対
して作業する時には、上述した手順でB車種、C車種の
場合の動的モデルを作成して、ワーク保持治具12の位
置を補償してやれば良い。そして、これらの補償量は、
ワーク(車種)毎に位置決め装置制御部13のメモリ内
に格納すれば良い。
【0031】なお、上述した例では、作業ロボット20
がスポット溶接を行う場合について説明したが、これに
限らず、例えば作業ステーションに配設される作業ロボ
ット20が、ワーク40の搬送を行うハンドリングロボ
ット、組立作業を行う組立ロボットである場合について
も同様にズレを補償することができる。その場合には、
それぞれのロボットの作業内容に基づいて上述した衝撃
力(動的入力)が異なることになる。
【0032】このように位置決め装置10の動的誤差補
償手段17は、作業ロボット20による動的入力(衝撃
力)に対してワーク保持治具12の位置のズレ分を補償
することができるため、作業ロボット20の作業精度
(溶接品質)を向上することができる。
【0033】なお、本実施形態の動的誤差補償手段17
で考慮した誤差要因としては、作業ロボット20による
動的入力(衝撃力)に対してのみであったが、作業ステ
ーションによっては、ワーク40による慣性力を考慮す
る必要がある場合もある。例えば、本実施形態では、ワ
ーク40を保持した状態で位置決め装置10のワーク保
持治具は移動しないものであったが、作業ステーション
によってはワーク保持治具がワーク40を保持したまま
移動する場合がある。この場合、ワークの慣性を考慮し
ないと、ワーク保持治具が停止した時にワークの慣性に
より、ワーク保持治具の位置にズレが生じる場合があ
る。このような慣性力は、位置決め装置の移動速度から
特定することができる。したがって、クランプピンに入
力される動的外力が特定できれば、先ほどの動的特性モ
デルでワーク保持治具12の動きをシミュレーションす
ることができる。このため、ワーク保持治具(クランプ
ピン)の位置のズレを補償するような最適なサーボモー
タの駆動方法を求めることができる。
【0034】上述した手順・考え方は全ての位置決め装
置に適用することができる。異なるのは、位置決め装置
の機械的構造及び作業ステーションで行われる作業内容
により考慮すべき誤差要因が変わるだけである。
【0035】次に上述した作業ステーションでワークに
対して溶接する際の手順について図12、13に基づい
て説明する。ここで、図12は作業ステーションにおけ
る作業フローを示し、図13は作業ステーションに配置
される位置決め装置及び作業ロボットの機能ブロック図
を示す。まず、作業ステーションにワーク40が投入さ
れると、ワーク種類入力手段35により統合制御装置3
0にワーク40の種類が入力される(S1)。例えば、
本実施形態に係る作業ステーションがA,B,C車種に
関するワークに対して作業を行うのであれば、A,B,
C車種の種別が入力される。ワーク40の種類が統合制
御装置30に入力されると、統合制御装置30は、ワー
ク40の種類に基づき位置決め装置10のワーク保持治
具の目標位置、及び作業ロボット20で行われる作業内
容を決定する。すなわち、統合制御装置30にはワーク
毎にその作業ステーションで行われる作業内容(スポッ
ト溶接を行う打点位置、加圧力、通電時間、電流値等)
に関する作業情報が格納されている。したがって、ワー
ク種類入力手段35よりワークの種類が入力されると統
合制御装置30は、格納されている作業情報を検索し、
ワークの位置決め位置及び作業ロボット20で行われる
作業内容を決定する(S2)。この作業情報は、誤差補
償部15の静的誤差補償手段16、動的誤差補償手段1
7、及び作業ロボット制御装置22に送られる。
【0036】誤差補償部15では、この作業情報に基づ
きズレ分を補償する(S3)。すなわち、静的誤差補償
手段16では、ボールネジのリード誤差、ボールネジの
たわみによる誤差、温度による誤差等からサーボモータ
の位置とワーク保持治具12の位置とのズレ分を算出す
る。なお、温度によるズレ分を計算する温度は、作業ス
テーションに配設した温度センサで検出する。また、作
業情報が送られた動的誤差補償手段17では、作業ロボ
ット20がワーク40に対して行う作業に起因して生じ
るズレ分を算出する。ズレ分が算出されると、このズレ
分を補償するようにサーボモータ制御部14に目標位置
が送られることとなる。
【0037】目標位置が送信されたサーボモータ制御部
14は、この目標位置に基づきサーボモータ11を駆動
することによりワーク保持治具12(クランプピン12
d)を所定の位置に移動させる(S4)。しかる後、ワ
ーク40はワーク保持治具12にセットされ、クランプ
される(S5)。ワークのセットが完了すると作業ロボ
ット20は、ワーク40に対して作業(スポット溶接)
を開始する(S6)。この際、ワーク40の保持される
位置(ワーク保持治具12の位置)は、種々の誤差要因
を考慮して補償された位置に位置決めされているため作
業ロボット20の作業精度(溶接品質)を高めることが
できる。また、作業ロボットが衝突する際の衝撃力につ
いても、その衝撃による振動を抑制するようにサーボモ
ータ11が駆動されるため、ワーク40の位置(ワーク
保持治具12の位置)のズレを小さくすることができ
る。したがって、スポット溶接する場合の、打点位置等
がずれることがない。作業(溶接)が終了し、作業ロボ
ット20が待機位置に待機すると、ワークが位置決め装
置10から取り外され、次の作業ステーションに搬送さ
れる(S7)。このワークの搬送は、人により行うもの
であっても良いし、搬送ロボットによるものであっても
良い。
【0038】以上、詳述したように本実施形態において
は、位置決め装置10自体が有する誤差要因、例えばボ
ールネジのリード誤差、ボールネジのたわみ等の誤差要
因が静的誤差補償手段16により補償されるので位置決
め精度を向上することができる。また、静的誤差補償手
段16により装置自体の有する誤差を補償することがで
きるので、ボールネジ等の運動伝達機構に精度の高い高
価なものを使用する必要が無く、設備コストを下げるこ
とができる。また、スポット溶接、ハンドリングを行う
作業ロボットのように、直接ワーク40にツールが接触
する作業ロボットが配設される作業ステーションにおい
ては、作業ロボット20の衝突した際の衝撃力、スポッ
ト溶接時の加圧力による誤差が考慮されてワーク40が
位置決めされる。したがって、作業中においてもワーク
を正確な位置に位置決めすることができる。また、動的
誤差補償手段17により動的な荷重に対しても充分な位
置決め精度を有するため、位置決め装置10自体の剛性
を上げる必要がない。そのため、位置決め装置10をコ
ンパクトにすることができ、また作業ステーションの大
きさも小さくすることができる。これにより、作業ステ
ーション間の搬送距離・搬送時間が短くなり生産効率の
向上を図ることができる。さらに、作業ステーションが
小さくなることより限られた工場スペースを有効に利用
することができる。
【0039】なお、上述した実施の形態では、作業ロボ
ット20がワーク40に作業することにより生じる動的
入力による誤差についても考慮したが、塗装ロボット、
アーク溶接ロボット等のようにワークと直接接触しない
ものついては、このような動的入力に対する誤差は考慮
しなくても良い。また同様の理由で、ワーク40が位置
決め装置10の剛性に対して充分に軽い時はワーク40
の慣性による動的入力等については考慮しなくても良
い。したがって、このような場合には誤差補償部15に
は静的誤差補償手段16だけを備えれば良く、位置決め
装置10のシステム構成を簡略化できる。
【0040】なお、上述した実施の形態では本発明に係
る位置決め装置を、スポット溶接を行う溶接ロボットが
配設された作業ステーションに適用した例について説明
したが、本発明の位置決め装置は、この他にもアーク溶
接を行う溶接ロボット、組み立てロボット、塗装ロボッ
ト等様々な作業ロボットが配設される作業ステーション
に用いることができる。その際、上述した実施形態と異
なるのは、考慮すべき動的誤差要因が異なる。例えば、
アーク溶接を行う溶接ロボットが配設される作業ステー
ションにおいてはアーク溶接の熱による誤差を主に考慮
する必要があり、組み立てロボットが配設される作業ス
テーションにおいては組み立てロボットとの接触によっ
て作用する力による誤差を主に考慮すれば良い。
【0041】なお、上述した実施形態は、自動車の組立
を行う溶接ラインについて適用した例について説明した
が、本発明はこれに限らず、加工済みワークを位置決め
して検査する作業ステーション等にも適用することもで
きる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の位置決め
装置によれば、ワークを所定の位置に精度良く位置決め
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る位置決め装置の概
略構成を説明する図面である。
【図2】図1 に示す位置決め装置の機械的構造を説明す
るための斜視図である。
【図3】図2に示す位置決め装置のクランプ機構の構造
を説明するための図面である。
【図4】位置決め装置にワークがセットされた状態を側
面から見た図である。
【図5】作業ステーションに配置された作業ロボットと
位置決め装置の平面配置図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る作業ステーション
に配置される位置決め装置及び作業ロボットのシステム
構成図である。
【図7】ネジ回転数とワーク保持治具の位置の関係を示
す図面である。
【図8】ボールネジに作用するトルクと角度たわみの関
係を示す図面である。
【図9】ワーク保持治具に作業ロボットから静的な力が
作用した場合の、ワーク保持治具のズレ分を算出するた
めの手順を説明するための図面である。
【図10】ワーク保持治具の動的特性モデルの一例を示
す図面である。
【図11】インパルス入力された時の、図10に示す動
的特性モデルの質点の振動波形を示す図面である。
【図12】作業ステーションにおいてワークに対して溶
接作業を行う際のフローチャートである。
【図13】作業ステーションに配置された各装置をブロ
ック図で示す図である。
【符号の説明】
10・・位置決め装置 12・・ワーク保持治具 13・・位置決め装置制御部 15・・誤差補償部 16・・固有誤差補償手段 17・・外的誤差補償手段 20・・作業ロボット 22・・作業ロボット制御部 30・・統合制御装置 35・・ワーク種類入力手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを保持して位置決めするワーク保
    持治具の位置調整用アクチュエータの制御方法であり、 前記アクチュエータの位置と前記ワーク保持治具の位置
    との間のズレ分を記憶しておく工程と、 前記ワーク保持治具の目標位置を入力する工程と、 前記入力工程で入力されたワーク保持治具の目標位置
    に、前記記憶手段に記憶されているズレ分を補償して、
    前記アクチュエータの目標位置を算出する工程と、 前記工程で算出された目標位置にアクチュエータの位置
    を調整する工程を有するアクチュエータの調整方法。
  2. 【請求項2】 ワークに作業を施すためにワークを保持
    して位置決めするワーク保持治具の位置調整用アクチュ
    エータの制御方法であり、 前記ワーク保持治具に保持されたワークに作業を施して
    いる間に前記作業に起因して生じる、前記アクチュエー
    タの位置と前記ワーク保持治具の位置との間のズレ分を
    算出する工程と、 前記ワーク保持治具の目標位置を入力する工程と、 前記入力工程で入力されたワーク保持治具の目標位置
    に、前記算出工程で算出されたズレ分を補償して、前記
    アクチュエータの目標位置を算出する工程と、 前記工程で算出された目標位置にアクチュエータの位置
    を調整する工程を有するアクチュエータの調整方法。
  3. 【請求項3】 ワークに作業を施すためにワークを保持
    して位置決めするワーク保持治具の位置調整用アクチュ
    エータの制御方法であり、 前記ワーク保持治具に保持されたワークに作業を施して
    いる間に生じる、前記アクチュエータの位置と前記ワー
    ク保持治具の位置とのズレ分を算出する工程と、 前記ワーク保持治具の目標位置を入力する工程と、 前記入力工程で入力されたワーク保持治具の目標位置
    に、前記算出工程で算出されたズレ分を補償して、前記
    アクチュエータの目標位置を算出する工程と、 前記工程で算出された目標位置にアクチュエータの位置
    を調整する工程を有するアクチュエータの調整方法。
  4. 【請求項4】 ワークを位置決めする装置であり、その
    ワークを保持するワーク保持治具と、そのワーク保持治
    具を移動させるアクチュエータと、そのアクチュエータ
    を制御する制御装置とを有し、その制御装置が、 前記ワーク保持治具の目標位置を入力する手段と、 前記アクチュエータの位置と前記ワーク保持治具の位置
    との間のズレ分を記憶する手段と、 前記入力手段に入力されたワーク保持治具の目標位置
    に、前記記憶手段に記憶されているズレ分を補償して、
    前記アクチュエータの目標位置を算出する手段を有する
    ワークを位置決めする装置。
  5. 【請求項5】 ワークに作業を施すためにワークを位置
    決めする装置であり、そのワークを保持するワーク保持
    治具と、そのワーク保持治具を移動させるアクチュエー
    タと、そのアクチュエータを制御する制御装置とを有
    し、その制御装置が、 前記ワーク保持治具の目標位置を入力する手段と、 前記ワーク保持治具に保持されたワークに作業を施して
    いる間に生じる、前記アクチュエータの位置と前記ワー
    ク保持治具の位置との間のズレ分を算出する手段と、 前記入力手段に入力されたワーク保持治具の目標位置
    に、前記算出手段で算出されたズレ分を補償して、前記
    アクチュエータの目標位置を算出する手段を有するワー
    クを位置決めする装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003231032A (ja) * 2002-02-12 2003-08-19 Honda Motor Co Ltd ワークの位置決めクランプ装置
JP2011003137A (ja) * 2009-06-22 2011-01-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd サーボ制御装置

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