JP2004237394A - Nc工作機械の補正装置 - Google Patents

Nc工作機械の補正装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004237394A
JP2004237394A JP2003029243A JP2003029243A JP2004237394A JP 2004237394 A JP2004237394 A JP 2004237394A JP 2003029243 A JP2003029243 A JP 2003029243A JP 2003029243 A JP2003029243 A JP 2003029243A JP 2004237394 A JP2004237394 A JP 2004237394A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
thermal deformation
analysis
correction
bed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003029243A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Koo
孝宏 小尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DMG Mori Co Ltd
Original Assignee
Mori Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mori Seiki Co Ltd filed Critical Mori Seiki Co Ltd
Priority to JP2003029243A priority Critical patent/JP2004237394A/ja
Publication of JP2004237394A publication Critical patent/JP2004237394A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Abstract

【課題】雰囲気温度の変化に起因した運動機構部の熱変形によって生じる加工誤差を是正することができる補正装置を提供する。
【解決手段】補正装置1は、ベッドを支持する支持装置に付設された温度検出器17と、運動機構部の三次元モデルデータ及び熱変形解析用の条件データを記憶した解析用データ記憶部11と、温度検出器17によって検出されたベッドの温度分布データ、並びに解析用データ記憶部11に格納された三次元モデルデータ及び条件データを基に、運動機構部の熱変形を解析する熱変形解析部12と、熱変形解析部12によって解析された結果を記憶する解析結果記憶部13と、解析結果記憶部11に格納された熱変形データを基に、移動体の移動目標位置に対する補正量を算出する補正量算出部14と、算出された補正量を基に、移動体の移動目標位置データを補正する補正実行部15とから構成される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、NC工作機械の補正装置に関し、更に詳しくは、NC工作機械の運動機構部の熱変形を解析し、解析した結果に応じて当該運動機構部の動作量を補正する補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
NC工作機械の一つであるマシニングセンタは、例えば、ベッド、ベッド上に配設されワークが載置されるテーブル、同じくベッド上に配設されるコラム、コラムに支持される主軸頭、主軸頭に回転自在に支持され工具が装着される主軸、前記テーブル,コラム及び主軸頭を直交3軸方向にそれぞれ移動させる送り機構部などから成る運動機構部と、前記送り機構部の作動を数値制御する数値制御装置とから構成される。
【0003】
また、NC旋盤は、例えば、ベッド、ベッド上に配設される主軸台及びサドル、主軸台に回転自在に支持される主軸、主軸に装着されワークを把持するチャック、サドル上に配設され工具が装着される刃物台、サドルを主軸軸線に沿った方向に移動させるとともに、刃物台を主軸軸線と直交する方向に移動させる送り機構部などから成る運動機構部と、前記送り機構部の作動を数値制御する数値制御装置とから構成される。
【0004】
そして、前記数値制御装置は、適宜作成されたNCプログラムに従い、前記送り機構部を数値制御する。即ち、当該数値制御装置によりNCプログラムが順次解析されて、前記テーブル,コラム,主軸頭,サドル,刃物台といった移動体の移動位置や送り速度などに関する指令信号が抽出され、ついで、抽出された指令信号を基に移動目標位置データが生成され、生成された移動目標位置データに基づいて前記送り機構部が駆動制御される。斯くして、かかる移動体の移動によって、工具とワークとの間で相対運動が行われ、当該ワークが加工される。
【0005】
ところで、上記運動機構部は、通常、鋳物や鋼により構成されているため、極めて熱変動を来たし易く、このため、従来から、主軸軸受部などを発熱源とした熱変形解析を行い、当該熱変形によって生じるワークと工具との間の相対的な変位量を算出し、得られた変位量を基に、前記移動体を移動させる際の移動目標位置を補正して、当該熱変位によって生じる加工誤差を是正するといったことが試みられている。
【0006】
ところが、従来、NC工作機械が設置されたその周りの雰囲気温度の変化に伴う上記運動機構部の熱変形については、殆ど検討されていないのが現状である。NC工作機械が設置される屋内の温度は、外気温や太陽熱、その他空調設備の状態によって時々刻々と変化するため、かかる雰囲気温度の変化に伴う上記運動機構部の熱変形も時々刻々と変化している。したがって、加工精度を高めるには、このような雰囲気温度の変化に伴う運動機構部の熱変形を随時把握して、これを是正すべく適切な補正を行うことが不可避である。
【0007】
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、雰囲気温度の変化に起因した運動機構部の熱変形によって生じる加工誤差を是正することができる補正装置の提供をその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するための本発明は、ベッド、所定の送り軸に沿って移動可能に前記ベッド上に設けられた移動体、該移動体を前記送り軸に沿って移動せしめる送り機構部を少なくとも含んで構成される運動機構部と、前記移動体の移動目標位置データを生成し、生成した移動目標位置データを基に前記送り機構部の作動を制御して、前記移動体を前記移動目標位置に移動せしめる数値制御装置とを備えるとともに、前記ベッドが複数の支持手段によりその下面を所定間隔で支持されたNC工作機械において、前記移動体の移動目標位置を補正する補正装置であって、
前記各支持手段に付設され、該各支持手段の温度を検出する複数の温度検出手段と、
前記運動機構部の三次元モデルデータ及び熱変形解析用の条件データを記憶した解析用データ記憶手段と、
前記温度検出手段によって検出された前記ベッドの温度分布データ、並びに前記解析用データ記憶手段に格納された三次元モデルデータ及び条件データを基に、前記運動機構部の熱変形を解析する熱変形解析手段と、
前記熱変形解析手段によって解析された結果を記憶する解析結果記憶手段と、
前記解析結果記憶手段に格納された熱変形データを基に、前記移動体の移動目標位置に対する補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量算出手段によって算出された補正量を基に、前記移動体の移動目標位置データを補正する補正実行手段とから構成されてなることを特徴とするNC工作機械の補正装置に係る。
【0009】
尚、前記移動体は、ベッド上に設けられ、適宜送り軸に沿って移動せしめられる構造体の総称であり、例えば、マシニングセンタの場合には、コラム(コラムが固定される場合もある)、主軸頭、テーブル(テーブルが固定される場合もある)など挙げることができ、NC旋盤の場合には、サドルや刃物台などを挙げることができる。
【0010】
また、前記解析用データ記憶手段に格納される三次元モデルデータは、例えば、三次元CADシステムを用いて作成された運動機構部の三次元形状データを適宜微小要素に分割し、これを解析に必要なモデルデータとして変換したものであり、条件データは、運動機構部を構成する材料固有の熱伝達率,線膨張係数,ヤング率,ポアソン比や比重などからなる物性値の他、前記材料と雰囲気との間の熱伝達率などからなる。そして、これらが予め前記解析用データ記憶手段に格納される。
【0011】
本発明によれば、まず、ベッドを支持する各支持手段の温度が温度検出手段によって随時検出され、検出された温度データが熱変形解析手段に送信される。支持手段は運動機構部の発熱源から離れた位置にあり、したがって、その温度は、工作機械が設置されたその雰囲気温度と略等しい温度とみなすことができ、また、ベッドは各支持手段によって直接支持されているため、各支持手段の温度は、これらによって支持される部分のベッドの温度と略等しいものとみなすことができる。
【0012】
上述したように、NC工作機械が設置される屋内の温度は、外気温や太陽熱、その他空調設備の状態によって時々刻々と変化し、この雰囲気温度の変化に伴ってベッドの温度も時々刻々と変化する。この発明では、このように変化するベッドの温度が温度検出手段によって随時検出され、検出された温度データが熱変形解析手段に送信される。
【0013】
そして、この温度検出手段から送信されたベッドの温度分布データ、並びに前記解析用データ記憶手段に格納された三次元モデルデータ及び条件データを基に、熱変形解析手段によって前記運動機構部の熱変形が解析され、解析された結果が前記解析結果記憶手段に格納される。即ち、まず、ベッドの温度分布データと運動機構部の三次元モデルデータ及び条件データとを基に、有限要素法や境界要素法などの解析手法を用いて、前記各微小要素ごとの温度分布が算出され、ついで、算出された温度分布を基に各微小要素及び前記運動機構部を構成する各構造体の熱変位データが算出され、これらが前記解析結果記憶手段に格納されるのである。
【0014】
ついで、前記解析結果記憶手段に格納された熱変形に係るデータ(熱変位データ)を基に、補正量算出手段により、前記移動体の移動目標位置に対する補正量が算出され、算出された補正量に基づいて、補正実行手段により前記移動体の移動目標位置データが補正される。
【0015】
前記ベッドには、ワークやこれを加工する工具が配置され、これらの相対的な位置が前記移動体によって移動せしめられる。したがって、ベッドを含む前記運動機構部が熱変形すると、かかる熱変形によって前記ワークと工具との相対的な位置関係が変位することになる。前記補正量算出手段は、前記解析結果記憶手段に格納された運動機構部の熱変位データを基に、前記数値制御装置によって数値制御される前記移動体の移動目標位置において、当該熱変形によって生じる前記ワークと工具との相対的な位置関係に係る変位量を算出し、前記移動体の移動目標位置に対し、前記算出した変位を打ち消すような補正量を算出するのである。
【0016】
斯くして、移動体の移動目標位置が前記数値制御装置によって設定される度に、その補正量が前記補正量算出手段によって算出され、算出された補正量に基づいて、前記補正実行手段により当該移動目標位置が補正される。
【0017】
このように、本発明によれば、従来、考慮されていなかった雰囲気温度の変化によって生じる運動機構部の熱変形に関し、当該熱変形によって生じる移動体の変位を補正するようにしているので、かかる運動機構部の熱変形に伴う加工精度の悪化を効果的に防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態について添付図面に基づき説明する。尚、図1は、本発明の一実施形態に係る補正装置などの概略構成を示したブロック図である。また、図2は、本実施形態に係るNC工作機械運動機構部の概略構成を示した側面図であり、図3は、本実施形態の解析用データ記憶部に格納される運動機構部の三次元モデルデータを示した説明図である。
【0019】
図1に示すように、本例の補正装置1は、NC工作機械の数値制御装置5内に組み込まれた解析用データ記憶部11,熱変形解析部12,解析結果記憶部13,補正量算出部14及び補正実行部15と、後述する支持装置26に付設された温度検出器17とから構成される。
【0020】
まず、本実施形態に係るNC工作機械の概略構成について説明する。
【0021】
本例のNC工作機械は所謂横形マシニングセンタと称されるもので、図2に示した運動機構部20と、図1に示した数値制御装置5とから構成される。
【0022】
運動機構部20は、図2に示すように、ベッド21と、ベッド21上に配設され、X軸方向(後述するY軸及びZ軸の双方と直交する方向)に移動可能となったコラム22と、コラム22に矢示Y軸方向に移動可能に支持された主軸頭23と、主軸頭23に回転自在に支持され、工具Tを保持する主軸24と、ベッド21上に矢示Z軸方向に移動可能に配設され、ワークWが載置されるテーブル25と、適宜設置面S上に所定間隔で配設され、ベッド21の底面を支持する複数の支持装置26と、コラム22をX軸方向に、主軸頭23をY軸方向に、テーブル25をZ軸方向にそれぞれ移動させる送り機構部27などを備えている。
【0023】
また、数値制御装置5は、上述した解析用データ記憶部11,熱変形解析部12,解析結果記憶部13,補正量算出部14及び補正実行部15の他に、動作指令生成部6及び送り制御部7などを備える。
【0024】
前記動作指令生成部6は、適宜格納されたNCプログラムを順次解析して、前記コラム22,主軸頭23及びテーブル25といった移動体の移動位置や送り速度などに関する指令信号を抽出し、ついで、抽出した指令信号などを基に、当該移動体に関する移動目標位置データ(動作指令信号)を生成して、生成した動作指令信号を送り制御部7に送信する処理を行う。尚、生成された動作指令信号は、前記補正量算出部14にも送信されるようになっている。
【0025】
また、前記送り制御部7は、動作指令生成部6から受信した動作指令信号に適宜処理を加えて駆動指令信号を生成し、生成した駆動指令信号を送り機構部27の送りモータに送信する処理を行う。
【0026】
そして、このようにして生成され、送信された駆動指令信号に基づき前記送りモータが駆動制御されて、前記各移動体(コラム22,主軸頭23及びテーブル25)がX軸,Y軸及びZ軸方向にそれぞれ移動せしめられ、これにより、工具TとワークWとの間で相対運動が行われて当該ワークWが加工される。
【0027】
尚、上述した支持装置26は、図2,図4及び図5に示すように、支持体30と、駆動モータ37と、支持体30の上端部に配設されたロードセル40とからなり、支持体30は、内部が中空に形成された円筒状の本体31と、本体31内の下部に固設された下部部材32と、軸受33を介して下部部材32に回転自在に支持されるウォームホイール34と、ウォームホイール34の中心部に螺合し、当該ウォームホイール34の回転に伴って矢示方向(上下方向)に昇降する昇降部材35と、ウォームホイール34に噛合したウォーム36とからなる。
【0028】
そして、このウォーム36には、適宜減速機(図示せず)を介して前記駆動モータ37が接続され、前記ロードセル40によって検出される荷重値を基に、この駆動モータ37の作動を制御する駆動制御装置41により、当該支持装置26の支持位置が調整され、前記運動機構部20は、そのテーブル25の上面が水平となるように、当該支持装置20によって支持される。
【0029】
次に、前記補正装置1の具体的な構成について説明する。
【0030】
上述したように、本例の補正装置1は、前記数値制御装置5内に組み込まれた解析用データ記憶部11,熱変形解析部12,解析結果記憶部13,補正量算出部14及び補正実行部15と、支持装置26に付設された温度検出器17とから構成される。
【0031】
前記温度検出器17は、前記各支持装置26、より具体的には、前記各本体31の外周面に付設されたサーミスタなどの温度センサからなり、当該各支持装置26の温度を検出する。尚、各支持装置26は運動機構部20の発熱源(主軸24を支持するベアリングなど)から離れた位置にあり、したがって、その温度は、NC工作機械が設置されたその雰囲気温度と略等しい温度とみなすことができ、また、ベッド21は各支持装置26によって直接支持されているため、各支持装置26の温度は、これらによって支持される部分のベッド21の温度と略等しいものとみなすことができる。
【0032】
NC工作機械が設置される屋内の温度は、外気温や太陽熱、その他空調設備の状態によって時々刻々と変化し、この雰囲気温度の変化に伴ってベッド21の温度も時々刻々と変化するが、このように変化するベッド21の温度が温度検出器17によって随時検出され、検出された温度データが前記熱変形解析部12に送信される。
【0033】
前記解析用データ記憶部11には、図3に示すような前記運動機構部20の三次元モデルデーや熱変形解析用の条件データが予め格納されている。この三次元モデルデータは、例えば、三次元CADシステムを用いて作成された運動機構部20の三次元形状データを適宜微小要素に分割し、これを解析に必要なモデルデータとして変換したものであり、また、条件データは、運動機構部20を構成する材料固有の熱伝達率,線膨張係数,ヤング率,ポアソン比や比重などからなる物性値の他、前記材料と雰囲気との間の熱伝達率などからなる。
【0034】
前記熱変形解析部12は、前記温度検出器17によって検出された前記ベッド21の温度分布データ、並びに前記解析用データ記憶部11に格納された三次元モデルデータ及び条件データを基に、前記運動機構部20の熱変形を解析し、解析した結果を前記解析結果記憶部13に格納する処理を行う。
【0035】
即ち、前記熱変形解析部12は、まず、ベッド21の温度分布データと運動機構部20の三次元モデルデータ及び条件データとを基に、有限要素法や境界要素法などの解析手法を用いて、前記各微小要素ごとの温度分布を算出し、ついで、算出した温度分布を基に各微小要素及び前記運動機構部20を構成する各構造体の熱変位データを算出し、算出した結果を前記解析結果記憶部13に格納するのである。尚、この熱変形解析部12による熱変形解析は適宜(定期的若しくは不定期的に)行われるようになっており、解析結果記憶部13に格納されたデータは最新の解析データで更新されるようになっている。
【0036】
前記補正量算出部14は、動作指令生成部6によって生成された動作指令信号(移動目標位置データ)を当該動作指令生成部6から受信し、受信した移動目標位置データと前記解析結果記憶部13に格納された熱変位データとを基に、前記移動体の前記移動目標位置に対する補正量を算出する処理を行う。
【0037】
前記ベッド21上には、ワークWやこれを加工する工具Tが配置され、これらの相対的な位置が、移動体たるテーブル25,コラム22や主軸頭23が移動することによって移動せしめられる。したがって、ベッド21を含む運動機構部20が熱変形すると、かかる熱変形20によって前記ワークWと工具Tとの相対的な位置関係が変位することになる。
【0038】
補正量算出部14は、解析結果記憶部13に格納された運動機構部20の熱変位データを基に、前記移動体(テーブル25,コラム22や主軸頭23)が移動目標位置に移動した際に、当該熱変形によって生じる前記ワークWと工具Tとの相対的な位置関係における変位量を算出し、算出した変位を打ち消すような補正量を、前記移動体の移動目標位置に対して設定するのである。
【0039】
斯くして、前記移動体の移動目標位置が前記動作指令生成部6によって生成される度に、その補正量が前記補正量算出部14によって算出される。
【0040】
そして、前記補正実行部15は、前記補正量算出部14によって補正量が算出される度に、算出された補正量を前記送り制御部7に送信し、送り制御部7では、受信された補正量に従って前記移動目標位置データが補正される。
【0041】
以上のように構成された本例の補正装置1によれば、刻々と変化するベッド21の温度が温度検出器17によって随時検出され、検出されたベッド21の温度分布を基に、熱変形解析部12により、運動機構部20の熱変形が解析され、解析された結果が解析結果記憶部13に格納される。
【0042】
一方、補正量算出部14では、テーブル25,コラム22,主軸頭23といった移動体の移動目標位置が前記動作指令生成部6によって生成される度に、その移動目標位置に対する補正量が、前記解析結果記憶部13に格納された運動機構部20の熱変位データを基にされ、算出された補正量に基づいて、補正実行部15により当該移動目標位置が補正される。
【0043】
このように、本例の補正装置1によれば、従来、考慮されていなかった雰囲気温度の変化によって生じる運動機構部20の熱変形を考慮し、当該熱変形によって生じる移動体の変位を補正するようにしているので、かかる運動機構部20の熱変形によって生じる加工精度の悪化を効果的に防止することができる。
【0044】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
【0045】
上例では、NC工作機械として、横形マシニングセンタを一例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、本発明に係る補正装置は、立形マシニングセンタやNC旋盤など、各種のNC工作機械に適用することができる。
【0046】
また、上例では、雰囲気温度の変化によって生じる運動機構部20の熱変形のみを解析して、当該熱変形に応じた補正を行うようにしたが、これに加えて、ベアリングなどの発熱源をも考慮して運動機構部20の熱変形を解析し、得られた結果に応じて補正するようにしても良い。
【0047】
また、支持装置は上例の構造に限られるものではなく、前記ベッド21を適正に支持することができれば、どのような構造のものであっても良く、例えば、一般的に用いられている構造として挙げられる、ベッド21に螺合せしめられたボルトであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る補正装置などの概略構成を示したブロック図である。
【図2】本実施形態に係るNC工作機械の運動機構部の概略構成を示した側面図である。
【図3】本実施形態に係る解析用データ記憶部に格納される三次元モデルデータを示した説明図である。
【図4】本実施形態に係る支持装置の概略構成を一部ブロック図で示した平面図である。
【図5】図4における矢示A−A方向の断面図である。
【符号の説明】
1 補正装置
5 数値制御装置
6 動作指令生成部
7 送り制御部
11 解析用データ記憶部
12 熱変形解析部
13 解析結果記憶部
14 補正量算出部
15 補正実行部
17 温度検出器
20 運動機構部
21 ベッド
22 コラム
23 主軸頭
24 主軸
25 テーブル
26 支持装置
27 送り機構部

Claims (1)

  1. ベッド、所定の送り軸に沿って移動可能に前記ベッド上に設けられた移動体、該移動体を前記送り軸に沿って移動せしめる送り機構部を少なくとも含んで構成される運動機構部と、前記移動体の移動目標位置データを生成し、生成した移動目標位置データを基に前記送り機構部の作動を制御して、前記移動体を前記移動目標位置に移動せしめる数値制御装置とを備えるとともに、前記ベッドが複数の支持手段によりその下面を所定間隔で支持されたNC工作機械において、前記移動体の移動目標位置を補正する補正装置であって、
    前記各支持手段に付設され、該各支持手段の温度を検出する複数の温度検出手段と、
    前記運動機構部の三次元モデルデータ及び熱変形解析用の条件データを記憶した解析用データ記憶手段と、
    前記温度検出手段によって検出された前記ベッドの温度分布データ、並びに前記解析用データ記憶手段に格納された三次元モデルデータ及び条件データを基に、前記運動機構部の熱変形を解析する熱変形解析手段と、
    前記熱変形解析手段によって解析された結果を記憶する解析結果記憶手段と、
    前記解析結果記憶手段に格納された熱変形データを基に、前記移動体の移動目標位置に対する補正量を算出する補正量算出手段と、
    前記補正量算出手段によって算出された補正量を基に、前記移動体の移動目標位置データを補正する補正実行手段とから構成されてなることを特徴とするNC工作機械の補正装置。
JP2003029243A 2003-02-06 2003-02-06 Nc工作機械の補正装置 Withdrawn JP2004237394A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003029243A JP2004237394A (ja) 2003-02-06 2003-02-06 Nc工作機械の補正装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003029243A JP2004237394A (ja) 2003-02-06 2003-02-06 Nc工作機械の補正装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004237394A true JP2004237394A (ja) 2004-08-26

Family

ID=32956471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003029243A Withdrawn JP2004237394A (ja) 2003-02-06 2003-02-06 Nc工作機械の補正装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004237394A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006065716A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 変形誤差の補正方法
US20100264228A1 (en) * 2006-07-19 2010-10-21 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Radiant kinetic energy derived temperature(s)
JP2011027499A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Ono Sokki Co Ltd シャシーダイナモメータ
CN102354159A (zh) * 2011-08-02 2012-02-15 西安交通大学 一种床身动静态变形的主动检测与监控系统
WO2012157687A1 (ja) 2011-05-17 2012-11-22 株式会社ジェイテクト 熱変位補正装置および熱変位補正方法
JP2016133870A (ja) * 2015-01-16 2016-07-25 Dmg森精機株式会社 工作機械を用いたワークの加工方法及び工作機械
CN108356603A (zh) * 2017-12-21 2018-08-03 武汉华中数控股份有限公司 五轴数控机床主轴热变形误差补偿方法及系统
JP2019206043A (ja) * 2018-05-28 2019-12-05 Dmg森精機株式会社 送り装置の運動誤差同定方法
CN111045386A (zh) * 2018-10-12 2020-04-21 发那科株式会社 热位移校正装置和数值控制装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006065716A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 変形誤差の補正方法
US20100264228A1 (en) * 2006-07-19 2010-10-21 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Radiant kinetic energy derived temperature(s)
JP2011027499A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Ono Sokki Co Ltd シャシーダイナモメータ
US9317084B2 (en) 2011-05-17 2016-04-19 Jtekt Corporation Thermal displacement compensating device and method for a machine tool
WO2012157687A1 (ja) 2011-05-17 2012-11-22 株式会社ジェイテクト 熱変位補正装置および熱変位補正方法
CN103140324A (zh) * 2011-05-17 2013-06-05 株式会社捷太格特 热变位校正装置以及热变位校正方法
JPWO2012157687A1 (ja) * 2011-05-17 2014-07-31 株式会社ジェイテクト 熱変位補正装置および熱変位補正方法
JP5811102B2 (ja) * 2011-05-17 2015-11-11 株式会社ジェイテクト 熱変位補正装置および熱変位補正方法
CN102354159A (zh) * 2011-08-02 2012-02-15 西安交通大学 一种床身动静态变形的主动检测与监控系统
JP2016133870A (ja) * 2015-01-16 2016-07-25 Dmg森精機株式会社 工作機械を用いたワークの加工方法及び工作機械
CN108356603A (zh) * 2017-12-21 2018-08-03 武汉华中数控股份有限公司 五轴数控机床主轴热变形误差补偿方法及系统
JP2019206043A (ja) * 2018-05-28 2019-12-05 Dmg森精機株式会社 送り装置の運動誤差同定方法
CN111045386A (zh) * 2018-10-12 2020-04-21 发那科株式会社 热位移校正装置和数值控制装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5418272B2 (ja) 工作機械の熱変位補正方法および熱変位補正装置
JP5001870B2 (ja) 工作機械
EP0687522A1 (en) Method and apparatus for compensating for thermal distortion for a machine tool
US20150286208A1 (en) Thermal displacement correction device for machine tool
JP2003108206A (ja) Nc工作機械の補正装置
CN101357443A (zh) 具有通过接触检测来校正安装误差的功能的机床
JP5673855B2 (ja) 工作機械
JP2019086823A (ja) 加工システム
WO2008110559A2 (en) A support arrangement for a treatment device
JP6542629B2 (ja) 加工ツールの位置決め装置及び位置決め方法
JP2019136808A (ja) 作業ロボットシステム
JP2004237394A (ja) Nc工作機械の補正装置
JP4172614B2 (ja) ボールネジ送り駆動補正方法
JP6803043B2 (ja) 工作機械の幾何誤差測定方法
US20150134099A1 (en) Workpiece machining device with calibration function and workpiece machining device
JP2566345B2 (ja) 加工機械
JP4626499B2 (ja) パラレルメカニズム及びそのキャリブレーション方法
JP2006116654A (ja) Nc工作機械の熱変形補正方法及び熱変形補正装置
JP5622250B1 (ja) 較正機能付きワーク加工装置
JP2003340661A (ja) 加工方法及び加工装置、並びに該加工装置を備えた加工システム
JP2004034187A (ja) 工作機械
JP4082598B2 (ja) 数値制御工作機械の熱変位補正方法及び装置
JP2019013996A (ja) 工作機械のワーク加工方法
JP7103136B2 (ja) 工作機械及び加工方法
JP2004154907A (ja) 多軸工作機械の熱変位補正方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060509