JP2000176747A - ワーク位置決め用治具を使用する方法およびシステム - Google Patents

ワーク位置決め用治具を使用する方法およびシステム

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JP2000176747A
JP2000176747A JP10361203A JP36120398A JP2000176747A JP 2000176747 A JP2000176747 A JP 2000176747A JP 10361203 A JP10361203 A JP 10361203A JP 36120398 A JP36120398 A JP 36120398A JP 2000176747 A JP2000176747 A JP 2000176747A
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jig
pallet
work
general
jigs
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JP10361203A
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English (en)
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Akitoshi Ichino
晃稔 市野
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ワークを搬送するパレットにおいてそのワーク
を位置決めするために治具を使用する方法であって、ワ
ークの種類の数やワークの総数の割りにパレットの種類
の数や治具の総数が少なくて済むものを提供する。 【解決手段】パレット12を、複数種類のワーク10に
共通に使用される汎用パレットとし、治具14を、複数
種類のワークに対応して複数種類用意するととに、パレ
ットに対して脱着可能なものとし、さらに、その治具な
しでもワークがその姿勢をパレットにおいて維持可能と
なれば、その治具をパレットから取り外してストレージ
62に保管し、そこに保管されている治具の中から次の
ワークに対応するものを選択し、その選択された治具を
治具返還装置72により治具待機位置32に返還し、そ
の返還された治具を次のパレットに取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークに対して予
め定められた処理を施す処理位置を通過するようにワー
クを搬送するパレットにおいてそのワークを位置決めす
るために治具を使用する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】同じ製造ラインにおいて複数種類の製品
を製造したいという要望があり、この要望を満たす技術
として、複数のワークであって種類が複数存在するもの
が順に、各ワークに対して予め定められた処理を施す処
理位置に搬入され、その処理の終了後にその処理位置か
ら搬出されるように各ワークを各パレットにより搬送す
る技術が既に知られている。この技術は例えば、同じ溶
接・車体組立てラインにおいて複数種類の自動車の車体
(シェルボデー)を、複数のワークであって種類が複数
存在するものに対して溶接等、処理を施すことにより組
み立てる分野において既に採用されている。
【0003】そして、この技術においては従来、パレッ
トが、複数種類のワークに個別に使用される専用パレッ
トとされるとともに、その専用パレットの総数と同数、
治具が必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および発
明の効果】そのため、従来においては、ワークの種類の
数と同数、パレットの種類が必要になり、パレットの製
造コストおよび収容スペースが増加するという問題があ
った。さらに、パレットの総数と同数、治具が必要にな
るため、治具の製造コストおよび収容スペースが増加す
るという問題もあった。
【0005】このような事情を背景として、本発明は、
ワークの種類の数やワークの総数の割りにパレットの種
類の数や治具の総数が少なくて済むようにすることを課
題としてなされたものであり、本発明によって下記各態
様が得られる。各態様は、請求項と同様に、項に区分
し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引
用する形式で記載する。これは、本明細書に記載の技術
的特徴およびそれらの組合せのいくつかの理解を容易に
するためであり、本明細書に記載の技術的特徴やそれら
の組合せが以下の態様に限定されると解釈されるべきで
はない。
【0006】(1) ワークに対して予め定められた処理を
施す処理位置を通過するようにワークを搬送するパレッ
トにおいてそのワークを位置決めするために治具を使用
する方法であって、パレットを、複数種類のワークに共
通に使用される汎用パレットとし、治具を、複数種類の
ワークに対応して複数種類用意するとともに、汎用パレ
ットに対して脱着可能なものとし、さらに、汎用パレッ
トにおいて治具により位置決めされたワークに対して前
記処理が施された結果、その治具なしでもワークがその
姿勢を汎用パレットにおいて維持可能となれば、その治
具を汎用パレットから取り外してストレージに収容し、
そこに収容されている治具の中から次のワークに対応す
るものを選択し、その選択された治具を治具返還装置に
より、前記処理位置より上流側にある治具取付け位置に
返還し、その返還された治具を次の汎用パレットに取り
付けることを特徴とするワーク位置決め用治具を使用す
る方法〔請求項1〕。この方法によれば、パレットが、
複数種類のワークに共通に使用される汎用パレットとさ
れ、パレットの種類が1つであっても複数種類のワーク
に対応できるため、パレットの種類が節減されてそれの
製造コストおよび収容スペースも節減される。さらに、
この方法によれば、治具が、複数種類のワークに対応し
て複数種類用意されば足りるため、治具の総数をパレッ
トの総数より少ない数とすることができ、治具の製造コ
ストが節減されるとともに、ストレージにより治具を収
容するためのスペースが節減される。さらにまた、この
方法によれば、一回の使用が済んで取り外された治具が
すべて直ちに、次回の使用に備えて治具取付け位置に返
還されるのではなく、次回の使用に必要のもののみが選
択されて返還されるため、次回の使用に必要でない治具
が治具取付け位置において待機させられずに済み、その
治具取付け位置における治具の取扱いが容易になる。さ
らにまた、この方法によれば、治具の取付けと取外しと
が互いに異なる位置において行われ、互いに異なるパレ
ットに対して治具の取付けと取外しとを並行して実行可
能となるため、作業効率が向上する。さらにまた、この
方法によれば、治具なしでもワークがその姿勢をパレッ
トにおいて維持可能となれば、すなわち、その治具をそ
のワークについて使用することが不要となれば、その治
具がパレットから取り外されてストレージに収容され、
次の使用に備えられるため、治具なしでもワークがその
姿勢をパレットにおいて維持可能となった後にも長く、
その治具がパレットに取り付けられる場合に比較して、
治具の使用サイクルタイムが短くなり、このことによっ
ても、治具の総数が節減される。本項に記載の方法にお
いて「治具」には例えば、ワーク受け具,位置決めピ
ン,押さえクランプ等が含まれる。また、「パレット」
には、自走式や、牽引式がある。なお、それらの解釈は
他の項においても適用される。 (2) ワークに対して予め定められた処理を施す処理位置
を通過するようにワークを搬送するパレットにおいてそ
のワークを位置決めするために治具を使用するシステム
であって、パレットが、複数種類のワークに共通に使用
される汎用パレットであり、治具が、複数種類のワーク
に対応して複数種類用意されるとともに、汎用パレット
に対して脱着可能なものであり、さらに、治具を収容す
るストレージと、治具を、前記処理位置より上流側にあ
る治具取付け位置に返還する治具返還装置と、汎用パレ
ットにおいて治具により位置決めされたワークに対して
前記処理が施された結果、その治具なしでもワークがそ
の姿勢を汎用パレットにおいて維持可能となれば、その
治具を汎用パレットから取り外し、その取り外した治具
を前記ストレージに移送するとともに、そのストレージ
に収容されている治具の中から次のワークに対応するも
のを選択して前記治具返還装置に移送する治具移送装置
と、前記治具取付け位置に返還された治具を次の汎用パ
レットに取り付ける治具取付け装置とを含むことを特徴
とするワーク位置決め用治具を使用するシステム〔請求
項2〕。このシステムによれば、前項に記載の方法が好
適に実施される。 (3) 複数のワークであって種類が複数存在するものが順
に、各ワークに対して予め定められた処理を施す処理位
置に搬入され、その処理の終了後にその処理位置から搬
出されるように各ワークを搬送する各パレットにおいて
各ワークを位置決めするために各治具を使用する方法で
あって、前記処理の終了後には各治具なしでも各ワーク
がその姿勢を各パレットにおいて維持可能となるもので
あって、(a) 前記パレットを、複数種類のワークに共通
に使用される汎用パレットとし、(b) 前記治具を、複数
種類のワークに対応して複数種類用意するとともに、前
記汎用パレットに対して脱着可能なものとし、(c) 前記
ワークが搬送されるべき搬送方向において、前記処理位
置より上流側位置にワーク待機位置,ワーク取付け位
置,治具待機位置および治具取付け位置を設定する一
方、下流側位置に治具取外し位置および治具収容位置を
設定し、(d) さらに、今回のワークを今回の治具を利用
して今回の汎用パレットにおいて位置決めするに際し、 まず、前記治具取付け位置において、前記治具待機
位置に待機させられている今回の治具を今回の汎用パレ
ットに取り付けることと、前記ワーク取付け位置におい
て、前記ワーク待機位置に待機させられている今回のワ
ークをその今回の治具を利用して今回の汎用パレットに
取り付けることとの双方を行い、 次に、前記治具取外し位置において、今回の治具を
今回の汎用パレットから取り外してその今回の治具を前
記治具収容位置において収容し、 その後、その治具収容位置に収容されている少なく
とも1種類の治具のうち次回のワークに対応するものを
選択して前記治具待機位置に返還することを特徴とする
ワーク位置決め用治具を使用する方法。 この方法によれば、パレットが、複数種類のワークに共
通に使用される汎用パレットとされ、パレットの種類が
1つであっても複数種類のワークに対応できるため、パ
レットの種類が節減されてそれの製造コストおよび収容
スペースも節減される。さらに、この方法によれば、治
具が、複数種類のワークに対応して複数種類用意されば
足りるため、治具の総数をパレットの総数より少ない数
とすることができ、治具の製造コストが節減されるとと
もに、ストレージにより治具を収容するためのスペース
が節減される。さらにまた、この方法によれば、一回の
使用が済んで取り外された治具がすべて直ちに、次回の
使用に備えて治具待機位置に返還されるのではなく、次
回の使用に必要のもののみが選択されて返還されるた
め、次回の使用に必要でない治具が治具待機位置に待機
させられずに済み、その治具待機位置における治具の取
扱いが容易になる。さらにまた、この方法によれば、治
具の取付けと取外しとが互いに異なる位置において行わ
れ、互いに異なるパレットに対して治具の取付けと取外
しとを並行して実行可能となるため、作業効率が向上す
る。さらにまた、この方法によれば、治具なしでもワー
クがその姿勢をパレットにおいて維持可能となれば、す
なわち、ワークを位置決めするためにその治具を使用す
ることが不要となれば、その治具がパレットから取り外
されてストレージに収容され、次の使用に備えられるた
め、治具なしでもワークがその姿勢をパレットにおいて
維持可能となった後にも長く、その治具がパレットに取
り付けられる場合に比較して、治具の使用サイクルタイ
ムが短くなり、このことによっても、治具の総数が節減
される。 (4) 同じロボットが、まず、前記治具待機位置に待機さ
せられている今回の治具をつかみ、次に、そのつかんだ
今回の治具により、前記ワーク待機位置に待機させられ
ている今回のワークをつかみ、その後、それらつかんだ
今回の治具と今回のワークとを一緒に今回の汎用パレッ
トに取り付けることにより、前記治具待機位置に待機さ
せられている今回の治具を今回の汎用パレットに取り付
けることと、前記ワーク待機位置に待機させられている
今回のワークをその今回の治具を利用して今回の汎用パ
レットに取り付けることとの双方が行われる(3) 項に記
載のワーク位置決め用治具を使用する方法。この方法に
よれば、同じロボットにより、今回の治具を今回の汎用
パレットに取り付ける治具取付け工程と、今回のワーク
をその今回の治具を利用して今回の汎用パレットに取り
付けるワーク取付け工程とが行われるため、それら2つ
の工程を互いに異なるロボットにより行う場合に比較し
て、使用するロボットの数が少なくて済む。 (5) 前記処理が、今回の汎用パレットにおいて位置決め
された今回のワークに別のワークを取り付けてそれらワ
ークを相互に仮付けセットする工程と、それら仮付けセ
ットされた複数のワークを相互に仮付け溶接する工程と
を含む(3) または(4) 項に記載のワーク位置決め用治具
を使用する方法。 (6) 複数のワークであって種類が複数存在するものが順
に、各ワークに対して予め定められた処理を施す処理位
置に搬入され、その処理の終了後にその処理位置から搬
出されるように各ワークを搬送する各パレットにおいて
各ワークを位置決めするために各治具を使用するシステ
ムであって、前記処理の終了後には各治具なしでも各ワ
ークがその姿勢を各パレットにおいて維持可能となるも
のであって、(a) 前記パレットが、複数種類のワークに
共通に使用される汎用パレットであり、(b) 前記治具
が、複数種類のワークに対応して複数種類用意するとと
もに、汎用パレットに対して脱着可能なものであり、
(c) 前記ワークが搬送されるべき搬送方向において、前
記処理位置より上流側位置にワーク待機位置,ワーク取
付け位置,治具待機位置および治具取付け位置が設定さ
れる一方、下流側位置に治具取外し位置および治具収容
位置が設定され、(d) さらに、 前記治具取付け位置において、前記治具待機位置に
待機させられている今回の治具を今回の汎用パレットに
取り付ける治具取付け装置と、 前記ワーク取付け位置において、前記ワーク待機位
置に待機させられている今回のワークをその今回の治具
を利用して今回の汎用パレットに取り付けるワーク取付
け装置と、 前記治具収容位置に配設されて治具を収容するスト
レージと、 治具を前記治具待機位置に返還する治具返還装置
と、 前記治具取外し位置において、今回の治具を今回の
汎用パレットから取り外して前記ストレージに移送する
とともに、そのストレージに収容されている少なくとも
1種類の治具のうち次回のワークに対応するものを選択
して治具返還装置に移送する治具移送装置と を含むことを特徴とするワーク位置決め用治具を使用す
るシステム。このシステムによれば、前記(3) 項に記載
の方法が好適に実施される。 (7) 前記治具取付け装置と前記ワーク取付け装置とが、
それらに共通のロボットを含み、かつ、そのロボット
が、まず、前記治具待機位置に待機させられている今回
の治具をつかみ、次に、そのつかんだ今回の治具によ
り、前記ワーク待機位置に待機させられている今回のワ
ークをつかみ、その後、それらつかんだ今回の治具と今
回のワークとを一緒に今回の汎用パレットに取り付ける
(6) 項に記載のワーク位置決め用治具を使用するシステ
ム。このシステムによれば、前記(4) 項に記載の方法が
好適に実施される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のさらに具体的な一
実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0008】図1には、本発明の一実施形態であるワー
ク位置決め用治具使用方法を実施するのに好適なワーク
位置決め用治具使用システム(以下、単に「システム」
という。)が示されている。
【0009】このシステムは、自動車を生産するライン
において使用される。ところで、自動車は一般に、プレ
ス加工ライン,溶接・車体組立てライン,塗装ラインお
よび艤装・最終組立てラインを順に経て生産される。そ
して、このシステムは、自動車のシェルボデー(車体と
いもいう。)の一部を、複数のプレス部品を相互に溶接
することにより組み立てる溶接・車体組立てラインにお
いて使用される。それら複数のプレス部品には、アンダ
ボデー,ロアバックパネル,アッパバックパネル,バッ
クフレーム,サイドメンバ,カウルトップ,フロントウ
インドシールドヘッダパネル等がある。それらプレス部
品は、よく知られたものであるため、以下、簡単に説明
する。
【0010】アンダボデーは、シェルボデーのうち車
室,荷室等の床部を構成する部分をいう。ロアバックパ
ネル10(図2参照)は、シェルボデーの後端部におい
て左右に延びる部分をいう。アッパバックパネルは、シ
ェルボデーにおいてリヤウインドシールドの下側に位置
する部分をいう。このアッパバックパネルは、左右のク
ォータピラーをつなぎ、車室とトランクルームとを互い
に仕切っている。このアッパバックパネルは、すべての
自動車に存在するとは限らない。バックフレームは、シ
ェルボデーのうちリヤウインドシールドの上側に位置す
る部分をいう。サイドメンバは、シェルボデーの側面部
分を構成する部分をいう。このサイドメンバの後端部が
クォータパネルであり、また、左右のサイドメンバは、
左右のフロントピラーと左右のクォータピラーとを含ん
でいる。カウルトップは、シェルボデーのうちフロント
ウインドシールドの下側に位置する部分であり、左右の
フロントピラーをつなぐ。フロントウインドシールドヘ
ッダパネル(以下、「ヘッダパネル」と略称する。)
は、シェルボデーにおいてフロントウインドシールドの
上側に位置する部分をいい、左右のフロントピラーをつ
なぐ。
【0011】この溶接・車体組立てラインにおいては、
図1において左側から右側に向かって工程が進行する。
この溶接・車体組立てラインは、複数種類の自動車のシ
ェルボデーが流れる車種混流生産式とされているが、そ
れら複数種類の自動車に対して1種類のパレット12が
複数、使用される。すなわち、このパレット12は汎用
パレットなのである。このパレット12は、溶接・車体
組立てラインを同図において左側から右側に向かって進
行させられる。各パレット12は、同図において二点鎖
線で示すように、循環して使用される。なお、パレット
12の構造が図2および図3に示されているが、これに
ついては後に説明する。
【0012】図1には、この溶接・車体組立てラインに
おいて行われる溶接・車体組立て工程のうち、ロアバッ
クパネルセット工程と、仮付けセット工程と、仮付け溶
接工程とが示されている。
【0013】ロアバックパネルセット工程は、既にアン
ダボデーがそれの最終組立て状態と同じ姿勢で位置決め
されたパレット12にロアバックパネル10を治具14
(図2参照)を用いて位置決めしてセットする工程であ
る。ロアバックパネル10は、それの最終組立て状態と
同じ姿勢でセットされるが、仮付け溶接前においては、
単独では姿勢を維持できず、もちろん、アンダボデーと
の位置関係も維持できない。よって、ロアバックパネル
10は、仮付け溶接前にあっては、治具14により位置
決めすることが必要なのである。治具14は、パレット
12に対して脱着可能とされている。
【0014】仮付けセット工程は、それらアンダボデー
とロアバックパネル10とが位置決めされたパレット1
2に、アッパバックパネルとバックフレームと左右のサ
イドメンバとカウルトップとヘッダパネルとを位置決め
する工程である。ただし、今回生産すべき自動車にアッ
パバックパネルが存在しない場合には、それらについて
は仮付けセット工程が省略される。
【0015】仮付け溶接工程は、その仮付けセットされ
た複数のパネル等を相互に溶接する工程である。ここ
に、仮付け溶接とは、シェルボデーの形状精度を決める
ために行われる必要最小限のスポット溶接をいい、仮付
け溶接の終了後に、シェルボデーの強度を保証するため
に増打ちが行われる。
【0016】図1において複数の四角形の枠は、複数の
位置にそれぞれ停止させられている複数のパレット12
を示している。同図において左右に並んだ4つの位置の
うちの左側寄りの3つの位置はそれぞれ、左から順に、
ロアバックパネルセット工程が行われる第1パレット位
置20と、仮付けセット工程が行われる第2パレット位
置22と、仮付け溶接工程が行われる第3パレット位置
24とである。すなわち、本実施形態においては、第1
パレット位置20が「治具取付け位置」を構成し、第2
および第3パレット位置22,24がそれぞれ「処理位
置」を構成しているのである。
【0017】第1パレット位置20には、そこに停止さ
せられるパレット12に近接して、ワークとしてのロア
バックパネル10が待機させられる第1ワーク待機位置
30と、治具14が待機させられる治具待機位置32と
が設定されている。第1ワーク待機位置30には、ワー
クとしてのロアバックパネル10を一つずつ供給するワ
ークシュータ34がワーク供給装置として配設されてい
る。また、それら第1ワーク待機位置30と治具待機位
置32とに近接して、1台のロボット36が配設されて
いる。
【0018】このロボット36は、次のように動作させ
られる。まず、治具待機位置32に接近し、そこに待機
させられている治具14をつかみ、次に、その治具14
をつかんだまま第1ワーク待機位置30に接近し、そこ
に待機させられているロアバックパネル10を、先につ
かんだ治具14によりつかむ。このロボット36は、続
いて、パレット12に接近し、それら治具14とロアバ
ックパネル10とをパレット12に位置決めする。この
とき、ロアバックパネル10は、それの最終組立て状態
と同じ姿勢で位置決めされる。このロボット36は、そ
の位置決めが終了すると、初期位置に戻る。
【0019】ロアバックパネル10がセットされたパレ
ット12はその後、第2パレット位置22に移動させら
れて停止させられる。第2パレット位置22には、そこ
に停止させられるパレット12に近接して、ワークとし
てのアッパバックパネルとバックフレームとが待機させ
られる第2ワーク待機位置40と、ワークとしての左右
のサイドメンバが待機させられる左右の第3ワーク待機
位置42と、ワークとしてのカウルパネルとヘッダパネ
ルとが待機させられる第4ワーク待機位置44とが設定
されている。
【0020】第2ワーク待機位置40と第4ワーク待機
位置44とにはそれぞれ、各々ワークとしてのアッパバ
ックパネルとバックフレームとカウルパネルとヘッダパ
ネルとを一つずつ供給するワークシュータ46,48が
ワーク供給装置として配設されている。また、各第3ワ
ーク待機位置42には、各サイドメンバをそれの最終組
立て状態と同じ姿勢で位置決めして保持するワーク保持
装置50が配設されている。さらに、第2ワーク待機位
置40には1台のロボット52、各第3ワーク待機位置
42にも1台のロボット54、第4ワーク待機位置44
にも1台のロボット56がそれぞれ配設されている。各
ロボット52,54,56は、各ワーク待機位置40,
42,44において各ワークをつかんでパレット12に
移動させて位置決めする。このとき、それらアッパバッ
クパネルとバックフレームと左右のサイドメンバとカウ
ルパネルとヘッダパネルとはそれぞれ、それらの最終組
立て状態と同じ姿勢で位置決めされる。各ロボット5
2,54,56は、各位置決めが終了すると、初期位置
に戻る。
【0021】このようにして仮付けセット工程が終了す
ると、パレット12は第3パレット位置24に移動させ
られて停止させられる。この第3パレット位置24にお
いては、図示しないスポット溶接機により、仮付けセッ
トされたパネル等が相互に仮付け溶接される。
【0022】第3パレット位置24は、仮付け溶接が終
了したパレット12から治具14のみを取り外す治具取
外し位置60として使用される。なお、治具取外し位置
60は、第3パレット位置24より下流側においてその
第3パレット位置24に十分に近い位置に設定すること
も可能である。ロアバックパネル10がサイドメンバ等
に仮付け溶接されれば、ロアバックパネル10は治具1
4なしでも自立できる。ロアバックパネル10がその姿
勢を治具14なしでもパレット12において維持可能と
なるのである。そこで、本実施形態においては、仮付け
溶接が終了すれば、パレット12が次の工程に向かって
搬送される前に、治具14がそのパレット12から取り
外される。すなわち、治具14の使用目的が達成された
ならば直ちに、治具14がパレット12から取り外され
るようになっているのである。そして、その治具取外し
位置60に近接して、治具収容位置61が設定されてい
る。この治具収容位置61には、取り外された治具14
を収容するストレージ62が配設されている。また、治
具取外し位置60とストレージ62とに近接して、ロボ
ット66が配設され、さらに、ストレージ62に近接し
て、治具返還装置72が配設されている。
【0023】ロボット66は、次のように動作させられ
る。すなわち、まず、仮付け溶接が終了すると、パレッ
ト12に接近し、そのパレット12から治具14のみを
取り外す。次に、その取り外した治具14をストレージ
62まで移送し、そこに収容する。さらに、溶接・車体
組立て工程に関して外部から供給される生産指示に基づ
き、次回のロアバックパネルセット工程においてセット
される予定のロアバックパネル10の種類を特定する情
報を取得する。続いて、ストレージ62に収容されてい
る治具14の中から、その次回のロアバックパネル10
の種類に対応する種類の治具14を選択する。その後、
その選択した治具14をストレージ62から治具返還装
置72に移送する。
【0024】すなわち、本実施形態においては、 治
具14をパレット12から取り外す工程と、 その取
り外した治具14をストレージ62に収容する工程と、
そのストレージ62に収容されている治具14の中か
ら適当なものを選択する工程と、 その選択した治具
14を治具返還装置72に移送する工程とが、1台のロ
ボット66により行われるようになっていて、それら4
つの工程を複数のロボットにより行う場合に比較して、
ロボットの数が少なくて済むのである。
【0025】治具返還装置72は、溶接・車体組立てラ
インに沿って、ストレージ62から治具待機位置32に
向かって延びている。この治具返還装置72は、治具1
4を支持して移動させる移動体を備えている。この治具
返還装置72は例えば、チェーンコンベアを主体として
構成することができる。なお、図1において治具返還装
置72と左右のサイドメンバの一方とが重なり合って示
されているが、実際には、垂直方向において互いに隔た
っている。
【0026】この仮付け溶接工程が終了すると、パレッ
ト12は、仮付け溶接されたシェルボデーを乗せたま
ま、増打ち工程等、次の工程に進む。本実施形態におい
ては、そのパレット12が、上述の溶接・車体組立てラ
インと直角に交差する移動体を有するトラバース装置7
6により、進路を直角に曲げられて次の工程に進ませら
れる。
【0027】ここで、パレット12の構造を図2および
図3に基づいて具体的に説明する。
【0028】パレット12は、それの縦方向と横方向と
に延びる複数の骨材が相互に結合されたフレーム100
を備えている。このフレーム100は一平面に沿って延
びている。このフレーム100には複数の車輪102
が、横方向に延びる各回転軸線まわりに回転可能に取り
付けられており、パレット12は、組立て工場のフロア
(図示しない)を、それに設置されたレール(図示しな
い)に沿って走行させられる。パレット12は、図示し
ない牽引装置により牽引されることにより、図2におい
て右側から左側に向かって(もしくは左側から右側に向
かって)走行させられる。
【0029】パレット12には、ワークとしてのアンダ
ボデー(図示しない)を下方から支持するための複数種
類のワーク受け具106,108,110が脱着可能に
取り付けられている。また、パレット12には、治具1
4を下方から支持するとともにその治具14を脱着可能
に取り付ける治具取付け装置112が固定されている。
【0030】この治具取付け装置112は、(a) 治具1
4を受ける受け部113と、(b) その受け部113で受
けられている治具14を一時的にロックするロック部
(図示しない)とを備えている。パレット12には、さ
らに、スライド式の位置調整装置114が設けられてい
る。この位置調整装置114により、治具取付け装置1
12はパレット12の縦方向に段階的にまたは連続的に
移動可能とされており、治具取付け装置112の縦方向
位置が治具14またはその治具14が使用されるロアバ
ックパネル10の種類に応じて調整される。
【0031】なお、図2には、治具14に把持されてい
るロアバックパネル10が二点鎖線で示されている。ま
た、図3には、パレット12が治具14およびロアバッ
クパネル10が装着されていない状態で示されている。
【0032】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、ロボット36が「治具取付け装置」を構
成し、ロボット66が「治具移送装置」を構成している
のである。
【0033】以上、本発明の一実施形態を図面に基づい
て詳細に説明したが、これは例示であり、本発明は、前
記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および
発明の効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業
者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した形態で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるワーク位置決め用治
具使用方法を実施するのに好適なワーク位置決め用治具
使用システムを示す系統図である。
【図2】図1におけるパレットを示す側面図である。
【図3】そのパレットを示す平面図である。
【符号の説明】
10 ロアバックパネル(ワーク) 12 パレット 14 治具 30,40,42,44 第1,第2,第3および第4
ワーク待機位置 32 治具待機位置 36 ロボット 60 治具取外し位置 61 治具収容位置 62 ストレージ 66 ロボット 72 治具返還装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークに対して予め定められた処理を施す
    処理位置を通過するようにワークを搬送するパレットに
    おいてそのワークを位置決めするために治具を使用する
    方法であって、 パレットを、複数種類のワークに共通に使用される汎用
    パレットとし、 治具を、複数種類のワークに対応して複数種類用意する
    とともに、汎用パレットに対して脱着可能なものとし、
    さらに、 汎用パレットにおいて治具により位置決めされたワーク
    に対して前記処理が施された結果、その治具なしでもワ
    ークがその姿勢を汎用パレットにおいて維持可能となれ
    ば、その治具を汎用パレットから取り外してストレージ
    に収容し、そこに収容されている治具の中から次のワー
    クに対応するものを選択し、その選択された治具を治具
    返還装置により、前記処理位置より上流側にある治具取
    付け位置に返還し、その返還された治具を次の汎用パレ
    ットに取り付けることを特徴とするワーク位置決め用治
    具を使用する方法。
  2. 【請求項2】ワークに対して予め定められた処理を施す
    処理位置を通過するようにワークを搬送するパレットに
    おいてそのワークを位置決めするために治具を使用する
    システムであって、 パレットが、複数種類のワークに共通に使用される汎用
    パレットであり、 治具が、複数種類のワークに対応して複数種類用意され
    るとともに、汎用パレットに対して脱着可能なものであ
    り、さらに、 治具を収容するストレージと、 治具を、前記処理位置より上流側にある治具取付け位置
    に返還する治具返還装置と、 汎用パレットにおいて治具により位置決めされたワーク
    に対して前記処理が施された結果、その治具なしでもワ
    ークがその姿勢を汎用パレットにおいて維持可能となれ
    ば、その治具を汎用パレットから取り外し、その取り外
    した治具を前記ストレージに移送するとともに、そのス
    トレージに収容されている治具の中から次のワークに対
    応するものを選択して前記治具返還装置に移送する治具
    移送装置と、 前記治具取付け位置に返還された治具を次の汎用パレッ
    トに取り付ける治具取付け装置とを含むことを特徴とす
    るワーク位置決め用治具を使用するシステム。
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