JP2000176029A - ビーム照射装置 - Google Patents

ビーム照射装置

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JP2000176029A
JP2000176029A JP10360762A JP36076298A JP2000176029A JP 2000176029 A JP2000176029 A JP 2000176029A JP 10360762 A JP10360762 A JP 10360762A JP 36076298 A JP36076298 A JP 36076298A JP 2000176029 A JP2000176029 A JP 2000176029A
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irradiation
irradiating
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irradiated
ray
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Susumu Nishihara
進 西原
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被照射体の被照射部へのビームの正確照射を
図る。 【解決手段】 マーカMを有する被照射体37が台38
に搭載された状態において、第1手段20が被照射体3
7のマーカーMを含む被照射部の撮像結果を制御手段1
9に出力し、第2手段28が被照射体37のマーカMを
含む被照射部の撮像結果を制御手段19に出力すること
により、制御手段19が第1手段20から入力されたマ
ーカMと第2手段28から入力されたマーカMとに基づ
き照射手段14のビーム15が被照射体37の所定照射
位置Kに一致した際に照射手段14から被照射体37に
ビーム15を照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被照射体にビーム
を照射するビーム照射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このようなビーム照射装置は、被照射体
を例えば癌を患う患者とし、被照射部を治療が必要な患
部とした放射線治療装置に応用されている。図13は、
特開平1−151487号公報で開示された放射線治療
装置を示す構成図である。図13において、14は治療
のための照射手段であり、荷電粒子線等の治療用ビーム
を照射する垂直照射装置10、垂直照射装置10の内部
に設けられたレンジシフタ11、垂直照射装置10に接
続された線量計12、及びコリメータ13から構成され
る。15は垂直照射装置10から照射される治療用ビー
ムの方向を指し示すビーム軸である。垂直照射装置1
0、レンジシフタ11、線量計12、及びコリメータ1
3は、地表と垂直なビーム軸15上に、上方より地表に
近づく方向に向かって上述の順で配置される。
【0003】16は第1通信装置、17はデータバス、
18は第2通信装置である。第1通信装置16と第2通
信装置18とがデータバス17に接続される。191は
第2通信装置18に接続された計算機、20は第1通信
装置16に接続された診断のための第1撮像手段として
のX線コンピュータトモグラフイ(以下、X−CTと称
す)である。
【0004】281は位置決めのための第2撮像手段で
あり、X線等の位置決め用ビームを照射するX線管21
1、X線管211に接続されたX線管制御器22、イメ
ージ・インテンシティファイア(以下、I.Iと称す)
23、I.I23に接続された光学系24、オートアイ
リス25、オートアイリス25に接続さたテレビジョン
・カメラ(以下、TVカメラと称す)26、及びカメラ
・コントロール・ユニット(以下、C.C.Uと称す)
27から構成される。X線管211は、線量計12とコ
リメータ13との間に配置される。オートアイリス25
はTVカメラ26の絞りを制御する。X線管211、
I.I23、光学系24、オートアイリス25、及びT
Vカメラ26は、ビーム軸15上に、上方より地表に近
づく方向に向かい上述の順に配置される。
【0005】29はC.C.U27と計算機191とに
接続されたアナログーデジタル変換器(以下、A.D.
Cと称す)、30は計算機191に接続された第1表示
手段である参照画像ディスプレイ、31は計算機191
に接続された第2表示手段である画像ディスプレイ、3
2は計算機191に接続されたキャラクタディスプレ
イ、33は計算機191に接続されたキーボード、34
は計算機191に接続された操作パネル、35は計算機
191に接続された入力手段としてのタブレット、36
は計算機191に接続された画像データファイル、37
1は患者、38は患者371が載せられる治療台であ
る。
【0006】次に、従来の放射線治療装置の動作につい
て図13及び図14を用いて説明する。診断時には、診
療台38’が、図13に仮想線で示すように、照射手段
14や第2撮像手段281と異なる部屋に設置されたX
−CT20と対応している。そして、患者371が診療
台38’に載せられた状態において、X−CT20の図
外のビーム照射源より発射された診断用ビームが患者3
71の患部Kに(図14のd図参照)照射され、X−C
T20が患部Kを透過した診断用ビームによりX−CT
画像を得る。X−CT画像としては、1つの患部Kに対
し診断用ビームの照射位置が変えられた異なる複数枚を
得るのが普通である。X−CT20は撮像した複数枚の
X−CT画像を第1通信装置16でデータ変換してデー
タバス17を経由して第2通信装置18に送る。第2通
信装置18はX−CT画像をデータ変換して計算機19
1に送信し、計算機191が異なる複数枚のX−CT画
像を図14のa図に示すように画像データファイル36
に蓄積する。X−CT画像は患者371の患部Kの位置
を明確に撮像している。
【0007】治療計画時には、計算機191が画像デー
タファイル36に蓄積された複数枚のX−CT画像をも
とに、これらのX−CT画像を変換して、治療台38の
表面に平行な面で患者371の患部Kを明示する図14
のb図に示す中心投影画像(以下、参照画像と称す)を
作成する。中心投影画像は、X線管211から照射され
た診断用ビームが患者371を経てI.I23に入射さ
れて得られる画像に相当し、その仮想図が図14のc図
である。そして、作成された参照画像データが計算機1
91より参照画像ディスプレイ30に転送され、参照画
像ディスプレイ30が参照画像を表示する。参照画像が
参照画像ディスプレイ30に表示される時、参照画像中
で識別可能な任意の位置、例えば骨の位置には、タブレ
ット35の操作により、少なくとも3個以上のマーカm
1,m2,m3が、図14のd図に示すように付され
る。このd図に示された患部Kとマーカm1〜m3との
位置関係は、計算機191により調べられる。
【0008】治療計画が終わると、治療のための患部K
の位置決めを行う。先ず、患者371を載せた治療台3
8が、図13に実線で示すように、照射手段14や第2
撮像手段281と対応する位置まで移動させられる。こ
の状態において、図14のe図に示すように、X線管制
御器22により電圧制御されたX線管211から位置決
め用X線が治療台38上の患者371に照射される。こ
の位置決め用X線が患部Kを透過してI.I23に入力
される。I.I23が患者を透過した位置決め用X線に
より得られたX線画像を光学画像に変換する。I.I2
3で得られたX線画像及び光学画像はビーム軸15の位
置が明らかである。I.I23で得られた光学画像は、
光学系24及びオートアイリス25を介して、TVカメ
ラ26に入力される。TVカメラ26は、入力された光
学画像をアナログ信号に変換し、C.C.U27を介し
て、A.D.C29に送信する。A.D.C29は入力
されたアナログ信号をデジタル信号に変換して計算機1
91に転送する。計算機191は図14のf図に示すよ
うに入力されたデジタル信号に対する周辺歪(糸巻き歪
とも言う。)の補正等を行う。その後、計算機191が
周辺歪補正されたデジタル信号を画像ディスプレイ31
に出力する。画像ディスプレイ31は、入力された周辺
歪の補正等が行われたデジタル信号に基づく画像(以
下、X−TV画像と称す)を表示する。X−TV画像に
は、参照画像と同じ位置に、タブレット35の操作によ
り、マーカN1,N2,N3が図14のg図に示すよう
に付される。
【0009】この後、計算機191が、図14のg図に
示されるビーム軸中心0とマーカN1〜N3との位置関
係、患部Kとビーム軸中心0との位置関係を調べる。そ
して、ビーム軸中心0と患部Kの中心とが一致するよう
に、計算機191が治療台38を移動させるべき移動量
を計算し、計算結果にもとづく制御信号を治療台38の
図外の駆動装置に出力する。これにより、治療台38が
移動し、患部Kとビーム軸中心0との位置関係が図14
のh図に示すように一致する。
【0010】患部Kの位置決めが終わると、X線管21
1がビーム軸15から離れた位置に移動させられる。こ
の状態において、照射手段14の垂直照射装置10が荷
電粒子線等の治療用ビームを患部Kに照射することによ
り、患部Kの治療が行われる。この時、コリメータ13
が患部Kの形状により治療用ビームの形状を整形し、レ
ンジシフタ11が患部Kの深さにより治療用ビームのエ
ネルギーを調節して治療用ビームの飛距離を調節する。
線量計12が患者371の体に吸収される線量を監視す
る。患部Kに照射される治療用ビームの形状、線量、及
びエネルギーは、参照画像とX−TV画像とから求めら
れる。
【0011】前記治療計画は、通常、図15のa図に示
すように、或る時刻t1における患者371の身体状況
を反映した断層画像(スライス画像)上において、患部
Kの特定からその患部Kをターゲットとした最適な照射
法の決定汲びそのシミュレーションまでを含んでいる。
この治療計画のもとに行われる治療時には、図15のb
図に示すように、治療用ビームを照射している最中に、
患者が動き患部Kの位置が変化し、患部Kと治療用ビー
ムによるターゲット8との位置がずれることがある。図
15図中の符号210は治療計画時の仮想放射線源、符
号100は治療時の仮想放射源、点線は仮想放射線錐を
示す。このようなことから、呼吸性の体動の影響を受け
やすい患部Kに対して治療計画を立てるときは、図16
のa図及びb図に示すように、患者371の断層像上に
表示される患部Kに対し、その患部Kの呼期(収縮)及
び吸期(伸張)に応じた形態変化が考慮される。つま
り、図16のb図に示すように、呼吸性の体動により形
態が大きくなった患部Kの形状よりも大きめの、いわゆ
るセーフティマージンMaを取った照射部位が設定され
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のビーム照射装置は、被照射体自身がマーカを有してお
らず、参照画像ディスプレイ30に表示された参照画
像、画像ディスプレイ31に表示されたX−TV画像の
双方に、マーカm1〜m3,N1〜N3に関する情報を
タブレット35により入力していたため、参照画像に付
られたマーカm1〜m3の位置とX−TV画像に付られ
たマーカN1〜N3の位置とがずれる可能性がある。そ
して、マーカm1〜m3とマーカN1〜N3との位置と
がずれた場合、被照射部である患部Kを特定する精度が
低くなるという問題点があった。また、治療用ビームを
照射している最中に、被照射体が動き被照射部の位置が
変化した場合、治療用ビームの照射が被照射部に適切に
照射されずに照射の必要がない部分に照射されるという
問題点があった。
【0013】本発明は、上記問題を解決するために、高
い精度で被照射体の被照射部を特定し、この被照射部に
ビームを正確に照射することができるビーム照射装置を
得ることを目的とする。また、本発明はビームを照射し
ている最中も、被照射体の被照射部を確定させるマーカ
の位置を適宜確認し、被照射体が動いたとしても高い精
度で被照射体の被照射部を特定し、この被照射部にビー
ムを継続して照射することができるビーム照射装置を得
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るビ
ーム照射装置は、被照射体が所定照射位置を特定するた
めに有するマーカと、この被照射体を搭載する台と、こ
の台に搭載された被照射体にビームを照射する照射手段
と、この台に搭載された被照射体のマーカを含む被照射
部にビームを照射して被照部の撮像結果を出力する第1
手段と、上記台に搭載された被照射体のマーカを含む被
照射部にビームを照射して被照部の撮像結果を出力する
第2手段と、上記第1手段から入力された撮像結果に含
まれるマーカと上記第2手段から入力された撮像結果に
含まれるマーカとに基づきビーム照射位置が被照射体の
所定照射位置に一致したことにより照射手段から被照射
体へのビームを照射する制御手段と、を備えたことを特
徴とする。
【0015】請求項2の発明に係るビーム照射装置は、
請求項1に記載のマーカが被照射体に埋設されたことを
特徴とする。
【0016】請求項3の発明に係るビーム照射装置は、
請求項1に記載のマーカが被照射体に貼付されたことを
特徴とする。
【0017】請求項4の発明係るビーム照射装置は、請
求項1に記載のマーカの形状が方向性を有することを特
徴とする。
【0018】請求項5の発明に係るビーム照射装置は、
請求項1に記載の照射手段から出力されるビームが荷電
粒子線またはX線または電子線であることを特徴とす
る。
【0019】請求項6の発明に係るビーム照射装置は、
請求項1に記載の照射手段は、ビームを出力する照射装
置と、この照射装置に設けられてビームが有するエネル
ギーを変化させるレンジシフタと、上記照射装置から出
力されたビームが入射されてビームの線量を計測する線
量計と、この線量計を経て入射されたビームを整形する
コリメータとを有すると共にビームを線量計及びコリメ
ータを介して被照射体に照射する形態であり、第2手段
は、上記照射手段からのビームの照射をさまたげない位
置に配置されてX線を出力するX線管と、このX線管に
接続されてX線管に印加する電圧を制御するX線管制御
器と、上記X線管から入射されたX線に基づき得られる
X線画像を光学画像に変換し出力するイメージ・インテ
ンシティファイアと、このイメージ・インテンシティフ
ァイアから入射された光学画像を電気信号に変換するテ
レビジョン・カメラとを有する、ことを特徴とする。
【0020】請求項7の発明に係るビーム照射装置は、
請求項6に記載の第2手段は、イメージ・インテンシテ
ィファイアとテレビジョン・カメラとの代りに放射線セ
ンサを有し、この放射線センサは、X線管から入射され
たX線に基づき得られるX線画像を電気信号に変換する
ことを特徴とする。
【0021】請求項8の発明に係るビーム照射装置は、
請求項に1記載の第2手段は、ビームを照射した被照部
の撮像結果を制御手段に定期的に出力したことを特徴と
する。
【0022】請求項9の発明に係るビーム照射装置は、
被照射体が所定照射位置を特定するために有するマーカ
と、この被照射体を搭載する台と、この台に搭載された
被照射体のマーカとを含む被照射部にビームを照射して
撮像結果を出力する第1手段と、上記台に搭載された被
照射体のマーカを含む被照射部にX線を照射して撮像結
果を出力する第2手段と、上記第1手段から入力された
撮像結果に含まれるマーカと上記第2手段から入力され
た撮像結果に含まれるマーカとに基づきX線の照射位置
が被照射体の所定照射位置に一致したことにより第2手
段からX線が照射されるように第2手段を制御する制御
手段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】請求項10の発明に係るビーム照射装置
は、請求項1または請求項6のいずれかに記載の被照射
体を患者とし、被照射部を患者の患部としたことを特徴
とする。
【0024】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1〜図6は本発
明の実施の形態1であって、図1は放射線治療装置の全
体構成を示すブロック図、図2は患者37の体内に埋め
込まれるマーカMの形状を示す概念図、図3は照射手段
14及び第2撮像手段28が治療台38を中心に回転さ
れることにより治療用ビームや位置決め用ビームの照射
方向が変化することを示す概念図、図4は放射線治療装
置の外観を示す一部破断斜視図、図5は放射線治療装置
の動作の流れを示す説明図、図6は治療に際し患者37
の体内におけるマーカMの位置変化に伴い患者37の患
部Kの位置変化を推測する様子を示す概念図である。こ
の実施の形態1ではビーム照射装置の例として放射線治
療装置を図示している。この放射線治療装置において
は、被照射体が患者37であり、被照射部が患者37の
患部Kである。
【0025】図1において、実施の形態1の場合、被照
射体である患者37が患部KとマーカMとを有するこ
と、患部Kの位置決めのための第2手段である第2撮像
手段28から照射される位置決め用X線の照射方向と患
部Kの治療のための照射手段14から照射される治療用
ビームの照射方向とが重なることのないように定められ
たこと、照射手段14から照射される治療用ビームの位
置と患部Kの位置とが一致した時だけ照射手段14が治
療用ビームを患部Kに照射するように、照射制御手段で
ある計算機19が照射手段14を制御することのそれぞ
れに特徴があり、それ以外の垂直照射装置10、レンジ
シフタ11、線量計12、コリメータ13、照射手段1
4、ビーム軸15、第1通信装置16、データバス1
7、第2通信装置18,X−CT20、X線管制御器2
2、I.I23、光学系24、オートアイリス25、T
Vカメラ26、C.C.U27、A.D.C29、参照
画像ディスプレイ30、画像ディスプレイ31、キャラ
クタディスプレイ32、キーボード33、操作パネル3
4、画像データファイル36などの要素は従来と同一で
ある。
【0026】マーカMの大きさは、開腹手術することな
く、患者37の体内に埋め込むことが可能な微小なもの
である。このようなマーカMとしては、例えば体内に放
射線アイソトープを埋め込んで治療する時に使う容器の
針で作られたマーカMが考えられる。この程度の大きさ
のマーカMであれば、患者37に埋め込むための開腹手
術を行うことなく、注射針の先に設けることにより、マ
ーカMを患者37に埋め込むことが可能となる。また、
マーカMは、患者37の身体に貼り付けるものでもよ
く、また、内視鏡の先につけて、口から挿入して患部K
の付近に設置しても良い。マーカMを患者37の体内に
埋め込む場合、医業行為者が、超音波のエコーなどによ
る図示しない装置を利用し、マーカMの位置を確認しな
がら、マーカMを患者37の体内に設置すれば最良であ
る。
【0027】照射手段14が治療用ビームを治療台38
に対して照射する方向は、地表に対して、垂直方向、水
平方向、斜め方向のいずれからでも可能である。治療用
ビームは、荷電粒子線(陽子線、重粒子線)、電子線、
X線、中性子線のいすれでも良い。これら荷電粒子線、
電子線、及びX線では、それぞれの特性である線量分布
が異なる。荷電粒子線は、その入射時のエネルギーによ
り任意の深さで集中的に患者37の体に吸収され、任意
の深さの患部Kだけを集中して治療することができる。
X線や電子線は、荷電粒子線に比べ、どの深さでも比較
的一様に患者37の体に吸収される。線量分布は、患者
37に照射された荷電粒子線又は電子線又はX線が患者
37の体におけるどの深さの部分で吸収されているかを
示すものである。
【0028】第2撮像手段28から照射される点線示の
位置決め用X線の照射方向と照射手段14から照射され
る治療用ビームの照射方向である一点鎖線示の照射手段
14のビーム軸15とが重なることのないように、第2
撮像手段28のX線管21とビーム軸15との位置が同
一線上に配置されることがないように互いにずらされて
いる。
【0029】図2において、マーカMは、患者37の体
内に埋め込まれた後に、そのマーカMがどの方向に移動
したかを判断しやすいように、針形と異なる形状である
方が良い。このマーカMの形状は、図2のa図に示すよ
うな涙のような形状39であっても、図2のb図に示す
ような2つの異なる大きさの球形が結合しただるまのよ
うな形状40であっても、図2のc図に示すような紡錘
のような形状41であっても、これら以外の形状であっ
ても良い。
【0030】図3において、第2撮像手段28としては
X線管21及びI.I23を示す。照射手段14の垂直
射線装置10から照射される治療用ビームの照射方向
は、地表面に対して垂直方向、地表面に対して水平方
向、地表面に対して斜め方向のいずれでの角度でも取り
得る。この照射方向が地表面に対して垂直方向である場
合はビーム軸15として表され、上記照射方向が地表面
に対して水平方向の場合はビーム軸15aとして表さ
れ、上記照射方向が地表面に対して斜め方向の場合はビ
ーム軸15bとして表されている。
【0031】第2撮像手段28のX線管21から照射さ
れる位置決め用X線の照射方向は、治療台38を中心に
回転して設定される任意の回転方向で良いが、垂直射線
装置10から照射される治療用ビームの照射方向と重な
ることがないように、治療台38において垂直射線装置
10から照射される治療用ビームと交差する方向であれ
ば良い。つまり、治療用ビームの照射方向が地表面に対
して垂直方向である時は、X線管21とI.I23とが
ビーム軸15から角度θ1だけ離れた直線L上に治療台
38を挟んで配置されている。治療用ビームの照射方向
が地表面に対して水平方向である時は、点線で示すよう
に、X線管21とI.I23とがビーム軸15aから角
度θ1離れた直線La上に治療台38を挟んで配置され
ている。治療用ビームの照射方向が地表面に対して斜め
方向である時は、仮想線で示すように、X線管21と
I.I23とがビーム軸15bから角度θ1離れた直線
Lb上に治療台38を挟んで配置されている。上記角度
θ1は直角でも良い。第2撮像手段28は、地表面に対
して斜めの方向からX線を照射する構成としたが、地表
面に対して水平方向または他の斜めの方向からX線を照
射する構成としても良い。
【0032】図4において、病院等の床に所定距離を以
って設置される相対峙する固定ベース111,112は
支持ローラ部113,114,115,116を有す
る。固定ベース111の上の支持ローラ部113,11
4と固定ベース112の上の支持ローラ部115,11
6とが円筒体117における両端周縁のフランジ部の下
部を両脇から抱えるように回転可能に支持する。そし
て、固定ベース112の一方の支持ローラ部115にお
ける少なくとも1つのローラが回転駆動源であるモータ
118により駆動されることにより、円筒体117が支
持ローラ部113〜116で支持されつつ回転する。上
記モータ118により回転駆動されるローラは、円筒体
117のフランジ部に接触している複数のローラのうち
の少なくとも1つのローラである。円筒体117の内部
空間には直線状の固定レール119が円筒体117の中
心線に沿う方向に延設される。固定レール119は固定
ベース111または図示しない固定ベースに固定的に取
付けられる。固定レール119に装着された治療台38
は、直線駆動源である図示しないモータにより固定レー
ル119に摺接係合しつつ円筒体117の回転中心線上
を直線的に移動することにより、円筒体117の内部空
間に入ったり出たりすることが可能になっている。固定
ベース111,112の間における円筒体117の外周
面に円筒体117と一緒に回転するように装着された架
台120にはアーム121が円筒体117の周囲を離隔
しつつ囲む形態で組付けられる。アーム121には照射
手段14を構成する部品のうちの少なくとも線量計12
(照射手段14中に含まれる)及びコリメータ13が取
付けられる。照射手段14より円筒体117の後方の内
部空間にはビーム軸15を照射中心(図3の中心01と
同じ)に誘導するための部品列122が装着される。そ
して、部品列122より照射手段14を経由してコリメ
ータ13より照射されるビーム軸15は円筒体117の
回転中心を通る直線上を治療台38の近傍に定められた
照射中心(図3の中心01と同じ)に向けて進行する。
部品列122の一部は円筒体117を内外に貫通してい
る。円筒体117の内部における部品列122は、円筒
体117の後部における固定筒123の内部に固定され
る。円筒体117が回転しても、固定筒123は回転し
ないように固定ベース112または図示しない固定ベー
スに固定的に取付けられる。この固定筒123に取付け
られた部品列122とアーム121に取付けられた部品
列122とは図示しない継手部材により連結される。継
手部材は治療用ビームを外部に漏洩することなく誘導す
ると共に固定側と回転側とを回転可能に連結する部品で
ある。円筒体117の内周面にはX線管21とI.I2
3とが上記図3の中心01である照射中心を通る直線
(図3の直線Lと同じ)上に位置するように取付けられ
る。
【0033】次に、実施の形態1に係る放射線治療装置
の動作について図1及び図5を用いて説明する。図5の
a図は実施の形態1に独特のものであるが、図5のb図
〜i図は図14のa図〜h図に相当するものであるの
で、実施の形態1の動作が従来例の動作と同一である部
分の説明は簡略に行い、図14と相違する部分の説明は
詳細に行う。
【0034】最初に、放射線治療のための診断、治療計
画、位置決め、治療などを行うために、図5のa図にお
いて、図1のマーカMに相当する少なくとも3個以上の
マーカM1,M2,M3が患者37の患部Kの周囲に埋
め込まれる。マーカM1〜M3の位置は、あらかじめ行
われる検査時におけるX−CT20により患者37の患
部が撮影されたX−CT画像に基づき、治療用ビームの
照射位置を決めるための位置決め時にわかりやすいよう
に決められる。そして、マーカM1〜M3が埋め込まれ
た後、患者37が図1の仮想線示の治療台38に載せら
れた状態における診断を行う。この診断時には、X−C
T20が患者37の患部Kを撮像して複数枚の異なるX
−CT画像を得る。これらのX−CT画像は、患者37
の胸部等の前面から背中等の背面にわたる患者37の胴
体の輪切り像である断面が写し出されていると共に、図
5のb図に示すように、画像データファイル36に蓄積
される。
【0035】次の治療計画時には、計算機19が、画像
データファイル36に蓄積された複数枚のX−CT画像
をもとに、これらのX−CT画像を図5のc図に示すよ
うに変換して、治療台38の表面に平行な面で患者37
の患部Kを明示する中心投影画像を作成する。中心投影
画像は、X線管21から照射されたX線が患者37を経
てI.I23に入射されて得られる画像に相当し、その
仮想図が図5のd図である。そして、X−CT画像をも
とに、計算機19で変換されて得られた参照画像として
の中心投影画像が図5のe図である。この参照画像は参
照画像ディスプレイ30に表示される。この参照画像に
は患部KとマーカM1〜M3とが表示されている。これ
と並行し、計算機19が参照画像をもとに患部Kとマー
カM1〜M3との位置関係を明らかにするような計算を
実行する。
【0036】この後の患部Kの位置決め時には、図5の
f図に示すように、X線管21から治療台38上の患者
37に位置決め用X線が照射される。X線管21から照
射された位置決め用X線が患者37を透過してI.I2
3に入力されと、I.I23がX線画像を光学画像に変
換する。このI.I23で得られたX線画像及び光学画
像はビーム軸15の位置が明らかである。引き続き、
I.I23で得られた光学画像が、光学系24及びオー
トアイリス25を介して、TVカメラ26に入力され、
アナログの電気信号に変換され出力される。このTVカ
メラ26から出力されたアテログ信号は、C.C.U2
7を介して、A.D.C29に入力されデジタル信号に
変換され出力される。このA.D.C29から出力され
たデジタル信号は、計算機19に入力され、図5のg図
に示す糸巻き歪と称呼される周辺歪の補正等が行われ
る。そして、計算機19で周辺歪の補正等が行われたデ
ジタル信号が画像ディスプレイ31へ出力される。この
画像ディスプレイ31には、入力された周辺歪の補正等
が行われたデジタル信号に基づくX−TV画像が表示さ
れる。このX一TV画像には、図5のh図に示すよう
に、マーカMl〜M3が参照画像と同じ位置に表示され
ると共に、ビーム軸中心0が表示される。これと並行
し、計算機19がビーム軸中心0とマーカM1〜M3と
の位置関係を計算する。また、計算機19は、前述の治
療計画時に計算された患部K(図5のe図参照)とマー
カMl〜M3との位置関係、及び、この位置決め時に計
算された上記ビーム軸中心0(図5のh図参照)とマー
カMl〜M3との位置関係により、患部Kのビーム軸中
心0との位置関係を計算する。
【0037】そして、図5のi図に示すように、ビーム
軸中心0と患部Kの中心とが一致するように、計算機1
9が治療台38を移動させるべき移動量を計算し、計算
結果にもとづく制御信号を治療台38の図外の駆動装置
に出力する。これにより、治療台38が移動し、患部K
とビーム軸中心0との位置関係が一致した所で、治療台
38が停止する。
【0038】この状態において、照射手段14の垂直照
射装置10が荷電粒子線等の治療用ビームを患部Kに照
射することにより、患部Kの治療が行われる。この時、
コリメータ13が患部Kの形状により治療用ビームの形
状を整形し、レンジシフタ11が患部Kの深さにより治
療用ビームのエネルギーを調節して治療用ビームの飛距
離を調節する。線量計12が患者37の体に吸収される
線量を監視するのは従来と同様である。
【0039】また、実施の形態1では、患者37の体内
に埋め込まれたマーカM1〜M3を定期的に観測するこ
とにより、マーカM1〜M3の位置変化に伴い、患部K
の位置変化を推測することができる。そして、照射手段
14から照射される治療用ビームが位置変化する患部K
に常に正確に照射されるように、計算機19が治療台3
8を適切に移動することができる。上記マーカM1〜M
3の位置変化に伴う患部Kの位置変化を推測する様子に
ついて図6を用いて説明する。
【0040】図6において、M1’〜M3’は第1観測
時点での3マーカ、M1”〜M3”は第1観測時点から
所定時間経過後の第2観測時点でのマーカ、K’は第1
観測時点での患部、K”は第2観測時点での患部であ
る。そして、第1観測時点のマーカM1’〜M3’と、
第2観測時点でのマーカM1”〜M3”とが、同一方向
に所定の範囲内で同一距離だけ移動している場合、第1
観測時点における患部K’とマーカM1’〜M3’との
相対位置及び相対距離と、第2観測時点における患部
K”とマーカM1”〜M3”との相対位置及び相対距離
とが、所定の範囲内で同方向に同一距離だけ移動したこ
とである。よって、照射手段14から照射される治療用
ビームの照射位置と患部K”の位置とが一致しているも
のと、計算機19が判断する。この判断結果により、計
算機19が治療台38の位置を移動制御しつつ照射手段
14から出力される治療用ビームを患部Kに照射制御す
る。
【0041】上記とは異なり、第1観測時点でのマーカ
の位置M1’〜M3’と、第2観測時点でのマーカM
1”〜M3”とが、互いに異なる方向に移動している場
合、若しくは、互いに同方向に移動してはいるものの互
いに異なる距離だけ移動している場合は、計算機19
が、照射手段14から照射される治療用ビームの照射位
置と患部K”の位置とが一致しなくなると判断し、照射
手段14における治療用ビームの照射を中止する。その
後、マーカM1’〜M3’とマーカM1”〜M3”とが
同一方向に所定の範囲内で同一距離だけ移動し、治療用
ビームの照射位置と患部K”の位置とが再び一致した時
に、計算機19が照射手段14における治療用ビームの
照射を再開する。
【0042】このように、実施の形態1に係る放射線治
療装置は、患者37が開腹手術を受けることなく微小な
大きさのマーカMを有することにより、患者37の患部
Kの位置を正確に特定することが容易となり、治療用ビ
ームが患部Kに正確に照射できる。また、実施の形態1
の放射線治療装置は、患者37のマーカMを定期的に観
測し、このマーカMの位置変化に伴い、患部Kの位置と
ビームの位置とが一致した時のみビームを照射するた
め、患部Kが動いても、治療用ビームが患部Kに正確に
照射し続けることが可能となり、治療を適切に行うこと
ができる。
【0043】なお、患者37に埋め込まれたマーカMを
観測するのは、常時でも良いし、任意のタイミングでも
良い。この実施の形態1の放射線治療装置が用いられる
治療としては、例えば、癌治療が考えられる。この時、
患部Kの位置を常に正確に捉えることは、治療する必要
のない部分に、治療用ビームである放射線が必要以上に
照射されることを防くことができる。
【0044】また、前述した計算機19による各種の計
算や制御及び治療台38の移動制御並びに円筒体117
の回転制御等は、計算機19のROMに設定されたプロ
グラムを計算機19のRAMを処理過程のメモリとして
用いて、計算機19が実行する。
【0045】実施の形熊2.図7〜図10は本発明の実
施の形態2であって、図7は放射線治療装置の全体構成
を示すブロック図、図8は放射線治療装置の正面図、図
9は放射線治療装置の側面図、図10は放射線治療装置
の上面図である。図7において、図1のI.I23と光
学系24とオートアイリス25とTVカメラ26に相当
する部品として、半導体検出器とも呼ばれる放射線セン
サ41を用いたことに特徴がある。そして、X線管制御
器22により電圧制御されたX線管21から位置決め用
X線が治療台38上の患者37に照射される。この位置
決め用X線が患部Kを透過して放射線センサ41に入力
されると、放射線センサ41が患者を透過した位置決め
用X線により得られたX線画像をアナログの電気信号に
変換してA.D.C29へ出力する。
【0046】図8〜図10において、病院等の床130
に設置される装置本体131における鎌首型のアーム部
132には図示しないが図7の照射手段14が内蔵され
ている。この照射手段14のビーム軸15がアーム部1
32より下方に離隔して水平配置された治療台38の近
傍に定められた照射中心01(図3の中心01と同じ)
を通る。X線管21と放射線センサ41とが照射中心0
1を通る直線L(図3の直線Lと同じ)上で治療台38
を挟んで相対峙するように配置される。この配置関係を
維持可能なように、X線管21と放射線センサ41とが
床130に設置される図示しない可動ブームに取付けら
れる。そして、可動ブームが装置本体131の背部に設
置された電気的な制御装置133に内蔵された図7の計
算機19からの指示により治療台38との間に所定の挟
角θ2を維持しつつ照射中心01を回転中心として回転
する。この可動ブームの回転運動範囲Hは、X線管21
と放射線センサ41とが床130や装置本体131に衝
突しない範囲に定めらる。図10中の符号134は床1
30に設置される治療台38の固定ベースである。ま
た、X線管21と放射線センサ41は別々に床130と
図示されない天井に固定されていても良い。また、X線
TVが2式または3式以上固定されて構成されても良い
(図10のX線管21と放射線センサ41とが固定され
るケースで可動ブームがない場合、2式のX線TVで構
成される)。
【0047】このように、実施の形態2の放射線治療装
置は、診断位置決めのための第2撮像手段28がX線管
21とX線管制御器22と放射線センサ41とより構成
さたので、第2撮像手段28の構造が簡素である。
【0048】実施の形態3.図11は本発明の実施の形
態3に係る放射線治療装置の側面図である。図10にお
いて、図7のX線管21が装置本体131のアーム部1
32に内蔵された図7の照射手段14と兼用されたこと
により、第2撮像手段28の構造を一層簡素にした特徴
がある。
【0049】実施の形態4.図12は本発明の実施の形
態4に係る放射線治療装置の全体構成を示すブロック図
である。図12において、図7の第2撮像手段28が第
2X−CT42により構成され、第2X−CT42によ
って撮像されたX−CT画像が計算機19へ出力される
ことにより、第2撮像手段28の構造をより一層簡素に
した特徴がある。第2撮像手段28である第2X−CT
42はビーム軸15上に配置される。
【0050】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明に係るビ
ーム照射装置は、マーカを有する被照射体が台に搭載さ
れた状態において、第1手段が被照射体のマーカを含む
被照射部の撮像結果を制御手段に出力し、第2手段が被
照射体のマーカを含む被照射部の撮像結果を制御手段に
出力することにより、制御手段が第1手段から入力され
たマーカと第2手段から入力されたマーカとに基づき照
射手段のビームが被照射体の所定照射位置に一致した際
に照射手段から被照射体にビームを照射するので、被照
射体の被照射部の位置を正確に特定することが容易とな
り、ビームを正確に被照射体の被照射部に照射すること
ができる。
【0051】請求項2の発明に係るビーム照射装置は、
マーカが被照射体に埋設されたので、被照射体の被照射
部の位置を正確に特定することが容易となり、ビームを
正確に被照射体の被照射部に照射することができる。
【0052】請求項3の発明に係るビーム照射装置は、
マーカが被照射体に貼付されたので、被照射体の被照射
部の位置を正確に特定することが容易となり、ビームを
正確に被照射体の被照射部に照射することができる。
【0053】請求項4の発明に係るビーム照射装置は、
マーカの形状が方向性を有するため、マーカの位置変化
を認識することが容易となる。
【0054】請求項5の発明に係るビーム照射装置は、
照射手段から出力されるビームが荷電粒子線又はX線ま
たは電子線であるため、その照射対象の状況により適宜
選択することができる。
【0055】請求項6の発明に係るビーム照射装置は、
照射手段が、ビームを出力する照射装置と、この照射装
置に設けられてビームが有するエネルギーを変化させる
レンジシフタと、上記照射装置から出力されたビームが
入射されてビームの線量を計測する線量計と、この線量
計を経て入射されたビームを整形するコリメータとを有
すると共にビームを線量計及びコリメータを介して被照
射体に照射する形態であり、第2手段が、上記照射手段
からのビームの照射をさまたげない位置に配置されてX
線を出力するX線管と、このX線管に接続されてX線管
に印加する電圧を制御するX線管制御器と、上記X線管
から入射されたX線に基づき得られるX線画像を光学画
像に変換し出力するイメージ・インテンシティファイア
と、このイメージ・インテンシティファイアから入射さ
れた光学画像を電気信号に変換するテレビジョン・カメ
ラとを有するため、被照射体の被照射部の位置を正確に
特定することが容易となり、ビームを正確に被照射体の
被照射部に照射することができる。
【0056】請求項7の発明に係るビーム照射装置は、
第2手段は、イメージ・インテンシティファイアとテレ
ビジョン・カメラとの代りに放射線センサを有し、この
放射線センサは、X線管から入射されたX線に基づき得
られるX線画像を電気信号に変換するため、被照射体の
被照射部の位置を正確に特定することが容易となり、ビ
ームを正確に被照射体の被照射部に照射することができ
る。
【0057】請求項8の発明に係るビーム照射装置は、
第2手段がビームを照射した被照部の撮像結果を制御手
段に定期的に出力するため、マーカの位置変化に伴い、
被照射部の位置変化を容易に推測することが可能とな
り、正碓なビームの照射を維続して行うことができる。
【0058】請求項9の発明に係るビーム照射装置は、
被照射体が所定照射位置を特定するために有するマーカ
と、この被照射体を搭載する台と、この台に搭載された
被照射体のマーカとを含む被照射部にビームを照射して
撮像結果を出力する第1手段と、上記台に搭載された被
照射体のマーカを含む被照射部にX線を照射して撮像結
果を出力する第2手段と、上記第1手段から入力された
撮像結果に含まれるマーカと上記第2手段から入力され
た撮像結果に含まれるマーカとに基づきX線の照射位置
が被照射体の所定照射位置に一致したことにより第2手
段からX線が照射されるように第2手段を制御する制御
手段と、を備えたため、第2手段が多機能化されること
に伴う放射線治療装置の構成の簡易化を実現し、被照射
体の被照射部の位置を正確に特定することが容易とな
り、ビームを正確に被照射体の被照射部に照射すること
ができる。
【0059】請求項10の発明に係るビーム照射装置
は、被照射体を患者とし、被照射部を患者の患部とした
ので、患部の位置を正確に特定することが容易となり、
ビームを正確に患部に照射することができ、適切な治療
が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る放射線治療装置
の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施の形態1に係るマーカの形状を示す概
念図である。
【図3】 同実施の形態1に係る位置決めビームと治療
用ビームとの照射方向の変化を示す概念図である。
【図4】 同実施の形態1に係る放射線治療装置の斜視
図である。
【図5】 同実施の形態1に係る放射線治療における動
作の流れを示す説明図である。
【図6】 同実施の形態1に係るマーカの位置変化と患
部の位置変化との様子を示す概念図である。
【図7】 本発明の実施の形態2に係る放射線治療装置
の全体構成を示すブロック図である。
【図8】 同実施の形態2に係る放射線治療装置の正面
図である。
【図9】 同実施の形態2に係る放射線治療装置の側面
図である。
【図10】 同実施の形態2に係る放射線治療装置の上
面図である。
【図11】 本発明の実施の形態3に係る放射線治療装
置を示した側面図である。
【図12】 本発明の実施の形態4に係る放射線治療装
置の全体構成を示すブロック図である。
【図13】 従来の放射線治療装置の全体構成を示すブ
ロック図である。
【図14】 従来の放射線治療における動作の流れを示
す説明図である。
【図15】 従来の放射線治療及びその問題点を説明す
る模式図である。
【図16】 従来の放射線治療を説明する模式図であ
る。
【符号の説明】
10 垂直照射装置 11レンジシフタ、12 線量
計、13 コリメータ、14 照射手段、15 ビーム
軸、16 第1通信装置、17 データバス、18 第
2通信装置、19 計算機、20 X線コンピュータト
モグラフイ(X−CT)、21 X線管、22 X線管
制御器、23 イメージ・インテンシティファイア
(I.I)、24 光学系、25 オートアイリス、2
6 テレビジョン・カメラ(TVカメラ)、27 カメ
ラ・コントロール・ユニット(C.C.U)、28 第
2撮像手段、29 アナログーデジタル変換器(A.
D.C)、30 参照画像ディスプレイ、31画像ディ
スプレイ、32 キャラクタディスプレイ、33 キー
ボード、34 操作パネル、35 タブレット、36
画像デー夕ファイル、37 患者、38 治療台、M
マーカ、41 放射線センサ、42 第2X−CT。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 1/00 H04N 7/18 L H04N 7/18 G06F 15/62 390B Fターム(参考) 4C082 AA01 AC02 AC04 AC05 AC06 AC07 AG05 AG09 AG22 AG42 AG52 AJ05 AJ06 AJ08 AJ10 AJ16 AL07 AN02 AN05 AP07 AP08 AP12 AP13 4C093 AA25 BA07 CA33 CA34 CA50 ED07 EE30 FF42 FH04 5B057 AA08 AA09 BA03 BA12 DA07 DB03 5C054 AA06 CA00 CA02 EB05 HA12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被照射体が所定照射位置を特定するため
    に有するマーカと、 この被照射体を搭載する台と、 この台に搭載された被照射体にビームを照射する照射手
    段と、 この台に搭載された被照射体のマーカを含む被照射部に
    ビームを照射して被照部の撮像結果を出力する第1手段
    と、 上記台に搭載された被照射体のマーカを含む被照射部に
    ビームを照射して被照部の撮像結果を出力する第2手段
    と、 上記第1手段から入力された撮像結果に含まれるマーカ
    と上記第2手段から入力された撮像結果に含まれるマー
    カとに基づきビーム照射位置が被照射体の所定照射位置
    に一致したことにより照射手段から被照射体へのビーム
    を照射する制御手段と、を備えたことを特徴とするビー
    ム照射装置。
  2. 【請求項2】 マーカが被照射体に埋設されたことを特
    徴とする請求項1記載のビーム照射装置。
  3. 【請求項3】 マーカが被照射体に貼付されたことを特
    徴とする請求項1記載のビーム照射装置。
  4. 【請求項4】 マーカの形状が方向性を有することを特
    徴とする請求項1記載のビーム照射装置。
  5. 【請求項5】 照射手段から出力されるビームが荷電粒
    子線またはX線または電子線であることを特徴とする請
    求項1記載のビーム照射装置。
  6. 【請求項6】 照射手段は、ビームを出力する照射装置
    と、この照射装置に設けられてビームが有するエネルギ
    ーを変化させるレンジシフタと、上記照射装置から出力
    されたビームが入射されてビームの線量を計測する線量
    計と、この線量計を経て入射されたビームを整形するコ
    リメータとを有すると共にビームを線量計及びコリメー
    タを介して被照射体に照射する形態であり、 第2手段は、上記照射手段からのビームの照射をさまた
    げない位置に配置されてX線を出力するX線管と、この
    X線管に接続されてX線管に印加する電圧を制御するX
    線管制御器と、上記X線管から入射されたX線に基づき
    得られるX線画像を光学画像に変換し出力するイメージ
    ・インテンシティファイアと、このイメージ・インテン
    シティファイアから入射された光学画像を電気信号に変
    換するテレビジョン・カメラとを有する、ことを特徴と
    する請求項1記載のビーム照射装置。
  7. 【請求項7】 第2手段は、イメージ・インテンシティ
    ファイアとテレビジョン・カメラとの代りに放射線セン
    サを有し、この放射線センサは、X線管から入射された
    X線に基づき得られるX線画像を電気信号に変換するこ
    とを特徴とする請求項6記載のビーム照射装置。
  8. 【請求項8】 第2手段は、ビームを照射した被照部の
    撮像結果を制御手段に定期的に出力したことを特徴とす
    る請求項1記載のビーム照射装置。
  9. 【請求項9】 被照射体が所定照射位置を特定するため
    に有するマーカと、 この被照射体を搭載する台と、 この台に搭載された被照射体のマーカとを含む被照射部
    にビームを照射して撮像結果を出力する第1手段と、 上記台に搭載された被照射体のマーカを含む被照射部に
    X線を照射して撮像結果を出力する第2手段と、 上記第1手段から入力された撮像結果に含まれるマーカ
    と上記第2手段から入力された撮像結果に含まれるマー
    カとに基づきX線の照射位置が被照射体の所定照射位置
    に一致したことにより第2手段からX線が照射されるよ
    うに第2手段を制御する制御手段と、を備えたことを特
    徴とするビーム照射装置。
  10. 【請求項10】 被照射体を患者とし、被照射部を患者
    の患部としたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    に記載のビーム照射装置。
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