JP2000175551A - コンバイン - Google Patents

コンバイン

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JP2000175551A
JP2000175551A JP10354708A JP35470898A JP2000175551A JP 2000175551 A JP2000175551 A JP 2000175551A JP 10354708 A JP10354708 A JP 10354708A JP 35470898 A JP35470898 A JP 35470898A JP 2000175551 A JP2000175551 A JP 2000175551A
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JP
Japan
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auger
grain
glen tank
combine
clutch
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Pending
Application number
JP10354708A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Takeuchi
賢一朗 竹内
Kazuo Toyoda
和男 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グレンタンクやオーガ等の操作性を改善し、
また、グレンタンクの定置位置から開放位置へのオープ
ン作業が簡単であり、かつグレンタンクを開放位置から
定置位置に戻した場合のロック機構の施錠および施錠の
確認が容易であるコンバインのグレンタンク装置を提供
すること。 【解決手段】 刈取装置、脱穀装置およびグレンタンク
30を具備するコンバインにおいて、グレンタンク30
はコンバインに収納した定置位置から開放位置までオー
プン可能であり、該定置位置において施錠手段により施
錠可能であるとともに、該施錠手段の施錠状態を確認で
きる表示窓35aを設けている。グレンタンク30の定
置位置から開放位置へのオープン作業が簡単であり、か
つグレンタンク30を開放位置から定置位置に戻した場
合のロック機構31、33、15の施錠および施錠の確
認が表示窓35aから容易であり、グレンタンク30の
施錠不完全によるオープンを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圃場で穀類の収穫
作業を行うコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】コンバインは、走行フレームの上部にエ
ンジンを搭載し、走行フレームの下部側に土壌面を走行
する左右一対の走行クローラを有する走行装置を配設
し、走行フレームの前方側に刈取装置と供給搬送装置が
設けられている。刈取装置は、植立穀稈を分草する分草
具と、植立穀稈を引き起こす引起しケースと、植立穀稈
を刈り取る刈刃と該刈刃により刈り取られた穀稈を挟持
して後方に搬送する株元搬送装置から構成されている。
この株元搬送装置の後方には、該株元搬送装置から搬送
されてくる穀稈を引き継いで搬送する供給搬送装置が設
けられ、供給搬送装置からフィードチェーンに穀稈を引
き継いで、脱穀装置に供給し脱穀、選別を行っている。
刈取装置は、穀稈を所定の位置で刈取するために、刈取
装置支持フレームと共に上下動する構成である。
【0003】走行フレームの上部には、刈取装置から搬
送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェー
ンを有する脱穀装置と、脱穀装置で脱穀選別された穀粒
を一時貯溜するグレンタンクが載置されている。フィー
ドチェーンは穀粒のついた穀稈を脱穀装置に供給し、脱
穀装置内に軸架され、回転運動する扱胴の扱歯で穀粒を
穀稈から脱穀し、穀粒を選別分離して、選別された穀粒
はグレンタンクへ搬送して一時貯留し、分離された藁屑
などはカッタで切断してコンバイン後部から圃場に放出
する。
【0004】グレンタンク内の底部に穀粒移送用のグレ
ンタンクラセンを設け、グレンタンクラセンの後部に縦
オーガおよび横オーガからなる排出オーガを連接し、グ
レンタンク内に貯留した穀粒を排出オーガを経由してコ
ンバインの外部に排出する。排出オーガは、コンバイン
の走行時および刈取作業時にはコンバイン上部の格納位
置に収納し、穀粒を排出するときに旋回、昇降して穀粒
輸送車などの受け入れ口の位置に排出オーガの排出口を
臨ませることができる。
【0005】グレンタンクは、グレンタンクが定位置に
あるとき接近できないコンバイン内部のエンジンをはじ
めとする各装置、機器、グレンタンク自身、および排出
オーガの点検、清掃、注油、調整、交換などのメンテナ
ンスのために、グレンタンク後部の回動支点を中心に水
平面内で旋回して、コンバイン内の定位置から開放位置
にオープンできる構造である。刈取装置とグレンタンク
の間でエンジンの上部付近に操縦席を設け、オペレータ
が搭乗してコンバインの操縦、操作を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】コンバインを用いるこ
とにより穀物の収穫作業、すなわち刈取り、脱穀作業は
省力化され、能率化されてきた。グレンタンクに一時貯
留された穀粒は、排出オーガを旋回、昇降して排出口を
所定の位置に移動し、オーガラセンを運転して、容易に
移送することができるので、貯留穀粒の搬出移送につい
ての省力化、能率化も著しい。
【0007】しかしながら、コンバインの駆動動力源は
1台のエンジンであり、エンジンの各部は定期的に点
検、清掃、注油などのメンテナンス作業が必要であり、
またエンジンの駆動力を伝動されて稼動するコンバイン
の各部および伝動機構にも点検、清掃、調整、注油、交
換などのメンテナンス作業が必要である。
【0008】さらにまた、グレンタンクに貯留する穀粒
は、圃場で刈取した直後のものであり、穀粒にかなりの
水分が含まれていたり、また塵埃などが付着しているこ
とがあり、これらの穀粒や塵埃などがグレンタンク壁
面、輸送ラセン、ラセン駆動機構、各種センサなどに付
着することは避けられない。付着した穀粒や塵埃など
は、自然に剥離して落下し、障害とならないこともある
が、運転時間の経過とともに付着部の大きさが次第に拡
大し、付着物が強固に固化してグレンタンクの穀粒貯
留、穀粒搬出輸送、ラセンの運転駆動などに障害を与え
ることが多い。ひとたび障害が発生すると、グレンタン
クの一部の障害であっても、障害を取り除くためにコン
バイン全体の運転を休止することが必要になり、コンバ
インによる刈取脱穀作業の能率が向上するほど、運転休
止はコンバイン全体の作業能率の低下に大きく影響す
る。これを未然に防止するためには、定期的かつ頻繁
に、グレンタンクを含むコンバイン各部の点検、清掃、
保守、修理などメンテナンス作業を行うことが重要にな
る。
【0009】エンジンおよび脱穀装置のグレンタンクに
対面する側のメンテナンス作業ならびにグレンタンク自
身および排出オーガのメンテナンス作業は、グレンタン
クをコンバインに搭載した定位置のままでは行い難く、
グレンタンクをコンバインからオープンした開放位置で
行うことが必要である。
【0010】このためグレンタンクは、回動用の支点を
設けて定位置から開放位置へオープンが可能であり、か
つ定位置にあるときに誤作動によるオープンを防止する
ためのロック機構を設ける。該ロック機構は、グレンタ
ンクが定位置にあるときは施錠し、オープン時に解錠で
きる構造としている。従来、ロック機構は、グレンタン
クを走行フレームに固定するタンク固定ピンとオープン
操作を行うグレンタンクオープンレバーの二つの部品に
より構成していたので、グレンタンクを開放位置から定
位置へ戻したときに、グレンタンクオープンレバーだけ
を操作して、タンク固定ピンの操作を怠ったり、忘れた
りするという問題があったが、この問題はタンク固定ピ
ンとグレンタンクオープンレバーとをリンク結合した一
体型のロック機構として、グレンタンクオープンレバー
の1動作だけでロックできる構造とすることにより一応
解決できた。
【0011】しかしながら、重量のあるグレンタンクを
開放位置から定位置に戻す作業は力を要す作業であり、
一方、タンクオープンレバーの操作にはそれほどの力は
必要としないので、タンク固定ピンが正しく走行フレー
ムの穴に挿入され、施錠されたかどうかの確認は取りが
たかった。
【0012】グレンタンクのロック機構の施錠の確認を
怠り、ロック不完全のまま運転を行うと、刈取運転中で
穀粒が貯留され、重量が掛かった状態のグレンタンクが
突然オープンすることがあり、コンバインの重心位置の
予想外の変化からコンバインが転倒するなど大きな事故
を招くことがあった。このほか、グレンタンクをオープ
ンするたびに、グレンタンクの底部のグレンタンクラセ
ンの駆動用ベルトの取外作業と、また定位置に戻すたび
に駆動用ベルトの取付作業を行う必要があって、グレン
タンクのオープンを面倒な作業にしていた。
【0013】本発明の課題は、クレンタンクやオーガ等
の操作性を改善することである。また、本発明の課題
は、グレンタンクの定位置から開放位置へのオープン作
業が簡単であり、かつグレンタンクを開放位置から定位
置に戻した場合のロック機構の施錠および施錠の確認が
容易であるコンバインのグレンタンク装置を提供するこ
と。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は次の
構成により解決される。 (1)刈取手段、脱穀手段および穀粒一時貯留手段(グ
レンタンク)を具備するコンバインにおいて、穀粒一時
貯留手段はコンバインに収納した定位置から開放位置ま
でオープン可能であり、該定位置において施錠手段によ
り施錠可能であるとともに、該施錠手段の施錠状態を確
認できる表示手段を設けたコンバイン。本発明によれ
ば、穀粒一時貯留手段(グレンタンク)の定位置から開
放位置へのオープン作業が簡単であり、かつグレンタン
クを開放位置から定位置に戻した場合のロック機構の施
錠および施錠の確認が容易であり、グレンタンクの施錠
不完全によるオープンを防止することができる。
【0015】(2)刈取手段、脱穀手段、穀粒一時貯留
手段(グレンタンク)および穀粒搬出手段を具備するコ
ンバインであって、穀粒一時貯留手段はコンバインに収
納した定位置から開放位置までオープン可能であり、穀
粒搬出手段はコンバインに収納した定位置から旋回可能
であると共に穀粒一時貯留手段よりも低い高さをもつも
のにおいて、開放位置にある穀粒一時貯留手段と旋回し
た穀粒搬出手段とが干渉する部分の穀粒一時貯留手段の
上部を斜面状に切り欠いた形状とするコンバイン。本発
明によれば、穀粒一時貯留手段(グレンタンク)上部の
一部を切り欠いた斜面形状に構成したので、グレンタン
クを開放位置へオープンした状態で、排出オーガを旋回
したときでも、グレンタンク上部と排出オーガの横オー
ガの下部との干渉を回避することができ、かつグレンタ
ンクの容量をほとんど減少させることなく、また搬出オ
ーガの高さを低くしてコンバインをコンパクトにするこ
とができる。
【0016】(3)刈取手段、脱穀手段、穀粒一時貯留
手段および穀粒搬出手段(横オーガと縦オーガ)を具備
するコンバインにおいて、穀粒搬出手段は該穀粒搬出手
段を格納位置および作業位置で支承可能な支承部を有
し、該支承部は支承位置調節に応じて傾斜角度を調節し
常に穀粒搬出手段と面接触する構成を設けたコンバイ
ン。本発明によれば、穀粒搬出手段の横オーガを格納位
置および作業位置で支承する横オーガ支承部を、横オー
ガと支承具とが全面的に当接し、横オーガを支承具の小
口で支承することがない構成としたので、横オーガの外
板に傷、凹みなどの損傷を与えることがなく、全面接触
による支承面圧低下により支承具の内張り弾性体を比較
的薄い厚さのものとすることができる。
【0017】(4)刈取手段、脱穀手段、穀粒一時貯留
手段、および穀粒搬出手段(オーガ)を具備するコンバ
インにおいて、穀粒一時貯留手段および穀粒搬出手段を
駆動または停止するクラッチを有し、該クラッチを操作
するクラッチレバーをコンバインの操縦席に設け、該ク
ラッチレバーが摺接する案内溝(ガイド溝)の形状を一
直線としない構成を設けたコンバイン。本発明によれ
ば、オーガ排出クラッチのクラッチレバーの摺接するガ
イド溝(上)を傾斜して構成したので、クラッチレバー
を等速で操作すればクラッチ接続が減速され、クラッチ
接続が急激なためにチェーンベルト部において発生する
異音を防止し、オーガ駆動ベルトの磨耗の急速な進行を
防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1ないし
図20により説明する。図1は本発明の実施の形態の穀
類の収穫作業を行うコンバイン1の左側面図を示し、図
2はコンバイン1の右側面図を示し、図3はコンバイン
1の正面立面図を示し、図4はグレンタンクを開放位置
にオープンした状態のコンバイン1の前方から見た斜視
図であり、図5は操縦席、脱穀装置およびグレンタンク
の一部切り欠き平面図であり、図6は操縦席、グレンタ
ンクおよび排出オーガの側面図であり、図7はエンジン
とグレンタンクおよび排出オーガの動力伝動機構図であ
る。図8以下は後に説明する。
【0019】図1ないし図4に示すコンバイン1の走行
フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料を素材と
して無端帯状に成型した左右一対のクローラ4を持ち、
乾田はもちろんのこと、湿田においてもクローラ4が若
干沈下するだけで自由に走行できる構成の走行装置3を
備え、走行フレーム2の前部には刈取装置6を搭載し、
走行フレーム2の上部には図示しないエンジン100な
らびに脱穀装置15、グレンタンク30、および操縦席
を搭載する。
【0020】刈取装置6は、図示しない刈取昇降シリン
ダの伸縮作用により刈取装置6全体を昇降して、圃場に
植生する穀稈を所定の高さに刈取できる構成としてい
る。刈取装置6の前端下部に分草具7を、その背後に傾
斜状にした穀稈引起し装置8を、その後方底部には刈刃
(図示せず)を配置している。刈刃と脱穀装置15のフ
ィードチェーン14の始端部との間に、前部搬送装置、
扱深さ調節装置、供給調節装置などを、順次穀稈の受継
搬送と扱深さ調節とができるように配置している。
【0021】コンバイン1の刈取装置6の作動は次のよ
うに行われる。まず、エンジンを始動してHSTレバー
をコンバイン1が前進するように操作し、刈取脱穀クラ
ッチを入り操作して機体の回転各部を伝動しながら、走
行フレーム2を前進走行させると、刈取、脱穀作業が開
始される。圃場に植立する穀稈は、刈取装置6の前端下
部にある分草具7によって分草作用を受け、次いで穀稈
引起し装置8の引起し作用によって倒伏状態にあれば直
立状態に引起こされ、穀稈の株元が刈刃に達して刈取ら
れ、前部搬送装置に掻込まれて後方に搬送され、扱深さ
調節装置、供給搬送装置に受け継がれて順次連続状態で
後部上方に搬送される。
【0022】穀稈は供給搬送装置からフィードチェーン
14の始端部に受け継がれ、脱穀装置15に供給され
る。脱穀装置15は、上側に扱胴を軸架した扱室を配置
し、扱室の下側に選別室を一体的に設け、供給された刈
取穀稈を脱穀、選別する。
【0023】脱穀装置15に供給された穀稈は、主脱穀
部である扱室に挿入され、扱室に軸架され回転する扱胴
の多数の扱歯と、フィードチェーン14による穀稈の移
送と、扱網との相互作用により脱穀され、被処理物(穀
粒や藁くず)は脱穀装置15内の選別部の揺動棚で受け
止められ、上下前後方向に揺動する揺動棚上を移動しな
がら、唐箕からの送風を受けて風力選別され、比重の重
い穀粒はシーブおよび選別網を通過し、一番ラセンから
一番揚穀筒16(図5参照)を経てグレンタンク30へ
搬送され、グレンタンク30に一時貯留される。
【0024】脱穀装置15の扱室の終端に到達した脱穀
された残りの穀稈で長尺のままのものは、排藁チェーン
および排藁穂先チェーンに挟持されて搬送され、脱穀装
置15の後部の藁用カッターに投入されて切断され、圃
場に放出される。
【0025】グレンタンク30内の底部に穀粒移送用の
グレンタンクラセン17を設け、グレンタンクラセン1
7を駆動するラセン駆動軸122に縦オーガ18および
横オーガ19からなる排出オーガを連接し、グレンタン
ク30内に貯留した穀粒を排出オーガ排出口からコンバ
イン1の外部に排出する。グレンタンクラセン17、縦
オーガラセン18aおよび横オーガラセン19aは、エ
ンジン100(図7)の動力の伝動を受けて回転駆動さ
れ、それぞれのラセン羽根のスクリュウコンベヤ作用に
より貯留穀粒を搬送する。
【0026】すなわち、エンジン100の一方の出力軸
101aは、図示しない駆動プーリから走行装置3に動
力を伝動し、また出力軸101aに軸着する刈取脱穀駆
動プーリ102から、刈取脱穀駆動ベルト103を巻回
した刈取脱穀被動プーリ104が軸着する刈取脱穀駆動
軸105を経て、刈取装置6および脱穀装置15に動力
を伝動して、それぞれを駆動する。
【0027】エンジン100の他方の出力軸101b
は、軸着するオーガ駆動プーリ110からオーガ駆動ベ
ルト111を巻回したオーガ被動プーリ112が軸着す
るオーガ駆動軸114を経て、ベベルギヤボックス11
5に動力を伝動する。オーガ駆動プーリ110とオーガ
被動プーリ112との中間に、オーガ駆動ベルト111
に当接し、または離隔できるテンションプーリ113を
設け、テンションプーリ113をオーガ駆動ベルト11
1に当接した状態でのみ排出オーガに動力を伝動する構
造として、これを排出オーガクラッチとする。排出オー
ガクラッチのON,OFF作動は、操縦席20に設けた
排出オーガクラッチレバー23により操作する。
【0028】ベベルギヤボックス115に伝動されたエ
ンジン100の駆動動力は、オーガ駆動軸114に軸着
する駆動ベベルギヤ116から、該駆動ベベルギヤ11
6に噛み合い、延長軸118に軸着する被動ベベルギヤ
117、延長軸118から、該延長軸118の他端に軸
着する駆動スプロケットホイール119に伝動される。
被動スプロケットホイール120はラセン駆動軸122
に軸着され、駆動スプロケットホイール119との間に
無端のチェンベルト121を巻回する。
【0029】ラセン駆動軸122の中間部にオーガ駆動
ベベルギヤ123を軸着し、該オーガ駆動ベベルギヤ1
23はオーガラセン軸125に軸着するオーガ被動ベベ
ルギヤ124に噛み合い、排出オーガに駆動力を伝動す
る。ラセン駆動軸122の後半部の外周にはラセン羽根
17aを設けて穀類を排出オーガ方向に搬送可能な構造
とする。ラセン駆動軸122の他端は、グレンタンク3
0内のグレンタンクラセン17を外周にもつグレンタン
クラセン軸127と軸方向脱着可能構造の軸継手126
を軸着する。なお、グレンタンクの内部には、図示して
いないがタンク補強用の支持パイプが設けられている。
【0030】グレンタンク30は、コンバイン1の上の
空間を利用して、可及的内容積を大きく取るために複雑
な形状をしているが、タンク本体31は基本的には長方
形の箱体であり、タンク本体31内の下部にグレンタン
クラセン17を配置し、後部に排出オーガ接続部31
a、後部の上部に回動支点ブラケット32、および前部
側面中央付近ににグレンタンクオープン機構33をそれ
ぞれ備えている(図5、図6参照)。
【0031】回動支点ブラケット32から鉛直下方向に
回動支点ピン32aが突出し、該回動支点ピン32aは
走行フレーム2から立設する縦オーガ支持フレーム50
の上部端部に固着したグレンタンク支持部52の軸穴5
2aに遊嵌して、回動自在かつグレンタンク30のオー
プン時にグレンタンク30の重量を支持する構造であ
る。
【0032】グレンタンク30が定位置にあるときは、
グレンタンク30の排出オーガ接続部31aは接続、密
閉して搬送穀粒の漏えいを防ぎ、また軸継手125はグ
レンタンクラセン軸127とラセン駆動軸122とを接
続してグレンタンクラセン17を回転駆動する構造であ
り、グレンタンク30のオープン時には、排出オーガ接
続部31aおよび軸継手125が切り離されてオープン
が可能な構造である。
【0033】本発明の一つの実施の形態を図8、図9に
示す。図8のグレンタンク一部切り欠き部分側面図、お
よび図9のグレンタンク前面立面図(図2および図8の
A−A線矢視図)に示したグレンタンク30前方に設け
るグレンタンクオープン機構33に関する。本実施例に
よれば、グレンタンク30の定位置から開放位置へのオ
ープン作業が簡単であり、かつグレンタンク30を開放
位置から定位置に戻した場合のロック機構の施錠および
施錠の確認が容易であり、グレンタンク30の施錠不完
全によるオープンを防止することができる。
【0034】グレンタンク本体31と、操縦席20を覆
うキャビン21との隙間の側面は、上から順に前上タン
クカバー34、レバーカバー33a、および前下タンク
カバー35でほぼ面一に覆われていて、異物がこの隙間
に侵入しないようにすると共に、隙間に配備した機器の
メンテナンスなどの場合に前上タンクカバー34、およ
び前下タンクカバー35をオープンできる構造である
(図2、図5、図6、図8参照)。
【0035】グレンタンクオープン機構33の操作部
は、開閉レバー33bにレバーカバー33aを固設し
て、レバーカバー33aの表面は、開閉操作のために手
先を挿入できる切り欠きを設けるほかは、上記の前上タ
ンクカバー34、および前下タンクカバー35とほぼ面
一になるようにしている。
【0036】開閉レバー33bの中央部は、グレンタン
ク本体31の前面に立設する開閉レバー支点31bに遊
嵌しているので、開閉レバー33bは、グレンタンク3
0の側面から見て前後方向に揺動可能である。開閉レバ
ー33bの他端部には、タイロッド33cの一端がピン
接合され、タイロッド33cの他端部はフック33dの
一端にピン接合している。
【0037】フック33dの中央部はグレンタンク本体
31から突出するフック回動支点31cに遊嵌し、フッ
ク33dの他端部は鍵型の形状を持ち、図9に示す位置
では、脱穀装置15の外板上部に設けたグレンタンク係
留ブラケット15aに固着するグレンタンク係留ピン1
5bに係止している。開閉レバー33bを前後方向に操
作すると、フック33dは上下方向に回動して、フック
33dとグレンタンク係留ピン15bとの係止、または
開放ができる構造である。
【0038】開閉レバー33bの中央部よりも側面側
に、垂直方向に上下動可能な固定ピン33eの上端をピ
ン接合し、グレンタンク30が定位置にあり、上記フッ
ク33dが係止しているとき、固定ピン33eの下端が
走行フレーム2に設けたロック穴2aに遊嵌可能である
ように構成する。固定ピン33eの垂直方向の移動を円
滑にするために固定ピン33eを遊嵌する案内穴をもつ
ブラケット31dをグレンタンク本体の適切位置に固設
する。ブラケット31dと固定ピン33eとの間にスプ
リング33f等の付勢手段を設け、元々下向きに重力が
作用している固定ピン33eに、さらに下向きの力を付
勢する。
【0039】本発明の実施の形態の特徴は、固定ピン3
3eの中間部に、矢印形で赤色などの注意色に着色した
インジケータ33gを固設し、かつ固定ピン33eの下
端が走行フレーム2のロック穴2aに嵌装されていると
きのインジケータ33gに対面する位置の前下パネル3
5に、インジケータ窓35aを設ける構成にある。
【0040】そのため、グレンタンク30を定位置から
開放位置へオープンする場合には、レバーカバー33a
と一体の開閉レバー33bを手前に引くと、開閉レバー
33bの他端が下降し、この他端にピン接合するタイロ
ッド33cが牽引され、フック33dの一端が下降し、
フック33dの他端の鍵型部が上昇してグレンタンク係
合ピン15bから離脱し、かつ開閉レバー33bを手前
に引くことにより固定ピン33eが重力およびスプリン
グ付勢力に抗して上昇し、固定ピン33eの下端は走行
フレーム2のロック穴2aから離脱する。この状態で図
示しないハンドルを引いてグレンタンク30を水平方向
に引き出すと、グレンタンク30は回動支点ピン32a
(図5、図6参照)を中心に水平面内で旋回する。約9
0度旋回した位置で図示しないストッパを用いて、グレ
ンタンク30を開放位置に固定する。
【0041】メンテナンス作業などを終了して、グレン
タンク20を開放位置から定位置に戻すときは、まず図
示しないストッパを取り外し、ついでこれも図示しない
ハンドルをオープン時と反対方向に押して、グレンタン
ク30を走行フレーム2の上の定位置に収容する。固定
ピン33eは重力およびスプリング33fにより下向き
に付勢されているので、グレンタンクオープン機構33
は、開放位置にあるとき開閉レバー33b、固定ピン3
3gおよびフック33dの先端の鍵部はいずれも下降位
置にある。図9に示すように、走行フレーム2の固定ピ
ン33eの下端部が通過する範囲には、走行フレーム2
から突出して斜面を形成するガイド板2bを設けている
ので、この部分を固定ピン33eの下端部が通過すると
き、作用する下向きの付勢力に抗して固定ピン33eを
押し上げて、開閉レバー33b、固定ピン33gおよび
フック33dの先端の鍵部はいずれも上昇し、グレンタ
ンク30の定位置への回動、収納を妨げない構造として
いる。
【0042】グレンタンク30が定位置へ到着すると、
固定ピン33eの下端部は重力およびスプリング33f
の付勢力により押し下げられてロック穴2aに嵌入し、
固定ピン33eの下降により、開閉レバー33b、およ
びフック33dの先端の鍵部はいずれも下降する。すな
わち、フック33dの先端の鍵部はグレンタンク係留ピ
ン15bに係止する。
【0043】上記実施の形態では、固定ピン33eの下
端部が走行フレーム2のロック穴2aに嵌入すれば、固
定ピン33eの中間部に設けたインジケータ33gが、
前下タンクカバー35に設けたインジケータ窓35aか
ら視認できて、グレンタンク30が定位置にあり、かつ
ロックされていることを確認できるように作用する。
【0044】グレンタンク30はかなり重量が大きく、
定位置から開放位置へのオープン操作およびその反対の
開放位置から定位置への閉鎖操作にはかなりの力が必要
であり、これに比べてロックの操作力はかなり小さいか
ら、従来、開放位置から定位置への閉鎖操作後のグレン
タンクオープン機構33のロック不完全を見逃すことが
あった。グレンタンク30が定位置にあり、グレンタン
クロック機構33のロックが不完全のまま、コンバイン
1を路上走行し、または刈取作業を行うと、運転中の振
動などによりグレンタンク30が定位置から開放位置に
勝手にオープンすることがあり、大重量のグレンタンク
30の移動により重心位置が変化して、コンバイン1を
転倒させるなど重大な事故を招くことがあったが、本発
明実施例1の作用により、グレンタンク30が定位置に
あり、グレンタンクロック機構33がロックしていれ
ば、インジケータ33gが、前下タンクカバー35に設
けたインジケータ窓35aから目視して確認できるの
で、グレンタンク30の定位置におけるロック不完全に
より発生する重大な事故を未然に防止できる。
【0045】本発明の実施の形態では次のような構成を
採用する事もできる。図10にはグレンタンク30およ
び排出オーガ18、19の側面図、図11にグレンタン
ク30および排出オーガ18、19の平面図、ならびに
図12にはグレンタンク30を斜視図に示す。
【0046】本実施の形態により、排出オーガ18、1
9の高さが低い場合に、グレンタンク30を定位置から
開放位置へオープンした状態で、排出オーガ18、19
を旋回したときに発生する、グレンタンク30の上部と
排出オーガの横オーガ19の下部との干渉を防ぐことが
できる。
【0047】コンバイン1において、刈取脱穀作業を長
時間連続して行い、作業の能率を向上するためには、収
穫穀粒を一時貯留するグレンタンク30の容量を可及的
大にすることが望ましい。グレンタンク30はコンバイ
ン1の上にコンパクトに搭載するために、底面積に制限
があり、容積を大にするには高さを可及的に高くする必
要がある。
【0048】一方、排出オーガ18、19の高さは、コ
ンバイン1の走行時および刈取作業時の安定性および、
車庫などに駐車する場合の高さ制限などから一定の限度
があるほかに、コンバイン1の機体をできるだけコンパ
クトの見せるため従来よりも低くする傾向があり、この
ため、グレンタンク30の最高部と排出オーガ18、1
9の横オーガ19の収納時の最高部とはほぼ同じ高さと
なる(図2)。このようにすると、横オーガ19を最低
上昇位置に上昇した状態で、排出オーガを旋回させよう
とすると、横オーガ19の下面とグレンタンク30とが
干渉するので、グレンタンク本体31の上面の一部を図
2および図10に示す斜面31eのように斜めに切り取
った斜面形状に成形して、この干渉を避けている。
【0049】コンバイン1のメンテナンス作業時に、排
出オーガのメンテナンスを行うために、グレンタンク3
0を開放位置にオープンし、かつ排出オーガを旋回作動
させることがある。グレンタンク30を開放位置に約9
0度旋回オープンして固定し、排出オーガを約180度
まで旋回作動させると、横オーガ19を最低上昇位置に
上昇した状態では、上昇回動中心からの距離が短い横オ
ーガエルボ部19aの上昇はわずかであるため、横オー
ガエルボ部19aの下面とグレンタンク本体31の上面
とが干渉する。
【0050】しかし、図10ないし図12に示すように
グレンタンク本体31の上面を、斜面31eのほかに、
更に斜面31fのように切り欠く形状に構成すること
で、横オーガエルボ部19aの下面とグレンタンク本体
31の上面とが接触することを避けることができる。
【0051】本例によれば、図11の参考線で示すグレ
ンタンク30を開放位置にオープンし、かつ排出オーガ
を約180度旋回させた状態のように、グレンタンク上
部斜面31eと横オーガエルボ部19aの下面とが干渉
する部分を、グレンタンク上部斜面31fのように切り
欠いた斜面形状に構成しているので、グレンタンク30
と排出オーガとは衝突、干渉しないようになる。
【0052】したがって、本例によれば、グレンタンク
30が定位置にある場合は勿論、開放位置へオープンし
た状態であって、排出オーガ18、19を最低高さまで
しか上昇しないまま旋回した場合であっても、グレンタ
ンク30上部と排出オーガの横オーガ19の下部との干
渉を回避することができ、かつグレンタンク30の容量
をほとんど減少させることなく、また搬出オーガの高さ
を低くしてコンバイン1をコンパクトにすることができ
る。
【0053】図13のグレンタンクおよび排出オーガの
側面図、図14のグレンタンクおよび排出オーガの平面
図、図15の横オーガ支承部(収納位置)一部断面側面
図ならびに図16の横オーガ支承部(作業位置)一部断
面側面図に示す実施の形態により、排出オーガ18、1
9を横オーガ支承部40の作業位置で支承した場合に発
生していた、横オーガ19の外板の損傷を防止すること
ができる。
【0054】コンバイン1において、路上走行および刈
取脱穀作業を行う場合には、排出オーガは格納位置に収
納し横オーガ支承部40で支承する。また、排出オーガ
を稼動してグレンタンク30内の穀粒を搬送する場合で
も、排出オーガを格納位置よりも若干高い作業位置に上
昇した横オーガ19を横オーガ支承部40で支承して稼
動することがある。このため横オーガ支承部19は垂直
方向に複数段階に支承高さを変更調節可能な構造として
いたが、作業位置では横オーガ19は上昇により傾斜す
るので、横オーガ19の格納位置に合わせている横オー
ガ支承部40の支承面と全面的には当接できず、支承具
41の小口で鋭角状に当接するために、横オーガ19の
外板に傷、凹みなどの損傷を与えることがあった。
【0055】すなわち、横オーガ支承部40は、支承具
41と支承パイプ43とからなり、支承具41は上向き
に開いた半円弧状またはU字形の支承具41の内面にゴ
ムなどの弾性体41aを張り付けて横オーガ19に当接
して支承する構造で、該支承具41の中央下部に支承具
ステム42を固着してなり、該支承具ステム42には下
部係止穴42aおよび上部係止穴42bを穿設する。
【0056】支承具ステム42を遊嵌して支持する中空
パイプ状の支承パイプ43は、支承パイプ係止穴43a
を穿設し、脱穀装置15の上面に垂直に固着立設する。
支承具ステム42の下部係止穴42aと、支承パイプ4
3の支承パイプ係止穴43aとを貫通して挿入ピン45
を嵌入すると、支承具41は横オーガ19の格納位置に
位置決め固定される。
【0057】支承パイプ43の上方に傾斜パイプ44を
延長固設し、傾斜パイプ44の軸線は作業位置にある横
オーガ19を支承具41が当接支承した場合に横オーガ
19の軸線に直交する方向になるように定める。この状
態で支承具ステム42を係止できるように傾斜パイプ係
止穴44aを穿設し、支承具ステム42の上部係止穴4
2bと傾斜パイプ係止穴44aとを貫通して挿入ピン4
5を嵌入すると、支承具41は横オーガ19の作業位置
において横オーガ19に全面的に当接し、かつ位置決め
固定される構成を特徴とする。傾斜パイプ44は、支承
パイプ43よりも太径にするか、傾斜と反対方向の入り
口部を拡大して、支承具41を横オーガ19の格納位置
に位置決め固定する場合に、支承具ステム42と傾斜パ
イプ44とが干渉しない形状とする。
【0058】本例では、横オーガ19が格納位置にある
状態においては従来例と同様に支承具41は横オーガ1
9と全面的に当接し、横オーガ19が作業位置にある状
態においては、横オーガ19が上昇し傾斜するのに対し
て、支承パイプ43の上方に延長固設した傾斜パイプ4
4の軸線を作業位置にある横オーガ19の軸線に直交す
る方向になるように定め、かつこれに合わせて傾斜パイ
プ係止穴43aを穿設したので、横オーガ19を支承す
る支承具41は横オーガ19に全面的に当接し、したが
って接触面圧が低下する。
【0059】上記実施の形態によれば、横オーガ19が
格納位置のあるときも、作業位置にあるときもいずれも
横オーガ19と支承具41とが全面的に当接し、横オー
ガ19を支承具41の小口で支承することがないから、
横オーガ19に傷をつけたり凹みを作ったりして損傷を
与えることがないと同時に、接触面圧低下により支承具
41に内張りする弾性体41aを比較的薄い厚さのもの
とすることができる。
【0060】本発明の図17と図18に示す実施の形態
を説明する。図17のグレンタンク30および操縦席の
一部切り欠き側面図、および図18のクラッチパネル正
面図に示す。本実施例により、オーガ排出クラッチ接続
時に発生する駆動チェーン部の異音を防止することがで
きる。
【0061】コンバイン1において、グレンタンク30
に貯留した穀粒を排出する際にオーガ排出クラッチの接
続操作を急激に行うと、チェーンベルト部121におい
て異音が発生することがあり解決を要する問題となって
いた。また、オーガ排出クラッチの急激な接続操作にと
もないオーガ駆動ベルト111の磨耗が急速に進行する
という問題もあった。
【0062】図7および図17を参照して、エンジン1
00の出力軸101bに軸着するオーガ駆動プーリ11
0にはオーガ駆動ベルト111を巻回し、該オーガ駆動
ベルト111はオーガ被動プーリ112を巻回する。オ
ーガ駆動プーリ110とオーガ被動プーリ112との中
間に、オーガ駆動ベルト111に当接し、または離隔で
きるテンションプーリ113を設け、テンションプーリ
113がオーガ駆動ベルト111に当接し、オーガ駆動
ベルト111に張力を与えた状態でのみ、オーガ被動プ
ーリ112を経て排出オーガに動力を伝動するオーガ排
出クラッチを構成する。
【0063】オーガ排出クラッチのON,OFFは、操
縦席20に設けたクラッチパネル22上のオーガ排出ク
ラッチレバー23の上下操作により行う。オーガ排出ク
ラッチレバー23は、クラッチパネル22に設けた上下
方向長溝状のガイド溝22a,22b(図18参照)内
を上下に摺動し、クラッチレバー支点23aを中心に揺
動してクラッチワイヤー24を牽引または牽引を緩める
ことができる。
【0064】オーガ排出クラッチのON作動は、オーガ
排出クラッチレバー23を押し下げる操作により行う。
オーガ排出クラッチレバー23を押し下げると、クラッ
チワイヤー24が牽引され、クラッチワイヤー24はさ
らにクラッチアーム25を牽引するので、クラッチアー
ム支点25aを中心に揺動してテンションプーリ113
を押し上げて、該テンションプーリ113をオーガ駆動
ベルト111に当接させる。オーガ駆動ベルト111は
テンションプーリ113により張力を与えられて、それ
までアイドル状態であったのが、オーガ駆動プーリ11
0の回転駆動力をオーガ被動プーリに伝動するようにな
る。すなわち、オーガ排出クラッチはONになる。オー
ガ被動プーリ112は軸着するオーガ駆動軸114、ベ
ベルギヤボックス115、延長軸118を経て、スプロ
ケットホイール119、チェンベルト121、およびス
プロケットホイール120を駆動する。スプロケットホ
イール120からグレンタンクラセン17、縦オーガ1
8、横オーガ19のラセンを駆動する経路は前述したと
うりである。
【0065】オーガ排出クラッチのOFF作動は、オー
ガ排出クラッチレバー23を引き上げる操作により行
う。オーガ排出クラッチレバー23を引き上げると、ク
ラッチワイヤー24の牽引が緩められ、クラッチアーム
25によるテンションプーリ113の押し上げが解除さ
れ、オーガ駆動ベルト111の張力がなくなり、アイド
ル状態となるので、オーガ駆動プーリ110の回転駆動
力はオーガ被動プーリに伝動されなくなり、オーガ排出
クラッチがOFFとなる。
【0066】こうして、操縦席20のクラッチパネル2
2に設けたクラッチレバー23が摺動する上下方向長溝
状のガイド溝22aおよびガイド溝22bのうち上側の
ガイド溝22aを垂直方向から傾けて設け、下側のがイ
ド溝22bは従来どうり垂直方向に設ける(図18参
照)構成を採用する。
【0067】本例では、オーガ排出クラッチをONにす
るためクラッチレバー23を押し下げると、押し下げ開
始の最初の状態は、クラッチレバー23は傾斜したガイ
ド溝(上)22aを摺動しながら通過し、その後垂直な
ガイド溝(下)22bを摺動しながら通過するから、ク
ラッチレバー23を等速で押し下げたとしても、傾斜し
たガイド溝(上)22aを通過する間のクラッチワイヤ
ー24の牽引速度は、ガイド溝(上)22aの傾斜角の
三角関数の余弦を乗じた値に減速されるように作用す
る。ガイド溝(上)22aの長さと傾斜角は、オーガ排
出クラッチ接続時の衝撃を緩和するに適当な値に選定す
ることができる。ガイド溝(上)22aとガイド溝
(下)22bとの接続部は緩やかな曲線形とすることが
望ましく、またガイド溝(上)22a全体を曲線形とし
ても差し支えない。
【0068】上記実施の形態によれば、オーガ排出クラ
ッチを操作して接続するとき、クラッチレバー23の摺
接するガイド溝(上)22aを傾斜して構成したので、
クラッチレバーを23を等速で操作すれば減速してクラ
ッチ接続を行うことができ、もしクラッチレバー23を
急速に操作しても従来例よりも減速してクラッチ接続で
きるので、クラッチ接続が急激なためにチェーンベルト
部121において発生する異音を防止または低減するこ
とができ、さらにオーガ排出クラッチの急激な接続操作
にともない発生するオーガ駆動ベルト111の磨耗の急
速な進行を防止しまたは低減することができる。
【0069】本発明のその他の実施の形態を図19のグ
レンタンクの側面図に示す。本例により、縦オーガ支持
フレーム50を立設しているために分解点検が困難であ
ったスプロケットホイール、チェーンベルトのチェーン
ケースの取り外しを容易にするという問題を解決するこ
とができる。
【0070】コンバイン1において、グレンタンク30
の後部の走行フレーム2から立設する縦オーガ支持フレ
ーム50には、上部端部にグレンタンク支持部52、縦
オーガ支持部51、ならびに中間部に脱穀装置排藁カッ
タの軸受け支持部53および54を固着している。コン
バイン1の機体のコンパクト化のために排藁カッタは小
型化して、排藁カッタ軸受け部の位置が前方に移動する
構成に変化したため、縦オーガ支持フレーム50に固着
する排藁カッタの軸受け支持部53および54も前方に
位置させるため、縦オーガ支持フレーム50を前方に設
ける構成となり、この結果縦オーガ支持フレーム50の
下部がチェンケース121aに接近して、メンテナンス
等のためにチェンケース121aを取り外すことが困難
になった。
【0071】本例では、縦オーガ支持フレーム50を図
19の縦オーガ支持フレーム下部50aのように屈曲さ
せて後退させた形状に構成することを特徴とする。その
たる、縦オーガ支持フレーム下部50aを屈曲させて後
退させ、図19の参考線で示すメンテナンスのために取
り外したチェンケース121a’と干渉しない位置にし
たので、機体のコンパクト化のために排藁カッタを小型
化して、対応する縦オーガ支持フレーム50を従来より
も前方に設ける構成としても、チェンケース121aを
容易に取り外すことができ、スプロケットホイール11
9、120、チェンベルト121などのメンテナンス作
業を極めて容易に行うことができる。
【0072】図20は図19のB−B線矢視図である。
本例により、脱穀装置排藁カッターのスカート部を拡開
して排藁の拡散を良好にすることができる。コンバイン
1において、脱穀装置15の最後部に設けた排藁カッタ
(図示せず)を囲う排藁カッタ室15cは、その下部に
下面を開放したカッタスカート15dを接続して切断し
た排藁を下方に排出し、圃場に排藁を分散放出させる構
造である。グレンタンク30の後部の走行フレーム2か
ら立設する縦オーガ支持フレーム50は、上述のように
排藁カッタの軸受け支持部53および54を固設するた
めに、排藁カッタ室15cの側面に近接して位置するよ
うに設ける構成である。
【0073】この構成で、グレンタンク30の後部の走
行フレーム2から立設する縦オーガ支持フレーム50
を、図20に示す縦オーガ支持フレーム下部50bのよ
うに屈曲してこの部分をカッタスカート15dから離隔
させた形状とし、かつカッタスカート15dの縦オーガ
支持フレーム50側の側面を拡開可能なカッタスカート
拡開部15eとする。
【0074】本例によれば、縦オーガ支持フレーム下部
50bは、縦オーガ支持フレーム50とカッタスカート
15dとの隙間を確保するように構成するので、図20
の参考線で示すようにカッタスカート拡開部15e’を
拡開することができる。これによりコンバイン1の刈取
脱穀作業において、脱穀装置15で発生し排藁カッタで
切断した切り藁を、排藁カッタ室15cからカッタスカ
ート15dを経由して圃場に放出する際に、カッタスカ
ート拡開部15e’を拡開して、切り藁の拡散性能を向
上する。
【0075】なお、上記変形例の縦オーガ支持フレーム
下部50aの屈曲形状、および上記別の変形例の縦オー
ガ支持フレーム下部50bの屈曲形状は、それぞれを同
時に構成することが可能である。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、グレンタンクの定位置
から開放位置へのオープン作業が簡単であり、かつグレ
ンタンクを開放位置から定位置に戻した場合のロック機
構の施錠および施錠の確認が容易であり、グレンタンク
の施錠不完全によるオープンを防止することができる。
【0077】また、本発明によれば、グレンタンク上部
の一部を切り欠いた斜面形状に構成したので、グレンタ
ンクを開放位置へオープンした状態で、排出オーガを旋
回したときでも、グレンタンク上部と排出オーガの横オ
ーガの下部との干渉を回避することができ、かつグレン
タンクの容量をほとんど減少させることなく、また搬出
オーガの高さを低くしてコンバインをコンパクトにする
ことができる効果がえられる。
【0078】本発明によれば、横オーガを格納位置およ
び作業位置で支承する横オーガ支承部を、横オーガと支
承具とが全面的に当接し、横オーガを支承具の小口で支
承することがない構成としたので、横オーガの外板に
傷、凹みなどの損傷を与えることがなく、全面接触によ
る支承面圧低下により支承具の内張り弾性体を比較的薄
い厚さのものとすることができる。
【0079】本発明によれば、オーガ排出クラッチのク
ラッチレバーの摺接するガイド溝(上)を傾斜して構成
したので、クラッチレバーをを等速で操作すればクラッ
チ接続が減速され、クラッチ接続が急激なためにチェー
ンベルト部において発生する異音を防止し、オーガ駆動
ベルトの磨耗の急速な進行を防止することができる。
【0080】本発明によれば、優れた穀粒一時貯留手
段、および穀粒搬出手段を具備するコンバインを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行う
コンバインの左側面図を示す。
【図2】 図1のコンバインの右側面図である。
【図3】 図1のコンバインの正面立面図である。
【図4】 グレンタンクオープン状態のコンバインを前
方から見た斜視図である。
【図5】 操縦席、脱穀装置およびグレンタンクの一部
切り欠き平面図である。
【図6】 操縦席、グレンタンクおよび排出オーガの側
面図である。
【図7】 エンジンとグレンタンクおよび排出オーガの
動力伝動機構図である。
【図8】 本発明の実施の形態のグレンタンク一部切り
欠き部分側面図である。
【図9】 図2および 図8のA−A線矢視のグレンタ
ンク立面図である。
【図10】 本発明の実施の形態のグレンタンクおよび
排出オーガの側面図である。
【図11】 本発明の実施の形態のグレンタンクおよび
排出オーガの平面図である。
【図12】 本発明の実施の形態のグレンタンク上部の
斜視図である。
【図13】 本発明の実施の形態のグレンタンクおよび
排出オーガの側面図である。
【図14】 本発明の実施の形態のグレンタンクおよび
排出オーガの平面図である。
【図15】 本発明の実施の形態の横オーガ支承部(収
納位置)一部断面側面図である。
【図16】 本発明の実施の形態の横オーガ支承部(作
業位置)一部断面側面図である。
【図17】 本発明の実施の形態のグレンタンクおよび
操縦席の一部切り欠き側面図である。
【図18】 本発明の実施の形態のクラッチパネル正面
図である。
【図19】 本発明実施の形態の変形例のグレンタンク
の側面図である。
【図20】 本発明実施の形態の変形例の脱穀装置およ
び排出オーガの背面立面図である。
【符号の説明】
1 コンバイン 2 走行フレー
ム 2a ロック穴 2b ガイド板 3 走行装置 4 クローラ 6 刈取装置 7 分草具 8 穀稈引起し装置 14 フィードチェーン 15 脱穀装置 15a グレンタンク係留ブラケット 15b グレン
タンク係留ピン 15c 排藁カッタ室 15d カッタ
スカート 15e カッタスカート拡開部 16 一番揚穀
筒 17 グレンタンクラセン 17a ラセン
駆動軸ラセン羽根 18 縦オーガ 18a 縦オー
ガラセン羽根 19 横オーガ 19a 横オー
ガラセン羽根 19b 横オーガエルボ部 20 操縦席 21 キャビン 22 クラッチ
パネル 22a クラッチガイド溝(上) 22b クラッ
チガイド溝(下) 23 クラッチレバー 23a クラッ
チレバー回動支点 24 クラッチワイヤー 25 クラッチ
アーム 25a クラッチアーム支点 30 グレンタ
ンク 31 タンク本体 31a 排出オ
ーガ接続部 31b 開閉レバー支点 31c フック
回動支点 31d スプリングブラケット 31e グレン
タンク上部斜面 31f グレンタンク上部斜面 32 開閉支点
ブラケット 32a 開閉支点ピン 33 タンクオ
ープン機構 33a レバーカバー 33b 開閉レ
バー 33c タイロッド 33d フック 33e 固定ピン 33f スプリ
ング 33g インジケータ 34 前上タン
クカバー 35 前下タンクカバー 35a インジ
ケータ窓 40 横オーガ支承部 41 支承具 41a 弾性体 42 支承具ス
テム 42a 下部係止穴 42b 上部係
止穴 43 支承パイプ 43a 支承パ
イプ係止穴 44 傾斜パイプ 44a 傾斜パ
イプ係止穴 45 挿入ピン 50 縦オーガ
支持フレーム 50a 縦オーガ支持フレーム下部 50b 縦オー
ガ支持フレーム下部 51 縦オーガ支持部 52 グレンタ
ンク支持部 52a 軸穴 53 排藁カッ
タの軸受け支持部 54 排藁カッタの軸受け支持部 100 エンジ
ン 101a エンジン出力軸 101b エン
ジン出力軸 102 刈取脱穀駆動プーリ 103 刈取脱
穀駆動ベルト 104 刈取脱穀被動プーリ 105 刈取脱
穀駆動軸 110 オーガ駆動プーリ 111 オーガ
駆動ベルト 112 オーガ被動プーリ 113 テンションプーリ(オーガ排出クラッチ) 114 オーガ駆動軸 115 ベベル
ギヤボックス 116 駆動ベベルギヤ 117 被動ベ
ベルギヤ 118 延長軸 119 駆動ス
プロケットホイール 120 被動スプロケットホイール 121 チェン
ベルト 121a チェンカバー 122 ラセン
軸 123 オーガ駆動ベベルギヤ 124 オーガ
被動ベベルギヤ 125 オーガラセン軸 126 軸継手 127 グレンタンクラセン軸
フロントページの続き Fターム(参考) 2B396 JA04 JC07 KA02 KE03 KE04 KE05 KE06 LE02 LE09 LP03 LP08 LP12 LP17 LR02 LR08 LR13 LR19 MA05 MA07 MC02 MC07 MC13 ME04 ME10 MG02 PA03 PA06 PA12 PA30 PA43 PC20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刈取手段、脱穀手段および穀粒一時貯留
    手段を具備するコンバインにおいて、 穀粒一時貯留手段はコンバインに収納した定位置から開
    放位置までオープン可能であり、該定位置において施錠
    手段により施錠可能であるとともに、該施錠手段の施錠
    状態を確認できる表示手段を設けたコンバイン。
  2. 【請求項2】 刈取手段、脱穀手段、穀粒一時貯留手段
    および穀粒搬出手段を具備するコンバインであって、 穀粒一時貯留手段はコンバインに収納した定位置から開
    放位置までオープン可能であり、穀粒搬出手段はコンバ
    インに収納した定位置から旋回可能であり、開放位置に
    ある穀粒一時貯留手段と旋回した穀粒搬出手段とが干渉
    する部分の穀粒一時貯留手段の上部を斜面状に切り欠い
    た形状とする構成を設けたことを特徴とするコンバイ
    ン。
  3. 【請求項3】 刈取手段、脱穀手段、穀粒一時貯留手
    段、および穀粒搬出手段を具備するコンバインにおい
    て、 穀粒搬出手段は該穀粒搬出手段を格納位置および作業位
    置で支承可能な支承手段を有し、該支承手段は支承位置
    調節に応じて傾斜角度を調節し常に穀粒搬出手段と面接
    触する構成を設けたことを特徴とするコンバイン。
  4. 【請求項4】 刈取手段、脱穀手段、穀粒一時貯留手
    段、および穀粒搬出手段を具備するコンバインにおい
    て、 穀粒一時貯留手段および穀粒搬出手段を駆動または停止
    するクラッチ手段を有し、該クラッチ手段を操作するク
    ラッチレバー手段をコンバインの操縦席に設け、該クラ
    ッチレバー手段が摺接する案内溝の形状を一直線としな
    い構成とすることを特徴とするコンバイン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011177078A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Kubota Corp コンバイン

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