JP2000173751A - セラミックヒーター - Google Patents
セラミックヒーターInfo
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Abstract
溝加工部の溝幅が外径に対し著しく広く、溝深さが著し
く長いと、焼成時にセラミック体の変形により外径精度
が低下するという問題があった。 【解決手段】セラミックヒーター1の溝部6の幅aを、
セラミック芯材2の外径cに対し0.2〜0.4倍、溝
部6の深さbを幅aの1.5〜2.5倍としたことを特
徴とするセラミックヒーターとする。
Description
て、シール機、自動車酸素センサー、各種産業機器など
に使用するセラミックヒーターに関するものである。
・円柱状・円筒状などの形状をしたものが使用されてい
る。図9に円柱状のセラミックヒーター1を示す。セラ
ミックシート3の表面に発熱抵抗体(不図示)を、その
裏面にリード取り付け部の電極パッド5を形成し、発熱
抵抗体が内側に内包されるようにセラミック円柱体2の
表面に前記セラミックシート3を密着させ一体焼成した
後、前記電極部パッド5上にリード線7がロー付けされ
た構造になっている。
ような加熱管8に図9の円柱状のセラミックヒーター1
を挿入したものがあるが、外表面にリード線7が取り付
けてあるため、加熱管8を空間層を設けた二段構造とす
る必要がある。また、金型加熱用ヒーターとして、図1
1に示すような金属製非加熱物である加熱管8に図9の
円柱状のセラミックヒーター1を挿入したものがある
が、リード線7との絶縁距離が必要でセラミックヒータ
ー1の全長を長くしなければならない。いずれも、加熱
管8の径を大きくしたり、セラミックヒーター1を長く
するなどの配慮が必要である。
成型されたセラミック芯材2にリード線取り付け用の溝
部6を加工したものの外周に、芯材側に発熱体4、その
裏面にリード線取り付け用パッド(不図示)が印刷され
たセラミックシート3を巻き付け密着し、約1500〜
1650℃の還元雰囲気炉で焼成した後、上記溝部6の
内壁にリード線7を接合したもの(特開昭62−762
77号公報参照)があった。
び簡単な構造で且つ安価にするためには、図12に示さ
れた構造のセラミックヒーターが好ましい。しかし、従
来のセラミックヒーター1では、セラミック芯材2の外
径10mmに対し、溝部6の幅aが5mm、深さbが5
mm程度であったため、リード線取り付け用の溝部6の
幅aが外径に対し著しく広いので、焼成時にセラミック
体の変形により外径精度が低下するという問題があっ
た。又、溝底面のコーナーが角状になっていたため溝加
工時や巻き付け時にセラミック体に割れが発生したり、
焼成するとセラミック体にクラックが発生したりして品
質が低下するという問題があった。
はリード線ロー付け部が狭いために電流が集中しロー付
け部及びリード線が発熱するという問題があった。
で、溝加工及び巻き付け時のセラミック体の割れを無く
し、且つ、ロー付け部及びリード線の発熱を押さえ、焼
成後の外径の精度及び品質を向上させたセラミックヒー
ターを安定提供することにある。
した結果、発熱抵抗体を備えた柱状または筒状のセラミ
ック体の端面に溝部を備え、該溝部の内壁にリード線を
取り付けてなるセラミックヒータにおいて、上記溝部の
幅aをセラミック芯材の外径cに対し0.2〜0.4
倍、深さbを幅aの1.5〜2.5倍とすることによ
り、溝加工時や巻き付け時にセラミック体に割れが発生
したり、焼成時に溝部が変形してセラミックヒーター外
径のバラツキが大きくなったりして品質が低下するとい
う問題を解決できることを見出した。
発熱抵抗体と接続する2本のリード部に、各々少なくと
も2箇所以上のリード取り出し部を形成しリード線を接
合することにより、各リード線に電流を分流させること
によって、溝部に形成されるリード線ロー付け部が狭い
ために電流が集中しロー付け部及びリード線が発熱する
という問題を防止した。
ック芯材の外周端部に平坦面を備え、前記セラミック芯
材の外周に発熱抵抗体を形成したセラミックシートを密
着後焼成一体化し、上記平坦面とセラミックシートとの
隙間の内壁にリード線を取り付けてセラミックヒーター
を構成したことを特徴とする。
巻き付け時のセラミック体の割れが無くなり、外径精度
を安定させることが可能となり、又、大電流を必要とす
るヒーターに於いてはリード線ロー付け部及びリード線
の発熱を押さえ、品質の向上したセラミックヒーターを
提供することが可能となる。
造を図1を用いて説明する。
形されたセラミック芯材2の端面に溝部6を形成し、発
熱抵抗体4及び電極部パッド5をスクリーン印刷方式に
より印刷されたしたセラミックシート3を積層し、15
00〜1650℃の還元雰囲気炉にて焼成し、更に、溝
部6より内側に露出しているセラミックシート3内面の
電極部パッド5にNiメッキを施した後リード線7をA
g系、Au系のロー材でロー付けするか、半田付けにて
接続した構造である。
側への飛び出しをなくし、リード線取り付け部がセラミ
ックヒーター1の内側に位置するように構成されてい
る。この溝部6の構造の他の例を図2〜4に示した。
交するように十字に溝部6を加工し、外周のセラミック
シート3の各溝に開放された部分に電極部パッド5が形
成され、その上に合計4本のリード線7がロー付けされ
ている。この構造のセラミックヒーター1は、発熱抵抗
体4の電極部パッド5と温度検知用のセンサパターンの
電極部パッド5が併設される場合と、発熱抵抗体5の抵
抗値を段階的に切り替えて使用するための複数の電極部
パッド5が設置される場合と、本発明のように大電流を
流すセラミックヒーター1において、電流を分流させる
ための電極部パッド5を併設するタイプの3つがある。
方向に貫通しない座ぐり状の溝部6を形成し、その溝部
6内部にリード線7をロー付けした例であり、この構造
ではリード線間のマイグレーションを防止する効果を高
くできる。なお、セラミックシート3部分を展開した図
を示した。
面に溝部6を加工し、溝部6の内側のセラミックシート
3上に形成された電極部パッド5上にリード線7をロー
付けした例である。
うに溝部6の幅aがセラミック芯材2の外径cに対し
0.2〜0.4倍であり、溝部6の深さbが幅aの1.
5〜2.5倍でなければならない。これは、幅aが外径
cの0.4倍を越えるか、または深さbが幅aの2.5
倍を越えると、焼成前のセラミック芯材2に溝部6を加
工する時に溝部6側面が折れたり、焼成時の変形により
外径精度が低下し、外径バラツキが大きくなる等の問題
があるためである。また、幅aが外径cの0.2倍未満
であるか、または深さbが幅aの1.5倍未満である
と、強度的には向上するが、リード線7接続部の強度が
低下し不安定になる等の問題がある。
続部の強度を向上し安定させるためには、溝部6の幅a
を外径の0.2〜0.4倍、深さbを幅aの1.5〜
2.5倍とする。
状になっていると、積層時の圧力により割れ易い傾向に
あるため、溝部6の幅aの0.1〜0.5倍の曲率半径
Rを持った曲面状に加工した方が望ましい。
セラミック芯材2の端面に十字に溝部6を加工し、セラ
ミックシート3に形成した発熱抵抗体4の引出部が2本
に分割されそれぞれに2本のリード線7を共通端子とし
て接合する例を示した。セラミックシート3は、セラミ
ック芯材2の表面に密着され、還元雰囲気中で1500
〜1650℃で焼成する。
6の幅aを狭くしてあるため、発熱抵抗体4に供給され
る電流が大きく、リード線7の取り付け部の発熱等が予
想される場合、図6のようにリード部を分割することに
より1本のリード線7を流れる電流を小さくして、リー
ド線取り付け部の発熱を抑制することができる。
(a)に示すように、セラミック芯材2の外周端部に2
つの平坦面10を形成し、図7(b)に示すように外周
にセラミックシート3を巻き付けて一体焼成した後、上
記平坦面10とセラミックシート3との隙間の内壁にリ
ード線7を取り付けることもできる。
ため外径の精度を高くし、リード線取り付け部の面積を
大きくして発熱を抑制することができる。また、2つの
リード線7、7間のマイグレーションを防止する効果も
高くできる。
ては、アルミナ、ムライト、窒化珪素、窒化アルミニウ
ム等の材料を使用するのが好ましい。また、発熱抵抗体
4の材質としては、W、Mo、Re、TiN、WC、W
Si2 、MoSi2 等が使用できる。
(b)は、本発明のセラミックヒーターを応用した製品
の例を示したものである。このヘアーアイロンには、セ
ラミックヒーター1が加熱管8の中に挿入されている。
この加熱管8と保持具9の間に髪の毛を挟み込んで加熱
することにより、髪の毛を目的の形状に加工する。リー
ド線の取り付け部は、セラミックヒーター1の端面にあ
る溝部6の内側にロー付けされているため、加熱管8を
細く形成しセラミックヒーター1との隙間を小さくする
ことにより、加熱管8の表面温度を上昇させ、セラミッ
クヒーター1の寿命を向上させることが可能となる。
ミックヒータ1の外周面に金属層11を形成しておくこ
とによって、セラミックヒータ1と加熱管8との密着性
を高め、熱伝導性を向上させることができる。このよう
な金属層11としては、銀、ニッケル、銅、タングステ
ン等を用い、メッキ、メタライズ等の方法で形成するこ
とができる。
との間に、導電性の高い充填剤を介在させておくことも
できる。
や温水加熱用ヒーターについても応用できる。
に溝部6の加工を施す。この溝部6の底面のコーナー
は、溝部6の幅aの0.1〜0.5倍の曲率半径Rをつ
けて加工した。このセラミック芯材2の外周に、表面に
発熱体をプリントし裏面に電極部パッド5をプリント
し、両者をスルーホールで接続させたセラミックシート
3を、発熱抵抗体4が内包されるように密着させる。そ
の後、還元雰囲気中で1500〜1650℃で焼成一体
化し、溝部6の内側に形成された電極部パッド5上にリ
ード線7をロー付けしてセラミックヒーター1を得る。
い、セラミックヒーター1の外径精度とリード線取り付
け強度を評価した。た場合の結果を以下の表に示した。
は、それぞれの溝部6の幅aの0.3倍とした。
mmのNi線をAgローでロー付けしたものを、ロー付
け面に対し45度の方向に1kgfの荷重で引っ張った
際に剥がれたか否かを評価した。
明の範囲以下の0.7mmで溝加工したものは、リード
線取り付け強度が1kgf以下になるので、好ましくな
い。また、溝部6の幅aを請求範囲以上の3.4mmで
溝加工したものは、セラミックシート4を密着加工した
後の外径精度が低下し、外径精度バラツキが大きくなる
ことから、加工中に溝部6側面が変形したり、溝部6側
面に割れが発生する等の不都合があった。
材2の外径の0.2〜0.4倍となる1.4mm〜2.
7mmであり、深さbが幅aの1.5〜2.5倍である
ように溝加工すると、1kgf以上の良好なリード線取
り付け強度が得られた。
ミック芯材2にセラミックシート3を密着する時に、溝
部6に割れが発生し、リード線取り付け強度測定時に、
ロー付け部のセラミックごと破壊してしまう。
に、深さbを6.7mmに固定し、溝部6コーナーの曲
率半径を、ゼロから溝部6の幅aの0.5倍まで変量し
たもののリード線取り付け強度は、評価結果を表2に示
すように、溝部6の幅aの0.1倍以上の曲率半径にす
れば、表2に示したようにリード線取り付け強度を1k
gf以上に保てることが判った。
ーを用いた実施例を、以下に説明する。加熱管8は外径
9mm、内径7mmのステンレス鋼でできており、この
内部に外径6.8mm、全長60mm、溝部6の幅aが
1.6mm、深さbが3.0mmに加工されたセラミッ
クヒーター1が装着されており、絶縁保護されたリード
線7がセラミックヒーター1のセラミックシート3の内
面側に取り付けてあるために、加熱管8はストレート管
で簡単、且つ安価な構造となっている。
が安定していなかったため、加熱管8とセラミックヒー
ター1との隙間を大きくしなくてはならなかった。しか
し、本発明により加熱管8とセラミックヒーター1との
隙間を狭くすることが可能となりセラミックヒーター1
の熱が加熱管8に効率よく伝達されるようになった。加
熱管8の外径表面温度を200℃にしたときのセラミッ
クヒーター1の表面温度について従来品と比較したとこ
ろ表3の通りとなった。
が向上するので、セラミックヒーター1を挿入する加熱
管8とセラミックヒーター1間の隙間を小さくできるの
で、加熱管8の表面温度を従来より20℃向上させるこ
とができた。特に、本発明のセラミックヒーターをハン
ダごてに応用した場合、この温度上昇の効果は、省電力
・セラミックヒーターの耐久性の面で大きなメリットと
なる。
面に発熱抵抗体4と2本に分割されたリード引出部を、
その裏面のそれぞれのリード引出部に対応した位置に電
極部パッドをプリントする。発熱抵抗体材料としては、
Wを用いた。セラミック芯材2は、外径6.8mm、全
長60mm、溝部6の幅aを1.6mm、深さを3.0
mmになるように十字に加工した。このセラミック芯材
2に前記セラミックシート3を前記電極部パッドと前記
セラミック芯材2の溝部6が一致するように密着した
後、還元雰囲気中1500〜1650℃で焼成する。
のNiメッキを施し、外径0.8mmのNi線をAgロ
ーでロー付けする。4本のNi線のうち2本ずつは、共
通の端子になっており、電流の大きなヒーターを使用す
る場合、1本の線当たりの電流量を小さくすることによ
り、Ni線と接続するリード取り付け部の温度上昇を防
止し、セラミックヒーター1の耐久性を向上させる。
を流したときのリード線取り付け部とリード線の温度
を、本発明のセラミックヒーターと従来のセラミックヒ
ーターについて比較した結果を表4に示した。
し部の温度が300℃程度まで上昇していたものが、本
発明のセラミックヒーターでは100℃程度となり、端
子部温度を200℃も下げることができた。これによ
り、使用時の熱サイクルによる電極取り出し部の耐久性
を大幅に向上させることができる。
ト巻き付け時のセラミック体の割れを無くし、焼成後の
外径の精度及び、大電流を必要とするヒーターに於いて
もリード線ロー付け部及びリード線の発熱を押さえ品質
を向上させたセラミックヒーターを安定提供することが
可能となった。
る。
す斜視図である。
示す展開図である。
示す斜視図である。
す斜視図である。
示す展開図である。
芯材の斜視図、(b)はセラミクヒータのリード線取り
付け部の斜視図である。
たヘアごての構造を示す一部断面図、(b)はこれに用
いるセラミックヒータの斜視図である。
る。
た状態の断面図である。
た状態の断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】柱状または筒状のセラミック芯材の端面に
溝部を備え、前記セラミック芯材の外周に発熱抵抗体を
形成したセラミックシートを密着後焼成一体化し、上記
溝部の内壁にリード線を取り付けてなるセラミックヒー
ターにおいて、上記溝部の幅aをセラミック芯材の外径
cに対し0.2〜0.4倍、溝部の深さbを幅aの1.
5〜2.5倍としたことを特徴とするセラミックヒータ
ー。 - 【請求項2】上記溝部の底部が、溝部の幅aの0.1〜
0.5倍の曲率半径をもった曲面状であることを特徴と
する請求項1記載のセラミックヒーター。 - 【請求項3】上記発熱抵抗体と接続する2本のリード部
に、各々少なくとも2箇所以上のリード取り出し部を形
成しリード線を接合することにより、各リード線に電流
を分流させることを特徴とする請求項1記載のセラミッ
クヒーター。 - 【請求項4】柱状または筒状のセラミック芯材の外周端
部に平坦面を備え、前記セラミック芯材の外周に発熱抵
抗体を形成したセラミックシートを密着後焼成一体化
し、上記平坦面とセラミックシートとの隙間の内壁にリ
ード線を取り付けてなるセラミックヒーター。
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JP34073898A JP3801797B2 (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | セラミックヒータおよびこれを用いたヘアアイロン |
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Family Applications (1)
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1998
- 1998-11-30 JP JP34073898A patent/JP3801797B2/ja not_active Expired - Fee Related
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