JP2000173112A - 螺旋パターンの露光方法 - Google Patents

螺旋パターンの露光方法

Info

Publication number
JP2000173112A
JP2000173112A JP10345438A JP34543898A JP2000173112A JP 2000173112 A JP2000173112 A JP 2000173112A JP 10345438 A JP10345438 A JP 10345438A JP 34543898 A JP34543898 A JP 34543898A JP 2000173112 A JP2000173112 A JP 2000173112A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
exposure
reticle
stage
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10345438A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuji Konuki
哲治 小貫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP10345438A priority Critical patent/JP2000173112A/ja
Publication of JP2000173112A publication Critical patent/JP2000173112A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging
    • G03F7/70366Rotary scanning

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、原盤に形成されたパターンの像を
露光転写する露光装置を使用する螺旋パターンの露光方
法に関し、簡単なパターンの原盤で効率よく螺旋パター
ンを形成することを目的とする。 【解決手段】 被露光物を回転させる回転手段と、原盤
に形成されたパターンの像を露光面に転写する露光手段
と、露光手段が形成する像と被露光物とを相対移動させ
る移動機構とを備えた露光装置を使用する螺旋パターン
の露光方法であって、原盤として、縞模様からなる縞模
様パターンが形成された原盤を用意し、露光手段による
露光中、回転手段により被露光物を整数回回転させる間
に、移動機構により被露光物と露光手段が形成する像と
の相対位置を縞模様の1ピッチ分だけ移動させてその被
露光物に螺旋パターンを形成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原盤に形成された
パターンの像を露光転写する露光装置を使用する螺旋パ
ターンの露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、コンパクトディスク(C
D)、ビデオ・ディスク(VD)等の光記録媒体(以
下、「ディスク媒体」という)には、密な間隔で螺旋状
の溝が形成されている。その凹部または凸部或いは双方
を記録トラックとして使用するためである。
【0003】このディスク媒体は、高密度記録化するこ
とを目的に、記録トラックのピッチを狭める方向に開発
されている。以下、この種の従来例について説明する。 <第1従来例>現在、ディスク媒体の記録トラックの形
成には、高いスループットを維持できるスタンパ方式が
用いられている。その工程には、記録トラックが形成さ
れたマスターディスクを製造する工程と、そのマスター
ディスクの型を電鋳スタンパに記憶させる工程と、さら
にその電鋳スタンパで複数のディスク媒体に記録トラッ
クを型押しする工程とがある。
【0004】このうち最初の工程であるマスターディス
クの製造には、レーザライターが使用される。レーザラ
イターには、マスターディスクとなる基板を回転させる
θステージと、その基板にレーザ光を照射するレーザ出
射系とが備えられ、さらにそのレーザ出射系の位置を監
視するレーザ測長器、およびレーザ測長器の出力に応じ
てレーザ出射系を前記回転の径方向に移動させる送り機
構を有する。
【0005】このようなレーザライターは、回転してい
る基板にレーザ光を照射ながら、そのレーザスポットを
ディスク媒体の径方向に移動させる。基板上には、レー
ザスポットが基板の径を横切る期間に、螺旋状の溝が一
筆書きされる。なお、このようにレーザ光のパワーによ
って直接記録トラックの溝を形成することを「ダイレク
トカッティング」という。
【0006】このダイレクトカッティングによれば、短
波長のレーザ光源を用い、かつそのレーザ光を集光させ
ることによって、トラックピッチを十分に小さい範囲ま
で縮小することができる。送り機構の移動精度やθステ
ージの回転精度もこれに十分対応できる。しかしなが
ら、その後採用されるスタンパ方式では、その原理が型
押しであるために、レーザライターによるダイレクトカ
ッティングの解像度と比較して極めて低い解像度でしか
形状の転写ができない。
【0007】その一方で、スタンパ方式を採用せずに、
その1000倍以上も処理時間のかかるレーザライター
によって全てのディスク媒体を製造することは、スルー
プットの面で非現実的である。 <第2従来例>次に説明する第2従来例は、露光技術が
適用された螺旋パターンの露光方法である(特開平5−
174430号公報)。
【0008】図7は、特開平5−174430号公報に
記載された螺旋パターンの露光方法を説明する図であ
る。この方法は、露光装置を使用して螺旋パターンを露
光転写するものである。原盤であるレチクル80には、
予め螺旋パターンが描かれており、ディスク媒体となる
基板81は、感光性の基板としてある。
【0009】露光装置には、基板81を支持するθステ
ージ82、θステージ82を回転させる回転機構84、
レチクル80のパターンを基板81上に縮小投影する投
影光学系83、レチクル80を前記回転中心から所定距
離だけ偏心した状態で回転させるレチクル回転機構(不
図示)、レチクル80を照明する照明光学系85等が備
えられる。
【0010】螺旋パターンの形成では、レチクル80上
の扇状またはスリット状の領域E8のみを照明しつつ、
レチクル80と基板81とを同じ角速度で互いに反対方
向に回転させることによって行われる。この領域E8の
縮小像は、基板81上の領域E9に形成される。レチク
ル80と基板81との回転によって、レチクル80の各
領域が基板81の各領域に順次投影され、両者が1回転
する間には、レチクル80に描かれている螺旋パターン
の全部が基板81上に転写される。
【0011】その後、基板81を現像し、さらにエッチ
ングまたは蒸着工程を施すことによって、記録トラック
となる溝が形成される。このように、レチクルに形成さ
れるパターンを光学系で縮小して転写する露光技術は、
既に半導体素子の製造などに使用されており、第1従来
例のスタンパ方式と比べて極めて高い解像度でのパター
ン転写が可能である。また、露光による転写は一般に短
時間で行うことができるので、その場合のスループット
は十分に許容範囲内に収められる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第2従
来例は、レチクル80を回転させる専用の回転機構を必
要とするために、露光装置が複雑化する。また、第2従
来例では、レチクル80に形成するのが螺旋パターンの
全部であるために、以下の問題が生じる。
【0013】第1に、螺旋パターンの全部を形成するた
めには、レチクル80をある程度大きくする必要がある
が、大きなレチクルは、高価になる上に、平面性が損な
われ易くなる。これは、露光精度の低下につながる可能
性がある。第2に、レチクル80に螺旋パターンの全部
を形成するには、基板81に対して行うのと同様の露光
を行えばよいが、最初に原盤となるべきレチクルの螺旋
パターンについては、結局のところ第1従来例のレーザ
ライターと同じ原理の「一筆書き」で描くことになる。
螺旋の巻数だけ基板81を回転させるために、この際の
処理効率が悪い。
【0014】なお、形成すべきパターンが同心円パター
ンであるならば、例えば図8に示すように同心円パター
ンの一部である扇状またはスリット状のパターン(図8
では、扇状のパターンを径方向に3等分している)のレ
チクルを用意し、そのパターンの縮小像を回転している
基板81に転写させればよいので、これらの問題は生じ
ない。
【0015】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、露光装置を使用して、簡単なパターンの原盤
で効率よく螺旋パターンを形成できる螺旋パターンの露
光方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、被露光物を回転させる回転手段と、原盤に形成され
たパターンの像を露光面に転写する露光手段と、露光手
段が形成する像と被露光物とを相対移動させる移動機構
とを備えた露光装置を使用する螺旋パターンの露光方法
であって、原盤として、縞模様からなる縞模様パターン
が形成された原盤を用意し、露光手段による露光中、回
転手段により被露光物を整数回回転させる間に、移動機
構により被露光物と露光手段が形成する像との相対位置
を縞模様の1ピッチ分だけ移動させてその被露光物に螺
旋パターンを形成することを特徴とする。
【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の螺旋パターンの露光方法において、露光手段は、原盤
に形成された縞模様パターンの縮小像を転写する縮小露
光手段であり、移動機構は、相対移動を原盤の移動によ
り実現することを特徴とする。請求項3に記載の発明
は、請求項1または請求項2に記載の螺旋パターンの露
光方法において、原盤に形成される縞模様パターンは、
縞模様が同心円の弧からなるパターンであることを特徴
とする。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の螺旋パターンの露光方法において、原
盤に形成される縞模様パターンは、縞模様が直線からな
るパターンであることを特徴とする。請求項5に記載の
発明は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の螺
旋パターンの露光方法において、原盤に形成される縞模
様パターンは、相対移動の方向の垂直方向に対して、縞
模様が傾けられているパターンであることを特徴とす
る。
【0019】(作用)請求項1に記載の発明では、被露
光物を回転させながら露光する際に、移動機構は、被露
光物と原盤とを原盤の縞模様の1ピッチ分だけ相対移動
させる。このとき、被露光物の露光面における像は、そ
の露光面を回転しながら外周または内周方向へ移動す
る。そしてこの移動は、縞模様の1ピッチ分に相当する
移動であるので、被露光物に最初に転写される像の縞
と、最後に転写される像の縞とが、1つだけずれて滑ら
かに連続する。
【0020】したがって、縞模様パターンの原盤しか用
意していないにもかかわらず、被露光物には確実に螺旋
パターンが形成される。さらに、その縞模様を相対移動
の方向に関して対称に形成すれば、被露光物の回転方
向、相対移動の方向の何れか一方を逆にするだけで、螺
旋パターンの巻方向を左右何れにも設定できる。
【0021】請求項2に記載の発明では、露光手段が行
う露光は縮小露光であり、かつ移動機構が移動させる対
象は原盤である。縮小露光の場合、被露光物上の像(縮
小パターン)を同じ距離だけ動かす場合で比較して、被
露光物を移動させるときよりも原盤を移動させるときの
方がその移動距離が多くなる。したがって、原盤の方を
移動させる請求項2では、縮小パターンと被露光物との
相対移動の精度は高まる。
【0022】また、一般の露光装置で被露光物を移動さ
せる場合には、その被露光物だけでなく回転機構も一緒
に移動させる必要があるので、比較的大きなパワーを要
する。その反対に、回転を伴わない原盤のみを移動させ
るこの発明は、少ないパワーしか要しない。したがっ
て、移動機構による移動精度は高まる。上記2点から、
請求項2に記載の発明では、相対移動の精度が極めて高
くなり、螺旋パターン形成の精度が向上する。
【0023】請求項3に記載の発明では、縞模様が同心
円の弧からなるパターン(弧状パターン)を使用する。
この弧状パターンは螺旋パターンと比べて簡単である
が、その円弧が螺旋パターンの曲線に近いので螺旋パタ
ーンの形成は精度よくできる。請求項4に記載の発明で
は、縞模様が直線からなるパターン(直線パターン)を
使用する。このように原盤の縞模様パターンを簡略化す
れば、螺旋パターン形成の精度は低下するが、原盤の形
成を容易にすることができる。したがって、原盤の製造
時間および製造コストを大きく削減できる。
【0024】請求項5に記載の発明では、相対移動の方
向の垂直方向に対して縞模様が傾斜しているパターン
(傾斜パターン)を使用する。ここで、縞模様パターン
が相対移動の方向に関して対称であると、被露光物上で
移動する像の軌跡はその縞模様からやや外れる。このた
め、線ずれによる誤差が生じる。
【0025】しかし、このような像の軌跡に対応する方
向に傾斜している傾斜パターンによれば、線ずれを小さ
くできる。しかも、この傾斜が、形成すべき螺旋パター
ンの曲線の傾斜と近い程、線ずれは小さくなる。
【0026】したがって、請求項5に記載の発明によれ
ば、螺旋パターンの巻方向を任意に設定することはでき
ないが、螺旋パターン形成の精度を高めることができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態を説明する。
【0028】<第1実施形態>先ず、本発明に係る第1
実施形態を、図1、図2、図3、図4に基づいて説明す
る。本実施形態は、請求項1、請求項3に対応する。 (第1実施形態で使用される露光装置の構成)図1は、
第1実施形態で使用される露光装置の主な構成を示す図
である。図1において、図7や図8に示すものと同じも
のについては同一の符号を付して示す。
【0029】この露光装置には、レチクル89を支持す
るレチクルホルダ10と、レチクル89の盤面と平行な
面において基板81を支持するθステージ82とが、盤
面に垂直な方向に光軸を有する投影光学系83を介して
対向配置される。レチクルホルダ10の投影光学系83
とは反対側に、レチクル89を照明する照明光学系85
が配置される。照明光学系85の光軸は、その投影光学
系83の光軸と平行する。図示省略したが、照明光学系
85には、光源の他、光路を開放および閉鎖するロータ
リーシャッター等のシャッター、レチクル89の照明領
域を制限するレチクルブラインド、コンデンサレンズ等
が所定の位置関係で備えられる。
【0030】以下、レチクル89の盤面と平行な面をX
Y平面とし、前記光軸の、基板81からレチクル89の
方向を+Z方向とみなして説明する。上記θステージ8
2は、その中心に設けられたエアスピンドル等の回転部
分によってXY平面内を回転可能に構成され、ブラシレ
スDCモータ、超音波モータ等の回転機構84に接続さ
れる。θステージ82と回転機構84とは、共にXYス
テージ13によって支持されている。
【0031】XYステージ13は、モータやピエゾ素子
等を有したステージ移動機構14によってX方向および
Y方向に移動可能である。ステージ移動機構14は、レ
ーザ測長器等の高精度の位置センサ15によりXYステ
ージ13の位置を監視しながらその移動制御を行う。上
記レチクルホルダ10は、モータやピエゾ素子等を有し
たレチクル移動機構16によって、このステージ移動機
構14と同様に、X方向およびY方向に移動可能であ
る。このレチクル移動機構16も、ステージ移動機構1
4と同様、レーザ測長器等の高精度の位置センサ17に
よりレチクルホルダ10の位置を監視しながらその移動
制御を行う。
【0032】なお、上記投影光学系83は、レチクル8
9に形成されたパターンの1/N倍の縮小像(縮小パタ
ーン)を基板81に投影する、縮小率Nの投影光学系で
ある。また、θステージ82の回転機構84には、その
θステージ82の回転角度を監視すべく、モータの回転
に応じてパルス信号を出力するロータリーエンコーダ等
の角度センサ18が設けられている。
【0033】以上説明した各部は、制御系19の制御下
で後述する動作を行う。なお、請求項との対応関係につ
いては、θステージ82と回転機構84と制御系19と
は回転手段に対応し、照明光学系85とレチクルホルダ
10と投影光学系83とは露光手段に対応し、ステージ
移動機構14と制御系19とレチクル移動機構16とは
移動機構に対応する。
【0034】(用意すべき基板およびレチクル)被露光
物である基板81としては、第2従来例と同様の感光性
の基板が用意される。また、用意すべきレチクル89
は、図8(同心円パターンを露光する場合を説明する
図)に示したものと同じである。なお、このレチクル8
9は、請求項1、請求項2、請求項3の原盤に対応す
る。
【0035】図2は、このレチクル89を説明する図で
ある。レチクル89に形成されるパターンは、等差半径
の同心円の一部であり、かつその同心円の中心を頂点と
する扇状領域E1内の縞模様パターンP0である。この
ように扇状とするのは、各縞模様の曲率および線長が径
位置に応じた値になるので、後述する回転露光におい
て、各縞模様の像を半径位置によらず同じ線速度で移動
させることができるという利点があるからである。
【0036】なお、この扇状領域E1の中心角θ1(以
下、この角を「レチクル開き角」という。)は、上記露
光装置の露光パワー、θステージ82の回転角速度、基
板81のレジスト感度、仕上がりに要求される精度等と
の関係に基づいて適当な角度(1゜前後の値)に調整さ
れている(図2では、簡単のため、θ1を大きく示して
いる)。
【0037】また、縞模様パターンP0のピッチD1お
よび線幅D2は、被露光物である基板81に描かれるべ
き螺旋パターンのピッチd1および線幅d2に対して、
それぞれN×d1、N×d2(N:縮小率)にとられ
る。この図2で示すレチクル89は、使用面積を小さく
する目的で、縞模様パターンP0を径方向に分割してな
る複数の縞模様パターン(頂点側から順に、パターンP
1、パターンP2、パターンP3とする。)を、それぞ
れの径方向の中心線(L1、L2、L3)を平行にして
並べたものである。分割の仕方および並べ方は、レチク
ルの使用面積を小さくできるのであれば、これに限らな
い。また、レチクルの平行性を考慮して、最も高い解像
度で転写させるべきパターン(上記分割の仕方をした場
合は、最も微細であるパターンP1)をレチクルの中央
に配置することとしてもよい。
【0038】(螺旋パターンの露光)図1に示した露光
装置は、レチクル89および基板81をそれぞれ所定の
箇所に固定した状態で以下の動作をする。図3は、第1
実施形態の動作フローチャートである。制御系19は、
レチクル移動機構16とステージ移動機構14とを駆動
してレチクル89とθステージ82とを相対的に動か
し、パターンP1の縮小像(縮小パターンp1)が基板
81の対応する位置に形成されるよう位置合わせする
(図3ステップS1)。
【0039】図2に示すように、レチクル89における
パターンP1について、扇状領域E1の頂点20に対応
するのは点21である。位置合わせでは、この点21の
像がθステージ82の回転中心に位置し、かつパターン
P1の中心線L1が回転の径方向と一致するよう設定す
る(以下、パターンP1の中心線L1の点21から外周
へ向かう方向をX方向とみなして説明する。)。
【0040】なお、この位置合わせは、レチクル89上
にパターンと同時形成されたアライメントマーク(不図
示)を基準として行われる。次に、制御系19は、回転
機構84を駆動してθステージ82の回転を開始する
(図3ステップS2)。その後、角度センサ18からの
パルス信号によって回転機構84と同期をとりながら、
制御系19は、所定のタイミングで照明光学系85内の
シャッターを開いて露光を開始する(以下、この露光を
「回転露光」という)。この回転露光と同時に制御系1
9は、ステージ移動機構14を駆動してXYステージ1
3を−X方向に向けて移動させる(図3ステップS
3)。
【0041】このステップS3における制御系19およ
びステージ移動機構14は、角度センサ18からのパル
ス信号によって回転機構84と同期をとり、回転露光が
開始されてからのθステージ82の回転角θおよびXY
ステージ13の移動距離Lについて式(1)を満たすよ
う移動制御する。 L=(θ/2π)×d1・・・(1) なお、この移動制御は、d1やd2と比較して十分に高
い精度(10nmのオーダ)で行うことができる。
【0042】そして、制御系19は、角度センサ18か
ら入力されるパルス信号によって基板81が1回転した
(θ=2πとなった)ことを認識すると、照明光学系8
5内のシャッターを閉じることにより回転露光を終了す
る(図3ステップS4)。この時点でXYステージ13
の移動距離は、d1となっている。したがって、基板8
1における縮小パターンp1は、その基板81上を1周
しながらその基板81の外周方向へ距離d1だけ移動す
る。
【0043】この移動距離d1は基板81に転写される
縮小パターンp1の縞模様の1ピッチに相当するので、
図4に示すように、最初に転写された縮小パターンp1
1の縞と、最後に転写された縮小パターンp118の縞
とが、1つだけずれて滑らかに連続する。図4では、簡
単のため、各縮小パターンを断続的に表しているが、実
際には連続的に露光されるので、滑らかに繋がる。
【0044】なお、レチクル89の照明領域は、ステッ
プS3の回転露光開始に先行して照明光学系85内のレ
チクルブラインドの設定によりパターンP1の形状と一
致させてある。また、ステップS3におけるXYステー
ジ13の移動開始は、シャッター開放と同時でなくても
よい。シャッターが開放された時点でレチクル89と基
板81とが前記説明したステップS1で位置合わせした
関係にありさえすれば、この移動開始はシャッター開放
以前であってもよい。この場合には、ステップS1で設
定するレチクル89と基板81との位置関係は、移動開
始とシャッター開放のタイミングのずれに応じてずらす
ことになる。このずらし量の設定は、その移動制御を上
記した式(1)のように回転機構84の回転角度を基準
とすれば容易に実現できる。
【0045】また、上記シャッター閉およびシャッター
開を照明光学系85に指示するタイミングについては、
基板81の一周に亘り均一な照度で露光するために、シ
ャッターの機械的な応答遅れ、電気的な応答遅れ、シャ
ッター開閉時の照度変化等に基づいて決定される。最も
望ましいシャッターは、θステージ82の回転と同じ方
向に光路を開放/閉鎖するロータリーシャッターである
が、これらの開放と閉鎖とが全く同様の機構によって行
われるために、双方の応答遅れや照度変化等を無視でき
る利点がある。したがって、この場合、シャッター開を
指示してからθステージ82が一回転したことを認識し
た時点でシャッター閉を指示することによって、回転露
光の期間を適正に設定することができる。
【0046】次に、制御系19は、パターンP1に代え
てパターンP2の転写を行うために、パターンP2の縮
小像(縮小パターンp2)が基板81の対応する位置に
形成されるようステップS1と同様にして位置合わせす
る(図3ステップS5)。図2に示すように、レチクル
89におけるパターンP2について、扇状領域E1の頂
点20に対応するのは点22である。位置合わせでは、
この点22の像がθステージ82の回転中心に位置し、
かつパターンP2の中心線L2が回転の径方向と一致す
るよう設定する(以下、パターンP2の中心線L2の点
22から外周へ向かう方向をX方向とみなして説明す
る。)。
【0047】そして、制御系19は、ステップS3と同
様に回転機構84と同期をとりつつ所定のタイミング、
つまりステップS3と同じ回転角でシャッターを開いて
(図4参照)回転露光を開始する。この回転露光と同時
に、XYステージ13は−X方向に向けて移動する(図
3ステップS6)。このステップS6における制御系1
9およびステージ移動機構14は、ステップS3と同様
に回転機構84と同期をとりつつ上記した式(1)を満
たすよう移動制御する。
【0048】そして、制御系19は、ステップS4と同
様にして基板81が1回転した(θ=2πとなった)こ
とを認識すると、照明光学系85内のシャッターを閉じ
て回転露光を終了する(図3ステップS7)。
【0049】したがって、基板81における縮小パター
ンp2は、その基板81上を1周しながら基板81の外
周方向へ距離d1だけ移動する。この移動距離d1は基
板81に転写される縮小パターンp2の縞模様の1ピッ
チに相当するので、図4に示すように、このステップS
6〜S7で最初に転写された縮小パターンp21の縞
と、最後に転写された縮小パターンp218の縞とが、
1つだけずれて滑らかに連続する。しかも、縮小パター
ンp21の最内周の縞は、ステップS3〜S4で最後に
転写された縮小パターンp118の最外周の縞と滑らか
に連続する。
【0050】したがって、ステップS3〜S4、S6〜
S7で転写された縮小パターンp11〜p118、p2
1〜p218の全ての縞模様は1本に連続した螺旋模様
を形成する。なお、レチクル89の照明領域は、ステッ
プS6の回転露光開始に先行して照明光学系85内のレ
チクルブラインドの設定によりパターンP2の形状と一
致させてある。
【0051】また、ステップS6におけるXYステージ
13の移動開始は、シャッターが開放された時点でレチ
クル89と基板81とが前記説明したステップS5で位
置合わせした関係にありさえすれば、シャッター開放以
前であってもよい。この場合には、ステップS5で設定
するレチクル89と基板81との位置関係は、移動開始
とシャッター開放のタイミングのずれに応じてずらすこ
とになる。
【0052】次に、制御系19は、パターンP2に代え
てパターンP3の転写を行うために、パターンP3の縮
小像(縮小パターンp3)が基板81の対応する位置に
形成されるようステップS1と同様にして位置合わせす
る(図3ステップS8)。図2に示すように、レチクル
89におけるパターンP3について、扇状領域E1の頂
点20に対応するのは点23である。位置合わせでは、
この点23の像がθステージ82の回転中心に位置し、
かつパターンP3の中心線L3が回転の径方向と一致す
るよう設定する(以下、パターンP3の中心線L3の点
23から外周へ向かう方向をX方向とみなして説明す
る。)。
【0053】そして、制御系19は、ステップS3と同
様に回転機構84と同期をとりつつ所定のタイミング、
つまりステップS3と同じ回転角でシャッターを開いて
(図4参照)回転露光を開始する。この回転露光と同時
に、XYステージ13は−X方向に向けて移動する(図
3ステップS9)。このステップS9における制御系1
9およびステージ移動機構14は、ステップS3と同様
に回転機構84と同期をとりつつ上記した式(1)を満
たすよう移動制御する。
【0054】そして、制御系19は、ステップS4と同
様にして基板81が1回転した(θ=2πとなった)こ
とを認識すると、照明光学系85内のシャッターを閉じ
て回転露光を終了する(図3ステップS10)。この結
果、上記したパターンP1、P2の場合と同様に、この
ステップS9〜S10で最初に転写された縮小パターン
の縞と、最後に転写された縮小パターンの縞とが、1つ
だけずれて滑らかに連続し、しかも、この最初に転写さ
れた縮小パターンの最内周の縞は、先行するステップS
6〜S7で最後に転写された縮小パターンp218の最
外周の縞と滑らかに連続する。
【0055】したがって、ステップS3〜S4、S6〜
S7、S9〜S10で転写された縮小パターンの全ての
縞模様は1本に連続した螺旋模様を形成する。なお、レ
チクル89の照明領域は、ステップS9の回転露光開始
に先行して照明光学系85内のレチクルブラインドの設
定によりパターンP3の形状と一致させてある。
【0056】また、ステップS9におけるXYステージ
13の移動開始は、シャッターが開放された時点でレチ
クル89と基板81とが前記説明したステップS8で位
置合わせした関係にありさえすれば、シャッター開放以
前であってもよい。この場合には、ステップS8で設定
するレチクル89と基板81との位置関係は、移動開始
とシャッター開放のタイミングのずれに応じてずらすこ
とになる。
【0057】なお、従来より行われていることである
が、ステップS3〜S4、S6〜S7、S9〜S10の
回転露光中は、縮小パターンを確実に合焦させるため
に、制御系19とレチクル移動機構16、およびステー
ジ移動機構14は、基板81の盤面やレチクル89の盤
面の歪みに応じてレチクルホルダ10とXYステージ1
3との双方または一方をZ方向に微動させるフォーカス
制御を行う。また、回転機構84による回転中心のずれ
による誤差を圧縮するために、そのずれに対応してレチ
クルホルダ10をX方向およびY方向に微動させる制御
も行われる。
【0058】また、螺旋パターン形成の精度が多少悪く
なることが許容されるのであれば、上記した回転露光
を、照明光を間欠させながら行ってもよい。また、上記
θステージ82の回転方向、XYステージ13の移動方
向の両方を、上記説明した方向と反対にしても同じ螺旋
パターンを形成することができる。但し、XYステージ
13の移動方向が逆になると、螺旋の描かれ方が基板8
1の外周側から中心に向かうので、位置合わせすべきレ
チクル89と基板81との位置関係も、それに合わせて
変更される。
【0059】(第1実施形態の効果)上述したように第
1実施形態では、回転露光中にXYステージ13を移動
制御するので、レチクル89(図2参照)には簡単なパ
ターンしか形成していないにもかかわらず、螺旋パター
ンを形成することができる。また、その移動制御は、位
置センサ15やステージ移動機構14等によって高精度
に行われるので、その螺旋パターン形成は、十分に高い
精度で行われる。
【0060】また、このレチクル89の縞模様パターン
P0(図2参照)はXYステージ13の移動方向に関し
て対称であるので、その移動方向、θステージ82の回
転方向の何れか一方を逆にするだけで、螺旋パターンの
巻方向を左右何れにも設定できる。但し、XYステージ
13の移動方向が逆になると、螺旋の描かれ方が基板8
1の外周側から中心に向かうので、位置合わせすべきレ
チクル89と基板81との位置関係も、それに合わせて
変更される。
【0061】<第2実施形態>次に、本発明に係る第2
実施形態を、図1、図2、図4、図5に基づいて説明す
る。本第2実施形態は、請求項1、請求項2、請求項3
に対応する。ここでは、第1実施形態との相違点につい
てのみ説明し、その他の部分については説明を省略す
る。
【0062】第2実施形態では、図1に示した露光装
置、レチクル89、基板81を用いる点で第1実施形態
と同じであるが、露光装置の動作が異なる。図5は、第
2実施形態の動作フローチャートである。図5におい
て、図3に示すステップと同じものについては同一の符
号を付して示す。第2実施形態のステップS53では、
図3のステップS3と同様に所定のタイミングで照明光
学系85内のシャッターが開かれるが、制御部19とレ
チクル移動機構16とはこの回転露光と同時にレチクル
89を+X方向に移動させる。
【0063】このステップS53における制御系19お
よびレチクル移動機構16は、図3ステップS3におけ
る制御系19およびステージ移動機構14と同様にして
回転機構84と同期をとり、回転露光が開始されてから
のθステージ82の回転角θおよびレチクル89の移動
距離Lについて式(2)を満たすよう移動制御する。 L=(θ/2π)×D1・・・(2) この移動制御は、ピッチd1や線幅d2と比較して十分
に高い精度(例えば5nmのオーダ)で行うことができ
る。因みに、レチクル89の重量は、θステージ82や
回転機構84等を支持するXYステージ13の重量と比
較して圧倒的に少ない(1/100倍の重量である)の
で、このレチクル89の移動制御の精度は、第1実施形
態におけるXYステージ13の移動制御の精度よりも高
い。
【0064】その後のステップS54の制御系19は、
図3のステップS4と同様にしてシャッターを閉じるこ
とにより回転露光を終了する。この時点でレチクル89
の移動距離は、D1となっている。この移動距離D1
は、第1実施形態におけるXYステージ13の移動距離
d1のN倍(N:縮小率)に相当する。したがって、第
2実施形態における基板81上での縮小パターンの移動
精度は、第1実施形態と比べてさらにN倍も高い。
【0065】また、パターンP2に関するステップS5
6、S57では、それぞれ上記したパターンP1に関す
るステップS53、S54と同様レチクル89を移動さ
せる制御が行われる。同様に、パターンP3に関するS
59、S510でも、それぞれ上記したパターンP1に
関するステップS53、S54と同様レチクル89を移
動させる制御が行われる。
【0066】(第2実施形態の効果)上述したように第
2実施形態では、位置センサ17やレチクル移動機構1
6を利用して、回転露光中にレチクル89を高い精度で
移動制御する。XYステージ13を移動させる第1実施
形態と比べて、その移動対象物が軽量となりかつその移
動距離が多くなる分だけ、さらに高い精度で螺旋パター
ンを形成することができる。
【0067】なお、螺旋パターンの巻方向の設定は、θ
ステージ82の回転方向、レチクル89の移動方向の何
れか一方を逆にするだけで実現する。但し、レチクル8
9の移動方向が逆になると、位置合わせすべきレチクル
89と基板81との位置関係もそれに合わせて変更され
る。 <その他の実施形態>次に、本発明に係る他の実施形態
を、図2、図6に基づいて説明する。
【0068】ここでは、上記各実施形態との相違点につ
いてのみ説明し、その他の部分については説明を省略す
る。他の実施形態では、図1に示した露光装置、基板8
1を用いる点で第1実施形態や第2実施形態と同じであ
るが、使用するレチクルが異なる。また、使用するレチ
クルのパターン形状に応じて、照明光学系85内のレチ
クルブラインドの形状も適宜変更される。
【0069】図6は、各種レチクルを示す図である。図
6では、比較のために、第1実施形態および第2実施形
態で使用したレチクル89(図2参照)と同じタイプの
パターンPcが形成されたレチクル(c)を示した。初
めに説明するレチクル(a)は、請求項1、請求項2、
請求項3、請求項5の原盤に対応する。
【0070】このレチクル(a)のパターンPaの縞模
様は、仮想的に点線で示したレチクル(c)のパターン
Pcの縞模様と比べて明らかなように、X方向を基準に
して傾斜している。また、このパターンPaの中心角θ
aは、パターンPcの中心角θcよりも大きい。レチク
ル(c)と同じタイプを使用していた上記第1実施形態
および第2実施形態では、基板81上で縮小パターンが
移動する軌跡はその縞模様の曲線からやや外れる。この
ために線ずれが生じ、線幅に誤差が生じていた。
【0071】しかし、このレチクル(a)によれば、縞
模様が傾斜しているので、この線ずれを小さくできる。
しかも、この傾斜が形成すべき螺旋パターンの曲線の傾
斜と近い程、線ずれは小さくなる。螺旋パターンの形成
精度を高めるのであれば、一般に縞模様パターンの中心
角は小さくする必要があるが、このパターンPaに関し
ては、その傾斜がある分だけ、中心角θaを大きくして
も十分な精度が得られる。
【0072】中心角を大きくすることの利点は、一度に
露光できる領域が大きくなり、その分露光時間が短縮さ
れること、また時間短縮の結果、環境による装置ドリフ
トの影響を抑えられることにある。
【0073】すなわち、レチクル(a)によれば、縞模
様の傾斜の方向によって螺旋の巻方向が1つに決まって
しまう反面、レチクル(c)と同じタイプを使用する第
1実施形態や第2実施形態よりもさらに、高スループッ
ト化、あるいは高精度化を図ることができる。次に説明
するレチクル(b)は、請求項1、請求項2、請求項
4、請求項5の原盤に対応し、レチクル(d)は、請求
項1、請求項2、請求項4の原盤に対応する。
【0074】それぞれのパターンPb、Pdの縞模様
は、それぞれパターンPa、Pcの縞模様の曲線を直線
近似したものである。また、このように直線近似すると
線ずれが大きくなる傾向にあるため、これらパターンP
b、Pdおのおのの中心角θb、θdはそれぞれ中心角
θa、θcよりも小さくなっている。このようなレチク
ル(b)、(d)は、螺旋パターンの形成時には、その
中心角が小さい分時間がかかるが、直線近似によってパ
ターンが簡略化されているので、レチクルの製造時間お
よび製造コストを大きく削減できる。
【0075】なお、図6に示すレチクルのうち、特にレ
チクル(a)、(b)は、外から内への右巻きの螺旋パ
ターンを形成するためのものである。したがって、回転
露光では、θステージ82を右回転させて基板81の中
心側から露光するか、またはθステージ82を左回転さ
せて基板81の外周側から露光することになる。また、
左巻の螺旋パターンを形成するためのものとするには、
レチクル(a)、(b)における縞模様の傾斜の方向を
反対にすればよい。この場合、回転露光では、θステー
ジ82を右回転させて基板81の外周側から露光する
か、またはステージ82を左回転させて基板81の中心
側から露光することになる。
【0076】なお、上記各実施形態においては、レチク
ルまたは基板81をX方向に相対移動させているが、基
板81と、レチクルに形成されたパターンの縮小パター
ン(縮小像)とを同様に相対移動させるのであれば、如
何なる方法で相対移動を行ってもよい。例えば、投影光
学系83内におけるミラー回転などによってその結像位
置をずらせば、これが実現する。
【0077】また、上記各実施形態においては、基板8
1が1回転する間に、基板81と縮小パターンとを螺旋
パターンの1ピッチd1だけ相対移動させているが、基
板81がn(n:整数)回転する間に螺旋パターンの1
ピッチd1だけ移動させるのであれば、その値nは如何
なる値に設定してもよい。θステージ82の回転の再現
性は高いので、この場合にも十分な精度で螺旋パターン
を形成することができる。
【0078】また、上記各実施形態において投影光学系
83は、縮小投影を行っているが、拡大投影や等倍投影
を行うこととしてもよい。原盤についてもレチクルに限
らず、投影の仕方に適合するのであれば如何なる原盤に
代えてもよい。また、上記各実施形態においては、図1
に投影光学系83が正立像を形成している様子を示した
が、これに限らない。投影光学系83が倒立像を形成す
る場合にも、像と基板との相対移動の仕方を上記した各
実施形態と同じにすれば、同様にして螺旋パターンを形
成できる。
【0079】また、上記各実施形態において、各パター
ンの中心角および縞数は、図示したものに限らず、実際
に使用される場合には、それぞれ形成すべき螺旋パター
ンやその精度、また使用する露光装置の特性等に応じて
適当な値に設定される。また、上記各実施形態では、レ
チクルに形成されるパターンが扇状となっているが、そ
れと同じ方向に縞模様を有し、その径方向に長いスリッ
ト状のパターンにしてもよい。この場合には、回転露光
中の縮小パターンの速度が基板81の径位置によって異
なるために、形成される螺旋パターンの線幅d2の誤差
は中心に近い程大きくなる。したがって、このような誤
差が許容される場合にのみ、レチクルのパターンをスリ
ット状に簡略化できる。
【0080】また、上記各実施形態においては、螺旋パ
ターンのピッチは、基板81の全域に亘って一定とされ
ているが、各回転露光で使用されるパターン(上記各実
施形態ではP1、P2、P3のそれぞれ)内でピッチが
一定であれば、基板81の径位置によって異なってもよ
い。この場合、各回転露光で行われる移動の距離も、対
応するパターンのピッチに応じて変更される。
【0081】なお、上記各実施形態で説明した方法は、
ディスク媒体以外にも適用できる。例えば、測微接眼レ
ンズの一種である「スパイラル接眼レンズ」の製造であ
る。スパイラル接眼レンズは、回転できる焦点鏡を有
し、その回転中心の周りに展開した2重の螺旋パターン
が形成されている。上記説明した方法によれば、精密測
定の基準となるその螺旋パターンを、正確に形成するこ
とができる。
【0082】
【発明の効果】上述したように、請求項1に記載の発明
では、被露光物を回転させながら露光する際に、移動機
構が被露光物と原盤とを原盤の縞模様の1ピッチ分だけ
相対移動させるので、縞模様パターンの原盤しか用意し
ていないにもかかわらず、被露光物には確実に螺旋パタ
ーンが形成される。
【0083】さらに、その縞模様を相対移動の方向に関
して対称に形成すれば、回転方向、相対移動の方向の何
れか一方を逆にするだけで、螺旋パターンの巻方向を左
右何れにも設定できる。請求項2に記載の発明では、露
光手段が行う露光は縮小露光であり、かつ移動機構が移
動させる対象は原盤である。したがって、相対移動の精
度が極めて高くなり、螺旋パターン形成の精度が高ま
る。
【0084】請求項3に記載の発明では、弧状パターン
を使用する。この弧状パターンは螺旋パターンと比べて
簡単であるが、その円弧が螺旋パターンの曲線に近いの
で螺旋パターンの形成は精度よくできる。請求項4に記
載の発明では、直線パターンを使用することによって、
螺旋パターン形成の精度は低下するが、原盤の形成を容
易にしてその製造時間および製造コストを大きく削減で
きる。
【0085】請求項5に記載の発明では、傾斜パターン
を使用することによって、螺旋パターンの巻方向を任意
に設定できなくなるが、その螺旋パターン形成の精度を
高めることができる。すなわち、本発明によれば、露光
装置を使用して、簡単なパターンの原盤で効率よく螺旋
パターンを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】露光装置の構成を示す図である。
【図2】レチクルを説明する図である。
【図3】第1実施形態の動作フローチャートである。
【図4】基板上の縮小パターンを説明する図である。
【図5】第2実施形態の動作フローチャートである。
【図6】各種レチクルを示す図である。
【図7】特開平5−174430号公報に記載の螺旋パ
ターンの露光方法を説明する図である。
【図8】同心円パターンを露光する場合を説明する図で
ある。
【符号の説明】
10 レチクルホルダ 13 XYステージ 14 ステージ移動機構 15、17 位置センサ 16 レチクル移動機構 18 角度センサ 19 制御系 P0 縞模様パターン P1、P2、P3、Pa、Pb、Pc、Pd パターン p1、p2、p3 縮小パターン E1 扇状領域 (a)、(b)、(c)、(d)、80、89 レチク
ル 81 基板 82 θステージ 83 投影光学系 84 回転機構 85 照明光学系 E8、E9 領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被露光物を回転させる回転手段と、原盤
    に形成されたパターンの像を前記露光面に転写する露光
    手段と、前記露光手段が形成する像と前記被露光物とを
    相対移動させる移動機構とを備えた露光装置を使用する
    螺旋パターンの露光方法であって、 前記原盤として、縞模様からなる縞模様パターンが形成
    された原盤を用意し、 前記露光手段による露光中、前記回転手段により前記被
    露光物を整数回回転させる間に、前記移動機構により前
    記被露光物と前記露光手段が形成する像との相対位置を
    前記縞模様の1ピッチ分だけ移動させてその被露光物に
    螺旋パターンを形成することを特徴とする螺旋パターン
    の露光方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の螺旋パターンの露光方
    法において、 前記露光手段は、前記原盤に形成された前記縞模様パタ
    ーンの縮小像を転写する縮小露光手段であり、 前記移動機構は、前記相対移動を前記原盤の移動により
    実現することを特徴とする螺旋パターンの露光方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の螺旋パ
    ターンの露光方法において、 前記原盤に形成される縞模様パターンは、 前記縞模様が同心円の弧からなるパターンであることを
    特徴とする螺旋パターンの露光方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の螺旋パ
    ターンの露光方法において、 前記原盤に形成される縞模様パターンは、 前記縞模様が直線からなるパターンであることを特徴と
    する螺旋パターンの露光方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4の何れか1項に記
    載の螺旋パターンの露光方法において、 前記原盤に形成される縞模様パターンは、 前記相対移動の方向の垂直方向に対して、前記縞模様が
    傾けられているパターンであることを特徴とする螺旋パ
    ターンの露光方法。
JP10345438A 1998-12-04 1998-12-04 螺旋パターンの露光方法 Pending JP2000173112A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10345438A JP2000173112A (ja) 1998-12-04 1998-12-04 螺旋パターンの露光方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10345438A JP2000173112A (ja) 1998-12-04 1998-12-04 螺旋パターンの露光方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000173112A true JP2000173112A (ja) 2000-06-23

Family

ID=18376603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10345438A Pending JP2000173112A (ja) 1998-12-04 1998-12-04 螺旋パターンの露光方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000173112A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010533972A (ja) * 2007-07-16 2010-10-28 ネーデルランデ オルガニサティー ヴール トゥーヘパストナツールウェテンスハペライク オンデルズーク テーエヌオー 基板への露光パターンのスキャン描画
JP2018510386A (ja) * 2015-03-31 2018-04-12 東京エレクトロン株式会社 回転、並進、および可変の加工条件による露光線量の均一化
CN108073050A (zh) * 2016-11-18 2018-05-25 东京毅力科创株式会社 曝光装置、曝光方法和存储介质
WO2019082727A1 (ja) * 2017-10-24 2019-05-02 キヤノン株式会社 露光装置および物品の製造方法
JP2019079029A (ja) * 2017-10-24 2019-05-23 キヤノン株式会社 露光装置および物品の製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010533972A (ja) * 2007-07-16 2010-10-28 ネーデルランデ オルガニサティー ヴール トゥーヘパストナツールウェテンスハペライク オンデルズーク テーエヌオー 基板への露光パターンのスキャン描画
JP2018510386A (ja) * 2015-03-31 2018-04-12 東京エレクトロン株式会社 回転、並進、および可変の加工条件による露光線量の均一化
CN108073050A (zh) * 2016-11-18 2018-05-25 东京毅力科创株式会社 曝光装置、曝光方法和存储介质
WO2019082727A1 (ja) * 2017-10-24 2019-05-02 キヤノン株式会社 露光装置および物品の製造方法
JP2019079029A (ja) * 2017-10-24 2019-05-23 キヤノン株式会社 露光装置および物品の製造方法
KR20200074162A (ko) * 2017-10-24 2020-06-24 캐논 가부시끼가이샤 노광장치 및 물품의 제조방법
US11099488B2 (en) 2017-10-24 2021-08-24 Canon Kabushiki Kaisha Exposure apparatus and article manufacturing method
KR102433491B1 (ko) 2017-10-24 2022-08-18 캐논 가부시끼가이샤 노광장치 및 물품의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5289231A (en) Apparatus for manufacturing disc medium
USRE37361E1 (en) Scanning type exposure apparatus and exposure method
JP3413160B2 (ja) 照明装置及びそれを用いた走査型露光装置
JP2000058442A (ja) リソグラフィック投影装置
US5731577A (en) Illumination apparatus and projection exposure apparatus using the same
JP2000173112A (ja) 螺旋パターンの露光方法
KR19980703210A (ko) 역운동을 갖는 스캐닝 리소그래피 시스템
JP2003347193A (ja) 光学絞り装置、露光装置、デバイス製造方法、並びに、デバイス
JPS6047418A (ja) 半導体露光装置
JP4840958B2 (ja) 走査露光装置及びデバイス製造方法
JPH05203429A (ja) 偏心測定方法
JPH09326344A (ja) 露光方法
JP4064676B2 (ja) 露光装置及び露光方法
JP4438122B2 (ja) 照明光学系、周辺露光装置、露光方法及びデバイス製造方法
JPH11338001A (ja) カメラの絞り機構
JPH09283434A (ja) 投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法
KR101043123B1 (ko) 광학장치
JPS6247124A (ja) 露光装置用高速シヤツタ−
KR102439935B1 (ko) 투영 노광 장치
JPH1011811A (ja) ディスク媒体の製造方法及び製造装置
JP3376291B2 (ja) 露光装置及びデバイスの製造方法
JP2009271402A (ja) 光量調整装置、光学装置およびプロジェクタ
JPH06274945A (ja) 回転走査方式の露光装置
JPH07270705A (ja) ホログラムディスクおよびその位置決め方法
JP3213375B2 (ja) ホログラムのスタンパ作製方法