JP2000171999A - 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法と装置、装置ユニット - Google Patents

電子写真感光体、それを用いた画像形成方法と装置、装置ユニット

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JP2000171999A
JP2000171999A JP10345620A JP34562098A JP2000171999A JP 2000171999 A JP2000171999 A JP 2000171999A JP 10345620 A JP10345620 A JP 10345620A JP 34562098 A JP34562098 A JP 34562098A JP 2000171999 A JP2000171999 A JP 2000171999A
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明彦 伊丹
Takeo Oshiba
武雄 大柴
Yoko Kitahara
洋子 北原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐摩耗性に優れ、画質特性が良好で、かつ高
感度で繰り返し使用時においても残留電位の蓄積や帯電
性の劣化のない耐久性に優れた感光体を提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送
層、保護層をこの順に有する電子写真感光体において、
保護層が一般式(1)の繰り返し単位を有する共重合ポ
リカーボネートを含有することを特徴とする。 (式中、R〜Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数
1〜6のアルキル基、アルコキシ基、又は炭素数6〜1
2のアリール基を表す。Xは単結合、炭素数1〜6のア
ルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、であり、
p、qは合計して0〜200の整数である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
それを用いた画像形成方法及び画像形成装置、並びに装
置ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法として最も代表的なカ
ールソン法での複写機について説明すれば、感光体を一
様に帯電させた後、露光によって電荷を像様に消去せし
め、静電荷潜像を形成する。これをトナーによって現像
して可視化し、次いでそのトナーを紙などに転写してか
ら定着する。
【0003】一方、感光体は残存している付着トナーの
除去や、除電等の表面浄化処理が施され、長期にわたっ
て繰り返し使用される。
【0004】従って、電子写真感光体としては、帯電特
性及び感度が良好で、更に暗減衰が低いなど、電子写真
特性は勿論のこと加えて繰り返し使用での耐刷性、耐摩
耗性、表面に傷が付きにくい等の物理的特性、コロナ放
電によって発生するオゾンに対する耐性、露光時に受け
る紫外線などへの耐久性においても良いことが要求さ
れ、現在では実用上、むしろこれらの点が問題視され
る。
【0005】これまで電子写真感光体としては、セレ
ン、酸化亜鉛、カドミウムなどの無機光導電性物質を感
光層の主成分とする無機感光体が、広く使用されてき
た。しかし、これらの無機感光体は有害なものが多く、
環境対策上問題がある。
【0006】従って近年、無公害である有機物を用いた
有機感光体の開発が盛んであり、広く実用化されてきて
いる。なかでも電荷発生機能と電荷輸送機能とを異なる
物質に分担させ、所望の特性を有する化合物を広い範囲
から選択できる機能分離型の感光体が盛んに開発されて
いる。
【0007】しかし、このような有機感光体は無機感光
体に比べ、一般に機械的強度が劣っており、クリーニン
グブレード、現像ブラシ等の機械的外力による摺擦傷、
摩耗といった問題がある。
【0008】例えば、支持体上に電荷発生層及び電荷輸
送層を順次積層した従来の感光体は、電荷輸送層が低分
子の電荷輸送物質と不活性な高分子とで形成されている
ため、樹脂バインダーのガラス転移点を著しく低下さ
せ、機械的特性と電子写真的特性とを両立させることが
必ずしも十分でない。感度の高い組成又はある種の樹脂
バインダーでは感光体の反復使用時にクリーニングブレ
ード等の摺擦等によって感光体表面に傷が生じたり、表
面が摩耗したりする。また耐摩耗性の高い組成又はある
種の樹脂バインダーでは感度が低い、或いは残電上昇等
の電子写真特性が満足できなかった。
【0009】これらの問題点は、近年その指向が強い画
像形成プロセスの高速化或いは小型化の障害要因となっ
ている。
【0010】この対策について感光体の表面の摩擦係数
の低減、表面エネルギーの低減、摩擦低減剤として電荷
輸送層にシリコーン含有樹脂(特開昭61−21904
9号、同62−205357号)、フッ素含有樹脂(特
開昭50−23231号、同61−116362号、同
61−204633号、同61−270768号)、或
いはシリコーン樹脂微粒子、フッ素含有樹脂微粒子(特
開昭63−65449号)、メラミン樹脂微粒子(特開
昭60−177349号)の添加等が提案されている。
【0011】しかしながら、これらの方法では画像欠陥
の問題、繰り返し使用時の電位安定性、耐久性、耐摩耗
性等が不十分であり、問題の解決に至っていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
問題点を解決し、耐摩耗性に優れ、画質特性が良好で、
かつ高感度で繰り返し使用時においても残留電位の蓄積
や帯電性の劣化のない耐久性に優れた感光体を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記何
れかの構成を採ることによって達成される。
【0014】〔1〕 導電性支持体上に少なくとも電荷
発生層、電荷輸送層、保護層をこの順に有する電子写真
感光体において、保護層が少なくとも一般式(1)の繰
り返し単位を有する共重合ポリカーボネートを含有する
ことを特徴とする電子写真感光体。
【0015】
【化4】
【0016】(式中、R1〜R6は各々独立に水素原子、
ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換若しくは未置換のア
ルキル基、炭素数1〜6の置換若しくは未置換のアルコ
キシ基又は炭素数6〜12の置換若しくは未置換のアリ
ール基を表す。Xは各々独立に単結合、炭素数1〜6の
置換若しくは未置換のアルキレン基、炭素数6〜12の
置換若しくは未置換のアリーレン基、
【0017】
【化5】
【0018】であり、p,qは合計して0〜200の整
数であり、mは1〜6の整数である。) 〔2〕 前記保護層に用いられる一般式(1)の繰り返
し単位を有する共重合ポリカーボネートが一般式(2)
で表されることを特徴とする〔1〕記載の電子写真感光
体。
【0019】
【化6】
【0020】(式中、R1〜R6は各々独立に水素原子、
ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換若しくは未置換のア
ルキル基、炭素数1〜6の置換若しくは未置換のアルコ
キシ基又は炭素数6〜12の置換若しくは未置換のアリ
ール基を表す。Yは単結合、炭素数1〜6の置換若しく
は未置換のアルキレン基、アルキリデン基であり、p,
qは合計して0〜200の整数である。) 〔3〕 前記保護層に用いられるポリカーボネートの粘
度平均分子量が70,000以上であり、かつ前記電荷
輸送層がバインダーとして粘度平均分子量50,000
以下のポリカーボネート含有することを特徴とする
〔1〕又は〔2〕記載の電子写真感光体。
【0021】〔4〕 前記保護層に用いられるポリカー
ボネートの粘度平均分子量が100,000以上であ
り、かつ前記電荷輸送層がバインダーとして粘度平均分
子量50,000以下のポリカーボネート含有すること
を特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の電子写真感光体。
【0022】〔5〕 〔1〕〜〔4〕の何れか1項記載
の感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、現像に
より顕像化して得られた該感光体上のトナー像を転写材
上に転写する転写手段及びトナ−像転写後に感光体上に
残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段を
有することを特徴とする画像形成装置。
【0023】〔6〕 〔1〕〜〔4〕の何れか1項記載
の感光体と感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手
段、現像により顕像化して得られた該感光体上のトナー
像を転写材上に転写する転写手段及びトナー像転写後に
感光体上に残留するトナーをクリーニングするクリーニ
ング手段を用いて画像形成することを特徴とする画像形
成方法。
【0024】〔7〕 〔1〕〜〔4〕の何れか1項記載
の感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、現像に
より顕像化して得られた該感光体上のトナー像を転写材
上に転写する転写手段及びトナー像転写後に感光体上に
残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段の
少なくとも1つとが一体的に支持され、画像形成装置本
体に着脱自在に装着されていることを特徴とする装置ユ
ニット。
【0025】本発明の感光体の保護層とは、本発明の電
子写真感光体の感光層上に設けられた層であることを指
す。
【0026】上記保護層には、本発明のポリカーボネー
ト樹脂の他、電荷輸送物質(CTM)を更に含有せしめ
ておいてもよい。本発明における保護層は必要に応じて
含有せしめられるCTM、その他の添加剤や微粒子等を
具体的構造を後述するごときポリカーボネート樹脂に分
散若しくは相溶させ、塗布等の手段で設けられる。
【0027】これらのポリカーボネート樹脂の溶媒又は
分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、
エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタ
ノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、
トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、
1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、
1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロ
ロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノ
ール、イソプロピナール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジ
メチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられ
る。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジク
ロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケ
トン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単
独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもでき
る。
【0028】本発明の保護層に用いられる一般式(1)
のバインダーは望ましくは粘度平均分子量70,000
以上300,000以下であり、70,000より小さ
いと表面強度が不十分となり、クリーニングプロセスの
設定条件によっては膜厚減耗や傷の問題が発生し易い。
一方、300,000以上では塗布液の粘度が上昇し、
その結果塗布時の膜厚ムラが発生し生産性が悪化するこ
ともある。本発明の中で最も好適に用いられる粘度平均
分子量の範囲は100,000以上200,000以下
である。
【0029】一方、電荷輸送層には粘度平均分子量5
0,000以下のバインダーが好適に用いられる。分子
量が50,000以上では塗布液の粘度が上昇するため
均一な膜が得られにくく、表面保護層との均一な界面が
得られないこともある。
【0030】本発明のポリカーボネート共重合体は、例
えば、下記一般式(3)で表される二価アミン(3)と
下記一般式(4)で表される二価フェノール(4)に、
炭酸エステル形成性化合物を反応させることにより合成
することができる。なお、本発明のポリカーボネート共
重合体を合成するにあたり、二価アミン(3)は1種単
独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよく、ま
た、二価フェノールも1種単独で用いてもよいし、2種
以上を併用してもよい。
【0031】合成方式としては、例えば、炭酸エステル
形成性化合物としてホスゲン等を用い、適当な酸結合剤
の存在下に上記二価アミン(3)及び二価フェノール
(4)と重縮合させる方法、炭酸エステル形成性化合物
としてビスアリールカーボネートを用い、エステル交換
反応を行う方法などが適用可能である。これらの反応
は、必要に応じ末端停止剤及び/又は分岐剤の存在下で
行われる。
【0032】
【化7】
【0033】(式中、R1〜R6は各々独立に水素原子、
ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換若しくは未置換のア
ルキル基、炭素数1〜6の置換若しくは未置換のアルコ
キシ基又は炭素数6〜12の置換若しくは未置換のアリ
ール基を表す。Xは各々独立に単結合、炭素数1〜6の
置換若しくは未置換のアルキレン基、炭素数6〜12の
置換若しくは未置換のアリーレン基、
【0034】
【化8】
【0035】であり、p,qは合計して0〜200の整
数であり、mは1〜6の整数である。)
【0036】
【化9】
【0037】(式中、R1及びR2は各々独立にハロゲン
原子、炭素数1〜10の置換若しくは未置換のアルキル
基、ビニル基、アリル基、炭素数6〜12の置換若しく
は未置換のアリール基、炭素数5〜7の置換若しくは未
置換のシクロアルキル基、炭素数1〜6の置換若しくは
未置換のアルコキシ基又は炭素数6〜12の置換若しく
は未置換のアリールオキシ基であり、a及びbは各々独
立に0〜4の整数であり、Y′は単結合、−O−、−C
O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CR34−、
炭素数5〜11の置換若しくは未置換のシクロアルキリ
デン基、炭素数2〜12の置換若しくは未置換のα,ω
−アルキレン基、9,9−フルオレニデン基、1,8−
メンタンジイル基、2,8−メンタンジイル基、置換若
しくは未置換ピラジリデン基又は炭素数6〜12の置換
若しくは未置換のアリーレン基であり、ただしR3及び
4は各々独立に水素原子、炭素数1〜10の置換若し
くは未置換のアルキル基又は炭素数6〜12の置換若し
くは未置換のアリール基である。) 上記二価アミン(3)の具体例としては、例えば、下記
のものが挙げられる。
【0038】
【化10】
【0039】
【化11】
【0040】
【化12】
【0041】
【化13】
【0042】一般式(4)で表される二価フェノール
(4)の例としては、例えば、4,4′−ジヒドロキシ
ビフェニル、3,3′−ジフルオロ−4,4′−ジヒド
ロキシビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′
−ジメチルビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−2,
2′−ジメチルビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−
3,3′−ジシクロヘキシルビフェニル、4,4′−ジ
ヒドロキシ−3,3′−ジビニルビフェニル、3,3′
−ジアリル−4,4′−ジヒドロキシビフェニル等の
4,4′−ジヒドロキシビフェニル類;ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン)、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−1,1−ジフェニルメタン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルメタ
ン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタ
ン、ビス(4−ヒドロキシ−3−ノニルフェニル)メタ
ン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−1−フェニルメ
タン、ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)
メタン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−ビニルフェ
ニル)メタン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−5−メチル−3
−ビニルフェニル)メタン、ビス(3−アリル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、ビス(2−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、2−ヒドロキシフェニル−
4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(2−ヒドロキシ
−4−メチルフェニル)メタン、ビス(6−tert−
ブチル−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)メタ
ン、ビス(2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フ
ェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メ
チルフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)−1−フェ
ニルエタン、2−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル
エタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1−フェニル
−1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチ
ルフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA)、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)プロパン、
1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−
sec−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,
5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(別名:テトラフルオロビスフェノールA)、2,2−
ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン(別名:テトラクロロビスフェノールA)、2,
2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(別名:テトラブロモビスフェノール
A)、2,2−ビス(3−ブロモ−5−クロロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ヒド
ロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−
フェニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−ビニルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−5−メチル−3−ビニ
ルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アリル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−sec−ブチル−2−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(2−te
rt−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−メチルプロパン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ブタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス
(2−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
ブタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシ−2−メチル−5−tert−ペンチ
ルフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ
−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メ
チルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ヘキサン、2−エチル−1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)ヘキサン、4,4−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(2−te
rt−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オ
クタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノナ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシ−3−ビニルフェニル)シクロヘ
キサン、1,1−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフ
ェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シ−5−メチル−3−ビニルフェニル)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシ−3−シクロへキシルフェニル)シクロヘキ
サン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフ
ェニル)シクロヘキサン等のビス(ヒドロキシフェニ
ル)アルカン類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)エー
テル、ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)
エーテル等のビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル
類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド等
のビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド類;ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−フェニルフェニル)スルホン等のビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン類;4,4′−ジ
ヒドロキシベンゾフェノン等のビス(ヒドロキシフェニ
ル)ケトン類;9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−ビニルフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−5−
メチル−3−ビニルフェニル)フルオレン、9,9−ビ
ス(3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−
フェニルフェニル)フルオレン等のビス(ヒドロキシフ
ェニル)フルオレン類;4,4″−ジヒドロキシ−p−
ターフェニル等のジヒドロキシ−p−ターフェニル類;
4,4″′−ジヒドロキシ−p−クォーターフェニル等
のジヒドロキシ−p−クォーターフェニル類;2,5−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ピラジン、2,5−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−3,6−ジメチルピラ
ジン、2,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,
6−ジエチルピラジン等のビス(ヒドロキシフェニル)
ピラジン類;1,8−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
メンタン、1,8−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチル
フェニル)メンタン、1,8−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)メンタン等のビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)メンタン類;などが挙げられる。ま
た、一般式(4)で表されるこれらの二価フェノール
(4)以外に、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコ
ール、メチルヒドロキノン等のジヒドロキシベンゼン
類;1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒド
ロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、
2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキ
シナフタレン等のジヒドロキシナフタレン類;6,6′
−ジヒドロキシ−3,3,3′,3′−テトラメチルビ
スインダン等のジヒドロキシビスインダン類;1,4−
ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピ
ル]ベンゼン、1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2−プロピル]ベンゼンなども用いることが
できる。
【0043】これらの各種の二価フェノール類のなかで
も、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
1,1−ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニ
ル)プロパン、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタ
ン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)フルオレン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エー
テル、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなど
が好ましく、特に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパンが好ましい。
【0044】本発明に用いられる上記ポリカーボネート
共重合体の製造に用いることのできる末端停止剤として
は、一価のカルボン酸及びその誘導体、一価のフェノー
ルを用いることができる。例えば、p−(tert−ブ
チル)フェノール、p−クミルフェノール、p−フェニ
ルフェノール、p−(パーフルオロノニルフェニル)フ
ェノール、p−(パーフルオロキシルフェニル)フェノ
ール、p−tert−パーフルオロブチルフェノール、
1−(p−ヒドロキシベンジル)パーフルオロデカン、
P−(2−(1H,1H−パーフルオロトリデシルオキ
シ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピ
ル)フェノール、3,5−ビス(パーフルオロヘキシル
オキシカルボニル)フェノール、p−ヒドロキシ安息香
酸パーフルオロドデシル、p−(1H,1H−パーフル
オロオクチルオキシ)フェノール、2H,2H,9H−
パーフルオロノナン酸等が好適に用いられる。
【0045】末端停止剤の総量の好ましい範囲は、共重
合組成比として1〜30モル%、より好ましくは1〜1
0モル%である。30モル%を超えると表面硬度不足の
ため感光層が摩耗しやすくなり、耐刷寿命が短くなり、
1モル%未満では溶液粘度が上昇し、液塗工法による感
光体の製造が困難になることがある。分岐剤としては、
3価以上のフェノール又はカルボン酸を用いることがで
きる。分岐剤の例としては、フロログリシン、ピロガロ
ール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−2−ヘプテン、2,4−ジメチル
−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプ
タン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3−ヘプテン、1,3,5−トリ
ス(2−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−
トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,
1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、トリス
(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−
ビス(4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキシル)プロパン、2,4−ビス{2−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−プロピル}フェノール、2,6−
ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メ
チルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2
−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン、テトラ
キス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、テトラキス
(4−(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノ
キシ)メタン、1,4−ビス(4′,4″−ジヒドロキ
シトリフェニルメチル)ベンゼン、2,4−ジヒドロキ
シ安息香酸、トリメシン酸、シアヌル酸、3,3−ビス
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ
−2,3−ジヒドロインドール、3,3−ビス(4−ヒ
ドロキシアリール)オキシインドール、5−クロロイサ
チン、5,7−ジクロロイサチン、5−ブロモイサチン
等が挙げられる。
【0046】この中で好ましく用いられるのは、フロロ
グリシン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン等である。分岐剤の量の好ましい範囲
は、共重合組成比として30モル%以下、より好ましく
は5モル%以下である。30モル%を超えると、溶液粘
度が上昇し、液塗工法による感光体の製造が困難になる
ことがある。
【0047】炭酸エステル形成性化合物として前記ホス
ゲンをはじめとする各種のジハロゲン化カルボニル、ク
ロロホルメート等のハロホルメート類、炭酸エステル化
合物などを用い、酸結合剤の存在下に重縮合を行う反応
は、通常、溶媒中で行われる。ホスゲン等のガス状の炭
酸エステル形成性化合物を使用する場合、これを反応系
に吹き込む方法が好適に採用できる。
【0048】炭酸エステル形成性化合物の使用割合は、
反応の化学量論比(当量)を考慮して適宜調整すればよ
い。前記酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム等の
アルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等のアルカリ金属炭酸塩、ピリジン等の有機塩基或いは
これらの混合物などが用いられる。
【0049】酸結合剤の使用割合も、反応の化学量論比
(当量)を考慮して適宜定めればよい。具体的には、使
用する二価フェノールのモル数(通常1モルは2当量に
相当)に対して2当量若しくはこれより過剰量、好まし
くは2〜10当量の酸結合剤を用いることが好ましい。
前記溶媒としては、公知のポリカーボネート樹脂の製造
に使用されるものなど各種の有機溶媒を1種単独で或い
は混合溶媒として使用すればよい。代表的な例として
は、例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素、塩化メ
チレン、クロロホルム、1,1−ジクロロエタン、1,
2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、
1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テト
ラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン、ペンタクロロエタン、クロロベンゼンをはじめとす
るハロゲン化炭化水素、アセトフェノンなどが挙げられ
る。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。互いに混ざ
り合わない2種の溶媒を用いて界面重縮合反応を行って
もよい。
【0050】また、重縮合反応を促進するために、触媒
を用いて反応を行うことが望ましい、触媒としては、例
えば、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、ト
リエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリブチル
ベンジルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチル
アンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムク
ロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の四
級アンモニウム塩、テトラブチルホスホニウムクロライ
ド、テトラブチルホスホニウムブロマイド等の四級ホス
ホニウム塩、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リブチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミ
ン、ピリジン、ジメチルアニリン等の三級アミンなどが
好適である。
【0051】また、所望に応じ、亜硫酸ナトリウム、ハ
イドロサルファイドなど酸化防止剤を少量添加してもよ
い。反応は、通常、0〜150℃、好ましくは5〜40
℃の範囲の温度で行われる。反応圧力は、減圧、常圧、
加圧のいずれでも可能であるが、通常は、常圧若しくは
反応系の自圧程度で好適に行い得る。反応時間は、反応
温度等によって左右されるが、通常0.5分間〜10時
間、好ましくは1分間〜2時間程度である。
【0052】得られるポリカーボネート共重合体の還元
粘度を前記の範囲にするには、例えば、前記反応条件の
選択、前記末端停止剤や分岐剤の使用量の調節など、各
種の方法によってなすことができる。また、場合によ
り、得られたポリカーボネート共重合体に適宜物理的処
理(混合、分画など)及び/又は化学的処理(ポリマー
反応、部分分解処理など)を施して、所定の還元粘度の
ポリカーボネート共重合体として取得することもでき
る。
【0053】上記の製造法は、様々に態様で実施可能で
あり、例えば、二価フェノールとホスゲン(又はホスゲ
ン誘導体)を反応させてポリカーボネートオリゴマーを
製造し、次いで、このポリカーボネートオリゴマーと上
記の二価アミン、又は二価アミン及び二価フェノールと
を、有機溶媒と上記の酸結合剤等のアルカリ水溶液の混
合液下で反応させる方法によって、ポリカーボネート共
重合体を製造することができる。また、上記の二価フェ
ノール、ホスゲン及び二価アミンを有機溶媒とアルカリ
水溶液の混合溶液中で反応させる方法によっても製造す
ることができる。通常は、前者の、予めポリカーボネー
トオリゴマーを製造する方法を用いると、効率的にポリ
カーボネート共重合体を得ることができ、好ましい。
【0054】ポリカーボネートオリゴマーを製造するに
は、まず、アルカリ水溶液に二価フェノール(及び、必
要に応じ、分岐剤)を溶解させ、二価フェノールのアル
カリ水溶液を調製する。次いで、このアルカリ水溶液と
塩化メチレンなどの有機溶媒との混合液にホスゲンを導
入して反応させ、二価フェノールのポリカーボネートオ
リゴマーを合成する。次いで、反応溶液を水相と有機相
とに分離し、ポリカーボネートオリゴマーを含む有機相
を得る。この際、アルカリ水溶液のアルカリ濃度は、1
〜15重量%の範囲が好ましく、また、有機相と水相と
の容積比は10:1〜1:10、好ましくは5:1〜
1:5の範囲にあるのが望ましい。反応温度は冷却下に
通常0〜70℃、好ましくは5〜65℃とすることが望
ましく、反応時間は15分〜4時間、好ましくは30分
〜3時間程度である。このようにして得られるポリカー
ボネートオリゴマーの平均分子量は2,000以下で、
重合度は、通常20以下、好ましくは2〜10量体のも
のである。二価フェノールとして上記の二価フェノール
(4)を用いた場合、このようにして得られるポリカー
ボネートオリゴマーは、通常、下記一般式(5)で表さ
れる構造を有する。
【0055】
【化14】
【0056】(式中、R1、R2、a、b及びY′は上記
と同じ意味を有し、Halは塩素等のハロゲン原子であ
り、tは2〜20である。) このようにして得られるポリカーボネートオリゴマーを
含む有機相に、上記の二価アミン(及び、必要に応じ、
追加の二価フェノール)を加えて反応させる。反応温度
は、通常、10〜50℃、好ましくは20〜40℃であ
り、反応時間は通常30分〜2時間程度である。この反
応にあたって、二価アミンは有機溶媒に溶解させ、また
二価フェノールはアルカリ水溶液として添加することが
望ましい。その添加順序については、特に制限はない
が、二価フェノールを最後に加えることが望ましい。ま
た、二価アミンは、その一部又は全部を、二価フェノー
ルとホスゲンとからポリカーボネートオリゴマーを製造
する過程に投入してもよい。このようにして、本発明に
用いられるポリカーボネート共重合体を効率的に製造す
ることができる。
【0057】本発明の電子写真感光体において、上記の
ポリカーボネート共重合体をバインダー樹脂として用い
る場合、ポリカーボネート共重合体を1種のみ又は2種
以上を組み合わせて用いてもよいし、また、所望に応じ
て本発明の目的達成を阻害しない範囲で、他のポリカー
ボネート樹脂等の樹脂成分と併用してもよい。
【0058】尚、本発明に用いられる樹脂は、好ましく
は粘度平均分子量70,000以上の樹脂である。粘度
平均分子量の測定法は、通常行われる公知の方法でよ
い。
【0059】本発明において、保護層には微粒子物質を
含有させてもよい。
【0060】有機微粒子としてはシリコーン樹脂微粒
子、フッ素含有樹脂微粒子、メラミン樹脂微粒子などが
挙げられる。フッ素含有樹脂微粒子としては四フッ化エ
チレン、三フッ化塩化エチレン、六フッ化エチレンプロ
ピレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、二フッ化塩
化エチレン、トリフルオロプロピルメチルシランをモノ
マーとする重合体及びこれらのモノマーの共重合体が用
いられるが、特に四フッ化エチレンの重合体及び共重合
体が望ましい。有機微粒子の平均粒径は、0.01〜5
0μmが好ましい。また表面層の有機微粒子の含有割合
は、通常固形分の10〜100重量%が好ましい。
【0061】無機微粒子としては、酸化アルミニウム、
酸化ジルコニウム、酸化チタン、シリカ等が挙げられ
る。残留電荷を小さくし、また耐摩耗性を向上する観点
から、0.01〜10μmが好ましい。無機微粒子の含
有割合は、同様の観点から固形分の10〜100重量%
が好ましい。
【0062】本発明において好ましく適用できる層構成
としては、下記のごときものがある。
【0063】保護層は、少なくとも本発明の樹脂及び必
要に応じて添加される微粒子等により構成されるが、前
記したごとく保護層中に電荷輸送物質(CTM)を含有
させると好ましい。保護層中に電荷輸送物質(CTM)
を含有させる事により電子写真感光体のくり返し使用に
よる残留電位の上昇や、感度の低下を防ぐ事ができる。
【0064】本発明の電子写真感光体に含有される電荷
発生物質(CGM)としては、例えばフタロシアニン顔
料、多環キノン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、インジ
ゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム顔料、スクワ
リリウム染料、シアニン染料、ピリリウム染料、チオピ
リリウム染料、キサンテン色素、トリフェニルメタン色
素、スチリル色素等が挙げられ、これらの電荷発生物質
(CGM)は単独で又は適当なバインダー樹脂と共に層
形成が行われる。
【0065】本発明の電子写真感光体に含有される電荷
輸送物質(CTM)としては、例えばオキサゾール誘導
体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チア
ジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール
誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリン誘導体、ビ
スイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン
化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン誘導体、スチル
ベン化合物、アミン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベン
ゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナ
ゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導
体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、
ポリ−9−ビニルアントラセン等が挙げられこれらの電
荷輸送物質(CTM)は通常バインダーと共に層形成が
行われる。
【0066】これらの中で特に好ましい電荷輸送物質
(CTM)としては下記の化合物があげられる。
【0067】
【化15】
【0068】
【化16】
【0069】
【化17】
【0070】
【化18】
【0071】
【化19】
【0072】
【化20】
【0073】
【化21】
【0074】前記電荷発生層(CGL)、電荷輸送層
(CTL)に含有されるバインダー樹脂としては、ポリ
エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ア
クリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン
樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹
脂、塩化ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、ウレタ
ン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン−アル
キッド樹脂、フェノール樹脂、ポリシラン樹脂、ポリビ
ニルカルバゾール等が挙げられる。
【0075】次に、前記各層を形成する際に用いられる
溶媒又は分散媒としては、前記ポリカーボネート樹脂の
溶媒又は分散媒として挙げられたものが好ましく用いら
れる。ケトン系溶媒を用いた場合に感度、繰り返し使用
時に電位変化等が更に良好となる。また、これらの溶媒
は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもで
きる。
【0076】本発明に於いて電荷発生層中の電荷発生物
質とバインダー樹脂との割合は重量比で1:5〜5:1
が好ましい。また電荷発生層の膜厚は5μm以下が好ま
しく、特には0.05〜2μmが好ましい。更に、電荷
発生層の残留溶媒量は2重量%以下が好ましい。
【0077】又、電荷輸送層は前記の電荷輸送物質とバ
インダー樹脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾
燥することによって形成される。電荷輸送物質とバイン
ダー樹脂との混合割合は重量比で3:1〜1:3が好ま
しい。
【0078】次に本発明の電子写真感光体の導電性支持
体としては、 1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板、 2)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラミネ
ート若しくは蒸着によって設けたもの、 3)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導電性
化合物の層を塗布若しくは蒸着によって設けたもの等が
挙げられる。
【0079】次に本発明の電子写真感光体を製造するた
めの塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、
円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光
層の表面層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させない
ため、又均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は
円形量規制型(円形スライドホッパ型ともいう)塗布等
の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお前記スプレ
ー塗布については例えば特開平3−90250号及び特
開平3−269238号公報に詳細にされ、前記円形量
規制型塗布については例えば特開昭58−189061
号公報に詳細に記載されている。特に、粘度平均分子量
が大きくなり、塗布液の粘度が高くなると、浸漬塗布や
スプレー塗布では塗布液の流動性が悪いため、塗布ムラ
を発生し易い。しかし、円形量規制型塗布を適用する
と、塗布ムラを生ずることなく均一な塗布が可能であ
る。
【0080】円形量規制型塗布機を用いる塗布方法で
は、スライド面終端と基材は、ある間隙を持って配置さ
れているため基材を傷つける事なく、また性質の異なる
層を多層形成させる場合においても、既に塗布された層
を損傷することなく塗布できる。更に性質が異なり同一
溶媒に溶解する層を多層形成させる際にも、浸漬塗布方
法と比べて溶媒中に存在する時間がはるかに短いので、
下層成分が上層側へ殆ど溶出しないし、塗布槽にも溶出
することなく塗布できる。
【0081】本発明の円形量規制型塗布機を用いる塗布
方法は、薄膜で均一な塗布膜を要求する電子写真感光体
ドラムの外周面への塗膜形成に効果的に用いられる。即
ちエンドレスに形成された連続面を有する基材の外周面
の塗布方法として用いられる。塗布は基材自体が移動し
ても塗布装置が移動しても良く、更に円筒状基材を回転
しても良い。
【0082】なお前記スプレー塗布及び円形量規制塗布
によれば、前記浸漬塗布等に比して塗布液の無駄な消費
がなく、下層を溶解、損傷することがなく、かつ均一塗
布が達成される等の利点を有する。
【0083】本発明においては導電性支持体の感光層の
間に、バリヤー機能とバインダー樹脂を兼備した下引層
を設けることもできる。
【0084】下引層としては、カゼイン、ポリビニルア
ルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸共
重合体、ポリビニルブチラール、フェノール樹脂ポリア
ミド類(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、
共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイロン等)、ポ
リウレタン等の有機下引層、あるいは金属キレート化合
物、シランカップリング剤等のセラミック系化合物を用
いるセラミック下引層が挙げられる。下引層の膜厚は、
0.1〜10μmが好ましく、特には0.1〜5μmが
好ましい。
【0085】本発明においては、更に、支持体と下引層
との間に支持体の表面欠陥を補うための被覆を施すこと
や、特に画像入力がレーザー光の場合には問題となる干
渉縞の発生を防止することなどを目的とした導電層を設
けることができる。この導電層は、カーボンブラック、
金属粒子又は金属酸化物粒子等の導電性粉体を適当なバ
インダー樹脂中に分散した溶液を塗布乾燥して形成する
ことができる。導電層の膜厚は5〜40μmが好まし
く、特には10〜30μmが好ましい。
【0086】また、支持体の形状はドラム状でもシート
状でもベルト状でもよく、適用する電子写真装置に最適
した形状であることが好ましい。
【0087】本発明の像保持部材は、複写機、レーザー
プリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリ
ンター等の電子写真装置一般に適用し得るものである
が、更には電子写真技術を応用したディスプレイ、記
録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の装置にも広く適用
し得るものである。
【0088】図1に本発明の電子写真感光体を有する画
像形成装置の断面図例を示す。
【0089】図1において10は像担持体である感光体
ドラムで、電荷発生層と電荷輸送層よりなる感光層をド
ラム上に塗布し、接地されて時計方向に駆動回転され
る。12はスコロトロン帯電器で、感光体ドラム10周
面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。
この帯電器12による帯電に先だって、前画像形成での
感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた
露光部11による露光を行って感光体周面の除電をして
もよい。
【0090】感光体への一様帯電ののち像露光手段13
により画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の
像露光手段13は図示しないレーザーダイオードを発光
光源とし回転するポリゴンミラー131、fθレンズ等
を経て反射ミラー132により光路を曲げられ感光体ド
ラム上の走査がなされ、静電潜像が形成される。
【0091】その静電潜像は次いで現像器14で現像さ
れる。感光体ドラム10周縁にはイエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)等のトナーとキ
ャリアとから成る現像剤をそれぞれ内蔵した現像器14
が設けられていて、先ず1色目の現像がマグネットを内
蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ141によ
って行われる。現像剤はフェライトをコアとしてそのま
わりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、ポリ
エステルを主材料として色に応じた顔料と荷電制御剤、
シリカ、酸化チタン等を加えたトナーとからなるもの
で、現像剤は層形成手段によって現像スリーブ141上
に100〜600μmの層厚に規制されて現像域へと搬
送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム1
0と現像スリーブ141の間に直流或いは交流バイアス
電位をかけて現像が行われる。
【0092】カラー画像形成に於いては、1色目の顕像
化が終った後2色目の画像形成行程にはいり、再びスコ
ロトロン帯電器12による一様帯電が行われ、2色目の
潜像が像露光手段13によって形成される。3色目、4
色目についても2色目と同様の画像形成行程が行われ、
感光体ドラム10周面上には4色の顕像が形成される。
【0093】一方モノクロの電子写真装置では現像器1
4は黒トナー1種で構成され、1回の現像で画像を形成
することができる。
【0094】記録紙Pは画像形成後、転写のタイミング
の整った時点で給紙ローラ17の回転作動により転写域
へと給紙される。
【0095】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム10の周面に転写ローラ18が圧接さ
れ、給紙された記録紙Pを挟着して多色像が一括して転
写される。
【0096】次いで記録紙Pはほぼ同時に圧接状態とさ
れた分離ブラシ19によって除電され感光体ドラム10
の周面により分離して定着装置20に搬送され、熱ロー
ラ201と圧着ローラ202の加熱、加圧によってトナ
ーを溶着したのち排紙ローラ21を介して装置外部に排
出される。なお前記の転写ローラ18及び分離ブラシ1
9は記録紙Pの通過後感光体ドラム10の周面より退避
離間して次なるトナー像の形成に備える。
【0097】一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム
10は、クリーニング装置22のブレード221の圧接
により残留トナーを除去・清掃し、再び露光部11によ
る除電と帯電器12による帯電を受けて次なる画像形成
のプロセスに入る。なお感光体上にカラー画像を重ね合
わせる場合には前記のブレード221は感光体面のクリ
ーニング後直ちに移動して感光体ドラム10の周面より
退避する。
【0098】尚30は像保持部部材、帯電手段、現像手
段及びクリーニング手段を一体化されている着脱可能な
カートリッジである。
【0099】電子写真装置として、上述の感光体や現像
手段、クリーニング手段等の構成要素のうち、複数のも
のを装置ユニットとして一体に結合して構成し、このユ
ニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。
例えば帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少な
くとも1つを感光体とともに一体に支持してユニットを
形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置
本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成し
ても良い。このとき上記の装置ユニットの方に帯電手段
及び/又は現像手段を伴って構成しても良い。
【0100】像露光手段は、電子写真装置を複写機やプ
リンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や
透過光を感光体に照射すること、或いはセンサーで原稿
を読み取り信号化し、この信号に従ってレーザービーム
の走査、LEDアレイの駆動、又は液晶シャッターアレ
イの駆動を行い感光体に光を照射することなどにより行
われる。
【0101】尚、ファクシミリのプリンターとして使用
する場合には、像露光手段13は受信データをプリント
するための露光になる。
【0102】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の様態はこれに限定されるものではない。
尚、本文中「部」とは「重量部」を表す。
【0103】実施例1 直径80mmのドラム状アルミニウム製導電性支持体
(アルミニウムシリンダ)上に下記の下引層塗布液を調
製し、乾燥膜厚0.3μmとなるように塗布した。
【0104】 1.下引層塗布液 ポリアミド樹脂(CM−8000:東レ社製) 15g 2−プロパノール 150ml メタノール 850ml この下引層上に、下記電荷発生層塗布液を分散調液し、
膜厚0.5μmとなるよう塗布した。
【0105】 2.電荷発生層塗布液 チタニルフタロシアニン 10g シリコーン樹脂(KR−5240 信越化学工業社製) 10g 酢酸−t−ブチル 1000ml 上記塗布液をサンドミルを用いて20時間分散したも
の。
【0106】この電荷発生層上に下記の電荷輸送層塗布
液を調製し、乾燥膜厚20μmになるように塗布した。
【0107】 3.電荷輸送層塗布液 電荷輸送物質(T−18) 420g ポリカーボネート(Z300 三菱ガス化学社製) 560g 1,2−ジクロロエタン 2800ml この電荷輸送層上に下記の保護層塗布液を調製し、乾燥
膜厚8μmになるように塗布した後、110℃、1時間
乾燥して感光体を得た。
【0108】 4.保護層塗布液 電荷輸送物質(T−18) 84g 構造式(1)の樹脂(Mv=80,000) 140g 1,2−ジクロロエタン 2800ml
【0109】
【化22】
【0110】
【化23】
【0111】実施例2〜5 実施例1において保護層塗布液の構造式(1)の樹脂の
代わりに構造式(2)〜(5)に変えた他は実施例1と
同様にして感光体を作製した。
【0112】実施例6 実施例1において構造式(1)の樹脂をMvを80,0
00のものから30,000のものに変えた以外は同様
にして感光体を作製した。
【0113】実施例7 実施例1において構造式(1)の樹脂をMvを80,0
00のものから120,000のものに変えた以外は同
様にして感光体を作製した。
【0114】比較例1 実施例1において保護層を設けない以外は実施例1と同
様にして感光体を作製した。
【0115】比較例2 実施例1において保護層の構造式(1)の樹脂の代わり
に特許公報2531890号の実施例1記載の下記樹脂
に変えた他は実施例1と同様にして感光体を作製した。
【0116】
【化24】
【0117】評価 このようにして得た感光体をコニカ社製デジタル複写機
Konica 7050に装着して以下のような感光体
特性評価を行った。
【0118】まず上記複写機に表面電位計を備え付け
て、電位特性として未露光電位及び露光後の電位(それ
ぞれVH、VL)を測定できるように改造した。またク
リーニングユニットにはゴム硬度JIS A 65°、
反発弾性40%、厚さ2mm、自由長9mmの弾性ゴム
ブレードを当接角20°で感光体の回転に対してカウン
ター方向に押圧力18g/cmで当接した。
【0119】次に上記条件で10,000コピーの実写
試験を行い10,000コピ−後の電位変動と膜厚減耗
を測定した後、画像の黒化率を下げた強制モ−ドでの1
0,000コピ−の強制試験を行い、紙粉やトナーフィ
ルミングのレベルの比較を行った。フィルミングの評価
は10,000コピー強制試験終了後のハーフトーン画
像を目視で評価した。
【0120】 ◎:ドラム面でのフィルミングなし ○:フィルミングによる画像欠陥なし △:軽微なスジ故障発生 ×:黒スジ発生 結果を表1に示す。
【0121】
【表1】
【0122】本発明内の実施例1〜7の感光体は、膜厚
減耗が少なく、画質特性が良好であり、電位特性も問題
がない。しかし、本発明外の比較例1、2は、膜厚減
耗、画像特性が劣り、ものによっては、電位特性も問題
があることがわかる。
【0123】
【発明の効果】本発明により、耐摩耗性に優れ画質特性
が良好で、かつ高感度で繰り返し使用時においても残留
電位の蓄積や帯電性の劣化のない耐久性に優れた感光体
を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる画像形成装置の断面図である。
【符号の説明】 10 感光体ドラム 11 発光ダイオード等を用いた露光部 12 スコロトロン帯電器 13 像露光手段 14 現像器 17 給紙ローラ 18 転写ローラ 19 分離ブラシ 20 定着装置 21 排紙ローラ 22 クリーニング装置 30 感光体ドラム、帯電手段、現像手段及びクリーニ
ング手段を一体化されている着脱可能なカートリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉地 雅彦 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H034 AA00 AA06 BF00 2H068 AA03 BB20 BB21 BB26 BB29 BB52 FA27

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生
    層、電荷輸送層、保護層をこの順に有する電子写真感光
    体において、保護層が少なくとも一般式(1)の繰り返
    し単位を有する共重合ポリカーボネートを含有すること
    を特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、R1〜R6は各々独立に水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜6の置換若しくは未置換のアルキル基、
    炭素数1〜6の置換若しくは未置換のアルコキシ基又は
    炭素数6〜12の置換若しくは未置換のアリール基を表
    す。Xは各々独立に単結合、炭素数1〜6の置換若しく
    は未置換のアルキレン基、炭素数6〜12の置換若しく
    は未置換のアリーレン基、 【化2】 であり、p,qは合計して0〜200の整数であり、m
    は1〜6の整数である。)
  2. 【請求項2】 前記保護層に用いられる一般式(1)の
    繰り返し単位を有する共重合ポリカーボネートが一般式
    (2)で表されることを特徴とする請求項1記載の電子
    写真感光体。 【化3】 (式中、R1〜R6は各々独立に水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜6の置換若しくは未置換のアルキル基、
    炭素数1〜6の置換若しくは未置換のアルコキシ基又は
    炭素数6〜12の置換若しくは未置換のアリール基を表
    す。Yは単結合、炭素数1〜6の置換若しくは未置換の
    アルキレン基、アルキリデン基であり、p,qは合計し
    て0〜200の整数である。)
  3. 【請求項3】 前記保護層に用いられるポリカーボネー
    トの粘度平均分子量が70,000以上であり、かつ前
    記電荷輸送層がバインダーとして粘度平均分子量50,
    000以下のポリカーボネート含有することを特徴とす
    る請求項1又は2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記保護層に用いられるポリカーボネー
    トの粘度平均分子量が100,000以上であり、かつ
    前記電荷輸送層がバインダーとして粘度平均分子量5
    0,000以下のポリカーボネート含有することを特徴
    とする請求項1又は2記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項記載の感光体
    上に静電潜像を形成する潜像形成手段、現像により顕像
    化して得られた該感光体上のトナー像を転写材上に転写
    する転写手段及びトナ−像転写後に感光体上に残留する
    トナーをクリーニングするクリーニング手段を有するこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れか1項記載の感光体
    と感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、現像に
    より顕像化して得られた該感光体上のトナー像を転写材
    上に転写する転写手段及びトナー像転写後に感光体上に
    残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段を
    用いて画像形成することを特徴とする画像形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4の何れか1項記載の感光体
    上に静電潜像を形成する潜像形成手段、現像により顕像
    化して得られた該感光体上のトナー像を転写材上に転写
    する転写手段及びトナー像転写後に感光体上に残留する
    トナーをクリーニングするクリーニング手段の少なくと
    も1つとが一体的に支持され、画像形成装置本体に着脱
    自在に装着されていることを特徴とする装置ユニット。
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JPH09216944A (ja) * 1995-12-04 1997-08-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 側鎖に架橋反応しうる官能基を有するポリカーボネート樹脂及びそれを用いた電子写真感光体
JPH1069099A (ja) * 1996-08-29 1998-03-10 Idemitsu Kosan Co Ltd 電子写真感光体

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