JP2000171038A - ガスタービン燃焼器 - Google Patents

ガスタービン燃焼器

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JP2000171038A JP10348838A JP34883898A JP2000171038A JP 2000171038 A JP2000171038 A JP 2000171038A JP 10348838 A JP10348838 A JP 10348838A JP 34883898 A JP34883898 A JP 34883898A JP 2000171038 A JP2000171038 A JP 2000171038A
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Rintarou Chikami
倫太郎 千頭
Kazuya Kobayashi
一弥 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービン燃焼器に関し、空気の吸込の均
一化、熱応力の軽減、冷却の均一化を図り、燃焼器の性
能を高める。 【解決手段】 燃焼器20の内筒28内には中心にパイ
ロット燃料ノズル及びパイロットコーン33が、その周
囲にメイン燃料ノズル及びメインスワラー32が配置さ
れている。空気吸込部分(X−1)には整流筒11が設
けられ、吸込空気を均一にすると共に、空気吸込部分
(X−2)では内筒28周囲の空気穴を適切な数とし、
メインスワラー部分(X−3)及びパイロットコーン部
分(X−4)ではそれぞれメインスワラー32をボルト
結合、パイロットスワラー33の溶接個所の溶接最適化
を行い熱応力の影響を小さくする構造とし、尾筒冷却部
分(X−5)では尾筒24のフランジ部71の冷却構造
を冷却が均一となるようにして熱応力の影響を小さく
し、これら(X−1)〜(X−5)の改善により、燃焼
器の高温化に伴う障害をなくし、性能向上を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービン燃焼器
に関し、燃焼用空気の吸込の均一化を計り、燃焼効率を
高めると共に、燃焼器の冷却性を向上させ、更に燃焼器
のメインスワラーやパイロットコーン等の熱応力に弱い
構造部分の取付構造を改善して高温度に影響されない構
造とし、燃焼ガスの高温化に伴うガスタービン燃焼器の
総合的な効率を高めるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】図19はガスタービン燃焼器の全体を示
す構成図である。図において、20は燃焼器全体を示
し、車室50内に収納されている。21はメイン燃料ノ
ズルであり、円周状に複数本が配置され、油又はガスの
メイン燃料が供給される。22はパイロット燃料ノズル
であり、複数本のメイン燃料ノズル21の中心に配置さ
れ、メイン燃料ノズル21に点火するものである。23
は燃焼室、24は尾筒であり、燃焼室23で燃焼した高
温ガスが尾筒24からガスタービンに導かれる。62は
圧縮機、63は空気出口、64はエアセパレータで外部
の空気をガスタービンの翼へ冷却用として供給するも
の、65はガスタービンの静翼、66はガスタービンの
動翼である。
【0003】上記構成の燃焼器において、圧縮機62か
らの空気40は空気出口63から車室内へ流入し、40
a,40bで示すように燃焼器20の周囲より燃焼のス
ティで形成される空間から燃焼器20内に流入し燃焼に
供される。この時の空気の流れは出口の空気40に近い
空気40aと出口から遠い空気40bとでは流量、圧力
が異なっており、燃焼器20へ流入する空気は周囲によ
り不均一となる。この結果燃焼器内筒内で空気に偏流が
起こり、燃料の流れも不均一となってNOX 排出量が多
くなる。
【0004】図20は上記に説明のガスタービン燃焼器
の全体を示し、このような燃焼器においては種々の解決
すべき課題をかかえており、これらの構造部分を示した
図である。図において、(X−1)及び(X−2)は燃
料ノズルへの空気吸込部分、(X−3)はメインスワラ
ーの取付構造部分、(X−4)はパイロットコーンの取
付構造部分、(X−5)は尾筒の冷却構造部分であり、
これらの各部はガスタービン燃焼器の高温化、高効率化
に対し、種々の問題点が存在する。次にこれら各部分の
現状の問題点について順次詳しく説明する。
【0005】まず(X−1)の空気吸込部分について説
明する。図21は燃焼ノズル部分の断面図であり、図に
おいて、圧縮機からの空気は40a,40bで示すよう
に燃焼器20の周囲より流入し、スティ25で形成され
る空間より燃焼器20内に流入し、燃焼に供されるが、
空気40は圧縮機に遠い側の空気流れ40bと圧縮機に
近い40aとでは空間の形状、流路が異なっており、そ
のため燃焼室23への空気流入量は周囲において不均一
となり偏流が生じてしまう。空気の偏流が生ずると燃料
の燃焼室内の流れも不均一となり、NOX 量も多く発生
する。従って、燃焼器への空気の流入は周囲において均
一に流入することが要求される。
【0006】又、図21の燃焼器はトップハット型を採
用した燃焼器であり、車室50には外筒ケーシング蓋5
1が燃料ノズルの挿入部分を覆って取付けられている。
一方、図19で示した燃焼器は空気吸込部分が円筒状の
車室50のケーシングで形成される空間に配置されてい
る。図21の例では空気吸込部分であるスティ25の周
囲は円筒状の外筒ケーシング蓋51で周囲が覆われ、外
筒ケーシング蓋51がハット状に外側へ突出する形状と
なっている。この型式の燃焼器では車室50の外筒ケー
シング51のセンタ61と燃焼器センタ60とは同一で
はなく、ケーシングに対して燃焼器が少し傾斜して取付
けられている。この理由は詳しい説明は省略するが、内
筒からの燃焼ガスが尾筒を通ってガスタービン燃焼通路
へ導く際にそのガス流れにより温度分布をできるだけ均
一にする必要があり、燃焼器の取付位置を最適に決定す
るためにケーシングのセンタ61から燃焼器センタ60
が傾斜している。
【0007】上記のような燃焼器の配置により、空気吸
込部であるスティ25の周囲は外筒ケーシング51とス
ティ25とで形成される空間の面積が異なっており、空
気の吸込は周囲によって不均一となる原因となってい
る。この型式の燃焼器では、外筒ケーシング蓋51が整
流筒の機能をある程度はたすので、図19に示す燃焼器
よりは燃焼器への空気の流れはある程度周囲では整流効
果を有するが、吸込んだ空気が反転してスティ25の周
囲よりノズル部へ流入する流れを更に均一な流れとする
ために改善することが望まれていた。
【0008】次に(X−2)の空気吸込部分の問題点に
つき説明する。図22は上記に説明の燃焼器10の内筒
部分の側面図である。図において内筒28内には高温燃
焼ガス161が流れており、高温となるので、周囲には
図示省略の細かい冷却孔が多数設けられており、これら
冷却孔より流入した空気も内筒28を冷却した後、内部
に流入し、燃焼ガス中に混入される。一方、燃焼ガス中
には内筒28内で未燃分の燃料が残っており、この未燃
分があるとNOX の発生量が多くなるので、これを燃焼
させる必要がある。そのために内筒28には図示のよう
に空気孔10−1,10−2,10−3が設けられてお
り、これら空気孔10−1,10−2,10−3はそれ
ぞれ各位置において円周方向に均等に6カ所ずつ配分さ
れている。
【0009】上記構成の内筒においては、メイン燃料ノ
ズル21で燃焼した高温燃焼ガス161は内筒28内を
流れ、尾筒24へ流出するが、高温燃焼ガス161には
未燃分の燃料が存在するので最初の空気孔10−1の周
囲6ヶ所及び2列目の空気孔10−2の周囲6ヶ所から
空気130がそれぞれ流入し、内筒28内で未燃分の燃
焼に供される。更に、後流の3列目の空気孔10−3の
周囲6ヶ所から空気131が流入し、空気130の流入
でも未だ燃焼しない残りの未燃カーボン分を燃焼させる
ようにしている。
【0010】燃焼器20に流入する空気量は、燃焼器の
ノズル部で燃焼に供されるために流入する空気と、冷却
のために内筒周囲の細孔より流入する空気と、前述の空
気孔10−1,10−2,10−3から流入する空気1
30,131が全量の空気である。これら全量の空気を
100%とすると従来の燃焼器では一例として空気孔1
0−1,10−2の流入量はそれぞれ約14%程度、空
気孔10−3から流入する空気量は約19〜20%程度
である。これらを空気孔10−1,10−2,10−3
の比率で表すと1:1:(1.3〜1.4)程度となっ
ており、内筒28の後段の空気孔10−3から流入する
空気量が多くなっている。しかしながら空気10−3か
ら流入する空気が過多になると、燃焼されずに高温燃焼
ガスの火炎を冷却することになり、これにより有色の煙
が発生してしまう。
【0011】次に、(X−3)のメインスワラー部分の
問題点について説明する。 従来のガスタービンのマル
チ型予混合燃焼器においては、中央に位置するパイロッ
トスワラーの周囲に8個のメインスワラーを配置し、こ
れらメインスワラーを1.6mm前後の薄板固定片で燃焼
器本体周囲に溶接で固定して取付けている。図23はこ
のような従来の燃焼器のスワラー部分を示す図、図24
は図23におけるH−H矢視図である。これら図におい
て20は燃焼器本体、31は中心のパイロットスワラー
であり、先端にコーン33が取付けられている。32は
メインスワラーであり、パイロットスワラー31の周囲
に8個が配置されている。34は円形の基板であり、中
心部にパイロットスワラー31を挿通し、支持する穴、
その周囲にはメインスワラー32を挿通し支持する8個
の穴が明けられており、その周囲は燃焼器本体20の内
壁に溶接で固定されている。
【0012】35は固定金具であり、板金製で、図24
に示すようにそれぞれ8個のメインスワラー32を燃焼
器本体20の端部周囲36の内壁にそれぞれ溶接で固定
している。図24のH−H矢視図において、メインスワ
ラー32が燃焼器の端部周囲36に固定金具35で取付
けられている状態を示している。メインスワラー32に
は図示省略しているが、メイン燃料ノズルの先端が挿通
され、中心のパイロットスワラー32にはパイロット燃
料ノズルが挿通されており、メイン燃料ノズルから噴射
される燃料は、パイロットスワラー31のコーン33か
らの空気と混合してパイロット燃料ノズルからのパイロ
ット燃料の燃焼により、点火されて燃焼に供される。こ
のような燃焼器本体20はガスタービンの車室内のロー
タ周囲に数10個、例えばロータ周囲に円形に16個が
配置され、高温の燃焼ガスをガスタービンの燃焼ガス通
路に供給し、ロータを回転させるものである。
【0013】このような溶接構造のガスタービンにおい
ては、運転中の振動や熱応力によって変形を生じ、固定
金具35の溶接部に割れが生じ、補修作業を行う必要が
度々発生し、固定金具35の取替えや溶接作業をしなけ
ればならない。この固定金具35の取付部は溶接の作業
スペースに乏しく、良好な溶接を施工するには悪条件で
あり、作業者に高度の技能を要求することになる。又、
溶接構造であるため製造時の加工精度に問題があり、取
付け時の微調整ができず、精度を維持するのに限度があ
った。
【0014】次に、(X−4)のパイロットコーン部分
の問題点について説明する。図23で説明の燃焼器にお
いてはメインスワラー32の中心部にはメインノズルが
挿通され、メインノズルから噴出するメイン燃料にメイ
ンスワラーからの空気とを予混合させ、一方パイロット
スワラー31の中心部にはパイロットノズルが挿通さ
れ、パイロットノズルからのパイロット燃料とパイロッ
トスワラ−31からの空気とでパイロット燃料を燃焼さ
せ、燃焼筒内でメイン予混合燃料に点火させ、燃焼させ
て高温の燃焼ガスを発生させる。
【0015】図25は図23におけるパイロットコーン
33の詳細を示す図で従来のパイロットコーンの取付部
の断面図である。図において、パイロットコーン33の
周囲にはコーンリング材38が溶接W2で取付けられて
いる。コーンリング材38は基板39と一体の取付材3
9bに溶接W1で取付けられている。パイロットコーン
33は又基板39の円筒部39a内に挿入され、溶接W
3で基板39に固定されている。パイロットスワラー3
1の端部31aはパイロットコーン33に挿入され、溶
接W4でパイロットコーン33と結合されている。な
お、矢印は溶接方向を示している。このようにパイロッ
トコーン33はコーンリング材38を介した溶接W1及
び溶接W3とで基板39に取付けられ、パイロットスワ
ラー31は溶接W4でパイロットコーン33と結合され
ている。基板39は前述のように中心のパイロットスワ
ラー31及びパイロットコーン33と8個のメインスワ
ラー32を上記のように溶接で固定し、基板ブロックに
保持している。
【0016】上記に説明の溶接取付構造においては、そ
の組立順序はまず、コーンリング材38が基板39の取
付材39b周囲に溶接W1で取付けられ、次にパイロッ
トコーン33を溶接W2でコーンリング材38に取付け
る。続いてパイロットコーン33の端部周囲を溶接W3
で基板39に取付ける。その後パイロットスワラー31
をパイロットコーン33端部に挿入し、周囲を溶接W4
でパイロットコーン33に取付けている。従ってこの溶
接構造ではパイロットコーン33を取外す場合には溶接
W2とW3,W4を取外す必要があるが、溶接W2,W
3の場所はメインスワラー32が配置されており、狭く
て作業スペースがなく、そのため基板ブロック全体を解
体しなければならない。そのために溶接の精度も低下
し、高温ガスの熱応力の影響を受けやすくなっている。
【0017】パイロットスワラー31やパイロットコー
ン33は絶えず高温の燃焼ガスの影響を受け、前述のよ
うにその基板ブロックは薄い板全構造であり、熱応力の
歪によって溶接個所の割れが生じ、再々補修作業を行う
必要があり、高度な溶接作業が要求されており、このよ
うな溶接構造の改善が望まれていた。
【0018】次に、(X−5)の尾筒冷却部分の問題点
について説明する。近年のガスタービンの高温化に伴い
燃焼ガスが1500°C程度の高温度となる燃焼器が実
現するようになってきており、その冷却方式も空気冷却
方式から蒸気冷却方式の採用が検討されている。図26
は蒸気冷却方式の代表的な燃焼器の一例を示す図であ
り、本出願人が開発したものである。図26(a)にお
いて、20は燃焼器本体であり、燃焼筒と尾筒24から
なっている。22は燃焼筒の中心部に配置されたパイロ
ット燃料ノズル、21はメイン燃料ノズルであり、パイ
ロット燃料ノズル22の周囲に8本が配置されている。
26はメイン燃料供給口であり、メイン燃料ノズルに燃
料141を供給するもの、27はパイロット燃料供給口
であり、パイロット燃料ノズル22へパイロット燃料1
40を供給するものである。
【0019】125は冷却蒸気供給管で冷却用の蒸気1
33が供給される。126は冷却蒸気回収管で、燃焼器
の尾筒24を冷却した冷却後の蒸気134を回収する管
である。127は冷却蒸気供給管であり尾筒出口部より
冷却用蒸気132を供給し、後述するように尾筒24を
冷却するためのものである。
【0020】図26(b)は尾筒24の壁の一部を示
し、壁20a内部には多数の蒸気通路150が設けられ
ており、これら通路の内部を蒸気が通って壁20a内を
冷却する構造となっでいる。図26(c)は(b)にお
けるJ−J断面図であり、蒸気通路150には蒸気供給
穴150aと蒸気回収穴150bとが設けられ、蒸気が
供給され、蒸気通路150内を流れて壁20aを冷却
し、冷却後の蒸気が回収される。
【0021】上記構成の燃焼器においてメイン燃料14
1はメイン燃料供給口26から8個のメインノズル21
に供給され、一方パイロット燃料140はパイロット燃
料供給口27からパイロットノズル21に供給され燃焼
し、周囲のメインノズル21から噴出する燃料に点火さ
せてメイン燃料が燃焼し、その燃焼ガスは燃焼筒から高
温の燃焼ガスとなって尾筒を通り、図示省略のガスター
ビンの燃焼ガス通路へ供給され、動翼・静翼間を流れて
仕事をしてロータを回転させる。このような燃焼器はロ
ータ周囲に複数個、機種や型式により異なるが例えば、
16個が配置されており、各燃焼器の尾筒24出口にお
いては1500°C程度の高温ガスが通過しており、そ
のため燃焼器本体20は空気又は蒸気で冷却する必要が
ある。
【0022】図26における燃焼器では蒸気冷却方式を
採用しており、図示省略の蒸気源から抽気された冷却用
蒸気132,133はそれぞれ冷却蒸気供給管125,
127から供給され、尾筒24の壁20a内に設けられ
た複数の蒸気通路150内を流れ、壁面を蒸気で冷却し
ながら冷却蒸気回収管126に集り、冷却により高温と
なった蒸気は回収蒸気132として回収され、図示省略
の蒸気源に戻され、有効利用される。
【0023】図27は図26(a)におけるK−K矢視
図であり、尾筒24の出口部を示し、160は燃焼ガス
通路で1500°C程度の高温の燃焼ガスが放出され
る。出口部の周囲にはガスタービン燃焼ガス通路と接続
するためのフランジ71が形成されている。図28は図
27におけるL−L矢視図であり、従来の尾筒出口部の
蒸気冷却構造を示している。図において壁20a内には
前述したように多数の蒸気通路150が平行に設けら
れ、蒸気通路150のフランジ71側にはキャビティ7
5が全周に設けられており、多数の蒸気通路150はこ
のキャビティ75に連通している。
【0024】尾筒外周囲の壁20aとフランジ75との
間の全周囲には部材72で覆われてマニホールド73が
形成され、マニホールド73とそれぞれの蒸気通路15
0とは蒸気供給穴74で連通している。蒸気通路150
のフランジ71側はキャビティ75に連通しており、キ
ャビティ75はフランジ71の内周部に形成されてい
る。
【0025】上記の蒸気冷却構造において、燃焼ガス通
路160内には1500°C程度の高温の燃焼ガス16
1が流出しており、一方、外側のマニホールド73側の
車室の空気温度は400〜450°C程度である。高温
の燃焼ガス161にさらされる壁20aの内周面と出口
部の内周面はマニホールド73より蒸気供給穴74を通
り、蒸気通路150に流入する冷却用蒸気132で充分
に冷却されているが、キャビティ75内の蒸気は高温の
燃焼ガス161にさらされない20bの部分も冷却して
おり、更に20cの部分はマニホールド73内の蒸気で
も冷却されている。従って内側の壁20aに比べ、20
b,20cの部分は過冷却となっでおり、両者の間で熱
応力に差が生じてこの部分の周囲に無理な力が発生し、
場合によっては割れ、等が発生する恐れがある。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来のガ
スタービン燃焼器においては、図20に基づいて説明し
たように、(X−1)及び(X−2)の空気吸込部分で
の空気吸込の不均一性、(X−3)のメインスワラーの
取付部及び(X−4)のパイロットスワラーの取付部で
の溶接組立の加工順序及び加工精度に伴う熱応力の影
響、(X−5)の尾筒冷却部分の冷却の不均一性による
熱応力の影響等が、ガスタービン燃焼器の高温化、高効
率化を促進するための障害となっており、実用化するた
めには、これら(X−1)〜(X−5)の各部でのより
一層の改善が強く望まれていた。
【0027】そこで本発明では、ガスタービン燃焼器の
高温化による性能向上において、燃焼器における(X−
1)及び(X−2)の空気吸込部分での空気の吸込を均
一化すると共に燃焼用空気量の最適化を計り、(X−
3)のメインスワラー部分及び(X−4)のパイロット
コーン部分の熱応力の特に厳しい部分での熱応力の影響
を緩和させる取付構造を採用し、更に(X−5)尾筒冷
却部分での冷却の均一性を確保できる冷却構造を採用す
ることにより、燃焼器の高温化に伴う障害を総合的に解
決して高性能化を実現することのできる燃焼器を提供す
ることを課題としてなされたものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために次の(1)乃至(7)の手段を提供する。
【0029】(1)燃料の入口側から順次連接された燃
焼器内筒、接続筒、及び尾筒で構成され、前記内筒の中
心にはパイロットスワラー、その周囲に複数のメインス
ワラーがそれぞれ配置され、且つ同パイロットスワラー
及びメインスワラーの先端部がそれぞれ円形の基板に挿
通されるとともに同基板は前記内筒の内周面に固定さ
れ、前記尾筒の出口部はガスタービン入口部に連結され
て構成されたガスタービン燃焼器において、前記内筒に
は燃焼器への空気流入を均一にする空気流入手段、前記
パイロット又はメインスワラーには熱応力を軽減する保
持手段及び前記尾筒出口部には冷却を均一にする冷却手
段をそれぞれ具備したことを特徴とするガスタービン燃
焼器。
【0030】本発明は上記(1)を基本発明としてお
り、空気流入手段が燃焼器へ流入する空気を均一に流入
させ、又、内筒周囲の壁に設けられた空気穴から流入す
る空気も適量に調整するので燃焼が良好となり、NOx
の発生量も少く、燃焼によって生ずる白煙も抑えること
ができる。又、パイロットスワラーやメインスワラーの
熱応力の影響を最も受けやすい構造部分の熱応力を吸収
し、補修点検が容易で高精度の溶接が可能な構造とする
ことにより溶接割れ、等の不具合を抑えることができ
る。更に尾筒の冷却手段により、蒸気冷却を採用する場
合には、尾筒出口部の冷却の不均一性をなくし、出口端
部を均一に冷却して熱応力による割れ、等を防止するこ
とができる。このように本発明の(1)ではガスタービ
ンの高温化に伴う燃焼の均一性や熱応力の厳しい部分の
構造部分の改良、尾筒出口部での熱応力の発生を防ぐ均
一な冷却構造を採用することによりガスタービン燃焼器
の燃焼ガスの高温化による性能向上が可能となるもので
ある。
【0031】(2)上記(1)の発明において、前記空
気流入手段は、前記燃料入口側の内筒周囲を所定の空間
を保って覆って設けられた整流筒を有し、同整流筒は一
端が前記車室壁に固定され、他端が開口しているガスタ
ービン燃焼器。
【0032】本発明の(2)においては、圧縮機からの
空気は整流筒の他端の開口から燃焼器周囲に流入し、こ
の整流筒と燃焼器内筒周囲との一定の隙間を通り整流さ
れて周囲において均一な流入量となり、複数のスティで
形成される隙間から燃焼室内に流入する。流入した空気
は周囲において一様な流れであり、空気の偏流がなくな
り、ノズル出口での燃料濃度も均一となって良好な燃焼
がなされ、NOX 量の増加も抑えることができる。又、
上記整流筒は燃焼器の空気流入部の周囲の車室内空間が
広い型式の燃焼器や、空気流入部分の周囲がケーシング
で覆われている、いわゆるトップハット型の燃焼器のい
ずれにも適用することができ、同様の効果を奏すること
ができる。
【0033】(3)上記(2)の発明において前記整流
筒の一端周囲には、径が徐々に縮小する傾斜部を有する
ガスタービン燃焼器。
【0034】本発明の(3)では、整流筒の一端周囲が
径が小さくなる傾斜部を有しているので、流入した空気
はこの傾斜部の周面に当たり、流れをスムーズに燃焼室
内へ向く流れに変えるので均一な空気の流れが燃焼器の
中心部に向かって流れ、整流効果が増して上記(2)の
効果がより一層確実となるものである。
【0035】(4)上記(1)の発明において、前記空
気流入手段は、燃焼器内筒の周囲に配設された複数個の
空気流入孔を有し、同円周方向の空気流入孔は前記内筒
の燃焼ガス前流から後流方向に複数列配設されて構成さ
れ、前記最後列の空気流入孔は、燃料ノズル部より流入
し燃焼に供される空気、燃焼器冷却用の空気及び前記空
気流入孔から内筒に流入する空気を全量として、その7
%〜12%の空気を流入させるガスタービン燃焼器。
【0036】ガスタービン燃焼器には、メインノズル、
パイロットノズルからの燃料を燃焼させる空気、燃焼器
内筒表面の冷却孔より内筒内に流入し、内筒を冷却する
空気及び内筒の空気流入孔から流入し、未燃分の燃料を
燃焼させる空気がそれぞれ流入する。そのうちの空気流
入孔は、円周方向に複数個が配設され、更に前後方向に
複数列、例えば3列設けられ、従来は、前流側の2列は
同量の空気量が、最後列の3列目が前流側よりも多く、
例えば、燃焼器に流入する全空気量の20%程度が流入
していた。最後列の空気流入孔より流入する空気が低負
荷時等に過多となると、燃焼ガスが冷却され、有色の煙
が多くなるが、本発明の(4)では最後列の空気流入孔
から流入する空気の全量が7〜12%に抑え、従来の半
分程度としたので、有色の煙の発生が抑えられる。
【0037】(5)上記(1)から(4)の発明のいず
れかにおいて、前記保持手段は、前記複数のメインスワ
ラーの入口側がそれぞれ取付部材を介して前記内筒内周
面に固定して構成され、前記各メインスワラーの入口側
と前記取付部材との固定は前記内筒にボルト結合されて
いるガスタービン燃焼器。
【0038】上記(5)においては、メインスワラーの
先端部は中心のパイロットスワラーと共に基板によって
支持され、基板が燃焼器本体内周面に取付けられてい
る。メインスワラーの後端は取付部材を介して燃焼器本
体内周面にボルトで結合されているのでその取付作業が
容易となり、取付時の微調整も容易になされ、取付位置
の精度が向上する。
【0039】従来の保持構造は溶接構造であり、運転中
の振動、熱応力等でメインスワラーの取付部材の溶接部
に割れが生じやすく、又、薄肉板金の溶接構造では製品
精度に限度があり、又、溶接部の残留歪みと熱応力が加
わることにより変形が生じ、メインスワラーとメインノ
ズルに接触も生じ摩耗を増長させていた。更に取付部材
の溶接作業のスペースも狭く作業性が悪かったが、本発
明の(5)によればこれらの欠点が改善され、製品の信
頼性が向上すると共に、製作コストも低減されるもので
ある。
【0040】(6)上記(1)から(4)の発明のいず
れかにおいて、前記保持手段は、前記パイロットスワラ
ー出口側のコーン入口側端部の外径がほぼ前記パイロッ
トスワラーの出口端部外径と等しく同コーン入口端部は
同パイロットスワラー出口端部と当接し、コーン内側か
ら溶接を施して同パイロットスワラーとコーンとが結合
されて構成されているガスタービン燃焼器。
【0041】上記(6)においては、パイロットスワラ
ーが基板中心の円筒部に挿通され、パイロットコーンの
後端が当接し、パイロットコーンの内側から溶接が施さ
れ結合されている。従ってパイロットコーンが運転中に
焼損し、その取り替えが必要となった場合にはパイロッ
トコーンの内側から溶接部を取外し、コーンと基板の取
付材との溶接も内側から外すことにより、パイロットコ
ーンのみを容易に取出すことができ、その取り替え作業
も容易になされる。従来はパイロットコーンを取外す場
合には基板ブロックごとにスワラ全体を分解しないと取
外すことができなかったが、本発明ではパイロットスワ
ラを基板に取付けた後パイロットコーンを後付けで溶接
する構造とし、この溶接もコーンの内側より施され、取
外しを容易な構造としたので補修、取り替えを可能と
し、作業性も改善される。このような溶接構造によれば
作業性が良いので溶接の精度も向上し、ガスタービンを
高温化に対して信頼性が向上する。
【0042】(7)上記(1)から(4)の発明のいず
れかにおいて、前記冷却手段は、前記尾筒出口部の外周
囲を覆い端部フランジとで密閉した蒸気用マニホールド
を形成し、前記尾筒を構成する壁内部に前記接続筒側か
ら前記尾筒端部フランジ近辺まで延びる複数の蒸気通路
を形成し、同複数の蒸気通路は前記端部フランジ近辺内
部全周に形成したキャビティに連通すると共に前記蒸気
用マニホールドに連通させて構成され、前記蒸気用マニ
ホールドは内部をリブで仕切り、一方の前記端部フラン
ジ側を空洞とし、同空洞は少くとも前記キャビティの外
側を覆うように構成し、他方を蒸気用としたガスタービ
ン燃焼器。
【0043】上記(7)においては、フランジ側外周囲
に空洞が設けられており、この空洞がキャビティの外側
を覆っている。従って、キャビティの外側が空洞内の空
気層に接することとなり、蒸気用マニホールドの蒸気で
冷却されることがない。従来はこの部分がキャビティ内
の蒸気とマニホールド内の蒸気とで冷却され、過冷却と
なっており、尾筒出口部の内周面と外側構成部品との間
で温度差が生じ、熱応力が発生したが、本発明では過冷
却をなくしたので尾筒出口部構成部品の温度差を軽減
し、熱応力の緩和を図ることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて説明する。本発明の構成は、先に図2
0で説明したガスタービン燃焼器の諸問題を解決したも
のであり、図1はその全体の構成を示している。図1に
おいて(X−1)部分を実施の第1形態、(X−2)部
分を実施の第2形態、(X−3)部分を実施の第3形
態、(X−4)部分を実施の第4形態、(X−5)部分
を実施の第5形態とし、以下に順を追って詳しく説明す
る。
【0045】まず、燃焼器の(X−1)部分である実施
の第1形態について、図2乃至図6により説明する。図
2は本発明の特徴である整流筒を装着した図であり、図
3は図2におけるA−A断面図、図4は整流筒の斜視図
である。まず図2において、燃焼器20は車室50内に
収納されており、内筒28には周囲に所定間隔を保って
複数のスティ25が取付けられている。これらスティ2
5の周囲には所定の空間を保って整流筒11がかぶせら
れている。整流筒11は、スティ25の先端部付近で車
室50側に整流筒11の取付フランジ5によって、ボル
ト6により取付けられ、固定されている。
【0046】図3において整流筒11は半円形状の円筒
1、円筒2を組合せて構成されている。円筒1にはフラ
ンジ3a,3b,3c,3d(図2参照)が設けられ、
同様に円筒2にもフランジ4a,4b,4c,4d(4
b,4dは図示省略)が設けられている。これらフラン
ジは3aと4a、3bと4b、3cと4c、3dと4d
とがそれぞれ合わされてボルトナット7で連結され、円
筒状の整流筒11を構成している。
【0047】円筒状の整流筒11の一端周囲には、図3
に示すように複数の取付フランジ5が形成されており、
図2に示すように車室50側にボルト6により取付けら
れている。又、整流筒11の他端は空気の流入側として
開口している。整流筒11の取付フランジ5側も開口し
ているが、この開口部にはメイン燃料ノズル21、パイ
ロット燃料ノズル22が挿通されている。このような形
状の整流筒11のみの外観を図4に示している。
【0048】上記構成のガスタービンの燃焼器において
は、圧縮機からの空気40a,40bは燃焼器20の内
筒28周囲を通り、内筒28と整流筒11との一定の隙
間から流入し、整流筒11の傾斜して径が縮小する傾斜
部11aの周囲で流れが変えられて整流され、スティ2
5が形成する隙間から一様な流れとなって流入し、内筒
28内に均一に流入する。
【0049】従来はこのような整流筒11がなかったの
で燃焼器の周囲より流入する空気は車室50の壁面と燃
焼器との広い空間からスティ25の隙間へ流入するた
め、流入する場所によって空間部が広い所や狭い所があ
り、流入する空気も均一には流入しなかった。
【0050】これに対し、本実施の形態のように、整流
筒11により空気が流入するスティ25の隙間周囲を一
定の空間を保って覆い、空気が一定の圧力、速度を保っ
た状態でこの空間部を通り、スティ25で形成される隙
間より燃焼器内へ流入し、かつ整流筒11の傾斜部11
aでその流れ方向をなめらかに変えて内部に均一に流入
するので、内筒28への空気が偏流することなく、燃焼
器20のノズル出口での燃料濃度の均一化が計れ、これ
によりNOX 発生を抑えることができる。
【0051】図5は本発明の実施の第1形態の他の例を
示し、整流筒11をトップハット型の燃焼器に適用した
ものである。図5において車室50には外筒ケーシング
51が外側に突出して設けられており、燃焼器の内筒の
取付部を構成している。このような燃焼器取付構造は一
般にはトップハット型と呼ばれており、燃焼器のメイン
燃料ノズル周囲で内筒を支持しているスティ25の周囲
を外筒ケーシング51及び外筒ケーシング蓋51aとで
囲んで覆っている。このような外筒ケーシング51は燃
焼器の数だけロータ周囲に突出して配置され、車室50
の延長部分を構成している。
【0052】整流筒11は円筒形状で、前述のように2
分割で構成されている。整流筒11には円形状に取付フ
ランジ5が形成されており、所定の間隔でボルト6によ
り内筒取付フランジ52に連結され、取付フランジ5に
続く部分に傾斜部11aが形成されている。整流筒11
は円筒形状であり、燃焼器センタ60と同軸に取付けら
れ、外筒ケーシング51の内周壁面と接触しない程度の
隙間を保ってスティ25の周囲を均一の寸法となるよう
に覆い、空気吸込空間を覆っている。
【0053】上記構成の燃焼器において、圧縮機からの
空気80は整流筒11の開口部より流入し、整流筒と内
筒間の隙間の周囲で均一な流れ80aとなって傾斜部1
1aとスティ25とで形成される空間内に反転して80
bとして流入する。この流れ80bの反転は整流筒11
の傾斜部11aより流れ80bがスムーズに方向を変え
て空間内へ流入するのでスワラー部に均一な流れとなっ
て流入し、均一な旋回流を生成し、燃焼性能を良好にす
る。
【0054】図6は本発明の実施の第1形態における更
に別の応用例を示したもので、燃焼器のトップハットの
構造部が分割された構造である。即ち、外筒ケーシング
151には外筒ケーシング蓋151aが取外し可能にボ
ルト152で取付けられており、ボルト152を外し、
外筒ケーシング蓋151aを燃焼器ごと一体的に取外し
可能とした構造である。
【0055】図6において整流筒11は取付フランジ5
が内筒取付フランジ52と一体的にボルト16により外
筒ケーシング蓋151aに締付けられた構成となってお
り、整流筒11を取付けるための専用のボルトが不要と
なり、その分取付部の構造が簡素化される。その他の構
成は図5と同じであり、図5の例と同様の効果を奏する
ものである。
【0056】次に、図1における燃焼器の(X−2)部
分である実施の第2形態について、図7乃至図10によ
り説明する。図7は燃焼器の内筒部分を示し、図におい
て内筒28内には、パイロットノズル及びメインノズル
からの燃料が空気と共に燃焼し、高温燃焼ガス161と
なって流入する。内筒28には従来と同じように前流側
に空気孔10−1が周囲6ヶ所に均等に設けられ、又空
気孔10−1の後流側にも空気穴10−2が周囲6ヶ所
に均等に配置されており、これらの空気孔10−1,1
0−2の配置は図22に示す従来例と同じである。本実
施の第2形態では後流側の空気孔10−3は周囲に3ヶ
所のみ設けられ、従来の6ヶ所より少なくなっている。
【0057】図8は空気穴10−3の配置を示す図であ
り、(a)は図7におけるB−B断面図、(b)は
(a)の変形例を示す図である。図8(a)において、
内筒28の周囲には空気孔10−3a,10−3c,1
0−3dが均等に3ヶ所配置されている。図8(b)は
同じく3ヶ所の空気孔を均等に配置するために、従来の
6ヶ所の空気孔10−3a,10−3b、10−3c,
10−3d,10−3e,10−3fのうち10−3
b,10−3d,10−3fを栓14でふさぎ、10−
3a、10−3c、10−3eのみ残して図8(a)と
同じ配置の3ヶ所としたもである。
【0058】図9は図8(b)におけるC−C断面図で
あり、空気孔10−3bには、この孔径よりもやや小さ
な径を有し、周囲にフランジ14aを有する栓14が嵌
入され、溶接等で固定されてふたをして空気孔10−3
bを閉じた状態を示している。このような栓14を用い
ると従来の内筒をそのまま用い、改修により本実施の第
2形態の構成が容易に得られる。
【0059】上記構成の本実施の第2形態においては、
燃焼器20全体に流入する空気は、従来例でも説明した
ように、ノズル部に流入して燃焼に供される空気、内筒
表面の細孔より流入して内筒を冷却する空気及び空気孔
10−1,10−2,10−3より導入される空気で全
量となっている。この全量の空気を100%として空気
孔10−1,10−2から流入する空気量はそれぞれ従
来と同じ14%程度とし、空気孔10−3から流入する
空気量は、従来の6ヶ所の空気孔から3ヶ所に減少し、
7〜12%程度となるように押えている。
【0060】これらの空気孔10−1,10−2,10
−3を従来と同様に比率で表すと1:1:(0.5〜
0.85)程度の比率となり、従来の1:1:(1.3
〜1.4)と比べると内筒後流側の空気孔10−3から
流入する空気流入量をほぼ半減している。この結果、内
筒28の後流側の空気孔10−3から流入する空気13
1は、高温燃焼ガス161で未燃となったカーボンを燃
焼させるのに充分消費されるが、高温燃焼ガスが冷却さ
れる程多くはない適量の空気量となり、その結果、燃焼
効率が良好となり、排ガスからの青色の煙の発生が防げ
るようになる。
【0061】上記の実施の第2形態により発生する煙の
色を従来の燃焼器と比較して図10に示す。図におい
て、横軸は負荷、縦軸は煙の可視程度を示す数値(BS
N)であり、この数値が大きい程煙の色が人間の眼で識
別されやすくなって色が濃くなり、この数値が小さい程
見えにくく、煙の色が薄いことを示している。この結果
によれば、図22に示す従来の構造の燃焼器による煙の
色X2 よりも本実施の第2形態の煙の色X1 の方がより
煙の色が薄くなり、煙の発生を抑える効果があることが
わかる。
【0062】次に図1における燃焼器の(X−3)部分
である実施の第3形態について図11乃至図14により
説明する。図11において燃焼器本体20には中心にパ
イロットスワラー31とその先端のコーン33が配設さ
れており、その周囲に8個のメインスワラー32が配置
され、円形状の基板34にこれらスワラー31,32が
取付けられ、基板34の周囲は燃焼器本体20の内壁に
溶接されている。これらの構造は従来のものと同じであ
る。又、メインスワラー32の外周部にはブロック17
が取付けられ、メインスワラー32の端部は、ボルト1
2が座金13を介して燃焼器本体20の端部周囲36の
外側からブロック17に挿通されて螺合し、固定されて
いる。
【0063】図12は上記のD部の拡大図であり、メイ
ンスワラー32にはブロック17が溶接で取付けられて
おり、燃焼器本体20の端部周囲36の内壁には取付用
の肉盛を行った取付座36aが形成され、又、対応する
端部周囲36の外表面には座金13が当接する凹部36
bが形成され、ボルト12が座金13を介して端部周囲
36に明けられたボルト穴より挿入され、ブロック17
に螺合してメインスワラー32を燃焼器本体20に固定
している。
【0064】図13は図11におけるE−E矢視図であ
り、ブロック17は8個のメインスワラー32のそれぞ
れの周囲に沿って溶接で取付けられており、各メインス
ワラー32のブロック17はそれぞれ2本のボルト12
で燃焼器本体20の端部周囲36に固定されている状態
を示している。各2本のボルト12は共通の1個の座金
13を介してブロック17に螺合されている。
【0065】図14は図13におけるF部を示し、ボル
ト12、座金13の拡大詳細図であり、凹部36bは端
部周囲36の外表面に曲面ではなく直線状の座を形成し
ており、座金13は直線形状の平板からなり2本のボル
ト12はそれぞれ平行に穿設されたボルト穴36cに挿
通され、ブロック17に螺合してブロック17に取付け
られたメインスワラー32を燃焼器本体20に支持して
いる。又、廻り止め溶接18によりボルト12の廻り止
めが施されている。このような構造にすることによりボ
ルト取付部の製作を容易にし、座金13がフラットで凹
部36bに当接しているので、ボルトのゆるみや廻り止
めに対し効果的となる。更に、加工、取付精度も良好に
することができる。
【0066】以上説明したように、従来のガスタービン
燃焼器においては、運転中の振動や熱応力等でメインス
ワラー32を取付けている固定金具35の溶接部に割れ
が生ずることが多く、又、薄肉板金の溶接構造であり、
取付、組立上の精度に問題があり、更に溶接部と板金の
残留歪みにより変形が生じ、メインスワラー32とその
内部のメインノズルとが接触し、摩耗を増長させてい
た。更に、又固定金具35の取付部は溶接の作業スペー
スに乏しく、良好な溶接を施工する困難で高い技能が要
求されている。
【0067】これに対し、本実施の第3形態の構造によ
れば、ボルト12と座金13とによりメインスワラー3
2に固定されたブロック17に結合するようにしたので
組立精度も向上し、溶接による歪み、等もなく、又、狭
い場所での溶接作業も不要となる。又平板状の座金13
を凹部36bに当接させ、2本のボルト12でメインス
ワラー32を燃焼器本体20に固定するのでボルト12
のゆるみがなく、正確な位置調整が可能となる。更に取
換え等のメインテナンスも容易となり、上記の欠点がす
べて改善されるものである。
【0068】次に、図1における燃焼器の(X−4)部
分である実施の第4形態について図15乃至図17によ
り説明する。図15は燃焼器内のパイロットコーンの取
付部を示し、図23の従来例に相当する図であり、図1
6は図15におけるG部詳細図である。図16は燃焼器
のパイロットコーン取付構造を示す断面図であり、図1
5におけるG部詳細に相当する図であり、図25に示す
従来のものと対応する図である。
【0069】図において、パイロットスワラ31、パイ
ロットコーン33、メインスワラー32、基板39、円
筒部39a、取付材39b、コーンリング材38は図2
5に示す従来の構造と同じ機能を有するので同一の符号
を用い、詳しい説明は省略し、そのまま引用して説明す
るが、本発明の特徴部分は符号31a,33aで示す形
状部分、及び溶接X1〜X4の部分にあり、以下に詳し
く説明する。
【0070】図16において、パイロットスワラー端部
31aは、従来はパイロットコーン33aの端部内周囲
に接して挿入される構造であったが、本発明では基板3
9の円筒部39aに挿入する構造としている。そのため
にパイロットコーン33の端部33aは、従来の基板3
9の円筒部39aよりも長い円筒部を有し、本発明で
は、パイロットコーン端部33aはパイロットスワラー
31の端部31aの外径とほぼ等しくし、31aの周端
部に接して溶接される構造である。
【0071】上記の溶接構造において、組立順序はま
ず、パイロットスワラー31が基板39の円筒部39a
内に挿入され、溶接X1でその周囲に取付けられる。次
に基板39と一体の取付材39bの周囲に溶接X2でコ
ーンリング材38を取付ける。その後パイロットコーン
33の端部33aをパイロットスワラー31の端部31
aの周端部に当接した状態で溶接X3でパイロットコー
ン33をコーンリング38へ取付け、その後パイロット
スワラ端部31aとパイロットコーン端部33aの当接
部全周をコーン内側から溶接X4で取付ける。なお、溶
接X3,X4はどちらを先にしても良く、順序が逆にな
っても良い。又、矢印は溶接方向を示している。
【0072】上記のような溶接構造によれば、補修を行
う際にはパイロットコーン33の内側から溶接X4を外
すと共にコーン出口の溶接X3を外すことによりパイロ
ットコーン33が容易に取外すことができる。従来は溶
接W3,W4が作業スペースがなく基板ブロック全体を
解体しなければパイロットコーン33が取外せなかった
が、本実施の第4形態においては、溶接組立の精度向上
による溶接強度の向上と取外しの作業性が著しく改善さ
れるものである。
【0073】図17は従来のパイロットコーン33の溶
接取付構造と本発明の実施の第4形態による溶接取付構
造とを対比させて示した拡大詳細図であり、(a)は従
来の構造を、(b)は本発明の構造を示している。両図
において、パイロットコーン33の端部は従来は基板3
9の円筒部39a内に挿入されているのに対し、本実施
の第4形態ではパイロットスワラー31の端部31aに
当接している構造である。
【0074】そのために(b)においてはパイロットコ
ーン33は溶接X4でパイロットスワラー31を介して
基板39に支持されており、その取外しも溶接X4を矢
印で示すようにパイロットコーン33内側から作業をし
てパイロットスワラー31から取外すだけで容易に取出
せることがわかる。
【0075】本実施の第4形態によれば、上記に説明し
たように、パイロットスワラ31をまず基板39に取付
け、その後パイロットコーン33を後付けする溶接構造
とし、その溶接X4もパイロットコーン33の内側から
行うようにしたので、補修や、パイロットコーン33の
みの取外しを容易とし、作業性が著しく改善され、補修
のための多大な労力と時間も節約され、溶接の精度が向
上することにより熱応力による歪を最少限度に抑えるこ
とができる。
【0076】次に、図1における燃焼器の(X−5)部
分である実施の第5形態について、図18により説明す
る。図18は本発明の実施の第5形態に係る燃焼器尾筒
出口部蒸気冷却構造の断面図であり、図26に示す尾筒
24出口部に適用される構造である。本発明の図18は
尾筒出口部の断面図であり、従来例の図28に示す断面
図に対応する図である。
【0077】図18において、尾筒出口部の壁20a内
には従来と同じく多数の蒸気通路150が設けられてお
り、フランジ71側にはキャビティ75が設け、キャビ
ティ75は出口部のフランジ71内側全周に設けられて
いる。尾筒出口部の壁20a外周囲とフランジ71との
間の全周囲には部材72で覆われてマニホールド73と
空洞77がリブ76で仕切られて形成されている。マニ
ホールド73は図示省略の冷却蒸気供給管に接続され、
空洞77はリブ76でマニホールド73とは仕切られて
おり、この空洞77で空気層が形成されている。
【0078】上記の冷却構造において、冷却用蒸気13
2は図示省略の冷却蒸気供給管からマニホールド73内
に導かれ、ここから蒸気供給穴74を通して蒸気通路1
50内を流れ、1500°Cの高温燃焼ガス161にさ
らされる壁20a内を冷却し、又、キャビティ75内に
流入した蒸気は高温ガスにさらされる端部20b,20
cも冷却する。キャビティ75内の蒸気で冷却される2
0bの部分はフランジ側面では車室側の400〜450
°C程度の空気にさらされ、又20cの部分は空洞77
内の空気層にさらされ、直接冷却用蒸気132にさらさ
れることがない。従って、この20bの部分は従来では
冷却用蒸気132に直接さらされて過冷却となっていた
が、本実施の第5形態においてはこのような過冷却が防
止される。
【0079】以上説明の実施の第5形態によれば、燃焼
器尾筒出口部の高温燃焼ガス161に直接さらされる内
部壁面は、マニホールド73から蒸気供給穴74を通っ
て蒸気通路150内に流れる冷却用蒸気132で充分に
冷却される。一方、出口端部のキャビティ75内の蒸気
は、高温燃焼ガス161にさらされる壁面を冷却する
が、高温燃焼ガス161に直接さらされない部分20c
は冷却しない。この20cの部分は空洞77内の空気層
に接しており、この部分が過冷却となることがない。従
って尾筒出口部における内周面と外周構成部品の温度差
を軽減し、熱応力の緩和を図ることができる。
【0080】なお、本実施の第5形態では、図26にお
いて尾筒24出口部の冷却蒸気供給管127及び燃焼筒
側の冷却蒸気供給管125からそれぞれ蒸気を供給し、
冷却蒸気回収管126から回収する冷却用蒸気の流れの
例で説明したが、蒸気の供給と回収とを逆にし、126
から供給し、125,127から回収するようにしても
同様の効果があることはもちろんである。
【0081】
【発明の効果】本発明のガスタービン燃焼器は、(1)
燃料の入口側から順次連接された燃焼器内筒、接続筒、
及び尾筒で構成され、前記内筒の中心にはパイロットス
ワラー、その周囲に複数のメインスワラーがそれぞれ配
置され、且つ同パイロットスワラー及びメインスワラー
の先端部がそれぞれ円形の基板に挿通されるとともに同
基板は前記内筒の内周面に固定され、前記尾筒の出口部
はガスタービン入口部に連結されて構成されたガスター
ビン燃焼器において、前記内筒には燃焼器への空気流入
を均一にする空気流入手段、前記パイロット又はメイン
スワラーには熱応力を軽減する保持手段及び前記尾筒出
口部には冷却を均一にする冷却手段をそれぞれ具備した
ことを基本的な構成としている。このような構成によ
り、空気流入手段が燃焼器へ流入する空気を均一に流入
させ、又、内筒周囲の壁に設けられた空気穴から流入す
る空気も適量に調整するので燃焼が良好となり、NOx
の発生量も少く、燃焼によって生ずる白煙も抑えること
ができる。又、パイロットスワラーやメインスワラーの
熱応力の影響を最も受けやすい構造部分の熱応力を吸収
し、補修点検が容易で高精度の溶接が可能な構造とする
ことにより溶接割れ、等の不具合を抑えることができ
る。更に尾筒の冷却手段により、蒸気冷却を採用する場
合には尾筒出口部の冷却の不均一性をなくし、出口端部
を均一に冷却して熱応力による割れ、等を防止すること
ができる。このように本発明の(1)ではガスタービン
の高温化に伴う燃焼の均一性や熱応力の厳しい部分の構
造部分の改良、尾筒出口部での熱応力の発生を防ぐ均一
な冷却構造を採用することによりガスタービン燃焼器の
燃焼ガスの高温化による性能向上が可能となるものであ
る。
【0082】本発明の(2)では、燃料入口側の内筒周
囲を覆う整流筒を設けたので、圧縮機からの空気は整流
筒の他端の開口から燃焼器周囲に流入し、この整流筒と
燃焼器内筒周囲との一定の隙間を通り整流されて周囲に
おいて均一な流入量となり、複数のスティで形成される
隙間から燃焼室内に流入する。流入した空気は周囲にお
いて一様な流れであり、空気の偏流がなくなり、ノズル
出口での燃料濃度も均一となって良好な燃焼がなされ、
NOX 量の増加も抑えることができる。
【0083】本発明の(3)では、整流筒の一端周囲が
径が小さくなる傾斜部を有しているので、流入した空気
はこの傾斜部の周面に当たり、流れをスムーズに燃焼室
内へ向く流れに変えるので均一な空気の流れが燃焼器の
中心部に向かって流れ、整流効果が増して上記(2)の
効果がより一層確実となるものである。
【0084】本発明の(4)では、空気流入手段が空気
流入孔を複数列配設し、最後列の空気流入孔から流入す
る空気量を全量の7〜12%としたので、全量が燃焼に
供されて燃焼ガスを冷却することがなく、燃焼効率が高
まり、そのために有色の煙も発生しない。
【0085】本発明の(5)では、メインスワラーの先
端部は中心のパイロットスワラーと共に基板によって支
持され、基板が燃焼器本体内周面に取付けられている。
メインスワラーの後端は取付部材を介して燃焼器本体内
周面にボルトで結合されているのでその取付作業が容易
となり、取付時の微調整も容易になされ、取付位置の精
度が向上する。従来の保持構造は溶接構造であり、運転
中の振動、熱応力等でメインスワラーの取付部材の溶接
部に割れが生じやすく、又、薄肉板金の溶接構造では製
品精度に限度があり、又、溶接部の残留歪みと熱応力が
加わることにより変形が生じ、メインスワラーとメイン
ノズルに接触も生じ摩耗を増長させていた。更に取付部
材の溶接作業のスペースも狭く作業性が悪かったが、本
発明によれば、メインスワラーが燃焼器本体にボルト結
合されているので、これらの欠点が改善され、製品の信
頼性が向上すると共に、製作コストも低減されるもので
ある。
【0086】本発明の(6)ではパイロットスワラーが
基板中心の円筒部に挿通され、パイロットコーンの後端
が当接し、パイロットコーンの内側から溶接が施され結
合されている。従ってパイロットコーンが運転中に焼損
し、その取り替えが必要となった場合にはパイロットコ
ーンの内側から溶接部を取外し、コーンと基板の取付材
との溶接も内側から外すことにより、パイロットコーン
のみを容易に取出すことができ、その取り替え作業も容
易になされる。このような溶接構造によれば作業性が良
いので溶接の精度も向上し、ガスタービンを高温化に対
して信頼性が向上する。
【0087】本発明の(7)では、フランジ側外周囲に
空洞が設けられており、この空洞がキャビティの外側を
覆っている。従って、キャビティの外側が空洞内の空気
層に接することとなり、蒸気用マニホールドの蒸気で冷
却されることがない。従来はこの部分がキャビティ内の
蒸気とマニホールド内の蒸気とで冷却され、過冷却とな
っており、尾筒出口部の内周面と外側構成部品との間で
温度差が生じ、熱応力が発生したが、本発明では過冷却
をなくしたので尾筒出口部構成部品の温度差を軽減し、
熱応力の緩和を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の全体を示すガスタービン
燃焼器の構成図である。
【図2】本発明の実施の第1形態に係るガスタービン燃
焼器の整流筒の取付状態を示す断面図である。
【図3】図1におけるA−A矢視図である。
【図4】図2に示す整流筒の斜視図である。
【図5】本発明の実施の第1形態に係る他の型式の燃焼
器に整流筒を取付けた状態を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の第1形態に係る更に異なる型式
の燃焼器に整流筒を取付けた状態を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の第2形態に係るガスタービン燃
焼器の内筒の側面図である。
【図8】図7における断面図で、(a)はB−B断面、
(b)はその変形例を示す。
【図9】図8(b)におけるC−C断面図である。
【図10】本発明の実施の第2形態に係る効果を示す図
で、煙の可視度と負荷との関係を示す図である。
【図11】本発明の実施の第3形態に係るガスタービン
燃焼器のメインスワラーの一部断面図である。
【図12】図11におけるD部詳細図である。
【図13】図11におけるE−E矢視図である。
【図14】図13におけるF部詳細図である。
【図15】本発明の実施の第4形態に係るガスタービン
燃焼器のパイロットコーン部分を示す側面図である。
【図16】図15におけるG部詳細図である。
【図17】本発明の実施の第4形態に係るパイロットコ
ーン取付構造と従来例との対比を示し、(a)が従来
例、(b)が本発明の例である。
【図18】本発明の実施の第5形態に係るガスタービン
燃焼器の尾筒部の断面図である。
【図19】ガスタービン燃焼器の代表的な構成を示す全
体図である。
【図20】従来のガスタービン燃焼器の全体を示す配置
図である。
【図21】従来のガスタービン燃焼器のトップハット型
の例を示す断面図である。
【図22】従来のガスタービン燃焼器の内筒を示す側面
図である。
【図23】従来のガスタービン燃焼器のパイロットコー
ン近辺の側面図である。
【図24】図23におけるH−H矢視図である。
【図25】従来のガスタービン燃焼器のパイロットコー
ンの取付部を示す断面図である。
【図26】従来のガスタービン燃焼器の尾筒の冷却構造
を示し、(a)が全体図、(b)は尾筒の壁の一部を示
す斜視図、(c)が(b)におけるJ−J断面図であ
る。
【図27】図26におけるK−K断面図である。
【図28】図26におけるL−L断面図である。
【符号の説明】
1,2 円筒 3a,3b,3c,3d フランジ 4a,4b,4c,4d フランジ 5 取付フランジ 6,7,12,16 ボルト 10−1,10−2,10−3 空気穴 11 整流筒 11a 傾斜部 13 座金 14 栓 17 ブロック 20 燃焼器 21 メイン燃料ノズル 22 パイロット燃料ノズル 23 燃焼室 24 尾筒 25 スティ 28 内筒 30 冷却用蒸気 31 パイロットスワラー 32 メインスワラー 33 コーン 34,39 基板 36a 取付座 38 コーンリング 50 車室 51,151 外筒外側ケーシング 51a,151a 外筒外側ケーシング蓋 52 内筒取付フランジ 71 フランジ 73 マニホールド 74 蒸気供給穴 75 キャビティ 76 リブ 77 空洞
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤城 弘一 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 千頭 倫太郎 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 小林 一弥 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 西田 幸一 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 赤松 真児 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 春田 秀樹 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 宮内 宏太郎 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料の入口側から順次連接された燃焼器
    内筒、接続筒、及び尾筒で構成され、前記内筒の中心に
    はパイロットスワラー、その周囲に複数のメインスワラ
    ーがそれぞれ配置され、且つ同パイロットスワラー及び
    メインスワラーの先端部がそれぞれ円形の基板に挿通さ
    れるとともに同基板は前記内筒の内周面に固定され、前
    記尾筒の出口部はガスタービン入口部に連結されて構成
    されたガスタービン燃焼器において、前記内筒には燃焼
    器への空気流入を均一にする空気流入手段、前記パイロ
    ット又はメインスワラーには熱応力を軽減する保持手段
    及び前記尾筒出口部には冷却を均一にする冷却手段をそ
    れぞれ具備したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  2. 【請求項2】 前記空気流入手段は、前記燃料入口側の
    内筒周囲を所定の空間を保って覆って設けられた整流筒
    を有し、同整流筒は一端が前記車室壁に固定され、他端
    が開口していることを特徴とする請求項1記載のガスタ
    ービン燃焼器。
  3. 【請求項3】 前記整流筒の一端周囲には、径が徐々に
    縮小する傾斜部を有することを特徴とする請求項2記載
    のガスタービン燃焼器。
  4. 【請求項4】 前記空気流入手段は、燃焼器内筒の周囲
    に配設された複数個の空気流入孔を有し、同円周方向の
    空気流入孔は前記内筒の燃焼ガス前流から後流方向に複
    数列配設されて構成され、前記最後列の空気流入孔は、
    燃料ノズル部より流入し燃焼に供される空気、燃焼器冷
    却用の空気及び前記空気流入孔から内筒に流入する空気
    を全量として、その7%〜12%の空気を流入させるこ
    とを特徴とする請求項1記載のガスタービン燃焼器。
  5. 【請求項5】 前記保持手段は、前記複数のメインスワ
    ラーの入口側がそれぞれ取付部材を介して前記内筒内周
    面に固定して構成され、前記各メインスワラーの入口側
    と前記取付部材との固定は前記内筒にボルト結合されて
    いることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載
    のガスタービン燃焼器。
  6. 【請求項6】 前記保持手段は、前記パイロットスワラ
    ー出口側のコーン入口側端部の外径がほぼ前記パイロッ
    トスワラーの出口端部外径と等しく同コーン入口端部は
    同パイロットスワラー出口端部と当接し、コーン内側か
    ら溶接を施して同パイロットスワラーとコーンとが結合
    されて構成されていることを特徴とする請求項1から4
    のいずれかに記載のガスタービン燃焼器。
  7. 【請求項7】 前記冷却手段は、前記尾筒出口部の外周
    囲を覆い端部フランジとで密閉した蒸気用マニホールド
    を形成し、前記尾筒を構成する壁内部に前記接続筒側か
    ら前記尾筒端部フランジ近辺まで延びる複数の蒸気通路
    を形成し、同複数の蒸気通路は前記端部フランジ近辺内
    部全周に形成したキャビティに連通すると共に前記蒸気
    用マニホールドに連通させて構成され、前記蒸気用マニ
    ホールドは内部をリブで仕切り、一方の前記端部フラン
    ジ側を空洞とし、同空洞は少くとも前記キャビティの外
    側を覆うように構成し、他方を蒸気用としたことを特徴
    とする。請求項1から4のいずれかに記載のガスタービ
    ン燃焼器。
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