JP2000170880A - 定幅カム - Google Patents

定幅カム

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JP2000170880A
JP2000170880A JP34863098A JP34863098A JP2000170880A JP 2000170880 A JP2000170880 A JP 2000170880A JP 34863098 A JP34863098 A JP 34863098A JP 34863098 A JP34863098 A JP 34863098A JP 2000170880 A JP2000170880 A JP 2000170880A
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cam
plane
curve
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constant width
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JP34863098A
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Shinjiro Kadowaki
真次郎 門脇
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Juki Corp
Nakajima Seisakusho Co Ltd
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Juki Corp
Nakajima Seisakusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明の目的は、休止区間を得ることが出
来ると共に高速運転に耐え得る定幅カム、更に、休止区
間等の運動のバリエーションが豊富な定幅カムを提供す
ることである。 【解決手段】 回転運動すると共に、平行な一対の面で
挟んだ場合に何れの回転角度においても両面間の幅長が
一定となるカム面を有するカム体と、該カム体を平行な
一対の面で挟むカム当接体とを備え、前記カム当接体の
内側で前記カム体が回転することでカム当接体を所定経
路で運動させる定幅カムである。そして、カム体のカム
面が、少なくとも一部の回転角度範囲において、回転軸
線方向に見て平面視円弧以外の曲面で形成されている構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転運動すると
共に、平行な一対の面で挟んだ場合に何れの回転角度に
おいても両面間の幅長が一定となるカム面を有するカム
体と、該カム体を平行な一対の面で挟むカム当接体とを
備え、前記カム当接体の内側で前記カム体が回転するこ
とでカム当接体を所定経路で運動させる定幅カムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上記定幅カムとして偏心カムと三
角カムとがある。偏心カムは、回転軸線方向に見た平面
視で円となるカム面を有し、その回転中心がカム体の中
心から偏ることでカム当接体を揺動運動させる。三角カ
ムは、図15に示すように、回転軸線方向に見た平面視
で、3点をそれぞれ中心とする複数の円弧からなるカム
面を有している。即ち、図15(b)に示すように、範
囲Aにおいては原点Oを中心とした半径r1の円弧の曲
面、範囲Bにおいては点P1を中心とした半径r4の円
弧の曲面、範囲Cにおいては点P2を中心とした半径r
3の円弧の曲面、範囲Dにおいては原点Oを中心とした
半径r2の円弧の曲面、範囲Eにおいては点P1を中心
とした半径r4の円弧の曲面から構成される。但し、範
囲A,Dにおける径、範囲B,Dにおける径、範囲C,
Fにおける径が、それぞれ等しくなるように、それぞれ
の半径r1〜r4が(r1+r2=r3+r4)の条件
を満たすように設定される。
【0003】そして、図15(a)に示すように、互い
に平行で平面状のカム当接面L1,L2によりカム体1
01を挟んだ状態で、カム体101を原点Oを中心に回
転させることで、カム当接体102がX方向に変位す
る。即ち、スライド軸103,103が軸受け104,
104内を摺動して左右に変位する。カム体101の回
転中、カム当接面L1,L2がカム体101の範囲A,
Dのカム面に当接している時には、カム当接体102は
変位しない。一方、カム当接面L1,L2がカム体10
1の範囲B,E又は範囲C,Fに当接している場合に
は、カム当接体102は、点P1又は点P2のX方向の
運動と同様に変位する。点P1,P2は、原点Oを中心
とした円を描く軌跡で運動し、カム体101が等速で回
転するので、カム当接体102の運動は時間対変位の曲
線で正弦曲線を描くように運動する。
【0004】すなわち、上記三角カムによれば、所定の
区間でカム当接体が停止する休止区間が得られる。そし
て、例えば、ミシンの送り機構や針振り機構に使用さ
れ、針が布に貫通しているタイミングに機構の運動が休
止するように上記休止区間が利用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図16には、上記従来
の三角カム100によるカム当接体102の運動を説明
するグラフ図を示す。同図(a)は、カム体101の回
転角度θとカム体101に当接する平面の変位を示すグ
ラフ図、(b)は、カム体101が等速回転した場合の
平面の速度と加速度を示すグラフ図である。カム体10
1に当接している平面は、同図(a)のような運動曲線
を描く。更に、平面の速度と加速度は同図(b)のよう
に変化する。これらの図中、区間A〜Fは平面が接触し
ているカム体の角度範囲A〜Fに対応している。なお、
同図中でxは平面の変位量、x上に点1個は速度、x上
に点2個は加速度を示している。
【0006】同図(b)に示すとおり、カム体101に
当接している平面は、区間A〜Fから次の区間B〜Aに
移る際に加速度が大きく変化する。例えば、区間Aから
区間Bにかけては加速度「0」から有限の値に大きく変
化する。また、区間Bから区間Cにかけては正の加速度
から負の加速度に大きく変化する。同様に、区間Cから
区間Dにかけても有限の値の加速度から加速度「0」に
大きく変化する。そして、上記加速度の急激な変化は振
動や音を発生させ、更に、この振動により機構の磨耗も
大きくなるため、上記従来の三角カムでは高速での運転
が行えなかった。
【0007】また、上記従来の三角カムでは、休止点が
揺動運動の両端の2点に限られており、運動のバリエー
ションに乏しいものであった。
【0008】この発明の目的は、上記実状に鑑み、休止
区間を得ることが出来ると共に高速運転に耐え得る定幅
カム、更に、休止区間等の運動のバリエーションが豊富
な定幅カムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、回転運動すると共に、平行
な一対の面で挟んだ場合に何れの回転角度においても両
面間の幅長が一定となるカム面を有するカム体と、該カ
ム体を平行な一対の面で挟むカム当接体とを備え、前記
カム当接体の内側で前記カム体が回転することでカム当
接体を所定経路で運動させる定幅カムにおいて、前記カ
ム体のカム面が、少なくとも一部の回転角度範囲におい
て、回転軸線方向に見て平面視円弧以外の曲面で形成さ
れている構成とした。
【0010】この請求項1記載の発明によれば、従来の
定幅カムである偏心カムや三角カムが、何れも平面視円
弧となる曲面の組み合わせによりカム面が形成されてい
たのに対し、定幅カムのカム面のバリエーションを増大
させることが出来る。平面視円弧の曲面以外の曲面を使
用することで、三角カムのように休止区間を得た上で急
激な加速度変化を小さくしたり、加速度変化を連続的に
したりすることが出来る。また、休止区間の数を増やし
たりすることも出来る。ここで、平面視円弧以外の曲面
とは、例えば、平面視、放物線、サイクロイド曲線、変
形台形曲線、又は、これらの合成曲線、異なる周波数の
単弦曲線の合成曲線となる曲面、又は、カム体に当接し
平行移動する平面の変位がカム体の回転角度に対して、
放物関数、サイクロイド関数、変形台形関数、又は、こ
れらの合成関数、異なる周波数の単弦関数の合成関数と
なる曲面などが使用できる。その他、カム曲線として知
られている色々な曲線や、初等関数や三角関数で表わせ
ない種々の曲線を使用しても良い。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の定
幅カムにおいて、前記カム体に平面を当接させた状態で
前記カム体を回転させ、該カム体の回転に伴い前記平面
を垂線方向に平行移動させるとして、前記カム体のカム
面が、所定の回転角度範囲において回転軸線を中心とし
た円弧の面により前記平面を変位させない休止区間と、
所定の回転角度範囲において前記平面を変位させる変動
区間とを備え、前記変動区間の前記休止区間に連なる範
囲に、休止区間から変動区間にかけて或いは変動区間か
ら休止区間にかけて、前記平面の変位加速度を連続にす
る緩衝区間が設けられている構成とした。この請求項2
記載の発明によれば、上記緩衝区間により、振動や音の
発生が抑えられ、休止区間を有しながらも高速運転に耐
え得る定幅カムを実現できる。上記緩衝区間のカム面
は、実施の形態で詳述するが、加速度曲線から速度曲線
を経て変位曲線を作成し、該変位曲線に基づきカム面の
形状を求めることが出来る。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の定幅カムにおいて、前記カム体に平面を当接させた
状態で前記カム体を回転させ、該カム体の回転に伴い前
記平面を垂線方向に平行移動させた場合において、前記
平面の垂線方向の変位をx、前記カム体の回転角度を
θ、fをxのθに対する関数として、前記カム体のカム
面が、所定の回転角度範囲において回転軸線を中心とし
た円弧の面により前記平面を変位させない休止区間と、
所定の回転角度範囲において前記平面を変位させる変動
区間とを備え、前記変動区間の曲面として、前記関数f
が、サイクロイド関数、変形台形関数、又は、変形正弦
関数となる曲面を有する構成とした。
【0013】この請求項3記載の発明によれば、サイク
ロイド曲線、変形台形曲線、変形正弦曲線が有する加速
度の急激な変化を緩和させる特性により、従来の三角カ
ムの休止区間と変動区間との境いや、変動区間の中間で
生じていた加速度の急激な変化が緩和され、休止区間を
有しながら振動や音の発生が少なく高速運転に耐え得る
定幅カムを実現することが出来る。ここで、変形台形曲
線、変形正弦曲線とは、カム曲線として研究された曲線
であり、これら曲線を変位曲線とした場合の加速度曲線
が台形や正弦曲線に同形となるものである。
【0014】請求項4記載の発明は、回転運動すると共
に、平行な一対の面で挟んだ場合に何れの回転角度にお
いても両面間の幅長が一定となるカム面を有するカム体
と、該カム体を平行な一対の面で挟むカム当接体とを備
え、前記カム当接体の内側で前記カム体が回転すること
でカム当接体を所定経路で運動させる定幅カムにおい
て、前記カム体に平面を当接させた状態で前記カム体を
回転させ、該カム体の回転に伴い前記平面を垂線方向に
平行移動させるとして、前記平面の垂線方向の変位を
x、前記カム体の回転角度をθとして、前記カム体のカ
ム面の形状が x=c1・{g1・cos(θ)+g2・cos(3
θ)} c1:比例定数 g1+g2=1 1.125>=g1>1.04 に形成されている構成とした。
【0015】この請求項4記載の発明によれば、θ=0
°,180°の付近で平面の変位かほぼ停止する休止区
間を得ることが出来ると共に、速度曲線および加速度曲
線もなだらかに変化する曲線となる。したがって、休止
区間を有しながら振動や音の発生が少なく高速運転に耐
え得る定幅カムを実現することが出来る。
【0016】特に、請求項5記載の発明のように、請求
項4記載の定幅カムにおいて、前記カム体のカム面の形
状が x=c2・{9cos(θ)−1cos(3θ)} c2:比例定数 に形成された構成とすることで、休止区間を最も長く最
も変位の少ない曲線とすることが出来る。
【0017】請求項6記載の発明は、回転運動すると共
に、平行な一対の面で挟んだ場合に何れの回転角度にお
いても両面間の幅長が一定となるカム面を有するカム体
と、該カム体を平行な一対の面で挟むカム当接体とを備
え、前記カム当接体の内側で前記カム体が回転すること
でカム当接体を所定経路で運動させる定幅カムにおい
て、前記カム体に平面を当接させた状態で前記カム体を
回転させ、該カム体の回転に伴い前記平面を垂線方向に
平行移動させるとして、前記平面をほぼ変位させない休
止区間が、カム体の回転角度で4区間以上設けられてい
る構成とした。
【0018】この請求項6記載の発明によれば、従来の
三角カムのように休止点が揺動の両端のみでなく、その
間にも休止点を設定することが出来る。したがって、こ
の定幅カムを使用することで、3点以上の休止点を有す
る運動を得ることが出来る。例えば、ミシンの送り機構
や針振り機構に使用することで、例えば、針落ち位置を
3点以上に設定することも出来る。また、従来、三角カ
ムにより針振り運動を導いている千鳥縫いミシンなどに
用いれば、カムを交換するだけで、中央にも針落ちされ
る千鳥縫いを行うことが出来る。
【0019】ここで、請求項7記載の発明のように、請
求項6記載の定幅カムにおいて、前記休止区間がカム体
の回転角度でほぼ、0°、90°、180°、270°
の4区間に設けられ、前記カム当接体の揺動運動のうち
該揺動運動の両端部と中央部の3区間において前記平面
がほぼ変位しない休止区間となる構成とすることで、カ
ム面やこのカム面から得られる変位曲線に無理な負荷を
掛けることなく、3点で休止するカム面を実現すること
が出来る。
【0020】具体的には、請求項8記載の発明のよう
に、請求項7記載の定幅カムにおいて、前記平面の垂線
方向の変位をx、前記カム体の回転角度をθとして、前
記カム体のカム面の形状が x=c3・{cos(3θ)+3cos(θ)} c3:比例定数 に形成された構成とすることで、θ=0°、90°、1
80°、270°の4区間に休止区間が設けられ、カム
体に当接する平面が揺動の両端とその中央でほぼ休止す
る3点の休止点を得ることができ、更に、この平面の変
位曲線、速度曲線ならびに加速度曲線が共になだらかに
変化する運動を得ることが出来る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図1〜図8の図面を参照しながら説明する。本発
明の定幅カムは、図15(a)に示す従来の三角カムと
同様に、所定の回転軸線を中心に回転運動するカム体
と、カム面に当接するようにカム体を平行な平面で挟み
カム体の回転に伴い変位するカム当接体とから構成され
る。本発明の特徴的な構成は、カム体のカム面(回転軸
線方向に見た平面視でカム曲線とも云う)にある。した
がって、本発明の実施の形態では、このカム面(又はカ
ム曲線)の説明をもって定幅カムの構成の説明とする。
更に、後半において、本発明の実施の形態の定幅カムの
有用な用途について説明する。
【0022】[第1の実施の形態(3点休止カム)]図
1は、本発明の第1の実施の形態の定幅カムのカム曲線
10を示す図、図2は、このカム曲線10から得られる
変位曲線を説明するグラフ図である。この実施の形態の
カム曲線10は、カム体の回転角度で4区間に休止区間
がありカム体のカム面に当接した平面の変位が3点で休
止するタイプのカム曲線である。このカム曲面から得ら
れる平面の変位曲線は、図2の系列3の曲線であり、次
式(1)により表される。 x∝cos(3θ)+3cos(θ) ……… (1) 但し、x :変位 θ :カム体の回転角度 ここで、変位xとは、平面を垂線方向に移動可能にカム
面に当接させ、この状態でカム体が回転した場合の平面
の垂線方向の変位である。図2の系列3の曲線に示すと
おり、このカム曲線によれば、カム体の回転角度θ=0
°、90°、180°、270°で速度がゼロとなる休
止区間が得られる。変位xについては云えば、x=4、
0、−4の3点で休止点を得ることが出来る。
【0023】なお、図2の系列1の曲線は、次式(2)
で表わされる曲線である。 x∝1.6cos(3θ)+3cos(θ) ……… (2) この曲線は、θ=90°、270°近辺で変位の極小点
と極大点があり、これら極小点と極大点が最小変位と最
大変位の点と異なることから、定幅カムのカム面として
は成り立たない。また、図2の系列2の曲線は、次式
(3)で表わされる曲線である。 x∝0.6cos(3θ)+3cos(θ) ……… (3) この曲線は、θ=0°、180°で速度がゼロとなる休
止区間が得られるが、θ=90°、270°では速度が
遅くなるものの速度が有限の値を持つ区間となり休止区
間とはならない。
【0024】図3は、変位曲線からカム曲線を決定する
方法の1例を説明するための図である。カム曲線は、所
望の変位曲線x(θ)から次のようにして一義的に求め
ることが出来る。即ち、カム体の回転中心となる原点O
を中心に角度0°〜360°の放射線を設ける。次に、
これら各角度θごとに放射線と平行な直線を放射線から
変位x(θ)離隔させた位置に設ける。例えば、θ=3
0°については、30°の放射線R30と平行にx(3
0°)の長さ離れた直線L30を設ける。そして、この
処理をθ=0°〜360°についておこなうことで、上
記平行な直線で囲まれた曲線が求めるカム曲線となる。
但し、上記の変位曲線x(θ)には次のA,Bの条件を
必要とする。A 最大変位点と最小変位点の他に極小点
や極大点を有さないこと。B 回転角度θの変位とθか
ら180度ずれた回転角度の変位の和が常に等しいこ
と。即ち、x(θ)+x(θ+π)=const (θ
は任意の角度)の関係を有すること。
【0025】なお、この実施の形態では、カム体の回転
角度にして4区間の休止区間を備えたカム曲線とした
が、同様に、6区間や8区間の休止区間も得ることが出
来る。
【0026】[第2の実施の形態]図4は、本発明の実
施の形態の定幅カムのカム曲線の一例として、x∝{a
・cos(θ)+b・cos(3θ)}の変位曲線を説
明するグラフ図である。同図の系列1〜系統3の曲線
は、次式(4)で表わされる曲線である。 x∝a・cos(θ)−b・cos(3θ)+ ……… (4) 但し、a,bは重み付け定数この曲線は、θ=0°、1
80°で速度がゼロとなる休止区間が得られるととも
に、速度曲線および加速度曲線においてもなだらかに変
化する曲線が得られる。系統1の曲線は、a=9、b=
2の曲線であり、極大点や極小点の数からカム面として
成立しない曲線である。系統2の曲線は、a=9、b=
1の曲線であり、θ=0°、180°近辺の休止区間に
おいて変位の変化率を最も小さくすることが出来る。系
統3の曲線は、a=9、b=0.3の曲線であり、θ=
0°、180°近辺の休止区間において、系統2の曲線
に比べて変位の変化率は少し大きいものの、正弦曲線に
比べて変位の変化率を小さくすることが出来る。
【0027】図5は、カム曲線の一例として、x∝9・
cos(θ)−cos(3θ)の変位曲線(図6の系列
2の曲線)と、従来の三角カムの変位曲線を比較したグ
ラフ図、図6は、これら変位曲線の加速度曲線を示すグ
ラフ図である。なお、これらの図は、θ=0°〜180
°の区間のみ表示しているが、θ=180°〜360°
の区間は上述した変位曲線の条件とθ=0°〜180°
の区間の曲線とから一義的に決定される。図5の系列1
の曲線は、連続する休止区間が30°(0°〜15°、
175°〜195°、345°〜360°)ある従来の
三角カムの変位曲線、系列3の曲線は、連続する休止区
間が60°(0°〜30°、150°〜210°、33
0°〜360°)ある従来の三角カムの変位曲線であ
る。即ち、上記休止区間においては変位の変化が全くな
い直線となっており、その他の変動区間は単弦曲線とな
っている。この実施の形態のカム曲線の変位曲線であ
る、図5の系列2の曲線は、先にも述べた、x∝9・c
os(θ)−cos(3θ)の変位曲線(図6の系列2
の曲線)である。変位曲線の式からは、θ=0°と18
0°の休止区間の近傍では僅かに変位の変化が生じる
が、実際は、図5に示すように、従来の三角カム(休止
区間30°〜60°)と同等の休止区間が得られる。更
に、図6に示すように、上記図5の系列1〜系列3に示
す曲線の加速度曲線を比較すると分るように、従来の三
角カムの加速度曲線が休止区間と変動区間の境目とθ=
90°の付近に急激な変化があるのに対して、この実施
の形態の曲線(系列2の曲線)はどの区間においても連
続的でなだらかな変化となっている。したがって、この
実施の形態のカム曲線によれば、従来の3角カムと同様
の休止区間を得ながらも、振動や音の発生が少なく高速
運転に耐え得る定幅カムを実現することが出来る。
【0028】[第3の実施の形態(変形正弦曲線を用い
た例)]図7は、本発明の実施の形態のカム曲線の一例
として、変形正弦曲線を用いた変位曲線と、従来の三角
カムの変位曲線を比較したグラフ図、図8は、これら変
位曲線の加速度曲線を示すグラフ図である。図7の系列
1の曲線は、連続する休止区間が30°(0°〜15
°、175°〜195°、345°〜360°)ある従
来の三角カムの変位曲線である。即ち、上記休止区間に
おいては変位の変化が全くない直線となっており、その
他の変動区間は単弦曲線となっている。図7の系列2の
曲線は、この実施の形態のカム曲線の変位曲線であり、
変位曲線として変形正弦曲線を利用したものである。即
ち、休止区間においては変位の変化が全くない直線とな
っており、その他の変動区間が変形正弦曲線により形成
されている。
【0029】これら変位曲線の加速度曲線を比較すると
分るように(図8参照)、従来の三角カムの加速度曲線
が休止区間と変動区間の境目に不連続となる加速度変化
があり、更にθ=90°の付近に急激な変化があるのに
対して、この実施の形態の曲線(系列2の曲線)では休
止区間と変動区間の境目に生じる加速度変化が連続的と
なり、更にθ=90°の付近に急激な変化が生じない。
つまり、この実施の形態のカム曲線によれば、従来の3
角カムと同一の休止区間を得ながらも、振動や音の発生
が少なく高速運転に耐え得る定幅カムを実現することが
出来る。なお、上記変形正弦曲線の使用と同様に、変形
台形曲線やサイクロイド曲線を利用することができ、こ
れらの場合においても、上記同様の作用効果が得られ
る。
【0030】[第4の実施の形態]図9には、本発明の
実施の形態の定幅カムのカム曲線の一例として、休止区
間につながる範囲に緩衝区間が設けられたカム曲線を得
る方法を説明するグラフ図を示す。同図(a)はその変
位曲線、(b)はその速度曲線および加速度曲線を示
す。この実施の形態のカム曲線は、従来の技術で説明し
た従来の三角カムの加速度曲線(図16(b))に対応
させて、従来にはない緩衝区間を設けた例である。緩衝
区間を有するカム曲線は、加速度曲線から導くことが出
来る。即ち、従来の図15(b)に示す加速度曲線から
図9(b)に示す加速度曲線のように、従来の加速度曲
線の不連続となる点の近傍を連続になるように変更す
る。これら変更した区間Q1〜Q3が緩衝区間となる。
その後、この加速度曲線を積分することで連続的に変化
する速度曲線を得る。速度曲線は加速度曲線が連続的に
変化することからなだらかに変化する曲線となる。更
に、この速度曲線を積分することで連続的な変位曲線
(図9(a))を得る。変位曲線が得られれば、この変
位曲線から上述のようにカム曲線が求められる。この実
施の形態のカム曲線によれば、従来の3角カムと同一の
休止区間を得ながらも、上記緩衝区間により加速度変化
が連続的になって、振動や音の発生が少ない高速運転に
耐え得る定幅カムを実現することが出来る。
【0031】[本発明の実施の形態の定幅カムの適用例
]図10には、ミシンの針振り機構30の正面図を示
す。同図において、31は針棒、32は針棒軸受け、3
3は揺動軸、34は揺動軸受け、35はレバー、36は
揺動杆、50は本発明に係る定幅カムである。定幅カム
50は、上述した実施の形態のカム曲線を有するカム体
51と、平行な2平面52a,52bを有するカム当接
体52とから構成される。カム体51が回転軸51cを
中心に回転することで、カム当接体52が上下に揺動す
る。弧の運動は、連結点39を介してレバー35に伝達
され、レバー35と揺動杆36を図中の矢印方向に運動
させる。即ち、揺動杆36は支点38を中心に回動し、
この回動に伴いレバー37が横に移動する。レバー35
の横移動はそのまま揺動軸33および針棒軸受け32を
介して針棒31に伝達され、針棒31を横に振る。ここ
で、定幅カム50として、第1の実施の形態の3点休止
のカム面を用いることで、針棒31の両端と中央で休止
する3点休止の縫製を行うことが出来る。これら3点の
休止点のそれぞれに針落ちさせることで、図14(b)
に示すような中央にも針り落ちされるチドリ縫いを行う
ことが出来る。また、定幅カム50として、第2〜第4
の実施の形態のカム面を用いることで、振動や音の発生
が少なく高速運転でも耐え得るように針棒3を動かすこ
とが出来る。
【0032】[本発明の実施の形態の定幅カムの適用例
]図11〜図13には、ミシンの布送り機構70の図
を示す。図11はその正面図、図12は左側面図、図1
3は右側面図である。これらの図中、71は送り歯、7
2および73は位置移動しない回転軸、80は偏心カ
ム、90は本発明に係る定幅カムである。この布送り機
構70は、本発明に係る定幅カム90の揺動運動により
送り歯71の揺動運動を導きだし、偏心カム80の揺動
運動により送り歯71の揺動運動の位置方向を針板上で
の前後方向と、針板下に沈む前後方向とに変更するもの
である。偏心カム80の揺動は、揺動桿81と揺動レバ
ー82を介して回転軸72を往復回動させる。回転軸7
2の往復回動運動は揺動レバー75Aの位置を変更し、
送り歯71の揺動方向を決定する支点75Dの位置を変
更する。また、回転軸72の往復回動運動は、揺動レバ
ー78にそのまま伝達され、支軸78aの位置を上下動
させる。
【0033】定幅カム90は、上記第2〜第4の実施の
形態のカム面を有するカム体91と、平行な2平面92
a,92bでカム体91をはさんで運動するカム当接体
92とから構成される。定幅カム90の運動は、揺動桿
92Aと揺動レバー93を介して伝達され回転軸73を
往復回動運動させる。回転軸73の往復回動運動は、そ
のまま揺動レバー79を揺動させ、それにより送り歯7
1のベース部77が前後方向に揺動する。ベース部77
は、前方側が揺動レバー79に回動可能に連結されてい
ると共に、高部側で支軸78aにスライド可能に連結さ
れている。
【0034】定幅カム90として、第2〜第4の実施の
形態のカム面を用いることで、振動や音の発生が少なく
高速運転でも耐え得る布送り機構70とすることが出来
る。
【0035】以上のように、上術の第1〜第4の実施の
形態の定幅カムによれば、従来、定幅カムとして平面視
円となる曲面を有する偏心カムや、平面視円弧となる曲
面を所定の角度範囲毎に組み合わせてなる三角カムしか
なかったのに対して、少なくとも一部の回転角度範囲
に、平面視円弧以外の曲面を含めることで、定幅カムの
カム面のバリエーションを増大させることが出来る。そ
して、平面視円弧以外の曲面を使用することで、休止区
間を有した上で、急激な加速度変化を小さくしたり、加
速度変化を連続的にしたりすることが出来る。また、休
止区間の数を増やしたりすることも出来る。
【0036】例えば、第4の実施の形態のカム曲線で示
したように、変動区間の休止区間に連なる範囲に変位加
速度を連続にする緩衝区間を設けることで、振動や音の
発生を抑え、休止区間を有しながらも高速運転に耐え得
る定幅カムを実現できる。また、第3の実施の形態のカ
ム曲線で示したように、変動区間の曲面として、サイク
ロイド曲線、変形台形曲線、又は、変形正弦曲線に関す
る曲面を用いることで、これらサイクロイド曲線、変形
台形曲線、変形正弦曲線が有する加速度の急激な変化を
緩和させる特性により、従来の三角カムの休止区間と変
動区間との境いや、変動区間の中間で生じていた加速度
の急激な変化が緩和され、休止区間を有しながらも振動
や音の発生が少なく高速運転に耐え得る定幅カムを実現
することが出来る。
【0037】更に、第2の実施の形態で示した変位曲線
x∝a・cos(θ)−b・cos(3θ)となるカム
面とすることで、θ=0°,180°の付近で平面の変
位かほぼ停止する休止区間を得ることが出来ると共に、
速度曲線および加速度曲線もなだらかに変化する曲線と
することが出来る。それにより、休止区間を有しながら
振動や音の発生が少なく高速運転に耐え得る定幅カムを
実現することが出来る。特に、a=9,b=1とするこ
とで、休止区間の変位が少なく、休止区間の長いカム曲
線を得ることが出来る。
【0038】また、第1の実施の形態で示したカム曲線
によれば、3点の休止点を有する運動を得ることが出来
る。そして、この定幅カムを、例えば、ミシンの送り機
構や針振り機構に使用することで、例えば、針落ち位置
を3点以上に設定することも出来る。また、従来、三角
カムにより針振り運動を導いている千鳥縫いミシンなど
に用いれば、カムを交換するだけで、中央にも針落ちさ
れる千鳥縫いを行うことが出来る。特に、第1の実施の
形態の変位曲線x∝cos(3θ)+3cos(θ)の
カム曲線とすることで、θ=0°、90°、180°、
270°の4区間に休止区間が設けられ、カム体に当接
する平面が揺動の両端とその中央でほぼ休止する3点の
休止点を得ることができ、更に、この平面の変位曲線、
速度曲線ならびに加速度曲線が共になだらかに変化する
運動を得ることが出来る。
【0039】なお、本発明は、この実施の形態で示した
定幅カムに限られず、曲線の種類は例えばカム曲線とし
て研究されている様々な曲線を使用することができる
し、その他、初等関数や三角関数であらわせない曲線を
用いても良い。更に、定幅カムの用途についても、ミシ
ンの布送り機構や針振り機構に限られず、種々の機構に
適用しても振動や音の低減および高速運転を可能とする
構成を実現できる。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、従来、定
幅カムとして平面視円となる曲面を有する偏心カムや、
平面視円弧となる曲面を所定の角度範囲毎に組み合わせ
てなる三角カムしかなかったのに対して、少なくとも一
部の回転角度範囲に、平面視円弧以外の曲面を含めるこ
とで、定幅カムのカム面のバリエーションを増大させる
ことが出来る。そして、平面視円弧以外の曲面を使用す
ることで、休止区間を有した上で、急激な加速度変化を
小さくしたり、加速度変化を連続的にしたりすることが
出来る。また、休止区間の数を増やしたりすることも出
来る。
【0041】請求項2記載の発明によれば、変動区間の
休止区間に連なる範囲に設けた変位加速度を連続にする
緩衝区間により、振動や音の発生を抑え、休止区間を有
しながらも高速運転に耐え得る定幅カムを実現できる。
【0042】請求項3記載の発明によれば、変動区間の
曲面として、サイクロイド曲線、変形台形曲線、又は、
変形正弦曲線に関する曲面を用いることで、これらサイ
クロイド曲線、変形台形曲線、変形正弦曲線が有する加
速度の急激な変化を緩和させる特性により、従来の三角
カムの休止区間と変動区間との境いや、変動区間の中間
で生じていた加速度の急激な変化が緩和され、休止区間
を有しながらも振動や音の発生が少なく高速運転に耐え
得る定幅カムを実現することが出来る。
【0043】請求項4記載の発明によれば、平面の垂線
方向の変位をx、カム体の回転角度をθとして、x=c
1・{g1・cos(θ)+g2・cos(3θ)}、
但し(c1:比例定数、g1+g2=1、1.125>
=g1>1.04)となるカム面を備えることで、θ=
0°,180°の付近で平面の変位かほぼ停止する休止
区間を得ることが出来ると共に、速度曲線および加速度
曲線もなだらかに変化する曲線とすることが出来る。そ
れにより、休止区間を有しながら振動や音の発生が少な
く高速運転に耐え得る定幅カムを実現することが出来
る。
【0044】請求項5記載の発明によれば、上記平面の
変位の式を、x=c2・{9cos(θ)−1cos
(3θ)}、但し(c2:比例定数)とすることで、休
止区間を最も長く最も変位の少ない曲線とすることが出
来る。
【0045】請求項6記載の発明によれば、従来の三角
カムのように休止点が揺動の両端のみでなく、その間に
も休止点を設定することで、3点以上の休止点を有する
運動を得ることが出来る。そして、この定幅カムを、例
えば、ミシンの送り機構や針振り機構に使用すること
で、例えば、針落ち位置を3点以上に設定することも出
来る。また、従来、三角カムにより針振り運動を導いて
いる千鳥縫いミシンなどに用いれば、カムを交換するだ
けで、中央にも針落ちされる千鳥縫いを行うことが出来
る。
【0046】請求項7記載の発明によれば、休止区間を
カム体の回転角度でほぼ、0°、90°、180°、2
70°の4区間とすることで、カム面やこのカム面から
得られる変位曲線に無理な負荷を掛けることなく、両端
と中央の3点で休止する運動を得ることのできるカム面
を実現することが出来る。
【0047】請求項8記載の発明によれば、上記平面の
変位の式を、x=c3・{cos(3θ)+3cos
(θ)}、但し(c3:比例定数)とすることで、θ=
0°、90°、180°、270°の4区間に休止区間
が設けられ、カム体に当接する平面が揺動の両端とその
中央でほぼ休止する3点の休止点を得ることができ、更
に、この平面の変位曲線、速度曲線ならびに加速度曲線
が共になだらかに変化する運動を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の定幅カムのカム曲線の一
例として、3点の休止点を有する定幅カムのカム曲線を
示す図である。
【図2】図1の定幅カムの変位曲線を説明するグラフ図
である。
【図3】変位曲線からカム曲線を決定する方法の1例を
説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態の定幅カムのカム曲線の一
例として、x=c1・{a・cos(θ)+b・cos
(3θ)}の変位曲線を説明するグラフ図である。
【図5】同、カム曲線の一例としてx=c2・{9・c
os(θ)−cos(3θ)}の変位曲線と、従来のカ
ム曲線による変位曲線を比較したグラフ図である。
【図6】図5のカム曲線のそれぞれの加速度曲線を比較
したグラフ図である。
【図7】本発明の実施の形態の定幅カムのカム曲線の一
例として、変形正弦曲線の変位曲線と従来のカム曲線に
よる変位曲線を比較したグラフ図である。
【図8】図7のカム曲線のそれぞれの加速度曲線を比較
したグラフ図である。
【図9】本発明の実施の形態の定幅カムのカム曲線の一
例として、休止区間につながる範囲に緩衝区間を設けた
カム曲線を得る方法を説明するグラフ図で、(a)はそ
の変位曲線、(b)はその速度曲線および加速度曲線を
示す。
【図10】本発明の実施の形態の定幅カムの1適用例を
説明する図で、ミシンの針振り機構を示す正面図であ
る。
【図11】本発明の実施の形態の定幅カムの1適用例を
説明する図で、ミシンの布送り機構を示す正面図であ
る。
【図12】同、ミシンの布送り機構の左側面図である。
【図13】同、ミシンの布送り機構の右側面図である。
【図14】図10や図11のミシンにより得られる縫目
を従来の千鳥縫い縫目と比較した図で、(a)は従来の
千鳥縫い縫目、(b)は本実施の形態の定幅カムを用い
た場合の縫目である。
【図15】従来の三角カムを示すもので、(a)はその
全体構成を示す正面図、(b)はカム体のカム曲線を示
す図である。
【図16】従来の三角カムの運動を示すもので、(a)
はその運動曲線、(b)は速度曲線および加速度曲線を
示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 カム曲線 Q1〜Q3 緩衝区間 30 ミシンの針振り機構 31 針棒 50 定幅カム 51 カム体 52 カム当接体 52a,52b 平行な2平面 70 布送り機構 71 送り歯 90 定幅カム 91 カム体 92 カム当接体 92a,92b 平行な2平面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転運動すると共に、平行な一対の面で
    挟んだ場合に何れの回転角度においても両面間の幅長が
    一定となるカム面を有するカム体と、該カム体を平行な
    一対の面で挟むカム当接体とを備え、前記カム当接体の
    内側で前記カム体が回転することでカム当接体を所定経
    路で運動させる定幅カムにおいて、 前記カム体のカム面が、少なくとも一部の回転角度範囲
    において、回転軸線方向に見て平面視円弧以外の曲面で
    形成されていることを特徴とする定幅カム。
  2. 【請求項2】 前記カム体に平面を当接させた状態で前
    記カム体を回転させ、該カム体の回転に伴い前記平面を
    垂線方向に平行移動させるとして、 前記カム体のカム面が、 所定の回転角度範囲において回転軸線を中心とした円弧
    の面により前記平面を変位させない休止区間と、 所定の回転角度範囲において前記平面を変位させる変動
    区間とを備え、 前記変動区間の前記休止区間に連なる範囲に、休止区間
    から変動区間にかけて或いは変動区間から休止区間にか
    けて、前記平面の変位加速度を連続にする緩衝区間が設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の定幅カ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記カム体に平面を当接させた状態で前
    記カム体を回転させ、該カム体の回転に伴い前記平面を
    垂線方向に平行移動させた場合において、前記平面の垂
    線方向の変位をx、前記カム体の回転角度をθ、fをx
    のθに対する関数として、 前記カム体のカム面が、 所定の回転角度範囲において回転軸線を中心とした円弧
    の面により前記平面を変位させない休止区間と、 所定の回転角度範囲において前記平面を変位させる変動
    区間とを備え、 前記変動区間の曲面として、前記関数fが、サイクロイ
    ド関数、変形台形関数、又は、変形正弦関数となる曲面
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載の定幅カ
    ム。
  4. 【請求項4】 回転運動すると共に、平行な一対の面で
    挟んだ場合に何れの回転角度においても両面間の幅長が
    一定となるカム面を有するカム体と、該カム体を平行な
    一対の面で挟むカム当接体とを備え、前記カム当接体の
    内側で前記カム体が回転することでカム当接体を所定経
    路で運動させる定幅カムにおいて、 前記カム体に平面を当接させた状態で前記カム体を回転
    させ、該カム体の回転に伴い前記平面を垂線方向に平行
    移動させるとして、 前記平面の垂線方向の変位をx、 前記カム体の回転角度をθとして、 前記カム体のカム面の形状が x=c1・{g1・cos(θ)+g2・cos(3
    θ)} c1:比例定数 g1+g2=1 1.125>=g1>1.04 に形成されていることを特徴とする定幅カム。
  5. 【請求項5】 前記カム体のカム面の形状が x=c2・{9cos(θ)−1cos(3θ)} c2:比例定数 に形成されていることを特徴とする請求項4記載の定幅
    カム。
  6. 【請求項6】 回転運動すると共に、平行な一対の面で
    挟んだ場合に何れの回転角度においても両面間の幅長が
    一定となるカム面を有するカム体と、該カム体を平行な
    一対の面で挟むカム当接体とを備え、前記カム当接体の
    内側で前記カム体が回転することでカム当接体を所定経
    路で運動させる定幅カムにおいて、 前記カム体に平面を当接させた状態で前記カム体を回転
    させ、該カム体の回転に伴い前記平面を垂線方向に平行
    移動させるとして、 前記平面をほぼ変位させない休止区間が、カム体の回転
    角度で4区間以上設けられていることを特徴とする定幅
    カム。
  7. 【請求項7】 前記休止区間がカム体の回転角度でほ
    ぼ、0°、90°、180°、270°の4区間に設け
    られ、 前記カム当接体の揺動運動のうち該揺動運動の両端部と
    中央部の3区間において前記平面がほぼ変位しない休止
    区間となっていることを特徴とする請求項6記載の定幅
    カム。
  8. 【請求項8】 前記平面の垂線方向の変位をx、 前記カム体の回転角度をθとして、 前記カム体のカム面の形状が x=c3・{cos(3θ)+3cos(θ)} c3:比例定数 に形成されていることを特徴とする請求項7記載の定幅
    カム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CZ300375B6 (cs) * 2007-08-24 2009-05-06 Výzkumný ústav textilních stroju Liberec, a. s. Vackový mechanismus
JP2019093993A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 本田技研工業株式会社 車輪操舵装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CZ300375B6 (cs) * 2007-08-24 2009-05-06 Výzkumný ústav textilních stroju Liberec, a. s. Vackový mechanismus
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