JP2000170068A - 帯電不織布 - Google Patents

帯電不織布

Info

Publication number
JP2000170068A
JP2000170068A JP14408199A JP14408199A JP2000170068A JP 2000170068 A JP2000170068 A JP 2000170068A JP 14408199 A JP14408199 A JP 14408199A JP 14408199 A JP14408199 A JP 14408199A JP 2000170068 A JP2000170068 A JP 2000170068A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
nonwoven fabric
charged
fibers
collection efficiency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP14408199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3708366B2 (ja
Inventor
Masamitsu Takeuchi
政実 竹内
Yoshihiro Suzuki
美浩 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Vilene Co Ltd
Original Assignee
Japan Vilene Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Vilene Co Ltd filed Critical Japan Vilene Co Ltd
Priority to JP14408199A priority Critical patent/JP3708366B2/ja
Publication of JP2000170068A publication Critical patent/JP2000170068A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3708366B2 publication Critical patent/JP3708366B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)
  • Electrostatic Separation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリオレフィン系繊維とアクリル
系繊維とを摩擦帯電させた帯電不織布にあって、塵埃の
捕集効率低下を改善することにより、優れた性能を実現
すること。 【解決手段】 清浄な複数の繊維成分からなり、
これら繊維成分同士が摩擦帯電された帯電不織布におい
て、上述した複数の繊維成分が、ポリオレフィン系繊維
と、無機系溶媒によって紡糸されたアクリル系繊維とを
含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気フィルター
やマスクなどに用いられ、優れた性能を有する帯電不織
布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気中の塵埃を捕集するために、様々な
空気濾過材が用いられているのは周知の通りである。こ
のような空気濾過材には、圧力損失が低く、しかも塵埃
の捕集効率は可能な限り高いことが望まれており、種々
の技術が提案されてきた。その中にあって、異なる繊維
成分同士が摩擦によって帯電する現象は古くから知られ
ており、圧力損失の増大に繋がる繊維の見掛け密度を上
げることなく、繊維ウエブの調製時に生じる繊維間摩擦
を利用した帯電により捕集効率を向上させ得る技術とし
て注目されている。このような摩擦を利用した帯電不織
布として、摩擦に関与する繊維成分を選択することによ
り、種々の組合せが提案されている。その一例として、
米国特許第4,798,850号(以下、文献1と称す
る)には、清浄なポリオレフィン系繊維と清浄なアクリ
ル系繊維とをカード機によって繊維ウエブとして形成
し、この際の繊維間摩擦を利用して帯電不織布を得る技
術が開示されている。尚、本明細書では、繊維に付着す
る潤滑剤や帯電防止剤といった帯電を妨げる添加剤が、
非イオン性界面活性剤、アルカリ性水溶液、アルコール
などによって洗浄除去された繊維の状態を「清浄な」と
称する。この文献1に開示されるポリオレフィン系繊維
として、ポリエチレン樹脂、エチレン−プロピレン共重
合体またはポリプロピレン樹脂などを構成する炭化水素
の一部をシアノ基、またはフッ素或いは塩素といったハ
ロゲンで置換した構造のものが挙げられている。また、
アクリル系繊維として、アクリロニトリルと塩化ビニル
または塩化ビニリデンとを共重合したモダクリル繊維が
開示されている。
【0003】さらに、特開平7−256024号公報
(以下、文献2と称する)では、上述した清浄なポリオ
レフィン系繊維をポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹
脂とを芯鞘型またはサイドバイサイド型に配置した複合
繊維とし、清浄なアクリル系繊維をハロゲン不含のポリ
アクリロニトリル繊維とし、これら2種類の繊維を摩擦
帯電させ、しかも上記複合繊維によって熱融着性を持た
せることが可能な空気濾過材を開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来知ら
れている帯電不織布として、清浄なポリオレフィン系繊
維と清浄なアクリル系繊維との組み合わせのうち、文献
1ではシアノ基またはハロゲンで一部置換を受けたポリ
オレフィン系繊維とモダクリル繊維との組み合わせが開
示され、文献2では加熱成型などを考慮してポリプロピ
レン/ポリエチレンからなる熱融着性のポリオレフィン
系繊維とハロゲン不含のアクリル系繊維とを組み合わせ
たものである。ここで、帯電不織布を用いて一定量で供
給された塵埃を捕集する際、縦軸に捕集効率、横軸に時
間(または粉じん供給量)を採って経時的変化を測定す
ると、比較的初期の段階では帯電が徐々に中和されて行
くために捕集効率低下が見られる。ところが、さらに測
定を継続すると、帯電不織布内に捕集された塵埃によっ
て不織布に目詰まりを生じ、見かけ上の捕集効率は上昇
傾向を示す。この目詰まりによる捕集効率の向上はメカ
ニカル濾過とも言われ、圧力損失の上昇を伴うものであ
るが、この様な一連の現象は、その捕集効率曲線の形状
からボトムダウン現象と称される。
【0005】本発明者は、上述した2つの文献に開示さ
れる帯電不織布を含む種々の組み合わせ、特にアクリル
系繊維を種々に変えて組み合わせることにより、優れた
帯電状態を実現すべく鋭意検討を重ねた。その結果、或
る特定のアクリル系繊維を用いることによって、前述し
た初期の捕集効率低下を改善すること(以下、ボトムダ
ウン改善と称する場合がある)ができ、メカニカル濾過
に転ずる直前であっても捕集効率に優れた帯電不織布を
見出した。
【0006】従って、この発明の目的は、優れた帯電状
態を持つことによって、長期間に渡って安定した捕集効
率を持つ帯電不織布を提供することにある。
【0007】
【発明を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、本発明の帯電不織布の構成によれば、帯電を妨げる
ような前述の添加剤が実質的に除去された、清浄な複数
の繊維成分からなり、これら繊維成分同士が摩擦帯電さ
れてなる帯電不織布において、上述した複数の繊維成分
が、ポリオレフィン系繊維と、無機系溶媒によって紡糸
されたアクリル系繊維を用いたことにある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施に好適な形態
につき説明する。上述した通り、本発明の特徴は、清浄
なポリオレフィン系繊維と清浄なアクリル系繊維とを組
み合わせた帯電不織布であって、このアクリル系繊維と
して無機系溶媒によって紡糸されたアクリル系繊維を用
いたことにある。
【0009】本発明に使用されるポリオレフィン系繊維
は特に限定されるものではなく、前述した文献に開示さ
れるポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチ
レン樹脂、酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−プロピ
レン共重合体または、これら樹脂の一部をシアノ基やハ
ロゲンで置換した樹脂などを単独若しくは複数組み合わ
せた場合や、複合繊維として組み合わせたものを用いる
ことができる。さらには、例えば芯鞘型の複合繊維にお
いて、その鞘成分として繊維表面に上記ポリオレフィン
系樹脂を備えた場合であっても良い。
【0010】次に、本発明で使用するアクリル系樹脂に
ついて説明する。アクリル系繊維については、例えば文
献3:「繊維便覧−原料編−」(繊維学会編,丸善株式
会社刊,1970年10月発行.第727頁〜第779
頁参照)に詳説されている。既に述べたように、アクリ
ル系繊維は、その樹脂組成により、文献1に採用される
モダクリル系とポリアクリロニトリル系とに分類され
る。このうち、ポリアクリロニトリル系繊維は、例えば
ジメチルホルムアミド。ジメチルアセトアミド、アセト
ニトリル、アセトンなどの有機系溶媒を用いて紡糸した
ものと、硝酸、塩化亜鉛水溶液、塩化カルシウム水溶
液、ロダン塩(チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸
カリウム、チオシアン酸カルシウム)水溶液などの無機
系溶媒を用いたものとが知られている。本発明者の実験
によれば、この発明に用いることができるアクリル系繊
維は、何れもポリアクリロニトリル系のアクリル系繊維
であって、その紡糸工程で無機系溶媒を用いて調製され
たものである。
【0011】これら無機系溶媒によって紡糸された市販
のアクリル系繊維として、「ベスロン」(東邦レーヨン
(株)製,商品名)、「カシミロン」(旭化成工業
(株)製,商品名)、「エクスラン」(日本エクスラン
工業(株),商品名)、「クレスラン」(米国American
Cyanamid Co.製,商品名)、「ゼフラン」(米国The D
owChemical Co.製,商品名)、「コーテル」(英国Cour
taulds Co.製,商品名)などが挙げられる。これら無機
系溶媒によって紡糸調製されたアクリル系繊維の使用と
ボトムダウン改善効果との因果関係は明らかではない。
しかしながら、モダクリル系繊維や有機系溶媒で紡糸調
製されたポリアクリロニトリル系繊維の殆どは、くびれ
た異形断面を持ち、上述した無機系溶媒で紡糸調製され
たポリアクリロニトリル系繊維の殆どが略円形断面を有
することから、この略円形の繊維断面が摩擦帯電後の帯
電状態などに有利に作用するものと考えられる。
【0012】これら本発明におけるポリオレフィン系繊
維と上記アクリル系繊維との重量混合比は、摩擦による
帯電効率を確保するため、前述した文献1及び文献2に
開示されるのと同様に、30:70〜80:20の範囲
内とするのが好適である。本発明の帯電不織布は、これ
らポリオレフィン系繊維及び上記アクリル系繊維のみに
より構成するのが好ましいが、係る場合に限定されるも
のではなく、この他の樹脂からなる繊維成分は、帯電不
織布に占める重量比率で30mass%以下程度であれば、
実質的に同等の効果を期待し得る。
【0013】また、繊維成分における前述の添加剤残留
量、即ち、所定の洗浄処理を行った後に、メタノールで
再度洗浄抽出することによって減少する重量が、メタノ
ールまたはエタノールなどのアルコールによる抽出前の
繊維重量に占める重量割合を0.2mass%以下、好まし
くは0.15mass%以下とするのが好適である。
【0014】以下、本発明の帯電不織布を得るに好適な
製造工程を例示により説明する。まず、上述した組み合
わせを含む複数の繊維成分を所定の重量混合比で開繊・
混綿した後、これら繊維成分を清浄化する。然る後、こ
れら繊維を周知のウエブ形成装置にかけ、各繊維成分を
互いに摩擦することにより帯電した繊維ウエブを形成す
る。ここに言うウエブ形成装置とは、繊維成分同士を摺
擦して帯電することが可能なフラットカードやローラー
カードに代表されるカード機の他、ガーネット機或いは
エアレイ法に属する装置を表す。このエアレイ法に属す
る装置として、例えば本出願人が特開平5−9813号
公報(以下、文献4)に開示するような、複数の開繊シ
リンダーをハウジング内に収納し、これらシリンダーを
高速回転させることによってシリンダーの周縁に積極的
に空気流を発生させ、この空気流によって繊維成分を所
定方向に吹き飛ばし得る装置が挙げられる。特に、この
エアレイ法によるウエブ形成は、空気流を積極的に発生
させる過程で繊維同士が摺擦されるエネルギーが大きい
ため、カード機などに比べて良好な帯電状態を実現する
ことができる。
【0015】このようなウエブ形成装置により得られた
繊維ウエブをそのまま帯電不織布として利用することも
できるが、主としてウエブ強度を高めるため、また、補
助的な摩擦帯電を図るためにニードルパンチ法による絡
合を行うのが好適である。
【0016】さらに、本発明の帯電不織布は繊維ウエブ
作製時に帯電が実現されるため、コロナ放電処理のよう
に効率的な帯電を実現するための設計上の制約が少な
く、用途に応じた面密度及び厚さで作製することができ
る。しかしながら、ウエブ強度を確保するために、好ま
しくは40g/m2以上、前述したメカニカル濾過を利
用するために、より好適には150g/m2以上の面密
度で構成するのが良い。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例につき説明する。
尚、この実施例では、本発明の理解を容易とするため、
特定の数値条件などを例示するが、本発明はこれら特定
条件にのみ限定されるものではなく、本発明の目的の範
囲内で任意好適な設計の変更及び変形を行うことができ
る。
【0018】本実施例では、ポリオレフィン系繊維とし
て市販のポリプロピレン繊維と、種々の市販アクリル系
繊維との組み合わせで、重量混合比をポリオレフィン系
繊維/アクリル系繊維=40/60、面密度を200g
/m2、針密度を100本/cm2など、主な繊維ウエブ
の作成条件を統一した。この際、後述する各繊維成分の
組み合わせで混綿した後に温水で清浄化を図り、メタノ
ール抽出法により繊維の残留添加剤が0.15mass%以
下であることを確認して使用した。これら混綿された繊
維をカード機またはエアレイ機にかけてウエブ形成し、
ニードルパンチ法による絡合を行うことにより帯電不織
布を作製した。表1に、各実施例並びに比較例における
繊維成分の組み合わせ、アクリル系繊維の紡糸溶媒、ウ
エブ形成手段を示すと共に、表1に記した各繊維の詳細
を表2に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】次いで、これら帯電不織布の評価方法につ
いて説明する。この実施例では、ボトムダウン改善効果
を評価する測定法の一例として、防じんマスクに適用さ
れている「防じんマスクの規格」(昭和63年労働省告
示第19号)第6条に記載される試験方法に準じて行っ
た。まず、粉じんの通過面積が直径85mmの円形とな
るように各帯電不織布を所定形状に裁断して測定サンプ
ルとし、規定の測定装置に装着する。次いで、JIS
T8151に規定される、粒径が2μm以下の石英を粉
じんに用い、粉じん濃度が30mg/m3、かつ流量を
30リッター/分(0.03m3/分)として粉じんを
測定サンプル上流側から供給し、測定サンプル上流側及
び測定サンプル下流側の粉じん量を光散乱式粉じん濃度
計で測定し、この測定結果は、供給された粉じん量に対
する下流側で観測された粉じん量の割合を捕集効率
(%)として経時的に記録した。さらに、各測定点での
圧力損失は、測定試料上流側と同下流側での圧力差をマ
ノメーターで測定、記録した。これら結果につき、図を
参照して説明する。
【0022】図1から図6は、実施例1〜比較例2に係
る6種類の帯電不織布を測定サンプルとし、各測定サン
プルに対する粉じん供給量が合計100mgとなるまで
の測定を行った際の捕集効率を各々プロットした捕集効
率曲線である。縦軸は捕集効率(%)を採り、横軸は測
定開始からの粉じん供給量(mg)を採って示す。
【0023】まず、実施例1では、測定開始時の捕集効
率が99%以上、捕集効率の最小値は粉じん供給量が6
0mgにおいて約93%であった。図1から理解できる
通り、明確なボトム領域は認められず、帯電の劣化によ
る捕集効率の低下は極めて小さいものであった。
【0024】また、実施例2における測定開始時の捕集
効率も99%以上、捕集効率の最小値は粉じん供給量が
70mgにおいて約95%であった。図2に示すよう
に、無機系溶媒である硝酸により紡糸調製されたアクリ
ル系繊維を用いたことを除いては実施例1と同様な構成
した場合でも明確なボトム領域は認められず、良好な帯
電状態にあることが理解できる。
【0025】実施例3における測定開始時の捕集効率は
約99%であり、捕集効率の最小値は粉じん供給量が3
0mgにおいて約95%であった。この実施例3は、表
1に示すように、ポリオレフィン系繊維が異なることを
除いては実施例1と同様な構成で作製したものである
が、図3から理解できるように、明確なボトムダウンを
来すことなく、良好な帯電状態を実現することが確認さ
れた。
【0026】実施例4は、上記実施例3と繊維成分の構
成を同一とし、ウエブ形成をエアレイ機で実施したもの
であり、図4に示す通り、測定開始時の捕集効率はほぼ
100%であり、その後の経時的な捕集効率低下は実質
的に認められず、測定時間内では99%以上の捕集効率
が維持された。このように、ウエブ形成手段としてエア
レイ法を採用することによって、より良好な帯電状態が
得られることが確認された。
【0027】次いで、有機系溶媒で紡糸されたアクリル
系繊維を用いた比較例1では、測定開始時点での捕集効
率が約77%と低く、捕集効率の最小値は粉じん供給量
が10mgにおいて73%と、明確なボトムが観測され
た(図5参照)。その後、捕集効率は回復し、典型的な
ボトムダウンが認められた。
【0028】モダクリル系繊維を用いた比較例2におい
ては、図6に示す通り、測定開始時の捕集効率は96.
6%であったが、捕集効率の最小値は粉じん供給量が6
0mgにおいて78%であり、比較例1の場合と同様
に、明らかなボトム領域が認められた。
【0029】これらの測定結果からも理解できるよう
に、ポリオレフィン系繊維とアクリル系繊維の組み合わ
せで構成した帯電不織布にあって、このアクリル系繊維
を無機系溶媒により紡糸されたもので構成した実施例1
〜実施例4では、捕集効率の低下が実質的に解消され、
著しいボトムダウン改善を図り得ることが明らかとなっ
た。
【0030】続いて、これら6つの帯電不織布につい
て、捕集効率測定時の圧力損失変化を測定した結果を、
測定開始時及び測定終了時(100mg時)について、
Pa(パスカル)単位で表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】上記表3に示す通り、測定開始時の圧力損
失を比較すれば、ほぼ同等の結果となった。しかしなが
ら、測定終了時の圧力損失を比較すれば、エアレイ法で
ウエブ形成した実施例4は、著しい低圧損をもたらすこ
とが認められた。前述した捕集効率の測定結果(図1〜
図6参照)と、圧力損失の計測結果(上記表3参照)と
からも、本発明の構成を適用した帯電不織布は、ボトム
ダウン改善効果のみならず、低圧損で高効率な空気濾過
材となし得ることが確認された。
【0033】以上、この発明の実施例につき、防じんマ
スクの評価方法を参照して説明したが、本発明の技術は
係る用途に限定して用いるものではなく、空気濾過材一
般に適用することができる。また、本発明の帯電不織布
の優れた帯電特性を利用してワイピングクロスなどに使
用することもできる。
【0034】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、ポリ
オレフィン系繊維と無機系溶媒で紡糸調製されたアクリ
ル系繊維との組み合わせで構成された帯電不織布によ
り、優れた帯電状態を実現することができ、帯電状態の
低下が抑制されることによってボトムダウン現象の改善
を図ることができる。従って、本発明を適用することに
より、優れた濾過性能を有する種々の空気濾過材を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に関する評価試験結果を説
明するための捕集効率曲線図、
【図2】 本発明の実施例2に関する評価試験結果を説
明するための捕集効率曲線図、
【図3】本発明の実施例3に関する評価試験結果を説明
するための捕集効率曲線図、
【図4】本発明の実施例4に関する評価試験結果を説明
するための捕集効率曲線図、
【図5】本発明の比較例1に関する評価試験結果を説明
するための捕集効率曲線図、
【図6】本発明の比較例2に関する評価試験結果を説明
するための捕集効率曲線図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 清浄な複数の繊維成分からなり、該繊維
    成分同士が摩擦帯電されてなる帯電不織布において、前
    記複数の繊維成分が、ポリオレフィン系繊維と、無機系
    溶媒によって紡糸されたアクリル系繊維とを含むことを
    特徴とする帯電不織布。
  2. 【請求項2】 前記ポリオレフィン系繊維と前記アクリ
    ル系繊維との重量混合比を30:70〜80:20の範
    囲としたことを特徴とする請求項1記載の帯電不織布。
  3. 【請求項3】 前記帯電不織布がエアレイ法によりウエ
    ブ形成されてなることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の帯電不織布。
JP14408199A 1998-09-29 1999-05-24 帯電不織布 Expired - Lifetime JP3708366B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14408199A JP3708366B2 (ja) 1998-09-29 1999-05-24 帯電不織布

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-275835 1998-09-29
JP27583598 1998-09-29
JP14408199A JP3708366B2 (ja) 1998-09-29 1999-05-24 帯電不織布

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000170068A true JP2000170068A (ja) 2000-06-20
JP3708366B2 JP3708366B2 (ja) 2005-10-19

Family

ID=26475615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14408199A Expired - Lifetime JP3708366B2 (ja) 1998-09-29 1999-05-24 帯電不織布

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3708366B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002249963A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Japan Vilene Co Ltd 帯電不織布
JP2014128758A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Ambic Co Ltd エアーフィルター材及びその製造方法
US10525392B2 (en) 2014-07-30 2020-01-07 Japan Vilene Company, Ltd. Filtration material, filter element using same, and manufacturing method of filtration material

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002249963A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Japan Vilene Co Ltd 帯電不織布
JP4659232B2 (ja) * 2001-02-23 2011-03-30 日本バイリーン株式会社 帯電不織布
JP2014128758A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Ambic Co Ltd エアーフィルター材及びその製造方法
US10525392B2 (en) 2014-07-30 2020-01-07 Japan Vilene Company, Ltd. Filtration material, filter element using same, and manufacturing method of filtration material

Also Published As

Publication number Publication date
JP3708366B2 (ja) 2005-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4290339B2 (ja) フィルター材料およびその製造法
WO1994008083A1 (en) Nonwoven cloth of ultrafine fibers and method of manufacturing the same
JPWO2018221063A1 (ja) 不織布フィルター
JP3708366B2 (ja) 帯電不織布
EP3775346A1 (de) Verfahren zur herstellung eines textilen gebildes mit elektrostatisch geladenen fasern und textiles gebilde
CN103938365A (zh) 一种摩擦带电针刺非织造材料的制备方法
JP2000336568A (ja) 不織布及びそれを用いた濾過材
JP3763686B2 (ja) 帯電型エアフィルター
KR100379599B1 (ko) 고유전율 부직포 및 그 제조방법
JP3703986B2 (ja) 摩擦帯電型不織布
JP4659232B2 (ja) 帯電不織布
JP2003512147A (ja) 濾材およびその製造方法
JPS5929283B2 (ja) 制電性炉過布
KR101626205B1 (ko) 할섬성 복합 섬유 및 그의 제조 방법, 및 부직포 및 그의 제조 방법
JP6427922B2 (ja) 混繊不織布
JPH0633571B2 (ja) エレクトレット不織布の製造方法
KR100442988B1 (ko) 고유전율 정전 필터
CN100357010C (zh) 三组份过滤材料
JPH02191759A (ja) 高強力シート
JPH0791750B2 (ja) アクリル系不織布及びその製造方法
JP4744747B2 (ja) 極細繊維分散不織布、その製法、その製造装置、及びそれを含むシート材料
JP3831144B2 (ja) 芯鞘型繊維、この芯鞘型繊維を使用した繊維シート、及びこの芯鞘型繊維を使用した電池用セパレータ
KR100442989B1 (ko) 고유전율 정전걸레 및 그의 제조방법
JP3193408B2 (ja) エア・フィルタおよびその製造方法
JP2006328586A (ja) エレクトレット、空気浄化用フィルター及びそれらの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050803

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090812

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100812

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100812

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110812

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120812

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120812

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120812

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130812

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term