JP2000169835A - 撥水撥油性基材 - Google Patents

撥水撥油性基材

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JP2000169835A
JP2000169835A JP10345791A JP34579198A JP2000169835A JP 2000169835 A JP2000169835 A JP 2000169835A JP 10345791 A JP10345791 A JP 10345791A JP 34579198 A JP34579198 A JP 34579198A JP 2000169835 A JP2000169835 A JP 2000169835A
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Yutaka Furukawa
豊 古川
Masami Kodera
真美 小寺
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Asahi Glass Co Ltd
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた撥水撥油性とその耐久性に優れた表面を
有する基材を提供する。 【解決手段】基材表面に形成した下記第1層、および該
第1層表面に形成した下記第2層からなることを特徴と
する撥水撥油性基材。第1層:シリカ微粒子を含む、硬
化性塗料の硬化物の層。第2層:フルオロシリコーン化
合物と溶剤とを必須成分とする組成物から形成される
層、または該組成物の硬化物から形成される層。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属、ガラス、プ
ラスチック、ゴム、紙、繊維、粉体等の基材表面に、耐
久性のある撥水撥油性の層が形成された撥水撥油性基材
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、構造物の表面に、水滴、雪、
氷、埃、生物等が付着することによる被害が発生してい
る。それらに対する対策として、撥水性の塗膜を形成し
うる塗料を、アンテナ、ケーブル、鉄塔、ビル、住宅、
電気通信施設、道路交通標識、信号機、航空機、漁網等
に塗布している。また船舶に処理して水との摩擦抵抗を
小さくする塗料、車両に処理すると汚れが付きにくくな
る塗料等の開発も行われている。これらの撥水性の塗膜
を形成しうる塗料組成物としては、つぎの塗料が提案さ
れている。
【0003】(1)平均粒径が0.5〜20μmでモー
ス硬度4以上の骨材、シリコーン樹脂、およびフッ素樹
脂を混合した塗料組成物(特開平7−268245)。 (2)フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、お
よびヘキサフルオロプロピレンを共重合させた共重合体
およびアクリル樹脂に、フッ素樹脂粉末やシリコーン粉
末を配合した塗料組成物(特開平7−331122)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の塗料か
ら形成される塗膜組成物は、柔らかく、外力に対して変
形しやすいため、該塗膜が形成された基材に外力を加え
ると塗膜が剥離しやすい問題があった。また、該塗膜表
面の水の接触角は80度前後であり、実用的な撥水性の
点では不充分であった。また、難着雪性、難着氷性等に
おいても不充分であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は上記課
題を解決するためになされたものであり、基材表面に形
成した下記第1層、および該第1層表面に形成した下記
第2層からなることを特徴とする撥水撥油性基材を提供
する。 第1層:シリカ微粒子を含む、硬化性塗料の硬化物の
層。 第2層:フルオロシリコーン化合物と溶剤とを必須成分
とする組成物から形成される層、または該組成物の硬化
物から形成される層。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の撥水撥油性基材は、基材
表面に形成した第1層および第1層表面に形成した第2
層を有する。基材としては特に限定されず、金属、ガラ
ス、プラスチック、ゴム、紙、繊維、または粉体からな
る基材が挙げられる。また基材表面の形状も特に限定さ
れない。
【0007】また本発明の基材表面は、基材そのものの
表面であってもよく、また前処理等により他の材質から
なる被膜が形成された表面であってもよい。また基材そ
のものの表面であったとしても、物理的な前処理を施し
て表面に凹凸を形成させた表面であってもよい。
【0008】第1層は基材表面に接する層であり、シリ
カ微粒子を含む、硬化性塗料の硬化物の層である。第1
層における硬化性塗料とは、硬化性成分を必須とする塗
料であり、硬化性のフッ素樹脂を含むフッ素樹脂塗料、
硬化性のシリコーン樹脂を含むシリコーン樹脂塗料、ま
たは硬化性のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂塗料が好
ましく、特に硬化性のフッ素樹脂を含むフッ素樹脂塗料
が好ましい。硬化性塗料における硬化性成分は、熱によ
り硬化しうる硬化性成分であるのが好ましい。
【0009】該硬化性塗料としては、硬化性成分ととも
に該硬化性成分を溶解しうる溶剤を含むのが好ましい。
溶剤としてはヘキサン、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、塩素化
フッ素化炭化水素、フッ素化炭化水素等が挙げられる。
さらに、硬化性塗料には、硬化性成分および溶剤以外の
成分(以下、他の添加成分という。)が含まれていても
よい。他の添加成分としては、公知の顔料が挙げられ、
たとえば、チタンホワイト、酸化鉄、タルク、クレー、
炭酸カルシウム等が挙げられる。
【0010】硬化性塗料中に含まれる硬化性成分の量
は、硬化性塗料中に0.1〜10重量%であるのが好ま
しい。また、溶剤の量は、硬化性成分に対して0.5〜
10倍重量であるのが好ましい。他の添加成分量は、硬
化性成分に対して20〜100重量%であるのが好まし
い。
【0011】第1層におけるシリカ微粒子は、表面が親
水性であるシリカ微粒子であっても、表面が疎水性であ
るシリカ微粒子であってもよい。第1層表面に微細な凹
凸構造を形成させうることから、シリカ微粒子の平均粒
径は0.005〜20μmであるのが好ましく、特に2
〜8μmであるのが好ましい。
【0012】硬化性塗料は、硬化後の第1層の厚さが
0.1μm〜1mmとなるような量を塗布するのが好ま
しい。また、シリカ微粒子の量は、硬化性成分に対して
0.1〜50重量%とするのが好ましい。硬化性塗料の
硬化は熱硬化によるのが好ましい。熱硬化時の温度は8
0〜300℃が好ましく、時間は0.1〜5時間が好ま
しい。硬化条件は、基材の種類や硬化性塗料の種類によ
り適宜変更されうる。
【0013】第1層は、硬化性塗料とシリカ微粒子を含
む組成物を硬化させて形成する層、または、硬化性塗料
表面にシリカ微粒子が埋め込まれた状態で硬化した層、
であるのが好ましく、特に後者が好ましい。後者である
第1層を形成させるためには、硬化性塗料を基材表面に
塗布し、乾燥により半硬化させて半硬化層を形成させ、
つぎに該半硬化層表面にシリカ微粒子を吹き付け、シリ
カ微粒子の一部が半硬化層中に埋没し、残りの一部が半
硬化層表面に露出する状態にさせた後、半硬化層を全硬
化させることにより形成させるのが好ましい。
【0014】半硬化層表面にシリカ微粒子を吹き付ける
方法としては、シリカ微粒子を有機溶剤中に分散させた
シリカ微粒子分散液を該半硬化層表面に吹き付ける方法
が好ましい。シリカ微粒子分散液中のシリカ微粒子の量
としては、1〜50重量%とするのが好ましい。また、
シリカ微粒子分散液中の有機溶剤としては、アセトン、
トルエン、キシレンが好ましい。
【0015】第1層におけるシリカ微粒子は、硬化後の
第1層の層中に全部が埋まっていてもよく、第1層表面
に一部が露出しており、一部が埋まっていてもよい。該
シリカ微粒子は、第1層の強度を高くするとともに、第
1層表面に凹凸を形成させ、第2層を形成させうる表面
積を大きくさせる効果を有する。
【0016】第2層は、第1層表面に形成した層であ
る。第1層と第2層とは、通常の場合、直接に接してい
るのが好ましい。第2層は、フルオロシリコーン化合物
と溶剤とを必須成分とする組成物から形成される層、ま
たは該組成物の硬化物から形成される層である。フルオ
ロシリコーン化合物とは、フッ素原子を有するシリコー
ン化合物であり、1価ポリフルオロ炭化水素基を有する
シリコーン化合物が好ましく、特に下記シリコーン化合
物(A)が好ましい。
【0017】なお、本明細書における「有機基」は炭素
原子を含む基を意味する。また、本明細書における「炭
化水素基」は、「エーテル性酸素原子を含む」等の記載
がない限りは、炭素原子と水素原子のみからなる基をい
う。炭化水素基は、芳香族炭化水素基または脂肪族炭化
水素基のいずれでもよく、脂肪族炭化水素基が好まし
く、特に1価脂肪族炭化水素基としてはアルキル基、2
価脂肪族炭化水素基としてはアルキレン基が好ましい。
【0018】フルオロシリコーン化合物としては、オル
ガノシロキサン単位が2個以上連なった化合物であり、
該オルガノシロキサン単位が、ケイ素原子に下記式1で
表される1価含フッ素有機基が結合したオルガノシロキ
サン単位(A1 )を必須とするシリコーン化合物(A)
であるのが好ましい。 Rf −X−・・・式1 ただし、式1中の記号は以下の意味を示す。 Rf :1価ポリフルオロ炭化水素基、または、エーテル
性酸素原子を含む1価ポリフルオロ炭化水素基。 X:2価有機基。
【0019】1価含フッ素有機基(式1)におけるRf
は、1価ポリフルオロ炭化水素基、または、エーテル性
酸素原子を含む1価ポリフルオロ炭化水素基を示す。R
f が1価ポリフルオロ炭化水素基である場合、該基は1
価炭化水素基の水素原子の2個以上がフッ素原子に置換
された基であり、ポリフルオロアルキル基が好ましい。
【0020】1価ポリフルオロ炭化水素基中のフッ素原
子の割合は、(1価ポリフルオロ炭化水素基中のフッ素
原子数)/(1価ポリフルオロ炭化水素基に対応する同
一炭素原子数の炭化水素基中の水素原子数)×100
(%)で表現した場合に60%以上であるのが好まし
く、特には80%以上が好ましく、さらには実質的に1
00%である場合、すなわち1価炭化水素基の水素原子
の実質的に全てがフッ素原子に置換された「1価ペルフ
ルオロ炭化水素基」であるのが好ましい。
【0021】また、1価ポリフルオロ炭化水素基は、直
鎖構造であっても、分岐構造であってもよく、直鎖構造
が特に好ましい。分岐構造である場合には、分岐部分の
炭素原子数1〜3程度の短鎖であるのが好ましく、分岐
部分が1価ポリフルオロ炭化水素基の末端部分に存在し
ている構造が好ましい。1価ポリフルオロ炭化水素基の
炭素数は1〜18が好ましく、特に4〜12が好まし
い。
【0022】さらに、1価ポリフルオロ炭化水素基はア
ルキル基の水素原子の2個以上がフッ素原子に置換され
たポリフルオロアルキル基が好ましく、アルキル基の水
素原子の全てがフッ素原子に置換されたペルフルオロア
ルキル基が好ましい。ペルフルオロアルキル基の炭素数
は1〜18が好ましく、特に4〜12が好ましい。
【0023】1価ポリフルオロ炭化水素基の具体例とし
ては、以下に示す基が挙げられる。なお、以下の具体例
中には、それぞれ構造異性の基に相当する基も含まれ
る。C49 −[ただし、F(CF24 −、(CF
32 CFCF2 −、(CF33 C−、CF3 CF2
CF(CF3 )−等の構造異性の基のいずれであっても
よい。]、C511−[ただし、F(CF25 −、
(CF32 CF(CF22 −、(CF33 CCF
2 −、F(CF23 CF(CF3 )−等の構造異性の
基のいずれであってもよい。]、C613−[ただし、
F(CF23 C(CF32 −等の構造異性の基のい
ずれであってもよい。]、C817−、C1021−、C
1225−、C1429−、C1633−、C1837−、C20
41−、HCt2t−(tは1以上の整数)。
【0024】また、エーテル性酸素原子を含む1価ポリ
フルオロ炭化水素基とは、上記の1価ポリフルオロ炭化
水素基中の炭素−炭素結合間、または、上記の1価ポリ
フルオロ炭化水素基の結合末端の炭素原子にエーテル性
酸素原子が結合した基をいい、前者の基が好ましい。
【0025】エーテル性酸素原子を含む1価ポリフルオ
ロ炭化水素基としては、ポリフルオロオキシアルキレン
部分を含む基が好ましく、特にペルフルオロオキシアル
キレン部分を含む基が好ましく、とりわけ、ペルフルオ
ロオキシアルキレン部分を含み、かつ、末端がペルフル
オロアルキル基である基が好ましい。該ペルフルオロオ
キシアルキレンの具体例としては、ペルフルオロオキシ
メチレン、ペルフルオロオキシエチレン、ペルフルオロ
オキシプロピレン、ペルフルオロオキシブチレン等が挙
げられる。エーテル性酸素原子を含む1価ポリフルオロ
炭化水素基の具体例としては、以下に示す基が挙げられ
る。
【0026】
【化3】F(CF25 OCF(CF3 )−、F[CF
(CF3 )CF2 O]u CF(CF3 )CF2 CF2
(uは1以上の整数)、F[CF(CF3 )CF2 O]
y CF(CF3 )−(yは1以上の整数)、F(CF2
CF2 CF2 O)v CF2 CF2 −(vは1以上の整
数)、F(CF2 CF2 O)w CF2 CF2 −(wは1
以上の整数)。
【0027】1価含フッ素有機基(式1)中のXは2価
有機基であり、2価炭化水素基、または、炭素−炭素結
合間にエーテル性酸素原子を含む2価炭化水素基である
のが好ましい。2価炭化水素基としては、アルキレン基
が好ましく、直鎖構造であっても分岐構造であってもよ
いが、本発明においては−(CH2i −(ここで、i
は1〜20の整数、好ましくは2〜8の整数である。)
で表される直鎖構造のアルキレン基が好ましい。分岐構
造である場合には、分岐部分の炭素原子数が1〜3程度
の短鎖のものが好ましい。炭素−炭素結合間にエーテル
性酸素原子を含む2価炭化水素基としては、上記アルキ
レン基の炭素−炭素結合間の1か所にエーテル性酸素原
子が挿入された基が好ましい。
【0028】1価含フッ素有機基(式1)は、下記式1
a、下記式1b、または下記式1cで表される基である
のが好ましい。ただし、式1a、式1b、および式1c
中の記号は、下記の意味を示す。 Rf1、Rf3:それぞれ独立に、1価ポリフルオロ炭化水
素基。 Rf2:エーテル性酸素原子を含む1価ポリフルオロ炭化
水素基。 X1 、X2 、X3 、X4 、およびX5 :それぞれ独立
に、2価炭化水素基。 Rf1−X1 − ・・・式1a Rf2−X2 −O−X3 − ・・・式1b Rf3−X4 −O−X5 − ・・・式1c
【0029】Rf1、Rf2、Rf3としては、それぞれ、上
記の1価ポリフルオロ炭化水素基、または、エーテル性
酸素原子を含む1価ポリフルオロ炭化水素基の好ましい
態様として説明した基が好ましい。X1 、X2 、X3
4 、およびX5 は、それぞれ独立に、−(CH2h
−(ここで、hは1〜10の整数、好ましくは2〜4の
整数である。)で表される直鎖のアルキレン基が好まし
い。
【0030】さらに、1価含フッ素有機基(式1)は、
下記式1a’、下記式1b’、または下記式1c’で表
される基であるのが好ましい。ただし、式1a’、式1
b’、および式1c’中の記号は、下記の意味を示す。 d:1〜18の整数、好ましくは6〜12の整数。 e:1〜10の整数、好ましくは1〜5の整数。 g:1〜18の整数、好ましくは4〜12の整数。 X1 、X2 、X3 、X4 、X5 :それぞれ独立に、2価
炭化水素基であり、好ましくは直鎖アルキレン基。
【0031】
【化4】 F(CF2d −X1 − ・・・式1a’ F[CF(CF3 )CF2 O]e CF(CF3 )−X2 −O−X3 − ・・・式1b’ F(CF2g −X4 −O−X5 − ・・・式1c’
【0032】基(式1a’)の具体例を挙げる。下記式
中のペルフルオロアルキル基は、直鎖構造であるのが好
ましい。C49 −(CH22 −、C49 −(CH
23 −、C49 −(CH24 −、C511−(C
22 −、C511−(CH23 −、C613
(CH22 −、C817−(CH22 −、C817
−(CH23 −、C817−(CH24 −、C9
19−(CH22 −、C919−(CH23 −、C10
21−(CH22 −。
【0033】基(式1b’)の具体例を挙げる。
【0034】
【化5】F[CF(CF3 )CF2 O]2 CF(CF
3 )CH2 O(CH23 −、F[CF(CF3 )CF
2 O]3 CF(CF3 )CH2 O(CH23 −、F
[CF(CF3 )CF2 O]4 CF(CF3 )CH2
(CH23 −。
【0035】基(式1c’)の具体例を挙げる。ただ
し、下記式中のペルフルオロアルキル基は直鎖構造であ
るのが好ましい。C49 −(CH22 −O−(CH
23 −、C613−(CH22 −O−(CH23
−、C817−(CH22 −O−(CH23 −、C
817−(CH23 −O−(CH23 −。
【0036】シリコーン化合物(A)は、オルガノシロ
キサン単位(A1 )を必須とする。オルガノシロキサン
単位(A1 )としては、(R14)(A10)SiO2/2
(A102 SiO2/2 、(A10)SiO3/2 、(A10
3 SiO1/2 、(R14)(R15)(A10)SiO1/2
(R142 (A10)SiO1/2 [ただし、A10は1価含
フッ素有機基(式1)を示し、R14およびR15は、それ
ぞれ独立に、1価有機基を示し、つぎに説明する他の1
価有機基が好ましい。]等が挙げられる。
【0037】他の1価有機基とは、1価含フッ素有機基
(式1)および1価加水分解性有機基(式2)以外の1
価有機基であり、1価炭化水素基が好ましく、特にアル
キル基が好ましい。これらアルキル基の炭素原子数は1
〜10が好ましく、特に1〜4が好ましく、とりわけ1
(すなわち、メチル基)が好ましい。また、アルキル基
は、直鎖構造が好ましい。
【0038】シリコーン化合物(A)は、オルガノシロ
キサン単位(A1 )とともに、ケイ素原子に下記式2で
表される1価加水分解性基が結合したオルガノシロキサ
ン単位(A2 )を必須とするシリコーン化合物(A−
1)であるのが、第2層の耐久性を向上させることから
好ましい。 (R13-b (Y)b Si(CH2a −・・・式2 ただし、式2中の記号は以下の意味を示す。 R1 :1価有機基。 Y:1価加水分解性基。 a:1以上の整数。 b:1、2、または3。
【0039】1価加水分解性有機基(式2)におけるR
1 は1価炭化水素基が好ましく、特にアルキル基が好ま
しい。これらアルキル基の炭素原子数は1〜10が好ま
しく、特に1〜4が好ましく、とりわけ1(すなわちR
1 はメチル基)であるのが好ましい。アルキル基は、直
鎖構造が好ましい。
【0040】また、1価加水分解性有機基(式2)にお
けるYは1価加水分解性基を示し、塩素原子、臭素原
子、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が例示さ
れ、メトキシ基が好ましい。aは1〜3の整数が好まし
く、特に3が好ましい。bは2または3が好ましく、特
に3が好ましい。
【0041】1価加水分解性有機基(式2)の具体例を
挙げる。
【0042】(CH3 O)3 Si(CH22 −、(C
3 )(CH3 O)2 Si(CH22 −、Cl3 Si
(CH23 −、(CH3 )Cl2 Si(CH23
−、(CH3 CH2 O)3 Si(CH23 −、(CH
3 )(CH3 CH2 O)2 Si(CH23 −、(CH
3 O)3 Si(CH23 −、(CH3 )(CH3 O)
2 Si(CH23 −。
【0043】オルガノシロキサン単位(A2 )として
は、(R16)(B10)SiO2/2 、(B102 SiO
2/2 、(B10)SiO3/2 、(B103 SiO1/2
(R16)(R17)(B10)SiO1/2 、(R162 (B
10)SiO1/2 [ただし、B10は1価加水分解性有機基
(式2)を示し、R16およびR17は、それぞれ独立に、
1価有機基を示し、他の1価有機基が好ましい。]等が
挙げられる。
【0044】シリコーン化合物(A)中には、オルガノ
シロキサン単位として、オルガノシロキサン単位(A
1 )およびオルガノシロキサン単位(A2 )以外のオル
ガノシロキサン単位(A3 )を含むのが好ましい。オル
ガノシロキサン単位(A3 )は、ケイ素原子に他の1価
有機基のみが結合したオルガノシロキサン単位である。
オルガノシロキサン単位(A3 )としては、(R18
(R19)SiO2/2 、(R18)SiO3/2 、(R18
(R19)(R20)SiO1/2 [ただし、R18、R19、お
よびR20は、それぞれ独立に、他の1価有機基が好まし
い。]等が挙げられる。
【0045】シリコーン化合物(A)のオルガノシロキ
サン単位の連なり形は、直鎖状または分岐状であるのが
好ましく、特に直鎖状が好ましい。シリコーン化合物
(A)が直鎖構造である場合、1価含フッ素有機基(式
1)、および、1価加水分解性有機基(式2)の結合位
置としては特に限定されず、SiO1/2 単位またはSi
2/2 単位のいずれに結合していてもよく、SiO2/2
単位に結合するのが好ましい。また、シリコーン化合物
(A)が分岐構造である場合には、ケイ素原子に1価有
機基が結合していないシロキサン単位(SiO4/2
位)を含んでいてもよい。
【0046】本発明における、シリコーン化合物(A)
としては、下記化合物が好ましく、特に下式3で表され
る化合物が好ましい。
【0047】
【化6】
【0048】ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
また、上記の式におけるオルガノシロキサン単位の連な
り方は、ブロックであってもランダムであってもよい。 R2 :式中のR2 は同一であっても異なっていてもよ
く、それぞれ独立に1価有機基を示し、下式1で表され
る1価含フッ素有機基であっても下式2で表される1価
加水分解性有機基であってもよい。 R3 :式1で表される1価含フッ素有機基。 R4 :式2で表される1価加水分解性有機基。 n:1以上の整数。 m:1以上の整数。 k:0以上の整数。
【0049】上記のシリコーン化合物(A)におけるR
2 は、それぞれ独立に、他の1価有機基である場合が好
ましく、特にメチル基であるのが好ましい。また、nは
1〜30が好ましく、特に2〜10が好ましい。mは1
〜10が好ましく、特に1〜5が好ましい。kは0〜1
00が好ましく、特に0〜80が好ましい。なお、kが
0である場合のオルガノシロキサン単位は、存在しない
ことを意味する。n/m/kはフッ素含有量によって適
宜変更されうるが、好ましくは(50〜1)/1/(1
00〜1)であり、特には(30〜10)/1/(10
0〜80)が好ましい。
【0050】さらに、シリコーン化合物(A)は、常温
で流動状態にある化合物が好ましく、特にオイル状であ
る化合物が好ましい。シリコーン化合物(A)の分子量
は4×102 〜1×106 程度が好ましく、特に1×1
3 〜1×104 であるのが好ましい。
【0051】シリコーン化合物(A)中のフッ素含有量
は5〜80重量%が好ましく、より好ましくは10〜5
0重量%である。シリコーン化合物(A)中の1価加水
分解性有機基(式2)の数としては、1〜10が好まし
く、特に1〜5が好ましい。
【0052】式3で表される化合物の具体例としては、
下記化合物が挙げられる。ただし、下式中、A11は、−
(CH23 OCH2 CF(CF3 )[OCF2 CF
(CF3 )]3 Fを示す。
【0053】
【化7】 (CH3)3SiO・{Si[(CH2)2(CF2)7CF3](CH3)O}5・[Si(CH3)2O]45・ ・{Si[(CH2)2Si(OCH3)3](CH3)O}・Si(CH3)3 、 [(CH3O)3Si(CH2)2](CH3)2SiO・{Si[(CH2)3(CF2)7CF3](CH3)O]5・ ・[Si(CH3)2O]45・Si(CH3)2[(CH2)2Si(OCH3)3]、 (CH3)3SiO・[SiA11(CH3)O]5・[Si(CH3)2O]45・{Si[(CH2)2Si(OCH3)3](CH3)O}・ ・Si(CH3)3 、 [(CH3O)3Si(CH2)2](CH3)2SiO・[SiA11(CH3)O]5・[Si(CH3)2O]45・ ・[Si(CH3)2[(CH2)2Si(OCH3)3]、 (CH3)3SiO・{Si[(CH2)3O(CF2)7CF3](CH3)O}5・[Si(CH3)2O]45・ ・{Si[(CH2)2Si(OCH3)3](CH3)O}・Si(CH3)3、 [(CH3O)3Si(CH2)2](CH3)2SiO・{Si[(CH2)3O(CF2)7CF3](CH3)O]5・ ・[Si(CH3)2O]45・Si(CH3)2[(CH2)2Si(OCH3)3]。
【0054】シリコーン化合物(A)の製造方法として
は、1価含フッ素有機基(式1)が結合した環状ポリシ
ロキサン、1価加水分解性有機基(式2)が結合した環
状ポリシロキサン、および必要に応じて他の1価有機基
が結合した環状ポリシロキサンとを、ジシロキサンとと
もに共加水分解する方法(特開平8−302020)が
挙げられる。
【0055】また、1価加水分解性有機基(式2)が結
合した環状ポリシロキサン、水素原子が結合した環状ポ
リシロキサン、およびジシロキサンとを共加水分解する
等の方法で、ケイ素原子に直接結合した水素原子および
1価加水分解性基有機基(式2)を有するヒドロシリコ
ーン化合物とし、このヒドロシリコーン化合物のSi−
H部分に、下記式5または下記式6で表される化合物等
を付加反応させる方法も採用できる。
【0056】ただし、式5および式6中のRf は上記と
同じ意味を示し、X6 およびX7 は、それぞれ独立し
て、単結合または2価炭化水素基を示し、単結合または
アルキレン基が好ましい。 Rf −X6 −CH2 CH=CH2 ・・・式5 Rf −X7 −O−CH2 CH=CH2 ・・・式6
【0057】第2層はフルオロシリコーン化合物と溶剤
とを必須成分とする組成物から形成される層、または該
組成物の硬化物から形成される層であり、後者が好まし
い。第2層は、フルオロシリコーン化合物と該化合物を
溶解しうる溶剤を含む組成物を第1層表面に塗布または
浸漬等の方法で付着させ、つぎに溶剤を乾燥除去、また
は、溶剤を乾燥除去すると同時にフルオロシリコーン化
合物を硬化させて形成する層、であるのが好ましい。特
にフルオロシリコーン化合物がシリコーン化合物(A−
1)である場合には、後者の層が好ましい。
【0058】溶剤としては、ヘキサン、トルエン、酢酸
エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、塩素化フッ素化炭化水素、フッ素化炭化水素等
が挙げられ、トルエンが好ましい。また、組成物中のフ
ルオロシリコーン化合物量は、1〜50重量%とするの
が好ましく、溶剤量は、50〜99重量%とするのが好
ましい。第2層が、フルオロシリコーン化合物と溶剤と
を必須成分とする組成物の硬化物からなる層である場合
には、硬化性のフルオロシリコーン化合物が硬化して形
成する層、または、硬化性のフルオロシリコーン化合物
とともに他の添加物が硬化して形成する層であるのが好
ましい。ここで、他の添加物とは、フルオロシリコーン
化合物および溶剤以外の他の成分である。硬化性のフル
オロシリコーン化合物とともに他の添加物が硬化して形
成する層は、組成物中のフルオロシリコーン化合物と他
の添加物とが、溶剤除去時に互いに反応することにより
硬化して形成する層であるのが好ましい。
【0059】他の添加物としては、下記式4で表される
シラン化合物が好ましい。ただし、式4中の記号は以下
の意味を示す。 R21、 R22、 R23:それぞれ独立に、水素原子または1
価有機基であり、1つ以上は1価有機基。 Z:1価加水分解性基。 i、 j、 k:それぞれ独立に、0、1、または2であ
り、かつ1≦i+j+k≦3。
【0060】
【化8】 (R21i (R22j (R23k Si(Z)4-i-j-k ・・・式4
【0061】R21〜R23が1価有機基である場合には、
その1個以上は1価ポリフルオロ炭化水素基、またはエ
ーテル性酸素原子を含む1価ポリフルオロ炭化水素基で
あるのが好ましい。また、R21〜R23が1価ポリフルオ
ロ炭化水素基およびエーテル性酸素原子を含む1価ポリ
フルオロ炭化水素基以外の基である場合には、前記の、
他の1価有機基であるのが好ましい。1価ポリフルオロ
炭化水素基およびエーテル性酸素原子を含む1価ポリフ
ルオロ炭化水素基の炭素数は1〜21であるのが好まし
く、特に3〜16であるのが好ましい。R21〜R23とし
ては、1個以上がペルフルオロアルキル部分を有する1
価基であるのが好ましく、1個がF(CF2p (CH
2q −(ただし、pは3〜12の整数、qは1〜4の
整数を示す。)で表される基であるのが好ましい。(i
+j+k)は1であるのが好ましく、Zはアルコキシ基
であるのが好ましい。
【0062】シラン化合物(式4)の具体例を下記に示
す。ただし、下記式において、mはそれぞれ1以上の整
数、Rはアルキル基、Rf4はポリフルオロアルキル基、
Fはペルフルオロアルキル基、Zは1価加水分解性基
を示す。Rf4は、F(CF2p (CH2q −(ただ
し、pは3〜12の整数、qは1〜4の整数を示す。)
で表される基が、RF は、F(CF2r −(ただしr
は3〜16の整数を示す。)で表される基が好ましい。
Rは炭素数1〜12のアルキル基が好ましい。
【0063】
【化9】Rf4Si(Z)3 、Rf4Si(Z)2(R)、(Rf4)2Si(Z)2、RF
CONHC3H6Si(Z)3、RFCONHC3H6Si(Z)2(R) 、RFCONHC2H4NH
C3H6Si(Z)3、RFCONHC2H4NHC3H6Si(Z)2(R) 、RFCON(CH3)
C2H4CON(CH3)Si(Z)3、RFCON(CH3)C2H4CON(CH3)Si(Z)
2(R) 、Rf4OCO(CH2)2S(CH2)3Si(Z)3 、Rf4OCO(CH2)2S(C
H2)3Si(Z)2(R)、Rf4OCONH(CH2)3Si(Z)3、Rf4OCONH(CH2)
3Si(Z)2(R) 、Rf4NH(CH2)2Si(Z)3 、Rf4NH(CH2)2Si(Z)2
(R)、CF3C2F4O[CF(CF3)CF2O]mCF(CF3)CONH(CH2)3Si(Z)3
、CF3C2F4O[CF(CF3)CF2O]mCF(CF3)CONH(CH2)3Si(Z)
2(R)。
【0064】第2層を硬化させる場合の硬化条件は、特
に限定されない。フルオロシリコーン化合物がシロキサ
ン単位(A2 )を含むシリコーン化合物(A−1)であ
る場合には、加熱条件下で乾燥を行うのが好ましい。加
熱時の温度は80〜250℃が好ましく、加熱時間は
0.1〜2時間が好ましい。第2層の厚さは0.1μm
〜1mmが好ましい。
【0065】第2層におけるフルオロシリコーン化合物
は、撥水性とともに撥油性および防汚性を有する化合物
であることから、該化合物から形成される第2層表面
は、優れた撥水性、優れた撥油性、および優れた防汚性
を有する。
【0066】本発明の撥水撥油性基材は、アンテナ、ケ
ーブル、鉄塔、ビル、住宅、電気通信施設、道路交通標
識、信号機、航空機、漁網、船舶、または車両用等の基
材として使用できる。該基材表面には優れた撥水性が付
与され、かつその耐久性にも優れる。また、着氷や着雪
等が予想される場所における基材に用いた場合には、着
氷や着雪を防止でき、仮に表面に起きた着雪や着氷がず
り落ちた場合にも、基材表面の撥水撥油性が維持される
利点がある。
【0067】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。
【0068】[例1](実施例) 熱硬化性フッ素樹脂(旭硝子(株)製LF200C)を
金属片上に塗装し、30分間乾燥し、半硬化の状態にし
た。次にシリカ微粒子(日本アエロジル(株)製、商品
名:アエロジルR972、平均粒径2μm)をアセトン
溶液中に30重量%分散させた液を塗装表面に吹き付
け、120℃で1.5時間かけて硬化させた。つぎに金
属片を水浴中に入れ、余分なシリカ微粒子を除去した
後、水を充分に乾燥させた。次に下記式7で表されるシ
リコーン化合物(オイル状)をメタキシレンヘキサフル
オリド[m−CF364 CF3 ]溶液に1重量%溶
解させた溶液に、乾燥させた金属片を浸漬し、120
℃、1時間の熱処理を行い、試験基材を得た。
【0069】
【化10】
【0070】[例2](実施例) 例1における式7で表されるシリコーン化合物の1重量
部と下記式8で表されるシラン化合物の1重量部をそれ
ぞれメタキシレンヘキサフルオリド溶液98重量部に溶
解させた溶液を用いて、同様に試験基材を得た。
【0071】
【化11】 CF3 (CF27 (CH22 Si(OCH33 ・・・式8
【0072】[例3〜4](比較例) 例3は、シリコーン化合物(式7)を用いないこと以外
は例1と同様に行い試験基材を得た。例4はシリカ微粒
子を用いないこと以外は例1と同様に行い試験基材を得
た。
【0073】[評価方法]上記で得た試験基材をつぎの
方法で評価した。結果を表1に示す。 (1)撥水性 試験基材表面に約4μL(4×10-93 )の水滴を滴
下して、協和界面化学(株)製の接触角計を用いて水の
接触角(単位:度)を測定した。測定は室温23℃で行
い、測定数5点の平均値を採用した。該値が大きいほど
撥水性が高いことを示す。
【0074】(2)耐久性 屋外暴露を行い、撥水性の経時変化を測定した。試験基
材は日当たりのよい屋上(神奈川県横浜市)に設置され
た暴露台に、傾斜角45度で、南向きに設置し、300
日間暴露した。300日後の試験基材について、水の接
触角を測定した。また、屋外暴露後300日が経過した
試験基材表面を手でこすり、剥離の有無を観察した。
【0075】
【表1】
【0076】
【発明の効果】本発明の撥水撥油性基材は、表面に優れ
た撥水性を有する。また、本発明の撥水撥油性基材は耐
候性にも優れることから、屋外で使用した場合にも優れ
た性能を維持しうる。また、本発明の基材表面に形成さ
れた層は、物理的な耐久性にも優れる。したがって、本
発明の撥水撥油性基材は、実用性および汎用性に優れ、
設置条件等を限定されることなく、撥水撥油性の付与が
必要な種々の基材として使用できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材表面に形成した下記第1層、および該
    第1層表面に形成した下記第2層からなることを特徴と
    する撥水撥油性基材。 第1層:シリカ微粒子を含む、硬化性塗料の硬化物の
    層。 第2層:フルオロシリコーン化合物と溶剤とを必須成分
    とする組成物から形成される層、または該組成物の硬化
    物から形成される層。
  2. 【請求項2】フルオロシリコーン化合物が、下記シリコ
    ーン化合物(A)である請求項1に記載の撥水撥油性基
    材。 シリコーン化合物(A):オルガノシロキサン単位が2
    個以上連なった化合物であり、該オルガノシロキサン単
    位が、ケイ素原子に下記式1で表される1価含フッ素有
    機基が結合したオルガノシロキサン単位(A1 )を必須
    とするシリコーン化合物。ただし、式1中の記号は以下
    の意味を示す。 Rf :1価ポリフルオロ炭化水素基、または、エーテル
    性酸素原子を含む1価ポリフルオロ炭化水素基。 X:2価有機基。 −X−Rf ・・・式1
  3. 【請求項3】シリコーン化合物(A)が、下記シリコー
    ン化合物(A−1)である請求項2に記載の撥水撥油性
    基材。 シリコーン化合物(A−1):オルガノシロキサン単位
    が2個以上連なった化合物であり、該オルガノシロキサ
    ン単位が、前記オルガノシロキサン単位(A1)、およ
    びケイ素原子に下記式2で表される1価加水分解性有機
    基が結合したオルガノシロキサン単位(A2 )を必須と
    するシリコーン化合物。ただし、式2中の記号は以下の
    意味を示す。 R1 :1価有機基。 Y:1価加水分解性基。 a:1以上の整数。 b:1、2、または3。 (R13-b (Y)b Si(CH2a −・・・式2
  4. 【請求項4】シリコーン化合物(A)が、下記式3で表
    される化合物である請求項3に記載の撥水撥油性基材。
    ただし、式3中の記号は以下の意味を示す。また、式3
    におけるオルガノシロキサン単位の連なり方は、ブロッ
    クであってもランダムであってもよい。 R2 :式中のR2 は同一であっても異なっていてもよ
    く、それぞれ独立に1価有機基を示し、式1で表される
    1価含フッ素有機基であっても式2で表される1価加水
    分解性有機基であってもよい。 R3 :式1で表される1価含フッ素有機基。 R4 :式2で表される1価加水分解性有機基。 n:1以上の整数。 m:1以上の整数。 k:0以上の整数。 【化1】
  5. 【請求項5】式1で表される1価含フッ素有機基が、下
    記式1a、下記式1b、または下記式1cで表される基
    である請求項2、3、または4に記載の撥水撥油性基
    材。ただし、式1a、式1b、および式1c中の記号は
    下記の意味を示す。 Rf1、Rf3:それぞれ独立に、1価ポリフルオロ炭化水
    素基。 Rf2:エーテル性酸素原子を含む1価ポリフルオロ炭化
    水素基。 X1 、X2 、X3 、X4 、およびX5 :それぞれ独立
    に、2価炭化水素基。 Rf1−X1 − ・・・式1a Rf2−X2 −O−X3 − ・・・式1b Rf3−X4 −O−X5 − ・・・式1c
  6. 【請求項6】第2層における組成物が下記式4で表され
    るシラン化合物を含む請求項1〜5のいずれかに記載の
    撥水撥油性基材。ただし、式4中の記号は以下の意味を
    示す。 R20、 R21、 R22:それぞれ独立に、水素原子または1
    価有機基であり、1つ以上は1価有機基。 Z:1価加水分解性基。 i、 j、 k:それぞれ独立に、0、1、または2であ
    り、かつ1≦i+j+k≦3。 【化2】 (R20i (R21j (R22k Si(Z)4-i-j-k ・・・式4
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