JP2000169649A - ポリビニルアルコール系樹脂成形物の製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系樹脂成形物の製造方法

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JP2000169649A
JP2000169649A JP34373498A JP34373498A JP2000169649A JP 2000169649 A JP2000169649 A JP 2000169649A JP 34373498 A JP34373498 A JP 34373498A JP 34373498 A JP34373498 A JP 34373498A JP 2000169649 A JP2000169649 A JP 2000169649A
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pva
resin
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Yoshimi Umemura
芳海 梅村
Toshiyuki Akazawa
敏幸 赤沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂の熱
による劣化や着色が少なく、成形性が良好であり、高湿
下に放置した際の力学物性保持性、形態安定性に優れた
ポリビニルアルコール系樹脂成形品の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 粘度平均重合度200〜2000のポリ
ビニルアルコール系樹脂に水2〜30重量%、アルカリ
金属イオンを0.003〜1重量%を配合し、射出成
形、中空成形、熱成形の群より選ばれる成形方法にて成
形することを特徴とする成形物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアルコ
ール系樹脂成形物の製造方法に関する。さらに詳しく
は、ポリビニルアルコール系樹脂の熱劣化や着色が少な
く、成形性が良好であり、力学物性に優れた成形品を提
供し得るポリビニルアルコール系樹脂成形品の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来ポリビニルアルコール(以下PVA
と略すことがある)系樹脂は熱分解温度と融点が非常に
近いことから熱溶融成形することが困難であり、含水率
が通常40〜90重量%の水溶液またはゲルを、押出成
形や圧延成形等で製膜してフィルムやシートを得る方法
が用いられてきた。しかし、このように含水率の高いP
VA系樹脂はフィルムやシートを作製する成形方法に限
られており、射出成形や中空成形、熱成形することは困
難であった。
【0003】そこでこれらの成形を可能にすべく、PV
A系樹脂に可塑剤を添加したり、PVA系樹脂のけん化
度を下げたり、共重合したりすることにより、融点を下
げて熱溶融成形することが試みられている。しかし、可
塑剤を添加したり、PVA系樹脂のけん化度を下げる
と、得られた成形品を高湿下に放置した際に強度や弾性
率が著しく低下し、また形態安定性が悪いという問題が
あった。共重合されたPVAを用いても、本来PVAの
有する優れた性質、例えば水溶性、強度、弾性率、透明
性が損なわれるばかりか、熱による樹脂の劣化、分解、
ゲル化、着色といった問題は改善されなかった。さらに
複雑な形状の成形品の場合、樹脂の流動性が不足し、成
形品の一部が未充填になることがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、PV
A系樹脂の熱による劣化や着色が少なく、成形性が良好
であり、高湿下に放置した際の力学物性保持性、形態安
定性に優れたPVA系樹脂成形品の製造方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる現状
に鑑み、鋭意検討した結果、粘度平均重合度(以下、重
合度と略記することがある)200〜2000のPVA
系樹脂に水2〜30重量%とアルカリ金属イオン0.0
03〜1重量%を配合し、射出成形、中空成形、熱成形
の群より選ばれる成形方法にて成形することで、樹脂の
熱劣化や着色が少なく、高湿下に放置した際の力学物性
保持性、形態安定性に優れた成形品を提供し得ることを
見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明に用いる樹脂は、PVA系樹脂である。P
VA系樹脂とは、ビニルエステルを定法により重合また
は共重合した後、けん化して得られる重合体であり、種
々のPVAが使用可能である。具体例としては、ビニル
エステル単独の重合体のけん化物、ビニルエステルと各
種コモノマーとの共重合体のけん化物等が挙げられる。
ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ギ酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸
ビニルなどが挙げられるが、工業的に生産されコスト的
に有利な酢酸ビニルが通常使用される。コモノマーとし
ては、α−オレフィン、ω−ヒドロキシ−α−オレフィ
ン、長鎖ビニルエーテル、ポリオキシアルキレン基含有
不飽和化合物、飽和分岐脂肪酸ビニル、不飽和スルホン
酸塩などが挙げられる。特に炭素数4以下のα−オレフ
ィンを共重合したPVAが、成形性や力学物性等の点で
望ましく、なかでもエチレンを共重合したPVAが好ま
しい。共重合の割合は0.1〜20モル%であることが
好ましく、0.3〜9.9モル%であることが特に好ま
しい。
【0007】PVA系樹脂の重合度は、200〜200
0であることが必要であり、250〜1500が好まし
い。重合度が200未満の場合には、成形品の強度、特
に低温での衝撃強度が著しく小さくなる。一方、重合度
が2000より大きい場合には、樹脂の溶融粘度が高く
なるため流動性が悪くなり、成形する際に欠肉などの不
良品が多発し、成形が困難となる。
【0008】PVA系樹脂のけん化度は、作製する成形
品の強度、靭性および水溶性などにより任意に選択でき
るが、80〜100モル%であることが望ましく、85
〜100モル%であることが特に好ましい。けん化度が
80モル%より低いと、得られた成形品の力学物性、特
に高湿下に放置した際の強度や弾性率が著しく低下する
ため好ましくない。
【0009】本発明は、PVA系樹脂(A)に水(B)
を2〜30重量%配合することが必要である。一定量の
水を含むことでPVA系樹脂に成形性が付与され、また
水を配合しない場合より低温で成形できるため、樹脂の
劣化、分解、ゲル化、着色等が抑制できる。水の配合量
は3〜25重量%であることが好ましく、4〜20重量
%であることがさらに好ましく、なかでも5〜15重量
%であることが特に好ましい。含水率が2重量%未満で
は、樹脂の流動性が悪くなり、成形温度を上げると樹脂
の劣化、分解、ゲル化、着色等の問題が生じるため、良
好な成形品が得られなくなる。一方含水率が30重量%
を超えると、得られた成形品の強度、弾性、形態保持性
が著しく低下する。ここで重量%とはA+Bに対するB
の重量比率を表わし、100×(B)/(A+B)で示
される。水の配合方法には特に制限はなく、PVA粉末
に水を添加、含浸させるだけでもよく、これを押出機な
どを用い、ペレット化してもよく、PVA粉末を押出機
でペレット化しながら水を一定量フィードしてもよい。
またPVAに水を所定量配合して作製した粉末、ペレッ
ト、チップ、顆粒、塊、ゲル等を含水率が2〜30重量
%になるように乾燥したり、吸湿させたりして作製して
も良い。
【0010】また本発明にはPVA系樹脂に0.003
〜1重量%のアルカリ金属イオンを配合することが必要
である。特定量のアルカリ金属イオンの配合により、成
形性を付与し、樹脂の劣化、分解、ゲル化、着色がさら
に抑制され、また成形時の酢酸臭を低減させる効果があ
る。アルカリ金属イオンの量はPVA系樹脂100に対
し、0.007〜0.6重量%が好ましく、0.01〜
0.5重量%であることが特に好ましい。アルカリ金属
イオンが0.003重量%未満ではPVA系樹脂のゲル
化が顕著になり、また水溶性が低下する。一方配合量が
1重量%を超えると成形時の分解や着色、さらには酢酸
臭が激しくなるので好ましくない。アルカリ金属イオン
としてはカリウムイオン、ナトリウムイオン等が挙げら
れ、それらは主に酢酸やプロピオン酸等の低級脂肪酸の
塩、あるいはPVAの末端カルボキシル基の塩、共重合
単量体に含まれるカルボキシル基やスルホン酸などの塩
として存在する。アルカリ金属の配合量は灰化し、酸に
溶解した試料を原子吸光光度計により測定した値で示さ
れる。
【0011】本発明に用いるPVA系樹脂には、水崩壊
性、光分解性または生分解性を有する他の樹脂を、本発
明の特徴を失わない程度にブレンドしても良い。水崩壊
性または生分解性を有する樹脂としては、ポリカプロラ
クトン、ポリ乳酸、ポリエチレンサクシネート、ポリブ
チレンサクシネート等の化学合成系樹脂、澱粉、キチ
ン、キトサン等の天然物を利用した樹脂、ヒドロキシ酪
酸/ヒドロキシ吉草酸共重合体等の微生物系樹脂等種々
の樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、水崩壊性または
生分解性の性質が保持される範囲で変性したり、共重合
したものでもよい。これらの樹脂は、単独もしくは2種
以上をブレンドすることができる。特にこれらの樹脂を
ブレンドすることにより、成形品を高湿度下に放置した
際の湿度の影響を受けにくくなり、成形品の形態安定性
が向上する。ブレンド比率としては、PVA系樹脂/上
記の樹脂の比率が重量比で100/0〜10/90であ
る。
【0012】本発明に用いるPVA系樹脂には、充填材
を配合することにより、成形品の寸法安定性を改良した
り、硬度、剛性、強度を向上させたり、さらには水崩壊
性、生分解性の速度を調整したり、内容物が見えないよ
うに不透明化したり、ブロッキング防止性を発現させた
り、印刷性を向上させることができる。充填材の添加量
としては、PVA系樹脂100重量部に対して、0〜3
00重量部が好ましく、0〜100重量部がさらに好ま
しい。充填材の添加量が300重量部を越えると、成形
品の強度および靭性等の物性が大きく低下したり、樹脂
の流動性が悪くなるため、成形が困難となる。
【0013】充填材の具体例としては、タルク、クレ
ー、炭酸カルシウム、シリカ、マイカ、アルミナ、酸化
チタン、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニ
ウム、ガラス等の無機充填材、尿素−ホルマリン形樹
脂、メラミン−ホルマリン形樹脂等の有機充填材が挙げ
られる。これらの中でも、寸法安定性及び剛性付与効果
の観点から、タルク、マイカ、板状炭酸カルシウムなど
の板状の充填材が特に好ましい。充填材の粒子径として
は、一般的には0.1〜100μmのものが使用される
が、寸法安定性、強度および成形物表面の平滑性等の観
点からは、0.5〜30μmのものが好ましい。
【0014】本発明に用いるPVA系樹脂には、PVA
系樹脂の融点を低下させ、柔軟性と靭性を付与するため
に可塑剤を添加することができる。可塑剤としては、グ
リセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ソルビトールや、グリセリン
等の多価アルコールへエチレンオキサイドを付加した化
合物、糖類、ポリエーテル類、アミド化合物等が挙げら
れる。特に常温では固体であり、成形時に融解する可塑
剤が好ましい。一例として、トレハオース、マンニトー
ル、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、
ビスフェノールA、ビスフェノールS等が挙げられる。
常温で固体の可塑剤を配合した成形品は、常温で液体の
可塑剤を配合した成形品と比較して、高湿下に放置した
際の物性低下が少ないという特徴を有する。これら可塑
剤は単独で使用してもよく、数種類を混合して使用する
こともできる。可塑剤の添加量としては特に制限はない
が、PVA系樹脂100重量部に対して、可塑剤0〜1
00重量部であることが好ましく、0〜20重量部がよ
り好ましい。
【0015】本発明に用いるPVA系樹脂には、上記の
充填材および可塑剤以外に種々の添加剤を添加してもよ
い。例えば着色剤、酸化防止剤、加工安定剤、耐候安定
剤、紫外線吸収剤、難燃剤、発泡剤、帯電防止剤、滑
剤、離型剤、香料、補強材、防かび剤、防腐剤等を配合
することができる。
【0016】本発明は、PVA系樹脂に水2〜30重量
%とアルカリ金属イオン0.003〜1重量%を配合
し、さらに必要に応じて他の充填材、可塑剤、添加剤等
を配合した組成物を成形して得られる成形物の製造方法
である。該組成物の調製方法には特に制限はなく、PV
A系樹脂に水及び添加剤を配合しただけでもよく、これ
らを溶融混練してペレット化してもよい。また溶融混練
機にPVA系樹脂と水、充填材、可塑剤、添加剤等を別
々に一定割合で仕込みながら混練、ペレット化してもよ
い。
【0017】本発明はPVA系樹脂に水を2〜30重量
%、アルカリ金属イオン0.003〜1重量%を配合
し、得られた組成物を成形することにより、成形品を得
る製造方法である。成形方法は射出成形、中空成形、熱
成形からなる群より選ばれる方法である。本系は水を含
んでいるため、押し出し成形などの成形においては、成
形温度によっては水が発泡するという問題点を有してい
るが、上記群より選ばれた成形方法での場合、成形時は
金型内の樹脂が加圧下にあるため、水の発泡が極めて少
ないという特長がある。特に射出成形が最も適した成形
方法である。ここで射出成形とは、樹脂を可塑化状態と
して、あらかじめ閉じられた金型キャビティーに圧力を
加えて射出充填し、冷却固化して成形品を得る成形方法
であり、公知の射出成形方法が使用できる。中空成形と
は一般的にブロー成形と呼ばれる成形方法であり、樹脂
のパリソンを金型ではさんだ後、内部に空気を吹き込
み、冷却固化して成形品を得る成形方法である。ダイレ
クトブロー成形、射出ブロー、ストレッチブロー成形等
公知のブロー成形方法が使用でき、特に射出ブロー成形
が好適である。熱成形とは樹脂のシートまたはフィルム
を加熱、軟化後、真空、圧空または機械的に成形する成
形方法であり、真空成形、圧空成形等公知の成形方法が
使用できる。成形後の成形品の含水率には特に制限はな
く、成形前の含水率や成形条件等により異なるが、成形
前に含水率が2〜30重量%のPVA系樹脂を成形する
と、通常成形後は0.5〜30重量%程度の含水率とな
る。このようにして得られた成形品はそのまま用いても
良く、乾燥、吸湿などにより含水率を調節しても良い。
また本発明の主旨を損なわない範囲で、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリスチレン等の他の汎
用樹脂とブレンドしたり、積層して成形することができ
る。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれによって限定されるものでは
ない。なお、以下の実施例中、特に断りのない限り
「部」はPVAを100としたときの重量比を表す。ま
た重合度、けん化度はJISK6726にて測定した。
【0019】実施例1 重合度500、けん化度97.8モル%、ナトリウムイ
オン0.2重量%のPVA粉末に水を30重量%になる
よう添加し、1日放置後下記の条件で押出することによ
り、ペレットを作製した。 (ペレット化条件) 押出機:東洋精機(株)製 ラボプラストミル スクリュー:2軸同方向、25mmφ、L/D=26 スクリュー回転数:60rpm 設定温度(シリンダー部):150℃ 設定温度(ダイ部) :110℃ 吐出量:2.9kg/h 得られたペレットを60℃で8時間熱風乾燥し、含水率
を10重量%にした。該ペレットを、シリンダー設定温
度210℃、ノズル設定温度205℃、金型温度40℃
の条件で射出成形し、縦10cm、横4cm、厚さ0.
1cmの平板形状の成形品を作製した。射出成形性およ
び成形品物性を下記の方法で評価した。結果を表1に示
す。
【0020】(成形性、成形品物性評価方法) (成形性)射出成形時の成形品への樹脂充填性で評価し
た。 ○:ほぼ完全に充填している △:ごく一部未充填 ×:かなり未充填 (着色)成形による着色の程度を目視で評価した。 ○:ほとんど着色なし △:わずかに着色している ×:かなり着色している (耐衝撃性)成形品を5℃の恒温槽で2日間放置後、2
m高さからコンクリート地面に落下させ、成形品の破壊
程度を目視で観察した。 ○:異常なし △:ごく一部が欠けたり割れたりした ×:かなり破壊した (曲げ弾性率)台から切り出した試験片について、以下
の条件で調湿後JISK7203に準じて曲げ試験を行
い、曲げ弾性率を測定した。 (調湿条件) 初期:成形後、常温で1日放置後測定。 高湿:成形後20℃、90%RHで5日間放置後測定。
【0021】実施例2〜7 実施例1において、60℃での熱風乾燥時間を、0、
1、4、24、72、120時間とすることで含水率が
異なるペレットを作製した。ペレットの含水率が異なる
以外は実施例1と同様射出成形品を作製、評価した。結
果を表1に示す。
【0022】実施例8〜12 実施例1においてPVAのけん化度、重合度、ナトリウ
ムイオン配合量が異なる以外は、実施例1と同様に射出
成形品を作製、評価した。結果を表1に示す。
【0023】実施例13 実施例1において、ペレット化の際にPVA100部に
対しグリセリンを10部添加した以外は実施例1と同様
に射出成形品を作製、評価した。結果を表1に示す。
【0024】実施例14 実施例1において、ペレット化の際にPVA100部に
対しペンタエリスリトールを10部添加した以外は実施
例1と同様に射出成形品を作製、評価した。結果を表1
に示す。
【0025】実施例15 実施例1において、ペレット化の際にPVA100部に
対しタルク(富士タルク工業製 LM−200)を20
部添加した以外は実施例1と同様に射出成形品を作製、
評価した。結果を表1に示す。
【0026】実施例16 実施例1において、ペレット化の際にPVA100部に
対しポリ乳酸系樹脂(島津製作所製 ラクチィー900
0)を20部添加した以外は実施例1と同様に射出成形
品を作製、評価した。結果を表1に示す。
【0027】実施例17 実施例1において、プロピレン2.2モル%で共重合さ
れた、重合度530、けん化度97.5モル%のプロピ
レン変性PVAを用いた以外は実施例1と同様に射出成
形品を作製、評価した。結果を表1に示す。
【0028】実施例18 実施例1においてエチレン7.8モル%で共重合された
重合度490、けん化度97.9モル%のエチレン変性
PVAを用いた以外は実施例1と同様に射出成形品を作
製、評価した。結果を表1に示す。
【0029】比較例1 実施例1において、60℃での熱風乾燥時間を240時
間とすることで含水率が1.6重量%のペレットを作製
した。ペレットの含水率が異なる以外は実施例1と同様
に射出成形品を作製した。しかし樹脂の粘度が高いため
ほとんど充填しなかった。結果を表1に示す。
【0030】比較例2 実施例1において、PVA粉末に水を35重量%添加し
ペレットを作製し、得られたペレットを熱風乾燥せずに
射出成形した以外は実施例1と同様に射出成形品を作
製、評価した。結果を表1に示す。
【0031】比較例3 実施例1においてPVAが重合度180、けん化度9
8.2である以外は実施例1と同様に射出成形品を作
製、評価した。結果を表1に示す。
【0032】比較例4 実施例1においてPVAが重合度2400、けん化度9
8.1である以外は実施例1と同様に射出成形品を作製
した。しかし樹脂の粘度が高いためほとんど充填しなか
った。結果を表1に示す。
【0033】比較例5 実施例1において、PVA粉末に水を添加せず、シリン
ダー設定温度230℃でペレット化した。得られたペレ
ットを熱風乾燥せず、実施例1と同様射出成形品を作製
した。しかし樹脂の粘度が高いためほとんど充填しなか
った。結果を表1に示す。
【0034】比較例6 重合度500、けん化度73.4モル%のPVA粉末に
水を添加せず、シリンダー設定温度200℃でペレット
化した。得られたペレットを熱風乾燥せず、実施例1と
同様射出成形品を作製した。しかし、樹脂が劣化し着色
も激しかったので、シリンダー設定温度を200℃にし
て射出成形したところ、樹脂の粘度が高いためほとんど
充填しなかった。結果を表1に示す。
【0035】比較例7、8 ナトリウムイオン含有量が異なる以外は実施例1と同様
に射出成形品を作製、評価した。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の製造方法は、PVA系樹脂の熱
による劣化や着色が少なく、成形性が良好なポリビニル
アルコール系樹脂成形品を提供できる。また該製造方法
により得られた成形品は高湿下に放置した際の力学物性
保持性、形態安定性に優れており、射出成形、中空成
形、熱成形により、雑貨、農業用資材、工業用資材、玩
具、ボトル、カップなどの用途に使用できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08F 116/06 C08F 116/06 B29K 29:00 Fターム(参考) 4F206 AA03 AA19 AA19E JA01 JA07 4F208 AA03 AA19 AA19E LA09 LG01 MG11 4J002 AA032 AA052 BE021 DA068 DE027 EG026 FD010 GA00 GC00 GF00 4J100 AA00Q AA01Q AA02Q AE02Q AG02P AG03P AG04P AG05P BA03Q BA08Q BA56Q CA04 CA31 DA01 HA09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘度平均重合度200〜2000のポリ
    ビニルアルコール系樹脂に水2〜30重量%、アルカリ
    金属イオンを0.003〜1重量%を配合し、射出成
    形、中空成形、熱成形の群より選ばれる成形方法にて成
    形することを特徴とする成形物の製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコール系樹脂が炭素数4
    以下のα−オレフィン0.1〜20モル%で共重合され
    ている請求項1に記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022210529A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06 三菱ケミカル株式会社 ポリビニルアルコール系樹脂組成物及び射出成形物
WO2023127701A1 (ja) * 2021-12-27 2023-07-06 株式会社クラレ ビニルアルコール共重合体、ならびにそれを含む樹脂組成物、および樹脂成形体

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