JP2000169346A - 養毛料 - Google Patents

養毛料

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JP2000169346A
JP2000169346A JP10345728A JP34572898A JP2000169346A JP 2000169346 A JP2000169346 A JP 2000169346A JP 10345728 A JP10345728 A JP 10345728A JP 34572898 A JP34572898 A JP 34572898A JP 2000169346 A JP2000169346 A JP 2000169346A
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erythrina
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leguminosae
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Akihiro Ishino
章博 石野
Eriko Takeoka
永里子 武岡
Jun Suzuki
順 鈴木
Masahiro Tajima
正裕 田島
Masahiro Ota
正弘 大田
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた養毛作用を優する新規養毛料を提供す
る。 【解決手段】マメ科(Leguminosae) デイゴ属植物の抽出
物及び/又はマメ科(Leguminosae) Pitadenia colubiri
naの抽出物を有効成分として含有する養毛料を提供する
ことにより、上記課題を解決し得ることを見いだした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、養毛料に関する技
術分野に属する発明である。より詳細には、特定の植物
の抽出物を有効成分として含有する養毛料に関する。本
発明の養毛料は、具体的には、医薬品、医薬部外品又は
化粧品の分野において利用される。
【0002】
【従来の技術】高齢化社会、ストレス社会といわれる現
代社会では、頭部毛髪が様々な原因により脱毛や禿の危
機にさらされる機会がますます多くなってきている。一
般に、脱毛の原因としては、毛包や皮脂腺等の器官にお
ける男性ホルモンの活性化、毛乳頭や毛包への血流量の
低下、皮脂の分泌過剰、過酸化物の生成等による頭皮の
異常、栄養不良等が考えられている。
【0003】このため、従来の養毛料には、これらの原
因を取り除いたり、又は、軽減する作用を持つ成分が一
般に配合されている。例えば、頭皮における血流循環を
良好にするために、センブリエキス,ビタミンE及びそ
の誘導体,アセチルコリン誘導体等の血管拡張剤やセフ
ァランチン等の皮膚機能亢進剤が配合され、皮脂の分泌
過剰等により起こる頭皮の炎症を抑制するために紫根エ
キス等の消炎剤が配合され、男性ホルモンを抑制するた
めにエストラジオール等の女性ホルモン剤が配合され、
また、毛包等への栄養補給のためにセリン,メチオニン
等のアミノ酸類、ビタミンB6 等のビタミン類等が配合
され、脱毛〔症〕の防止、発毛の促進等に用いられてい
る。
【0004】また、養毛料に関連のある先行技術におい
て、上記以外の天然物成分を利用するものとして、例え
ば、コショウ(胡椒)、シマツリシ(紫茉莉子)、フヒ
ョウ(浮萍)等の薬用植物の抽出物を1種以上配合した
皮脂抑制剤(特開平3−220129号公報参照)や、
胡椒及び地黄等をはじめとする15種の薬用天然物を特
定の割合で混合し、エタノール及び酢酸含有水溶液に浸
して調製した養毛剤(特開平3−44312号公報参
照)が提案されている。
【0005】しかしながら、前記のように種々の試みが
なされているにもかかわらず、従来の養毛料では、その
脱毛防止、発毛促進作用等の養毛作用は必ずしも充分な
ものではなかった。これはおそらく、脱毛の原因が様々
であり、また、発毛の機構も非常に複雑であるためであ
ると考えられている。このような脱毛の原因の多様性や
発毛の機構の複雑性を考慮すれば、優れた養毛作用を有
する新規養毛料の提供が望まれるであろう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明が解決し
ようとする課題は、優れた養毛作用を優する新規養毛料
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、種々の化合物や天然物成分等について広
く検討を行ったところ、植物の抽出物である、マメ科(L
eguminosae) デイゴ属植物の抽出物及びマメ科(Legumin
osae) Pitadenia colubirinaの抽出物が、優れた養毛作
用(脱毛防止及び発毛促進、フケ・痒み防止等の作用)
を有することを見い出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、マメ科(Leguminosae)
デイゴ属植物の抽出物及び/又はマメ科(Leguminosae)
Pitadenia colubirinaの抽出物を有効成分として含有す
る養毛料を提供する。本発明養毛料において、マメ科(L
eguminosae) デイゴ属植物が、Erythrina mulungu (Ery
thrina crista-galli, Erythrina verna) 又はErythrin
a caralloides である場合が、特に本発明の所期の効果
を良好に発揮し得る。また、これらの植物が、ブラジル
産又はペルー産である場合が、特に本発明の所期の効果
を有効に発揮し得る。
【0009】なお、本発明において「養毛」とは、脱毛
防止作用、発毛促進作用、さらにはフケ・痒み防止作用
等を包含する概念で使用される。また、本発明養毛料
は、頭髪の育毛用薬用化粧料等を包含する皮膚外用組成
物の有効成分として使用できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明養毛料は、上述したように、マメ科
(Leguminosae) デイゴ属植物の抽出物及び/又はマメ科
(Leguminosae) Pitadenia colubirinaの抽出物を有効成
分として含有する養毛料である。本発明養毛料において
有効成分として配合され得るマメ科(Leguminosae) デイ
ゴ属植物の抽出物及びマメ科(Leguminosae) Pitadenia
colubirinaの抽出物は、それぞれ、マメ科(Leguminosa
e) デイゴ属植物又はマメ科(Leguminosae) Pitadenia c
olubirinaを原料として得られる植物の抽出物である。
【0011】マメ科(Leguminosae) デイゴ属植物として
は、好ましくは、Erythrina mulungu (Erythrina crist
a-galli, Erythrina verna) 又はErythrina caralloide
s が挙げられる。また、マメ科(Leguminosae) デイゴ属
植物及びマメ科(Leguminosae) Pitadenia colubirinaの
産地は特に限定されないが、ブラジル又はペルー産のも
のが、植物の抽出物の原料として特に適している。
【0012】これらの植物の抽出物は、マメ科(Legumin
osae) デイゴ属植物又はマメ科(Leguminosae) Pitadeni
a colubirinaから、通常公知の方法により溶媒により抽
出して製造することができる。例えば、これらの植物
を、生のまま若しくは必要により乾燥した後、そのまま
若しくは粉砕して、溶媒に浸漬又は溶媒と共に加熱還流
して、あるいは、浸漬又は加熱還流後さらに溶媒を留去
して、あるいは、浸漬,加熱還流又は溶媒の留去後さら
に乾燥して得ることができる。使用できる溶媒として
は、例えば、熱水;メタノール,エタノール,イソプロ
パノール,n−ブタノール等の低級アルコール;プロピ
レングリコール,1,3−ブチレングリコール等の多価
アルコール;これらのアルコール類の含水物;n−ヘキ
サン,トルエン等の炭化水素系溶媒が挙げられるが、特
に限定されるものではない。
【0013】溶媒として熱水、メタノール以外の低級ア
ルコール又は多価アルコール、或いはこれらのアルコー
ル類の含水物を使用する場合には、浸漬又は加熱還流し
て得られる抽出物をそのまま本発明養毛料に含有させる
ことができるが、これら以外の溶媒を使用する場合に
は、浸漬又は加熱還流後、必要に応じて溶媒を留去し、
乾燥した後、本発明養毛料に含有させることが好まし
い。
【0014】こうして得られる抽出物は、優れた養毛作
用、すなわち、優れた脱毛防止、発毛促進、さらにはフ
ケ・痒み防止等の作用を有する。本発明養毛料における
上記植物の抽出物の含有量は、使用する抽出物や、本発
明養毛料の形態又は施用方法等に応じて変動し得るもの
であり、特定されるものではない。
【0015】例えば、後述の実施例に記載の方法に従っ
て得られる植物の抽出物を使用する場合、養毛料総重量
中の抽出物(乾燥物基準)の含有量は、一般に、0.0
05〜20.0重量%であり、好ましくは、0.01〜
10.0重量%である。上記植物の抽出物の含有量が、
養毛料総重量中0.005重量%未満では、本発明の所
期の効果である養毛作用が十分に発揮されず好ましくな
く、同20.0重量%を超えると、製剤上支障をきたす
傾向が顕著となり好ましくない。
【0016】本発明養毛料が採り得る剤型は、頭皮に適
用可能な剤型であれば特に限定されず、例えば液状,乳
液,軟膏等を選択可能である。また、本発明養毛料の形
態は任意であり、例えばトニック,ヘアークリーム,ム
ース,シャンプー,リンス等の形態を採ることができ
る。
【0017】本発明養毛料には前記の必須成分に加えて
必要に応じて、かつ本発明の所期の効果を損なわない限
りにおいて、化粧品,医薬部外品,医薬品等において一
般的に用いられる各種成分,例えば、油分,保湿剤,増
粘剤,抗菌剤,薬剤,酸化防止剤,紫外線防御剤,香
料,色剤,界面活性剤,水,エタノール等を含有させる
ことができる。
【0018】油分としては、例えば、固形パラフィン,
流動パラフィン,シリコーン油,スクワラン,モノオレ
イン酸グリセリル,オリーブ油,高級アルコール,高級
脂肪酸,イソプロピルミリステート等が挙げられる。保
湿剤としては、例えば、多価アルコール,例えばグリセ
リン,プロピレングリコール,ヒアルロン酸,マルチト
ール,アテロコラーゲン,乳酸ナトリウム等が挙げられ
る。
【0019】増粘剤としては、例えば、マルメロ粘質
物,カルボキシビニルポリマー,キサンタンガム等が挙
げられる。抗菌剤としては、ヒノキチオール,ヘキサク
ロロフェン,ベンザルコニウムクロリド,セチルピリジ
ニウムクロリド,ウンデシレン酸,トリクロロカルバニ
リド,ビチオノール等が挙げられる。
【0020】薬剤としては、ニコチン酸アミド,ニコチ
ン酸ベンジル,ビタミンE又はその誘導体,例えばビタ
ミンEアセテート,センブリエキス,塩化カルプロニウ
ム,アセチルコリン誘導体等の血管拡張剤;セファラン
チン等の皮膚機能亢進剤;グリチルレチン酸又はその誘
導体,紫根エキス等の消炎剤;エストラジオール,エス
トロン等の女性ホルモン剤;セリン,メチオニン,アル
ギニン等のアミノ酸類;ビタミンA,ビタミンB1 ,ビ
タミンB6 ,ビオチン,パントテン酸又はその誘導体等
のビタミン類;ニコチン酸,ニコチン酸メチル,ニコチ
ン酸トコフェロール等のニコチン酸エステル類が挙げら
れる。
【0021】さらに、必要に応じて、サリチル酸,亜鉛
又はその誘導体,乳酸又はそのアルキルエステル等の薬
剤;メントール等の清涼剤;クエン酸等の有機酸類を、
本発明の所期の効果を損なわない限りにおいて配合する
ことができる。本発明養毛料の具体的処方は後述する。
【0022】
【実施例】以下、実施例等により本発明をさらに具体的
に説明するが、この実施例等により本発明の技術的範囲
が限定的に解釈されるべきものではない。なお、以下の
実施例等において「%」と表示され,かつ含有量を示す
ものは、特に断らない限り重量%を意味する。
【0023】まず、本実施例等において用いたマメ科(L
eguminosae) Erythrina mulungu の抽出物、マメ科(Leg
uminosae) Erythrina caralloides の抽出物、及び、マ
メ科(Leguminosae)Pitadenia colubirina の抽出物の調
製例を示す。
【0024】〔調製例1〕マメ科(Leguminosae) デイゴ
属植物の抽出物 マメ科(Leguminosae) デイゴ属植物であるErythrina mu
lungu 又はErythrinacaralloides 500g(乾燥物)
を、7.5リットルのエタノールに室温で5日間浸漬し
た。得られた抽出液から溶媒を留去し、次いで乾燥し
て、Erythrina mulungu エタノールエキス(乾燥物)3
8.0g、及び、Erythrina caralloidesエタノールエ
キス(乾燥物)40.5gを得た。
【0025】〔調製例2〕マメ科(Leguminosae)Pitaden
ia colubirina の抽出物 マメ科(Leguminosae) Pitadenia colubirina500g
(乾燥物)を、7.5リットルのメタノールに室温で5
日間浸漬した。得られた抽出液から溶媒を留去し、次い
で乾燥して、Pitadenia colubirinaメタノールエキス
(乾燥物)38.9gを得た。
【0026】次にこれらのエキスについて、毛包上皮系
細胞の増殖促進作用及び発毛促進作用を調べた。 〔試験例1〕 毛包上皮系細胞の増殖促進作用試験 A.ヒト毛包上皮系細胞 1.ヒト毛包上皮系細胞の採取及び前培養 外科手術の副産物として得られたヒト男性頭皮から毛周
期における成長期の毛包を実体顕微鏡下で機械的に採取
した。この成長期の毛包を1000 U/mL dispase・0.2 %
コラゲナーゼを含むダルベッコの改変MEM(DME
M)で30分間,37℃で処理し、注射針の先を用いて
dermal sheath, dermal papilla や毛球部上皮組織を除
去して、0.05%トリプシン−0.02%EDTA含
有リン酸緩衝液〔PBS(−):(−)とはカルシウム
イオンやマグネシウムイオンを含まない意味である〕で
5分間,37℃で処理した。
【0027】次に、I型コラーゲンでコーティングした
培養皿に毛包を静置し、外殖片培養を行った。なおこの
際の培地としては、無血清培地〔Keratinocyte Growth
Medium(KGM)〕を用いた(Keratinocyte Serum Fre
e Mediumを用いることもできる)。この培養の4〜5日
後に、毛包の培養皿への接着及び細胞の増殖が確認でき
た時点で培地を交換し、これ以降2日おきに培地交換を
行った。
【0028】このようにして増殖させた細胞を、0.0
5%トリプシン−0.02%EDTA含有PBS(−)
で37℃で5分間処理した後、等量の0.1%トリプシ
ンインヒビターで反応を停止させ、遠心処理(800×g,
5分間) を施して細胞を回収した。
【0029】次に、細胞を上記の無血清培地に浮遊させ
て、5000 cells/cm2の密度で、I型コラーゲンでコーテ
ィングした培養皿に播種し、細胞がsubconfluentになる
まで2日おきに培地交換を行った。
【0030】2.ヒト毛包上皮系細胞の本培養 上記工程により得た毛包上皮系細胞の線維芽細胞混入率
(FB混入率)を測定(3000倍,5視野)し、その
結果FB混入率が3%以上のものは、アッセイの対象か
ら除外した。そして、この毛包上皮系細胞を、0.25
%トリプシン−0.02%EDTA含有PBS(−)で
処理した後、0.1%トリプシンインヒビターで反応を
停止させ、1500rpm で5分間遠心処理し、上清を除
去し、残渣にKGM培地20mLを添加して、細胞懸濁液
を調製した。
【0031】この細胞懸濁液を0.2mL/well の割合
で、96well-plate(I型コラーゲンコーティングプレ
ート:ファルコン社製)に播種し(3.0×103cell/
well)、細胞がウエルの底に沈むまで約20分間室温下
で放置した。その後、37℃,5%CO2 で1日間培養
を行い、対象試料のアッセイに用いた。
【0032】B.ラット毛包上皮系細胞 1.ラット毛包上皮系細胞の採取 (1)毛包の採取 新生児(3〜4日令)のラットの背部皮膚を採取し、こ
の採取した背部皮膚を5%PSF含有PBS(−)に浸
漬後、皮膚脂肪層から下の皮下脂肪や皮膜等を解剖用ハ
サミで除去した。次いで、再びこの背部皮膚を1%PS
F含有PBS(−)に浸し、さらにこれを0.25%ト
リプシン−0.02%EDTA含有PBS(−)中に4
℃で一晩浸した。
【0033】このトリプシン溶液中における浸漬後、背
部皮膚の真皮層と表皮層をピンセットで剥がした後、真
皮層を0.35%コラゲナーゼ含有Ham' s F12
培地中で、ハサミで裁断した。この裁断物を含む培地に
おいて37℃で35分間浸透を行った(60rpm)。浸透
後、このコラゲナーゼ反応物中に塊状のものが見えなく
なるまでピペッティングを行い、DNase (10000 unit)
含有Ham' s F12培地を添加し、5分間放置し
た。
【0034】放置後、得られた懸濁液をさらにピペッテ
ィングした後、ナイロンメッシュ(Nytex 157 mesh) で
濾過した。懸濁液をPBS(−)で希釈し、次いで、こ
の希釈した懸濁液に遠心処理を施した(4℃, 400rpm,
5分間)。遠心処理後、上清を除いて脂肪分を系から除
去した。
【0035】次いで、残渣にPBS(−)を添加して懸
濁後、これにさらに遠心処理を施した〔(4℃,400rp
m,5分間)×3回〕。この遠心操作により得られた残
渣がラットの背部皮膚における毛包である。
【0036】(2)毛包上皮系細胞の採取 上記操作により得られた毛包に、0.25%トリプシン
−0.02%EDTA含有PBS(−)を5mL添加し
て、細胞懸濁液を37℃で5分間インキュベートした。
インキュベート終了後、等量の0.1%トリプシンイン
ヒビターとHam' sF12培地を添加して、細胞懸濁
液をセルストレーナー(100 μm Nalgene 社製)で濾過
後、この細胞懸濁液に遠心処理を施した(4℃,1500rp
m, 5分間)。この系から上清を除去して、残渣として所
望する毛包上皮系細胞を得た。
【0037】2.ラット毛包上皮系細胞の培養 上記工程により得た毛包上皮系細胞を播種した培養フラ
スコの線維芽細胞混入率(FB混入率)を測定(300
0倍,5視野)し、その結果FB混入率が2%以上のも
のは、アッセイの対象から除外した。4.0×103 ce
lls/well)の割合で、96well-plate(I型コラーゲン
コーティングプレート:ファルコン社製)に播種し、細
胞がウエルの底に沈むまで約20分間室温下で放置し
た。その後、37℃,5%CO2 で1日間培養を行い、
対象試料のアッセイに用いた。
【0038】C.試験培地の調製 1.対象試料添加培地の調製 上記それぞれのエキスを、培地全体に対して0.000
1%及び0.001%,かつ培地における溶媒(DMS
O)の濃度が0.1%以下となるように、前記KBM培
地に添加した(試料1〜6)。
【0039】2.コントロール培地の調製 (1)ネガティブコントロール:KBM培地に、DMS
O(溶媒)を最終濃度が0.1%となるように添加した
培地を調製した。 (2)ポジティブコントロール:ネガティブコントロー
ル培地に、最終濃度が5μg/mLのインシュリン,0.5
μg/mLのハイドロコーチゾンを添加して調製した。
【0040】D.対象試料添加培地交換 上記A,Bにおいてヒト毛包上皮系培養細胞及びラット
毛包上皮系培養細胞を調製した96well-plate中のKG
M培地を、対象試料添加培地及びコントロール培地(2
00μL/well)と交換して、交換後37℃,5%CO2
で2日間培養した。
【0041】E.細胞増殖の測定 アラマーブルー(alamar blue:アラマーバイオサイエン
ス社製) を、培地量(容量)に対して1/10量で添加
して、37℃(5%CO2 )で6時間インキュベートし
た。インキュベート後、系の595nm及び570nmでの
吸光度をマイクロプレートリーダー(Micro plate read
er:Bio RAD社製) を用いて測定してアラマブルー還元率
を求め、下記計算式に従って細胞増殖度を算出した。
【数1】
【0042】F.結果 結果を下記第1表に示す。
【0043】
【表1】
【0044】この結果より、上記エキスのいずれにも毛
包上皮系細胞の増殖促進作用があることが明らかとなっ
た。
【0045】〔試験例2〕 発毛促進作用試験 実験動物として、毛周期の休止期にあるC3H/HeN
Crjマウスを使用し、小川らの方法(ノーマル・アン
ド・アブノーマル・エピダーマル・ディファレンシエー
ション(Normal and Abnormal Epidermal Differentiati
on), M. Seiji及びI.A. Bernstein編集,第159〜1
70頁,1982年,東大出版)により行った。
【0046】すなわち、マウスを1群10匹として11
群用意し、バリカン及びシェーバーでマウスの背部を剃
毛した後、それぞれの群に対して、被検試料(上記それ
ぞれのエキスを1.0%,2.0%又は4.0%含有す
る70%エタノール溶液)(試料7〜15)、対照試料
(70%エタノール溶液)、或いは、比較対照試料(ク
ロトン油を0.1%含有する70%エタノール懸濁液)
を1日1回,0.1mLずつ、剃毛した背部に塗布し
た。17日後及び30日後に毛の再生面積を測定した。
結果を第2表に示す。
【0047】
【表2】
【0048】この結果より、上記エキスのいずれにも発
毛促進作用が認められることが明らかになった。以下、
上記エキスを含有する本発明養毛料の処方を実施例とし
て示す。また、比較例も示し、実施例及び比較例の養毛
料について、実使用テストを行った。
【0049】 〔実施例1〕 液状養毛料の調製 配合成分 配合量(重量%) Erythrina mulungu エタノールエキス(乾燥物) 0.1 70%エタノール 90.0 オレイン酸ナトリウム 0.01 ドデシルベンゼンスルホン酸 0.49 硬化ヒマシ油エチレンオキシド(40モル)付加物 0.5 イオン交換水 残 部
【0050】<製造方法>Erythrina mulungu エタノー
ルエキスを、70%エタノール,オレイン酸ナトリウ
ム,ドデシルベンゼンスルホン酸,硬化ヒマシ油エチレ
ンオキシド(40モル)付加物及びイオン交換水の一部
と混合撹拌して溶解させた。さらに、残りのイオン交換
水を添加混合して、液状の養毛料を得た。
【0051】 〔実施例2〕 水中油型乳液型養毛料の調製 配合成分 配合量(重量%) (A相) Erythrina mulungu エタノールエキス(乾燥物) 1.0 硬化ヒマシ油エチレンオキシド(60モル)付加物 2.0 グリセリン 10.0 ジプロピレングリコール 10.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 ポリエチレングリコール1500 5.0 (B相) セチルイソオクタネート 10.0 スクワラン 5.0 ワセリン 2.0 プロピルパラベン 2.0 (C相) カルボキシビニルポリマー1%水溶液 30.0 ヘキサメタリン酸ソーダ 0.03 イオン交換水 8.35 (D相) イオン交換水 4.5 (E相) 水酸化カリウム 0.12 イオン交換水 5.0
【0052】<製造方法>A相、B相をそれぞれ60℃
で加熱溶解した後、それらを混合してホモミキサー処理
しゲルを作った。これにD相を徐々に添加しホモミキサ
ーで分散した。次にこれに、溶解したC相を加え、最後
に、溶解したE相を添加しホモミキサーで乳化して、水
中油型乳液型の養毛料を得た。
【0053】 〔実施例3〕 クリーム状養毛料の調製 配合成分 配合量(重量%) (A相) 流動パラフィン 5.0 セトステアリルアルコール 5.5 グリセリルモノステアレート 3.0 EO(20モル)−2−オクチルドデシルエーテル 8.0 プロピルパラベン 0.3 香料 0.1 (B相) Erythrina mulungu エタノールエキス(乾燥物) 5.0 グリセリン 8.0 ジプロピレングリコール 20.0 ポリエチレングリコール4000 5.0 ドデシル硫酸ナトリウム 0.1 ヘキサメタリン酸ソーダ 0.005 イオン交換水 残 部
【0054】<製造方法>A相、B相をそれぞれ加熱溶
解した後、これらを混合し、ホモミキサーで乳化してク
リーム状の養毛料を得た。
【0055】 〔実施例4〕 液状養毛料の調製 配合成分 配合量(重量%) Erythrina caralloides エタノールエキス(乾燥物) 0.5 70%エタノール 90.0 オレイン酸ナトリウム 0.01 ドデシルベンゼンスルホン酸 0.49 硬化ヒマシ油エチレンオキシド(40モル)付加物 0.5 イオン交換水 残 部
【0056】<製造方法>Erythrina caralloides エタ
ノールエキスを、70%エタノール,オレイン酸ナトリ
ウム,ドデシルベンゼンスルホン酸,硬化ヒマシ油エチ
レンオキシド(40モル)付加物及びイオン交換水の一
部と混合撹拌して溶解させた。さらに、残りのイオン交
換水を添加混合して、液状の養毛料を得た。
【0057】〔比較例1〕実施例1におけるErythrina
mulungu エタノールエキス(乾燥物)0.1重量%の代
わりに、胡椒(Piper nigrum L.)のエタノール抽出エキ
ス(乾燥物)0.1重量%を用いた他は、実施例1と同
様にして液状の養毛料を得た。
【0058】〔実使用テスト〕上記で得られた実施例1
〜4に加え、実施例2及び3のErythrina mulungu エタ
ノールエキス(乾燥物)に代えてErythrina caralloide
s エタノールエキス(乾燥物)を用いた実施例5及び
6、さらに、実施例1〜3のErythrina mulunguエタノ
ールエキス(乾燥物)に代えてPitadenia colubirinaメ
タノールエキス(乾燥物)を用いた実施例7,8及び9
の養毛料を調製し、ヒト試験(トリコグラム試験)を行
った。
【0059】すなわち、実施例1〜9の養毛料、比較例
1の養毛料及び対照として70%エタノールを、それぞ
れ男性被験者100名の頭皮に1日2回,1回2mLず
つ6か月間連続して塗布した。塗布直前及び6か月間塗
布終了直後に被験者1名につき100本ずつ毛髪を抜去
し、抜去毛髪の毛根を顕微鏡下で観察し、毛根の形態か
ら休止期毛根数を計数し、休止期毛根の割合を求めた。
【0060】休止期毛根の割合の増減により、養毛料の
養毛作用を比較した。休止期毛根とは成長の止まった毛
の毛根であり、脱毛を訴えるヒトは、正常なヒトよりも
この休止期毛根の割合が多いことが認められている。ま
た、養毛作用の評価は、次の基準で判定した。
【0061】<判定基準> 有効:休止期毛根の割合が20%以上減少した被験者が
30%以上である場合 やや有効:休止期毛根の割合が20%以上減少した被験
者が20%以上30%未満である場合 無効:休止期毛根の割合が20%以上減少した被験者が
20%未満である場合 結果を第3表に示す。
【0062】
【表3】
【0063】この結果より、Erythrina mulungu エタノ
ールエキス、Erythrina caralloides エタノールエキス
又は Pitadenia colubrinaメタノールエキスを有効成分
として配合した本発明養毛料には、これらの抽出物に基
づく養毛作用が認められることが明らかとなった。
【0064】
【発明の効果】本発明により、優れた養毛作用を優する
養毛料が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 順 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 田島 正裕 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 大田 正弘 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 Fターム(参考) 4C083 AA112 AB032 AB282 AC012 AC022 AC102 AC122 AC182 AC252 AC352 AC422 AC432 AC482 AC792 AD042 AD092 CC05 CC37 DD23 DD33 EE22 EE23 4C088 AB59 AC01 BA08 BA37 CA06 CA09 NA05 NA14 ZA92

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マメ科(Leguminosae) デイゴ属植物の抽
    出物及び/又はマメ科(Leguminosae) Pitadenia colubi
    rinaの抽出物を有効成分として含有する養毛料。
  2. 【請求項2】 マメ科(Leguminosae) デイゴ属植物が、
    Erythrina mulungu (Erythrina crista-galli, Erythri
    na verna) 又はErythrina caralloides である、請求項
    1記載の養毛料。
  3. 【請求項3】 マメ科(Leguminosae) デイゴ属植物であ
    るErythrina mulungu(Erythrina crista-galli, Erythr
    ina verna) 及びErythrina caralloides 並びにマメ科
    (Leguminosae)Pitadenia colubirina からなる群から選
    択される1種又はそれ以上の植物が、ブラジル産又はペ
    ルー産である、請求項1又は2記載の養毛料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220320A (ja) * 2000-02-09 2001-08-14 Mandom Corp 育毛剤組成物
US20120121738A1 (en) * 2002-01-25 2012-05-17 Akzo Nobel Surface Chemistry Llc Bioactive botanical cosmetic compositions and processes for their production

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