JP2000167665A - 直流アーク溶接機 - Google Patents

直流アーク溶接機

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JP2000167665A
JP2000167665A JP10346463A JP34646398A JP2000167665A JP 2000167665 A JP2000167665 A JP 2000167665A JP 10346463 A JP10346463 A JP 10346463A JP 34646398 A JP34646398 A JP 34646398A JP 2000167665 A JP2000167665 A JP 2000167665A
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Japan
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circuit
output
short
reactor
consumable electrode
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JP10346463A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Iokura
弘和 五百蔵
Tsuneo Takeda
恒雄 武田
Hiroyasu Mizutori
裕康 水取
Kosaku Yamaguchi
耕作 山口
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Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、直流アーク溶接機の改良に関するも
のであり、特に溶接開始時のアークスタート性を改善し
たものである。 【解決手段】本発明は、アークスタート時に直流アーク
溶接電源の出力がこの電源の出力側に接続されたリアク
トルを通して短絡されることによってリアクトルに電磁
エネルギが蓄積され、消耗電極と被溶接物との間に短絡
検出用補助回路の直流電源の出力が供給され、消耗電極
と被溶接物との間の短絡が検出されたときに、リアクト
ルの出力側の短絡が解除されて、それまでにリアクトル
に蓄えられていた電磁エネルギが消耗電極と被溶接物と
の間に放出されてアークスタート性を改善する直流アー
ク溶接機を提案したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流アーク溶接機
の改良に関するものであり、特に溶接開始時のアークス
タート性を改善したものである。
【0002】
【従来の技術】消耗電極を用いた直流アーク溶接のアー
クスタート時には、消耗電極が被溶接物と短絡すると同
時に小さなアークが発生し、これが成長して定常溶接ア
ークに移行する場合と、消耗電極が完全に被溶接物と短
絡して大きな短絡電流が流れてこの短絡電流により被溶
接物が溶断してアークに移行する場合とがある。アーク
スタートは前者の方が円滑に行われるが、そのためには
アークスタート時における電流の立ち上がり速度を十分
に速くするとともに、短絡時に定常時より大きな電流を
一定期間流す必要がある。
【0003】従来、上記目的のために直流アーク溶接電
源の出力端子間に大容量のコンデンサを接続し、このコ
ンデンサに対してそれぞれスイッチング素子からなる充
電回路及び放電回路を設け、アークスタート時にのみコ
ンデンサの放電電流が出力電流に重畳されるようにした
ものが提案されている。
【0004】図3は、従来の直流アーク溶接機を示す接
続図である。同図において、1は交流電源であり、単相
商用交流又は3相商用交流の電源が用いられる。2は交
流電源1からの電力を整流して直流に変換する一次整流
回路、3は一次整流回路2の出力を平滑する平滑回路、
4はインバータ回路、5はインバータ回路4の出力電圧
をアーク加工に適した電圧に変換する出力変圧器、6は
出力変圧器5の出力を整流して直流とする二次整流回
路、7は二次整流回路6と出力端子14aとの間に直列
に接続されたリアクトルである。33はアークスタート
時に十分大なる立ち上がり速度と波高値の電流を供給す
るアークスタート電流起動回路であり、トーチスイッチ
TSの閉路により一定時間幅のパルスを発生するモノマ
ルチバイブレータ331、このモノマルチバイブレータ331
の出力により点弧するサイリスタ332、このサイリスタ3
32の導通によって充電されるコンデンサ333、このコン
デンサ333の充電電荷を溶接トーチ15に向かって放出
する極性に接続されたダイオード334からなる。13は
出力電圧検出器、14a及び14bは出力端子、15は溶
接トーチ、16は消耗電極であり、溶接時に電動機17
によって駆動される送給ロール18によってワイヤリー
ル19から被溶接物20に向って送給される。21はト
ーチスイッチTSの出力信号に応じて電動機17を回転
駆動するための電動機制御回路であり、溶接開始時には
比較的低速で消耗電極16を送給し、アーク起動後は正
常速度で送給する公知の速度制御機能を有するものであ
る。
【0005】30は出力電圧設定器29の出力信号Vr
と出力電圧検出器13の出力信号Vfとを比較して差信
号△V=Vr−Vfを出力する比較器である。32は比較
器30の出力信号△Vに対応したパルス幅及び周波数の
パルス信号をインバータ回路4に出力するインバータ制
御回路である。
【0006】図3において、トーチスイッチTSが押さ
れると、交流電源1からの電力は一次整流回路2にて整
流された後に平滑回路3にて平滑され、インバータ回路
4にて高周波交流電力に変換される。この出力は出力変
圧器5にて所定の電圧に変換され、二次整流回路6にて
再び直流に変換されて、リアクトル7を通して出力端子
14a及び14bから消耗電極16及び被加工物20に供
給され、これによって両者間にアークが発生する。
【0007】一方、アークスタート電流起動回路33に
おいて、トーチスイッチTSが押される以前はインバー
タ回路4は駆動されておらず、また、サイリスタ332が
遮断状態にあるので、コンデンサ333は充電されない。
トーチスイッチTSが押されると、インバータ制御回路
32はトーチスイッチTSのハイレベル信号が入力され
ることによりインバータ回路4に駆動信号を出力し、イ
ンバータ回路4は出力電圧を発生し、また、モノマルチ
バイブレータ331はトーチスイッチTSのハイレベル信
号が入力されることにより一定時間幅のパルスを発生し
て、サイリスタ332を点弧させ、コンデンサ333はサイリ
スタ332が導通することによって充電され、この充電の
末期において、充電電流がサイリスタ332の保持電流よ
り低下したときに、サイリスタ332は遮断となり充電を
完了する。
【0008】一方、電動機制御回路21はトーチスイッ
チTSのハイレベル信号が入力されることにより電動機
17を低速で回転させ、消耗電極16をゆっくりと被溶
接物20に向って送給し始める。消耗電極16と被溶接
物20とが短絡すると、二次整流回路6からリアクトル
7を通して供給される主電流に重畳して、それまでに充
電されていたコンデンサ333の電荷がダイオード334を通
して放電されて大なる波高値の尖頭波電流が流れる。こ
の結果消耗電極16の短絡部分は急速に加熱されて溶融
飛散し、小さなアークが発生する。このアークによって
消耗電極16の先端が溶融し、ア−クは次第に成長し、
かつ二次整流回路6からの主電流も次第に増加してくる
ために、正常アークへと移行する。このときコンデンサ
333はサイリスタ332が遮断状態のままであるので、再度
充電されることはない。
【0009】このときの溶接電流波形等を図4に示す。
同図(A)はトーチスイッチTSの出力信号、(B)は
溶接電流をそれぞれ示している。同図の時刻t1におい
て、トーチスイッチTSが押されると、インバータ制御
回路32はこのトーチスイッチTSのハイレベル信号が
入力されてインバータ回路4に駆動信号を出力し、この
結果二次整流回路6は電力を出力し、コンデンサ333は
サイリスタ332を通して充電される。時刻t2において消
耗電極16と被溶接物20とが短絡すると、コンデンサ
333に充電されていた電荷がダイオード334を通して放電
されて大なる波高値の尖頭波電流が流れ、その後二次整
流回路6からの主電流が次第に増加して、定常アークへ
移行する。比較器30は出力電圧検出器13によって検
出された出力電圧と、出力電圧設定器29の設定値とを
比較し、差信号△V=Vr−Vfを出力する。インバータ
制御回路32はこの差信号△Vに対応した信号をインバ
ータ回路4に出力し、出力電圧が設定値に保たれる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来装置におい
ては、コンデンサ333に蓄えられたエネルギが比較的小
さいために、尖頭波電流は溶接ケーブルのインピーダン
スが大きい場合には立ち上がりが鈍くなり、また消耗電
極16と被溶接物20との短絡抵抗が大きい場合には電
流尖頭値が小さくなるために、消耗電極16の先端の溶
融が不十分となり、アークスタートが行えない場合があ
る。このような場合に安定したアークスタートを行うた
めに、コンデンサ333の容量を上げるか充電電圧を高く
してエネルギを大きくすると、尖頭波電流のピーク値が
高くなり、被溶接物が溶け落ちる問題が発生するなど、
アークスタート性が不安定となる不具合がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来装置の
課題を解決するためのものであって、アークスタート時
に直流アーク溶接電源の出力がこの電源の出力側に接続
されたリアクトルを通して短絡されることによってリア
クトルに電磁エネルギが蓄積され、消耗電極と被溶接物
との間に短絡検出用補助回路の直流電源の出力が供給さ
れ、消耗電極と被溶接物との間の短絡が検出されたとき
に、リアクトルの出力側の短絡が解除されて、それまで
にリアクトルに蓄えられていた電磁エネルギが消耗電極
と被溶接物との間に放出されてアークスタート性を改善
する直流アーク溶接機を提案したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の例
を示す接続図である。同図において、9はリアクトル7
の出力端子と二次整流回路6の他方の出力端子との間に
接続されたスイッチング素子、11は消耗電極16と被
溶接物20との間の短絡を検出するための短絡検出用補
助回路であり、定電圧特性の補助直流電源111、抵抗器1
12、ダイオード113及びスイッチ114からなり、ケーブル
のインピーダンス又は消耗電極16と被溶接物20との
間の短絡抵抗の影響を受けないように、抵抗器112の抵
抗値をケーブルのインピーダンス及び消耗電極16と被
溶接物20との間の短絡抵抗よりも大きく設定してお
き、スイッチ114はトーチスイッチTSのハイレベル信
号が入力されている間閉路して、補助直流電源111の出
力が消耗電極16と被溶接物20との間に供給される。
10はダイオードであり、短絡検出用補助回路11の補
助直流電源111の出力がスイッチング素子9側に流れな
いように接続されている。12は溶接開始電流検出器、
24は溶接電流判別回路であり、溶接開始電流検出器1
2の出力信号と溶接電流判別値設定回路23の出力信号
とを比較して、溶接開始電流検出器12の出力信号の方
が大のときにハイレベル信号を出力する。13は出力電
圧検出器、34は短絡判別回路であり、出力電圧検出器
13の出力信号と短絡電圧値設定回路35の出力信号と
が比較器36で比較されて、出力電圧検出器13の出力
信号の方が小さいときに短絡したと判別してハイレベル
信号を出力する。22はスタート制御回路であり、トー
チスイッチTSのハイレベル信号が入力されてから短絡
判別回路34のハイレベル信号が入力されるまでの間ス
イッチング素子9にハイレベル信号を出力する。25は
アンド回路であり、短絡判別回路34の出力信号が極性
反転回路37により反転された信号と溶接開始電流判別
回路24の出力信号とが入力されて、両入力信号がハイ
レベルのときにアークスタートが起動したと判断してハ
イレベル信号を出力する。26はタイマであり、消耗電
極16と被溶接物20とが短絡してからアークが良好に
起動するまでに要すると考えられる時間を予め設定して
おき、アンド回路25の出力信号がハイレベルになって
からこの設定時間の後にハイレベル信号を出力する。
【0013】28は出力電流設定器27の出力信号Ir
と出力電流検出器8の出力信号Ifとを比較して差信号
△I=Ir−Ifを出力する比較器、30は出力電圧設定
器29の出力信号Vrと出力電圧検出器13の出力信号
Vfとを比較して差信号△V=Vr−Vfを出力する比較
器である。31は出力特性切替スイッチであり、a側に
接続されたとき出力電流設定器27の出力信号Irと出
力電流検出器8の出力信号Ifとの差信号△I=Ir−I
fを出力し、b側に接続されたとき出力電圧設定器29
の出力信号Vrと出力電圧検出器13の出力信号Vfとの
差信号△V=Vr−Vfを出力するものであり、トーチス
イッチTSが押されてからアークが良好に起動するまで
は、消耗電極16への入熱を制御するために定電流特性
の出力が必要であることから、a側に接続されており、
アークスタートが良好に起動したと判断される時刻であ
るタイマ26のハイレベル信号が入力されたときにb側
に切替えられ、その後は定電圧特性の出力に切替えられ
る。32は出力特性切替スイッチ31の出力信号△I又
は△Vに対応したパルス幅又は周波数のパルス信号をイ
ンバータ回路4に出力するインバータ制御回路である。
その他は図3に示した従来装置と同機能のものに同符号
を付して、説明を省略する。
【0014】図1において、トーチスイッチTSが押さ
れると、短絡検出用補助回路11のスイッチ114はトー
チスイッチTSのハイレベル信号が入力されて閉路し、
直流電源111の電圧が抵抗器112及びダイオード113を通
して出力端子14aと14bとの間に接続された消耗電極
16と被溶接物20との間に印加される。このとき消耗
電極16と被溶接物20との間は開放状態であるので、
出力電圧検出器13は短絡検出用補助回路11の直流電
源111をそのまま検出し、この電圧は短絡判別回路34
の短絡電圧値設定回路35の電圧よりも高いために、短
絡判別回路34の出力信号はローレベルのままである。
またインバータ制御回路32はトーチスイッチTSのハ
イレベル信号が入力されて起動してインバータ回路4に
駆動信号を出力して、交流電源1からの電力を一次整流
回路2にて整流された後に平滑回路3にて平滑された直
流電力は、インバータ回路4にて高周波交流電力に変換
され、出力変圧器5にて所定の電圧に変換され、二次整
流回路6にて再び直流に変換されて、リアクトル7を通
して供給される。またこのとき、スタート制御回路22
はトーチスイッチTSのハイレベル信号と短絡判別回路
34のローレベル信号とが入力されてハイレベル信号を
出力し、スイッチング素子9はこのスタート制御回路2
2のハイレベル信号によって導通してリアクトル7の出
力側を短絡する。またトーチスイッチTSが押されたと
きは、二次整流回路6の出力はスイッチング素子9によ
り短絡されているために溶接開始電流検出器12には電
流が流れていない。このために溶接開始電流判別回路2
4の出力信号がローレベルとなるので、アンド回路25
の出力はローレベルであり、タイマ26は入力信号がロ
ーレベルであるために時限を開始せずにその出力はロー
レベルのままである。このために、出力特性切替スイッ
チ31はa側に接続されていて、出力電流設定器27の
出力信号Irと出力電流検出器8の出力信号Ifとの差信
号△I=Ir−Ifをインバータ制御回路32に出力し、
インバータ制御回路32は差信号△Iに対応したパルス
幅又は周波数のパルス信号をインバータ回路4に出力す
ることによって定電流特性の出力が得られるようにイン
バータ回路4を駆動する。これによりインバータ回路は
高周波電流を出力し、その出力は出力変圧器5にて所定
の電圧に変換され、二次整流回路6にて再び直流に変換
されてリアクトル7を通して供給されるが、スイッチン
グ素子9にて短絡されているために、短絡電流によりリ
アクトル7に電磁エネルギが蓄積される。
【0015】一方、電動機制御回路21はトーチスイッ
チTSのハイレベル信号が入力されると起動し、電動機
17は低速で回転し始め、消耗電極16をゆっくりと被
溶接物20に向って送給し始める。消耗電極16と被溶
接物20との間が短絡すると出力電圧検出器13の出力
信号が短絡電圧値設定回路35の出力信号よりも小さく
なり、この結果短絡判別回路34はハイレベル信号を出
力し、スタート制御回路22はこのハイレベル信号が入
力されときスイッチング素子9にそれまで出力していた
導通指令信号の出力を停止し、スイッチング素子9は非
導通になる。この結果、トーチスイッチTSが押されて
から消耗電極16と被溶接物20との間が短絡するまで
にリアクトル7に蓄えられた電磁エネルギが消耗電極1
6と被溶接物20との間に放出される。消耗電極16が
被溶接物20に向って送給され始めてから、被溶接物2
0と短絡するまでは数百msecかかるので、その間にリア
クトル7から供給される電流は設定値に達しており、短
絡されたときにこの電流が直ちに消耗電極16と被溶接
物20との短絡部に流れることになるので、これらを溶
融して安定したアークスタート電流が流れる。この場
合、流れる電流は出力電流設定値27によって設定され
た値によって定まるので、従来技術におけるコンデンサ
の充電電圧により発生する尖頭波電流のようなピーク値
の高い尖頭波電流を流すのではなく、その値が制御可能
であり、かつはるかに大きなエネルギを供給することが
できる。そして、溶接電流判別回路24はこの電流を検
出した溶接開始電流検出器12の出力信号と溶接電流判
別値設定回路23により予め設定された値とを比較し
て、出力電流がこの設定値を超えたときに溶接電流が流
れたと判別してハイレベル信号を出力する。
【0016】一方アークが発生すると、消耗電極16と
被溶接物20との間の電圧は短絡状態の略零Vから10
〜30V程度にまで上昇するので、出力電圧検出器13
の出力信号は上昇し、これによって短絡判別回路34の
出力信号はハイレベルからローレベルとなる。この短絡
判別回路34の信号を極性反転回路37によって反転し
た信号はローレベルからハイレベルとなり、アンド回路
25は極性反転回路37の出力信号と溶接電流判別回路
24の出力信号とが入力されて、両入力信号がハイレベ
ルのときにアークが発生したとして、タイマ26にハイ
レベル信号を出力する。タイマ26はアンド回路25か
らのハイレベル信号が入力されることによって起動し、
設定された時限終了後にハイレベル信号を出力し、出力
特性切替スイッチ31はアークスタートが良好に起動し
たと判断される時刻であるタイマ26のハイレベル信号
が入力されたときに接続をb側に切替える。これによ
り、出力特性切替スイッチ31は出力電圧設定器29の
出力信号Vrと出力電圧検出器13の出力信号Vfとの差
信号△V=Vr−Vfをインバータ制御回路32に出力
し、インバータ制御回路32は差信号△Vに対応したパ
ルス幅又は周波数のパルス信号をインバータ回路4に出
力することによって、定電圧特性の出力が得られるよう
にインバータ回路4を駆動する。
【0017】このアークスタート時の各部の波形等を図
2に示す。同図(A)はトーチスイッチTSの出力信
号、(B)はスタート制御回路22の出力信号、(C)
はリアクトル7に流れる電流、(D)は消耗電極送給速
度、(E)は出力特性、(F)は消耗電極16と被溶接
物20との間の電圧、(G)は溶接電流をそれぞれ示し
ている。同図の時刻t1において、トーチスイッチTS
が押されると、スタート制御回路22はトーチスイッチ
TSのハイレベル信号と短絡判別回路34のローレベル
信号とが入力されてハイレベル信号を出力し、スイッチ
ング素子9はスタート制御回路22のハイレベル信号が
入力されて導通し、これによってリアクトル7の出力側
は短絡されて、リアクトル7に電磁エネルギが蓄えられ
始める。また時刻t1において、短絡検出用補助回路1
1のスイッチ114はトーチスイッチTSのハイレベル信
号が入力されて閉路し、補助直流電源111の出力が消耗
電極16と被溶接物20との間に供給される。時刻t2
において、消耗電極16と被溶接物20とが短絡すると
短絡判別回路34の出力信号がハイレベルとなり、スタ
ート制御回路22に短絡判別回路34のハイレベル信号
が入力されてスタート制御回路22の出力信号がローレ
ベルとなり、これによりスイッチング素子9は非導通と
なり、リアクトル7にそれまでに蓄えられていた電磁エ
ネルギが消耗電極16と被溶接物20との間に放出され
る。その後溶接開始電流検出器12が電流を検出して、
溶接電流判別回路24のハイレベル信号がアンド回路2
5に入力されて、このとき出力電圧検出器13の出力信
号は上昇しているので短絡判別回路34の出力はローレ
ベルとなり、極性反転回路37の出力信号はハイレベル
となるのでアンド回路25の出力信号がハイレベルとな
り、タイマ26にアンド回路25のハイレベル信号が入
力されてからタイマ26によって予め設定された時限終
了後の時刻t3において、タイマ26のハイレベル信号
が出力特性切替スイッチ31に入力されて、出力特性切
替スイッチ31の接続がb側に切替えられる。これによ
り、出力特性切替スイッチ31は出力電圧設定器29の
出力信号Vrと出力電圧検出器13の出力信号Vfとの差
信号△V=Vr−Vfをインバータ制御回路32に出力
し、インバータ制御回路32は、差信号△Vに対応した
パルス幅又は周波数のパルス信号をインバータ回路4に
出力することによって、定電圧特性の出力が得られるよ
うにインバータ回路4を駆動する。
【0018】本発明は、前述したインバータ制御による
溶接機だけでなく、サイリスタ制御による溶接機又はチ
ョッパ制御による溶接機においても使用することができ
る。
【0019】
【発明の効果】上記の通り本発明の直流アーク溶接機
は、アークスタート時に直流アーク溶接電源の出力をこ
の電源の出力側に接続されたリアクトル7を通して短絡
することによってリアクトル7に電磁エネルギを蓄積
し、消耗電極16と被溶接物20との間に短絡検出用補
助回路11の補助直流電源111の出力を供給し、これに
よって消耗電極16と被溶接物20との短絡を検出した
ときに、リアクトル7の出力側の短絡を解除し、それま
でにリアクトル7に蓄えられていた電磁エネルギを消耗
電極16と被溶接物20との間に放出することによっ
て、従来技術におけるコンデンサの充電電圧により発生
する尖頭波電流に比較して、被溶接物が溶け落ちる原因
であるアークスタート時のピーク値の高い尖頭波電流を
流すことなく、かつはるかに大きなエネルギを供給する
ことができ、さらにその電流のピーク値は直前にリアク
トル7に流れていた値に強制されるので、溶接ケーブル
のインピーダンス又は消耗電極16と被溶接物20との
間の短絡抵抗の影響を受けることのない安定したアーク
スタート電流を消耗電極16と被溶接物20との間に供
給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例を示す接続図である。
【図2】図1におけるアークスタート時の各部の波形等
を示す図である。
【図3】従来の直流アーク溶接機を示す接続図である。
【図4】図3におけるアークスタート時の溶接電流波形
等を示す図である。
【符号の説明】
1 商用交流電源 2 1次整流回路 3 平滑回路 4 インバータ回路 5 出力変圧器 6 2次整流回路 7 リアクトル 8 出力電流検出器 9 スイッチング素子 10 ダイオード 11 短絡検出用補助回路 12 溶接開始電流検出器 13 出力電圧検出器 14a、14b 出力端子 15 溶接トーチ 16 消耗電極 17 電動機 18 送給ロール 19 ワイヤリール 20 被溶接物 21 電動機制御回路 22 スタート制御回路 23 溶接電流判別値設定回路 24 溶接電流判別回路 25 アンド回路 26 タイマ 27 出力電流設定器 28 比較器 29 出力電圧設定器 30 比較器 31 出力特性切替スイッチ 32 インバータ制御回路 33 アークスタート電流起動回路 34 短絡判別回路 35 短絡電圧値設定回路 36 比較器 37 極性反転回路 111 直流電源 112 抵抗器 113 ダイオード 114 スイッチ 331 モノマルチバイブレータ 332 サイリスタ 333 コンデンサ 334 ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水取 裕康 大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会 社ダイヘン内 (72)発明者 山口 耕作 大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会 社ダイヘン内 Fターム(参考) 4E082 BB01 BB02 DA01 EA02 EB02 EC03 EC13 EC15 5H790 BA03 BB08 BB11 CC02 DD06 EA02 EA03 EA07 EA15 EB03 EB04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の一方の出力端子に接続された
    リアクトルを介して出力を消耗電極と被溶接物との間に
    供給する直流アーク溶接機において、前記リアクトルの
    他方の端子と前記直流電源の他方の出力端子との間に接
    続されたスイッチング素子と、前記リアクトルの他方の
    端子に接続された前記リアクトルの出力を通電する極性
    に接続されたダイオードと、前記ダイオードの他方の出
    力端子と前記直流電源の他方の出力端子との間に接続さ
    れた補助直流電源と溶接開始信号によって閉路するスイ
    ッチとが直列接続された短絡検出用補助回路と、前記消
    耗電極と前記被溶接物との間の短絡を検出する短絡検出
    回路と、前記溶接開始信号が入力されたときから前記短
    絡検出回路が前記消耗電極と前記被溶接物との間の短絡
    を検出するまでの間前記スイッチング素子を導通させる
    アークスタート制御回路とを具備した直流アーク溶接
    機。
  2. 【請求項2】 前記直流電源は、前記溶接開始信号が入
    力されたときから前記短絡検出回路が前記消耗電極と前
    記被溶接物との間の短絡を検出するまでの間出力電流と
    設定電流との差に応じて出力を制御する定電流制御を行
    い前記短絡検出回路が短絡を検出した後又は短絡を検出
    してから所定時間遅れの後に出力電圧と設定電圧との差
    に応じて出力を制御する定電圧制御を行う請求項1に記
    載の直流アーク溶接機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014091139A (ja) * 2012-11-01 2014-05-19 Daihen Corp アーク溶接用電源装置
CN108941842A (zh) * 2018-08-10 2018-12-07 信联网(深圳)五金技术有限公司 一种监测短路液桥变化的手工电焊机

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